マウスコンピューターの情報漏洩|メールアドレス約42万件と偽メールの見分け方 2026


この記事のポイント
- ✓マウスコンピューターの情報漏洩について
- ✓2026年10月14日の発表をもとに整理しました
- ✓メールアドレス約42万件と配信記録が漏えいした可能性
パソコンメーカーの株式会社マウスコンピューターは2026年10月14日、メールマガジンの配信を委託している事業者が使うクラウド基盤(株式会社IDCフロンティアのクラウド)で不正アクセスが起き、メールアドレス約42万件と、2026年9月5日から10月6日までの配信記録が漏えいした可能性があると発表しました。公式オンラインショップの注文・決済に関する情報は、このクラウド基盤には保存されておらず、影響は確認されていないとしています。メールマガジンを受け取っていた人がまずすることは、マウスコンピューターを名乗るメールやSMSのリンクを開かず、公式サイトにはブックマークや検索から自分でたどり着くことです。
この記事では、2026年10月20日時点で公表されている内容を、マウスコンピューターとIDCフロンティアの公式発表だけをもとに整理します。何が漏れた可能性があり、何が対象外とされたのか、配信記録が漏れると何が起きるのか、偽メールをどう見分けるのか、在宅で仕事をする人が取引先との関係で気をつけることまで、順に説明します。
発表の要点(2026年10月20日時点)
最初に、発表の中身を短く整理します。マウスコンピューターがサポートセンターのお知らせとして掲載した内容は、次のとおりです。
- 発表日:2026年10月14日(サポートセンターのお知らせ一覧では2026年10月15日付で表示)
- 発生した場所:メールマガジンの配信を委託している事業者が、配信機能の一部で使っていたIDCフロンティアのクラウド基盤
- 漏えいした可能性のある情報:メールアドレス約42万件、2026年9月5日から10月6日までの、そのメールアドレスあてのメール配信記録
- 対象外とされた情報:公式オンラインショップの注文・決済等に関する情報(このクラウド基盤には保存されていない)
- 会社の対応:メールマガジンの配信を一時停止。オンラインショップは通常どおり利用できる
- 問い合わせ先:お知らせのページに、本件専用のメールでの問い合わせ先がある
発表の本文には、次のように書かれています。
現時点で、お客様の情報が漏えいした事実は確認されておらず、関係事業者からも、情報漏えいを確認したとの報告は受けておりません。 弊社では、関係事業者と連携し、引き続き事実関係の確認を進めております。今後、お客様への影響が確認された場合には、速やかにお知らせいたします。 出典: mouse-jp.co.jp
つまり、件数の「約42万件」は「漏えいした」と確定した数ではなく、「漏えいした可能性がある」とされた数です。この違いは読み飛ばされやすいので、まず押さえておきます。漏れたことが確かめられたわけではないものの、可能性を否定できないために公表した、という段階の発表です。
マウスコンピューターのサポートセンターのお知らせ一覧を2026年10月20日に確かめたところ、この件の続報や訂正は掲載されていませんでした。新しい事実が分かれば同じお知らせ欄に出るはずなので、気になる人はブックマークから定期的に見ておくのが確実です。
公表の経緯:IDCフロンティアの発表と並べて読む
マウスコンピューターの発表は1本だけですが、原因となったクラウド基盤を運営するIDCフロンティアは、2026年10月7日から10月18日までに6回の発表を出しています。並べると、何がいつ分かったのかが見えてきます。
| 日付 | 発表した会社 | 分かったこと |
|---|---|---|
| 2026年10月7日 | IDCフロンティア(初報) | IDCFクラウドの一部で第三者からの不正アクセスによる障害。発生は10月7日午前3時40分ごろ、影響は東日本リージョン1 |
| 2026年10月7日 | IDCフロンティア(第2報) | ランサムウェア攻撃によるものと判明。影響は契約している495の企業や自治体 |
| 2026年10月8日 | IDCフロンティア(第3報) | 一部ゾーンの仮想サーバーが停止。データの取り出しや復元は困難な見通しと説明 |
| 2026年10月9日 | IDCフロンティア(第4報) | 緊急対策本部を設置し、親会社のソフトバンクと連携して対応 |
| 2026年10月14日 | マウスコンピューター | メールアドレス約42万件と配信記録が漏えいした可能性。メールマガジンを一時停止 |
| 2026年10月14日 | IDCフロンティア(第5報) | 仮想サーバー内のデータが照会・持ち出された痕跡は確認されず、外部への流出はなかったと判断 |
| 2026年10月18日 | IDCフロンティア(第6報) | 停止していたバックアップサービスの提供を再開 |
ランサムウェアとは、侵入したコンピュータのデータを暗号化して使えなくし、元に戻すことと引き換えに金銭を要求する不正なプログラムのことです。データを暗号化する前に外へ持ち出し、「公開されたくなければ払え」と迫る手口もあるため、ランサムウェアの被害が出ると、利用していた会社は情報が漏れた可能性を前提に動くことになります。
注目したいのは、マウスコンピューターの発表と同じ10月14日に、IDCフロンティアが第5報で調査結果を出している点です。
不正アクセスによる障害の影響を受けた東日本リージョン1の一部(teslaゾーン/henryゾーン/pascalゾーン/jouleゾーン)のお客さまの仮想サーバー内に保存されていたデータの照会や外部へ持ち出されたことを示す痕跡、それを裏付ける事実は確認されませんでした。 出典: idcf.jp
IDCフロンティアは、この結果から「当社としては外部へのデータの流出はなかったと判断しています」と書いています。ただし、マウスコンピューターの発表は2026年10月20日時点でこの調査結果を反映した形には更新されていません。マウスコンピューター自身が「漏えいの可能性は無くなった」と発表したわけではないので、この記事では、同社の発表どおり「漏えいした可能性がある」として扱います。
漏れた可能性のある項目と、含まれないとされた項目
発表に書かれた項目を、漏えいした可能性があるものと、会社が対象外と明記したものに分けると次のようになります。
| 区分 | 項目 | 発表での書き方 |
|---|---|---|
| 漏えいした可能性がある | メールアドレス | 約42万件 |
| 漏えいした可能性がある | メールの配信記録 | 2026年9月5日から10月6日までの、上記メールアドレスあてのもの |
| 対象外と明記 | 公式オンラインショップの注文に関する情報 | 本件の対象となったクラウド基盤には保存されていない |
| 対象外と明記 | 公式オンラインショップの決済に関する情報 | 同上。現時点で影響は確認されていない |
発表に出てこない項目もあります。氏名、住所、電話番号、パスワード、クレジットカード番号について、発表は「漏えいした可能性がある」とも「含まれない」とも個別には書いていません。書かれているのは、漏えいした可能性がある情報がメールアドレスと配信記録の2つであることと、注文・決済の情報が別の場所にあるということだけです。ここを「氏名も住所も漏れた」と広げて読むのも、「メールアドレス以外は絶対に安全」と言い切るのも、発表の範囲を超えます。
利用者にとって大事なのは、クレジットカード番号を含む決済の情報が、問題のクラウド基盤とは別の場所に保存されていると明記されている点です。このため、この件だけを理由にカードの再発行を急ぐ必要がある、という発表にはなっていません。
「配信記録」が漏れると何が起きるか
メールアドレスだけでなく「配信記録」が含まれている点は、この件の特徴です。配信記録とは、どのアドレスに、いつ、どんなメールを送ったかの記録のことです。発表は記録の細かな中身までは書いていませんが、一般にメール配信の仕組みでは、送信日時や件名などが記録として残ります。
これが第三者の手に渡ると、偽メールの作り手は「この人は2026年9月から10月にマウスコンピューターのメールマガジンを受け取っていた」と分かります。何も知らない相手に無差別に送るより、実際に取引のある会社を名乗って送るほうが、受け取った人は信じやすくなります。
たとえば、次のような偽メールが考えられます。
- 「メールマガジン配信停止に伴う登録情報の確認のお願い」
- 「情報漏えいに関するお詫びとして、クーポンを発行しました」
- 「ご購入製品の保証登録が未完了です」
- 「修理受付の内容確認」「お届け予定日の変更」
同じ時期に漏えいを公表した会社の多くも、公表に便乗した不審なメールへの注意を呼びかけています。お詫びや補償を名乗る文面は、受け取った人が開きたくなる典型です。マウスコンピューターの発表には、お詫びのクーポンや金銭の補償についての記載はありません。発表に書かれていない「お詫びのクーポン」「補償金の受け取り手続き」を案内するメールが届いたら、それだけで疑ってよい材料になります。
また、パソコンメーカーという業種の性質も考えておく必要があります。パソコンを買った人には、修理、保証、ドライバの更新、サポートの延長など、メーカーから連絡が来てもおかしくない用件がたくさんあります。偽メールの作り手にとっては、もっともらしい件名を作りやすい相手だということです。
原因:メール配信の委託先が使うクラウドへの不正アクセス
この件は、マウスコンピューターのシステムそのものが攻撃された事案ではありません。発表の書き方を整理すると、関係者は3段階になっています。
- マウスコンピューター:メールマガジンを送る会社
- 配信業務の委託先:マウスコンピューターからメールマガジンの配信を任されている事業者(発表では社名は明かされていない)
- IDCフロンティア:委託先が配信機能の一部で使っていたクラウド基盤の運営会社
不正アクセスが起きたのは3つ目のクラウド基盤です。発表は、マウスコンピューターが委託先から報告を受けた、という形で書かれています。
こうした「委託先のさらに先」で起きた事故は、利用者からはとても見えにくいものです。メールマガジンに登録したとき、多くの人はマウスコンピューターに自分のアドレスを預けたと考えています。実際には、メールを送る作業は専門の事業者に任され、その事業者がさらにクラウドを借りている、という形が珍しくありません。
同じIDCフロンティアのクラウドをめぐっては、ほかの会社も個別に発表を出しています。たとえば、小売業の株式会社イズミは、ゆめオンラインとゆめデリバリーのメールマガジン配信に使う氏名とメールアドレス(最大約40万件)について、漏えいの可能性を2026年10月14日に発表し、10月16日には第二報を出しています。メール配信の仕組みが共通の基盤に乗っていたために、業種の違う複数の会社で同じ時期に発表が出た、という構図です。
会社の対応と問い合わせ先
マウスコンピューターが発表している対応は、次の3つです。
- メールマガジンの配信を一時停止した
- 関係事業者と連携して、事実関係の確認を続けている
- 利用者への影響が確認された場合は、速やかに知らせる
公式オンラインショップは通常どおり使えると明記されています。発表には、対象者への個別の通知、パスワードの初期化、お詫びの品や補償についての記載はありません。書かれていない対応を、あるものとして期待しないことが大切です。
問い合わせ先は、お知らせのページの「本件に関するお問い合わせ先」というリンクです。リンクを押すと、メールソフトが開き、宛先が [email protected]、件名が「メールアドレス漏えいの可能性およびメールマガジン配信の一時停止に関するお問い合わせ」の新規メールが作られる仕組みになっています。電話の専用窓口や受付時間は、この件については書かれていません。
問い合わせるときは、届いたメールの返信ボタンではなく、必ず公式サイトのお知らせのページからリンクをたどってください。偽メールの返信先は、送り主が用意したアドレスであることがあるためです。
自分が対象かを確かめる方法
発表には、対象者に個別にメールで知らせるといった記載がありません。そのため、通知が来るのを待つより、自分で次の点を振り返るほうが早く判断できます。
- マウスコンピューターのメールマガジンに登録した覚えがあるか
- 2026年9月5日から10月6日の間に、マウスコンピューターからメールマガジンが届いていたか
- 届いていたのは、どのメールアドレスか(仕事用か個人用か)
2つ目は、メールソフトで「mouse-jp.co.jp」などの差出人のドメインや「マウスコンピューター」で検索すると確かめやすくなります。迷惑メールのフォルダに振り分けられていることもあるので、そちらも見ておきます。
この期間にメールマガジンを受け取っていたアドレスは、漏えいした可能性がある約42万件に含まれていると考えて行動するのが安全です。逆に、メールマガジンに登録していなかった、あるいは登録を解除していた人は、発表の書き方からは対象に当たらない可能性が高いものの、会社がそう明言したわけではありません。
家族のパソコンを買ったときに自分のアドレスで登録した、会社で購入したときに部署の共有アドレスで登録した、という場合もあります。共有のアドレスで受け取っていたなら、そのアドレスを見ている全員に、マウスコンピューターを名乗るメールへの注意を伝えておきます。1人が気づいても、ほかの人が偽メールのリンクを開いてしまえば意味がないためです。
マウスコンピューターには、製品のシリアル番号とパスワードでログインする「my mouse」というお客様専用のページがあります。発表では、my mouse の登録情報が対象になったとは書かれていません。my mouse の画面に、この件についての個別の表示が出るという案内もありません。
まずすること:偽メールとSMSの見分け方
漏れた可能性がある情報がメールアドレスと配信記録なので、利用者が一番気をつけるべきなのは、マウスコンピューターを名乗る偽メールです。警察庁は、偽メールの差出人について次のように注意を呼びかけています。
電子メールは、仕様上、受信者から見える「送信元名称」や「送信元メールアドレス」を変更することが容易であるため、実在の企業等になりすますことができます。したがって、メールソフトに表示される「送信元名称」や「送信元メールアドレス」だけを見てメールの真偽を判断することは困難です。 出典: npa.go.jp
差出人の名前やアドレスが本物そっくりでも、それだけで安心はできないということです。見分けるときは、差出人ではなく次の点を見ます。
- 急がせる言葉があるか:「24時間以内」「アカウントが停止されます」「至急ご確認ください」
- 入力させようとしているか:パスワード、カード番号、セキュリティコード、生年月日
- 発表にない手続きを案内していないか:お詫びのクーポン、補償金の受け取り、登録情報の再確認
- リンク先のアドレスが公式のものか:パソコンでは、リンクにマウスの矢印を重ねると、画面の下に飛び先が表示される
一番確実なのは、メールのリンクを使わないことです。マウスコンピューターに用件があるときは、ブラウザのブックマークや、検索で自分でたどった公式サイトから入ります。メールの内容が本当かどうか気になったら、公式サイトのお知らせ欄に同じ案内が出ているかを確かめます。
電話にも同じことが言えます。サポートの担当者を名乗って電話をかけ、「パソコンにウイルスが見つかった」「遠隔で操作して直すので、指示どおりにソフトを入れてほしい」と持ちかける手口があります。マウスコンピューターの発表には、利用者に電話で連絡するという記載はありません。知らない番号からの電話でソフトの導入や支払いを求められたら、いったん切って、公式サイトに書かれた窓口に自分でかけ直します。
SMS(携帯電話番号あてのショートメッセージ)にも注意が要ります。今回、電話番号は漏えいした可能性のある項目に入っていませんが、偽のSMSは漏えいとは関係なく無差別に送られてくるものです。「マウスコンピューター」と名乗っていても、公式の連絡手段として案内されていない経路から届いたものは、リンクを開かずに削除します。
最新の偽メールの例は、フィッシング対策協議会のサイトのニュース欄で公開されています。実在の組織をかたるフィッシングメールの事例が緊急情報として出ているので、一度見ておくと、似たメールが来たときに気づきやすくなります。
パスワードは変える必要があるか
発表の範囲では、パスワードは漏えいした可能性のある項目に入っていません。この件だけを理由に、マウスコンピューター関連のパスワードを急いで変える必要がある、という案内も出ていません。
それでも、次に当てはまる人は、この機会に見直しておくと安心です。
- my mouse や公式オンラインショップのパスワードを、ほかのサービスと同じにしている
- メールマガジンに登録したメールアドレスのパスワードを、ほかのサービスでも使っている
- 何年も前に作ったパスワードを、そのまま使い続けている
メールアドレスが漏れると、そのアドレスを「ログインID」として、よくあるパスワードや、別のところで漏れたパスワードを順番に試す攻撃に使われることがあります。パスワードを使い回していなければ、この攻撃は1つのサービスで止まります。
見直すときは、まずメールアカウントそのもののパスワードから手を付けます。メールアカウントを乗っ取られると、ほかのサービスの「パスワードを忘れた場合」の再設定メールを受け取られてしまうためです。そのうえで、ネットバンキング、通販、クラウドストレージなど、お金や仕事に関わるサービスを優先して、サービスごとに別のパスワードにします。
あわせて、二段階認証(パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードなどを入力させる仕組み)を設定できるサービスでは、設定しておきます。パスワードが知られても、確認コードがなければログインできないので、被害を大きく減らせます。
登録しているメールマガジンを見直す
今回のように、メールマガジンの配信の仕組みから漏えいの可能性が出る事案は、登録しているメールマガジンの数だけ、自分のアドレスを預けている先があるということを思い出させてくれます。この機会に、受け取っているメールマガジンを一度見直しておくと、次に別の会社で同じことが起きたときの影響を小さくできます。
見直しの手順は次のとおりです。
- メールソフトで、ここ半年に届いたメールマガジンを差出人ごとに並べる
- 読んでいないもの、買い物の予定がないものを選ぶ
- 各社の公式サイトにログインして、メールマガジンの受信設定から配信を止める
- 配信を止めるだけでなく、使っていない会員登録そのものを退会できるか確かめる
配信停止の手続きも、メールの本文にある「配信停止はこちら」のリンクではなく、公式サイトに自分で入って行うのが安全です。偽メールの中には、配信停止のリンクを装って、ログイン画面そっくりのページに誘導するものがあるためです。
マウスコンピューターのメールマガジンは、2026年10月20日時点で配信が一時停止されています。配信が再開されたあとに受け取り続けるかどうかは、再開の案内が公式サイトのお知らせ欄に出てから判断すれば十分です。再開の案内が公式サイトに出ていないのに「配信再開のための再登録」を求めるメールが届いたら、それは偽メールを疑う材料になります。
カード明細は確かめるべきか
注文・決済の情報は問題のクラウド基盤に保存されていなかったと発表されているので、この件が原因でカード番号が漏れたという状況ではありません。それでも、マウスコンピューターでカード払いをしたことがある人や、偽メールのリンクを開いてしまったかもしれない人は、次の手順で明細を見ておくと安心です。
- カード会社の公式アプリか会員ページに、自分で入る(メールのリンクから入らない)
- 2026年10月以降の利用明細を開き、身に覚えのない支払いがないか見る
- 少額の見慣れない請求にも注意する(本番の不正利用の前に、少額で試す例がある)
- 覚えのない請求があったら、カードの裏面に書かれた電話番号からカード会社に連絡する
利用の通知(カードを使うたびにアプリやメールで知らせる機能)を設定しておくと、明細が確定する前に気づけます。
偽メールのリンクを開いた、入力してしまったとき
うっかりリンクを開いただけで、何も入力していなければ、ページを閉じて様子を見れば足りることが多いものです。何か入力してしまったときは、入力した情報ごとに対応が変わります。
- パスワードを入力した:そのパスワードを使っているすべてのサービスで、すぐに変更する
- カード番号を入力した:カード会社に連絡し、利用の停止と再発行を相談する
- アプリを入れてしまった:アプリを削除し、携帯電話会社の窓口などで相談する
- お金を払ってしまった:支払いに使った銀行やカード会社と、最寄りの警察署に相談する
警察庁は、フィッシングサイトを見つけたときはURLを「フィッシング110番」に通報し、被害に遭った場合は最寄りの警察署や、サイバー事案に関する通報等のオンライン受付窓口に相談するよう案内しています。お金の支払いや契約のトラブルで、どこに相談すればよいか分からないときは、消費者庁の消費者ホットライン(188)に電話すると、近くの消費生活センターを案内してもらえます。
在宅で仕事をする人が気をつけること
パソコンは在宅で仕事をする人にとって一番大事な道具なので、仕事用のメールアドレスでメーカーに登録している人も多いはずです。仕事用のアドレスにマウスコンピューターのメールマガジンが届いていたなら、そのアドレスに偽メールが届く可能性を前提にしておきます。仕事用のアドレスには取引先からの請求書や納品の連絡も届くため、偽メールに紛れて重要なメールを見落としたり、逆に偽の請求書を本物と取り違えたりする危険があります。
今回漏れた可能性があるのは自分のメールアドレスなので、それだけで取引先に何かを報告しなければならない状況ではありません。注意が必要なのは、自分が取引先から預かった情報を扱う立場にあるときです。たとえば、取引先のメールマガジンの配信を代行している、取引先の顧客名簿を使って案内メールを送っている、といった仕事です。この場合、自分は取引先から個人データの取扱いを任された「委託先」にあたり、使っている配信サービスやクラウドで事故が起きたときの動き方が決まっています。
個人情報保護委員会のガイドラインは、委託先が事故を知ったときの取引先(委託元)への連絡について、次のように書いています。
委託元への通知については、速報としての報告と同様に、報告対象事態を知った後、速やかに行わなければならない。「速やか」の日数の目安については、個別の事案によるものの、委託先が当該事態の発生を知った時点から概ね3~5日以内である。 出典: ppc.go.jp
ここでいう「報告対象事態」は、漏えいした(またはそのおそれがある)本人の数が1,000人を超える場合や、不正アクセスなど不正な目的によるおそれがある場合などで、個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページに要件が並んでいます。今回のように不正アクセスが原因の事案は、件数が少なくても対象になり得ます。
個人で仕事を受けている人が、自分だけで「報告が要るかどうか」を判断するのは難しいものです。契約の中身や扱っていた情報の種類で、誰が何をするかは変わります。使っている配信サービスやクラウドで事故の発表が出たら、「影響があると確定してから」ではなく「影響があるかもしれない」と分かった時点で、何が起きたか、どのサービスか、どの情報が含まれていた可能性があるかを、分かる範囲で取引先に伝え、次の動きを一緒に決めるのが安全です。
日ごろから、取引先から預かった名簿をどのサービスに保存しているかを書き出しておくと、事故の発表が出たときに、自分が関係するかどうかをすぐに答えられます。仕事が終わったデータを契約に沿って削除しておくことも、影響の範囲を小さくすることにつながります。
運営者の視点:メールアドレスの使い分けが信用を守る
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた@SOHOの運営で見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、メールアドレスの使い分けが丁寧です。取引先とのやり取りに使うアドレスと、メーカーのメールマガジンや通販の登録に使うアドレスを分けておけば、今回のような漏えいがあっても、仕事のアドレスに偽メールが流れ込みにくくなります。取引先が業務委託の相手を選ぶときは、スキルや単価と同じくらい「この人に資料を渡して大丈夫か」を見ています。直接取引には中間のマージンが乗らない分、受け手の手取りが厚くなる一方で、情報の扱い方がそのまま評価につながります。
情報セキュリティの知識は、それ自体が仕事にもなります。企業のセキュリティ対策や社内ルールづくりを支援する仕事の内容はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。取引先への報告文や社内向けの手順書を書く力を示したい人には、ビジネス文書の作成能力を認定するビジネス文書検定が、ネットワークの仕組みから学び直したい人には、シスコ社の技術者認定であるCCNA(シスコ技術者認定)が参考になります。
チームや取引先も含めて対策をそろえたい人は、ログインにパスワード以外の確認を組み合わせる仕組みを比べたMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版と、偽メールに気づく力を付ける訓練の進め方をまとめた社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドも役に立ちます。自分のメールアドレスがほかの漏えいに含まれていないかを調べたいときは、Have I Been Pwnedの使い方で手順を説明しています。
よくある質問
Q. マウスコンピューターの情報漏洩で、クレジットカード番号は漏れましたか?
2026年10月14日の発表では、公式オンラインショップの注文・決済等に関する情報は、不正アクセスを受けたクラウド基盤には保存されておらず、現時点で影響は確認されていないとされています。漏えいした可能性があるとされたのは、メールアドレス約42万件と、2026年9月5日から10月6日までの配信記録です。
Q. 自分が対象かどうかは、どうすれば分かりますか?
発表には個別に通知するという記載がありません。2026年9月5日から10月6日の間に、マウスコンピューターのメールマガジンを受け取っていたアドレスは、対象に含まれていると考えて行動するのが安全です。メールソフトで差出人を検索すると、受け取っていたかどうかを確かめられます。
Q. マウスコンピューターのパスワードは変えたほうがよいですか?
発表では、パスワードは漏えいした可能性のある項目に入っていません。ただし、同じパスワードをほかのサービスでも使っている場合は、メールアドレスを使った不正ログインを防ぐために、サービスごとに別のパスワードへ変え、二段階認証を設定しておくと安心です。
Q. この件の問い合わせはどこにすればよいですか?
マウスコンピューターのサポートセンターのお知らせにある「本件に関するお問い合わせ先」のリンクから、メールで問い合わせます。宛先は [email protected] で、件名は自動で入ります。届いたメールの返信ボタンは使わず、公式サイトから自分でたどってください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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