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厚生労働省の情報漏洩|委託先テクノヒルの1FEduで最大595名の範囲と対応 2026

@SOHO編集部
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厚生労働省の情報漏洩|委託先テクノヒルの1FEduで最大595名の範囲と対応 2026

この記事のポイント

  • ✓厚生労働省の情報漏洩について
  • ✓2026年10月22日の発表を整理しました
  • ✓委託先テクノヒルが運営する1FEduで6名のメールアドレスとパスワードの漏えいを確認し

厚生労働省は2026年10月22日、委託事業のウェブサイト「1FEdu(いちえふエデュ)」が第三者によるサイバー攻撃を受け、6名のメールアドレスとパスワードの漏えいを確認したと発表しました。同じデータベースに保存されていた受講者最大595名分(6名を含む)の氏名、所属組織、電話番号などについても、漏えいした可能性があるとしています。 受講者がまずすることは、厚生労働省や委託先からの個別の連絡を待ちつつ、1FEduや研修を名乗る不審なメールの添付ファイルや本文のURLを開かず、メールごと削除することです。 所属組織や役職が含まれる可能性があるため、職場の情報システムの担当者にも状況を共有しておくと備えになります。

この記事では、2026年10月23日時点で厚生労働省が公開している報道発表資料だけをもとに、何が起きて、何が分かっていて、何がまだ分かっていないのかを順番に整理します。1FEduは、東京電力福島第一原子力発電所で働く人の被ばくを減らすための教育を行う事業のサイトです。一般の人が日常的に使うサービスではないため、「厚生労働省で情報漏洩があった」と聞いて、自分の年金や健康保険の情報が関係するのかと心配した人もいるはずです。その点も含めて、対象になる人とならない人を分けて説明します。

2026年10月23日時点で分かっていること

最初に、結論にあたる事実を並べます。どれも厚生労働省の報道発表資料「委託事業に係る個人情報の漏えいについて」(令和8年10月22日)で確かめた内容です。

  • 厚生労働省の委託事業「東電福島第一原発廃炉等作業における被ばく低減対策普及啓発事業」を受託するテクノヒル株式会社から、厚生労働省に報告があった
  • 同社が委託契約に基づいて運営するウェブサイト「1FEdu(いちえふエデュ)」に、第三者によるサイバー攻撃が行われた
  • 現時点までの調査で、6名のメールアドレスとパスワードの漏えいを確認した。その認証情報を使った不正ログインも確認されている
  • 同じデータベースには、教育の受講者最大595名分(6名を含む)の個人情報が保存されており、これらも漏えいした可能性がある
  • 被害の拡大を防ぐため、サービスを停止し、外部からのアクセスを遮断している
  • 対象となる人には、速やかに個別に連絡するとしている
  • 本件に起因する個人情報の悪用や二次被害は、現時点で確認されていない
  • 漏えいした可能性のあるパスワードはシステムが機械的に付与したもので、利用者が設定や変更をできない仕様のため、他のサービスで使われている可能性は低いと書かれている

数字の読み方には注意が要ります。漏えいを「確認した」のは6名のメールアドレスとパスワードです。最大595名分は、漏えいした「可能性がある」範囲として示された数で、595名全員の情報が外部に出たと確認されたわけではありません。また「最大」とあるとおり、上限の数として書かれています。

もう1つ大事なのは、今回の件が厚生労働省の年金、健康保険、雇用保険などの手続きのシステムとは別の、委託事業のウェブサイトで起きたという点です。発表に書かれている対象は1FEduの教育の受講者だけです。年金や保険の手続きで厚生労働省や日本年金機構に情報を出したことがあるだけの人は、この発表の対象として書かれていません。

1FEduはどんなサイトか

1FEduという名前を初めて聞いた人も多いはずです。「いちえふ」は、東京電力福島第一原子力発電所を指す呼び方として使われている言葉です。発表には、この委託事業の内容が注記として書かれています。それによると、東京電力福島第一原子力発電所での被ばく低減対策として、作業指揮者などへの教育、専門家のチームによる個別の事案の検討と助言、うまくいった取り組みの事例を集めて広く知らせることなどを行う事業です。

被ばく低減対策とは、放射線を扱う現場で働く人が浴びる放射線の量を、できるだけ少なくするための工夫や管理のことです。この事業では、作業の指揮をとる人などに向けた教育を行っており、1FEduはその教育を受けるために受講者が登録するサイトだったと読み取れます。

そのため、登録していた人は、廃炉などの作業に関わる会社や団体で働く人が中心になると考えられます。発表に並んだ項目に「所属組織」「所属部署」「役職」「職種」「東京電力福島第一原子力発電所での経験年数」「登録時に従事していた業務」が入っているのは、こうした仕事上の情報を登録する仕組みだったためです。

一般の消費者向けの通販サイトや会員サービスと違い、クレジットカード番号や住所の項目は、発表の項目一覧に出てきません。ただし、発表は「含まれない」とは書いておらず、あくまで「データベースに含まれていた項目」を並べています。並んでいない項目がどう扱われていたかは、発表からは分かりません。

委託事業という言葉も確認しておきます。委託事業とは、国が予算をつけて行う仕事を、民間の会社や団体に任せて実施してもらう形のことです。今回は、厚生労働省が事業を発注し、テクノヒル株式会社が受託してサイトを運営していました。発表の主語は厚生労働省で、委託先からの報告を受けて国が公表した形になっています。

公表の経緯

公表の流れを日付で整理します。

日付 出来事 分かったこと
公表前(日付は発表に記載なし) テクノヒル株式会社から厚生労働省へ報告 1FEduへのサイバー攻撃と、個人情報の漏えい及び漏えいの可能性
2026年10月22日 厚生労働省が報道発表資料を公表 6名のメールアドレスとパスワードの漏えいを確認、受講者最大595名分に漏えいの可能性、サービス停止
2026年10月23日時点 続報は報道発表資料の一覧に見当たらない 原因の詳細と再発防止策は、委託先が調査中

攻撃を受けた日や、委託先が攻撃に気づいた日、厚生労働省が報告を受けた日は、発表には書かれていません。「いつから情報が外に出ていたのか」は、2026年10月23日時点では分からない状態です。

厚生労働省の2026年10月の報道発表資料の一覧を2026年10月23日に確認したところ、この件に関する資料は10月22日の1件だけでした。続報や訂正は出ていません。原因を調べたうえで再発防止策を講じるよう指導していると書かれているため、調査の結果がまとまれば、続報が出る可能性があります。受講者は、厚生労働省の報道発表資料の一覧と、個別の連絡の両方を見ておくと、新しい情報を見落としにくくなります。

発表の原文で確かめる

漏えいの範囲について、発表の原文はこう書いています。言い回しが細かく分かれているので、そのまま引用します。

現時点までの調査において、6名のメールアドレス及びパスワードが漏えいしたことを確認しており、当該認証情報を用いた不正ログインも確認されています。 出典: mhlw.go.jp

ここで使われている「認証情報」とは、サイトにログインするための組み合わせ、つまりメールアドレスとパスワードのことです。「不正ログイン」とは、本人ではない誰かがその組み合わせを使ってサイトに入ったことを指します。6名については、情報が外に出ただけでなく、実際にその情報でログインされたことまで確認されているという意味になります。

一方、残りの受講者については「漏えいした可能性があります」という書き方です。漏えいを確認したメールアドレスとパスワードが保存されていたのと同じデータベースに、受講者最大595名分の個人情報が入っていたため、その全体に可能性がある、という説明になっています。

さらに発表には、「漏えいした可能性のある情報は、登録状況により異なります」と注記があります。上の項目すべてが全員について登録されていたわけではなく、個人ごとに登録していない情報は含まれないという意味です。たとえば電話番号を登録していなかった人なら、電話番号は対象外になります。自分が何を登録したかを思い出しておくと、個別の連絡が届いたときに、どの備えが要るかを判断しやすくなります。

漏えいを確認した情報と、可能性がある情報

発表に並んでいる項目を、確認の度合いで分けて整理します。

区分 対象の人数 項目
漏えいしたことを確認 6名 メールアドレス、パスワード(この認証情報を使った不正ログインも確認)
漏えいした可能性がある 受講者最大595名分(上記6名を含む) 氏名、ふりがな、年代、性別、所属組織、所属部署、役職、職種、メールアドレス、パスワード、電話番号、東京電力福島第一原子力発電所での経験年数、登録時に従事していた業務
発表が補足していること 全員 登録状況により異なる。個人ごとに登録されていない情報は含まれない

会社が「含まれない」と明記した項目は、この発表にはありません。書かれているのは「登録していない情報は含まれない」という補足だけです。クレジットカード番号、銀行口座、マイナンバー、住所といった項目は一覧に出てきませんが、発表がそれらを「含まれない」と言い切っているわけではないため、ここでは「項目の一覧に記載がない」と書くにとどめます。

パスワードについては、発表に大事な補足があります。1FEduのパスワードはシステムが機械的に付与するもので、利用者が自分で決めたり変えたりできない仕様だったと書かれています。そのため、他のサービスで同じパスワードが使われている可能性は低いと考えられる、という説明です。

一般的な漏えいでは、「漏れたパスワードを他のサイトでも使っていたら、そちらも変える」という対処が最初に来ます。今回はその前提が当てはまりにくい作りでした。ただし、付与されたパスワードを気に入って別のサービスにも同じものを登録した、という使い方をしていた人がいれば話は別です。心当たりがある場合だけ、そのサービスのパスワードを変えておきます。

年代、性別、所属組織、役職、経験年数といった項目は、1つずつ見ればお金に直結する情報ではありません。それでも、組み合わさると「どの会社の、どの部署で、どんな仕事をしている、何年目の人か」が分かる情報になります。こうした情報は、仕事の連絡を装ったメールや電話で、もっともらしい話を作る材料になり得ます。後ほど、受講者がすることの節で具体的な備えを書きます。

原因:第三者によるサイバー攻撃

原因について、発表は「第三者によるサイバー攻撃」と書いています。サイバー攻撃とは、インターネットを通じてサーバーやサイトに不正に入り込んだり、データを盗み出したりする行為のことです。

どのような手口で入られたのか、どこに弱いところがあったのかといった詳しい原因は、発表に書かれていません。厚生労働省は委託先に対して「漏えいした原因を早急に調査する」よう指導しているとしており、2026年10月23日時点では原因の詳細は調査中という扱いです。

ここで推測を重ねるのは避けます。攻撃の手口は、発表の文面からは読み取れません。今後の続報で、侵入の経路や、いつから不正なアクセスがあったのかが示される可能性があります。原因が分かると、受講者にとっても「どの情報が、どの程度確実に外に出たのか」がはっきりするため、続報は確認する価値があります。

1つだけ発表から読み取れるのは、漏えいを確認したメールアドレスとパスワードと、他の受講者の個人情報が、同じデータベースに保存されていたという点です。そのため、確認できた6名の範囲を超えて、データベース全体を対象に可能性を示す形になりました。漏えいの発表で「最大」という数字が出てくるのは、多くの場合こうした理由です。

厚生労働省とテクノヒル株式会社の対応

発表に書かれている対応を、そのまま整理します。

  • 被害の拡大を防ぐため、1FEduのサービスを停止し、外部からのアクセスを遮断している
  • 厚生労働省は委託先に、被害の拡大を防ぐための必要な措置を速やかに講じるよう指導し、その措置が実施されたことを確認した
  • 厚生労働省は委託先に、漏えいの原因を早急に調査し、再発防止の対策を速やかに講じるよう指導している
  • 漏えい及び漏えいした可能性がある個人情報の対象となる人に、速やかに個別に連絡するとしている
  • 今後、個人情報の厳正かつ適正な管理について、委託事業者などへの指導を徹底するとしている

発表に書かれていないことも、はっきりさせておきます。パスワードの一斉の初期化、補償やお詫びの品、専用の問い合わせ窓口の設置は、2026年10月22日の発表には書かれていません。サービス自体が止まっているため、パスワードの初期化は再開のときにどう扱われるかが示される可能性がありますが、それも現時点では分かりません。

委託先のテクノヒル株式会社の公式サイトは、2026年10月23日に確認した時点で表示されない状態で、同社自身のお知らせは確認できませんでした。この記事の内容は、厚生労働省の発表だけに基づいています。

なお、発表の最後には「本件に起因する個人情報の悪用や二次被害は確認されておりません」とあります。現時点で悪用の報告はないものの、漏えいした可能性のある情報がなりすましやフィッシング詐欺のメールに使われるおそれがあるとして、受講者に注意を呼びかけています。

自分が対象かを確かめる方法

対象かどうかの最初の目安は、1FEduに受講者として登録したことがあるかどうかです。被ばく低減対策の教育を受けるために1FEduに登録した覚えがなければ、この件の対象にはなりません。厚生労働省の他の手続きを使ったことがあるだけの人は、発表の対象として書かれていません。

登録した覚えがある人は、次の順で確かめます。

  1. 厚生労働省または委託先からの個別の連絡を待つ。発表には「速やかに個別に御連絡を行う」と書かれている
  2. 連絡が来たら、漏えいを確認した6名に入るのか、可能性がある範囲に入るのかを確かめる
  3. 自分が1FEduに何を登録したか(電話番号を入れたか、所属や役職をどう書いたか)を思い出し、メモしておく
  4. 職場で研修の申し込みをまとめて行っていた場合は、職場の担当者が登録の内容を把握していることがあるので確認する

個別の連絡がどの手段(メール、電話、郵送など)で届くかは、発表に書かれていません。ここで気をつけたいのは、正規の連絡を装った偽の連絡です。漏えいが報じられると、そのニュースに便乗して「対象者の確認」「補償の手続き」をうたうメールやSMSが送られることがあります。個別の連絡が届いても、本文のリンクからいきなり何かを入力するのではなく、厚生労働省の報道発表資料の内容と照らし合わせてから対応します。

もう1つの確認の方法は、職場の研修担当者に聞くことです。1FEduの教育は、作業指揮者などを対象にしたものと書かれており、会社の指示で登録した人もいると考えられます。会社として誰が登録していたかを把握している場合があり、会社あてに案内が届く可能性もあります。

受講者がすること

漏れた可能性がある項目に合わせて、要るものだけを書きます。今回の項目一覧にクレジットカード番号や口座の情報は出てこないため、カードの明細を確認する、といった備えは優先度が低いと考えられます。中心になるのは、メールと電話を使った偽の連絡への備えです。

不審なメールは開かずに削除する

発表が受講者に求めているのは、これが一番です。不審なメールを受け取ったら、添付ファイルを開かず、本文中のURLも押さず、メールごと削除するよう呼びかけています。迷ったときに「開かない、押さない、消す」の3つを覚えておけば、多くの被害は防げます。

フィッシング詐欺とは、実在の組織を装ったメールで偽のサイトに誘導し、パスワードや個人情報を入力させてだまし取る手口のことです。今回はメールアドレスと氏名、所属組織が組み合わさって漏えいした可能性があるため、「〇〇株式会社 △△様」と正しい宛名で届くメールが来るおそれがあります。宛名が正しいことは、本物の連絡である証拠になりません。

仕事を装ったメールに気をつける

所属部署、役職、職種、経験年数、従事していた業務まで含まれる可能性がある点は、今回の特徴です。これらの情報があると、「現場の安全教育の追加資料です」「被ばく線量の報告書式が変わりました」といった、仕事の流れに沿った文面を作りやすくなります。特定の組織や人を狙って、仕事の連絡を装うメールは標的型攻撃メールと呼ばれます。

次のような点に1つでも当てはまれば、開く前に送り主に別の手段で確かめます。

  • 送信元のメールアドレスの綴りが、普段やりとりしている相手と少し違う
  • 普段は社内の決まった手順で回ってくる書類が、外部のアドレスから直接届いた
  • 添付ファイルが圧縮ファイルで、パスワードが本文に書かれている
  • 「至急」「本日中」など、確認する時間を与えない書き方になっている
  • ログインや本人確認のために、パスワードや個人情報の入力を求めている

確かめるときは、届いたメールに書かれている電話番号やアドレスではなく、自分の手元にある連絡先や、会社の名簿で調べた番号を使います。

電話とSMSにも備える

電話番号を登録していた人は、電話やSMSでの連絡にも注意します。SMSとは、携帯電話の番号あてに届く短いメッセージのことです。電話の場合は、厚生労働省や委託先、研修の事務局を名乗って、登録内容の確認や「補償の手続き」を持ちかけてくる形が考えられます。

電話で相手を確かめる一番確実な方法は、一度切って、公式に載っている番号にかけ直すことです。相手が名乗った部署名と電話番号をメモし、その場では個人情報や口座の情報を答えないようにします。厚生労働省の代表電話は、報道発表資料と厚生労働省のサイトの下部に載っています。

パスワードの扱い

1FEduのパスワードは機械的に付与されたもので、他で使われている可能性は低いと発表されています。そのため、他のサービスのパスワードを一斉に変える必要は、発表の説明を前提にすれば高くありません。ただ、付与されたパスワードを別のサービスでも使っていた心当たりがある人は、そのサービスのパスワードを変更します。

この機会に、仕事で使うメールアカウントそのものの守りを見直しておくのも有効です。メールアドレスが漏れた可能性がある以上、そのメールアカウントにログインを試みられることもあり得ます。メールアカウントには、パスワードに加えてスマートフォンのアプリや確認コードを使う二段階認証を設定しておくと、パスワードだけでは入れなくなります。多要素認証の考え方と製品の違いは、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で整理しています。

職場に共有する

所属組織が含まれる可能性があるため、自分だけで抱えず、職場の情報システムの担当者や上司に「1FEduの件で対象になっているかもしれない」と伝えておきます。職場のメールに標的型のメールが届いたとき、組織として早く気づけるようになります。同じ職場から複数人が登録していた場合は、まとめて注意を呼びかけてもらうこともできます。

職場の中で不審なメールへの気づき方を共有したいときは、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドが、訓練の進め方と効果を紹介しています。

偽の連絡を見分ける手順

漏えいが公表されたあとは、本物の連絡と偽の連絡が同じ時期に届きます。見分けるために、届いた連絡を次の順で確かめます。

  1. 連絡の内容を、厚生労働省の報道発表資料と照らし合わせる。発表に無い手続き(補償金の受け取り、口座の登録、手数料の支払い)を求めていないかを見る
  2. リンクを押す前に、リンク先のドメインを確かめる。厚生労働省のサイトは「mhlw.go.jp」で終わる。似た綴りや、末尾が違うドメインは疑う
  3. 電話番号が書かれていれば、その番号ではなく、厚生労働省のサイトに載っている番号を自分で調べてかける
  4. 少しでも迷ったら、何も入力せず、メールなら削除、電話なら切る

発表には、受講者に何かを入力してもらう手続きや、お金に関わる手続きは書かれていません。「1FEduの件で返金があります」「本人確認のため口座を登録してください」といった連絡は、発表の内容とかみ合わないため、まず疑ってかかるのが安全です。

偽のメールが届いたときに相談できる公的な窓口もあります。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「情報セキュリティ安心相談窓口」は、ウイルスや不正アクセスに関する一般の人からの技術的な相談を受け付けています。公式ページによると、電話は03-5978-7509、受付時間は10時00分から17時00分(土日祝日・年末年始は除く)です。相談の前に、端末の種類やOS、起きたことを時系列で整理しておくよう案内されています。詳しくはIPAの情報セキュリティ安心相談窓口で確かめられます。

問い合わせ窓口

2026年10月22日の発表に、受講者向けの専用の問い合わせ窓口は書かれていません。対象となる人には個別に連絡するとされているため、まずはその連絡を待つことになります。

発表の冒頭には、照会先として次の部署と電話番号が載っています。これは発表資料の照会先として書かれているもので、資料は報道関係者あてになっています。

項目 発表の記載
担当部署 労働基準局安全衛生部労働衛生課 電離放射線労働者健康対策室
電話代表 03(5253)1111(内線5523)
直通電話 03(3502)6755
受付時間 発表に記載なし

個人情報の扱いそのものについて相談したい場合は、個人情報保護委員会の「個人情報保護法相談ダイヤル」があります。公式ページによると、電話番号は03-6457-9849、受付時間は9:30から17:30(土日祝日及び年末年始を除く)です。音声案内で「行政機関等の個人情報の取扱いなどに関する相談」を選ぶ番号が分かれています。ただし、相談ダイヤルは法律やガイドラインに沿った助言をする窓口で、個別の事案が違法かどうかの判断は受け付けていないと書かれています。

迷惑なメールや電話が実際に届き、被害が出たときは、最寄りの警察署に相談することもできます。被害の有無にかかわらず、届いたメールは削除する前に、件名、送信元、届いた日時をメモしておくと、相談のときに説明しやすくなります。

行政の委託事業で漏えいが起きたときの決まり

今回の件は、国の委託事業で起きた漏えいです。漏えいが起きたときに誰が何をする決まりになっているのかを、個人情報保護委員会の公式ページで確かめた範囲で説明します。

個人情報保護委員会とは、個人情報の扱いについてのルールを所管し、漏えいの報告を受け付ける国の機関です。同委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」のページには、漏えいの報告が義務になる場合が並んでいます。行政機関等(国の行政機関、独立行政法人、地方公共団体の機関など)については、次のような場合が挙げられています。

  • 要配慮個人情報(病歴や健康診断の結果など、特に慎重な扱いが要る情報)が含まれる場合
  • 不正に使われると財産的な被害が生じるおそれがある場合
  • 不正の目的をもって行われたおそれがある行為による場合(不正アクセスによる漏えいが例に挙がっている)
  • 本人の数が100人を超える場合

民間の事業者では、人数の基準は1,000人を超える場合とされており、行政機関等のほうが基準が低く設定されています。報告の期限は、まず速やかに報告し、不正な目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内と書かれています。

今回の発表には、厚生労働省が個人情報保護委員会に報告したかどうかは書かれていません。ここでは、制度としてこうした決まりがある、という説明にとどめます。詳しくは個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページで確かめられます。

委託との関係については、個人情報保護法の第26条に、委託先が委託元に通知する形のただし書きがあります(次の節で説明します)。今回は、委託先から厚生労働省へ報告があり、委託元の厚生労働省が公表しています。条文はe-Govの個人情報の保護に関する法律で読めます。

在宅で仕事をする人が気をつけること

1FEduは特定の現場で働く人向けのサイトですが、今回の件には、在宅で仕事をする人にも通じる教訓があります。外部の研修サイトや業務のサイトに、仕事の情報を登録して使う場面は、フリーランスや在宅の働き方でも珍しくありません。

仕事のアカウントで外部のサイトに登録しているとき

研修の受講、資格の更新、取引先の発注システムなど、仕事のメールアドレスで登録しているサイトは意外と多いものです。今回のように、登録先のサイトで漏えいが起きると、仕事のメールアドレス、所属、役職がまとめて外に出る可能性があります。

登録しているサイトを一覧にしておくと、漏えいの発表があったときに、自分が関係するかどうかをすぐに判断できます。一覧には、サイト名、登録したメールアドレス、登録した項目、パスワードを他と共有していないか、を書いておきます。使わなくなったサイトは、退会してデータを削除してもらうと、漏えいのときに巻き込まれる範囲を小さくできます。

取引先の情報を預かっている場合

在宅で仕事をする人の中には、取引先から顧客の名簿や問い合わせの内容を預かって作業する人もいます。その作業で使っていたサイトやサービスで漏えいが起きた場合は、自分の情報だけでなく、預かっていた取引先の情報が含まれていないかを確かめる必要があります。

個人情報保護法の第26条は、委託を受けて個人データを扱っている事業者が漏えいを起こしたとき、委託元に通知すれば、委託先自身の委員会への報告は不要になる、という形を取っています。言いかえると、取引先から個人データの扱いを任されている立場なら、まず取引先に知らせることが、法律の仕組みの上でも出発点になります。どこまでが報告の対象になるかは、漏えいした情報の種類や人数で変わるため、個別の判断は取引先と相談し、必要なら個人情報保護委員会の相談ダイヤルで確かめます。

自分の情報だけが関係するときは、取引先に知らせる義務があるとまでは言えません。それでも、取引先とのやりとりに使っているメールアドレスが漏れた可能性があるなら、「自分を装ったメールが届くかもしれない」と一言伝えておくと、取引先が偽のメールに気づきやすくなります。

取引先への伝え方

取引先に知らせるときは、分かっている事実と、分かっていないことを分けて書きます。たとえば次のような書き方です。

  • 何が起きたか:登録していた外部のサービスで、不正アクセスによる漏えいの可能性が公表された
  • 何が関係するか:自分のメールアドレスと氏名が含まれる可能性がある。預かっている情報が含まれるかは確認中
  • 何をしてほしいか:自分の名前で、普段と違う依頼や添付ファイルが届いたら、開く前に電話で確かめてほしい
  • 次にいつ連絡するか:公表元の続報が出たら、改めて知らせる

分かっていないことを分かっているように書かないことが、信頼を保つうえで大切です。業務の文書の書き方を体系的に学びたい人は、ビジネス文書検定の出題範囲が参考になります。

自分のメールアドレスが過去の漏えいに含まれていないかを調べる

今回の件をきっかけに、自分のメールアドレスが他の漏えいにも含まれていないかを確かめておくと、備えの全体像が見えます。海外のサービス「Have I Been Pwned」では、メールアドレスを入力すると、過去に公表された漏えいの中にそのアドレスが含まれているかを調べられます。使い方と、結果が出たときの対処は、情報漏洩を調べる方法の記事で手順を追って説明しています。

ただし、今回の1FEduの件は、2026年10月23日時点でこうしたサービスに登録されているとは限りません。調べた結果に出てこなくても、今回の件の対象でないとは言えないため、1FEduに登録していた人は、厚生労働省からの個別の連絡を基準にします。

運営者の視点:預かった情報の扱いが、仕事の信用になる

@SOHO編集部は、2004年から在宅ワークとフリーランスの仕事の仲介を続けてきました。その中で見えてきたのは、作業の腕前と同じくらい、預かった情報をどう扱う人かが、長い取引につながるという傾向です。漏えいの知らせが入ったときに、隠さず、分かっていることと分からないことを分けて取引先に伝えられる人は、その後も任され続けます。仲介の手数料が乗らない手数料0%の直接取引では、受け手と取引先が直接やりとりする分、こうした信頼がそのまま関係の長さになります。情報セキュリティの知識をいかせる仕事の種類は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。

今回の1FEduの件は、受講者が自分でパスワードを決められない仕様だったことで、他のサービスへの広がりが抑えられる作りになっていました。それでも、所属や役職と組み合わさったメールアドレスは、偽のメールの材料になり得ます。在宅で働く人にとっても、登録先を把握し、仕事のメールアカウントに二段階認証を設定し、取引先と連絡の確かめ方を決めておくことが、自分と取引先の両方を守る備えになります。

よくある質問

Q. 厚生労働省の情報漏洩で、年金や健康保険の情報は漏れたのですか?

2026年10月22日の厚生労働省の発表は、委託事業のウェブサイト「1FEdu」の受講者の情報に関するものです。対象は被ばく低減対策の教育の受講者最大595名分で、年金や健康保険の手続きの情報は発表の対象として書かれていません。1FEduに登録した覚えがなければ、この件の対象にはなりません。

Q. 1FEduに登録していましたが、パスワードを変える必要はありますか?

1FEduのパスワードはシステムが機械的に付与したもので、利用者が設定や変更をできない仕様だったため、他のサービスで使われている可能性は低いと発表されています。サービスは停止中です。付与されたパスワードを別のサービスでも使っていた心当たりがある場合だけ、そのサービスのパスワードを変更します。

Q. 自分が対象かどうかは、どうすれば分かりますか?

厚生労働省は、漏えい及び漏えいした可能性がある情報の対象となる人に、速やかに個別に連絡するとしています。連絡の手段は発表に書かれていません。連絡を装った偽のメールもあり得るため、届いた内容を厚生労働省の報道発表資料と照らし合わせ、口座の登録や支払いを求める連絡には応じないようにします。

Q. 不審なメールが届いたら、どうすればよいですか?

発表では、添付ファイルを開いたり本文のURLを押したりせず、メールごと削除するよう求めています。仕事の連絡を装ったメールは、送り主に手元の連絡先で確かめます。技術的な相談はIPAの情報セキュリティ安心相談窓口(電話03-5978-7509、10時から17時、土日祝日・年末年始を除く)で受け付けています。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月26日
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