Macで共有フォルダにアクセスできないときに確かめる設定と接続の手順


この記事のポイント
- ✓Macで共有フォルダにアクセスできないときに
- ✓共有する側と接続する側で確かめる設定
- ✓smb://で入る手順
Macで共有フォルダにアクセスできないとき、多くの人はまずWi-Fiの再接続やMacの再起動を試します。それで直ることもありますが、原因が設定にある場合は何度やり直しても同じところで止まります。あなたが今つまずいているのは、共有する側の設定なのか、接続する側の入り方なのか、それともネットワークの問題なのか。この3つを順番に切り分ければ、たいていの「つながらない」は自分で解決できます。
この記事では、Appleの公式ガイドに書かれている手順を土台に、共有する側のMacで確かめる設定、接続する側からの2つの入り方、エラーが出たときの切り分け、WindowsやNASにつながらないときの見どころを順に整理します。最後に、共有フォルダにこだわらずにファイルを受け渡す方法と、在宅で仕事をする人が共有フォルダでつまずきやすい場面にも触れます。
共有フォルダにつながらない原因は大きく4つに分かれる
「共有フォルダにアクセスできない」という同じ症状でも、原因はまったく違うところにあります。最初に全体の地図を持っておくと、闇雲に設定をいじって状況を悪くすることを防げます。
原因1:共有する側でファイル共有がオンになっていない
いちばん多いのが、共有する側のMacで「ファイル共有」そのものがオフになっているケースです。macOSのアップデートや、別の人がMacの設定を整理したタイミングで切れていることがあります。また、ファイル共有はオンでも、共有したいフォルダが「共有フォルダ」の一覧に登録されていないこともあります。
原因2:アクセスする権限がない
ファイル共有がオンでも、接続しようとしているユーザーにそのフォルダへの権限が与えられていなければ中に入れません。ゲストでのアクセスを許可していない状態でゲストとして入ろうとしている場合も同じです。権限の問題は「接続はできるのにフォルダが見えない」「フォルダは見えるのにファイルをコピーできない」という形で現れることが多く、ネットワークの問題と取り違えやすいのが特徴です。
原因3:相手の名前やアドレスが正しくない
Finderの「ネットワーク」に相手のMacが出てこないとき、アドレスを手で入力して入ることになります。ここでコンピュータ名、ローカルホスト名、IPアドレスを取り違えると、相手が正常に動いていても接続できません。
原因4:ネットワークの経路で止まっている
2台が違うWi-Fiにつながっている、ゲスト用のWi-Fiで端末どうしの通信が遮断されている、Windows側のファイアウォールが共有の通信を止めている、といったケースです。この場合はMacの設定をいくら見直しても解決しません。
Appleの公式ガイドも、つながらない理由として「利用可能になっていない」か「アクセス権がない」可能性を挙げています。
共有コンピュータまたはサーバが見つからない場合や、それに接続できない場合は、利用可能になっていなかったり、接続するアクセス権がない可能性があります。この場合は、コンピュータの所有者またはネットワーク管理者に問い合わせてください。 出典: support.apple.com
自宅や小さな事務所では「コンピュータの所有者」も「ネットワーク管理者」も自分自身であることがほとんどです。つまり、問い合わせる代わりに、自分で両方の立場を順番に確かめていく必要があります。以下の節では、その順番に沿って進めます。
まず共有する側のMacで確かめる設定
接続する側でいろいろ試す前に、共有する側(フォルダを持っているMac)の設定を確かめます。ここが正しくなければ、接続する側で何をしても入れないからです。
ファイル共有がオンになっているか
Appleのガイドによると、ファイル共有の設定は次の場所にあります。
- アップルメニューから「システム設定」を開く
- サイドバーで「一般」を選び、「共有」をクリックする(下にスクロールする必要がある場合があります)
- 「コンテンツとメディア」の下にある「ファイル共有」がオンになっているか確かめる
オフになっていればオンにします。オンになっていても、念のため一度オフにしてからオンに戻すと、共有の仕組みが立ち上がり直して症状が消えることがあります。
共有したいフォルダが一覧に入っているか
「ファイル共有」の横にある情報ボタンを押すと、「共有フォルダ」の一覧が表示されます。共有したいフォルダがここに無ければ、一覧の下の追加ボタンからフォルダを選んで加えます。Appleのガイドでは、Macにアカウントを持つ各ユーザーの「パブリック」フォルダは自動的に共有されると説明されています。逆に言えば、それ以外のフォルダは自分で一覧に加えない限り、ネットワークからは見えません。
誰にどの権限を与えているか
共有フォルダを選ぶと、右側に「ユーザ」の一覧が出ます。ユーザーごとに次の4つのアクセス権を選べます。
| アクセス権 | できること |
|---|---|
| 読み/書き | フォルダの中身を表示し、ファイルをコピーして持ち込める |
| 読み出しのみ | 中身を表示できるが、ファイルを持ち込めない |
| 書き込みのみ(ドロップボックス用) | ファイルを持ち込めるが、中身は表示できない |
| アクセス不可 | 表示もコピーもできない |
「接続はできるのにファイルをコピーできない」という相談の多くは、ここが「読み出しのみ」になっていることが原因です。逆に「フォルダを開いても空っぽに見える」場合は、「書き込みのみ」になっていないかを確かめます。提出物を集めるためにドロップボックス用に設定したことを忘れているケースは、意外とよくあります。
ゲストの許可と暗号化の設定
共有フォルダの名前をControlキーを押しながらクリックし、「詳細オプション」を選ぶと、「ゲストユーザを許可」「暗号化されたSMB接続のみ許可」などの項目が出ます。ゲストで入りたいのにここがオフになっていれば、ゲストでは入れません。反対に、事務所のMacで不特定の人が入れる状態にしたくない場合は、ゲストを許可せず、使う人ごとにアカウントを用意するほうが安全です。
コンピュータ名とアドレスを控えておく
同じ「共有」の画面の下部には、そのMacのローカルホスト名が表示されます。Appleのガイドでは、ローカルネットワーク名はコンピュータ名に「.local」を付けた名前で、スペースはハイフンに置き換えられると説明されています。たとえば「Office Mac」という名前なら「Office-Mac.local」です。また、「ファイル共有」の情報ボタンを押すと、「smb://」から始まるネットワークアドレスが表示されます。このアドレスを紙やメモに控えておくと、次の節の手順がずっと楽になります。
接続する側のMacから試す2つの入り方
共有する側の準備ができたら、接続する側のMacから入ります。Appleのガイドが案内している入り方は、大きく分けて2つです。
入り方1:Finderの「ネットワーク」から探す
- Finderのウインドウを開き、サイドバーの「場所」にある「ネットワーク」をクリックする
- 接続したいコンピュータをダブルクリックし、「別名で接続」をクリックする
- 「ゲスト」「登録ユーザ」「Apple Accountを使用」のいずれかを選ぶ
- 求められたらユーザ名とパスワードを入力し、共有フォルダを選ぶ
サイドバーの「場所」に項目が表示されないときは、「場所」という文字の上にポインタを置くと出てくるボタンで表示を切り替えられます。「ネットワーク」に相手のMacが出てこない場合は、次の入り方2を試します。
入り方2:アドレスを入力して「サーバへ接続」する
- Finderのメニューで「移動」から「サーバへ接続」を選ぶ
- 「サーバアドレス」に相手のアドレスを入力する
- 「接続」をクリックし、接続方法を選ぶ
アドレスの形式は、Appleのガイドに次のように示されています。
| 接続先 | アドレスの形式 |
|---|---|
| Windowsや、ファイル共有をオンにしたMac(SMB) | smb://DNS名/共有名、smb://IPアドレス/共有名 |
| NFSサーバ | nfs://DNS名/パス名 |
| WebDAVサーバ | http://DNS名/パス名 |
自宅や事務所のMac同士なら、「smb://Office-Mac.local」のように前の節で控えたローカルホスト名を入れるか、「smb://192.168.1.20」のようにIPアドレスを入れるのが確実です。共有名を省略しても、ユーザ名とパスワードを入れたあとに共有フォルダを選ぶ画面が出ます。
Finderの「ネットワーク」に表示されないのに、アドレスを入れると一発でつながることはよくあります。「ネットワーク」の一覧は、相手が自分の存在を知らせる仕組み(Bonjour)に頼っているため、ルーターの設定や相手の状態によって表示が遅れたり出なかったりするからです。一覧に出ないことと、接続できないことは別の問題だと覚えておくと、無駄に悩む時間が減ります。
3つの接続方法の違い
「別名で接続」のあとに出る3つの選択肢は、それぞれ条件が違います。
・ゲスト:共有する側でゲストアクセスを許可しているときだけ使える
・登録ユーザ:共有する側のMacに存在するアカウントのログイン名とパスワードで入る。共有する側で「次のユーザのみ」を選んでいれば、そのユーザーが許可の一覧に入っている必要がある
・Apple Accountを使用:両方のMacの「ユーザとグループ」で同じApple Accountを使う設定にしておく必要がある
「パスワードが違います」と出る場合、接続する側の自分のMacのパスワードを入れていることがよくあります。ここで入れるのは、共有する側のMacに登録されているユーザーのログイン名とパスワードです。
「接続できませんでした」と出たときの切り分け
ここまでの手順でつながらないときは、Appleのガイド「Macを別のコンピュータに接続できない場合」に沿って原因を絞り込みます。
Finderの設定で表示が隠れていないか
Finderのメニューから「Finder」の「設定」を開き、「一般」と「サイドバー」の両方で「接続中のサーバ」にチェックが入っているかを確かめます。実際には接続できているのに、表示の設定が外れているせいで「つながっていない」と勘違いしているケースがあります。
相手の名前やアドレスが正しいか
Appleのガイドは、接続するコンピュータの名前ではなく、DNS名やIPアドレスが必要な場合があると説明しています。コンピュータ名で入れないときはローカルホスト名、それでもだめならIPアドレス、という順に試します。IPアドレスは、ルーターの設定によってMacを再起動するたびに変わることがあります。昨日まで入れたアドレスで今日入れないときは、共有する側の「ファイル共有」の情報ボタンで現在のアドレスを確かめ直します。
相手のMacが起きているか
共有する側のMacがスリープしている、システムを終了している、Wi-Fiから外れている、といった状態では当然つながりません。ノート型のMacでふたを閉じているとスリープに入るため、共有用のMacはふたを開けたまま電源につないでおくか、スリープの設定を見直す必要があります。
同じネットワークにいるか
Appleのガイドでは、接続先がBonjourを使っている場合やWindows(SMB/CIFS)サーバの場合は、同じローカルネットワークまたはサブネットワークにあることを確かめるよう案内しています。よくある落とし穴は次の3つです。
・ルーターが2.4GHzと5GHzで別々のネットワーク名を出していて、2台が別のほうにつながっている
・片方がゲスト用のWi-Fiにつながっている。ゲスト用のWi-Fiは、つないだ端末どうしの通信を遮断する設定になっていることが多い
・中継機やメッシュWi-Fiの設定によって、ネットワークが分かれている
「システム設定」の「ネットワーク」で、接続の種類の横にある表示が緑色になっているかも確かめます。緑でなければ、そもそもネットワークにつながっていません。
切り分けの順番を表で整理する
| 確かめること | 見る場所 | よくある原因 |
|---|---|---|
| 共有がオンか | 共有する側の「共有」設定 | アップデート後にオフになっていた |
| 権限があるか | 共有フォルダの「ユーザ」一覧 | 読み出しのみ、書き込みのみになっていた |
| 名前やアドレスが合っているか | 共有する側の「共有」画面の下部 | IPアドレスが変わっていた |
| 相手が起きているか | 共有する側のMac本体 | スリープしていた |
| 同じネットワークか | 両方の「ネットワーク」設定 | ゲスト用Wi-Fiにつながっていた |
上から順に確かめれば、多くの場合は途中のどこかで原因にたどり着けます。いちばん時間を取られるのは、下の行から疑い始めてルーターの設定を変えてしまい、元に戻せなくなるパターンです。設定は上から順に見ます。
ゲストで入れないときと、パスワードを聞かれ続けるとき
共有フォルダの相談で特に多いのが、「ゲストで入れない」と「何度パスワードを入れても通らない」の2つです。
ゲストで入れないとき
ゲストアクセスは、ファイル共有の設定と、共有フォルダごとの詳細オプションの両方で許可されている必要があります。どちらか一方だけでは入れません。Mac同士のファイル共有でゲストを許可しても入れないという相談は多く、販売店の技術情報でも取り上げられています。
Mac同士のファイル共有時に、フォルダへゲストアクセスを許可してもアクセスすることが出来ないというお問い合わせがございましたので、ゲストアクセスする方法を共有させていただきます。 出典: maclab.tokyo
この種のつまずきは、共有フォルダの「ユーザ」一覧で、ゲストにあたる「全員」のアクセス権が「アクセス不可」のままになっていることが原因であることが多いです。ゲストで入りたいなら「全員」に「読み出しのみ」か「読み/書き」を与えます。ただし、ゲストは誰でも入れる入口です。家族や同じ事務所の人しかいないネットワークでも、仕事の書類を入れるフォルダにはゲストを許可しないほうが安全です。
パスワードを聞かれ続けるとき
パスワードを入れても何度も同じ画面に戻される場合、次を順に確かめます。
- 入れているのは、共有する側のMacのアカウントのログイン名か(接続する側の自分の名前ではないか)
- ログイン名は、共有する側の「ユーザとグループ」に表示されている名前と一致しているか
- パスワードに、入力の切り替えで全角や大文字が混ざっていないか
- 共有する側で「次のユーザのみ」を選んでいる場合、そのユーザーが許可の一覧に入っているか
以前保存したパスワードが古いまま使われているせいで弾かれることもあります。その場合は、接続の画面で保存を外して入れ直すと改善することがあります。
共有のための専用アカウントを作る
事務所で複数の人が1台のMacの共有フォルダを使う場合、Appleのガイドに沿って「連絡先」から共有専用のアカウントを作る方法もあります。この方法で作るアカウントは共有のためだけのもので、そのMacにログインして作業することはできません。外注先や家族に一時的に入ってもらうときに、自分の管理者アカウントのパスワードを教えずに済むので安心です。
WindowsやNASの共有フォルダに入れないとき
相手がMacではなくWindowsのパソコンやNAS(ネットワークにつなぐ外付けの保存装置)の場合は、見るところが少し変わります。
Windowsの共有フォルダに入るとき
Appleのガイドでは、Windowsの共有フォルダには「サーバへ接続」で「smb://DNS名/共有名」か「smb://IPアドレス/共有名」の形で入るよう案内しています。このとき、Windows側のワークグループ名とコンピュータ名、ユーザー名とパスワードが必要になります。Windows側で共有の設定が済んでいないと、Macから何をしても入れません。
Windowsのファイアウォールにも注意します。Appleのガイドは、Windows(SMB/CIFS)サーバのファイアウォールが有効になっていると接続できないことがあると説明しています。Ethernetケーブルで直接つなぐ場合については、Windows側の「インターネット接続ファイアウォール」が有効なら、TCPポート445が開いていて共有接続が許可されているかを確かめるよう書かれています。会社から貸与されたWindowsパソコンは、情報システム部門の方針で共有が止められていることがあるため、自分で設定を変えずに管理者に相談します。
自宅のMac miniからWindows 11の共有フォルダにつなぐのに苦労したという個人の記録もあり、Windows側の設定の段階でつまずく人は少なくありません。
久しぶりの投稿ですが、昨日自宅内にあるmac miniからWindows11の共有フォルダに接続するのに苦労しました。備忘録としてつけておきます単純に接続する場合は、以下を設定 出典: note.com
NASの共有フォルダに入るとき
NASも多くの製品がSMBで共有フォルダを提供しているため、入り方はWindowsと同じく「smb://」で始まるアドレスです。NASにつながらないときは、NASの管理画面で次を確かめます。
・SMBによる共有が有効になっているか
・共有フォルダごとに、使うユーザーへアクセス権を与えているか
・NASのIPアドレスが変わっていないか(固定にしておくと迷いにくい)
NASの管理画面の操作は製品ごとに違うため、メーカーの説明書やサポートページを参照します。
外出先から共有フォルダに入りたいとき
自宅や事務所の共有フォルダに、外出先から入りたいという相談もよくあります。Appleのガイドには、「サーバへ接続」を使う場合は両方がインターネットに接続されている必要があるという趣旨の記述がありますが、家庭用のルーターの内側にあるMacの共有フォルダに、そのまま外から入れるわけではありません。外から入るには、VPN(離れた場所から自宅や事務所のネットワークに安全に入るための仕組み)や、NASメーカーが提供する外部接続の機能を使うのが一般的です。ルーターの設定でSMBの通信をそのまま外に開くのは、第三者から狙われる危険が大きいので避けます。
在宅や小さな事務所で共有フォルダを安定させる運用
一度つながっても、しばらくするとまた入れなくなる、という繰り返しを止めるには、設定だけでなく運用を整えることが大切です。
共有用のMacを決めて、眠らせない
共有フォルダを持つMacがノート型で、持ち出したりふたを閉じたりしていると、ほかの人はその間アクセスできません。共有の中心にするMacを1台決め、電源につないだまま、スリープに入りにくい設定にしておきます。それが難しい場合は、共有の中心をNASに移すことも検討します。
アドレスを固定する
IPアドレスで接続している場合、ルーターの設定で共有用のMacやNASに毎回同じアドレスが割り当てられるようにしておくと、「昨日まで入れたのに」という事態が減ります。設定方法はルーターごとに違うので、ルーターの説明書で「DHCPの固定割り当て」や「IPアドレスの予約」といった項目を探します。
よく使う共有先を登録しておく
Appleのガイドでは、「サーバへ接続」の画面でアドレスを入力してから追加ボタンを押すと、よく使うサーバの一覧に登録できると案内しています。アップルメニューの「最近使った項目」からも、最近使ったサーバを選べます。毎回アドレスを手で打つと、打ち間違いがそのまま「接続できない」につながるため、登録しておくのが確実です。
権限の一覧を年に1回見直す
共有フォルダの権限は、人が入れ替わっても自動では整理されません。外注先との契約が終わった後もアカウントが残っている、退職した人が読み書きできる状態のままになっている、という状態はよくあります。年に1回、たとえば決算や確定申告の準備のタイミングで、「ユーザ」の一覧を見直す習慣をつけると安全です。
共有フォルダとクラウドの役割を分ける
社内で同時に開いて編集するファイルは共有フォルダ、外出先や社外の人と受け渡すファイルはクラウドストレージ、と役割を分けると、無理に共有フォルダを外に開く必要がなくなります。全部を1つの仕組みで済ませようとするほど、設定が複雑になり、つながらない原因も見つけにくくなります。
買い替えやアップデートのあとに入れなくなったとき
これまで問題なく使えていた共有フォルダに、ある日突然入れなくなることがあります。きっかけとして多いのが、Macの買い替えと、macOSのアップデートです。
Macを買い替えたあと
共有する側のMacを新しくした場合、古いMacの名前やアドレスで接続しようとしても、新しいMacにはたどり着けません。移行のアシスタントでデータを移しても、ファイル共有の設定や共有フォルダの一覧、ユーザーごとの権限がそのまま引き継がれているとは限りません。新しいMacで「共有」の設定を開き、ファイル共有がオンになっているか、共有フォルダとユーザーの一覧が以前と同じかを、最初の節の手順で1つずつ確かめます。
接続する側では、「サーバへ接続」のよく使う一覧や、Finderのサイドバーに登録した古い共有先を削除し、新しいアドレスで登録し直します。古い登録が残っていると、そちらを選んでしまって「つながらない」と迷う原因になります。
macOSのアップデートのあと
アップデートのあとに入れなくなった場合は、まず共有する側のファイル共有がオンのままかを確かめます。設定画面の構成が変わり、以前と同じ場所に項目が見つからないこともあるため、「システム設定」の検索欄に「ファイル共有」と入力して探すと早いです。そのうえで、共有フォルダの権限、詳細オプションのゲストや暗号化の設定が変わっていないかを確認します。
それでも直らない場合は、共有フォルダを一覧から一度外し、もう一度加え直してから、ユーザーの権限を設定し直します。設定を変える前に、どのユーザーにどの権限を与えていたかを書き留めておくと、元に戻すときに迷いません。
共有フォルダ以外にファイルを受け渡す選択肢
ここまでの手順で解決しない場合や、そもそも共有フォルダの設定を保ち続けるのが負担に感じる場合は、受け渡しの方法そのものを見直すのも1つの手です。
目的別の受け渡し方
| 目的 | 向いている方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 近くにいる人に一度だけ渡す | AirDrop | 相手がApple製品でないと使えない |
| 社外の人と継続してやり取りする | クラウドストレージの共有リンク | 共有範囲と期限の設定を忘れない |
| 社内の数人で同じファイルを編集する | 共有フォルダ、またはNAS | 共有用の機器を常に動かしておく |
| 外出先から自宅のMacのファイルを見る | VPNや、Macにつなぐためのアプリ | 外部に共有フォルダを開かない |
AirDropについては、Appleのガイドに「AirDropを使って近くにあるデバイスに項目を送信する」という項目があり、Mac同士やiPhoneとの間で手軽に使えます。共有フォルダの設定に時間をかけるより、1回の受け渡しならAirDropのほうが早いこともあります。
外出先から自宅のMacのフォルダを確かめたいとき
共有フォルダを外から使いたい理由が、「出先でMacのファイルの中身を確かめたい」というものなら、Mac用のファイル管理アプリで対応できる場合もあります。その選択肢の1つがAtriensです。公式サイトによると、AtriensはフォルダとターミナルとAIとのやり取りを1つの画面で扱うMac用のファイル管理アプリで、NASの素材や外付けディスクの資料、書類フォルダの中の企画書といった離れた場所のフォルダを、ファイルを動かさずに1つの案件の下へ並べられます。iPhoneやiPadのアプリからは、Macで登録したフォルダを開いてテキストや画像、PDFの中身を確かめられます。同じWi-Fiにいるときは直接、外出先では中継サーバ経由でつながり、通信は端末どうしで暗号化され、中継サーバは中身を読めないと説明されています。
Mac単体で使う範囲は期限なく無料で、アカウント登録も要りません。iPhoneやiPadから使う機能は有料で、月額780円、年額6,800円、買い切り14,800円から選べます。動作環境はmacOS 14以降とApple Silicon搭載のMacで、iPhoneとiPadはiOS 17とiPadOS 17以降です。Windowsのパソコンとファイルを受け渡す道具ではないので、Windowsとの共有にはこれまでの節の方法を使います。Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
在宅ワークの現場から見た共有フォルダのつまずき
最後に、在宅で仕事をする人の立場から、共有フォルダとの付き合い方を考えます。
共有フォルダのトラブルは、納期の直前に起きやすい
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言えば、ファイルの受け渡しでつまずくのは、たいてい納品の直前です。普段は使わない共有フォルダに、締め切りの日だけ入ろうとして入れない。相手の事務所のNASのアドレスが変わっていた。そうした小さなつまずきが、仕事の評価を左右することがあります。共有フォルダを使う案件では、着手の段階で一度テストのファイルをやり取りして、入れることを確かめておくのが確実です。
直接取引ほど、受け渡しの段取りを自分で決める
仲介の会社を通さずに発注者と直接やり取りする働き方では、ファイルの受け渡し方法も当事者どうしで決めることになります。中間の手数料が乗らない直接取引は、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなるという良さがある一方で、こうした段取りを自分で整える力も求められます。在宅ワーク求人サイトで見ていても、長く続く人ほど「この人に頼むと受け渡しで迷わない」という信頼を、こうした細かな準備で積み重ねています。
パソコンに強いことは、仕事の幅を広げる
共有フォルダの設定やトラブル対応は、それ自体が仕事になる分野でもあります。小さな事務所や在宅の個人事業主のパソコン環境を整える仕事、業務に合ったツールを選んで導入する仕事は、需要が途切れません。どんな案件があり、どのくらいの報酬が相場なのかは、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で業務の効率化を手伝う仕事の内容と始め方を紹介しています。ソフトウェアをつくる側に関心があるなら、アプリケーション開発のお仕事で求められるスキルと案件の種類を、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で公的統計に基づく年収の目安を確かめられます。
また、在宅で働く環境を整える費用については、国や自治体の助成制度が使える場合があります。テレワーク 助成金 2026では、テレワークの導入に使える助成金の種類と申請の流れをまとめています。共有フォルダやネットワークの整備も含めて、働く環境への投資を考えるときの参考になります。
よくある質問
Q. Finderの「ネットワーク」に相手のMacが表示されないときは、どうすればよいですか?
表示されないことと、接続できないことは別の問題です。Finderの「移動」から「サーバへ接続」を選び、「smb://」に続けて相手のローカルホスト名かIPアドレスを入力して接続を試します。相手のアドレスは、共有する側のMacの「システム設定」の「一般」から「共有」を開き、「ファイル共有」の情報ボタンで確かめられます。
Q. 接続はできるのに、共有フォルダにファイルをコピーできないのはなぜですか?
共有する側で、あなたのユーザーに与えられたアクセス権が「読み出しのみ」になっている可能性が高いです。共有する側のMacで「ファイル共有」の情報ボタンを押し、該当する共有フォルダの「ユーザ」一覧で、自分のユーザーを「読み/書き」に変更します。会社や他人のMacなら、持ち主に変更を頼みます。
Q. ゲストを許可したのに、ゲストで共有フォルダに入れないのはなぜですか?
ゲストは、共有フォルダの詳細オプションで「ゲストユーザを許可」をオンにするだけでなく、「ユーザ」一覧の「全員」に読み出し以上の権限を与える必要があります。どちらか一方だけでは入れません。仕事の書類を入れるフォルダは、ゲストではなく使う人ごとのアカウントで共有するほうが安全です。
Q. 外出先から自宅のMacの共有フォルダに入ることはできますか?
家庭用のルーターの内側にあるMacの共有フォルダに、外からそのまま入ることはできません。VPNや、NASメーカーが提供する外部接続の機能を使うのが一般的です。ルーターの設定で共有の通信を外部に開く方法は、第三者に狙われる危険が大きいので避けてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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