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九州電力送配電の情報漏えいのおそれ|委託先が扱った外部記憶媒体が所在不明 お客さま情報1,354万件 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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九州電力送配電の情報漏えいのおそれ|委託先が扱った外部記憶媒体が所在不明 お客さま情報1,354万件 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓九州電力送配電の情報漏洩のおそれについて
  • ✓2026年6月8日の公表と7月8日の経済産業省への報告
  • ✓通知ハガキの案内を公式発表で整理

九州電力送配電の情報漏洩のおそれについて、九州電力送配電株式会社は2026年6月8日、一部のシステムのデータをバックアップするための外部記憶媒体(SSD)が、保管場所のサーバ室から所在不明になったと初めて公表しました。7月8日の経済産業省への報告で、媒体に保存されていたお客さま情報は、同じ住所の転出入や名義変更を考慮して精査した結果、1,354万件(個人1,003万件、法人等351万件)とされました。項目はお客さま名、電気の使用場所の住所、電気の使用量などで、一部には電話番号も含まれます。銀行口座、クレジットカード、メールアドレス、料金の情報は含まれていません。2026年11月1日時点で、警察が捜査を続けており、お客さま情報の流出と二次被害の事実は確認されていないとされています。 九州で電気を使っている人がまずすることは、届いた通知ハガキの内容を確かめ、九州電力送配電を名乗って口座番号やカード番号、手続きを求める連絡に応じないことです。 通知ハガキが届かず心配な人は、送配電コールセンター(0800-777-9420、平日9時から17時)で確かめられます。

この記事は、2026年11月1日時点で九州電力送配電の公式サイトに掲載されているプレスリリースと、特設のお知らせのページ「お客さま情報を保存した外部記憶媒体の所在不明に関するお知らせ」を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の件数や推測は入れていません。

九州電力送配電で何が起きたのか

九州電力送配電は、九州で電気を届けるための電線やメーター(計量器)などの設備を持ち、管理している会社です。電気の小売の契約は、九州電力やほかの電力会社(小売電気事業者)と結んでいる人がほとんどですが、電気を届ける設備はこの会社が管理しています。そのため、お客さまの名前や住所などの情報は、小売電気事業者から九州電力送配電に提出される仕組みになっていると、同社の特設ページで説明されています。

つまり、九州電力送配電と直接の契約をした覚えがない人でも、九州で電気を使っていれば、同社が情報を持っているということです。「契約していないのに通知ハガキが届いた」という人がいるのは、この仕組みのためです。

発表の骨子は次のとおりです。

  • 一部のシステムのデータをバックアップするためのSSD(外部記憶媒体)が、サーバ室のキャビネットから所在不明になった
  • 2026年4月27日の作業の終わりには保管が確認されていたが、5月26日に次の作業の準備をしようとしたところ、見当たらないことが分かった
  • キャビネットは施錠されておらず、SSDの暗号化とパスワードの保護もされていなかった
  • バックアップの作業は委託先に頼んでおり、委託先の作業員2名が行っていた
  • 6月4日に警察へ被害届を出し、警察が捜査している
  • 同社グループのサイバーセキュリティの専門部署が、フリマサイトへのSSDの出品が無いこと、インターネット上への情報の流出が無いことを続けて確かめている

外部記憶媒体とは、パソコンやサーバーの外につないでデータを保存する機器のことで、今回はSSDでした。SSDは、ハードディスクと同じようにデータを保存する部品で、持ち運べる大きさのものもあります。

「漏えいのおそれ」「外部流出の可能性を否定できない」という言い方は、会社の発表そのものの表現です。情報が実際に外に出たと確定したわけではありません。同社の特設ページでも、当社が確認している限りでは漏えいした事実は確認されていない、とされています。

公表の経緯と、それぞれの発表で分かったこと

7月8日の報告の別紙に、主な経緯がまとめられています。プレスリリースと合わせて日付順に並べます。

日付 出来事・発表
2025年12月1日 データ保存用サーバの容量が足りなくなるため、過去のデータをSSDへバックアップする運用を計画
2026年1月29日 委託先の作業員2名が、初回のSSDへのバックアップを実施
2026年2月27日、3月5日・6日、4月27日 委託先の作業員がバックアップの作業を行い、作業の後にサーバ室のキャビネットへSSDを格納(作業員からの聞き取りと書き込みの記録で確認)
2026年5月26日 委託先の作業員が次の作業の準備をしようとしたところ、保管場所にSSDが無いことに気づき、同社へ報告。同社が捜索とサーバ室の入室者への聞き取りを始める
2026年5月29日 個人情報保護委員会へ速報。資源エネルギー庁、電力・ガス取引監視等委員会へ報告
2026年6月4日 警察へ被害届を提出
2026年6月8日 「お客さま情報を保存した外部記憶媒体の所在不明について」を公表。同日、経済産業省から報告徴収を受領し、そのことも公表
2026年6月10日 外部記憶媒体の使用・管理の状況について社内調査と施錠管理などを指示
2026年7月8日 経済産業省へ報告し、「報告徴収への報告について」を公表。お客さま情報の件数を精査して公表。同日、経済産業省から指導があったことも公表
2026年8月上旬から 対象のお客さまへ、通知ハガキを順次送付

報告徴収とは、国が法律に基づいて、会社に事実関係や原因、再発防止策を報告するよう求めることです。今回は経済産業省が、事実関係と経緯、原因を特定して整理したうえでの実効的な再発防止策を報告するよう求めました。

7月8日には、経済産業省から、報告した再発防止策を確実に実施し、関係機関からの指示や要請に沿って顧客などへの対応をきちんと行うよう指導があったと公表されています。

6月8日の最初の発表では、お客さま情報の口数を「最大1,090万口分」としていました。7月8日の報告では、対象期間中の引っ越しや名義変更なども考えて数え直し、住所と氏名が同じ重複のデータを除いた結果として、1,354万件という数字が示されています。数え方が変わったので、2つの数字をそのまま比べることはできません。2026年11月1日時点の最新の数字は、7月8日の1,354万件です。

対象になるお客さまと、保存されていた情報

特設ページでは、対象になるお客さまと、保存されている情報が次のように示されています。一部の離島を除く九州全域に住んでいる人が対象です。

対象になるお客さま 保存されている情報
① 2016年7月6日から2024年1月31日の間に、電気の契約があったお客さま お客さま名、電気の使用場所の住所、電気の使用量(30分ごとの電力量、月間の電力量)、電気の使用に関する内容(供給地点特定番号、小売電気事業者名など)
② 2025年10月6日から2026年4月26日の間に、引っ越し、電力会社の切り替え、契約アンペアの変更など、契約に関する手続きをしたお客さま お客さま名、電気の使用場所の住所、電話番号、電気の使用に関する内容(契約の開始・変更・終了の日、供給地点特定番号、小売電気事業者名、契約容量など)

どちらにも、銀行口座、クレジットカード、メールアドレス、料金の情報は含まれていないと、特設ページに明記されています。

供給地点特定番号とは、電気を使う場所ごとに割り当てられた番号のことで、電力会社を切り替えるときなどに使われます。

①と②の違いで大事なのは、電話番号です。電話番号が含まれるのは②の手続きをした人だけで、7月8日の報告の別紙では、電話番号が含まれているのは②の79万件と、①と②の両方に登録されている59万件のみとされています。①だけに当たる人の情報には、電話番号は含まれていません。

また、7月8日の報告の別紙によると、2つのシステムの情報の内訳は次のとおりです。

対象のシステム 対象期間 個人の情報 法人等の契約の情報 合計
① 託送システム(小売電気事業者に電力量などを提供するシステム) 2016年7月6日から2024年1月31日 899万件 317万件 1,216万件
② スイッチング支援システム(小売電気事業者から引っ越しなどの申し込みを受け付けるシステム) 2025年10月6日から2026年4月26日 53万件 26万件 79万件
③ 両方のシステムに登録 ①、②と同じ 51万件 8万件 59万件
合計 1,003万件 351万件 1,354万件

合計のうち、2026年6月時点で契約が続いているものは714万件(個人560万件、法人等154万件)とされています。法人等の件数には、同じ法人の複数の契約や、公衆街路灯や信号機のような機器に結びついた契約(146万件)も含まれます。①の件数には、小売電気事業者を切り替えたときに名前の表記がカタカナから漢字に変わり、名寄せ(同じ人の記録を1つにまとめること)ができなかったもの、約150万件も含まれています。

外部記憶媒体には、以下のお客さま情報が保存されております。本事案の判明後、警察に被害届を提出し、捜索を継続しております。 現時点では、お客さま情報の流出および二次被害の事実は確認しておりません。 出典: 九州電力送配電株式会社「お客さま情報を保存した外部記憶媒体の所在不明に関するお知らせ」

委託先とSSDの管理について発表されたこと

この件では、委託先がどう関わったのかを知りたい人も多いはずです。7月8日の報告の別紙に書かれている事実を、そのまま整理します。

  • 2つのシステムでは、データ保存用のサーバへ定期的にバックアップをしていたが、サーバの容量が足りなくなったため、一時的にSSDを使ったバックアップに切り替えていた
  • サーバの容量の増設は、技術的な理由で2028年度ごろにならないとできないと分かったため、2026年1月から2028年度までの間、過去のデータをSSDへバックアップする運用を決めた
  • バックアップの作業は委託先に頼んでおり、2026年1月以降、毎月1回程度行っていた
  • サーバ室には、身分証による本人確認、カードの認証、生体認証、監視カメラなどの多重の対策があり、作業もサーバ室の中で行っていた
  • SSDはサーバ室の中のキャビネットに保管していたが、施錠はされていなかった。SSDの暗号化とパスワードの保護もしていなかった
  • 社内の規定では、委託の仕様書などに情報の扱いや持ち運びのルールを書くよう決めていたが、仕様書や作業の手順書に、SSDの保管場所や施錠の有無についての具体的な記述は無かった。同社から委託先へ、キャビネットの施錠を明確に指示できていなかった
  • 作業は委託先の作業員2名で行い、同社の社員は立ち会っていなかったため、施錠の有無を確かめられていなかった

委託先とは、会社が業務の一部を頼んでいる外部の会社のことです。委託先の会社の名前は、発表には書かれていません。

同社は、原因として次の4つを挙げ、外部記憶媒体の扱いと委託先の監督が十分でなかったことだと考えているとしています。

原因 発表の内容(要約)
A 外部記憶媒体を使う必要性と妥当性の確認の不備 媒体へのデータの退避を、漏えいなどのリスクを伴う行為と十分に認識せず、技術的な対処として扱ったため、リスクに応じた統制や承認を経る発想に至らなかった
B 外部記憶媒体の物理的な保管の不備 特定の人しか入れない管理区域であることへの安心から、委託先に保管場所での施錠を明示していなかった
C 外部記憶媒体のデータの保護の不備 サーバ室の対策で媒体の安全も確保されていると誤って認識し、暗号化やパスワードの保護など、媒体そのものへの保護が足りなかった
D 委託先への指示と作業の管理の不足 委託先がそのシステムの開発と保守を担っていたことから、委託先を信頼し、媒体の保管まで任せていた

ここで大事なのは、同社自身が、委託先に任せきりにしていた点も含めて、同社の取り扱いと監督の問題だと整理していることです。この記事でも、委託先の作業員が持ち出したかどうかなど、発表に無いことは推測しません。無断の持ち出しの可能性も含めて調べていたことは6月8日の発表に書かれていますが、2026年11月1日時点で、SSDは見つかっておらず、警察が捜査を続けているという段階です。

お客さまの側から見ると、委託先がどこだったかによって、自分がすることが変わるわけではありません。保存されていた情報の項目と、便乗した連絡への備えは同じです。委託先の会社の名前を名乗って連絡してくる相手がいても、それは同社の発表には無い話なので、応じずに送配電コールセンターに確かめてください。

再発防止策として発表されたこと

7月8日の報告では、外部記憶媒体を使うときの三原則として「使わない・持ち出させない・読み取れない」を掲げ、次のような再発防止策を徹底するとしています。

原則 内容
使わない 外部記憶媒体は原則として使わない。やむを得ず使うときは、使う必要性と妥当性、保管の方法を含めて、権限のある人の承認を得る
持ち出させない 外部記憶媒体は鍵付きの保管場所に施錠して保管し、鍵の受け渡しを厳しく管理する。必要に応じて、目立つケースやタグを付けるなどの物理的な対策を組み合わせる
読み取れない 持ち出しや紛失があっても漏えいのリスクを下げられるよう、原則としてパスワードの保護や暗号化をして、第三者が読み取れないようにする

あわせて、委託先への指示を明確にする社内規定の改正(委託先に扱わせるときは、委託先がすべきことを仕様書と作業の手順書に書いて明確に指示する)、従業員と委託先への情報セキュリティの教育を毎年続けること、毎年社内のすべての部署で自主点検をして経営層に報告することも挙げられています。

また、6月10日に社内調査と施錠管理などを指示し、2026年7月8日時点で、重要なデータを保存している外部記憶媒体が施錠管理されていることを確かめたとしています。

通知ハガキと、自分が対象かを確かめる方法

対象のお客さまには、ダイレクトメール(通知ハガキ)でお知らせが送られています。特設ページの案内は次のとおりです。

  • 2026年8月上旬から順次送っている。対象のお客さまが多いため届く時期が違い、すべてのお客さまに届け終わるまで2か月程度の予定
  • 届け先は、電気の使用場所の住所
  • 個別の要望で送り先を変えることや、指定の場所に送ることはできない
  • 引っ越しなどで住所が特定できないお客さまには送っておらず、ホームページでの公表をもってお知らせに代える
  • ハガキには、事案の概要と、そのお客さまの情報の項目が書かれている

自分が対象かを確かめる手順は次のとおりです。

  1. 2016年7月6日から2024年1月31日の間に、九州(一部の離島を除く)で電気の契約があったかを思い出す。あれば①に当たる可能性があります
  2. 2025年10月6日から2026年4月26日の間に、引っ越し、電力会社の切り替え、契約アンペアの変更などをしたかを思い出す。あれば②に当たる可能性があります
  3. 今住んでいる住所に通知ハガキが届いていれば、ハガキに書かれた自分の情報の項目を確かめる
  4. どちらの期間にも契約や手続きがなかった人は、特設ページの案内では、外部記憶媒体の中に情報は含まれていないとされています
  5. 期間に当たるのにハガキが届かず心配な場合は、送配電コールセンターに電話して内容を確かめる

8月上旬から2か月程度の予定とされていたので、2026年11月1日時点では、多くの対象のお客さまにハガキが届いているはずの時期です。それでも届いていない場合、住所が特定できなかった可能性もあります。昔住んでいた九州の住所で電気を使っていた人は、今の住所にはハガキが届かないので、期間に当たるかどうかを自分で確かめます。

ハガキが届いたら、すぐに捨てずに、少なくとも続報が落ち着くまでは手元に保管しておくと、あとでコールセンターに問い合わせるときに内容を伝えやすくなります。家族がハガキを見て不安になったときにも、何が書かれていたかを一緒に確かめられます。

宛名が違うハガキが届いた場合は、宛名の面に「宛先が違います」と書いて郵便ポストに入れるよう、特設ページで案内されています。

引っ越した人と、名義が変わった人のこと

①の対象期間は2016年7月6日から2024年1月31日までと長いので、その間に引っ越した人や、九州から別の地域に移った人も多いはずです。特設ページでは、ハガキは電気の使用場所の住所に届け、住所が特定できないお客さまにはホームページでの公表をもってお知らせに代えるとされています。

このため、次のような人は、ハガキが届かなくても対象になっている可能性があります。

  • 対象期間に九州で暮らし、今は九州の外に住んでいる人
  • 学生のころに九州で一人暮らしをし、電気の契約を自分の名前でしていた人
  • 対象期間中に家族の名義で契約していて、今は別の世帯になった人

心当たりがある人は、当時の住所と期間を思い出し、送配電コールセンターに確かめておくと安心です。7月8日の報告で、件数は同じ住所の転出入や名義の変更を考慮して数え直したと書かれているので、同じ住所でも名義が違えば別の件として数えられていると読めます。

家族が亡くなったあとに契約の名義を変えた場合も、亡くなった家族の名前と住所が、当時の記録として含まれている可能性があります。亡くなった家族の名前を出して、手続きや支払いを求める連絡が来ても、応じる前に確かめてください。

便乗した連絡への備え

同社は、6月8日と7月8日の発表で、この件に関して同社からお客さまへ別に手続きをお願いすることはないので、不審な連絡に十分注意するよう呼びかけています。特設ページでも同じ注意が書かれています。

このため、次のような連絡は、本物ではないと考えてよいということです。ここに挙げたのは、見分け方を説明するための例です。

  • 「情報漏えいのお詫びとして、電気料金を返金します。口座番号を教えてください」という電話
  • 「通知ハガキの内容の確認のため、クレジットカード番号を入力してください」というSMS
  • 「SSDの件で調査に伺います」と、作業員を名乗って家に来る訪問
  • 「お客さまの情報が流出したので、メーターの交換の費用を振り込んでください」という郵便

特設ページでは、今回の件で料金の割引や金券の配布などの補償は行わないとされています。そのため、補償や返金を理由にお金の話をしてくる連絡は、まず疑ってかかるのが安全です。また、ハガキの作成や郵送にかかった費用を、電気料金に上乗せしてお客さまに負担させることはないとも書かれています。

電話番号が含まれる②の人は、電話やSMSに特に注意します。電話番号が出回ったときの迷惑電話やSMSへの備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026にまとめています。住所が含まれることから、郵便や訪問への備えも大切です。住所が出回ったときに起きやすいことと備える順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で詳しく説明しています。

万一、被害と思われることが起きた場合は、送配電コールセンターに電話し、あわせて警察の相談窓口にも相談するよう、特設ページで案内されています。

電気の使用量が含まれることの意味

今回の対象には、①の人について、30分ごとの電力量と月間の電力量が含まれています。30分ごとの電力量は、スマートメーターと呼ばれる通信機能の付いたメーターから送られてくる記録です。

電気をどの時間にどれだけ使ったかが分かると、その家で人が起きている時間や、留守にしている時間の傾向が読み取れる場合があります。ただし、発表では流出の事実は確認されていないとされており、この記事でもそれを前提に書いています。そのうえで、念のための備えとして、次の点を見直しておくと安心です。

  • 長く家を空けるときに、郵便受けに郵便がたまらないようにする
  • 留守にする予定を、SNSで日付つきで書かない
  • 電気やガスの会社を名乗る訪問には、身分証の提示を求め、会社の公式の番号で確かめてから応じる

なお、使用量が含まれるのは①の託送システムの情報で、その対象期間は2016年7月6日から2024年1月31日までです。引っ越しなどで住まいが変わっている人も多いはずなので、当時の住所と今の住所を分けて考えます。

通知ハガキを受け取ったときに確かめること

対象のお客さまに届くのは、ダイレクトメール(通知ハガキ)です。このハガキをまねた偽の郵便が出てくることも考えられるので、受け取ったら次の点を確かめます。

確かめる点 本物のハガキについて公式に書かれていること 疑うべき形
届いた時期 2026年8月上旬から順次、2か月程度で届け終わる予定 予定から大きく外れた時期に、急ぎの対応を求めて届く
届け先 電気の使用場所の住所 電気を使っていない住所に届く
書かれている内容 事案の概要と、そのお客さまの情報の項目 口座番号やカード番号の記入、返送、振り込みを求める
問い合わせ先 専用のコールセンター 特設ページに載っている番号と違う番号に電話させる

本物のハガキには、手続きのお願いは書かれていないはずです。同社は、この件で同社からお客さまへ別に手続きをお願いすることはないとしているからです。ハガキに「返送」「振り込み」「口座の登録」などの手続きが書かれていたら、そのハガキに書かれた番号には電話せず、特設ページの送配電コールセンターの番号に確かめます。

家族と同じ住所に住んでいる人は、電気の契約の名義人あてにハガキが届きます。名義人が高齢の親であれば、本人が内容を読んで心配することもあります。ハガキの意味と、手続きを求める連絡には応じなくてよいことを、家族で話しておくと安心です。

法人や事業者のお客さまが気をつけること

対象の1,354万件のうち、法人等の契約の情報は351万件です。会社や店舗、事務所として電気を契約している事業者も、対象に入っている可能性があります。法人等の件数には、公衆街路灯や信号機のような機器に結びついた契約も含まれると説明されています。

事業者は、次の点に気をつけておくと安心です。

  • 経理や総務の担当者に、九州電力送配電や電力会社を名乗って振込先の変更や支払いを求める連絡があっても、すぐに応じないよう伝えておく
  • 電気の契約の担当者を決め、電力会社からの正規の連絡がどの経路で来るかを確かめておく
  • 店舗や事務所の住所と電話番号が知られていても、それだけで本物の連絡と判断しない
  • 複数の拠点で契約している場合は、拠点ごとに通知ハガキが届いていないかを確かめる

支払いの前に、契約している電力会社の公式の窓口で確かめる、という手順を社内で決めておくのが確実です。

2026年11月1日時点で分かっていないこと

7月8日の報告で多くのことが分かりましたが、書かれていないことも残っています。分からないことを推測で埋めないために、はっきりさせておきます。

  • SSDがどこにあるのか。4月27日から5月26日の間に何があったのか
  • 委託先の会社の名前
  • 通知ハガキがすべてのお客さまに届け終わったのか
  • 住所が特定できず、ホームページでの公表をもってお知らせに代えたお客さまの数

1つ目は、警察が捜査を続けているところです。同社は、外部記憶媒体の所在の確認を続けるとしています。3つ目と4つ目は、2026年11月1日時点の特設ページには書かれていません。

同じように、自治体や会社が外付けの記憶媒体を紛失した件で、対象者が何を確かめればよいかを整理した記事に、東京都水道局の情報漏洩のおそれ|外付けHDD4台(1,932名)と家屋調査の書類(84軒)の紛失 対象者が確かめること 2026があります。媒体の紛失の件で、利用者の側でできることの考え方は共通しています。

問い合わせ窓口

特設ページに載っている窓口は次のとおりです。

窓口 電話番号 受付時間
送配電コールセンター(九州電力送配電株式会社) 0800-777-9420 平日 9時から17時

特設ページでは、通知ハガキがまだ届かず心配な場合も、この番号に電話して内容を確かめるよう案内されています。電話をかけるときは、電気の使用場所の住所と、契約していた名義、可能であれば電気の検針票などに書かれた供給地点特定番号を手元に用意しておくと、確かめが早く済みます。

自治体の注意喚起のページなど、ほかの場所に別の電話番号が載っていることもありますが、この記事では、九州電力送配電の特設ページに載っている番号だけを書いています。電話をかけるときは、届いた連絡に書かれた番号ではなく、九州電力送配電の公式サイトで確かめた番号を使います。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で業務委託の仕事を受けている人は、取引先から顧客の名簿、原稿、デザインのデータなどを預かる立場になることがあります。今回の件は、委託先が扱った外部記憶媒体の管理が問われた事案です。在宅で働く人にとっては、自分が委託先として取引先のデータを扱う立場で読むことができます。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等や、本人の数が1,000人を超える漏えい等を挙げ、不正の目的で行われたおそれがある例の1つに「個人データが記載又は記録された書類・媒体等が盗難された場合」を示しています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。同じページには、委託先の管理についての資料も載っています。

業務委託で個人情報を扱う人が、預かったデータを入れたUSBメモリやノートパソコンを紛失した場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐに取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。

今回の再発防止策の「使わない・持ち出させない・読み取れない」は、在宅で働く人にもそのまま当てはまります。

  • 使わない:取引先のデータを、USBメモリや外付けの機器に入れて持ち歩かない。どうしても必要なときは、取引先の了解を取る
  • 持ち出させない:預かったデータが入った機器は、鍵のかかる引き出しなどで保管し、家族や来客が触れない場所にする
  • 読み取れない:パソコンと外付けの機器を暗号化し、パスワードを設定しておく

パソコンの暗号化の設定と、紛失したときの遠隔の消去の考え方は、フリーランスのPC紛失対策2026|FileVault・BitLocker・リモートワイプ設定で説明しています。

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。データを入れた機器を暗号化しておく、要らなくなったデータは削除する、取引先が決めた扱い方を守る、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

情報を守る知識を仕事に生かす

情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、委託先に渡す作業の手順書の見直し、媒体の管理のルールづくり、社員と委託先向けの研修資料の作成などを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を公式の発表から正確に読み取り、「何が対象で何が対象でないか」「利用者は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。

セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分の機器とデータの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

九州電力送配電の件は、2026年11月1日時点で、SSDは見つかっておらず警察の捜査が続いている一方、お客さま情報の流出と二次被害の事実は確認されていない段階です。対象の期間に九州で電気を使っていた人は、通知ハガキの内容を確かめ、口座番号やカード番号、手続きを求める連絡には応じず、心配なときは送配電コールセンターで確かめ、続報は九州電力送配電の特設ページで確かめてください。

よくある質問

Q. 九州電力送配電と契約していないのに、なぜ通知ハガキが届いたのですか?

電気の小売の契約は九州電力などの小売電気事業者と結んでいても、電気を届ける電線や計量器などの設備は九州電力送配電が管理しているため、お客さまの名前や住所などの情報は小売電気事業者から同社に提出される仕組みになっています。同社の特設ページでも、このように説明されています。

Q. 銀行口座やクレジットカードの情報は含まれていますか?

含まれていません。特設ページでは、外部記憶媒体に保存していた情報に、銀行口座、クレジットカード、メールアドレス、料金の情報は含まれていないと明記されています。電話番号が含まれるのは、2025年10月6日から2026年4月26日に引っ越しや電力会社の切り替えなどの手続きをしたお客さまの情報です。

Q. 補償やお詫びの品はありますか?

特設ページでは、お客さま情報の外部流出や被害は確認されておらず、料金の割引や金券の配布などの補償は行わないとされています。また、通知ハガキの作成や郵送の費用を電気料金に上乗せすることはないとされています。補償や返金を理由に口座番号などを聞く連絡には応じないでください。

Q. 通知ハガキが届いていませんが、どうすればよいですか?

特設ページでは、2026年8月上旬から順次送り、すべてのお客さまに届け終わるまで2か月程度の予定とされていました。住所が特定できない場合は送られていません。対象の期間に当たるのに届かず心配な場合は、送配電コールセンター(0800-777-9420、平日9時から17時)に電話して確かめられます。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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