ガントチャートを作れるフリーソフトの選び方と、無料版でできることの違い


この記事のポイント
- ✓ガントチャートを作れるフリーソフトの選び方を
- ✓パソコンに入れるソフト
- ✓クラウドのツールの3つに分けて解説します
ガントチャートを作りたいけれど、有料のツールを契約するほどではない。そう考えてフリーソフトや無料のツールを探すと、「無料」と書かれていても、実はガントチャートの機能は有料のプランにしか無い、というものが少なくありません。無料版で何ができて何ができないのかを先に知っておかないと、使い始めてから乗り換えることになります。
この記事では、ガントチャートを作れるフリーソフトと無料のツールを、パソコンに入れるソフト、表計算ソフト、クラウドのツールの3つに分け、無料版でできることの違いを公式の記載にもとづいて整理します。チームで使えるクラウドのツールの中には、ガントチャートを無料のプランから使えるPinatecaのような選択肢もあります。目的に合った選び方が分かるところまで説明します。
ガントチャートとは何か、何のために使うのか
ガントチャートとは、仕事を横に長い棒で表し、いつ始まっていつ終わるかを時間の流れに沿って並べた表のことです。縦にタスク(作業)の名前を並べ、横に日付を取り、それぞれのタスクの期間を棒で描きます。
ガントチャートを使う目的は、主に次の3つです。
- 全体の予定を一目で見渡す。どのタスクがいつ行われるかが、横棒の位置で分かる
- 締め切りの重なりに気づく。同じ時期に棒が集中していれば、その時期が忙しくなると分かる
- 遅れを見つける。今日の日付と棒の進み具合を比べれば、遅れているタスクが分かる
ガントチャートは、建設やシステム開発のように多くの工程がある仕事でよく使われます。ただ、それだけでなく、イベントの準備、Webサイトの制作、引っ越しの段取り、資格の勉強の計画など、期限のある仕事なら規模を問わず役に立ちます。
似た言葉に「WBS」があります。WBSとは、大きな仕事を細かい作業に分けて一覧にしたもので、ガントチャートを作る前の下準備にあたります。まずWBSで作業を洗い出し、それぞれに期間を割り当てて横棒で並べたものがガントチャート、と考えると分かりやすいでしょう。
もう1つ覚えておきたいのが「マイルストーン」です。マイルストーンとは、プロジェクトの途中にある大事な区切りの日のことで、「デザインの確定」「テスト開始」「公開日」などがこれにあたります。ガントチャートでは、期間を持つ横棒とは別に、ひし形などの印で1日だけ示すのが一般的です。マイルストーンを先に決めておくと、そこから逆算してそれぞれのタスクの期間を割り振れるので、日程の組み立てがぐっと楽になります。フリーソフトの中には、マイルストーンを専用の印で描けるものと、普通のタスクとして1日の棒で代用するものがあります。
ガントチャートを作れるフリーソフトの3つの種類
ガントチャートを無料で作る方法は、大きく3つの種類に分けられます。種類によって、向いている使い方がはっきり違います。
| 種類 | 代表例 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| パソコンに入れるソフト | GanttProject | 1人で計画を立てる、ネットにつながない環境で使う |
| 表計算ソフト | Excel、Googleスプレッドシート | 手元のデータで簡単な工程表を作る、すでに表計算に慣れている |
| クラウドのツール | Backlog、Trello、Asana、Pinateca | チームで同時に見る、更新を共有する |
パソコンに入れるソフトは、インターネットにつながなくても使え、データが自分のパソコンの中に保存されます。表計算ソフトは、使い慣れた画面で手軽に作れる反面、ガントチャート専用の機能は少なめです。クラウドのツールは、チームのメンバーが同じ画面を見て更新できるのが強みですが、無料版で使える範囲がツールごとに大きく違います。
どれを選ぶかは、「1人で使うのか、チームで使うのか」と「どのくらいの頻度で更新するのか」でほぼ決まります。次の節から、種類ごとに無料でできることを見ていきます。
パソコンに入れて使うフリーソフト:GanttProject
パソコンに入れて使うガントチャートのフリーソフトとして、よく名前が挙がるのがGanttProjectです。公式サイトでは、無料で使えるプロジェクト管理のアプリとして紹介されています。
GanttProject runs offline on Windows, macOS, and Linux desktops. Your data stays entirely on your computer. 出典: GanttProject
公式サイトの記載をまとめると、GanttProjectには次のような特徴があります。
- Windows、macOS、Linuxで動き、インターネットにつながなくても使える
- データは自分のパソコンの中に保存される
- タスクの日程の組み立て、期間の表示、人の割り当て(リソース)、費用の管理ができる
- Microsoft Projectのファイルを読み込み、Microsoft Projectで使える形式で書き出せる
GanttProjectが向いているのは、1人で計画を立てる場合や、取引先がMicrosoft Projectを使っていてファイルをやり取りする必要がある場合です。インストールすればすぐに使え、月々の料金もかからないので、ガントチャートを本格的に作ってみたい人の最初の1本として試しやすいソフトです。
一方で、パソコンに入れるソフトは、チームで同時に更新するのには向きません。ファイルをメールや共有フォルダで受け渡すことになるため、誰が最新の版を持っているのかが分かりにくくなります。複数の人で日々更新するなら、後で紹介するクラウドのツールのほうが扱いやすいでしょう。
表計算ソフトでガントチャートを作る:Excel
すでにExcelを使っているなら、新しいソフトを入れなくてもガントチャートは作れます。Excelでの作り方は、大きく2つあります。
セルを塗りつぶして作る方法
いちばん手軽なのは、セルを塗りつぶして横棒に見立てる方法です。
- A列にタスクの名前、B列に開始日、C列に終了日を入力する
- D列から右に、1日ずつ日付を並べる(1列が1日)
- 開始日から終了日までのセルを塗りつぶす
手で塗るのが面倒な場合は、条件付き書式を使います。条件付き書式とは、決めた条件に当てはまるセルの色を自動で変える機能のことです。「その列の日付が開始日以上で、終了日以下なら色を付ける」という条件を設定すれば、開始日や終了日を書き換えるだけで棒が自動で伸び縮みします。
グラフの機能で作る方法
もう1つは、グラフの「積み上げ横棒」を使う方法です。開始日と日数の2つの系列で積み上げ横棒のグラフを作り、開始日の系列を塗りつぶしなしにすると、日数の部分だけが横棒として残り、ガントチャートの形になります。
条件付き書式の数式の例
条件付き書式で棒を自動で塗る場合の設定の例です。1行目のD列から右に日付、2行目からA列にタスク名、B列に開始日、C列に終了日が入っているとします。
- 棒を描きたい範囲(D2から右下の範囲)を選ぶ
- 「ホーム」タブの「条件付き書式」から「新しいルール」を選ぶ
- 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選ぶ
- 数式の欄に =AND(D$1>=$B2,D$1<=$C2) と入力する
- 「書式」で塗りつぶしの色を選んで確定する
数式の中の「$」は、コピーしたときに参照がずれないように固定するための記号です。D$1は「1行目の日付」を、$B2と$C2は「その行の開始日と終了日」を指しています。この数式によって、それぞれのセルの列の日付が、その行の開始日から終了日までの間に入っていれば色が付きます。
同じ手順で、今日の列だけに別の色を付けるルールを追加することもできます。数式に =D$1=TODAY() と入れて、線のような細い色や薄い色を付ければ、今日の位置が一目で分かり、遅れているタスクを見つけやすくなります。土日の列を灰色にしたい場合は、=WEEKDAY(D$1,2)>5 のような数式で、土曜日と日曜日を塗り分けられます。
進み具合を表す列を作る
ガントチャートに「進み具合(%)」の列を加えておくと、予定と実際のずれが分かりやすくなります。たとえばE列に進み具合を入力し、横棒のうち進んだ分だけを濃い色で塗る、といった工夫もできます。ただし、数式が複雑になるほど、ほかの人が手を入れたときに壊れやすくなります。チームで使う表は、数式を最小限にとどめるほうが長持ちします。
Excelで作るときの限界
Excelのガントチャートは手軽ですが、次のような場面では苦しくなります。
- 複数の人が同時に更新すると、版がずれたり、上書きが起きたりする
- タスクの前後関係(Aが終わらないとBを始められない)を自動で反映できない
- 遅れたときに、関係する人へ自動で知らせることができない
1人で使う工程表や、更新の少ない計画表なら、Excelで十分なことが多いでしょう。印刷して打ち合わせで配る、取引先にファイルで渡す、といった使い方とも相性がよく、受け取った側も特別なソフトを入れずに開けるのはExcelならではの利点です。
表計算ソフトでガントチャートを作る:Googleスプレッドシート
Googleスプレッドシートでも、Excelと同じく、セルの塗りつぶしや条件付き書式でガントチャートを作れます。Googleのアカウントがあれば無料で使え、ブラウザで開くだけで複数の人が同じファイルを同時に編集できるのがExcelとの大きな違いです。
Googleスプレッドシートには「タイムライン ビュー」という、ガントチャートに近い表示の機能もあります。ただし、Googleの公式ヘルプでは、この機能を使えるのはBusiness Standard、Business Plus、Enterprise、Educationなど、決められたGoogle Workspaceのエディションとされています(Googleドキュメント エディタ ヘルプ)。個人の無料のGoogleアカウントは、利用できるエディションの一覧に入っていません。
タイムライン ビューを使える環境の場合、公式ヘルプによると、日付の形式の列が1つ以上必要で、タスクの名前、開始日、終了日を別々の列に分けておくと、完全な形で表示できます。
無料の個人アカウントで使う場合は、セルの塗りつぶしと条件付き書式でガントチャートを作るのが基本です。共有のしやすさを生かして、チームで1つのシートを見ながら進め方を確かめる、という使い方に向いています。ただし、Excelと同じく、タスクの前後関係の反映や、遅れの通知といったガントチャート専用の機能はありません。
クラウドのツールは「無料版にガントがあるか」を確かめる
チームでガントチャートを使うなら、クラウドのプロジェクト管理ツールが候補になります。ただし、ここがいちばん注意の要るところです。多くのクラウドのツールは無料のプランを用意していますが、ガントチャートの機能は有料のプランにだけ含まれていることが多いのです。
代表的なツールの無料版でガントチャートが使えるかを、各社の料金ページの記載で確かめると、次のようになります(10月15日時点)。
| ツール | 無料のプラン | 無料のプランでのガントチャート | ガントチャートが使えるプラン |
|---|---|---|---|
| Backlog | フリー(10ユーザー・1プロジェクトまで) | なし | スタンダード以上 |
| Trello | Free(ワークスペースあたり10人まで) | なし(タイムラインの表示はPremiumから) | Premium以上 |
| Asana | Personal(2人まで) | なし(タイムラインとガントはStarterから) | Starter以上 |
| Pinateca | フリー(5人まで) | あり | 無料のプランから |
Backlog
Backlogの料金ページでは、ガントチャートはフリープランとスターターでは「なし」、スタンダード以上で「あり」となっています。スタンダードの料金は月払いで16,000円(税抜)で、ガントチャートの表示範囲は6か月分です(Backlog 料金プラン)。
また、Backlogは2027年1月1日にプランを改定すると告知しています。フリープランは新しいフリープランへ自動で切り替わり、ユーザーの上限が10名から5名に変わります。現行のプランの新規契約は2026年12月31日までとされているので、これから使い始める人は改定の内容を公式の告知で確かめておきます。
Trello
Trelloの料金ページでは、Freeのプランはワークスペースあたり10人までで、カードは無制限、ボードはワークスペースあたり最大10枚です。カレンダーやタイムラインの表示は、Premiumのプランの機能として挙げられています。Premiumは年払いで1ユーザーあたり月額10ドル、月払いでは12.50ドルです(Trello 料金)。
Asana
Asanaの料金ページでは、Personalのプランは2人まで無料で、リスト、ボード、カレンダーの表示が使えます。タイムラインとガントの表示は、Starterのプランの機能です。Starterは1年ごとの請求で、1ユーザーあたり月額1,200円です。
このように、クラウドのツールの「無料」は、ガントチャートまで含むとは限りません。料金ページの機能の比較表で、ガントチャートやタイムラインの行を必ず確かめてから選びます。
チームのガントチャートを無料で使いたいときの選択肢
チームでガントチャートを使いたいけれど、最初から有料のプランを契約するのは避けたい。そんなときの選択肢の1つがPinatecaです。
Pinatecaは、カンバン・ガント・カレンダー・リスト・ディスカッション・グリッド・時間割・リソースの8種類のボードを使えるプロジェクト管理ツールです。公式サイトの料金ページでは、ガントチャートもチャットもカスタムフィールドも無料のプランから全部使えると書かれています。無料のプランは5人まで、ボードは10個までで、期限なく使えます。
ガントのボードでは、カードの期間がそのまま横棒で並び、バーをドラッグすれば開始日も締め切りもその場で変えられます。今日の日付の線で遅れているタスクが分かり、担当者別やラベル別に絞り込んで表示することもできます。同じ案件をカンバンのボードで進み具合ごとに並べたり、カレンダーのボードで月の予定として見たりと、見方を切り替えられるのも特徴です。チャットが内蔵されていて、タスクのカードの隣で会話ができるので、日程の変更の理由も残しておけます。
Trelloを使っている場合は、エクスポートしたファイルを読み込んで、ボードやカードを移す機能もあります。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
6人以上で使う場合や、ボードが11個以上になる場合は、有料のプランに切り替わります。人数とボードの数が無料の範囲に収まるかを、使い始める前に確かめておくと安心です。
無料版と有料版の違いで見ておきたい5つの点
ガントチャートのツールを選ぶとき、無料版と有料版の違いは「ガントチャートが使えるかどうか」だけではありません。無料版を選ぶ前に、次の5つの点を確かめておきます。
- 人数の上限。無料版は使える人数が決まっていることが多く、チームが大きくなると有料版に切り替える必要がある
- プロジェクトやボードの数の上限。案件ごとにプロジェクトを分けると、すぐに上限に届くことがある
- ファイルの容量の上限。資料や画像をタスクに添付する使い方では、容量が足りなくなることがある
- 表示できる期間や機能の制限。ガントチャートが使えても、表示できる期間に上限があるツールもある
- 料金の改定の予定。無料版の範囲が変わることがあるので、公式の告知を確かめる
特に見落としやすいのが、5つ目の料金の改定です。無料版の上限が変わると、それまで無料で使えていたチームが有料版への切り替えを求められることがあります。使い始める前に、各社の料金ページと公式のお知らせに目を通しておきましょう。
目的別のガントチャートのフリーソフトの選び方
ここまでの内容をもとに、目的別の選び方を整理します。
1人で計画を立てたい場合は、GanttProjectか、ExcelやGoogleスプレッドシートが向いています。インターネットにつながない環境で使いたい人や、Microsoft Projectのファイルを扱う人はGanttProject、表計算に慣れていて簡単な工程表で十分な人はExcelかスプレッドシートを選びます。
少人数のチームで、たまに予定を確かめる程度なら、Googleスプレッドシートを共有する方法で足りることもあります。ブラウザで同時に編集でき、追加の費用もかかりません。
少人数のチームで、日々タスクを更新しながらガントチャートで進み具合を確かめたい場合は、クラウドのツールを選びます。このとき、無料版でガントチャートが使えるかが分かれ目になります。無料のプランからガントチャートを使えるツールを選ぶか、有料版の費用を見込んだうえでBacklogやAsanaなどを選ぶかを決めます。
大人数のチームや、複数のプロジェクトを横断して管理したい場合は、有料のプランが前提になります。たとえばBacklogでは、複数のプロジェクトを横断するガントチャートはプレミアム以上のプランの機能です。無料版で試してから、必要な機能を見極めて有料版に移るのが無理のない進め方です。
無料のツールを試すときの進め方
ガントチャートのツールは、料金ページを読むだけでは使い心地が分かりません。無料のプランや無料のお試しの期間を使って、実際の仕事で試してから決めるのが確実です。試すときは、次の順番で進めると、短い期間でも判断がつきます。
- 実際の案件を1つ選ぶ。架空の練習用のプロジェクトでは、本番で困る点が見えにくい
- タスクを10〜20個ほど登録し、それぞれに開始日と終了日を入れる
- 一緒に使うメンバーを招待し、各自に自分のタスクを更新してもらう
- 1〜2週間使い、日程の変更や遅れが出たときの操作のしやすさを確かめる
- 無料のプランの上限(人数、ボードやプロジェクトの数、容量)に届きそうかを見積もる
特に大事なのは、3のメンバーに使ってもらうことです。管理する人にとって便利でも、更新する側にとって操作が面倒だと、ガントチャートはすぐに放置されます。メンバーから「入力が面倒」「どこを見ればいいか分からない」といった声が出たら、そのツールはチームに合っていない可能性があります。
複数のツールを試す場合は、同じ案件を使って比べると、違いがはっきりします。試し終えたツールのアカウントやデータは、使わないと決めた時点で整理しておくと、社内の情報が使われないツールに残り続けることを防げます。
ガントチャートを作る前に決めておくこと
どのソフトを選んでも、ガントチャートの出来は、作る前の準備で大きく変わります。作り始める前に、次のことを決めておきます。
タスクの細かさをそろえる
タスクの大きさがばらばらだと、ガントチャートが読みにくくなります。「Webサイトを作る」と「ロゴの色を決める」が同じ行に並ぶと、棒の長さが極端に違って、全体の見通しが立ちません。目安として、1つのタスクが1日から2週間程度に収まるくらいに分けると、横棒の長さがそろって見やすくなります。
前後関係を書き出す
「デザインが決まらないと、コーディングを始められない」のように、前のタスクが終わらないと始められない関係を書き出しておきます。前後関係を整理しておくと、どこかのタスクが遅れたときに、どのタスクに影響が出るかがすぐに分かります。
更新する人と頻度を決める
ガントチャートは、作って終わりではなく、更新し続けることに意味があります。誰がいつ更新するのかを決めておかないと、数週間で実態とずれた古い表になってしまいます。「毎週月曜日の朝に、各担当が自分のタスクの進み具合を更新する」のように、決まった時間に更新する習慣をつくっておくと、ガントチャートが生きた道具になります。
具体例:小さなWebサイト制作のガントチャート
ガントチャートのイメージをつかむために、小さなWebサイトを作る仕事を例に、タスクの並べ方を見てみます。依頼を受けてから公開するまでを、次のように分けます。
- ヒアリング(依頼者から目的や必要なページを聞く):2日
- サイトの構成案の作成:3日
- 構成案の確認と修正:2日(依頼者の確認待ちを含む)
- デザインの作成:5日
- デザインの確認と修正:3日(依頼者の確認待ちを含む)
- コーディング(Webページの形に組み上げる):7日
- 原稿と画像の受け取り:コーディングと並行して進める
- 動作の確認:2日
- 公開と最終の確認:1日
このように並べると、3と5の「確認と修正」が依頼者の都合に左右されることが分かります。ガントチャートでは、こうした相手の確認待ちのタスクも1つの棒として描いておくことが大切です。確認待ちを書かずに自分の作業だけを並べると、依頼者の返事が遅れたときに、そのまま全体の納期が後ろにずれてしまいます。
また、7の「原稿と画像の受け取り」は、6のコーディングと同じ時期に並べています。2つの棒が並行していると、コーディングの途中で原稿が届かなければ作業が止まる、というつながりが見えます。ガントチャートを依頼者と共有しておけば、「この日までに原稿をいただけると予定どおりに進みます」と具体的に伝えられ、行き違いを減らせます。
ガントチャートとカンバンの使い分け
プロジェクト管理の道具には、ガントチャートのほかに「カンバン」という形もあります。カンバンとは、「未着手」「進行中」「完了」のように進み具合ごとの列を作り、タスクのカードを左から右へ動かして管理する方法のことです。
2つの道具は、見えるものが違います。
- ガントチャート:いつ始めていつ終わるか、締め切りの重なり、遅れの位置
- カンバン:今どのタスクが止まっているか、誰の手元に作業が集まっているか
日程が大事な仕事、たとえば納期が決まった制作やイベントの準備では、ガントチャートが向いています。一方、問い合わせへの対応や日々の細かな作業のように、期間よりも「今どれが止まっているか」が大事な仕事では、カンバンのほうが扱いやすいことが多いでしょう。
実際の仕事では、両方の見方が必要になる場面がよくあります。週の初めにガントチャートで全体の日程を確かめ、日々の作業はカンバンで動かす、という使い分けです。1つのツールで両方の表示を切り替えられれば、同じタスクを2か所で管理する手間がかかりません。ツールを選ぶときは、ガントチャートだけでなく、ほかの表示に切り替えられるかも見ておくと、使い道が広がります。
フリーソフトを仕事で使うときの注意
無料のソフトやツールを仕事で使うときは、機能だけでなく、データの扱いにも気を配る必要があります。
パソコンに入れるソフトの場合、データは自分のパソコンに保存されます。社外に情報が出ない安心感がある一方で、パソコンが壊れるとデータも失われます。ガントチャートのファイルは、定期的に別の場所へコピーしておく習慣をつけます。
クラウドのツールの場合は、データが提供する会社のサーバーに保存されます。取引先の名前や案件の内容を入力する前に、勤め先や取引先の決まりで、そのツールを使ってよいかを確かめておきます。会社によっては、使ってよいクラウドのツールが決められていることがあります。
また、無料のプランは、提供する会社の判断で内容が変わることがあります。上限が変わったり、無料のプランそのものが終わったりしたときに困らないよう、データを書き出す(エクスポートする)方法があるかも確かめておくと安心です。
ガントチャートを続けて使うためのコツ
ガントチャートは、最初は丁寧に作っても、途中で更新されなくなりがちです。続けて使うためのコツを紹介します。
1つ目は、細かく作りすぎないことです。タスクを細かく分けすぎると、更新の手間が増えて続かなくなります。チーム全体で見るガントチャートは大きな流れが分かる程度にとどめ、細かな作業は担当者ごとのやることリストで管理する、という使い分けが現実的です。
2つ目は、余裕を持たせた期間を設定することです。すべてのタスクをぎりぎりの日程で並べると、1つの遅れが全体に響きます。大事な締め切りの前には、予備の日を設けておくと、多少の遅れを吸収できます。
3つ目は、遅れを責める道具にしないことです。ガントチャートで遅れが見えたとき、担当者を責めると、正直に進み具合を書かなくなります。遅れは「早めに分かってよかった」と受け止め、日程の組み直しや人の割り当ての見直しに使うことで、ガントチャートが信頼される道具になります。
4つ目は、更新しやすい場所で管理することです。Excelのファイルを共有フォルダに保存していると、開くまでの手間が更新の妨げになります。チームのメンバーが毎日開く場所にガントチャートがあれば、更新の習慣がつきやすくなります。
ガントチャートの経験が生きる仕事
ガントチャートで計画を立て、進み具合を管理する経験は、それ自体が仕事の強みになります。特に、プロジェクトの進行を任される仕事では、日程の組み立てと遅れへの対応ができる人が求められます。
たとえば、システムやアプリの開発の仕事では、要件の整理から設計、開発、テスト、公開までを工程に分けて進めるのが一般的です。開発の仕事の全体像はアプリケーション開発のお仕事で紹介しています。開発に関わる人の収入の水準はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。
また、企業が業務のツールやAIを導入するときに、導入の手順を工程に分けて進め、社員への使い方の案内まで受け持つ仕事もあります。こうした仕事の内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。小さな事業者がプロジェクト管理などのソフトを導入するときに使える支援制度は小規模事業者のIT導入補助金2026|採択率の高いおすすめソフト10選にまとめています。
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた中で、在宅で仕事を受ける人ほど、日程の見通しを依頼者と共有できるかどうかが信頼を左右していると感じます。ガントチャートで作業の流れと納期を見える形にして伝えると、依頼者は安心して任せられ、継続の依頼にもつながりやすくなります。まずは無料のソフトで、自分の仕事の工程表を1つ作ってみてください。
よくある質問
Q. 無料でガントチャートを作るなら、どのソフトがよいですか?
1人で使うなら、パソコンに入れて使うGanttProjectや、ExcelやGoogleスプレッドシートで十分なことが多いです。チームで同時に更新したい場合はクラウドのツールが向いていますが、無料のプランではガントチャートが使えないツールも多いので、料金ページの機能の比較表で確かめてから選びます。
Q. Googleスプレッドシートのタイムライン ビューは無料で使えますか?
Googleの公式ヘルプでは、タイムライン ビューを使えるのはBusiness StandardやEnterpriseなど決められたGoogle Workspaceのエディションとされ、個人の無料アカウントは一覧に入っていません。無料のアカウントでは、セルの塗りつぶしや条件付き書式でガントチャートを作ります。
Q. Excelでガントチャートを作るには、どうすればよいですか?
タスクの名前、開始日、終了日を列に入力し、右側に1日ずつ日付を並べて、期間のセルを塗りつぶす方法が手軽です。条件付き書式を使えば、日付を書き換えるだけで棒が自動で伸び縮みします。グラフの積み上げ横棒を使って作る方法もあります。
Q. 無料版のガントチャートのツールを選ぶとき、何に注意すればよいですか?
ガントチャートが使えるかに加えて、人数の上限、プロジェクトやボードの数の上限、ファイルの容量、表示できる期間の制限を確かめます。無料版の範囲が料金の改定で変わることもあるので、各社の公式のお知らせにも目を通しておくと安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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