フリーのガントチャートツールの選び方と、Excelで作る場合との違い

@SOHO編集部
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フリーのガントチャートツールの選び方と、Excelで作る場合との違い

この記事のポイント

  • ✓フリーのガントチャートツールを探している人向けに
  • ✓Excelのテンプレートで作る場合との違い
  • ✓Brabio・Asana・Backlog・Trelloの無料の範囲とガントが使えるプラン

まず、安心してください。ガントチャートは、お金をかけなくても作れます。Excelの無料テンプレートを使う方法もあれば、無料で使えるクラウドのツールもあります。小さなプロジェクトなら、どちらでも十分に回せます。

ただ、「フリーのガントチャート」と一口に言っても、中身はかなり違います。無料なのは何人までか、ガントチャートの画面そのものが無料の範囲に入っているのか、予定が変わったときに線を引き直す手間がどれだけかかるのか。ここを確かめずに選ぶと、使い始めて2週間ほどで「結局Excelに戻った」ということになりがちです。

この記事では、Excelで作る場合とクラウドのツールを使う場合の違いを整理したうえで、代表的なツールの無料の範囲を公式の料金ページで今日時点の記載を確かめ、選ぶときに確かめる項目と、ガントチャートを続けるための運用のコツまでを順に説明します。

ガントチャートとは何か、無料で作る3つの方法

ガントチャートとは、作業の名前を縦に並べ、それぞれの作業をいつからいつまで行うかを横棒で表した工程表のことです。横に日付の目盛りがあるので、どの作業が重なっているか、どこで締め切りが詰まっているかが、一目で分かります。

無料でガントチャートを作る方法は、大きく分けて3つあります。

1. ExcelやGoogleスプレッドシートのテンプレートを使う

表計算ソフトのテンプレートに、作業の名前、開始日、期間を入れると、横棒が自動で描かれる形です。表計算ソフトを使い慣れている人なら、その日のうちに作れます。

2. 無料プランがあるクラウドのツールを使う

インターネット上のサービスに登録して、ブラウザでガントチャートを作る形です。チームの全員が同じ画面を見て、それぞれが自分の作業を更新できます。

3. 有料ツールの無料体験を使う

有料のプロジェクト管理ツールの多くは、一定の期間だけ無料で試せます。試すのはよいのですが、期間が終わると使えなくなるか有料に切り替わるので、ずっと無料で使えるわけではありません。プロジェクト管理ツールを紹介するサイトでも、この区別を押さえるよう書かれています。

無料で使えるガントチャートには、ずっと使えるフリープランと有料版に移行するお試し版があることを知っておきましょう。 出典: lychee-redmine.jp

この記事で「フリー」と呼ぶのは、1と2、つまり期限なく無料で使えるものです。

Excelでガントチャートを作る場合にできること

まずはExcelです。Microsoftは、Excel向けに無料のガントチャートのテンプレートを公開しています。公式のページでは、計画上の開始日、実際の開始日、期間の長さ、カテゴリ、担当者、進行状況などを自分のプロジェクトに合わせて変えられること、予定どおりの作業と遅れのある作業をバーの色で分けられること、条件付き書式で他の作業に依存する作業を目立たせられることなどが紹介されています。

Excelが向いている場面

Excelで作るガントチャートが向いているのは、次のような場面です。

・作業の数が数十件までで、関わる人が少ない
・一度作った計画が、途中であまり変わらない
・取引先に「工程表」としてファイルで提出する必要がある
・会社のパソコンに新しいツールを入れられない

とくに、工程表をファイルで出す必要がある場面では、Excelは今でも強い道具です。取引先の多くがExcelを開けるので、相手に新しいツールの登録をお願いする必要がありません。

Excelの限界が出やすい場面

一方で、Excelには限界が出やすい場面もあります。

1つ目は、予定が変わったときです。ある作業が3日遅れると、その後ろに続く作業の日付をすべて自分でずらす必要があります。作業どうしのつながりを数式で組んでおけばある程度は自動になりますが、その数式を作って保守するのは、それ自体が手間のかかる仕事です。

2つ目は、複数の人で更新するときです。ファイルをメールで送り合っていると、どれが最新版か分からなくなります。クラウドに保存して同時に編集する方法もありますが、誰かが行をずらしたり数式を消したりすると、表全体が崩れることがあります。

3つ目は、作業の中身の管理です。ガントチャートの横棒には「いつからいつまで」は表せても、「何をどこまでやったか」「誰と何を話したか」は書き込みにくく、結局メールやチャットに散らばります。

Excelのガントチャートを長持ちさせる工夫

Excelで続けると決めた場合も、いくつかの工夫で手間を減らせます。

まず、入力する欄と、横棒が描かれる欄を分けます。作業の名前、担当者、開始日、日数を入れる欄だけを触ればよい作りにして、横棒の部分は数式や条件付き書式に任せます。こうしておくと、日付を直すたびに横棒を塗り直す必要がなくなります。

次に、入力してよい欄に色を付け、それ以外の欄は保護をかけて触れないようにします。複数の人で更新するときに数式を消してしまう事故を防げます。

さらに、表の上に「最終更新日」と「更新した人」を書く欄を設けます。ファイルを開いた人が、その表がいつの状態かをすぐに判断できます。

最後に、取引先に提出した版は、日付を付けた別名で残しておきます。あとで「最初の計画からどれだけ変わったか」を説明するときの根拠になります。

ガントチャートに書く項目を決めておく

ツールを選ぶ前に、ガントチャートに何を書くかを決めておくと、選ぶべきツールがはっきりします。最低限、次の項目があれば工程表として機能します。

・作業の名前(何をするかが分かる短い言葉)
・担当者
・開始日と終了日(または日数)
・進み具合(未着手、進行中、完了のような段階か、完了の割合)
・前の作業とのつながり(この作業が終わらないと始められない作業)
・節目の日(納品、確認、公開など)

これに加えて、作業ごとのメモや関連するファイルを付けたいかどうかで、Excelで足りるかクラウドのツールが必要かが分かれます。メモやファイルまで1か所にまとめたいなら、作業ごとにコメントや添付を付けられるクラウドのツールが向いています。

項目を増やしすぎないことも大事です。見積もりの工数、優先度、顧客名など、あれもこれもと項目を増やすと、更新の手間が増えて続かなくなります。最初は最低限の項目で始め、必要になったものだけを後から加えます。

Excelとクラウドのツールの違い

ここまでの話を、違いが出やすい点ごとに並べると次のようになります。

比べる点 Excelのテンプレート クラウドのツール
費用 Excelがあれば追加なし 無料プランの範囲なら追加なし
始めやすさ 表計算に慣れていればすぐ 登録と招待が必要
予定の変更 日付と線を手で直す 横棒をドラッグして直せるものが多い
複数人での更新 最新版の管理が難しい 全員が同じ画面を更新
作業の中身の記録 書き込みにくい コメントや添付を作業に付けられる
社外への提出 ファイルで渡しやすい 書き出し機能かゲスト招待で対応
人数が増えたとき 費用は変わらない 無料の範囲を超えると有料

どちらが優れているというより、作業の数と関わる人の数が増えるほど、クラウドのツールの利点が大きくなる、と考えると分かりやすくなります。1人で20件ほどの作業を管理するならExcelで十分で、5人で100件を超える作業を回すならクラウドのツールのほうが手間は少なくなります。

主なツールの無料の範囲と、ガントチャートが使えるプラン

次に、ガントチャートを目的に検討されることが多いツールについて、公式の料金ページで確かめた無料の範囲を整理します。料金や条件は改定されることがあるので、申し込む前に必ず公式の料金ページを開いて確かめてください。

Brabio(ブラビオ)

ガントチャートに特化したツールです。公式サイトでは、5人までなら無料で使えるフリープランがあり、無料・有料を問わず作れるプロジェクトの数に限りはないと案内されています。ガントチャートをExcelのシートに書き出す機能もあり、取引先への報告にExcelを使いたい人には合わせやすい作りです。人数やデータ容量を広げたいときは有料プランに切り替えます。

Asana(アサナ)

タスク管理とプロジェクト管理を幅広くこなすツールです。Asanaの料金ページによると、無料のPersonalプランは2人までで、タスクとプロジェクトは無制限に作れ、リスト、ボード、カレンダーの表示が使えます。ガントチャートに当たる「タイムラインとガントビュー」は、有料のStarterプランからの機能です。Starterは1人あたり月額1,200円(年払いの場合。月払いは1,475円)と表示されています。

つまり、Asanaで無料のままガントチャートを使うことはできません。ガントチャートが目的なら、最初からStarterの費用を見込んでおく必要があります。

Backlog(バックログ)

ソフトウェア開発や制作の現場でよく使われる国産のツールです。Backlogの料金ページでは、最大10ユーザー・1プロジェクトまで使えるフリープランがあると案内されています。ガントチャートが使えるのは有料のスタンダードプラン(月払いで月額16,000円、税抜)からで、スタンダードではガントチャートの表示範囲が6か月分と注記されています。

また、Backlogは2027年1月1日から料金プランを新しくすると公式に告知しています。告知によると、現在のプランの新規契約は2026年12月31日で終わり、既存の契約は2027年1月1日以降の最初の契約更新日から新しいプランになります。これから契約する場合は、新しいプランの内容を確かめてから決めるのが安全です。

Trello(トレロ)

カードを列に並べて進めるカンバン方式のツールです。Trelloの料金ページによると、無料のFreeプランはワークスペースあたり10人まで、ボードは10枚までです。ガントチャートに近い「タイムライン」の表示は、Premiumプラン(年払いで1人あたり月額10米ドル、月払いで月額12.50米ドル)の機能として案内されています。

無料の範囲の比べ方

4つを並べると、無料の区切り方が違うことが分かります。

・Brabioは、ガントチャートが目的のツールで、5人まで無料
・Asanaは、2人まで無料だが、ガントチャートは有料から
・Backlogは、10人まで無料だが、ガントチャートは有料から
・Trelloは、10人まで無料だが、タイムラインは有料の上位プランから

「無料で使えるツール」として紹介されていても、ガントチャートの画面が無料の範囲に入っているとは限りません。ここが、フリーのガントチャートを探すときにいちばん見落とされやすい点です。比較の記事やランキングを読むときも、「無料プランあり」という印だけで判断せず、ガントチャートがどのプランの列に入っているかを、公式の料金ページの機能の一覧で確かめる習慣をつけておくと、登録してから気づく手間を省けます。

ガントチャートとカンバンの使い分け

ツールを探していると、ガントチャートと並んで「カンバン」という言葉をよく目にします。カンバンとは、「未着手」「進行中」「完了」のような列を並べ、作業を書いたカードを左から右へ動かして進み具合を管理する方法のことです。

2つは得意なことが違います。

・ガントチャートは、作業の期間と順番、締め切りの重なりを見るのが得意
・カンバンは、いま誰が何に取りかかっていて、どこで作業が止まっているかを見るのが得意

期間が決まった案件を、決まった順番で進める仕事(制作、開発、イベントの準備など)では、ガントチャートが向いています。問い合わせ対応や日々の運用のように、作業が次々に入ってきて、順番より「止まっていないか」が大事な仕事では、カンバンが向いています。

実際の仕事では、両方を使い分ける場面が多くあります。全体の工程はガントチャートで見て、今週の作業はカンバンで動かす、という形です。同じ作業を2つの画面で見られるツールなら、二重に入力する手間がかかりません。ツールを選ぶときに、ガントチャートとカンバンの両方が無料の範囲で使えるかも確かめておくと、あとで別のツールを足さずに済みます。

作業の期間を見積もるときの考え方

ガントチャートがすぐに実態と合わなくなる原因の多くは、最初の見積もりにあります。期間の決め方にも、いくつかの考え方があります。

過去の実績を使う

似た作業を以前にしたことがあるなら、そのときにかかった日数を基準にします。記憶ではなく、記録を見ることが大事です。ガントチャートを続けて使っていると、終わった作業の実際の期間が残るので、次の見積もりの材料になります。

確認待ちの時間を入れる

在宅の仕事で見落とされやすいのが、取引先の確認を待つ時間です。自分の作業は2日で終わっても、確認に3日かかれば、次の作業はその日数だけ後ろにずれます。確認が必要な作業の後ろには、確認待ちの期間を独立した作業として入れておきます。

余裕は最後にまとめて持つ

作業ごとに少しずつ余裕を足すと、全体が必要以上に長くなり、しかも余裕があることで作業が後ろにずれやすくなります。余裕は、納品の前にまとめて数日持つ形にすると、全体の見通しが立てやすくなります。

選ぶ前に確かめておきたい項目

ここまでの内容を踏まえて、フリーのガントチャートツールを選ぶ前に確かめておきたい項目を整理します。

ガントチャートが無料の範囲に入っているか

最初に確かめるのはこれです。料金ページで、ガントチャート、タイムライン、工程表といった機能が、無料プランの列に入っているかを見ます。

何人まで無料か

チームの人数と、これから増える見込みを考えます。いま3人でも、半年後に外注先を2人加えるなら5人です。人数を数えるときに、閲覧だけの人やゲストをどう扱うかもツールごとに違うので、あわせて確かめます。

表示できる期間と作業の数

長いプロジェクトでは、ガントチャートに表示できる期間に上限がないかを確かめます。半年を超える計画を一枚で見たいなら、とくに大事な点です。

作業どうしのつながりを表せるか

「この作業が終わらないと次が始められない」というつながり(依存関係)を設定できると、ある作業が遅れたときに、後ろの作業への影響が見えます。

担当者ごとの表示

誰がどの期間にどれだけの作業を抱えているかを見られると、特定の人に作業が集中するのを防げます。

社外の人との共有

取引先や外注先にガントチャートを見せる必要があるなら、ゲストとして招待できるか、ファイルに書き出せるかを確かめます。

スマートフォンから見られるか

現場に出ることが多い人や、移動中に進み具合を確かめたい人は、スマートフォンから見られるか、更新できるかを確かめます。専用のアプリがあるツールもあれば、ブラウザでそのまま使えるツールもあります。ガントチャートの横棒は画面の幅を使うので、スマートフォンでは見づらいことがあります。見るのはパソコン、更新はスマートフォンのように、使い分けを決めておくと迷いません。

やめるときにデータを持ち出せるか

使い始める前に、やめるときのことも考えておきます。作業の一覧をCSVやExcelの形で書き出せるか、コメントや添付ファイルはどう扱われるかを確かめます。無料プランでは書き出しができないツールもあるので、料金ページや機能の一覧で確認しておくと、別のツールに移るときに困りません。

改定や終了の予定

料金プランの改定、新規受付の停止、提供の終了が告知されていないかを、公式のお知らせで確かめます。先に紹介したBacklogのように、プランの改定が公式に告知されている例もあります。

ガントチャートを続けるための運用のコツ

どのツールを選んでも、ガントチャートがいちばんつまずくのは「作ったあと更新されなくなる」ことです。最初に立派な工程表を作っても、2週間後には実態と合わなくなり、誰も見なくなる。これを防ぐための運用のコツを整理します。

作業の粒度をそろえる

1つの横棒は、数日から2週間程度で終わる大きさにそろえます。1か月を超える大きな作業は、途中の区切りで分けます。逆に、数時間で終わる作業まで並べると、更新が追いつかなくなります。

更新するタイミングを決める

「毎週月曜の朝に、担当者が自分の作業を更新する」のように、更新のタイミングを決めておきます。全員が毎日更新するのは続きません。週に一度でも、決まった日に更新されていれば、計画と実態のずれは小さく保てます。

更新するのは作業の担当者

計画をまとめる人が全員の作業を代わりに更新していると、その人の負担が大きくなり、いずれ止まります。それぞれの担当者が自分の作業だけを更新する形にすると、1人あたりの手間は数分で済みます。ここで、全員が同じ画面を直接更新できるクラウドのツールの利点が生きてきます。

節目の日を置く

「デザイン確定」「テスト開始」「納品」のような節目の日(マイルストーン)を置いておくと、細かい作業が多少ずれても、全体として間に合っているかを判断しやすくなります。

今日の線を見る習慣をつける

多くのツールには、今日の日付に縦の線を引く機能があります。この線より左にあるのに終わっていない作業が、遅れている作業です。週に一度、この線の左側だけを確かめる習慣をつけると、遅れに早く気づけます。

チームの規模別に見た組み合わせの目安

ここまでの内容を、チームの規模別の目安として整理しておきます。

1人で使う場合

自分だけの作業管理なら、Excelのテンプレートか、無料のクラウドツールのどちらでも足ります。取引先に工程表を出す機会が多いならExcel、日々の作業の記録まで一緒に残したいならクラウドのツールが向いています。

2人から5人のチーム

この規模から、Excelの最新版の管理が難しくなり始めます。ガントチャートが無料の範囲に入っていて、5人まで無料で使えるツールが候補になります。人数の数え方とゲストの扱いを確かめておきます。

この規模のチームでは、計画をまとめる人が1人決まっていることが多く、その人がツールの設定や使い方の説明まで引き受けることになります。最初に、作業の粒度、更新のタイミング、色やラベルの意味といった決まりごとを短い文書にまとめてチームに共有しておくと、使い方が人によってばらつかず、まとめる人の負担も軽くなります。新しく加わった人も、その文書を読めばすぐに同じやり方で更新できます。

6人以上のチーム

多くのツールで無料の範囲を超えます。有料プランの費用を、人数をかけた金額で比べます。1人あたりの金額が小さく見えても、人数が増えると月の合計は大きく変わります。

社外の人が関わる場合

外注先や取引先が作業を更新するなら、ゲストの招待の仕組みと、見せてよい範囲を限る設定を確かめます。案件ごとに見える範囲を分けられると、別の取引先の情報が見えてしまう事故を防げます。

無料のツールを試すときの2週間の進め方

候補のツールが決まったら、いきなり全部の仕事を移すのではなく、2週間ほどの試用期間を自分たちで決めて試します。進め方の一例を挙げます。

1日目から3日目:小さなプロジェクトを1つ作る

実際に進めている仕事の中から、作業が10件から20件ほどの小さなプロジェクトを1つ選び、ガントチャートを作ります。作業の名前、担当者、期間を入れ、節目の日を置きます。このとき、作るのにかかった時間を記録しておくと、Excelで作った場合と比べられます。

4日目から10日目:毎日少しずつ更新する

担当者それぞれに、自分の作業の進み具合を更新してもらいます。予定が変わった作業は、横棒を動かして直します。ここで、更新の手間が負担にならないか、スマートフォンからでも更新できるか、通知が多すぎないかを確かめます。

11日目から14日目:振り返る

2週間の終わりに、関わった人で短く振り返ります。確かめたいのは次の3点です。

・遅れている作業に、Excelのときより早く気づけたか
・更新にかかった時間は、Excelのときと比べてどうだったか
・取引先への報告に、そのまま使えたか

3点のうち2つ以上で良くなっていれば、残りのプロジェクトを移す価値があります。どれも変わらないなら、ツールの問題ではなく運用の問題かもしれません。その場合は、更新のタイミングや担当の決め方を見直してから、もう一度試します。

取引先とガントチャートを共有するときの注意

在宅で仕事を受ける人にとって、ガントチャートは取引先との約束を目に見える形にしたものでもあります。共有するときには、いくつか気をつけたいことがあります。

見せる範囲を分ける

自分の作業の細かな段取りまで取引先に見せる必要はありません。取引先に見せるのは、節目の日と、取引先の確認が必要な作業を中心にします。内部の作業と、外に見せる工程を分けておくと、細かな予定の変更でいちいち取引先に説明する必要がなくなります。

取引先の作業も書き込む

「資料の提供」「デザインの確認」「検収」のように、取引先が行う作業もガントチャートに入れておきます。取引先の確認が遅れると、その後ろの作業もずれることが、横棒のつながりで自然に伝わります。

遅れは早めに、代わりの案と一緒に伝える

遅れが見えたら、締め切りの直前ではなく、気づいた時点で伝えます。そのときは、ガントチャートで影響の範囲を示し、「この作業を後ろに回せば納品日は守れる」「納品日を3日動かせば品質を保てる」のように、代わりの案を一緒に出します。工程表があると、こうした相談を具体的に進められます。

Excelからクラウドのツールへ移るときの手順

Excelで作ってきたガントチャートを、クラウドのツールに移すときの手順も整理しておきます。

  1. いまのExcelから、作業の名前、担当者、開始日、終了日を一覧に整理する
  2. 移る先のツールで、CSVの取り込みができるかを確かめる(できなければ手で入力する)
  3. まずは1つのプロジェクトだけを移して、2週間ほど試す
  4. 更新のタイミングと担当者のルールを決めてから、残りのプロジェクトを移す
  5. 移ったあとも、取引先への提出用にExcelへの書き出しが必要なら、その手順を決めておく

一度に全部を移そうとすると、移す作業そのものに時間を取られます。1つのプロジェクトで試し、うまく回ることを確かめてから広げるのが確実です。

無料から試せる選択肢

ここまで紹介したとおり、多くのツールでは、ガントチャートを使うには有料プランが必要か、無料の人数が少なめです。チームで使えるガントチャートを、まずは費用をかけずに試したい場合の候補の1つとして、Pinateca(ピナテカ)があります。

公式サイトの記載によると、Pinatecaのフリープランは5人まで、ボード10個まで、期限なしで無料です。ガントチャートのほか、カンバン、カレンダー、リストなど全8種類のボードと、チャット、コメント、カスタムフィールドが、無料プランから機能を絞らずに使えます。ガントのボードでは、作業の期間が横棒で並び、バーをドラッグすると開始日や締め切りをその場で変えられます。今日の線で遅れている作業を確かめたり、担当者別・ラベル別に絞り込んだりすることもできます。

6人目、または11個目のボードからは、スタンダードプランで1人あたり月額500円(年払いなら月額400円、いずれも税抜)になり、人数とボードの上限がなくなります。機能そのものは無料プランと同じです。Trelloからの移行にも対応しています。詳しくはPinatecaの紹介ページで確認できます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

Excelで回っているなら、無理に乗り換える必要はありません。予定の変更や複数人での更新に手間を感じ始めたときに、選択肢の1つとして試してみてください。

工程を管理できることが、在宅で働く人にもたらすもの

最後に、在宅ワークや業務委託で働く人の立場から、ガントチャートで工程を管理できることの意味を、市場のデータとあわせて整理します。

在宅で受ける仕事のうち、期間の長いものほど、工程の管理が仕事の質を左右します。たとえばアプリケーション開発のお仕事では、要件の確認、設計、開発、テストといった工程を順に進め、取引先に進み具合を報告していく流れが紹介されています。こうした仕事では、工程表を自分で作って共有できるかどうかが、取引先の安心感に直結します。

単価の面から見ても、工程を管理できる力は評価されます。ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ると、経験を積んだ人ほど単価が上がる傾向があり、そうした人には作業だけでなく、進行のとりまとめまで任されることが多くなります。

業務の改善を支援する仕事でも同じです。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、取引先の業務を聞き取り、改善の計画を立て、導入まで伴走する流れが紹介されています。計画を工程表に落として、取引先と同じ画面で進み具合を確かめられると、話がずれにくくなります。

経営の立場から計画を見る力を身につけたい人には、中小企業診断士の学習で扱う経営計画や業務の改善の考え方も参考になります。工程表は、計画を目に見える形にするための道具の1つです。

フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、長く仕事が続く人ほど、取引先に「いまどこまで進んでいるか」を聞かれる前に伝えています。ガントチャートは、そのための地味ですが確かな道具です。仲介の手数料がかからない直接の取引なら、同じ予算でも受け手の手取りは厚くなり、依頼する側はその分だけ多くの仕事を頼めます。手数料0%の取引で長い関係を築くためにも、まずは無料のガントチャートで、自分の仕事の工程を見える形にするところから始めてみてください。

よくある質問

Q. ガントチャートを無料で作るにはどうすればよいですか?

主な方法は2つです。1つはExcelやGoogleスプレッドシートの無料テンプレートに、作業の名前、開始日、期間を入れて作る方法です。もう1つは、無料プランがあるクラウドのツールを使う方法です。1人で数十件の作業を管理するならテンプレートで足り、複数の人で更新するならクラウドのツールのほうが手間は少なくなります。

Q. 無料のプロジェクト管理ツールなら、どれでもガントチャートが使えますか?

使えるとは限りません。公式の料金ページを見ると、Asanaはタイムラインとガントビューが有料のStarterプランから、Backlogはガントチャートが有料のスタンダードプランから、Trelloはタイムラインの表示が有料のPremiumプランからの機能です。無料プランがあるツールでも、ガントチャートが無料の範囲に入っているかを必ず確かめてください。

Q. Excelのガントチャートで困りやすいのはどんなときですか?

予定が変わったときと、複数の人で更新するときです。ある作業が遅れると後ろの作業の日付を手でずらす必要があり、ファイルを送り合うとどれが最新版か分からなくなります。作業の数が少なく、計画があまり変わらず、関わる人が少ないうちはExcelで十分です。

Q. ガントチャートを作っても更新されなくなるのを防ぐには?

作業の粒度を数日から2週間程度にそろえ、毎週決まった日に、それぞれの担当者が自分の作業だけを更新する形にします。計画をまとめる人が全員分を更新していると負担が偏り、いずれ止まります。節目の日を置き、今日の日付の線より左にある終わっていない作業を週に一度確かめる習慣をつけると、遅れに早く気づけます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年5月6日最終更新:2026年10月4日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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