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全日空商事「選べるe-GIFT」への不正アクセス|担当者情報の漏えいの可能性と10月の全サービス停止 2026

@SOHO編集部
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全日空商事「選べるe-GIFT」への不正アクセス|担当者情報の漏えいの可能性と10月の全サービス停止 2026

この記事のポイント

  • ✓全日空商事の不正アクセスについて
  • ✓法人向けデジタルギフト「選べるe-GIFT」の8月の事案(第1報から第3報・最終報)と
  • ✓10月23日からの全サービス停止につながった別の事案を分けて整理

全日空商事の不正アクセスについて、全日空商事株式会社は2026年8月24日、法人向けデジタルギフトサービス「選べるe-GIFT」の管理運用システムが不正アクセスを受け、一部の契約企業の担当者の個人情報が漏えいした可能性があると発表しました。対象は担当者名、企業名、企業ID、ログインID、メールアドレスの冒頭3文字とドメインで、パスワードやクレジットカードなどの金融情報は含まれず、ギフトを受け取った個人の情報は会社が持っていないため漏えいの可能性はないとされています。8月の事案は10月16日の第3報・最終報で区切りがつきました。 ところが2026年10月30日、全日空商事は、10月23日8時から続けている全サービスの停止について、別の不正アクセスが確認されたと発表しました。こちらは8月の事案とは侵入経路も手口も違うとされ、2026年11月1日時点で、個人情報の漏えいや発行済みギフトの不正な交換・利用は確認されていないものの、サービスの再開には長期間を要する見込みです。 契約企業の担当者がまずすることは、全日空商事や選べるe-GIFTを装ったメールのURLや添付ファイルを開かないことです。ギフトを受け取った人は、有効期限の扱いについての案内を公式サイトで待ってください。

この記事は、2026年11月1日時点で全日空商事のプレスルームと、選べるe-GIFTの公式サイトのお知らせ一覧を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。8月の事案と10月の事案は、会社が別のものだとしているため、節を分けて書きます。

選べるe-GIFTとはどんなサービスか

選べるe-GIFTは、全日空商事が提供する法人向けのデジタルギフトサービスです。デジタルギフトとは、商品券やギフトカードを紙ではなく、URLやコードの形で贈る仕組みのことです。企業がキャンペーンの景品やお礼として選べるe-GIFTを買い、受け取った人がその中から好きな交換先を選んで使う、という流れで使われます。

この仕組みには、2種類の利用者がいます。

  • 契約企業:選べるe-GIFTを買って配る側の企業。管理画面にログインして、ギフトの発行や管理をする
  • 受け取った人:企業からギフトを受け取り、交換先を選んで使う一般の人

10月23日のお知らせによると、選べるe-GIFTは法人向けサービスのほか、公式オンラインストアやQoo10でも新規の発行と購入ができる形になっています。そのため、法人だけでなく、個人でギフトを買って贈った人も、10月の全サービス停止の影響を受けています。

今回の2つの事案を読むときは、どちらの利用者の話なのかを分けて考えるのが大切です。8月の事案で漏えいの可能性があるとされたのは契約企業の担当者の情報で、受け取った人の情報ではありません。10月の事案では、2026年11月1日時点で、どちらの利用者についても個人情報の漏えいは確認されていません。

また、10月30日の発表は、選べるe-GIFTは完全に分離・独立したシステムとして構築されているため、ANAグループのほかの事業への影響はないと書いています。航空券の予約やマイレージのサービスがこの件で影響を受けたという発表ではありません。

公表の経緯の全体

2つの事案の発表を日付順に並べると次のようになります。

日付 発表 事案
2026年8月11日から12日 管理運用システムへの不正アクセスが発生(第1報で確認) 8月の事案
2026年8月24日 「選べるe-GIFT」に対する不正アクセスについて(第1報) 8月の事案
2026年9月4日 同(第2報)。原因の特定と対策の完了、14時からサービス再開 8月の事案
2026年10月9日 個人情報保護委員会への確定報告(確報)を完了(第3報で公表) 8月の事案
2026年10月16日 同(第3報・最終報) 8月の事案
2026年10月21日から22日 緊急のシステムメンテナンス(不正アクセスに伴うものではないと案内) 10月の事案の前
2026年10月23日 8時から全サービスを停止。同日中に、不正アクセスの可能性も含めた調査をしていると案内を更新 10月の事案
2026年10月30日 「選べるe-GIFT」への不正アクセスの発生とサービス停止について(第1報) 10月の事案

8月の事案の発表は全日空商事のプレスルームに、10月の事案の発表はプレスルームと選べるe-GIFTの公式サイトのお知らせの両方に掲載されています。10月30日の発表の題も「第1報」なので、8月の事案の第1報と取り違えないよう、日付で見分けてください。

8月の事案で何が起きたのか

8月24日の第1報によると、2026年8月11日から12日にかけて、選べるe-GIFTの管理運用システムに第三者による不正アクセスが行われました。会社が調べる中で、担当者の氏名やメールアドレスの一部が記載されたページが数分間にわたって閲覧されたことが分かり、個人情報が漏えいした可能性があるとしています。

あわせて、一部の客の選べるe-GIFTが、第三者に不正に交換された事象も確認されました。不正な交換とは、本来の持ち主ではない人が、ギフトを勝手に交換先の商品や他社のポイントなどに換えてしまうことです。第1報の時点では、この2つの事象が関係しているかも含めて、外部の専門機関が調べているとされていました。

9月4日の第2報では、不正な交換もこの不正アクセスに起因するものだったと確認されました。会社は、不正な交換に至ったシステム上の要因と手段を明らかにし、同じことが起きないようシステムを修正したとしています。どのような要因と手段だったかの具体的な中身は、発表には書かれていません。

第2報は、すでに契約企業に納品済みの選べるe-GIFTと、客が持っている未交換の分については、不正な交換のおそれがないことを確認したとしています。サービスは2026年9月4日14時から再開されました。

8月の事案で漏えいの可能性がある情報

第1報では、漏えいした可能性がある情報として、契約企業の担当者にかかわる次の項目が挙げられています。

区分 項目
漏えいした可能性がある情報 担当者名として登録した情報(氏名、または姓・名のいずれかのみ)。担当者個人の名前を登録した場合に限る
漏えいした可能性がある情報 企業名
漏えいした可能性がある情報 企業ID
漏えいした可能性がある情報 ログインID
漏えいした可能性がある情報 メールアドレス(冒頭3文字とドメインのみ)
含まれていない情報 クレジットカードなどの金融情報
含まれていない情報 パスワード
漏えいの可能性がない情報 契約企業から選べるe-GIFTを受け取った個人の客の個人情報(会社が取得・保持していない)

メールアドレスについては、冒頭の3文字とドメインだけだとされています。ドメインとは、メールアドレスの「@」より後ろの部分のことです。第1報は「abc****@anatc.com」という形の例を示しています。アドレスの全体が分かったわけではありませんが、どの会社のアドレスかは分かる形です。

ご契約企業様から「選べるe-GIFT」を受け取られた個人のお客さまの個人情報は、当社で取得・保持していないため、本件による漏えいの可能性はございません。 出典: anatc.com

第2報でも、漏えいした可能性のある情報は第1報から変わらず、金融情報とパスワードは含まれないこと、受け取った一般の客の個人情報は会社が持っていないため漏えいの可能性がないことを、改めて確認したとしています。件数は、2026年11月1日時点で確かめた範囲の発表には書かれていません。

8月の事案に対する全日空商事の対応

8月の事案について、発表に書かれている対応を整理すると次のようになります。

時期 内容
判明直後 不正アクセスの経路を遮断し、一部のサービスを停止
第1報まで 外部専門機関による調査、個人情報保護委員会への報告、警察への被害申告
2026年8月24日から 対象の契約企業と担当者に順次個別に連絡
第2報(9月4日)まで 対象の契約企業と担当者への個別の報告を完了。不正な交換の被害を受けた契約企業への個別の報告と対応。原因箇所を特定し、該当するすべての箇所を修正
2026年9月4日14時 サービスを再開
2026年10月9日 個人情報保護委員会への確定報告(確報)を完了
2026年10月16日 第3報・最終報。再開後、新たな漏えいや不正な交換は確認されておらず、二次被害の報告もないと公表

確報とは、個人情報保護法に基づいて、漏えいなどが起きた事業者が個人情報保護委員会に出す報告のうち、調査がまとまった段階で出すもののことです。第3報・最終報で、8月の事案は一つの区切りを迎えました。

補償やお詫びの品についての記載は、8月の事案の3本の発表にはありません。不正な交換の被害を受けた契約企業には個別に対応しているとされていますが、その中身は公表されていません。

第3報・最終報で示された8月の事案の結論

2026年10月16日の第3報・最終報は、8月の事案について、個人情報保護法に基づき、10月9日に個人情報保護委員会への確定報告(確報)を終えたと書いています。そのうえで、現在の状況を次のようにまとめています。

  • 原因の特定とシステム修正などの対策は第2報のとおり完了し、安全を確認したうえでサービスを再開した
  • サービスの再開以降、新たな個人情報の漏えいや不正な交換の事象は確認されていない
  • 漏えいした可能性のある個人情報の不正利用などによる二次被害の報告も受けていない
  • 選べるe-GIFTを受け取った客の個人情報の漏えいはなく、すでに持っているギフトも引き続き安心して使える

今後の取り組みとしては、外部の専門機関とも連携しながら、セキュリティの強化と監視体制の向上に取り組むとしています。

この最終報が出たのは、10月の全サービス停止のちょうど1週間前です。最終報の「すでにお持ちのギフトにつきましても、引き続き安心してご利用いただけます」という案内は、8月の事案についての結論です。10月23日以降は全サービスが止まっているため、2026年11月1日時点では、手元のギフトを使うことはできません。最終報だけを読んで「今も使える」と受け止めないよう注意してください。

8月の事案で対象になった担当者にとっては、確報まで終わったことで、この事案についての会社の調査と報告は一通り済んだことになります。ただ、ログインIDなどが漏えいした可能性がある状態は変わらないため、なりすましのメールへの注意は続けておくのが安心です。

10月の事案で何が起きているのか

8月の事案の最終報から1週間後、選べるe-GIFTは再び止まりました。経緯は次のとおりです。

  • 2026年10月21日22時から22日9時まで、セキュリティ向上のための緊急のシステムメンテナンスを実施。お知らせでは、不正アクセスの発生に伴うものではないと案内していた
  • 10月22日9時、メンテナンスを完了し、すべてのサービスを再開
  • 10月23日8時、再び緊急のシステムメンテナンスとしてサービスを停止。最初のお知らせでは、こちらも不正アクセスの発生に伴うものではないと案内していた
  • 同じ10月23日の続報で、当初は不正アクセスによる影響はないとしていたが、範囲を広げて不正アクセスの可能性も含めた詳しい調査をしていると案内を変えた
  • 10月30日の第1報で、調査の結果、外部からの不正アクセスが確認されたと公表

10月30日の発表は、今回の事象は8月に確認された不正アクセスとは侵入経路と手口が違うと明記しています。

なお、今回の事象は本年8月に確認された不正アクセスとは侵入経路および手口が異なるものであることが判明しております。 出典: anatc.com

侵入経路と手口が具体的に何なのかは書かれていません。8月の事案の対策が十分だったかどうかも、発表からは判断できません。この記事でも推測しません。

2026年11月1日時点で、10月の事案について会社が確認していることは次のとおりです。

  • 外部からの不正アクセスが確認された
  • 所轄の警察署へ通報・相談し、外部のセキュリティ専門機関と原因究明と調査を進めている
  • 客の個人情報の漏えい、発行済みギフトの不正な交換・利用などの被害は確認されていない
  • 外部の専門機関による監視とフォレンジック調査(記録を詳しく調べて何が起きたかを明らかにする調査)を続けている
  • 安全性が担保できるまで全サービスを止め、再開には長期間を要する見込み

8月の事案と10月の事案の違い

2つの事案は同じサービスで起きていますが、発表の中身は大きく違います。検索で一方の記事だけを読んだ人が混同しやすいので、並べて整理しておきます。

点 8月の事案 10月の事案
不正アクセスが起きた時期 2026年8月11日から12日 2026年10月23日のサービス停止の後の調査で確認(発生日は発表に書かれていない)
個人情報 契約企業の担当者の情報に漏えいの可能性 2026年10月30日時点で漏えいは確認されていない
ギフト 一部のギフトが第三者に不正に交換された 発行済みギフトの不正な交換・利用は確認されていない
サービス 一部を停止し、9月4日14時に再開 10月23日8時から全サービスを停止。再開には長期間を要する見込み
状況 第3報・最終報で区切り 第1報。調査中
侵入経路と手口 第2報で原因を特定し修正したと公表(中身は非公表) 8月とは違うと公表(中身は非公表)

8月の事案では、漏えいの可能性と不正な交換の両方が確認されました。10月の事案では、2026年10月30日の時点で、どちらも確認されていません。それでも全サービスを止めているのは、安全性を確かめられるまで動かさないという会社の判断です。

8月の事案で担当者の情報が対象になった企業が、10月の事案でも何かの対象になるのかどうかは、発表には書かれていません。10月の事案で被害が確認された場合は、続報で示されるはずです。

サービス停止の案内が途中で変わったこと

10月の事案では、会社の案内が短い間に変わっています。読む側が混乱しやすいので、順を追って確かめておきます。

10月21日と10月23日朝の緊急メンテナンスのお知らせは、どちらも「本対応は当サービスに対する不正アクセスの発生に伴うものではございません」と書いていました。ところが10月23日の続報で、当初は不正アクセスによる影響はないものとして案内していたが、範囲を広げて不正アクセスの可能性も含めた調査をしている、と案内を改めました。そして10月30日の第1報で、外部からの不正アクセスが確認されたと公表しています。

会社は10月23日の続報で、初報からの情報の変更について謝罪しています。このように、調査が進むにつれて説明が変わることは、不正アクセスの事案では珍しくありません。最初の案内だけで「不正アクセスとは関係ない」と受け止めていた人は、10月30日の発表で状況が変わったことを知っておいてください。

なお、10月21日から22日の緊急メンテナンスが10月の事案とどう関係するかは、発表には書かれていません。この記事でも結びつけません。

10月の事案で止まっているサービス

10月23日のお知らせでは、停止中に使えないサービスとして次のものが挙げられています。

  • 客が持っている選べるe-GIFTへのアクセスと交換
  • 選べるe-GIFTの新規発行と購入(法人向けサービス、公式オンラインストア、Qoo10)
  • 選べるe-GIFTのサービスサイトへのアクセス
  • 契約企業が使う管理画面へのアクセス

受け取った人にとっての一番の関心は、手元のギフトの有効期限です。10月30日の発表は、停止に伴って有効期限を迎えるギフトの扱いや、契約企業への代わりの対応について、できるだけ不便が生じないよう早急に方針を作っているとしています。具体的な方針や手続きは、決まりしだい公式サイトなどで案内するとされています。

2026年11月1日時点では、有効期限が延びるのか、別の形で補われるのかは決まっていません。期限が近いギフトを持っている人は、ギフトのURLや受け取ったメールを削除せずに保存しておき、公式サイトのお知らせを確かめてください。

自分が対象かを確かめる方法

8月の事案の対象は、選べるe-GIFTを契約している企業の担当者で、管理画面に担当者個人の名前を登録していた人です。会社は第2報の時点で、該当する契約企業と担当者への個別の報告を完了したとしています。

確かめる目安は次のとおりです。

  • 自社が選べるe-GIFTを契約していて、自分が管理画面の担当者として登録されている
  • 2026年8月24日以降に、全日空商事から本件の個別の連絡を受けている
  • 担当者名の欄に、個人の名前ではなく部署名などを登録していた場合は、担当者名は対象に入らない(企業名、企業ID、ログインID、メールアドレスの一部は対象になり得る)

担当者が交代した会社では、前任者あてに連絡が届いている可能性があります。社内で誰が連絡を受け取ったかを確かめてください。前任者がすでに退職している場合は、そのメールアドレスあての連絡を誰が確認できるかを、社内の情報システムの担当と相談しておくと、見落としを防げます。

ギフトを受け取っただけの人は、8月の事案では漏えいの可能性はないとされています。10月の事案でも、2026年11月1日時点で個人情報の漏えいは確認されていません。

契約企業の担当者がすること

8月の事案で漏えいの可能性がある情報には、ログインIDが含まれます。パスワードは含まれていませんが、ログインIDと会社名が分かると、パスワードを推測したり、ほかで漏れたパスワードを試したりする攻撃の手がかりになることがあります。

管理画面のパスワードを見直す

発表は、パスワードの変更を求めてはいません。ただ、管理画面のパスワードをほかのサービスと同じにしている場合や、推測されやすいものにしている場合は、サービスの再開後に変えておくと安心です。パスワードを使い回していたときの変更の順番は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で説明しています。

10月の事案で管理画面にアクセスできない間は、パスワードを変えることもできません。再開の案内が出たら、公式サイトから管理画面に入り、設定を確かめてください。

全日空商事を装ったメールに気をつける

8月の事案と10月の事案のどちらの発表も、会社や選べるe-GIFTを装った不審なメールや電話に注意するよう呼びかけ、身に覚えのない連絡が届いたら、書かれたURLをクリックしたり添付ファイルを開いたりせず、破棄するよう求めています。

担当者名と企業名、メールアドレスの一部が分かると、「選べるe-GIFTの再開に伴い、管理画面の再設定をお願いします」「有効期限切れのギフトの払い戻し手続き」といったメールが本物らしく作れます。サービスが止まっている今は、こうした案内が届きやすい時期です。管理画面には、メールのリンクではなく、自分で保存したブックマークから入ってください。フィッシングメールの見分け方は、フィッシングメール対策|見分け方と盗まれても破られない設計で手順を追って説明しています。

配った先への説明を準備する

自社がキャンペーンなどで選べるe-GIFTを配っている場合、受け取った人から「ギフトが使えない」「個人情報は大丈夫か」と問い合わせが来ることがあります。公式発表の範囲で、次の点を社内で共有しておくと対応がそろいます。

  • 8月の事案では、受け取った人の個人情報は会社が持っておらず、漏えいの可能性はないとされていること
  • 10月23日8時から全サービスが止まっていて、手元のギフトの交換もできない状態であること
  • 有効期限の扱いは、全日空商事が方針を作っている最中で、決まりしだい公式サイトで案内されること

ギフトを受け取った人が気をつけること

受け取った人の個人情報は、8月の事案では漏えいの可能性がないとされ、10月の事案でも漏えいは確認されていません。とはいえ、サービスが止まっている間は、ギフトを名目にした偽の案内に注意が要ります。

  • 「選べるe-GIFTが使えなくなったので、代わりのギフトを送ります。こちらで受け取り手続きを」というメールやSMSのリンクから、個人情報やカード番号を入力しない
  • ギフトのURLやコードを、ほかの人やSNSに見せない
  • 有効期限の扱いの案内は、選べるe-GIFTの公式サイトのお知らせで確かめる

ギフトは、受け取ったURLやコードを知っている人なら誰でも使える形のことがあります。SNSに画面を載せたり、問い合わせを装った相手にコードを教えたりしないでください。

全サービスの停止が続く間に契約企業が備えておくこと

10月30日の発表は、再開まで長期間を要する見込みだとしています。キャンペーンの景品やお礼の品として選べるe-GIFTを予定していた企業は、停止が続く前提で段取りを見直す必要があるかもしれません。

発表に沿って、契約企業の側で確かめておくとよいことを挙げます。

  • これから配る予定だったギフトの数と時期、すでに配ったギフトの数と有効期限を、社内の記録で洗い出す
  • 受け取った人からの問い合わせに答える担当と、答える内容をそろえておく
  • 有効期限を迎えるギフトや代わりの対応について、全日空商事からの案内を待ち、受け取った人への伝え方を決めておく

発表は、有効期限を迎えるギフトの扱いや契約企業への代わりの対応について、方針を作っている最中だとしています。会社の方針が決まる前に、受け取った人に「期限は延びる」「別のギフトに替わる」と伝えると、後で食い違うおそれがあります。案内が出るまでは、「全日空商事が対応を検討中で、決まりしだい知らせる」と伝えるのが無難です。

受け取った人への連絡は、ふだんギフトを送るときに使っている手段で行い、新しいURLを載せないようにすると、偽の案内と区別がつきやすくなります。

契約企業が社内で記録しておくこと

8月と10月の2つの事案が続いたことで、契約企業の社内では、どのギフトがいつ、どの事案の影響を受けたのかが分かりにくくなるおそれがあります。後で全日空商事とやりとりするときや、社内で説明するときのために、次のことを記録しておくと役立ちます。

  • 8月24日以降に全日空商事から受けた個別の連絡の日付と内容
  • 8月の事案で不正な交換の対象になったギフトがあれば、その報告の内容
  • 10月23日8時の時点で発行済みだったギフトの数と、それぞれの有効期限
  • 受け取った人から寄せられた問い合わせの日付と内容、答えた内容

記録は、管理画面が止まっている間でも見られるよう、社内の記録として別に残しておくのが確実です。全日空商事から、有効期限の扱いや代わりの対応についての方針が示されたとき、この記録があれば、自社の分にどう当てはまるかをすぐに確かめられます。

不審な連絡を受けたときの相談先

全日空商事や選べるe-GIFTを名乗る不審なメールや電話を受けたときは、まず公式サイトの窓口から問い合わせて、本物かどうかを確かめます。そのうえで、内容に応じて次の窓口に相談できます。

困っていること 相談先
全日空商事を名乗る連絡が本物か分からない 全日空商事のプレスルームの発表に載っている「選べるe-GIFT」の窓口
お金をだまし取られた、脅すような連絡が続く 最寄りの警察署、または警察の相談専用電話「#9110」
ギフトや通販の取引のトラブルで、どうすればよいか分からない 消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センターなどにつながる)
個人情報の扱いについて相談したい 個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル 03-6457-9849(9時30分から17時30分、土日祝日と年末年始を除く)

相談するときに役立つよう、不審なメールは削除する前に画面を保存し、送信元のアドレス、届いた日時、本文の内容を残しておきます。すでにリンクからカード番号を入力してしまった場合は、カードの裏面に書かれた番号でカード会社に連絡し、利用を止めてもらいます。

デジタルギフトを受け取るときの日頃の注意

今回の件に限らず、デジタルギフトは、URLやコードさえ分かれば使えてしまう形のものが少なくありません。受け取る側として、ふだんから次の点に気をつけておくと安心です。

  • ギフトのURLやコードが届いたメールは、使い終わるまで削除せず保存しておく
  • ギフトの画面やコードを、SNSや人に見せない
  • 「ギフトの受け取りには会員登録が必要」として、カード番号や暗証番号を求める案内には応じない
  • 身に覚えのないギフトの当選の連絡は、送り主とされる企業の公式サイトで本当にキャンペーンがあるかを確かめる

受け取ったギフトを使う途中で、クレジットカード番号や暗証番号の入力を求められたら、一度立ち止まって、送り主の企業やギフトの運営会社の公式サイトで手順を確かめてください。

問い合わせ窓口

2つの事案の発表には、問い合わせ窓口の名前が次のとおり書かれています。

事案 窓口の名前
8月の事案(第1報、第2報、第3報・最終報) 全日空商事株式会社「選べるe-GIFT」法人窓口
10月の事案(第1報) 全日空商事株式会社「選べるe-GIFT」お問い合わせ窓口

どちらも、発表のページの窓口の名前からお問い合わせのページへ進む形で、電話番号やメールアドレスは発表の本文には書かれていません。この記事でも、確かめられない番号は書きません。問い合わせるときは、全日空商事の10月30日の発表のページの窓口のリンクから進んでください。

全日空商事を名乗る電話がかかってきて、個人情報やログインIDを聞かれた場合は、その場で答えず、公式サイトの窓口から自分で問い合わせて確かめます。

在宅で仕事をする人がギフトの配布を任されているとき

在宅で仕事を請け負う人の中には、企業のキャンペーン運営を手伝い、デジタルギフトの発行や当選者への送付を任されている人もいます。その場合、管理画面のアカウントを企業から預かっていることになります。

  • 預かった管理画面のパスワードを、自分のほかのサービスと同じにしていないかを確かめ、企業と相談して変える
  • 当選者のメールアドレスなどの名簿を、作業が終わったらどう削除するかを企業と決めておく
  • ギフトの運営会社を名乗るメールが届いたら、企業の担当者にも知らせ、一緒に本物かを確かめる

個人情報保護委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」のページでは、事業者に漏えい等の報告が義務づけられる場合として、不正の目的をもって行われたおそれがある場合や、本人の数が1,000人を超える場合などが挙げられています。外部からの不正アクセスにより個人データが窃取された場合も、例として示されています。発覚したら、まずは速やかに報告するよう求めています。詳しくは個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページにまとまっています。報告の義務を負うのは基本的に事業者ですが、アカウントを預かった側が異変に早く気づいて伝えることが、対応の出発点になります。

管理画面へのログインでパスワード以外の確認も求める多要素認証は、預かったアカウントを守るうえで効果があります。仕組みと製品の違いは、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で整理しています。

長く在宅の仕事を見てきた立場から

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、キャンペーンの運営やギフトの配布を外部の人に任せる企業は少なくありません。ギフトは金券に近い性質を持つため、管理画面を誰が使えるのかがはっきりしていないと、事案が起きたときに影響の範囲を確かめるのに時間がかかります。

信頼される受け手は、管理画面のアカウントを個人ごとに分けてもらい、仕事が終わったら使えなくしてもらうよう、自分から頼んでいます。共有のアカウントを複数の人で使い回していると、誰がいつ何をしたのかが分からなくなるためです。

在宅で受けられるセキュリティの仕事の種類と探し方は、@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。キャンペーン運営のように、金券に近いものを扱う仕事を受けるときも、アカウントの扱いを契約の段階で決められる相手かを確かめておくと安心です。

よくある質問

Q. 選べるe-GIFTを受け取っただけですが、個人情報は漏れましたか?

全日空商事の8月の事案の発表では、ギフトを受け取った個人の客の個人情報は会社が取得・保持していないため、漏えいの可能性はないとされています。10月の事案についても、2026年10月30日の発表の時点で、客の個人情報の漏えいは確認されていません。ただし、ギフトを名目にした偽のメールやSMSには注意してください。

Q. 手元のギフトの有効期限が切れそうです。どうなりますか?

2026年10月23日8時から全サービスが止まっており、ギフトの交換もできません。10月30日の発表は、有効期限を迎えるギフトの扱いについて方針を作っている最中で、決まりしだい公式サイトなどで案内するとしています。2026年11月1日時点では決まっていないため、ギフトのURLや受け取ったメールを削除せずに保存しておいてください。

Q. 8月の事案と10月の事案は同じものですか?

別のものです。10月30日の発表は、今回の事象は8月に確認された不正アクセスとは侵入経路と手口が違うと明記しています。8月の事案は契約企業の担当者の情報に漏えいの可能性があり、10月16日の第3報・最終報で区切りがつきました。10月の事案は調査中で、個人情報の漏えいは確認されていません。

Q. 契約企業の担当者はパスワードを変える必要がありますか?

8月の事案で漏えいの可能性がある情報にパスワードは含まれていませんが、ログインIDは含まれます。発表はパスワードの変更を求めていませんが、ほかのサービスと同じパスワードを使っている場合は、サービスの再開後に変えておくと安心です。10月23日からは管理画面にもアクセスできないため、再開の案内を公式サイトで確かめてください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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