D&Mのランサムウェア被害|FAX受注データ633件 氏名・住所・電話番号が流出した可能性 対象と確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓D&Mのランサムウェア被害について
- ✓2026年6月12日の公式発表をもとに整理
- ✓FAXデータを保存したファイル共有サーバーが感染し
D&Mのランサムウェア被害について、サポーターの製造販売を手がける株式会社D&Mは2026年6月12日、FAXのデータを保存していた社内のファイル共有サーバーが第三者による不正アクセスを受けてランサムウェアに感染し、過去約2年分のFAX受注データに含まれる取引先と顧客の個人情報が外部に流出した可能性が高いと発表しました。対象は2024年8月1日から2026年6月1日までに同社のFAX番号に送られたデータで、対象件数は633件、項目は氏名、住所、電話番号等です。2026年11月1日時点で、同社のお知らせの一覧に、6月12日の発表のあとに本件の新しい報告は出ていません。発表の時点で二次被害は確認されておらず、クレジットカード情報や銀行口座等の財産的情報は確認されていないとされています。 対象期間にD&MへFAXで注文などを送ったことがある人がまずすることは、D&Mや取引先を名乗るメール、電話、郵便物、添付ファイルに注意し、身に覚えのない連絡に応じないことです。 問い合わせは、D&Mのセキュリティ事務局のメールアドレスで受け付けています。
この記事は、2026年11月1日時点で株式会社D&Mと親会社のREXT Holdings株式会社の公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。親会社のREXT Holdingsが2026年8月から公表している別の不正アクセスの件とは中身が違うため、後半の節で分けて説明します。
D&Mで何が起きたのか
株式会社D&Mは、1902年(明治35年)創業の会社で、会社概要では事業内容を「サポーター製造販売」としています。ひざや腰などに着けるサポーターやテーピング、フィットネス用品を扱っており、本社は東京都新宿区にあります。
発表の骨子は次のとおりです。
- 2026年6月1日に、FAXのデータを保存するために使っていたファイル共有サーバーが、ランサムウェアに感染していることが分かった
- 調査の結果、そのサーバーに保存されていた過去約2年分のFAX受注データ(PDF)に含まれる、取引先と顧客の個人情報が外部に流出した可能性が高い状況にある
- 対象は、2024年8月1日から2026年6月1日までに同社のFAX番号に送られたデータに書かれた個人情報で、対象件数は633件
- 第三者がVPN機器を経由して、同社のサーバーに不正アクセスしたことが判明している
- 2026年6月12日の時点で、二次被害は確認されていない
2026 年 6 月 1 日に当社 FAX データを保存するために用いていたファイル共有サーバーがランサムウェアに感染していることが発覚いたしました。調査の結果、当該機器に保存されていた過去約 2 年分の FAX 受注データ (PDF) に含まれる、お取引先様および顧客の個人情報が、外部に流出した可能性が高い状況にあります。 出典: 株式会社D&M「当社サーバーへの不正アクセスに関するお詫びとご報告」
発表は、概要の節で「外部に流出した可能性が高い」、漏えいの状況の節で「個人情報の漏えいの可能性が否定できません」と書いています。実際に外へ持ち出されたと確定したわけではなく、その可能性が高い、あるいは否定できないという段階です。この記事でも、会社の言い方のまま書きます。
ランサムウェアとは、パソコンやサーバーの中のデータを勝手に暗号化して使えなくし、元に戻すことと引き換えに金銭を求めるような悪意のあるプログラムのことです。
親会社のREXT Holdingsも同じ日に開示
D&Mは、REXT Holdings株式会社の連結子会社です。REXT Holdingsは、D&Mと同じ2026年6月12日に「連結子会社におけるサーバーへの不正アクセスに関するお詫びとご報告」を公表しています。
親会社の開示の中身は、D&Mの発表とほぼ同じです。概要、対象期間、対象件数633件、原因、二次被害の状況、対応、相談窓口が、D&Mの発表と同じ内容で書かれています。相談窓口も、D&Mのセキュリティ事務局になっています。
親会社の開示は、REXT Holdingsの開示資料で読めます。D&Mの発表とあわせて読むと、同じ事案をグループとして開示したものだと分かります。
公表の経緯と2026年11月1日時点の状況
2026年11月1日時点で、公式に確かめられる出来事を日付の順に並べます。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2024年8月1日から2026年6月1日 | 対象期間。この間に同社のFAX番号に送られたデータに書かれた個人情報が対象 |
| 2026年6月1日 | ファイル共有サーバーのランサムウェア感染が発覚。同じ日に安全を確かめたうえで通常業務を再開 |
| 2026年6月12日 | D&Mが「当社サーバーへの不正アクセスに関するお詫びとご報告」を公表。親会社のREXT Holdingsも開示 |
| 2026年11月1日時点 | 本件の続報なし |
D&Mのトップページのお知らせには、2026年11月1日時点で、6月12日の発表のあとに、6月27日の決算公告の開示と、10月1日のカスタマーハラスメントに対する基本方針が掲載されています。本件についての続報や訂正は見当たりません。発表には「今後、新たな報告すべき事実が判明した場合には、速やかに公表いたします」とあるので、続報が出れば同じお知らせの欄に載るはずです。
流出した可能性がある情報と対象期間
発表で示されている情報を表にまとめます。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 2024年8月1日から2026年6月1日までに、D&MのFAX番号に送信されたデータに記載された個人情報 |
| 対象件数 | 633件 |
| 流出した可能性がある項目 | 取引先と顧客の氏名、住所、電話番号等 |
| 現時点で確認されていないとされた情報 | クレジットカード情報や銀行口座等の財産的情報 |
対象件数は633件です。人数としてではなく件数として示されているので、この記事でも件数として書きます。同じ人が何回かFAXを送っていれば、その人の分が複数の件数に数えられている可能性もありますが、件数の数え方は発表には書かれていません。
項目の書き方が「氏名、住所、電話番号等」と「等」で終わっている点には気をつけてください。FAXの注文書には、会社名や担当者名、FAX番号、注文した商品などが書かれていることもありますが、それらが含まれるかどうかは発表には書かれていません。この記事では、発表に挙がった項目だけを示します。
クレジットカード情報や銀行口座等について、発表は「現時点でクレジットカード情報や銀行口座等の財産的情報は確認されておりません」と書いています。「含まれていない」と明記したものではなく、2026年6月12日の時点で確認されていない、という言い方です。FAXの注文書にカード番号や口座番号を書いた覚えがある人は、念のためカードの利用明細や口座の入出金を確かめておくと安心です。
住所と電話番号が出回るおそれがあるときに起きやすいことと、備えの順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番にまとめています。
「可能性が高い」と「否定できない」の読み方
D&Mの発表には、2つの言い方が出てきます。概要の節の「外部に流出した可能性が高い状況」と、漏えいの状況の節の「漏えいの可能性が否定できません」です。
「可能性が高い」は、調査の結果として、外へ出たと考えるのが自然な状況にある、という意味合いで使われています。「否定できない」は、外へ出なかったと言い切れない、という意味合いです。どちらも、実際に外へ持ち出されたことを確かめた言い方ではありません。発表の時点では、持ち出された情報がどこかで公開された、あるいは悪用されたという報告はなく、二次被害は確認されていないとされています。
読む側にとって大事なのは、言い方の違いよりも、対象かもしれない人がすることは変わらないという点です。対象期間にD&MへFAXを送ったことがある人は、どちらの言い方であっても、なりすましの連絡への備えを先に済ませておくほうが安心です。
原因について会社が説明していること
発表は、原因を「第三者が VPN 機器を経由し、当社サーバーに不正アクセスされたことが判明しております」と説明しています。
VPN機器とは、社外から社内のネットワークに安全につなぐための通信の出入り口になる機器のことです。テレワークや拠点間の通信のために使われます。この出入り口を通って、第三者が社内のサーバーに入り込んだ、というのが会社の説明です。
どの機器のどの弱点が使われたのか、いつ侵入されたのか、ランサムウェアの攻撃者から何かを求められたのかは、発表には書かれていません。発表にないことは、この記事でも書きません。
会社は、対策として、ファイル共有サーバーをネットワークから切り離し、VPN機器のセキュリティ対策を完了したと発表しています。切り離しとは、感染した機器をほかの機器とつながらない状態にして、被害が広がらないようにすることです。発覚した当日に安全を確かめたうえで通常業務を再開しており、日常の業務運営への支障は軽微だとも書かれています。今後は、監視体制をさらに強め、再発防止を徹底するとしています。
FAXのデータがサーバーに保存されていた理由
発表によると、感染したのは「FAXデータを保存するために用いていたファイル共有サーバー」です。紙で受けたFAXではなく、受け取ったFAXをPDFの形で保存していたことが、発表の「FAX受注データ(PDF)」という書き方から分かります。FAXは紙でやりとりするものという印象がありますが、受け取る側では電子データとして保存されていることも多く、その場合はサーバーへの不正アクセスの影響を受けうる、ということになります。
会社の対応
発表で示されている対応は、次のとおりです。
- 関係する公的機関への届出と報告を、順次実施している
- 発覚した当日に安全を確かめたうえで通常業務を再開しており、日常の業務への支障は軽微
- ファイルサーバーをネットワークから切り離し、VPN機器のセキュリティ対策を完了した
- 今後、監視体制の強化と再発防止を徹底する
- 相談窓口として、セキュリティ事務局のメールアドレスを設けた
対象の取引先や顧客に個別に連絡するかどうか、どの方法で連絡するかは、2026年6月12日の発表には書かれていません。補償やお詫びの品についての記載もありません。発表にないことは、この記事でもあるとは書きません。
個別の連絡の方法が示されていない以上、連絡を待つだけでなく、対象期間にFAXを送った覚えがある人は、自分から備えを始めておくほうが安心です。D&Mを名乗って個別の連絡が届いた場合も、その連絡に書かれた電話番号やリンクではなく、発表に載っているセキュリティ事務局のメールアドレスで、本物かどうかを確かめてください。
情報漏えいの補償が他の事案でどう扱われてきたかは、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026で説明しています。
自分が対象かを確かめる方法
対象は、2024年8月1日から2026年6月1日までに、D&MのFAX番号に送られたデータに書かれた個人情報です。次の点を思い出してみてください。
- この期間に、D&MへFAXで注文書や申込書を送ったことがあるか
- 勤め先の店舗や会社が、D&Mの商品をFAXで注文していたか
- 送ったFAXに、自分の氏名、住所、電話番号を書いたか
発表では、どのFAX番号が対象かは具体的に示されていません。D&Mの会社概要のページには、本社のFAX番号として03-6633-6846が載っていますが、発表の対象がこの番号だけなのかは書かれていません。手元のFAX機の送信記録や、注文の控えを見て、D&Mに送った記録があるかを確かめるのが確実です。
自分が対象かどうか分からない場合は、セキュリティ事務局のメールアドレスに問い合わせます。問い合わせるときは、FAXを送ったおおよその時期と、送った会社名や店舗名を書いておくと、やりとりが進みやすくなります。
勤め先がFAXで注文していた場合
店舗や会社としてD&MにFAXで注文していた場合、注文書に担当者の氏名や店舗の住所、電話番号が書かれていれば、それが対象に含まれている可能性があります。勤め先の発注の担当者や、情報管理の担当者に、D&Mの発表が出ていることを伝えておくと、会社として必要な確認を進めやすくなります。
店頭や通販でD&Mの商品を買っただけの人
D&Mの取扱い店舗のページでは、全国のスポーツ店のほか、Amazonや、D&M公式オンラインショップ(楽天市場店、ヤフー店を含む)が案内されています。今回の発表の対象は、D&MのFAX番号に送られたデータに書かれた個人情報です。店頭や通販サイト、公式オンラインショップでD&Mの商品を買っただけの人の情報が対象になるとは、発表には書かれていません。販売店や通販サイトで買い物をしたことが理由で、この件の対象になったと考える必要は、発表からは読み取れません。不安な場合は、セキュリティ事務局に問い合わせて確かめてください。
勤め先で共有しておくこと
勤め先がD&Mと取引している場合は、次のことを社内で共有しておくと、なりすましの連絡に気づきやすくなります。
- D&Mが2026年6月12日に、FAX受注データ633件の個人情報が流出した可能性が高いと発表したこと
- 対象は2024年8月1日から2026年6月1日までにD&MのFAX番号に送ったデータであること
- D&Mや取引先を名乗る、振込先の変更や添付ファイル付きのメールには、ふだんの担当者に確かめてから対応すること
- 相談窓口は、D&M セキュリティ事務局のメールアドレスであること
発注の担当者が替わっている場合は、前の担当者が送ったFAXも対象期間に含まれていないかを、送信記録で確かめておくと安心です。
対象かもしれない人がすること
発表では、二次被害は確認されていないとしつつ、漏えいした情報が悪用され、「なりすましメール」や「不審な電話・郵便物」等が発生する可能性を完全には否定できないとしています。そのうえで、身に覚えのない連絡や、不審なメール・添付ファイル等に十分注意するよう呼びかけています。
なりすましメールと添付ファイルに注意する
なりすましメールとは、実在する会社や人を名乗って送られてくる偽のメールのことです。D&Mや取引先を名乗り、「注文内容の確認」「請求書の送付」「FAXの再送のお願い」などの件名で添付ファイルを開かせようとするメールが考えられます。身に覚えのない添付ファイルは開かず、送り主の会社に、公式サイトに載っている連絡先で確かめてください。偽メールを短時間で振り分ける手順は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で説明しています。
今回、流出した可能性がある項目として挙げられているのは、氏名、住所、電話番号等です。メールアドレスは項目として明記されていませんが、FAXの注文書にメールアドレスを書いていた場合は、なりすましメールへの注意をとくに意識しておくと安心です。
不審な電話と郵便物に注意する
氏名、住所、電話番号がそろっていると、宛名入りの郵便物や、名前を呼んで話しかける電話が本物らしく見えやすくなります。D&Mや取引先を名乗って、支払いの確認や口座の変更を求める電話や郵便が来たら、その場で応じず、相手の会社の公式の連絡先にかけ直して確かめてください。迷惑電話やSMSへの備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026にまとめています。
振込先の変更の連絡に注意する
取引先として請求や支払いのやりとりがある会社は、振込先の口座の変更を知らせる連絡にとくに注意してください。取引先の名前や住所、電話番号を知っている相手から「振込先が変わった」と連絡が来ると、本物らしく見えやすくなります。振込先の変更は、メールや郵便だけで受け付けず、ふだんの担当者に、以前から知っている電話番号で確かめるのが確実です。
しなくてよいこと
クレジットカード情報や銀行口座等の財産的情報は、2026年6月12日の時点で確認されていないとされています。FAXにそうした情報を書いた覚えがなければ、この件だけを理由にカードを止めたり、口座を変えたりする必要は示されていません。
D&Mや取引先を名乗る連絡の見分け方
発表が挙げている「なりすましメール」「不審な電話・郵便物」について、連絡の手段ごとに見分け方を整理します。2026年6月12日の時点で二次被害は確認されていないとされていますが、備えとして知っておくと役に立ちます。
メールの場合
D&Mや取引先の名前で、注文の確認や請求書の送付を装ったメールが届いたら、次の点を見ます。
- 差出人のアドレスのドメイン(@より後ろ)が、ふだんやりとりしている相手のものと同じか
- 添付ファイルが、ふだん受け取らない形式(圧縮ファイルや、マクロを含む文書など)になっていないか
- 本文で、急いで開く、急いで支払うことを求めていないか
迷ったときは、添付ファイルを開かず、相手の会社に、ふだん使っている電話番号で確かめてください。
電話の場合
D&Mや取引先を名乗る電話で、注文の内容を確かめたいと言いながら、支払いの方法や口座番号、カード番号を聞いてくる場合は、その場で答えずに切ります。相手が氏名や住所を知っていても、それだけで本物とは限りません。
郵便物の場合
D&Mを名乗る郵便で、請求書や支払いの案内が届いた場合は、書かれた振込先や電話番号には連絡せず、D&Mの公式サイトに載っている連絡先で確かめてください。本件の相談窓口は、発表ではメールのセキュリティ事務局だけが案内されています。
添付ファイルを開いてしまったとき
不審な添付ファイルを開いてしまった場合は、そのパソコンをネットワークから外し、勤め先であれば情報管理の担当者に、個人であればパソコンのセキュリティソフトの案内に沿って確かめます。パスワードを入力してしまった場合は、同じパスワードを使っているほかのサービスも含めて変更してください。お金の被害が出た場合は、警察にも相談します。
REXT Holdingsの別の不正アクセスの件と混同しない
親会社のREXT Holdings株式会社は、2026年8月10日から、別の不正アクセスの件を公表しています。こちらは、REXT Holdingsと子会社のREXT株式会社のネットワークへの不正アクセス(ランサムウェアによるサイバー攻撃)で、REXT株式会社が運営する店舗の営業にも影響が出たという内容です。第1報の2026年8月10日から、第5報の2026年10月9日まで報告が出ています。
D&Mの件と、REXT Holdingsの8月からの件の違いを表にまとめます。
| 項目 | D&Mの件 | REXT Holdingsの8月からの件 |
|---|---|---|
| 被害を受けた会社 | 株式会社D&M | REXT Holdings株式会社と子会社のREXT株式会社 |
| 発覚 | 2026年6月1日 | 2026年8月9日 |
| 公表 | 2026年6月12日 | 2026年8月10日の第1報から2026年10月9日の第5報まで |
| 対象 | D&MのFAX番号に送られたFAX受注データ | REXT Holdingsの各報告に記載 |
| 相談窓口 | D&M セキュリティ事務局(メール) | REXT Holdingsの各報告に記載 |
2026年11月1日時点で確かめたREXT Holdingsの第1報から第5報には、D&Mの名前は出てきません。同じグループの会社で、どちらもランサムウェアが関係するため、検索で混ざって見えることがありますが、別の事案です。D&MにFAXを送ったことがある人は、D&Mの発表を、REXT株式会社の店舗を利用した人は、REXT Holdingsの各報告を確かめてください。8月からの件の対象や件数は、この記事では扱いません。
親会社のREXT Holdingsは、6月12日のD&Mの件と、8月からの自社の件の両方について開示の資料を出しています。どちらも同じREXT Holdingsの名前で出ているので、資料を開いたときは、題に「連結子会社における」とあるか、「当社ネットワークへの」とあるかを見ると、どちらの件の資料かを見分けられます。
問い合わせ窓口
発表に載っている窓口は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 株式会社D&M セキュリティ事務局 |
| メールアドレス | [email protected] |
| 電話番号 | 発表に記載なし |
| 受付時間 | 発表に記載なし |
窓口はメールだけで、電話番号は発表に書かれていません。D&Mの会社概要には本社の代表電話が載っていますが、本件の相談窓口として案内されているのは、セキュリティ事務局のメールアドレスです。
問い合わせのメールには、次のことを書いておくと、やりとりが進みやすくなります。
- FAXを送ったおおよその時期
- 送ったときの会社名や店舗名、氏名
- 返信を受け取りたい連絡先
- 知りたいこと(自分が対象かどうか、どの情報が含まれるか、など)
送り先のアドレスが「[email protected]」であることを、送る前に必ず確かめてください。逆に、このアドレスに似た別のアドレスから「D&Mのセキュリティ事務局」を名乗るメールが届いた場合は、なりすましの可能性があります。
メールでの問い合わせは、返事が届くまでに時間がかかることもあります。返事を待つ間も、なりすましの連絡への備えは先に進めておいてください。また、問い合わせのメールに、カード番号や口座番号、パスワードなどを書く必要はありません。返信の中でそうした情報を求められた場合は、送り先が本物かを改めて確かめてください。
FAXで注文を送る側が日ごろからできること
今回の件は、受け取る側のサーバーで起きた事案です。送る側からは、相手がFAXをどう保存しているかは分かりません。そのうえで、FAXで注文や申し込みを送る側が日ごろからできることを挙げます。
- FAXの注文書には、注文に必要な情報だけを書く。カード番号や口座番号を書く必要があるかは、相手の案内で確かめる
- 送った日付と相手を、送信記録や控えで後から確かめられるようにしておく
- 相手の会社が情報漏えいを公表したときに、自分が送ったかを確かめられるよう、控えを一定の期間は保管しておく
- メールやウェブの注文の窓口がある場合は、どちらで注文するのが自分に合うかを、相手の案内で確かめる
FAXは紙のやりとりという印象が強いものの、受け取った側で電子データとして保存されていれば、メールやウェブと同じように、サーバーへの不正アクセスの影響を受けえます。送る情報を必要なものに絞ることが、送る側にできるいちばん確かな備えです。
続報が出たときに見るところ
2026年11月1日時点で続報は出ていませんが、会社は、新たに報告すべき事実が分かった場合は速やかに公表するとしています。続報が出たときは、次の点が変わっていないかを見ると、自分に関係があるかを判断しやすくなります。
- 対象件数(633件)や対象期間が変わっていないか
- 流出した可能性がある項目に、新しい項目が加わっていないか
- クレジットカード情報や銀行口座等の財産的情報について、確認の結果が示されていないか
- 二次被害が確認されたかどうか
- 対象の取引先や顧客への個別の連絡の方法が示されていないか
- 相談窓口に電話番号が加わっていないか
続報は、D&Mの公式サイトのお知らせと、親会社のREXT Holdingsの開示で確かめてください。
FAXの受注データを扱う会社が確かめておくこと
今回の件は、受け取ったFAXをPDFにしてサーバーに保存していたところに、VPN機器を経由した不正アクセスとランサムウェアの感染が起きた、という事案です。FAXで注文を受けている会社にとっても、確かめておきたい点があります。
1つ目は、FAXのデータがどこに、どれだけ保存されているかです。D&Mの件では、過去約2年分のFAX受注データがサーバーに保存されていました。受け取ったFAXが、いつまで、どの機器に残っているのかを把握しておくことが、影響の範囲をつかむ出発点になります。
2つ目は、社外からの出入り口になる機器です。D&Mは、VPN機器を経由した不正アクセスを原因として挙げ、VPN機器のセキュリティ対策を完了したとしています。社外から社内につなぐ機器を使っている会社は、その機器の更新や設定の確認が済んでいるかを見直しておくと安心です。
3つ目は、何かあったときの切り離しです。D&Mは、ファイルサーバーをネットワークから切り離したと発表しています。感染が疑われる機器をすぐにネットワークから外せるように、手順と担当を決めておくことが、被害を広げないための備えになります。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、ランサムウェア等により個人データが暗号化され、復元できなくなった場合も、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等の例として挙げています。ランサムウェアの事案では、共通の様式で報告することもできると案内されています。中小企業が補助金を使ってセキュリティの対策を整える方法は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法で紹介しています。
在宅で仕事をする人が気をつけること
D&Mの商品を扱う店舗や会社の中には、在宅で発注や事務の仕事を受けている人もいるはずです。在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿や注文のデータを預かったり、取引先の代わりにFAXやメールで発注したりする立場になることがあります。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等を挙げています。不正アクセスにより個人データが漏えいした場合は、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。
業務委託で取引先の発注や事務を受けている人は、次の点を見直しておくと安心です。
- 取引先の代わりに送ったFAXや注文書の控えを、必要がなくなったあとも手元のパソコンに残していないか
- 自宅から取引先の社内のシステムにつなぐとき、取引先から指定された方法とアカウントを使っているか
- 仕事で使うアカウントのパスワードを、ほかのサービスと使い回していないか
- 取引先を名乗る振込先の変更の連絡を、ふだんの担当者に確かめる手順を決めているか
どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、預かった情報を必要な期間だけ持ち、気づいたことをすぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、作業の正確さだけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。控えを整理する、使い終わったデータを消したと報告する、といった地味な手当てが、そのまま次の依頼につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま手取りの厚さに結びつきます。
情報を守る力を仕事に生かす
社外からの出入り口になる機器の管理や、ランサムウェアへの備え、事案の発表の読み方は、中小企業の情報管理を支える仕事でも求められる知識です。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
D&Mの件は、2026年11月1日時点で6月12日の発表のあとに続報がなく、二次被害は確認されていないとされています。2024年8月1日から2026年6月1日までにD&MへFAXを送ったことがある人は、D&Mや取引先を名乗るメール、電話、郵便物、添付ファイルに注意し、分からないことはD&Mのセキュリティ事務局([email protected])に問い合わせてください。
よくある質問
Q. D&Mの件で、自分が対象かどうかはどう確かめればよいですか?
対象は、2024年8月1日から2026年6月1日までにD&MのFAX番号に送られたデータに書かれた個人情報です。この期間にD&MへFAXで注文書などを送ったかを、FAX機の送信記録や注文の控えで確かめてください。分からない場合は、株式会社D&M セキュリティ事務局([email protected])にメールで問い合わせます。
Q. クレジットカードや銀行口座の情報は流出した可能性がありますか?
2026年6月12日の発表では、「現時点でクレジットカード情報や銀行口座等の財産的情報は確認されておりません」とされています。流出した可能性がある項目として挙がっているのは、取引先と顧客の氏名、住所、電話番号等です。FAXにカード番号や口座番号を書いた覚えがある場合は、念のため明細や入出金を確かめてください。
Q. REXT Holdingsの不正アクセスとD&Mの件は同じものですか?
別の事案です。D&Mの件は、2026年6月1日に発覚したD&Mのファイル共有サーバーのランサムウェア感染で、2026年6月12日に公表されました。REXT Holdingsが2026年8月10日から公表しているのは、REXT HoldingsとREXT株式会社のネットワークへの不正アクセスで、第5報まで出ています。第1報から第5報にD&Mの名前は出てきません。
Q. 2026年11月1日時点で、続報は出ていますか?
2026年11月1日時点で、D&Mのお知らせの一覧には、2026年6月12日の「当社サーバーへの不正アクセスに関するお詫びとご報告」のあとに、本件の新しい報告は見当たりません。会社は、新たに報告すべき事実が分かった場合は速やかに公表するとしているので、続報はD&Mの公式サイトのお知らせで確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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