大学病院の夜勤という時間|人員体制と、体を慣らしていく順番


この記事のポイント
- ✓2交代制と3交代制の勤務時間
- ✓夜間の看護師と医師の人員体制
- ✓一般病院の夜勤との違いに分けて整理しました
「大学病院の夜勤って、どれくらい大変なんでしょうか。体がもつのか心配で」
このご相談、本当によくいただきます。 日勤だけの職場から大学病院に移ろうとしている方。 看護学生さんで、初めての夜勤を控えている方。 一度夜勤で体調を崩して、もう一度挑戦するか迷っている方。
大丈夫ですよ。 夜勤がつらく感じるのは、あなたの体が弱いからではありません。 人の体は、もともと夜に眠るようにできています。 その体を夜に働かせるのですから、つらさを感じるのは自然なことです。
大切なのは、夜勤という時間に何が起きているのかを知ることと、体を少しずつ慣らしていく順番を守ることです。 この2つが分かっていると、夜勤のつらさはずいぶん扱いやすくなります。
この記事では、大学病院の夜勤の勤務体制、夜間の人員体制、時間ごとの流れ、一般病院の夜勤との違いを整理します。 そのうえで、夜勤に入るまでの段階と、体を慣らしていく順番、求人票で確かめておきたい点をお話しします。
大学病院の夜勤の勤務体制:2交代制と3交代制
まず、大学病院の夜勤がどのような勤務の組み方になっているのかを見ておきましょう。 大学病院の病棟は、主に2交代制か3交代制で運営されています。 病院全体で統一しているところもあれば、病棟ごとに違う勤務体制を取っているところもあります。
2交代制
2交代制は、日勤と夜勤の2つで1日を回す組み方です。 夜勤は、おおむね16時30分ごろから翌朝9時ごろまでの約16時間です。 途中で1〜2時間ほどの仮眠休憩を交代で取ります。 1回の勤務が長いぶん、夜勤の回数は月に4回から5回ほどになることが多く、夜勤明けの日と翌日が休みになるので、まとまった休みを取りやすいのが特徴です。
3交代制
3交代制は、日勤、準夜勤、深夜勤の3つで1日を回す組み方です。 準夜勤は16時30分ごろから深夜1時ごろまで、深夜勤は0時30分ごろから朝9時ごろまでが目安です。 1回の勤務は8時間ほどで短いのですが、日勤のあとに同じ日の深夜勤に入る組み方があり、勤務と勤務の間の休息が短くなりやすいという課題があります。
長日勤と夜勤を組み合わせる形
病院によっては、日勤を長めにして、夜勤の時間を短くする組み方を取っています。 たとえば金沢医科大学病院の看護部は、夜勤の看護師の流れを21時の引き継ぎから翌朝9時の引き継ぎまでとして紹介しています。
21:00 引き継ぎ 21:15 ナイトケア 病棟を回り、患者さんに挨拶をしながら体調に変化がないかを心電図モニターなどで確認します。 1:00 ラウンド 褥瘡(じょくそう)を防ぐための体位変換を2~3時間おきに。衣類などのシワを注意して観察します。 出典: kanazawa-med.ac.jp
同じ看護部のページでは、日勤は白、夜勤は青とユニフォームの色を分けていることも紹介されています。 勤務帯がひと目で分かるので、患者さんや他の職種の人が声をかけやすくなる工夫です。
夜勤の負担を考える目安
夜勤の組み方には、目安となる考え方があります。 日本看護協会は、夜勤や交代制勤務の負担を減らすためのガイドラインを作り、現場で使えるように公開しています。
本会は、現場の実態と労働科学の知見を踏まえ、夜勤・交代制勤務の負担を軽減に役立つ、「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」を作成しました。ぜひご活用ください。 出典: nurse.or.jp
このガイドラインでは、勤務と勤務の間を11時間以上あけること、1回の勤務の拘束時間を13時間以内にすること、夜勤の連続は2回までにすることなどが、勤務を組むときの基準として示されています。 2交代制の16時間夜勤はこの拘束時間の基準を超えるため、ガイドラインに沿って夜勤の時間を短くする工夫をしている病院もあります。 応募先の夜勤が何時間なのかは、体の負担を考えるうえでの大事な数字です。
夜間の人員体制:誰が病棟にいて、誰に頼るのか
夜勤で一番大きく変わるのは、人の数です。 「夜は誰が病棟にいるのか」「困ったときに誰に頼ればいいのか」を知っておくと、夜勤の不安はかなり小さくなります。
看護師の人数
一般の病棟では、日勤に10人以上の看護師がいても、夜勤になると3〜4人ほどに減るのが一般的です。 その人数で、40〜50床ほどの病棟の患者さん全員を見ることになります。 1人の看護師が受け持つ患者さんの数は、日勤の倍以上になると考えておくとよいでしょう。
一方、集中治療室(ICU)では、夜間も含めて常に患者さん2人に対して看護師1人以上を配置することが、診療報酬の基準で求められています。 大学病院には、ICUのほかに、手術後の患者さんを見るHCU(高度治療室)や、新生児の集中治療室(NICU)など、手厚い配置の部署が多くあります。 つまり、同じ大学病院の夜勤でも、配属先によって人員体制がまったく違うということです。
夜勤のリーダー
夜勤では、看護師の中から1人がリーダーを担います。 リーダーは、病棟全体の患者さんの状態を把握し、緊急入院の受け入れを判断し、当直の医師への報告を取りまとめる役割です。 新しく夜勤に入る人は、しばらくはリーダーではなく、受け持ちの看護師として動きます。 分からないことがあれば、まずリーダーに相談すればいい、と覚えておいてください。
夜間の看護管理者
大学病院では、夜間も看護部の管理者が院内に待機していることが多くあります。 「夜間看護管理者」「当直師長」などと呼ばれ、病院全体のベッドの状況を把握して、急な入院の振り分けや、人手が足りない病棟への応援の調整をします。 病棟だけで判断しきれない問題が起きたときに、頼れる存在です。
当直の医師
夜間は、各診療科の当直医や、病棟をまとめて担当する当直医が院内にいます。 大学病院は医師の数が多いので、夜間でも院内に医師がいないという状況はほとんどありません。 ただし、1人の当直医が複数の病棟を受け持っていることが多く、すぐに病棟に来られるとは限りません。 そのため、看護師が患者さんの状態をまとめて電話で報告し、指示を受ける流れが基本になります。
夜間の人員体制を整理する
| 立場 | 夜間の役割 | 頼る場面 |
|---|---|---|
| 夜勤の看護師 | 受け持ちの患者さんの観察とケア | 日々の小さな確認 |
| 夜勤のリーダー | 病棟全体の把握、医師への報告の取りまとめ | 判断に迷ったとき |
| 夜間看護管理者 | 病院全体のベッドと人員の調整 | 人手が足りないとき、病棟で判断できないとき |
| 当直医 | 夜間の診察と指示 | 患者さんの状態が変わったとき |
1人で抱え込まずに、この順番で相談すればいい。 それが分かっているだけで、初めての夜勤の心細さはずいぶん違ってきます。
大学病院の夜勤で、時間ごとに起きていること
次に、夜勤の時間の流れを追ってみます。 ここでは、よくある2交代制の夜勤を例にします。
| 時間 | 主な動き |
|---|---|
| 16:30 | 日勤からの申し送り、受け持ち患者さんの確認 |
| 17:00 | 夕方の検温、点滴の交換、手術後の患者さんの観察 |
| 18:00 | 夕食の配膳と介助、内服の確認 |
| 19:00 | 面会の家族への対応、翌日の手術や検査の準備 |
| 21:00 | 消灯、就寝前のケア |
| 22:00〜5:00 | 2〜3時間ごとの巡回、体位変換、交代で仮眠 |
| 6:00 | 採血、検温、朝のケア |
| 8:00 | 朝食の配膳、記録 |
| 9:00 | 日勤への申し送り、終業 |
夕方から消灯まで:夜勤で最も手が足りない時間
夜勤の前半は、実は1日の中で最も忙しい時間のひとつです。 日勤の看護師が帰ったあとに、夕食、内服、点滴の交換、手術後の観察、面会の家族への説明が重なります。 翌日に手術を受ける患者さんがいれば、その準備と説明も入ります。 人数が減った状態でこれらをこなすので、消灯までは休む間もなく動くことになります。
深夜:静かな時間の中で見ていること
消灯後は、病棟が静かになります。 でも、看護師にとってこの時間は「休む時間」ではなく、「変化を見逃さない時間」です。 2〜3時間ごとに病棟を回り、患者さんが眠れているか、呼吸は安定しているか、点滴は予定どおり落ちているか、痛みや不安で眠れない人はいないかを確かめます。 寝返りを打てない患者さんには、床ずれを防ぐために体の向きを変えます。
仮眠は、この深夜の時間帯に、看護師どうしで交代して取ります。 ただし、緊急入院や患者さんの急な変化があると、予定どおりに仮眠が取れない日もあります。
明け方:もう一度の山
朝の5時から6時ごろになると、もう一度忙しさの山が来ます。 朝の採血を検査部に間に合わせる必要があり、同時に起き始めた患者さんのナースコールが増えます。 夜勤の疲れが一番たまっている時間に、一番手が足りなくなるのが、この明け方です。 ここで慌てないために、深夜のうちに採血の準備を済ませておく人が多くいます。
申し送り:夜の出来事を日勤につなぐ
9時の申し送りでは、夜間に起きたこと、医師から受けた指示、患者さんの様子の変化を日勤の看護師に伝えます。 申し送りと記録が終われば、夜勤は終わりです。
一般病院の夜勤と、大学病院の夜勤の違い
同じ「夜勤」でも、大学病院と一般病院とでは、夜の中身が少し違います。 転職を考えている方は、この違いを知っておくと、入ってからの戸惑いが少なくなります。
夜でも入院がある
救命救急センターを持つ大学病院では、夜間に救急外来から緊急入院が上がってくることがあります。 地域の病院では対応が難しい重症の患者さんが運ばれてくるのも、大学病院の特徴です。 緊急入院が入ると、受け入れの準備、医師の診察の介助、家族への説明、記録が一度に発生します。
状態が変わりやすい患者さんが多い
大学病院には、手術を受けた当日の患者さん、化学療法の副作用が出やすい時期の患者さん、珍しい疾患で治療を受けている患者さんが多く入院しています。 状態が変わる可能性が高いぶん、夜間の観察の意味が重くなります。
医師がいる安心と、報告の手順
一般病院の中には、夜間は院内に医師が1人しかいない、あるいはオンコールで自宅から呼ぶという病院もあります。 大学病院は夜間も院内に複数の医師がいるので、何かあったときに医師につながる安心感は大きいといえます。 一方で、報告の相手が診療科ごとに分かれていたり、研修医がまず対応してから上級医に相談したりと、報告の手順が細かく決まっていることが多くあります。 「どの患者さんの、どの変化を、誰に報告するか」を覚えるまでは、ここに戸惑う人が多い部分です。
研修医と一緒に過ごす夜
大学病院の夜は、研修医が当直に入っていることが多くあります。 研修医は、夜間に病棟から連絡を受けると、まず自分で患者さんを診察し、必要に応じて上級医に相談します。 看護師の側から見ると、報告してから指示が出るまでに一段階多くなることがありますが、研修医と一緒に患者さんの状態を確認する中で、看護師の観察がそのまま診療の判断材料になっていく場面も多くあります。 経験を積んだ看護師が、研修医に「この患者さんは普段はこうです」と伝えることで、夜の判断が助けられることも少なくありません。 大学病院の夜勤は、教育の場でもあるのです。
急変時の仕組みが整っている
大学病院では、患者さんの急な変化に対応するための院内の仕組みが整っていることが多くあります。 院内の緊急コールで医師や看護師が集まる体制や、状態が悪くなりそうな段階で専門のチームに相談できる体制を持つ病院もあります。 夜勤の人数が少なくても、1人で急変に向き合わなくていい仕組みがあるのは、大学病院の夜勤の心強い点です。
配属先によって変わる夜勤の中身
大学病院は診療科が多く、配属先によって夜勤の中身がかなり違います。 「大学病院の夜勤」とひとまとめにせず、自分が配属されそうな部署の夜を想像しておくと、応募先選びにも役立ちます。
外科系の病棟
外科系の病棟の夜勤は、手術を受けた当日の患者さんの観察が中心になります。 麻酔から覚めたあとの意識の状態、傷口からの出血、痛みの強さ、尿の量などを、決められた間隔で確認します。 手術日の夜は観察の回数が多く、仮眠の時間が後ろにずれやすくなります。 一方で、手術のない曜日の夜は比較的落ち着いていることもあり、曜日による差が大きいのが特徴です。
内科系の病棟
内科系の病棟では、化学療法を受けている患者さんや、慢性の病気が悪化して入院した患者さんが多くいます。 発熱や吐き気、呼吸の変化など、夜間に少しずつ現れる変化に気づくことが大切になります。 高齢の患者さんが多い病棟では、夜間に混乱して点滴を抜こうとしたり、ベッドから降りようとしたりする方への対応も、夜勤の大きな仕事になります。
ICUやHCU
集中治療室や高度治療室の夜勤は、人数が多い代わりに、1人の患者さんに向き合う密度がとても高くなります。 人工呼吸器や多くの点滴を使っている患者さんの状態を、機械の数値と体の様子の両方から見続けます。 夜でも昼と同じ緊張感が続くのが、この部署の夜勤です。
救命救急センター
救命救急センターの夜勤は、夜間に運ばれてくる患者さんの受け入れそのものが仕事です。 静かな夜もあれば、何人も続けて運ばれてくる夜もあり、予測が立ちにくいのが特徴です。
小児科や産科
小児科の病棟では、子どもの急な発熱や呼吸の変化に加えて、付き添いの家族への対応が夜間にも発生します。 産科では、夜間の分娩があり、時間を選ばずに忙しくなることがあります。
部署ごとの夜勤の特徴を整理する
| 配属先 | 夜勤の中心 | 忙しさの傾向 |
|---|---|---|
| 外科系病棟 | 手術当日の患者さんの観察 | 手術日の夜に集中 |
| 内科系病棟 | 状態の少しずつの変化、夜間の混乱への対応 | 夜を通して波がある |
| ICU・HCU | 1人の患者さんへの密度の高い観察 | 昼夜の差が小さい |
| 救命救急センター | 救急の受け入れ | 予測が立ちにくい |
| 小児科・産科 | 子どもの急変、家族対応、分娩 | 時間を選ばない |
見学のときに、「この部署の夜勤は、どの時間帯が一番忙しいですか」と聞いてみてください。 答えを聞くだけで、その部署の夜の姿がかなり具体的に見えてきます。
夜勤の「心のつらさ」との付き合い方
夜勤のつらさは、体のつらさだけではありません。 こういうご相談、実はとても多いんです。 「夜勤の前の日から、気持ちが落ち着かない」 「夜勤明けに、なぜか自分を責める考えが止まらない」
大丈夫ですよ。 それも、夜勤という働き方ではよくあることです。
夜勤の前の緊張
夜勤の前に気持ちが落ち着かなくなるのは、「人数が少ない中で何かあったらどうしよう」という不安があるからです。 この不安は、夜勤に真剣に向き合っている証拠でもあります。 不安を小さくするには、先ほどお話しした「誰に頼ればいいか」を、夜勤の前に頭の中で確認しておくのが効果的です。 リーダー、夜間の看護管理者、当直医。 相談できる相手が決まっていると、心の準備ができます。
夜勤明けの落ち込み
夜勤明けは、体が疲れていて、頭の働きも落ちています。 この状態では、ささいなことを大きく悪く考えてしまいがちです。 申し送りで先輩に指摘されたことや、夜間にうまくいかなかったことが、何度も頭に浮かんでくる。 これは、あなたの性格の問題ではなく、疲れた脳がそう考えやすくなっているだけです。
夜勤明けに浮かんだ落ち込みは、ひと眠りしてから考え直すと決めておきましょう。 眠ったあとに同じことを思い出すと、「そこまで深刻なことではなかった」と感じることが多いはずです。 それでも気になることがあれば、次の勤務のときに先輩に確認すれば十分です。
生活のずれによる孤独感
夜勤が続くと、家族や友人と過ごす時間がずれて、ひとりぼっちのように感じることがあります。 休日が平日になり、みんなが働いている時間に休んでいる。 この孤独感も、夜勤で働く人がよく感じるものです。 同じ病棟の同期と話す時間を持つ、休日の予定を少し先まで決めておくなど、人とつながる時間を意識して作ると、気持ちが軽くなります。
夜勤に入るまでの段階:いつから、どのように始まるか
「入職したら、すぐに夜勤に入るのでしょうか」 このご質問もよくいただきます。 多くの大学病院では、夜勤はいきなり始まるのではなく、段階を踏んで始まります。
新人看護師の場合
新人看護師の場合、入職してから数か月は日勤だけで働き、病棟の流れや基本的な技術を身につけます。 そのあと、先輩の夜勤に一緒について動く「見学」や「シャドー」の夜勤を経験し、少しずつ受け持つ患者さんを増やしていきます。 夜勤に独り立ちする時期は病院によって違いますが、夏から秋ごろに始まることが多いようです。
中途で入職した場合
中途で入職した場合は、前の職場で夜勤の経験があるかどうかで段階が変わります。 夜勤の経験がある人でも、大学病院のやり方に慣れるまでの1か月ほどは日勤だけで働き、そのあと先輩と一緒の夜勤を数回経験してから独り立ちする、という流れが一般的です。 面接のときに、「夜勤に入るまでにどのような段階がありますか」と聞いておくと、入職後の見通しが立ちます。
夜勤の回数の増やし方
独り立ちしたあとも、最初の月から夜勤の回数を多くするのではなく、少ない回数から始めて体の反応を見ながら増やしていくのが理想です。 体調を崩しやすい人は、上司に早めに相談してください。 夜勤の回数は、勤務表を作る段階で調整できることがあります。
私が以前に話を聞いた方は、夜勤を始めた最初の月に眠れなくなって、とても不安になったそうです。 でも、上司に相談して翌月の夜勤を1回減らしてもらったら、2か月目には体が慣れてきた、と話していました。 「言ったら迷惑をかける」と思って我慢していた時間が一番つらかった、とも。 早めに言葉にすることは、自分を守るための大切な行動です。
体を夜勤に慣らしていく順番
ここからは、体を夜勤に慣らしていく具体的な順番をお話しします。 夜勤のつらさは、気合いで乗り切るものではありません。 順番を決めて、少しずつ体に覚えさせていくものです。
1. 夜勤の前:仮眠を取っておく
2交代制の夜勤の場合、夜勤に入る日の午前中はいつもどおりに起きて、昼過ぎに1〜2時間ほど仮眠を取る人が多くいます。 長く眠りすぎると夜勤中に頭がぼんやりするので、仮眠は短めが目安です。 夜勤前に食事を軽く取っておくと、夜の前半の忙しい時間を乗り切りやすくなります。
2. 夜勤中:仮眠と食事の取り方
夜勤中の仮眠は、取れるときに必ず取るようにしましょう。 短い時間でも目を閉じて横になるだけで、明け方の集中力が変わります。 食事は、深夜に重いものをたくさん食べると胃がもたれやすいので、消化のよいものを少しずつ取るのがおすすめです。 カフェインは、夜勤の後半に取りすぎると帰宅後に眠れなくなるので、明け方以降は控えめにします。
3. 夜勤明け:朝の光を避けて、短く眠る
夜勤明けの帰り道は、朝の強い光を浴びると体が「朝だ」と感じて眠りにくくなります。 サングラスや帽子で光を和らげる人もいます。 帰宅したら、昼過ぎまでの3〜4時間ほど眠り、夕方には起きて、夜はいつもどおりの時間に寝るようにすると、生活のリズムが崩れにくくなります。 明けの日に1日中眠ってしまうと、夜に眠れなくなり、翌日の休みまで疲れを持ち越してしまいます。
4. 休日:リズムを戻す
夜勤明けの翌日の休日は、朝に起きて日の光を浴び、昼間に体を動かすようにすると、体のリズムが戻りやすくなります。 休日にまとめて寝だめをするより、いつもの時間に起きることを優先してください。
5. 月単位で振り返る
夜勤に慣れるまでの数か月は、体調を月単位で振り返ってみてください。 眠れない日が続いていないか、食欲が落ちていないか、休日も疲れが抜けない状態が続いていないか。 こうした状態が2週間以上続くようなら、上司や産業医、院内の相談窓口に話してください。 夜勤が体に合わない人がいるのは、医学的にも知られていることです。 合わなければ、日勤中心の部署や、夜勤のない働き方を選ぶことは、まったく恥ずかしいことではありません。
求人票と面接で確かめたい、夜勤の条件
最後に、大学病院の求人を見るときに、夜勤について確かめておきたい条件をまとめます。
夜勤の時間と回数
2交代制か3交代制か、夜勤は何時から何時までか、月に何回くらいかを確認します。 配属先によって勤務体制が違う病院もあるので、希望する部署の条件を聞いておきましょう。
夜勤手当
夜勤には、夜勤手当がつきます。 金額は病院によって違い、2交代制の夜勤1回あたり1万円前後に設定されていることが多いといわれています。 大学病院から夜勤のない職場に移ると、この手当の分だけ年収が下がることがあるので、働き方を考えるときの判断材料になります。 看護師の平均的な年収や、日勤のみのパートの時給の目安は看護師の年収・単価相場にまとめられていて、夜勤の有無で収入がどれくらい変わるのかを考える手がかりになります。
仮眠室と休憩の実態
仮眠室があるか、仮眠休憩が実際に取れているかは、見学や面接で聞いてかまいません。 仮眠の時間が勤務表の上では決まっていても、実際には取れていない病棟もあります。
夜勤を減らせる仕組み
育児や介護、体調の理由で、夜勤を減らしたり免除したりできる制度があるかも確認しておくと安心です。 子育て中の人については、法律で深夜の勤務を制限できる制度も設けられています。
夜勤と向き合う働き方を、長い目で考える
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言えば、医療の仕事で長く働いている人ほど、「今の体に合う働き方」を年代ごとに選び直しています。 20代は夜勤の多い大学病院で経験を積み、子育ての時期は日勤中心の部署に移り、その後は健診や相談の仕事、在宅でできる仕事を組み合わせる。 そうした選び方をしている人は少なくありません。 臨床の経験を生かせる在宅の仕事にどのようなものがあるのかは、看護師におすすめの在宅ワーク5選|臨床経験を活かす副業【2026年版】で紹介されています。
夜勤を続けるか、日勤中心に変えるかで迷ったときに、1人で決めきれないこともあると思います。 仕事や職場の悩みを一緒に整理してくれる相談の仕事にはどのようなものがあるのかは、職場・転職・キャリア相談のお仕事で紹介されています。
大学病院の夜勤は、人数が減る中で、状態の変わりやすい患者さんを見守る時間です。 楽な時間ではありません。 それでも、誰に頼ればいいかを知り、体を慣らす順番を守れば、少しずつ扱える時間になっていきます。 あなたの体と相談しながら、自分に合った夜勤との付き合い方を見つけてくださいね。
よくある質問
Q. 大学病院の夜勤は何時から何時までですか?
病院や病棟によって違います。2交代制ではおおむね16時30分ごろから翌朝9時ごろまでの約16時間、3交代制では準夜勤が16時30分ごろから深夜1時ごろ、深夜勤が0時30分ごろから朝9時ごろまでが目安です。日勤を長めにして夜勤を21時から翌朝9時までとする病院もあります。応募先の配属予定部署の勤務体制を確認しましょう。
Q. 大学病院の夜勤は何人くらいの看護師で回していますか?
一般の病棟では、40床から50床ほどの病棟を3人から4人ほどの看護師で見ることが一般的です。集中治療室では夜間も患者さん2人に対して看護師1人以上の配置が求められるため、人数は多くなります。夜間は看護師の中から1人がリーダーを担い、病院全体を見る夜間の看護管理者や当直医もいるので、困ったときの相談先があります。
Q. 新人や中途入職者は、いつから夜勤に入りますか?
多くの大学病院では、入職後しばらくは日勤だけで病棟の流れを覚え、そのあと先輩と一緒に動く見学の夜勤を経て独り立ちします。新人の場合は夏から秋ごろに始まることが多く、中途入職者は1か月ほど日勤で慣れてから数回の見習い夜勤を経るのが一般的です。時期は病院ごとに違うため、面接で段階を確認しておくと安心です。
Q. 夜勤明けはどのように過ごすと体が慣れやすいですか?
帰り道は朝の強い光を避け、帰宅したら昼過ぎまでの3時間から4時間ほど眠り、夕方には起きて夜はいつもの時間に寝るとリズムが崩れにくくなります。1日中眠ってしまうと夜に眠れず、疲れを翌日に持ち越しやすくなります。眠れない、食欲がないといった状態が2週間以上続く場合は、上司や産業医に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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