介護事務の検定の種類と、短時間や在宅の仕事での活かし方


この記事のポイント
- ✓介護事務の検定の種類を
- ✓主催団体の公式の案内で比べました
- ✓介護事務管理士・介護報酬請求事務技能検定・ケアクラークの受け方と受験料
介護事務の検定を調べている人の多くは、「種類がいくつもあって、どれを受ければよいのか分からない」「家庭と両立しながら短い時間で働けるのか」と迷っています。介護事務の検定は、国家資格ではなく、いくつかの民間の団体がそれぞれ実施しているものです。どれも、介護の事業所で行う請求の事務、つまり介護報酬の請求に必要な知識を確かめる内容が中心ですが、試験の受け方、日程、受験料、問題の形には違いがあります。この記事では、2026年10月時点で受けられる代表的な3つの検定を、主催団体の公式の案内で確かめた内容で比べたうえで、介護報酬の請求の仕組み、働きながらの勉強の進め方、短い時間の仕事や在宅に近い働き方での活かし方を順に説明します。
介護事務とはどんな仕事か
検定の比較に入る前に、介護事務の仕事の中身を確かめておきます。介護事務は、介護施設や訪問介護の事業所などで、介護報酬の請求、利用者や家族への対応、各種の書類の作成などを担う仕事です。
介護報酬とは、介護の事業所が、利用者に提供した介護のサービスに対して受け取る費用のことです。利用者が払うのは費用の一部で、残りの部分は、事業所が介護給付費明細書を作って請求することで受け取ります。介護給付費明細書とは、どの利用者に、どのサービスを、どれだけ提供したかをまとめた請求のための書類で、介護のレセプトとも呼ばれます。この請求は月に1度、前の月の分をまとめて行います。
介護事務の仕事は、事業所の種類によって中身が少しずつ違います。訪問介護やデイサービスの事業所では、サービスの記録と請求の事務が中心になります。介護老人福祉施設のような入所の施設では、請求の事務に加えて、入所の手続き、面会の受付、施設の運営に関わる書類の管理なども担うことがあります。
介護事務の仕事に就くために、法律で必要な資格はありません。ただ、介護保険の仕組みや請求のルールは専門的で、未経験の人が知識を持っていることを示す手段として、民間の検定が使われています。技能認定振興協会は、介護事務の検定の位置づけを次のように説明しています。
サービス事業所の受付けや会計、レセプト業務などを担当する事務スタッフのスキルを証明するのが「介護事務管理士」の資格です。 介護事務管理士®技能認定試験は、2000年、日本初の介護事務者の資格試験としてスタートしました。 出典: ginou.co.jp
介護事務の1日の仕事の流れ
検定の勉強を始める前に、介護事務の仕事が1日の中でどう進むのかを知っておくと、学ぶ内容がどこで使われるのかが見えてきます。ここでは、デイサービスの事業所で働く事務の担当者を例に、よくある1日の流れを紹介します。事業所の種類や規模によって中身は変わるので、1つの例として読んでください。
朝は、その日の利用者の予定を確かめるところから始まります。送迎の時間、利用者の人数、休みの連絡が入っていないかなどを、現場の職員と確認します。利用者や家族から休みや予定の変更の電話が入ることも多く、その内容を記録して、現場に伝えます。
日中は、電話や来客の対応をしながら、事務の作業を進めます。利用者が使ったサービスの記録を確かめ、請求のソフトに入力していきます。利用者の負担する費用の請求書や領収書を作る、新しい利用者の契約の書類を準備する、市区町村やケアマネジャーとの連絡を取り次ぐ、といった作業も事務の担当者の仕事です。
夕方は、その日の記録に漏れがないかを確かめ、翌日の準備をします。現場の職員が残した記録に分かりにくい点があれば、その日のうちに確かめておくと、月の初めの請求の作業がぐっと楽になります。
月の初めは、前の月の分の介護給付費明細書をまとめて仕上げて提出する時期で、1か月の中でもっとも忙しくなります。日々の記録の確認を丁寧に積み重ねているかどうかが、この時期の作業の量を大きく左右します。検定の勉強で学ぶ単位数の計算や明細書の作り方は、まさにこの月の初めの作業で使う知識です。
介護事務に向いている人の特徴
介護事務は、請求の事務と人との関わりの両方がある仕事です。向いている人の特徴を挙げます。
1つ目は、細かい作業を正確に進められる人です。介護給付費明細書は、1か所の誤りで請求が戻ってくることがあります。数字を丁寧に確かめる作業が苦にならない人は、介護事務の仕事で力を発揮できます。
2つ目は、人の話を丁寧に聴ける人です。利用者や家族からの電話には、サービスの予定の変更だけでなく、困りごとの相談が含まれていることもあります。相手の話を最後まで聴き、必要な人に正しく取り次ぐ力は、事業所の信頼を支えます。
3つ目は、現場の職員と協力できる人です。事務の担当者は、現場の職員が残した記録をもとに請求の作業を進めます。記録の書き方で分からない点があれば、遠慮せずに確かめる、忙しい現場の職員に配慮して聞く時間を選ぶ、といった気配りができる人は、職場で重宝されます。
4つ目は、制度の変化に合わせて学び続けられる人です。介護報酬は国が定期的に見直しているので、改定のたびに新しい決まりを確かめる必要があります。資格を取ったあとも学び続ける姿勢が、長く働き続ける力になります。
代表的な3つの介護事務の検定
2026年10月時点で受けられる代表的な介護事務の検定は、次の3つです。受験料や日程は変わることがあるので、申し込む前に必ず公式ページを開いて確かめてください。
介護事務管理士技能認定試験(技能認定振興協会)
技能認定振興協会(JSMA)が実施する介護事務管理士の試験は、在宅で受ける紙の試験と、インターネットで受ける試験の2つから選べます。在宅の紙の試験は毎月1回、第4土曜日の翌日の日曜日に実施され、インターネットの試験は好きなときに受けられます。試験時間は、実技と学科を合わせて120分です。
実技は、介護給付費明細書の点検の問題で、全6問の中から2問を選んで答えます。出題の範囲は、居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスの明細書を作るために必要な知識とされています。学科は10問で、7問の共通問題と3問の選択問題に分かれています。範囲は、介護保険制度や介護報酬の請求の知識などの法規と、介護給付費の単位数の計算、明細書の作成、介護の用語の知識です。
合格の基準は、受け方によって違います。在宅の紙の試験は、実技と学科がそれぞれ約80%以上とされています。インターネットの試験は、学科と実技の合計が70%以上の得点とされています。受験料は学科と実技で5,500円(税込)です。協会の案内では、試験はテキストを見ながら答えられる形式なので、未経験の人でも挑戦しやすいと説明されています。
介護報酬請求事務技能検定試験(日本医療事務協会)
日本医療事務協会が主催する介護報酬請求事務技能検定試験は、自宅で受ける試験です。協会の案内によると、試験は毎月第4日曜日に実施され、試験時間は「期日までに提出すること」とされています。協会のよくある質問では、特に制限時間は設けておらず、テキストを見ながら答えられると説明されています。
学科は正誤問題25問、実技は介護給付費明細書の作成2問と、明細書の穴埋め1問です。出題の範囲は、介護保険制度の仕組み、給付管理の業務、ほかの制度との関係、介護報酬、居宅サービス、居宅介護支援、施設サービス、地域密着型サービスとされています。合格基準は「問題の総得点の70%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者」です。受験料は6,600円(税込)で、講座の受講料とは別に必要です。協会は、合格率は実施回によって異なるものの、平均で90%前後と案内しています。
ケアクラーク技能認定試験(日本医療教育財団)
日本医療教育財団が実施するケアクラーク技能認定試験は、合格者に「ケアクラーク」の称号が付与される試験です。財団は、介護保険制度が始まる前の平成10年度から、介護事務に関する審査の基準を定めてこの試験を実施していると説明しています。称号は、介護報酬の請求の事務に加えて、コミュニケーション、社会福祉、介護の技術など、介護事務の仕事で求められる知識と技能を備えていることを証明するものとされています。2026年10月時点の試験日程の一覧では、試験はIBT方式で、毎月複数の土曜日と日曜日に設定されています。
3つの検定を並べて比べる
3つの検定の受け方と中身を、公式の案内の内容で並べると次のようになります。
| 検定 | 主催 | 受け方 | 試験の日 | 受験料(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 介護事務管理士 | 技能認定振興協会 | 在宅の紙の試験、またはインターネットの試験 | 紙は毎月1回、インターネットは好きなとき | 5,500円 |
| 介護報酬請求事務技能検定 | 日本医療事務協会 | 自宅受験(紙) | 毎月第4日曜日 | 6,600円 |
| ケアクラーク | 日本医療教育財団 | IBT方式 | 毎月複数の土曜日と日曜日 | 公式ページで確認 |
どの検定も、受験資格に学歴や実務の経験の条件は設けられていません。違いが大きいのは、受け方と、試験で問われる範囲の広さです。介護報酬の請求の知識を中心に確かめたい人は、介護事務管理士か介護報酬請求事務技能検定が向いています。請求の事務に加えて、コミュニケーションや社会福祉、介護の技術まで幅広く学びたい人は、ケアクラークが選択肢になります。
働き方との相性で考えると、土日が休みの人は、毎月の決まった日曜日に受ける自宅受験でも予定を組みやすくなります。シフト制で休みが不規則な人は、好きなときに受けられるインターネットの試験が合っています。
介護報酬の請求の仕組みを、先に理解しておく
どの検定を選んでも、勉強の中心になるのは介護報酬の請求の仕組みです。検定の勉強を始める前に、全体の流れをつかんでおくと、テキストの内容が頭に入りやすくなります。
介護保険のサービスを使う人は、まず市区町村で要介護認定を受けます。要介護認定とは、どれくらいの介護が必要かを判定する手続きのことで、その結果に応じて、使えるサービスの量の上限が決まります。
次に、ケアマネジャーが、利用者の状態に合わせて、どのサービスをどれくらい使うかの計画を立てます。ケアマネジャーとは、介護保険のサービスの計画を立て、事業所との調整を行う専門職のことで、正式には介護支援専門員と呼ばれます。この計画をケアプランと呼びます。
事業所は、ケアプランに沿ってサービスを提供し、その記録をもとに、月に1度、介護給付費明細書を作って請求します。介護報酬は、サービスの種類や時間、利用者の要介護度などに応じて決められた単位数で計算します。単位数に、地域ごとに決められた1単位あたりの単価をかけて、金額を出します。
検定の実技では、この単位数の計算と、明細書の作成や点検が問われます。サービスの種類ごとに単位数の決まりが違い、加算や減算といった細かい決まりもあります。加算とは、決められた条件を満たしたときに、基本の単位数に上乗せされる単位数のことです。最初から全部を覚えようとせず、よく出てくるサービスから順に練習していくのが近道です。
実際の職場では、明細書の作成に専用の請求のソフトを使うことがほとんどです。ソフトが単位数の計算を自動で行ってくれる場面も多くあります。それでも検定で計算の仕組みを学ぶ意味があるのは、ソフトに入力した内容が正しいかを確かめるためです。サービスの記録の入力を間違えれば、ソフトは間違った金額をそのまま計算します。仕組みを理解している担当者は、明細書の金額が普段と大きく違うときに気づき、入力の誤りを早く見つけられます。
介護報酬の改定と、教材の版に注意する
介護報酬は、国が定期的に見直しています。厚生労働省の介護報酬のページには、これまでの改定の一覧が掲載されており、令和6年度の改定に続いて、令和8年度の介護報酬改定についての資料も公開されています。改定の資料には、令和8年6月以降の加算の算定に関わる様式も示されています。
改定が行われると、単位数や加算の条件が変わることがあります。検定の試験も、現在使われている単位数表に基づいて実施すると、主催団体の案内に書かれています。そのため、勉強に使うテキストや問題集が、どの改定に対応した版なのかを確かめておくことが大切です。古い版のテキストで勉強すると、試験の問題と単位数が合わず、正しく計算したつもりでも点にならないことがあります。
講座の教材を使う場合は、講座の運営者が改定に合わせて教材を更新しているかを確かめます。市販のテキストを使う場合は、発行の年月と、対応している改定の年度が表紙や前書きに書かれているので、購入する前に見ておきます。最新の改定の中身は、厚生労働省の介護報酬のページで確かめられます。
働きながら合格するための、勉強の進め方
介護事務の検定は、どれもテキストを見ながら答えられる形式が中心です。そのため、勉強の目標は「全部を暗記すること」ではなく、「テキストのどこに何が書いてあるかを知り、決まりに沿って正しく計算と記入ができること」になります。働きながら合格を目指すなら、この点を意識して計画を立てると、勉強の負担がぐっと軽くなります。
段階1 介護保険の仕組みを読む(1週目から2週目)
最初の2週間は、介護保険の仕組みを読むことに当てます。要介護認定、ケアプラン、サービスの種類、利用者が払う割合など、制度の全体像をつかみます。平日の通勤の時間や寝る前の15分ほどで、テキストを1節ずつ読み進めます。
段階2 サービスごとの単位数の決まりを読む(3週目から5週目)
次に、訪問介護、通所介護、施設のサービスなど、サービスごとの単位数の決まりを読みます。この段階では、細かい加算の条件を覚えるより、「どのサービスが、どの単位数表のどこに載っているか」を知ることを優先します。テキストに付箋やインデックスを付けて、すぐに開ける状態にしておきます。
段階3 明細書を作る練習をする(6週目から9週目)
単位数の決まりの場所が分かったら、明細書を作る練習に入ります。休日のまとまった時間を使い、1枚ずつ丁寧に作ります。作り終えたら解答と照らし合わせ、間違えた箇所に印を付けて、なぜ間違えたのかを一言書き添えます。
段階4 本番と同じ形で練習する(10週目から12週目)
最後に、受ける検定と同じ形で練習します。介護事務管理士なら6問の中から2問を選ぶ練習、介護報酬請求事務技能検定なら正誤問題25問と明細書の作成をまとめて解く練習をします。インターネットの試験を受ける場合は、画面で問題を読み、テキストを手元に置いて答える流れに慣れておきます。
1週間の勉強時間の目安は、平日に1日30分、休日に2時間ほどとすると、合計で4時間半ほどになります。期間は人によって変わるので、最初の2週間ほど勉強してみて、進み具合から受験の月を決め直すと、計画が現実に合ってきます。
通信講座と独学、どちらで勉強するか
介護事務の検定の勉強は、通信講座を使う方法と、市販のテキストで独学する方法があります。どちらにも利点があるので、自分の状況に合わせて選びます。
通信講座の利点は、教材、練習問題、添削、質問の受け付けがひとまとまりになっていて、勉強の順番に迷わないことです。介護報酬の改定に合わせて教材を更新している講座なら、古い単位数で勉強してしまう心配も減ります。検定によっては、講座の受講生と一般の受験者で申し込みの方法が分かれていることもあるので、講座を選ぶときは受験の申し込みの方法もあわせて確かめておきます。
独学の利点は、費用を抑えられることです。介護事務の検定は、テキストを見ながら答えられる形式が中心なので、手元のテキストの質がそのまま試験の結果を左右します。独学を選ぶなら、最新の改定に対応していて、明細書の作成の練習問題と解説が詳しいテキストを選ぶことが大切です。
どちらを選ぶか迷う人は、勉強に使える時間で考えると決めやすくなります。平日にほとんど時間が取れない人は、添削の締め切りで勉強のペースを作れる通信講座が向いています。毎日少しずつでも自分で時間を作れる人は、独学でも十分に合格を目指せます。
費用を抑えるために確かめたい制度
講座の費用を抑えたいときに確かめておきたいのが、雇用保険の教育訓練給付金です。教育訓練給付金とは、雇用保険に加入している人などが、厚生労働大臣の指定を受けた講座を修了したときに、費用の一部が戻ってくる制度のことです。厚生労働省の案内によると、一般教育訓練の対象講座なら、講座の費用の20%(上限10万円)が修了後に支給されます。
対象になるかどうかは講座ごとに決まっているので、受けたい講座が対象かどうかを、厚生労働省の教育訓練給付金のページから講座の検索システムで確かめます。受給には雇用保険の加入期間などの要件があり、申請は住んでいる地域を管轄するハローワークで行います。講座に申し込む前に要件を満たしているかを確かめておかないと、修了後に申請できないことがあるので注意が必要です。
すでに介護の事業所で働いている人は、勤め先が資格の取得を支援する制度を設けていることもあります。介護職から事務職への異動を考えている人は、職場の担当者に、受験料や講座の費用の補助があるかを確かめておくとよいでしょう。
自宅受験とインターネットの試験で気をつけたいこと
介護事務の検定は自宅で受けられるものが多いので、受験の環境を自分で整える必要があります。気をつけたい点を整理します。
自宅で受ける紙の試験では、試験問題が郵便で届きます。技能認定振興協会の案内では、受験日の3日前ごろに試験問題が届くように送られ、試験後の提出期限までに、同封の提出用の封筒で投函すると説明されています。日本医療事務協会の案内では、期日までに試験問題と解答用紙が返送されない場合は、理由を問わず不合格とすると書かれています。答案を書き終えたら、早めに投函しておくと安心です。
インターネットの試験では、パソコンなどの機器と通信の環境を事前に確かめておきます。技能認定振興協会の案内によると、インターネットの試験は支払いを済ませてから2週間以内に受ける必要があり、受験者本人がパソコンを操作することが求められ、代わりの人が入力することは認められていません。試験が終わると、その場で合否を確かめられます。
どちらの受け方でも、テキストを見ながら答えられるからといって、準備を省いてよいわけではありません。限られた時間の中で答えを探すには、テキストのどこに何が書いてあるかを把握していることが欠かせません。
介護の現場の言葉を覚えるコツ
介護事務の勉強でつまずきやすいのが、介護の現場で使われる言葉の多さです。要介護度、居宅サービス、地域密着型サービス、給付管理、区分支給限度基準額など、初めて聞く言葉が次々に出てきます。区分支給限度基準額とは、要介護度ごとに決められた、1か月に介護保険で使えるサービスの量の上限のことです。
言葉を覚えるコツは、言葉だけを丸暗記しようとせず、その言葉が仕事のどの場面で使われるかと結び付けることです。たとえば「給付管理」という言葉は、ケアマネジャーが、利用者がケアプランどおりにサービスを使ったかを確かめて、まとめて報告する作業を指します。事務の担当者が作る明細書と、ケアマネジャーが作る給付管理の書類の内容が合っていないと、請求が通らないことがあります。こうした場面と一緒に覚えると、言葉の意味が記憶に残りやすくなります。
自分用の用語の一覧を作るのも効果的です。テキストを読んで新しい言葉が出てきたら、ノートやスマートフォンのメモに、言葉と、その意味を1行で書き出します。一覧が増えていくと、勉強が進んでいることが目に見えて、意欲を保ちやすくなります。
合格したあと、面接で伝えたいこと
検定に合格して介護事務の求人に応募するときは、面接での伝え方も準備しておきます。未経験から応募する場合、採用する側が知りたいのは、資格の名前よりも、実際の仕事にどれくらい早くなじめそうか、という点です。
履歴書には、資格の正式な名前と主催団体の名前を書きます。日本医療事務協会は、合格者は履歴書の資格欄に「日本医療事務協会主催 介護報酬請求事務技能検定試験 合格」と書けると案内しています。ほかの検定も、合格証に書かれている正式な名前で書きます。
面接では、検定の勉強でどんな練習をしたかを具体的に話せるようにしておきます。「居宅サービスと施設サービスの明細書を何枚作り、どんな誤りが多かったので、どう見直すようにしたか」といった話は、正確に作業を進める姿勢を伝える材料になります。家族の介護をきっかけに介護の世界に関心を持った人は、その経験も、利用者や家族の気持ちが分かる強みとして伝えられます。
短い時間の仕事で、介護事務の知識を生かす
介護事務の仕事は、家庭と両立しながら働きたい人にも選ばれています。介護の事業所の中には、事務の仕事を短い時間のパートで募集しているところもあります。
短い時間で働く場合に知っておきたいのが、月の中での忙しさの波です。介護報酬の請求は月に1度、前の月の分をまとめて行うので、月の初めに請求の作業が集中します。短い時間で働く人は、月の初めだけ勤務の時間を延ばしてほしいと頼まれることもあります。求人に応募するときは、月の初めの勤務の扱いを面接で確かめておくと、家庭の予定との調整がしやすくなります。
また、小さな事業所では、事務の担当者が1人だけということも少なくありません。請求の事務に加えて、電話の対応、利用者の家族への連絡、備品の管理など、幅広い仕事を任されることがあります。仕事の範囲を事前に確かめておくと、働き始めてからのずれが少なくなります。
短い時間の仕事を探すときは、勤務の曜日と時間が固定されているか、シフトで変わるかも確かめておきます。子どもの送り迎えや家族の介護など、毎日決まった時間に抜ける必要がある人は、勤務の時間が固定されている事業所のほうが予定を組みやすくなります。
在宅で介護事務の仕事はできるのか
介護事務の知識を、在宅の仕事に生かしたいと考える人もいます。結論から言うと、介護事務の仕事を完全に在宅で行う形は、まだ多くはありません。介護給付費明細書の作成には、利用者の個人情報や、サービスの記録が必要で、それらは事業所の中で管理されていることが多いからです。
それでも、介護事務の知識が在宅に近い働き方につながる場面はあります。たとえば、介護の事業所向けの請求のソフトの使い方を説明する資料を作る仕事、介護の制度についての文章を書く仕事、事業所の書類の整理の仕方を提案する仕事などです。こうした仕事では、介護保険の仕組みと請求の流れを理解していることが強みになります。
介護の事業所で働きながら、経験を積んだあとに、複数の小さな事業所の請求の事務をまとめて引き受ける形で独立する人もいます。ただし、利用者の個人情報を扱う仕事なので、情報の管理の方法や、契約の内容を事業所としっかり取り決めることが前提になります。事業所の側でも、職員の研修や事務の体制づくりに取り組む動きがあります。事業所が職員の能力の向上に使える助成金の考え方は、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で紹介しています。
介護事務と医療事務、両方を学ぶ利点
介護事務の検定を調べていると、医療事務の資格とあわせて取ることをすすめる案内もよく見かけます。両方を学ぶと、働ける職場の選択肢が広がります。
医療と介護は、高齢の人の生活を支えるうえで深くつながっています。病院に介護の施設が併設されていたり、訪問診療と訪問介護を同じ法人が行っていたりすることもあります。医療の請求の仕組みと、介護の請求の仕組みの両方が分かる事務の担当者は、こうした職場で重宝されます。
日本医療事務協会は、介護報酬請求事務技能検定とあわせて取りたい資格として医療事務検定試験を挙げています。日本医療教育財団も、医療事務技能審査試験とケアクラーク技能認定試験の両方を実施しています。どちらを先に学ぶかは、働きたい職場から考えると決めやすくなります。病院やクリニックで働きたい人は医療事務から、介護の事業所で働きたい人は介護事務から始め、慣れてきたらもう一方に広げる順番が自然です。
介護の現場の事務を見てきて分かること
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、介護や福祉の分野で事務の仕事を長く続けている人には共通点があります。それは、請求の正確さと同じくらい、現場の職員や利用者の家族との連絡を大切にしていることです。介護給付費明細書は、現場の職員が残したサービスの記録をもとに作られます。記録に不明な点があったときに、現場に気軽に確かめられる関係を作っている人ほど、請求の誤りが少なく、職場からの信頼も厚くなっています。
短い時間で働く人や、在宅に近い形で仕事を受ける人ほど、この連絡の丁寧さが仕事の評価を左右します。仲介の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼の積み重ねがそのまま継続の依頼につながり、受ける側の手取りも厚くなります。手数料0%で直接取引できる場は、丁寧な仕事を続ける人に向いています。利用者の家族への案内や事業所の書類を正確に書く力を磨きたい人は、ビジネス文書検定で文書作成の検定の概要を確かめておくと、介護事務の勉強と並行して取り組めます。
よくある質問
Q. 介護事務の検定にはどんな種類がありますか?
2026年10月時点の代表的なものに、技能認定振興協会の介護事務管理士技能認定試験、日本医療事務協会の介護報酬請求事務技能検定試験、日本医療教育財団のケアクラーク技能認定試験があります。どれも民間の検定で、受験資格の条件はありません。受け方、日程、受験料、問題の形が違うので、公式の案内で比べて選んでください。
Q. 介護事務の検定はテキストを見ながら受けられますか?
検定によって違いますが、介護事務管理士と介護報酬請求事務技能検定は、主催団体の案内でテキストを見ながら答えられると説明されています。ただし、限られた時間で答えを探すには、テキストのどこに何が書いてあるかを把握しておく必要があります。付箋やインデックスを付けて準備しておきましょう。
Q. 介護事務の検定の受験料はいくらですか?
2026年10月時点の公式の案内では、介護事務管理士は学科と実技で5,500円(税込)、介護報酬請求事務技能検定は6,600円(税込)です。介護報酬請求事務技能検定の受験料は講座の受講料とは別に必要とされています。ケアクラークを含め、受験料は変わることがあるので、申し込む前に公式ページで確かめてください。
Q. 介護事務の仕事は在宅でできますか?
介護給付費明細書の作成には利用者の個人情報やサービスの記録が必要で、事業所の中で管理されていることが多いため、完全に在宅で行う形はまだ多くありません。介護の制度についての文章を書く仕事や、事業所向けの資料づくりなど、知識を生かして在宅に近い形で取り組める仕事はあります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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