【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

同行援護と行動援護の資格|研修の違いと仕事

@SOHO編集部
@SOHO編集部
同行援護と行動援護の資格|研修の違いと仕事

この記事のポイント

  • ✓同行援護と行動援護の資格の違いを
  • ✓障害者総合支援法と厚生労働省の資料で確かめて解説
  • ✓同行援護従業者養成研修の一般課程と応用課程

同行援護と行動援護の資格を調べている人の多くは、障害のある人の外出を支える仕事に関心があり、どちらの研修を受ければ働けるのか、2つの違いは何かを知りたいと考えています。名前は似ていますが、2つは支援の対象となる人も、求められる研修も、働くために必要な経験も違います。ひと言でまとめると、同行援護は視覚に障害のある人の外出を支えるサービス、行動援護は知的障害や精神障害によって行動に大きな困難がある人の安全を支えるサービスです。この記事では、障害者総合支援法と厚生労働省の資料をもとに、2つのサービスの中身、ヘルパーとして働くための研修と要件、仕事の進め方を順番に説明します。

同行援護と行動援護は障害福祉サービスの1つ

同行援護と行動援護は、どちらも障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスです。障害者総合支援法とは、障害のある人が地域で暮らしていくために必要なサービスの種類や、利用の手続を定めた法律のことです。どちらも、利用者の自宅や外出先でヘルパーが支援を行う訪問系のサービスに分類されています。

利用者は、市区町村に申請してサービスの支給の決定を受け、事業所と契約して利用します。ヘルパーは、その事業所に雇われて、または登録して、利用者のもとへ出向いて支援を行います。サービスの費用の大部分は公費でまかなわれ、利用者は原則として所得に応じた負担をします。

2つのサービスの違いを理解するために、まず法律の定義を見てみましょう。障害者総合支援法第5条は、同行援護を次のように定めています。

この法律において「同行援護」とは、視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等につき、外出時において、当該障害者等に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護その他の主務省令で定める便宜を供与することをいう。 出典: e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」第5条第4項

同じ条の第5項では、行動援護を、知的障害または精神障害により行動上著しい困難を有する人で、常時介護を要する人に対して、行動する際に生じうる危険を回避するために必要な援護や、外出時の移動中の介護などを行うことと定めています。

同行援護の仕事

同行援護は、視覚に障害がある人の外出に付き添い、安全に移動できるように支えるサービスです。

対象となる人

厚生労働省の訪問系サービスの資料によると、同行援護の対象は、視覚障害により移動に著しい困難がある人です。同行援護アセスメント票と呼ばれる調査の項目(視力障害、視野障害、夜盲、移動障害)で、移動障害以外の項目で1点以上、かつ移動障害の項目で1点以上に該当することが条件とされています。障害者だけでなく、障害のある子どもも対象になります。

支援の範囲

同じ資料では、同行援護の支援の範囲を、外出時における移動に必要な情報の提供(代筆と代読を含む)、移動の援護、排せつや食事などの介護、その他外出時に必要な援助としています。

移動に必要な情報の提供とは、周りの状況を言葉で伝えることです。たとえば「3段の上り階段です」「右側から自転車が来ています」「正面にお店の入口があります」のように、目で見て分かることを、利用者が判断に使える形で説明します。代筆と代読とは、外出先で書類に書き込んだり、掲示物や書類を読み上げたりすることです。役所の窓口での手続や、病院での受付の場面で必要になります。

移動の援護では、ヘルパーが利用者の半歩前に立ち、利用者にヘルパーの腕や肩に触れてもらって歩く方法が基本になります。段差や狭い通路、電車の乗り降り、エスカレーターの利用など、場面ごとに安全な誘導の方法があり、研修で練習します。

行動援護の仕事

行動援護は、知的障害や精神障害によって行動に大きな困難がある人が、安全に行動できるように支えるサービスです。

対象となる人

厚生労働省の資料によると、行動援護の対象は、障害支援区分が3以上で、障害支援区分の認定調査の項目のうち行動に関連する項目など12項目の合計点数が10点以上の人です。障害支援区分とは、障害のある人に必要な支援の度合いを、市区町村が調査をもとに6段階で示したもののことです。自閉症や重い知的障害などがあり、予定の変化に強い不安を感じたり、危険を理解しにくかったりする人が、主な利用者になります。

支援の範囲

同じ資料は、行動援護の支援の範囲として、行動する際に生じうる危険を回避するために必要な援護、外出時の移動中の介護、排せつや食事などの介護を挙げています。さらに、支援の中身を3つに分けて説明しています。

  • 予防的対応は、行動の予定が分からないために不安定になり、不適切な行動が出ないように、あらかじめ行動の順番や外出先での行動などを理解してもらうこと
  • 制御的対応は、行動障害が起きてしまったときに、それを適切に収めること
  • 身体介護的対応は、便意を認識できない人の介助など

行動援護の仕事の中心は、問題が起きてから対応することより、起きないように前もって準備することにあります。たとえば、外出の前に写真や絵カードで行き先と順番を伝える、混雑する時間を避けた計画を立てる、利用者が落ち着ける場所を外出先で確かめておく、といった工夫です。

同行援護で使う基本の技術

同行援護の研修では、外出のさまざまな場面での誘導の方法を練習します。仕事のイメージをつかむために、代表的な場面を紹介します。

歩き始めと歩く速さ

歩き始める前に、ヘルパーは自分の位置を言葉で伝え、利用者にヘルパーの腕やひじ、肩に触れてもらいます。どこに触れると歩きやすいかは、利用者の身長や好みによって違うので、最初に確かめます。歩く速さは利用者に合わせ、曲がる、止まる、といった動きの前には、必ず一言伝えてから動きます。

階段と段差

階段の手前では、いったん止まって「上りの階段です」「下りの階段で、手すりは右側にあります」のように、上りか下りか、手すりの位置を伝えます。ヘルパーが1段先を進み、利用者がヘルパーの動きから段の高さを感じ取れるようにします。最後の段に来たら「次で終わりです」と伝えると、利用者は足を踏み外さずに済みます。

ドアと狭い通路

ドアを通るときは、ドアが押して開けるのか引いて開けるのか、蝶番がどちら側にあるのかを伝えます。人がすれ違えない狭い通路では、ヘルパーが前、利用者が後ろの縦一列になって進みます。このとき、ヘルパーが腕を背中側に回して合図をする方法が、研修でよく教えられます。

電車やバスの乗り降り

電車の乗り降りでは、ホームと車両のすき間や段差が大きな危険になります。乗る前に、ドアの位置と段差の有無を伝え、利用者に手すりやドアの端に触れてもらってから乗ります。空いている座席に案内するときは、座席の背もたれに手を導き、利用者が自分で座面の位置を確かめられるようにします。

食事の場面

外出先で食事をするときは、テーブルの上のどこに何があるかを伝えます。時計の文字盤に見立てて「12時の位置にご飯、3時の位置に汁物」のように伝える方法は、クロックポジションと呼ばれ、広く使われています。メニューを読み上げる、会計の金額を伝える、といった代読も、同行援護の大切な支援です。

これらの技術は、研修で一度習っただけでは身につきません。実際の外出で、利用者から「こう伝えてくれると分かりやすい」と教わりながら、少しずつ自分のものにしていきます。

行動援護で外出を計画するときの考え方

行動援護では、外出の当日よりも、その前の準備に多くの時間を使います。計画の立て方の流れを紹介します。

本人の特性を知る

まず、利用者がどんな場面で不安を感じやすいか、どんな刺激が苦手か、どうすると落ち着けるかを知ります。大きな音、人混み、予定の急な変更、待ち時間などが苦手な人は少なくありません。家族や支援の担当者、事業所の記録から情報を集め、支援の計画に書き込みます。

見て分かる形で予定を伝える

言葉だけで予定を伝えても、理解しにくい人がいます。その場合は、行き先の写真や絵カード、文字のカードを使い、行動の順番を目で見て分かる形にします。「バスに乗る」「お店で買い物」「公園で休む」「バスで帰る」のように、外出の流れをカードで並べて見せると、先の見通しが立ち、安心して行動できるようになる人がいます。

危険が起きにくい計画にする

道路への飛び出し、迷子、物を壊してしまうといった危険を避けるために、歩く道順、混雑の少ない時間帯、休憩できる場所を前もって決めておきます。不安が強くなったときにすぐに移れる静かな場所を、外出先で確かめておくことも大切です。

振り返って次に生かす

外出のあとは、うまくいった場面と、利用者が不安になった場面を記録し、次の外出の計画に反映します。同じ外出先でも、季節や曜日によって混み具合が変わるので、記録を積み重ねることが、利用者に合った支援につながります。

2つの違いを整理する

同行援護と行動援護の違いを、ここまでの内容をもとに整理します。

  • 対象となる人は、同行援護が視覚障害のある人、行動援護が知的障害や精神障害によって行動に大きな困難がある人
  • 支援の中心は、同行援護が移動に必要な情報の提供と移動の援護、行動援護が危険の回避と行動の安定
  • 求められる研修は、同行援護が同行援護従業者養成研修、行動援護が行動援護従業者養成研修または強度行動障害支援者養成研修

どちらも外出の場面での支援が中心ですが、同行援護では、利用者自身が行き先や行動を決め、ヘルパーは目の代わりとなって情報を伝える役割を担います。一方、行動援護では、利用者が安全に行動できるように、ヘルパーが環境や予定を整え、本人の特性に合わせて関わる役割が大きくなります。求められる知識と技術がまったく違うため、研修も別々に設けられています。

同行援護のヘルパーになるための研修

同行援護のヘルパーとして働くには、同行援護従業者養成研修を修了する必要があります。この研修には一般課程と応用課程があります。

厚生労働省の資料では、同行援護の事業所のヘルパーの要件として、同行援護従業者養成研修の一般課程を修了した人などを挙げています。つまり、ヘルパーとして利用者の外出に付き添うには、まず一般課程を修了することが基本になります。

一般課程では、視覚障害についての基礎知識、障害者福祉の制度、同行援護の業務の進め方、情報の伝え方、移動の基本的な技術などを学びます。座学に加えて、アイマスクをつけて誘導を受ける側を体験したり、ヘルパー役として段差や階段の誘導を練習したりする演習が組み込まれているのが一般的です。誘導される側を体験すると、言葉が少し足りないだけで不安になることがよく分かり、情報の伝え方の大切さを実感できます。

応用課程は、一般課程の内容をさらに深める課程で、主にサービス提供責任者を目指す人が受講します。研修の時間数や日程、受講料は実施機関によって異なるので、受講する前に都道府県の指定を受けた実施機関の案内で確かめてください。

サービス提供責任者になるための要件

サービス提供責任者とは、事業所で利用者ごとの支援の計画をつくり、ヘルパーへの指示や調整を行う役割の人のことです。厚生労働省の資料では、同行援護のサービス提供責任者の要件として、次のいずれかを挙げています。

  • 介護福祉士、実務者研修修了者等で、同行援護従業者養成研修の一般課程と応用課程を修了した人
  • 居宅介護職員初任者研修課程の修了者で、実務経験3年以上があり、同行援護従業者養成研修の一般課程と応用課程を修了した人
  • 同行援護従業者養成研修の一般課程を修了し、視覚障害者の介護等の業務に3年以上従事し、応用課程を修了した人(令和7年4月から)
  • 国立障害者リハビリテーションセンター学院の視覚障害学科の教科を修了した人

3つ目は、令和7年4月から加わった道です。介護福祉士や初任者研修の資格がなくても、同行援護の一般課程を修了してヘルパーとして3年以上の経験を積み、応用課程を修了すれば、サービス提供責任者を目指せるようになりました。同行援護の仕事を長く続けたい人にとって、キャリアの道筋が広がったと言えます。

行動援護のヘルパーになるための研修と経験

行動援護のヘルパーの要件は、同行援護より厳しく、研修の修了に加えて実務経験が求められます。

厚生労働省の資料では、行動援護のヘルパーの要件を、行動援護従業者養成研修の修了者、または強度行動障害支援者養成研修(実践研修)の修了者であって、知的障害や精神障害のある人などへの直接処遇の経験が1年以上ある人としています。直接処遇とは、利用者に直接関わって介護や支援を行う仕事のことです。

サービス提供責任者の要件は、同じ研修の修了者であって、直接処遇の経験が3年以上ある人とされています。

2つの研修のどちらを受けるか

行動援護の要件となる研修は2つあります。

行動援護従業者養成研修は、行動援護の仕事に就く人のための研修です。知的障害や精神障害の特性、行動障害が起きる理由、予防的な関わり方、外出時の危険の回避などを学びます。

強度行動障害支援者養成研修は、強度行動障害のある人を支援する職員のための研修で、基礎研修と実践研修があります。強度行動障害とは、自分を傷つける、他人を傷つける、物を壊す、といった行動が著しく高い頻度で起こり、特別な配慮が必要な状態のことです。行動援護の要件になるのは、このうち実践研修の修了です。強度行動障害支援者養成研修は、入所施設やグループホームなど、行動援護以外の職場でも評価の対象になることがあるため、幅広い職場で働きたい人は、こちらを選ぶ考え方もあります。

どちらの研修を受けるかは、受講できる日程と、今後働きたい職場を考えて決めるとよいでしょう。研修の時間数と受講料は実施機関や都道府県によって異なるので、申し込む前に必ず確かめてください。

令和9年3月31日までの経過措置

行動援護には、経過措置が設けられています。厚生労働省の資料によると、令和3年3月31日の時点で、介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修修了者、居宅介護職員初任者研修修了者などであった人は、ヘルパーは2年以上、サービス提供責任者は5年以上の実務経験があれば、行動援護の研修を修了していなくても要件を満たすとされています。この経過措置は令和9年3月31日までです。

この経過措置で行動援護の仕事をしている人は、令和9年4月以降も続けるには、行動援護従業者養成研修か強度行動障害支援者養成研修(実践研修)を修了する必要があります。残りの期間は半年ほどです。該当する人は、勤め先と相談して、早めに受講の日程を確保してください。

同行援護と行動援護の両方の研修を受ける意味

2つの研修を両方修了すると、視覚障害のある人と、知的障害や精神障害のある人の両方の支援に入れるようになります。訪問系の事業所の中には、居宅介護、同行援護、行動援護など、複数のサービスを提供しているところもあり、対応できるサービスが多いヘルパーは、シフトを組むうえで重宝されやすくなります。

また、外出の支援で身につく、周りの状況を観察して言葉にする力や、利用者の不安を前もって取り除く工夫は、ほかの介護や福祉の仕事でも生きます。たとえば、視覚障害のある人への情報の伝え方は、高齢者の介護の場面でも、見え方が弱くなった人への声かけに役立ちます。

ただし、研修を修了すれば給与が上がるかどうかは、勤め先の規程によって異なります。受講の前に、勤め先が研修の費用を負担する制度や、資格に応じた手当があるかを確かめておくと、受講の目的がはっきりします。

移動支援やガイドヘルパーとの違い

同行援護や行動援護と並んで、よく耳にするのが移動支援とガイドヘルパーです。

移動支援は、障害者総合支援法の中で、市区町村が地域の実情に合わせて行う地域生活支援事業の1つです。同行援護や行動援護は全国共通の基準で行われる障害福祉サービスですが、移動支援は、対象となる人や支援の中身、ヘルパーに求められる研修が、市区町村ごとに決められています。

ガイドヘルパーは、外出を支えるヘルパーを指す一般的な呼び名です。法律で決められた資格の名前ではなく、同行援護や行動援護、移動支援のヘルパーを広くガイドヘルパーと呼ぶことがあります。移動支援のヘルパーになるための研修は、市区町村が定めています。同行援護や行動援護の研修の修了を条件にしている市区町村もあれば、独自の研修を設けている市区町村もあります。移動支援の仕事をしたい人は、働きたい地域の市区町村の案内で、どの研修が求められるかを確かめてください。

求人を見るときは、ガイドヘルパーという呼び名だけで判断せず、どのサービスのヘルパーを募集しているのか、どの研修の修了が条件になっているのかを確かめてください。

利用者がサービスを使い始めるまでの流れ

ヘルパーとして働くうえで、利用者がどのような手続を経てサービスを使っているのかを知っておくと、支援の計画の意味が理解しやすくなります。

障害福祉サービスを使いたい人は、まず住んでいる市区町村の窓口に申請します。市区町村は、本人の心身の状況などを調べる認定調査を行い、必要に応じて障害支援区分を認定します。そのうえで、本人の希望や生活の状況、介護をする家族の状況などをふまえて、サービスを使えるか、どのくらいの量を使えるかを決めます。厚生労働省の資料でも、支給の要否の決定は、市町村が障害支援区分や本人の置かれている環境、本人の意向などを勘案して行うと説明されています。

支給が決まると、利用者は事業所と契約し、事業所のサービス提供責任者が、利用者ごとの支援の計画をつくります。ヘルパーは、この計画に沿って支援を行います。計画には、外出の目的、支援の方法、気をつけることなどが書かれているので、支援に入る前に必ず読んでおきましょう。

事業所に求められる体制

同行援護や行動援護の事業所は、一定の人数のヘルパーとサービス提供責任者を置くことが求められています。厚生労働省の資料では、どちらのサービスも、ヘルパーを常勤換算で2.5人以上置き、常勤のヘルパーのうち1人以上をサービス提供責任者とするとしています。常勤換算とは、パートや登録のヘルパーの勤務時間を合計して、常勤の人の勤務時間で割り、常勤の人数に置き換えて数える方法のことです。

事業所の側から見ると、研修を修了したヘルパーを確保できるかどうかが、サービスを提供できるかどうかに直結します。行動援護では研修に加えて実務経験も必要なので、要件を満たすヘルパーを育てるには時間がかかります。研修の費用を事業所が負担する、受講日を勤務として扱う、といった支援を行っている事業所があるのはこのためです。

ヘルパーとして働く形

同行援護や行動援護のヘルパーは、事業所に雇われて働きます。常勤で働く人のほか、登録ヘルパーとして、利用者の外出の予定に合わせて短い時間だけ働く人も多くいます。登録ヘルパーとは、事業所に登録しておき、依頼のあった時間に支援に入る働き方のことです。

外出の支援は、利用者の予定に合わせて、平日の日中だけでなく、休日や夕方に入ることもあります。通院、買い物、役所の手続、趣味の活動、冠婚葬祭への出席など、外出の目的はさまざまです。1回の支援が数時間にわたることもあるので、自分の生活の予定と合わせやすい事業所を選ぶことが、長く続けるための鍵になります。

研修の修了を条件に、未経験から受け入れている事業所もあります。研修を修了したら、まず先輩のヘルパーに同行して、利用者ごとの支援の方法を学ぶ期間を設けている事業所を選ぶと安心です。

研修の実施機関を選ぶときのポイント

同行援護従業者養成研修や行動援護従業者養成研修は、都道府県の指定を受けた事業者や団体が実施しています。介護の資格のスクール、社会福祉法人、障害者団体などが開いていることが多く、日程や受講料、演習の進め方は実施機関ごとに違います。選ぶときは、次の点を比べるとよいでしょう。

  • 都道府県の指定を受けた研修であることが案内に明記されているか
  • 全日程に出席できる日程か、欠席したときの振替の仕組みがあるか
  • 演習の時間が十分にあり、実際に誘導や支援の練習ができるか
  • 講師に、同行援護や行動援護の現場の経験がある人が含まれているか
  • 修了証がいつ交付されるか

同行援護の研修では、視覚障害のある当事者が講師や演習の協力者として参加している研修もあります。誘導される側の感じ方を直接聞ける機会は貴重なので、案内に書かれていれば選ぶ判断材料になります。

同行援護や行動援護の仕事に向いている人

同行援護の仕事に向いているのは、周りの様子をよく観察し、それを短く分かりやすい言葉にできる人です。利用者が自分で判断できるように情報を伝えることが大切なので、先回りして手を出すより、相手の決定を尊重できる人が力を発揮します。外を歩くことが多いので、体力に自信がある人にも向いています。

行動援護の仕事に向いているのは、相手の行動の理由を考え、落ち着いて関われる人です。不安や混乱が行動に表れたときも、慌てずに状況を見て、利用者が安心できる方法を探す姿勢が求められます。うまくいかなかった場面を記録し、次の計画に生かす地道な積み重ねが苦にならない人は、長く続けやすい仕事です。

どちらの仕事も、利用者の外出の目的をかなえ、生活の幅を広げる手助けをする点で共通しています。通院や買い物だけでなく、趣味の集まりや旅行など、利用者がしたいことを実現できたときの手応えは、この仕事ならではのものです。

研修を受ける前に確かめたいこと

同行援護や行動援護の研修を受ける前に、次の点を確かめておくと、受講の目的と順番がはっきりします。

  1. どちらのサービスの仕事をしたいのか(視覚障害のある人の外出の支援か、行動に困難がある人の支援か)
  2. 自分が今持っている資格と実務経験(介護福祉士、実務者研修、初任者研修、直接処遇の年数など)
  3. 研修を行う実施機関が、都道府県の指定を受けているか
  4. 研修の日程、時間数、受講料、演習の内容
  5. 勤め先や応募先が、研修の費用の負担や受講日の勤務の扱いをどうしているか

とくに行動援護は、研修の修了だけでは要件を満たさず、直接処遇の経験が必要です。経験がまだない人は、まず知的障害のある人の施設やグループホームなどで直接処遇の経験を積みながら、研修を受ける計画を立てるとよいでしょう。

現場でつまずきやすい点

研修を修了して仕事を始めた人がつまずきやすい点を整理します。

同行援護で情報を伝えすぎる、伝えなさすぎる

同行援護では、周りの状況をどこまで伝えるかが難しいところです。何もかも説明すると、利用者が必要な情報を聞き取りにくくなります。反対に、ヘルパーが勝手に判断して情報を省くと、利用者が自分で選ぶ機会を奪ってしまいます。利用者ごとに、どんな情報が欲しいかを最初に確かめ、外出のたびに振り返って調整していくことが大切です。

行動援護で本人の特性をつかむ前に外出する

行動援護では、利用者の特性をよく知らないまま外出すると、思わぬ場面で不安を強めてしまうことがあります。事業所の支援の計画や、家族や前の担当者からの情報を事前に読み込み、苦手な音や場所、落ち着く方法を確かめてから支援に入ります。最初の数回は、慣れたヘルパーと一緒に入る形を取る事業所もあります。

記録を後回しにする

支援が終わったあとの記録は、次に入るヘルパーや、サービス提供責任者が支援の計画を見直すための大切な材料です。外出先で起きたこと、利用者の様子、うまくいった関わり方を、その日のうちに具体的に書き残してください。記録は、事業所が市区町村にサービスの費用を請求するときの根拠にもなります。支援を始めた時刻と終えた時刻、行った支援の内容を正確に書くことは、事業所の運営を支えることにもつながります。

運営者の視点:外出を支える経験は文章の仕事にも生きる

フリーランスや在宅ワークの市場を2004年から見てきた運営者の立場から言えば、現場の経験を言葉にして伝えられる人は、仕事の幅を広げやすいと感じます。同行援護で身につく、目に見えるものを相手に分かる言葉で伝える力は、介護や福祉の分野の記事の執筆、施設や事業所の案内文の作成、利用者や家族向けの説明資料の作成など、文章の仕事でも評価されます。

こうした業務委託の仕事を受けるときは、仲介の手数料がかからない手数料0%の直接取引のほうが、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなります。依頼する側も同じ費用でより多くの作業を頼めるため、双方にとって続けやすい関係になりやすいと感じます。

事業所として職員の研修の費用を確保したい場合は、国の助成金を使える場合があります。福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法では、福祉の事業所が職員の研修に使える人材開発支援助成金の対象と申請の流れをまとめています。支援の記録や報告書を、正確で伝わる文章で書けるようになりたい人は、ビジネス文書の基本を問うビジネス文書検定の内容も、学び直しの目安になります。

同行援護は視覚障害のある人の外出を、行動援護は行動に大きな困難がある人の安全を支えるサービスで、必要な研修も経験も違います。まず自分がどちらの支援に関わりたいかを決め、都道府県の指定を受けた実施機関の研修の日程を調べるところから始めてください。

よくある質問

Q. 同行援護の仕事に就くにはどの研修が必要ですか?

厚生労働省の資料では、同行援護のヘルパーの要件として、同行援護従業者養成研修の一般課程の修了者などを挙げています。まず一般課程を修了するのが基本です。サービス提供責任者を目指す場合は、一般課程に加えて応用課程の修了と、資格や実務経験の要件を満たす必要があります。

Q. 行動援護は研修を受ければすぐに働けますか?

研修の修了だけでは要件を満たしません。厚生労働省の資料では、行動援護のヘルパーは、行動援護従業者養成研修または強度行動障害支援者養成研修(実践研修)を修了し、知的障害や精神障害のある人などへの直接処遇の経験が1年以上ある人とされています。経験がない人は、まず直接処遇の経験を積む必要があります。

Q. 介護福祉士なら行動援護の研修は不要ですか?

令和3年3月31日時点で介護福祉士などであった人は、ヘルパーは2年以上の実務経験があれば研修なしで要件を満たす経過措置があります。ただし、この経過措置は令和9年3月31日までです。それ以降も行動援護の仕事を続けるには、行動援護従業者養成研修などを修了する必要があります。

Q. 同行援護と移動支援はどう違いますか?

同行援護は、障害者総合支援法に基づく全国共通の基準の障害福祉サービスで、視覚障害のある人の外出を支えます。移動支援は、市区町村が地域の実情に合わせて行う地域生活支援事業で、対象者や支援の中身、ヘルパーに求められる研修が市区町村ごとに決められています。働く前に、どちらの仕事かを確かめてください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月22日最終更新:2026年11月3日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方