無料で使えるWBSテンプレートの探し方と、エクセル以外で工程を引く方法

@SOHO編集部
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無料で使えるWBSテンプレートの探し方と、エクセル以外で工程を引く方法

この記事のポイント

  • ✓無料で使えるWBSテンプレートの探し方と
  • ✓選ぶときに確かめる点を整理します
  • ✓テンプレートに必要な列

無料で使えるWBSテンプレートを探している人の多くは、初めてプロジェクトの段取りを任され、「何から書き始めればよいのか分からない」と不安を感じています。大丈夫です。WBSは、仕事を小さく分けて一覧にした表にすぎません。結論から言うと、テンプレートは「列の形を借りるもの」と考え、中身の分け方は自分の仕事に合わせて書き直すのが、いちばん早く使える形にたどり着く方法です。

WBSとは、Work Breakdown Structureの略で、プロジェクト全体の作業を、大きなまとまりから小さな作業へと段階的に分けた一覧のことです。日本語では「作業分解構成図」と訳されます。この記事では、無料のテンプレートの探し方と選ぶときに確かめる点、エクセルで自分で作る手順、そしてエクセル以外で工程を引く方法と乗り換えの目安を、順に説明します。

結論:テンプレートは列の形を借り、分け方は自分で決める

先に全体像を示します。

状況 向いている方法 理由
初めてWBSを作る、作業は30件程度まで 無料のエクセルのテンプレート 形が決まっていて、すぐに書き始められる
2人から3人で同じ表を見る Googleスプレッドシート 同時に編集でき、ファイルの受け渡しが要らない
日程の変更が多く、横棒を引き直すのが手間 ガントチャートが使えるツール 日付を変えると横棒が自動で動く
進み具合や担当をチームで追いたい プロジェクト管理の専用ツール 担当、状態、コメントが作業ごとにまとまる

テンプレート選びで迷う時間は、思っているより長くなりがちです。こういう相談がよくあります。「テンプレートを10個ダウンロードして比べているうちに、1日が終わってしまった」。テンプレートの差は、見た目の色や列の並びがほとんどです。最初の1つは15分で決め、使いながら直していくほうが、結果的に早く仕上がります。

WBSとは何か、ガントチャートとの違い

テンプレートを探す前に、WBSとガントチャートの違いを押さえておきます。この2つは同じファイルに入っていることが多く、混同されやすいからです。

WBSは「何をやるか」の一覧です。たとえば、Webサイトを作るプロジェクトなら、次のように分けます。

大分類 中分類 小分類(作業)
1. 企画 1.1 要望の整理 1.1.1 依頼主への聞き取り
1. 企画 1.1 要望の整理 1.1.2 要望の一覧づくり
1. 企画 1.2 構成 1.2.1 ページ構成案の作成
2. 制作 2.1 デザイン 2.1.1 トップページのデザイン
2. 制作 2.2 原稿 2.2.1 会社紹介の原稿作成
3. 公開 3.1 確認 3.1.1 表示の確認

ガントチャートは「いつやるか」の図です。WBSで分けた作業を縦に並べ、それぞれの開始日から終了日までを横棒で表します。横軸が日付なので、作業の重なりや、ある作業が遅れたときに後ろがどれだけずれるかが一目で分かります。

つまり、WBSで作業を漏れなく洗い出し、そこに日付を付けてガントチャートで並べる、という順番です。ネットで配布されている「WBSテンプレート」の多くは、この2つを1枚のシートにまとめた形になっています。左側にWBSの作業一覧、右側にガントチャートの横棒、という作りです。

順番を逆にして、いきなりガントチャートの横棒を引き始めると、作業の抜けに気づきにくくなります。横棒を引くことに気を取られ、「そもそも何の作業が要るのか」を考える時間が短くなるからです。テンプレートを開いたら、まず左側の作業一覧だけを埋め、日付の列は最後に入れる、という順番を守ると、抜けの少ない計画になります。

無料のWBSテンプレートを探す4つの場所

無料のテンプレートは、主に次の4つの場所で見つかります。

1. 表計算ソフトの公式のテンプレート

ExcelやGoogleスプレッドシートには、ソフトを作っている会社が用意したテンプレートがあります。ソフトの新規作成の画面から選べるものが多く、ダウンロードの手間がかからないのが利点です。公式のものは、出所がはっきりしている点でも安心です。ただし、海外向けに作られたものは、日付の書き方や祝日の扱いが日本の仕事に合わないことがあります。

2. プロジェクト管理ツールの会社が配布するテンプレート

タスク管理やプロジェクト管理のツールを提供している会社が、自社のブログなどで無料のテンプレートを配布していることがあります。実務で使われてきた列の構成が反映されていて、項目の過不足が少ないのが特徴です。一方で、ダウンロードにメールアドレスの登録が必要なものや、最後に自社のツールへの乗り換えを勧める作りのものもあります。

3. 個人が配布するテンプレート

プロジェクトの管理を仕事にしている人が、ブログや記事の投稿サービスで、自作のテンプレートを無料で公開していることがあります。現場で使った工夫が詰まっているものも多く、たとえばある配布者は、日程の変更をすぐに試算できる仕組みや、遅れを点数にする仕組みを作り込んだうえで、進捗率の意味を人によってそろえることの大切さを説明しています。

その「50%」、全員同じ意味ですか 進捗率の感覚値のズレがスコアを無意味にしてしまう落とし穴と、それを防ぐための「進捗率定義ガイド」、さらにシステム開発・インフラ構築・ERP導入など案件タイプ別のWBS分類例を、無料配布テンプレートとともに紹介します。 出典: note.com

個人の配布物は、作り込みが深いほど、使う側にも同じ理解が求められます。仕組みを理解しないまま使うと、数式を壊してしまい、どこが間違っているのか分からなくなることもあります。

4. 自分で作る

列の数が10前後の簡単なWBSなら、白紙から作っても1時間ほどで形になります。自分で作ったものは、どこに何の数式が入っているかを自分が一番よく分かっているので、直すときに迷いません。作り方は、このあとの「エクセルで自分で作る手順」で説明します。

ダウンロードする前に確かめる3つのこと

無料のテンプレートは便利ですが、ダウンロードする前に確かめておきたいことがあります。

マクロが入っていないか

ファイル名の末尾が「.xlsm」になっているものは、マクロが入っている可能性があります。マクロとは、Excelの操作を自動で行う小さなプログラムのことです。便利な反面、悪意のある処理を仕込むこともできます。Microsoftは、この点について次のように説明しています。

VBA マクロは、悪意のあるアクターがマルウェアやランサムウェアを展開するための一般的な方法です。 そのため、Office のセキュリティを強化するために、インターネットからファイル内のマクロをブロックするように Office アプリケーションの既定の動作を変更しています。 出典: learn.microsoft.com

出所がはっきりしないテンプレートで、マクロを有効にするよう求められたら、使うのをやめるのが安全です。WBSに必要な機能は、マクロがなくても数式と条件付き書式で十分に作れます。

利用の条件

無料で配布されていても、「個人での利用に限る」「再配布は禁止」といった条件が付いていることがあります。会社の仕事で使う場合や、クライアントにそのまま渡す場合は、配布元の説明を読んでから使います。

自分の仕事に合う列があるか

開発の現場向けのテンプレートには、「レビュー」「テスト」といった列が最初から入っていることがあります。イベントの準備や事務の仕事には合わないので、列を消したり名前を変えたりする手間がかかります。ダウンロードする前に、画面の見本で列の構成を確かめておくと、手戻りが減ります。

WBSテンプレートに必要な列

どのテンプレートを選ぶ場合も、最低限、次の列があるかを確かめます。足りなければ追加し、多すぎれば隠してかまいません。

列 内容 ないと困ること
番号 1.1.1のような階層の番号 どの作業がどのまとまりに属するか分からない
作業名 動詞で終わる作業の名前 何をすれば終わりか分からない
担当 作業する人 誰も手を付けない作業が出る
開始日 作業を始める日 作業の重なりが見えない
終了日 作業を終える日 締切を守れたか確かめられない
工数 かかる時間の見積もり 1日に詰め込みすぎる
状態 未着手・進行中・完了 進み具合が分からない
前の作業 先に終わっている必要がある作業の番号 順番を間違えて手戻りが出る

工数とは、作業にかかる時間の量のことです。「2日」ではなく「6時間」のように、実際に手を動かす時間で書いておくと、ほかの仕事と並行するときの計画が立てやすくなります。

作業名は「デザイン」のような名詞ではなく、「トップページのデザインを作る」のように動詞で終わる形にします。名詞だけだと、どこまでやれば終わりなのかが人によって違ってしまうからです。

エクセルで自分で作る手順

ここでは、テンプレートを使わずにExcelでWBSとガントチャートを作る手順を紹介します。

手順1:作業の一覧を書き出す

まず、思いつく作業をすべて書き出します。この段階では順番や大分類は気にしません。付箋に書くように、1行に1つずつ作業を書いていきます。

手順2:大分類、中分類にまとめる

書き出した作業を、似たもの同士でまとめ、大分類と中分類を付けます。大分類はプロジェクトの段階(企画、制作、公開など)、中分類はその中のまとまりにすると、見通しのよい表になります。まとめているうちに、抜けている作業に気づくことがよくあります。

手順3:番号を付ける

大分類に1、2、3、中分類に1.1、1.2、作業に1.1.1のように番号を付けます。番号があると、会議で「1.2.3の作業が遅れています」と伝えるだけで、どの作業の話か全員に伝わります。

手順4:日付と工数を入れる

作業ごとに開始日、終了日、工数を入れます。Excelには、土日を除いた日数を数えるNETWORKDAYS関数や、土日を除いて何日後かを求めるWORKDAY関数があります。開始日と日数から終了日を自動で出すようにしておくと、日程を動かしたときの計算が楽になります。祝日の一覧を別のシートに用意し、関数の引数に指定すれば、祝日も除いて計算できます。

手順5:条件付き書式で横棒を描く

表の右側に、1列を1日として日付を並べます。そのうえで、条件付き書式を使い、「その列の日付が開始日以上かつ終了日以下なら色を付ける」という条件を設定します。これで、開始日と終了日を書き換えるだけで、横棒が自動で伸び縮みするガントチャートになります。図形の矢印で横棒を描く方法もありますが、日程が変わるたびに引き直すことになるため、おすすめしません。

色は、状態ごとに変えるとさらに見やすくなります。たとえば、完了した作業は灰色、進行中は青、未着手は薄い緑、というように条件付き書式を分けて設定します。完了した作業の横棒が目立たなくなるので、まだ残っている作業に目が向きやすくなります。色の数は3つから4つまでにとどめ、意味を表の上に小さく書いておくと、初めて見る人にも伝わります。

手順6:今日の位置に印を付ける

TODAY関数を使い、今日の日付の列にだけ別の色が付くように条件付き書式を追加します。今日の線より左にあるのに状態が完了になっていない作業が、遅れている作業です。毎朝ファイルを開いたときに、遅れがひと目で分かるようになります。

作業の分け方のコツ

WBSで一番難しいのは、作業をどこまで細かく分けるかです。粗すぎると進み具合が分からず、細かすぎると表の更新が負担になります。

目安として、次の3つを満たすところまで分けます。

  1. 1つの作業が、1日から数日で終わる大きさになっている
  2. 終わったかどうかを、誰が見ても同じように判断できる
  3. 1つの作業に担当者が1人だけ決まっている

たとえば「原稿を書く」は、ページが10枚あるなら粗すぎます。「会社紹介のページの原稿を書く」「料金のページの原稿を書く」のように、ページごとに分けると、どこまで進んだかが分かるようになります。逆に、「見出しを考える」「1段落目を書く」まで分けると、表の更新だけで疲れてしまいます。

もう1つ大切なのは、プロジェクト全体の作業を漏れなく入れることです。打ち合わせ、確認待ち、修正の対応のような、目に見える成果物を生まない作業も、時間を使う以上は表に入れます。これを入れ忘れると、計画は合っているのに、なぜか毎回遅れる、ということが起きます。

仕事の種類ごとのWBSの分け方の例

テンプレートの見本は、システム開発やWebサイトの制作を例にしたものが多く、ほかの仕事に当てはめにくいことがあります。ここでは、よくある3つの仕事を例に、大分類の分け方を示します。

社内のイベントを準備する場合

大分類 中分類の例
1. 企画 目的の確認、日程と予算の決定、会場の候補探し
2. 手配 会場の予約、備品の手配、登壇者への依頼
3. 告知 案内文の作成、参加の受付、出欠の集計
4. 当日 設営、受付、進行、片付け
5. 振り返り アンケートの集計、報告書の作成、支払いの処理

イベントの準備では、「会場の予約が済まないと案内文を出せない」のように、前の作業が終わらないと始められない作業が多くあります。前の作業の列を使って、この順番を表に書いておくと、手配の遅れが告知の遅れにつながることに早く気づけます。

事務所の引っ越しをする場合

大分類 中分類の例
1. 計画 移転先の決定、日程の決定、予算の確保
2. 契約と届出 賃貸の契約、各種の住所変更の手続き
3. 準備 荷物の整理、梱包、通信回線の手配
4. 移転 搬出、搬入、配線
5. 移転後 取引先への案内、旧事務所の明け渡し

引っ越しのように、期限が外部で決まっている作業が多い仕事では、終了日の列を先に埋め、そこから逆算して開始日を決めるのがコツです。

副業の案件を進める場合

大分類 中分類の例
1. 受注 条件の確認、見積もり、契約
2. 準備 資料の受け取り、方針のすり合わせ
3. 制作 下書き、仕上げ、自己確認
4. 納品 納品、修正の対応、検収
5. 事務 請求書の発行、入金の確認、記録の整理

副業の案件では、5の「事務」を忘れがちです。請求書の発行や入金の確認も作業の1つとして表に入れておくと、納品したまま請求を忘れる、という失敗を防げます。

前の作業と、節目の日を書き込む

WBSに日付を入れるとき、あわせて書いておきたいのが「前の作業」と「節目の日」です。

前の作業とは、その作業を始める前に終わっている必要がある作業のことです。たとえば「原稿を確認する」は、「原稿を書く」が終わらないと始められません。この関係を表に書いておくと、前の作業が遅れたときに、どの作業に影響が出るかをすぐにたどれます。

節目の日とは、依頼主への中間報告や、公開の日のように、プロジェクトの途中で必ず守りたい日付のことです。プロジェクト管理の言葉ではマイルストーンと呼ばれます。節目の日は、作業とは別の行に書き、ガントチャートでは横棒ではなく印で表すと見分けやすくなります。

この2つが書かれているWBSは、日程が崩れたときの立て直しが早くなります。どの作業をずらせば節目の日を守れるかを、表の上で考えられるからです。

テンプレートを自分用に直す手順

ダウンロードしたテンプレートは、そのまま使うより、最初に30分ほどかけて自分用に直しておくと、あとの使い勝手が大きく変わります。

  1. 使わない列を隠す(消すと数式が壊れることがあるので、まずは隠す)
  2. 列の名前を、自分の仕事で使っている言葉に変える
  3. 見本として入っている作業を消し、自分の作業を10件ほど入れてみる
  4. 開始日と終了日を変えて、横棒が正しく動くかを確かめる
  5. 行を1つ挿入してみて、数式や色付けが崩れないかを確かめる

とくに5つ目は大切です。テンプレートによっては、行を挿入すると条件付き書式の範囲がずれ、新しい行だけ横棒が出ないことがあります。使い始める前に試しておけば、本番の途中で慌てずに済みます。

WBSづくりでよくある失敗

最後に、初めてWBSを作る人がつまずきやすい点を挙げます。

失敗 起きること 防ぎ方
最初から細かく分けすぎる 表づくりだけで疲れて、実際の作業が進まない まず大分類と中分類までで止め、作業は着手の前に分ける
作業の名前があいまい 終わったかどうかの判断が人によって違う 動詞で終わる名前にし、終わりの状態を一言添える
予備の日を取らない 1つの遅れで全体が崩れる 節目の日の前に、余裕の日を1日から2日取る
表を作って満足する 数日で表が古くなる 更新する曜日と時刻を決める

こういう相談もよくあります。「計画を立てるのは好きなのに、立てたあと見なくなってしまう」。計画は、立てたときより、ずれたときに役立つものです。週に1回、表を開いて日付を直す時間を、あらかじめ予定に入れておきましょう。

進捗率の意味をそろえる

WBSで進み具合を管理するとき、多くの人がつまずくのが進捗率です。同じ「50%」でも、ある人は「半分の時間を使った」、別の人は「成果物の半分ができた」という意味で使っていることがあります。

これを防ぐには、進捗率の決め方を最初に決めておきます。

進捗率 意味の例
0% まだ手を付けていない
30% 下書きや骨組みができた
70% 一通りできて、確認を待っている
100% 確認が済み、直しも終わった

細かく1%単位で書くより、このように段階を決めておくほうが、人による差が出にくくなります。一人で使うWBSでも、段階を決めておくと、自分の感覚に頼らずに進み具合を判断できます。「もう8割できているはず」という思い込みは、疲れているときほど起きやすいものです。

エクセルで管理を続けるときにつまずく点

エクセルのWBSは手軽に始められる一方で、プロジェクトが進むにつれて、次のような問題が出てきます。

つまずき 起きる理由
最新のファイルがどれか分からない メールで送り合ううちに版が分かれる
同時に編集できない 誰かが開いていると、ほかの人が保存できない
予定と実績がずれていく 実際にかかった時間を書き込む場所がない
数式が壊れる 行を挿入したときに、条件付き書式の範囲がずれる

工数管理のツールを提供する会社も、自社の記事でこの点を指摘しています。

無料のWBSテンプレートは手軽に利用できますが、プロジェクトが進行するにつれてファイル管理が煩雑になる点が課題です。 出典: crowdlog.jp

こうした問題が週に何度も起きるようになったら、エクセル以外の方法を検討する時期です。

エクセル以外で工程を引く方法

エクセル以外で工程を引く方法は、大きく3つあります。

Googleスプレッドシート

表の作り方はExcelとほぼ同じで、ブラウザで開けば複数の人が同時に編集できます。ファイルを送り合う必要がないため、「最新版がどれか分からない」という問題はなくなります。条件付き書式もあるので、手順5の方法で横棒を描けます。Excelで作ったテンプレートを読み込んで使うこともできますが、マクロは動かないので、マクロに頼った作りのテンプレートは向きません。

Googleスプレッドシートで共有するときは、相手ごとに権限を分けておくのが安全です。表を直す人には編集者、見るだけの依頼主には閲覧者、意見だけもらいたい人にはコメント可、というように役割を決めます。全員を編集者にすると、誰かがうっかり数式を消したときに原因をたどるのが大変になります。

もし壊れてしまっても、スプレッドシートには変更の履歴が残り、以前の版に戻せます。エクセルのファイルを送り合っていたときのように、「どの版が正しいのか」をメールの添付からさかのぼる必要はありません。毎週の見直しの前に、その時点の版に「第3週の計画」のような名前を付けておくと、計画がどう変わってきたかをあとから振り返れます。

Notionなどの自由に組み立てるツール

Notionのように、表を自分で組み立てるツールでは、データベースにタイムラインの見え方を付けると、ガントチャートに近い形で工程を見られます。資料やメモと工程を同じ場所で管理できるのが利点で、表の設計を自分で決める手間がかかる点は、エクセルと同じです。

プロジェクト管理の専用ツール

カンバンやガントチャートが最初から用意された専用のツールでは、作業をカードとして登録し、日付を入れるだけで横棒が描かれます。横棒をつまんで動かせば日付も変わるので、日程の変更が多いプロジェクトほど、エクセルとの差が大きくなります。

専用ツールを選ぶときは、無料で使える範囲と、料金が変わる予定がないかを確かめておきます。たとえば、国内で広く使われているBacklogは、2027年1月1日から料金プランを新しくすると公式ブログで告知しています。告知によると、現在のプランの新規契約は2026年12月31日までで、フリープランのユーザーの上限は10名から5名に変わります。新しいプランは月払いでエコノミーが1か月あたり21,000円(税抜)からです。ツールを選ぶときは、今の料金だけでなく、こうした改定の予定も公式の告知で確かめておくと安心です。

一人で使うWBSと、チームで使うWBSの違い

WBSは、チームのプロジェクトだけのものではありません。副業の案件や、資格の勉強、引っ越しの準備のように、一人で進める計画にも役立ちます。

一人で使う場合は、担当の列を省き、その代わりに工数の列を丁寧に書くのがおすすめです。一人の計画が崩れる一番の原因は、1日に使える時間を超えて作業を詰め込むことだからです。平日に使える時間が2時間なら、1日の工数の合計が2時間を超えないように作業を並べます。

チームで使う場合は、担当と状態の列が欠かせません。そのうえで、表を更新するタイミングを決めておきます。「毎日の終わりに状態を変える」「毎週月曜の朝に日程を見直す」のように決めておかないと、表は数日で古くなります。

チームで使うときに、もう1つ決めておきたいのが、遅れの伝え方です。遅れが分かった時点で、担当者が自分から表の日付を直し、ひとこと添えて知らせる、という決まりにしておくと、遅れが隠れにくくなります。遅れを報告した人を責める雰囲気があると、表の上ではいつまでも予定どおりなのに、締切の直前になって大きな遅れが見つかる、ということが起きます。表の正しさは、報告しやすい雰囲気に支えられています。

一人で使う場合も、考え方は同じです。遅れに気づいたら、その日のうちに日付を直します。直すのが嫌で表を開かなくなる、というのが一番もったいない使い方です。

どちらの場合も、計画どおりに進まない日は必ずあります。計画は守るためだけのものではなく、ずれたことに早く気づくためのものです。ずれたら日付を直す、それで十分です。自分を責める必要はありません。

無料から試せるガントチャートのツール

エクセルの横棒を毎回描き直すのが負担になってきた人や、WBSの一覧とガントチャートを同じ画面で扱いたい人の候補の1つが、国産のプロジェクト管理ツールのPinatecaです。

公式の料金ページによると、Pinatecaのフリープランは5人まで・ボード10個まで無料で、カンバン・ガント・カレンダー・リストを含む8種類のボードをすべて使えます。公式の使い方ガイドでは、ガントのボードはカードの開始日と締切を横棒で表示し、棒をつかんで動かせば日付もその場で変わると説明されています。日と週の目盛りを切り替えられ、今日の位置には赤い縦線が引かれます。表の形でカードを並べる一覧のボードもあり、WBSの作業一覧のように担当・ラベル・期限を横一列で見られます。クレジットカードの登録は不要で、6人目、または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円、年払いなら1人あたり月額400円、いずれも税抜)になります。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

エクセルで作ったWBSの作業一覧を、ツールのカードとして登録し直す手間はかかります。最初は進行中のプロジェクトの一部だけを移して試し、使い勝手を確かめてから全体を移すと、無理なく切り替えられます。

段取りを整える力は、在宅の仕事でも生きる

在宅ワークやフリーランスの市場を長く見てきた立場から言えば、長く仕事が続く人ほど、作業そのものの速さより、段取りを相手と共有する力を大切にしています。WBSのような一覧で「今どこまで進んでいて、次に何をするか」を示せる人は、依頼する側から見て安心して任せられる相手です。その安心が、次の依頼につながっていきます。

もう1つの観察として、間に入る手数料のない直接の取引ほど、そうした信頼の関係が長く続きやすいと感じます。依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手元に残る金額が厚くなるからです。手数料0%で直接取引できる環境は、双方が得をする関係を育てる土台になります。

工程の管理や業務の整理を仕事にする道もあります。企業の業務の進め方を整え、生成AIなどの道具を取り入れる手伝いをする仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。開発のプロジェクトでWBSを使う側に回りたい人は、アプリケーション開発のお仕事で仕事の種類を確かめられます。経営と業務改善の知識を体系的に身に付けたい人には、中小企業診断士の資格ガイドも参考になります。

収入の相場は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場と著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。在宅で働く環境づくりに国の助成金を使える場合もあり、その仕組みはテレワーク 助成金 2026で整理しています。

よくある質問

Q. 無料のWBSテンプレートは仕事で使っても大丈夫ですか?

多くは仕事でも使えますが、配布元によっては「個人での利用に限る」「再配布は禁止」といった条件が付いています。会社の仕事で使う場合や、クライアントに渡す場合は、配布元の説明を読んでから使います。また、マクロが入ったファイルは、出所がはっきりしない限り有効にしないのが安全です。

Q. WBSとガントチャートは何が違いますか?

WBSは、プロジェクトの作業を大きなまとまりから小さな作業へと分けた「何をやるか」の一覧です。ガントチャートは、その作業を縦に並べ、開始日から終了日までを横棒で表した「いつやるか」の図です。配布されているテンプレートの多くは、左にWBS、右にガントチャートを並べた1枚の形になっています。

Q. WBSの作業はどこまで細かく分ければよいですか?

目安は、1つの作業が1日から数日で終わる大きさで、終わったかどうかを誰が見ても同じように判断でき、担当者が1人に決まっているところまでです。粗すぎると進み具合が分からず、細かすぎると表の更新が負担になります。打ち合わせや確認待ちの時間も作業として入れておきます。

Q. エクセルのWBSから別の方法に移る目安はありますか?

最新のファイルがどれか分からなくなる、同時に編集できずに待ち時間が出る、日程の変更のたびに横棒を描き直している、といった問題が週に何度も起きるようになったら検討の時期です。複数の人で同時に編集したいだけならGoogleスプレッドシート、日程の変更が多いならガントチャートが使える専用ツールが向いています。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年5月22日最終更新:2026年10月12日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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