スプレッドシートで工程表を作る手順と、共有しながら更新する方法


この記事のポイント
- ✓Googleスプレッドシートで工程表を作る手順を
- ✓条件付き書式で期間の横棒を出す数式
- ✓プルダウンでの状況の管理まで順に解説します
工程表をGoogleスプレッドシートで作りたい。テンプレートを探してみたものの、列が多すぎたり、自分の仕事に合わなかったりして、結局使いにくい。そう感じている人は少なくありません。工程表は、作業の数や期間、関わる人数によって必要な形が変わるので、他人が作った表がそのまま合うことはまれです。
この記事では、Googleスプレッドシートで工程表を自分で作る手順を、列の決め方から、期間の横棒を自動で塗る数式、状況の管理、共有しながら更新する決まりまで順に解説します。操作の手順は、2026年10月時点のGoogleのヘルプの記載に沿っています。結論を先に書くと、使いやすい工程表の条件は「列が少ない」「更新が1か所で済む」「遅れが色で分かる」の3つです。この3つを押さえれば、テンプレートに頼らなくても、仕事に合った表を30分ほどで作れます。表で回すのが苦しくなったときの選択肢として、ガントやカンバンのボードを使えるPinatecaにも触れます。
テンプレートが合わない理由と、自分で作る利点
工程表のテンプレートは、ネット上にたくさん公開されています。それでも使いにくいと感じるのは、テンプレートが「誰にでも当てはまるように」作られているからです。建設の現場向けのものは工種や職人の欄が多く、システム開発向けのものは要件定義や試験の欄が並びます。自分の仕事に関係のない列や行を消していくうちに、数式が壊れ、結局最初から作り直すことになりがちです。
自分で作る利点は3つあります。
1つ目は、必要な列だけで始められることです。列が少ないほど、更新の手間が減り、表が続きます。
2つ目は、数式の意味が分かることです。期間の横棒や遅れの色がどの数式で動いているかを自分で理解していれば、表が崩れたときにも直せます。他人のテンプレートでは、数式が壊れたときに手が止まります。
3つ目は、仕事に合わせて育てられることです。最初は8列で始め、困ったことが起きたら列やルールを追加していけば、半年後には自分たちの仕事にぴったり合った表になります。
Googleスプレッドシートを使うのは、無料で使えて、複数の人が同じ表を同時に開いて更新でき、変更の履歴も残るからです。Excelのファイルをメールで送り合う形だと、誰が持っているファイルが最新なのか分からなくなります。スプレッドシートなら、表は常に1つで、全員が同じものを見られます。
表を作る前に、作業を洗い出す
工程表づくりでいちばん時間をかけるべきなのは、表の見た目ではなく、作業の洗い出しです。作業の抜けがあると、どれだけきれいな表を作っても、途中で予定が崩れます。
大きな作業から小さな作業に分ける
最初に、仕事全体を3〜6個ほどの大きな段階に分けます。たとえば、ホームページの制作なら「準備」「設計」「制作」「確認」「公開」です。次に、それぞれの段階を、1人が数日から1週間ほどで終えられる大きさの作業に分けます。「制作」なら「トップページの作成」「下層ページの作成」「問い合わせフォームの設置」のようにします。
作業の大きさをそろえる
1つの作業が1日で終わるものと、1か月かかるものが混ざっていると、表の上で進み具合を比べにくくなります。1か月かかる作業は、週ごとの作業に分けます。逆に、数時間で終わる細かい作業は、まとめて1行にします。
誰かの確認を待つ作業も書く
見落としやすいのが、お客様や上司の確認を待つ時間です。「デザイン案の確認(お客様)」のように、待つ作業も1行として書き、期間を取っておきます。確認に何日かかるかは、相手に先に聞いておきます。ここを書いておかないと、工程表の上では間に合うはずの予定が、確認待ちで崩れます。
洗い出した作業は、まず紙やメモに書き出し、順番を並べ替えてから表に入れます。表に入れてから並べ替えるより、ずっと早く済みます。
工程表に入れる列を決める
最初に決めるのは、表に入れる列です。列が多いほど情報は増えますが、更新の手間も増え、やがて誰も更新しなくなります。最初は次の8列から始めるのがおすすめです。
| 列 | 中身 | 入れ方 |
|---|---|---|
| No | 作業の番号 | 手で入れる |
| 工程 | 作業の名前 | 手で入れる |
| 担当 | 担当する人 | プルダウンで選ぶ |
| 開始日 | 作業を始める日 | 手で入れる |
| 終了日 | 作業を終える日 | 手で入れる |
| 日数 | 作業にかかる日数 | 数式で自動 |
| 状況 | 未着手・進行中・完了など | プルダウンで選ぶ |
| 備考 | 遅れの理由や注意 | 手で入れる |
この8列の右側に、日付を1日ずつ並べた列を作り、作業の期間を色で塗って横棒のように見せます。工程表とガントチャートは、ほぼ同じものを指して使われることが多く、横棒で期間を表す表をガントチャートと呼びます。
列を増やしたくなったら
進捗率、前の工程とのつながり、予定と実績の比較など、入れたくなる列はたくさんあります。ただ、列を1つ増やすたびに、全員が更新する項目が1つ増えます。増やすのは、「その列がないと困った」という出来事が2回以上起きてからにします。
たとえば、進捗率の列はよく追加されますが、「60%」と「70%」の違いを人によって同じ基準で付けるのは難しく、数字が実態を表さないことがよくあります。状況の列を「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4つで正しく更新するほうが、進み具合はずっと正確に伝わります。数字で進み具合を表したくなったら、作業をもっと小さく分けて、完了した作業の数で数えるほうが確実です。
1行に1つの作業を書く
1つの行には、1人の担当が、1つの期間で行う作業を1つだけ書きます。「デザインと実装」のように2つの作業を1行にまとめると、片方だけ終わったときに状況を正しく書けません。作業が大きすぎる場合は、行を分けます。
日付の列を作る
右側に日付を並べる部分を作ります。ここでは、作業の一覧をA列からH列に並べ、I列から右に日付を並べる形で説明します。
手順1 最初の日付を入れる
1行目のI列(I1)に、工程表の最初の日付を入れます。たとえば工程全体が11月1日から始まるなら、その日付を入れます。
手順2 次の日付を数式で並べる
J1に「=I1+1」と入力し、右に向かって必要な日数だけコピーします。最初の日付を変えるだけで、すべての日付がずれて並び直されます。日付の列が多すぎると表が重くなるので、工程全体の期間に1〜2週間の余裕を加えた日数にしておきます。
手順3 日付の見た目を短くする
日付のセルを選び、表示形式で「日」だけを表示するようにすると、列の幅を狭くできます。2行目に曜日を表示したい場合は、I2に「=TEXT(I1,"ddd")」と入れて右にコピーします。曜日が表示されると、週の区切りが分かりやすくなります。
手順4 日数を数式で出す
F列の日数は、開始日と終了日から計算します。土日を含めた日数なら「=E3-D3+1」、土日を除いた日数なら「=NETWORKDAYS(D3,E3)」と入れます。祝日も除きたい場合は、祝日の一覧を別のシートに作り、NETWORKDAYSの3つ目の指定にその範囲を入れます。
条件付き書式で期間の横棒を出す
工程表の見やすさを決めるのが、期間の横棒です。日付の列のセルを手で塗る方法もありますが、予定が変わるたびに塗り直すことになり、更新の手間が大きくなります。条件付き書式を使えば、開始日と終了日を書き換えるだけで、横棒が自動で塗り直されます。
条件付き書式とは、決めた条件を満たすセルの色や文字の見た目を自動で変える機能のことです。Googleのヘルプでは、カスタム数式を使う方法について、次のように説明されています。
カスタム数式を使用すると、他のセルの内容に基づいて特定のセルに書式を設定することができます。 出典: Google ドキュメント エディタ ヘルプ(Google スプレッドシートで条件付き書式ルールを使用する)
手順1 塗る範囲を選ぶ
日付の列の、作業の行の範囲を選びます。たとえば、作業が3行目から50行目まで、日付がI列からBZ列までなら、I3からBZ50までを選びます。
手順2 カスタム数式のルールを作る
メニューの「表示形式」から「条件付き書式」をクリックすると、右側に設定の欄が開きます。「セルの書式設定の条件」のプルダウンで「カスタム数式」を選び、「値または数式」に次の数式を入れます。
=AND(I$1>=$D3, $E3>=I$1)
この数式は、「1行目の日付が、その行の開始日以上で、なおかつその行の終了日が1行目の日付以上なら」、つまり「1行目の日付が開始日から終了日までの間にあるなら」という意味です。「$」の付け方がポイントで、I$1は行を1行目に固定し、$D3と$E3は列をD列とE列に固定しています。こうしておくと、範囲のすべてのセルに同じルールが正しく当てはまります。
手順3 色を選ぶ
「書式設定のスタイル」で塗りつぶしの色を選び、「完了」をクリックします。開始日と終了日が入っている行に、期間の横棒が表示されます。
状況ごとに色を変える
完了した作業は灰色、遅れている作業は赤、というように、状況で色を変えると、さらに見やすくなります。条件付き書式のルールを追加し、たとえば次のような数式を使います。
=AND(I$1>=$D3, $E3>=I$1, $G3="完了")
ルールは上にあるものが優先されるので、「完了」の色のルールを、通常の色のルールより上に並べます。
今日の列に印を付ける
今日の日付の列に色を付けると、今日の時点でどの作業が進んでいるべきかがひと目で分かります。日付の範囲に、次の数式のルールを追加します。
=I$1=TODAY()
土日の列を薄い色にしたい場合は、「=WEEKDAY(I$1,2)>5」のルールを追加します。
遅れている作業を目立たせる
終了日を過ぎているのに状況が「完了」になっていない作業は、遅れています。作業の名前の列(B列)に、次の数式のルールを追加すると、遅れている作業の名前が赤く表示されます。
=AND(TODAY()>$E3, NOT($G3="完了"))
これで、表を開いた人が、何が遅れているかをすぐに把握できます。
プルダウンで担当と状況をそろえる
担当や状況を自由に書いてもらうと、「完了」「済」「終わり」のように書き方がばらばらになり、条件付き書式の数式が正しく働きません。プルダウンで選ぶ形にして、書き方をそろえます。
Googleのヘルプのセル内にプルダウン リストを作成するによると、プルダウンは次のいずれかの方法で作れます。
・セルに「@」を入力し、メニューのコンポーネントから「プルダウン」を選ぶ
・上部の「挿入」から「プルダウン」を選ぶ
・「データ」から「データの入力規則」を選び、「ルールを追加」をクリックする
・セルを右クリックして「プルダウン」を選ぶ
右側の「データの入力規則」のパネルで、選択肢を入力します。状況なら「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4つ程度が使いやすい数です。選択肢ごとに色を付けられるので、状況の列を見ただけで進み具合が分かります。
担当の選択肢は、メンバーの一覧を別のシートに作り、「リストを範囲で指定」でその範囲を選ぶ形にしておくと、メンバーが増えたときに一覧に1行追加するだけで済みます。
作り終えたら確かめる7つの点
表ができあがったら、共有する前に次の7つを確かめます。1つでも抜けていると、使い始めてから手直しが必要になります。
- 作業の行が、条件付き書式の範囲にすべて含まれているか
- 開始日と終了日が、日付として入力されているか(左寄せになっていないか)
- 開始日より終了日が前になっている行がないか
- 担当と状況が、すべてプルダウンから選ばれているか
- 今日の列の印が、正しい日付に付いているか
- 締切の行が、目立つ色で表示されているか
- 数式の入った列と見出しの行が、保護されているか
3つ目の確認には、条件付き書式がそのまま使えます。開始日の列に次のルールを追加して色を付けておけば、日付を逆に入れた行がすぐに分かります。
=$D3>$E3
確認が終わったら、テスト用に入れた行を消し、共有の設定に進みます。
スマートフォンから更新する人がいる場合は、スマートフォンのスプレッドシートのアプリで表を開き、状況のプルダウンが選べるか、文字が小さすぎないかも確かめておきます。外出先で更新することが多い人には、状況の列だけを更新すればよい形にしておくと、小さな画面でも操作に迷いません。
共有しながら更新するときの決まり
スプレッドシートの工程表のいちばんの利点は、複数の人が同じ表を同時に開いて更新できることです。一方で、決まりがないまま共有すると、誰かが列を消した、数式を上書きした、という事故が起きます。
共有の範囲を決める
工程表を共有するときは、編集できる人と、見るだけの人を分けます。取引先やお客様に進み具合を見せる場合は、閲覧の権限で共有し、編集はチームの中の人に限ります。共有の手順は、Googleのヘルプの「Google ドライブのファイルを共有する」の記事にあります。
数式の部分を保護する
日数の列や、日付の見出しの行のように、数式が入っている部分は、誤って書き換えられないよう保護します。Googleのヘルプによると、「データ」から「シートと範囲を保護」をクリックすると、右側に設定の欄が開き、範囲やシートを保護できます。保護した範囲は、決めた人しか編集できなくなります。
ただし、ヘルプには、この保護はセキュリティ対策ではなく、共有された人はコピーや書き出しができるとも書かれています。見せてはいけない情報は、工程表とは別のファイルで管理します。
更新する人と時間を決める
全員が好きなときに更新する形だと、更新されない作業が出てきます。「担当者は、作業の状況が変わったらその日のうちに更新する」「毎週月曜の朝に、リーダーが全体を見直す」のように、更新の決まりを作ります。
変更の履歴を確かめる
「誰がいつ予定を変えたのか」を確かめたいときは、変更の履歴を見ます。Googleのヘルプによると、右上の最終編集アイコンにカーソルを合わせると、最終の更新者と日時が分かり、クリックすると以前の版と、誰が何を変えたかを確認できます。以前の版に戻すこともできるので、誤って表を壊したときの助けになります。
締切の目印と、前後のつながりを表す
作業の期間を並べただけの工程表では、「この日までに必ず終える」という目印と、「この作業が終わらないと次が始められない」というつながりが見えません。どちらも、列やルールを少し追加するだけで表せます。
締切の目印を付ける
お客様への納品日や、公開日のように、動かせない日付は、作業とは別の行として書き、期間の横棒の代わりに目立つ色を1日だけ塗ります。状況の列の選択肢に「締切」を追加し、その行だけ色を変えるルールを作ると、表のどこに大事な日があるかがひと目で分かります。プロジェクトの管理では、こうした目印をマイルストーンと呼びます。
前の作業とのつながりを書く
前の作業が終わらないと始められない作業には、備考の列に「No.5の完了後」のように書いておきます。前の作業が遅れたときに、どの作業に影響が出るかをすぐに確かめられます。つながりが多い仕事なら、「前の作業」という列を追加し、前の作業の番号を入れておく方法もあります。
余裕の日数を見える形にする
すべての作業を詰めて並べると、1つ遅れただけで全体が遅れます。締切の前に数日の空きを作り、表の上で空いた列として見えるようにしておくと、遅れたときにどこで取り戻せるかが分かります。
予定と実績を比べたくなったら
工程表を数か月回していると、「予定より何日遅れたか」「どの作業がいつも遅れるか」を知りたくなります。そのときは、開始日と終了日の右に、実際の開始日と実際の終了日の列を追加します。
予定の列は、最初に決めた日付のまま変えず、実際の列に実際の日付を入れます。日数の差は、実際の終了日から予定の終了日を引くだけで計算できます。条件付き書式で、予定の横棒は薄い色、実際の横棒は濃い色にすると、2本の横棒のずれで遅れが見えます。
実績の記録は、次の仕事の見積もりにそのまま役立ちます。「デザインの確認は、予定の2倍かかることが多い」と分かれば、次の工程表では最初から多めに期間を取れます。ただし、記録する列が増えるぶん、更新の手間も増えます。実績の列は、振り返りに使う予定がはっきりしてから追加します。
よくある失敗と防ぎ方
スプレッドシートの工程表でよく起きる失敗を4つ挙げます。
行を追加したら横棒が出ない
条件付き書式の範囲の外に行を追加すると、その行には横棒が表示されません。作業の行は、最初から50行や100行ほど余裕をもって範囲に含めておきます。範囲を広げたいときは、条件付き書式の設定の欄で範囲を書き換えます。
日付を文字で入力してしまう
「11/1」と入力したつもりが、文字として扱われていると、数式が正しく動きません。日付のセルは、表示形式を日付にしておきます。入力した値が右寄せになっていれば日付、左寄せなら文字として扱われていることが多いので、見分けの手がかりになります。
誰も更新しなくなる
工程表が使われなくなるいちばんの理由は、更新の手間です。列を増やしすぎていないか、更新が1か所で済む形になっているかを見直します。週に1回の見直しの場で、表を全員で見る習慣を作ると、更新しないと困る状況が生まれ、更新が続きます。
古い版のファイルが残る
工程表をコピーして作り直すと、古いファイルを開いて更新してしまう人が出てきます。表は1つだけにし、古いものは名前の頭に「旧」を付けるか、見られない場所に移します。
工程表を回すときの週の流れ
工程表は、作った後の更新が続かなければ意味がありません。週に1回の見直しを中心にした、回し方の例を紹介します。
月曜の朝 全体を見直す
リーダーが表を開き、今日の列の印と、赤くなっている作業を確かめます。遅れている作業の担当者に、理由と見込みを聞き、必要なら終了日を書き換えます。終了日を変えたときは、備考の列に「11月8日から11月12日に変更。素材の到着待ち」のように理由を書いておくと、後で振り返るときに役立ちます。
毎日 担当者が状況を更新する
担当者は、作業を始めたら状況を「進行中」に、終えたら「完了」にします。更新は状況の列の1か所だけで済むようにしておくと、忙しい日でも更新が続きます。
金曜 翌週の作業を確かめる
翌週に始まる作業の担当者に、準備ができているかを確かめます。前の工程が遅れていると、翌週の作業も始められないことがあります。早めに気づけば、順番を入れ替えるなどの手が打てます。
取引先やお客様に工程表を見せるとき
フリーランスや小さな会社では、工程表をお客様に共有して、進み具合を見てもらうことがよくあります。社内向けの表をそのまま見せると、内部のメモや、担当者どうしのやり取りまで見えてしまいます。
見せる用のシートを分ける
元の表とは別に、お客様向けのシートを作ります。作業名、開始日、終了日、状況だけを、元の表から参照して表示する形にすると、元の表を更新するだけで、お客様向けのシートも自動で更新されます。備考や担当者の名前のように、見せる必要のない列は含めません。
言葉をお客様向けにする
社内で使っている略語や、作業の呼び名は、お客様には通じないことがあります。お客様向けのシートでは、「デザイン案のご確認」「テスト公開」のように、相手に分かる言葉で書きます。お客様に確認をお願いする作業は、色を変えておくと、相手が自分の番に気づきやすくなります。
共有の権限は閲覧だけにする
お客様には、閲覧の権限で共有します。編集の権限を渡すと、誤って日付が書き換えられたときに、誰が変えたのか確かめる手間が生まれます。ファイルを分けて共有したい場合は、お客様向けのシートだけを別のファイルにし、元の表の値を読み込む形にします。
複数の案件をまとめて見る
案件が2つ、3つと増えると、案件ごとに工程表を作るか、1つの表にまとめるかで迷います。目安は、関わる人が重なっているかどうかです。
案件ごとに担当者が完全に分かれているなら、案件ごとに表を作るほうが見やすくなります。一方で、同じ人が複数の案件の作業を抱えているなら、1つの表に「案件」の列を追加して、まとめて管理します。担当者の列で絞り込むと、1人の人に同じ期間に作業が重なっていないかを確かめられます。
1つの表にまとめると、行の数が増えて見づらくなります。フィルタの機能で、案件ごとや担当者ごとに表示を切り替えられるようにしておくと、必要な行だけを見られます。表示の切り替えは、見る人ごとに別々に設定できる形にしておくと、ほかの人の画面を変えてしまう心配がありません。
現場の工程表で気をつけること
工事やリフォーム、イベントの準備のように、複数の職人や業者が関わる現場の工程表では、事務所の中の仕事とは違う点に気をつけます。
外の人の予定を確かめてから書く
職人や業者の予定は、こちらの都合だけでは決まりません。工程表に書く前に、相手に日程を確かめ、確定したものと仮のものを分けて書きます。仮の予定は、状況の列に「仮」の選択肢を作り、色を変えておくと区別しやすくなります。
天候や資材の遅れを見込む
屋外の作業や、資材の到着を待つ作業は、予定どおりに進まないことがあります。余裕の日数を工程の間に入れておくか、雨の場合の予備日を決めておきます。
現場で見られる形にする
現場の人は、パソコンではなくスマートフォンで工程表を見ることが多くなります。列の数が多いとスマートフォンでは見づらいので、現場向けには、作業名・担当・開始日・終了日だけを並べた別のシートを作り、元の表の値を参照して表示する形にすると見やすくなります。
表で回すのが苦しくなったときの選択肢
スプレッドシートの工程表は、作業の数が数十件、関わる人が数人までなら十分に回ります。ただ、次のような状況になると、表の限界が見えてきます。
・作業が100件を超え、表をスクロールしないと全体が見えない
・複数の案件の工程表が別々のファイルに分かれ、人の予定の重なりが見えない
・遅れたことを担当者に知らせる仕組みがなく、気づくのが月曜の朝になる
・作業ごとのやり取りがチャットやメールに散らばり、表と結び付かない
こうした場面の選択肢の1つが、Pinatecaです。Pinatecaは、カンバン・ガント・カレンダー・リスト・ディスカッション・グリッド・時間割・リソースの8種類のボードと、チャットが最初から使えるプロジェクト管理の道具です。公式ページでは、ガントボードではカードの期間がそのまま横棒で並び、横棒をドラッグすると開始日も締切もその場で変わると案内されています。今日の線で遅れている作業がひと目で分かり、担当者別やラベル別に絞り込めます。リソースボードでは、人やチームごとに負荷の偏りを見られるので、複数の案件で同じ人に作業が重なっていないかを確かめられます。
作業ごとのやり取りは、カードのコメントとワークスペースごとのチャットで行えるので、表とチャットを行き来する必要がなくなります。自分宛てのメンション、担当の割り当て、締切は受信箱に集まります。
公式の料金ページでは、5人までのチームなら期限なしで無料で、ボードは10個まで、8種類のボードもチャットも無料プランから使えると案内されています。6人目、または11個目のボードからは、スタンダードプランで1人あたり月額500円(税抜、年払いなら1人あたり月額400円)です(Pinateca)。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
作業が少なく、関わる人も少ないうちは、この記事の手順で作るスプレッドシートの工程表で十分です。表の更新や連絡の行き来が負担になってきたときに、比べる候補の1つにしてください。
工程の管理を仕事にする
最後に、工程表づくりのような進行の管理が、在宅で働く人の仕事にどうつながるかを整理します。
工程表を作って回す力は、どの業種でも求められます。小さな会社では、進行の管理を専任で担う人を確保できないことが多く、外部の人に表の設計や週の見直しの進行を頼むこともあります。業務の道具を入れ、使い方を整える仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、どんな依頼があるかを紹介しています。スプレッドシートの関数やスクリプトで、工程表の更新を自動にする作業まで手がけたい人は、アプリケーション開発のお仕事が近い分野です。
小さな会社の業務の進め方を経営の面から見直す専門家として、中小企業診断士という資格もあります。詳しくは中小企業診断士にまとめています。離れた場所で働くチームで工程表を共有する会社が使える支援は、テレワーク 助成金 2026で紹介しています。
在宅ワークの仲介を20年見てきた運営者の立場から言えば、長く続く人ほど、自分の作業の進み具合を相手に見える形で示しています。工程表を共有し、遅れそうなときは早めに伝える。それだけで、依頼する側の不安は大きく減ります。仲介の手数料がかからない直接取引なら、依頼する側は同じ予算でより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる場は、こうした見える化で信頼を積み上げる関係と相性がよい場です。
まずは、いま抱えている仕事を作業ごとに書き出し、この記事の8列の表に並べてみてください。期間の横棒が表示されれば、どこに重なりや無理があるかが見えてきます。
よくある質問
Q. スプレッドシートの工程表で、横棒を自動で表示する方法は?
条件付き書式のカスタム数式を使います。日付の列の範囲を選び、「表示形式」から「条件付き書式」を開いて、「カスタム数式」に「=AND(I$1>=$D3, I$1<=$E3)」のような数式を入れます。1行目の日付が、その行の開始日と終了日の間にあるセルだけが塗られるので、日付を書き換えるだけで横棒も自動で動きます。
Q. 工程表には、どんな列を入れればよいですか?
最初は、番号・工程・担当・開始日・終了日・日数・状況・備考の8列から始めるのがおすすめです。列が多いほど更新の手間が増え、やがて誰も更新しなくなります。進捗率や予定と実績の比較などの列は、「その列がないと困った」という出来事が起きてから追加します。1行には1つの作業だけを書きます。
Q. 複数人で工程表を共有するとき、何に気をつければよいですか?
編集できる人と見るだけの人を分け、数式が入っている部分は「データ」の「シートと範囲を保護」で保護します。担当や状況はプルダウンで選ぶ形にして、書き方をそろえます。誰がいつ予定を変えたかは、右上の最終編集アイコンから変更の履歴で確認できます。更新する人と時間の決まりも作っておきます。
Q. 土日を除いた作業日数を計算するには?
NETWORKDAYS関数を使います。開始日がD列、終了日がE列なら「=NETWORKDAYS(D3,E3)」で、土日を除いた日数が出ます。祝日も除きたい場合は、祝日の日付の一覧を別のシートに作り、NETWORKDAYSの3つ目の指定にその範囲を入れます。土日を含めた日数なら「=E3-D3+1」で計算できます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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