【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

総務省の英文ニューズレターの情報流出|メールアドレス775件・氏名21件 請負先アララ経由 2026

@SOHO編集部
@SOHO編集部
総務省の英文ニューズレターの情報流出|メールアドレス775件・氏名21件 請負先アララ経由 2026

この記事のポイント

  • ✓総務省の情報漏洩について
  • ✓2026年11月4日の報道資料をもとに整理
  • ✓英文ニューズレター「ICT × Japan - Policy Information -」の配信を請け負うアララへの不正アクセスで

総務省の情報漏洩について、総務省は2026年11月4日、英文ニューズレター「ICT × Japan - Policy Information -」の電子メール配信業務を請け負うアララ株式会社のメール配信サービスに第三者による不正アクセスが行われ、ニューズレターに登録した人のメールアドレス775件と、登録時に氏名を記入した人の氏名21件が外部に流出したとの報告を受けたと、報道資料で発表しました。 クレジットカード番号や電話番号などは登録が不要なため、流出した情報には含まれていません。総務省は、流出の対象者に個別にメールで連絡するとしています。 ニューズレターに登録していた人がまずすることは、総務省やニューズレターを名乗る心当たりのないメールのURLや添付ファイルを開かないこと、そしてパスワードやクレジットカード情報を入力しないことです。

この記事は、2026年11月5日時点で総務省の報道資料「英文ニューズレター配信業務請負先におけるメールアドレス等の情報流出」(令和8年11月4日)を開き直し、その記載をもとに書いています。背景として、総務省が参照先に挙げているアララの発表も確かめました。報道で見かける推測は入れていません。

総務省の発表で何が起きたのか

報道資料に書かれていることを、最初に整理します。

  • 総務省国際戦略局国際戦略課は、英文ニューズレター「ICT × Japan - Policy Information -」の電子メール配信業務を、アララ株式会社に請け負わせていた
  • アララのメール配信サービスに、第三者による不正アクセスが行われた
  • その結果、サービスに登録されている受信者の情報が外部に流出したと、アララから総務省に報告があった
  • 流出した情報は、メールアドレス775件と、メールアドレス登録時に氏名を記入した人の氏名21件
  • クレジットカード番号や電話番号等は登録が不要なため、流出した情報に含まれていない
  • 原因は、アララのWEBサーバーの脆弱性を第三者に悪用されたこと等とされている
  • アララは、外部からのアクセスとサービスの提供を停止している
  • 総務省は、アララに適切な対応を求め、再発防止に努める。流出の対象者には個別にメールで連絡する

報道資料の冒頭の一文を、そのまま引用します。

総務省国際戦略局国際戦略課が契約しているメール配信サービス提供事業者であるアララ株式会社より、同社のメール配信サービスに対して第三者による不正アクセスが行われ、同サービスに登録されているメールアドレス等の情報が流出したとの報告を受けました。 出典: 総務省「英文ニューズレター配信業務請負先におけるメールアドレス等の情報流出」

この件で押さえておきたいのは、総務省が「流出した」と言い切っている点です。ほかの多くの自治体や企業が、同じアララの件について「漏えいした可能性がある」「調査中」と書いているのとは、書き方が違います。総務省の件は、件数も項目も確定した形で発表されています。

英文ニューズレター「ICT × Japan」とは

対象になるのは、総務省の英文ニューズレターに登録した人です。どんなニューズレターなのかを確かめておきます。

「ICT × Japan - Policy Information -」は、総務省国際戦略局国際戦略課が実施している英文のニューズレターです。ICTとは、情報通信技術のことで、通信やインターネット、放送などの分野を指します。総務省の英語のサイト「MIC ICT Policy」の関連リンクの欄には、このニューズレターへのリンクが「ICT × Japan - Policy Information - (News Letter)」として載っています。同じサイトには、総務省の情報通信の政策についての英語の報道資料が掲載されています。ニューズレターに登録していたかどうか思い出せない人は、このサイトを見て、見覚えのある題や内容かどうかを手がかりにするのも1つの方法です。

ニューズレターの受信を希望する人は、メールアドレスを登録して受け取る仕組みです。報道資料は、流出した氏名を「メールアドレス登録時に氏名を記入した方の氏名」と書いています。つまり、登録のときに氏名を記入しなかった人もいて、メールアドレスの775件に対して氏名が21件にとどまっている、ということです。

登録者がどんな人なのか、国内か海外か、個人か組織かといった内訳は、報道資料に書かれていません。この記事でも推測はしません。

請負の関係を整理する

今回の件には、総務省とアララの2者が関わっています。誰が何を受け持っていたかを表にすると、次のとおりです。

立場 名前 受け持っていたこと
発注した行政機関 総務省 国際戦略局 国際戦略課 英文ニューズレター「ICT × Japan - Policy Information -」を実施
請負先 アララ株式会社 ニューズレターの電子メール配信業務を請け負い、メール配信サービスで配信

報道資料は、アララを「契約しているメール配信サービス提供事業者」であり、「英文ニューズレター配信」を受託している事業者と書いています。請負とは、決まった仕事を完成させることを約束して引き受ける契約の形のことです。今回は、ニューズレターをメールで届ける仕事を、総務省がアララに任せていました。

メールを確実に届けるには、迷惑メールと判定されないための設定や、届かなかったメールの記録、送信の量の調整など、専門の手間がかかります。そのため、多くの企業や行政機関は、メールを送る仕事を専門の事業者に任せています。この形では、送り先のメールアドレスや、登録のときに記入された情報が、配信の事業者の側に保存されます。今回流出したのは、まさにその情報です。

自治体の件では、自治体が委託したシステムの事業者が、さらにアララのサービスを使っていた形が多く見られます。総務省の件は、総務省がアララと直接契約していた点が違います。そのため、報告もアララから総務省へ直接届いています。

流出した情報と、含まれていない情報

報道資料に書かれていることを、流出した情報と、含まれていないと明記された情報に分けて表にします。

区分 総務省の報道資料の記載
対象者 総務省の英文ニューズレター配信に登録された人
流出した情報 メールアドレス(775件)
流出した情報 メールアドレス登録時に氏名を記入した人の氏名(21件)
含まれていない情報 クレジットカード番号や電話番号等(登録が不要なため)

氏名が流出したのは、登録時に氏名を記入した21件だけです。氏名を記入しなかった人は、メールアドレスだけが流出したことになります。自分がどちらに当たるかは、登録したときの記憶をたどるしかありません。思い出せない場合は、氏名も流出した側に入っていると考えて備えておくと、偽のメールに名前で呼びかけられたときにも慌てずにすみます。

ここで注意したいのは、21件という数字の意味です。メールアドレスと氏名がそろうと、偽のメールで名前を呼びかけることができます。「〇〇様」と自分の名前で始まるメールは、本物らしく見えやすくなります。氏名を記入した覚えがある人は、特に気をつけてください。

報道資料は、所属する組織の名前や役職について触れていません。登録のときにそうした項目があったかどうかも書かれていません。書かれていないことを、流出したとも流出していないとも決めつけないでください。

公表までの経緯を日付で並べる

総務省の件に関わる発表を、日付の順に並べます。総務省の発表と、背景にあるアララの発表を分けて書いています。

日付 出来事 出典
2026年10月29日 アララがアララメッセージへの不正アクセスについて第1報を公表 アララ
2026年10月31日 アララがアララメッセージの提供をすべて停止 アララ(第2報)
2026年11月2日 アララが第2報を公表 アララ
2026年11月4日 総務省が報道資料を公表 総務省

総務省がアララから報告を受けた日や、不正アクセスが行われた日は、報道資料には書かれていません。報道資料に第1報などの番号は付いていません。11月5日時点で、総務省の報道資料の一覧に、この件の続報は見当たりませんでした。

原因はアララのWEBサーバーの脆弱性等

報道資料は、原因を次のように書いています。

アララ社のWEBサーバーの脆弱性を第三者に悪用されたこと等が原因とされております。詳しくは、同社のウェブサイトより、本件(総務省からの受託以外のサービスに係る情報流出も含む)に係る報道資料等をご覧ください。 出典: 総務省「英文ニューズレター配信業務請負先におけるメールアドレス等の情報流出」

脆弱性とは、システムの設計や作りの弱点で、第三者に悪用されると不正に入り込まれるおそれがある部分のことです。総務省は、詳しくはアララの発表を見るよう案内しています。

アララは2026年11月2日の第2報で、全体の状況を次のように説明しています。

  • 原因は、第1報でお知らせした「Web サーバーの脆弱性」に加え、システム環境における問題も関係していたことが判明した
  • 本サービスを経由した不正アクセス(10月28日から31日)で、契約企業の環境のサーバー97台(最大約380社、精査中)から、メールアドレスと会員情報が外部に持ち出された(持ち出された恐れのあるものを含む)
  • 持ち出されたメールアドレスは、現時点の調査で約77百万件(精査中)。最終ユーザー数を示すものではない
  • 10月31日にサービスの提供をすべて停止し、再開の時期は未定

アララの約77百万件は、アララのサービス全体の数字です。総務省の件数は、総務省が発表したメールアドレス775件と氏名21件です。2つの数字を混ぜないでください。アララの件の全体像は、アララメッセージへの不正アクセスの総まとめで、公表した企業と自治体の一覧とあわせて整理しています。

アララの問い合わせ窓口は、アララのサービスを導入している契約企業向けのものです。個人の登録者が問い合わせる窓口ではありません。総務省のニューズレターに登録していた人は、総務省の連絡先に問い合わせてください。

「流出」と「漏えいの可能性」の違い

今回のアララの件では、発表ごとに言葉の使い方が違います。総務省の件を正しく受け止めるために、言葉の違いを整理しておきます。

総務省の報道資料は、題に「情報流出」と書き、本文でも「外部に流出したとの報告を受けました」と書いています。流出した情報の件数も、メールアドレス775件、氏名21件と確定した数字です。これは、アララから、総務省の登録者の情報が外に出たと報告を受けた、という意味です。

一方、同じアララの件で発表した自治体の多くは、「漏えいした可能性がある」「漏えいの有無は調査中」と書いています。自治体の多くは、自治体が委託したシステムの事業者を間にはさんでアララのサービスを使っており、自分の利用者の情報が含まれるかを、委託先を通じて確かめている段階だと発表しています。

どちらの書き方であっても、利用者がすることは大きくは変わりません。心当たりのないメールのURLを開かない、パスワードやカード番号を入力しない、使い回しのパスワードを見直す、の3つです。ただし、総務省の件のように流出が確定している場合は、偽のメールが届くことを前提に、早めに備えておくのがよいでしょう。

総務省の対応

報道資料に書かれている対応を、表にします。

誰が 対応
アララ 外部からのアクセスを停止し、サービスの提供を停止
総務省 アララに適切な対応を求める
総務省 個人情報の厳重かつ適正な管理と取扱いを徹底し、再発防止に努める
総務省 情報流出の対象者に、個別にメールで連絡する

報道資料は、関係者に迷惑をかけたことを深くお詫びすると書いています。お詫びの品や補償については、報道資料に記載がありません。

アララがサービスの提供を停止しているので、ニューズレターの配信がどうなるのか、再開の時期や配信の方法を変えるのかは、報道資料には書かれていません。配信が止まっている間に、ニューズレターをうたうメールが届いた場合は、慎重に扱うのが安全です。届いたメールが本物かどうか迷う場合は、メールの中のリンクから開くのではなく、ブラウザで総務省のホームページを自分で開き、同じ内容が掲載されているかを確かめます。報道資料が今後の対応として挙げている登録者への連絡は、流出の対象者への個別のメールでの連絡です。それ以外の名目で総務省やニューズレターを名乗り、何かの入力や支払いを求めるメールが届いた場合は、特に慎重に扱ってください。

自分が対象かを確かめる方法

総務省は、流出の対象者には個別にメールで連絡するとしています。自分が対象かどうかは、まずこの連絡で分かることになります。

それまでの間、自分が対象になりうるかは、次の手順で見当をつけられます。

  1. 総務省の英文ニューズレター「ICT × Japan - Policy Information -」に登録したことがあるかを思い出す
  2. 登録したことがあるなら、どのメールアドレスで登録したかを確かめる。受信箱で「ICT × Japan」「Policy Information」などの語で検索すると、過去のニューズレターが見つかることがある
  3. 登録のときに氏名を記入したかを思い出す
  4. そのメールアドレスを、ほかのサービスのログインにも使っているかを確かめる

ここで気をつけたいのは、総務省からの個別の連絡が「メール」で来るという点です。偽のメールも、同じ形で届く可能性があります。総務省を名乗るメールが届いたら、次の点を落ち着いて確かめてください。

  • 本文のURLから何かを入力させようとしていないか
  • パスワードやクレジットカード番号、口座番号を求めていないか
  • 内容が、総務省の報道資料に書かれていることと合っているか

報道資料によると、ニューズレターの登録ではクレジットカード番号や電話番号は求められていません。お詫びや確認をうたって、こうした情報の入力を求めるメールは疑ってかかるべきです。迷ったときは、メールに書かれた連絡先ではなく、報道資料に載っている国際戦略課の電話番号に確かめます。

メールアドレスと氏名が知られた場合に起こりやすいこと

メールアドレスと、一部の人では氏名が流出しました。これらの情報で起こりやすいのは、偽のメールです。

起こりやすいのは、次のような連絡です。

  • 総務省やニューズレターの名前を使い、「登録情報の確認」をうたってURLへ誘導するメール
  • 「情報流出のお詫び」をうたい、補償の手続きと称して口座番号やカード番号を求めるメール
  • 名前で呼びかけ、政策の資料や会議の案内を装って、添付ファイルを開かせようとするメール
  • アララや、クレジットカード会社を装ったメール

アララの第2報によると、2026年10月28日から30日にかけて、送信元「[email protected]」から「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」等の件名で、クレジットカード会社を装った不審なメールが最大約713万通送られました。送信先は、第三者が外部から持ち込んだメールアドレスとされています。アララは、この件名のメールを受け取った場合は本文のURLにアクセスせず削除するよう呼びかけています。

特に気をつけたいのは、添付ファイルです。政策の資料や会議の案内を装ったメールに、文書や圧縮ファイルが添付されていることがあります。開くと、パソコンに不正なプログラムが入り込むおそれがあります。差出人に心当たりがあっても、普段と違う流れで届いた添付ファイルは、開く前に確かめるのが安全です。

偽のメールの見分け方は、フィッシング詐欺メールの見分け方で、差出人、URL、文面の順に確かめる手順を整理しています。

仕事のメールアドレスで登録していた場合

ニューズレターを仕事の情報収集に使うため、会社や団体のメールアドレスで登録した人もいるはずです。その場合は、個人のアドレスとは違う注意が要ります。

仕事のメールアドレスが知られると、取引先や上司を装って送金や情報の提供を求める偽のメールが届くことがあります。メールアドレスの形から、勤め先の名前が分かることもあります。氏名も流出した人なら、名前と勤め先を組み合わせた、より本物らしいメールが作られるおそれがあります。

勤め先で情報システムの担当者がいる場合は、今回の件で自分のアドレスが対象になりうることを伝えておくと、迷惑メールの対策や、不審なメールが届いたときの相談がしやすくなります。勤め先によっては、外部のサービスに仕事のアドレスを登録するときの決まりを設けているところもあります。決まりがあれば、それに沿って報告してください。

総務省から個別の連絡が届いたら、その内容を勤め先の担当者と共有しておくと、あとで同じ件の偽のメールが届いたときに見分けやすくなります。

同僚や関係者に伝えておきたいこと

英文ニューズレターは、同じ職場の複数の人が登録していることもあります。部署で共有しているメールアドレスで登録している場合は、そのアドレスを見ている全員が、偽のメールを受け取る可能性があります。

今回の件を職場で共有するときは、次の点を伝えておくと、受け取った人が迷わずにすみます。

  • 総務省は、流出の対象者に個別にメールで連絡するとしていること
  • その連絡と同じ時期に、総務省やニューズレターを名乗る偽のメールが届くおそれがあること
  • パスワードやクレジットカード番号、口座番号を求めるメールには応じないこと
  • 迷ったら、メールに書かれた連絡先ではなく、報道資料に載っている国際戦略課の番号に確かめること

共有のアドレスでは、誰がどのメールを開いたかが分かりにくくなりがちです。不審なメールが届いたら、開かずに担当者に知らせる、という決まりを職場で確かめておくと、被害が広がりにくくなります。

メールアドレスだけでも注意が要る理由

流出した情報の大半は、メールアドレスだけです。メールアドレスだけなら大したことはない、と感じる人もいるはずです。それでも注意が要るのは、今回のメールアドレスが「総務省の英文ニューズレターに登録した人のアドレス」という性格を持っているからです。

偽のメールを送る側から見ると、このアドレスの持ち主は、日本の情報通信の政策の情報を受け取りたいと考えて登録した人です。政策の資料、会議や催しの案内、登録情報の更新の依頼といった内容のメールは、こうした人にとって身に覚えがあるように見えやすくなります。本物のニューズレターと同じ英語で書かれたメールが届けば、なおさら見分けにくくなります。

偽のメールが英語で届いた場合も、確かめる順番は日本語のメールと同じです。差出人のアドレスのドメイン、本文のURLの行き先、何を入力させようとしているかを順に見ます。迷ったときに開かないことが、いちばん確実な守り方です。

パスワードとログインの見直し

漏れた情報にパスワードは含まれていません。それでも、メールアドレスが知られると、使い回しのパスワードを試す不正なログインの標的になりやすくなります。

まず、ニューズレターに登録したメールアドレスを、ほかのサービスのログインIDとして使っていないかを確かめます。使っていて、しかも同じパスワードを使い回しているなら、そのサービスのパスワードを別のものに変えておきます。変える順番や、使い回しの見直し方は、パスワードが漏洩したらどうなるかの記事で整理しています。

次に、メールのアカウントそのものを守ります。メールのアカウントに入られると、ほかのサービスのパスワードの再設定メールを横取りされるおそれがあります。パスワードに加えて別の確認を求める多要素認証が使えるなら、有効にしておくと安心です。多要素認証の考え方と、仕事で使う場合の製品の選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較で詳しく説明しています。

自分のメールアドレスが、過去に公表された別の漏えいに含まれていないかを調べる道具もあります。使い方はHave I Been Pwnedの使い方で説明しています。ただし、今回の総務省の件の対象かどうかは、こうした道具では分かりません。今回の件については、総務省からの個別の連絡を待ってください。

登録しているニューズレターを見直す

今回の件をきっかけに、自分が登録しているニューズレターやメールマガジンを見直しておくと、次に同じようなことが起きたときに慌てずにすみます。

まず、受信箱で定期的に届いているメールを洗い出し、登録しているものを書き出します。官公庁、業界団体、取引先、買い物のサイトなど、思った以上に多くの事業者にメールアドレスを預けていることに気づくはずです。

次に、もう読んでいないものは、配信の停止を検討します。登録しているところが少ないほど、どこかで流出が起きたときに影響を受ける範囲は小さくなります。配信の停止の手続きは、そのニューズレターの公式の案内に沿って行います。偽のメールの中の「配信停止」のリンクは押さないようにしてください。偽のメールでは、配信停止のリンクも、アドレスが使われていることを確かめるための罠になっていることがあります。

なお、総務省の英文ニューズレターについては、アララがサービスの提供を停止しているため、今後の配信や登録の扱いがどうなるかは、報道資料に書かれていません。登録の解除や変更を考えている場合も、総務省からの案内を待ってから、総務省のホームページで手続きを確かめるのが安全です。

偽のメールに入力してしまったとき

偽のメールのURLを開いて、何かを入力してしまった場合は、入力した情報の種類に合わせて、すぐに手を打ちます。

  • クレジットカード番号を入力した:カードの裏面にある発行会社の番号に電話し、カードの利用停止を相談する
  • 銀行の口座やネットバンキングの情報を入力した:その銀行の窓口に連絡し、取引の停止を相談する
  • パスワードを入力した:そのサービスのパスワードをすぐに変える。同じパスワードを使っている他のサービスも変える
  • 添付ファイルを開いてしまった:仕事のパソコンなら、すぐに勤め先の情報システムの担当者に知らせる

アララの第2報も、リンク先でクレジットカード情報等を入力した場合は速やかにカード発行会社に連絡するよう呼びかけています。

入力した情報ごとの細かな手順は、フィッシング詐欺で入力してしまったときの記事にまとめています。メールに書かれた連絡先へ電話するのは避けてください。それ自体が偽の窓口のことがあります。

問い合わせ窓口

報道資料に載っている連絡先は次のとおりです。

用件 窓口 電話番号
今回の件について 総務省 国際戦略局 国際戦略課 03-5253-5920

報道資料には、受付時間は書かれていません。電話をかける前に、ニューズレターに登録したメールアドレスと、登録した時期の見当を手元に用意し、聞きたいことを絞っておくと、話が早く進みます。

総務省の代表電話は03-5253-5111ですが、今回の件の連絡先として報道資料に載っているのは国際戦略課の番号です。番号は、メールに書かれたものではなく、総務省のホームページで自分で確かめてください。

行政機関の個人情報の扱いと報告の仕組み

総務省のような国の行政機関も、個人情報を扱う立場として、漏えいが起きたときの対応が決められています。個人情報保護委員会の漏えい等の対応とお役立ち資料では、漏えい等の報告が義務づけられる場合として、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等や、本人の数が民間事業者等で1,000人を超える漏えい等、行政機関等では100人を超える漏えい等などが挙げられています。ここでいう行政機関等には、国の行政機関も含まれます。報告は発覚したらまず速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。

総務省が個人情報保護委員会に報告したかどうかは、報道資料には書かれていません。この記事では、報告の有無を推測しません。ここで知っておきたいのは、委託や請負の先で起きたことでも、情報を預けた側の組織が対応を求められる仕組みになっている、ということです。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で仕事をする人は、仕事の情報収集のために、官公庁や業界団体のニューズレターに登録していることが少なくありません。その多くは、仕事の連絡と同じメールアドレスで受け取っているはずです。今回のように配信の請負先で流出が起きると、仕事の受信箱に偽のメールが届くことになります。

取引先から顧客の情報を預かって作業している人は、自分のアカウントを守ることが、そのまま取引先の情報を守ることにつながります。偽のメールでパスワードを盗まれれば、預かっている情報まで見られてしまうおそれがあるからです。

日々の作業で気をつけたいのは次の点です。

  • ニューズレターやメールマガジンの登録には、仕事の主な連絡に使うアドレスとは別のアドレスを使う
  • 登録したニューズレターやサービスを書き出しておき、流出の発表が出たときにすぐ照らし合わせられるようにする
  • 取引先から預かったアカウントの情報は、パスワード管理の仕組みで管理し、使い回さない
  • 取引先の名前で届いたメールでも、URLやパスワードの入力、送金を求めるものは、電話などで確かめる

どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。迷ったときは、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849、受付時間は9:30から17:30、土日祝日と年末年始を除く)に相談できます。

偽のメールの見分け方は、職場で訓練として取り入れているところもあります。訓練の考え方はフィッシングメール模擬訓練の記事が参考になります。官公庁や企業の発表を一次資料で読み、利用者がすることを整理する力は、在宅でセキュリティ関連の仕事を受けるときにも役立ちます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を、@SOHOの仕事ガイドとして紹介しています。

発表を読むときのコツ

今回のアララの件では、多くの企業や自治体が発表を出しています。総務省の件を読むときに、ほかの発表と混同しないためのコツを整理します。

1つ目は、誰の数字かを確かめることです。総務省の775件と21件は、総務省の英文ニューズレターの登録者についての数字です。アララの約77百万件はアララのサービス全体の数字で、総務省の件数ではありません。

2つ目は、言い切っているか、可能性にとどめているかを見ることです。総務省は「流出した」と書いています。一方、同じアララの件で、多くの自治体は「漏えいした可能性がある」「調査中」と書いています。組織ごとに確かめられた範囲が違うので、表現も変わります。

3つ目は、どの事業の話かを確かめることです。総務省は多くの事業を行っていますが、今回の件は国際戦略局国際戦略課の英文ニューズレターの配信業務の話です。総務省のほかのサービスや手続きが影響を受けたとは、報道資料に書かれていません。

4つ目は、日付を確かめることです。この記事は、2026年11月5日時点の内容です。総務省から続報が出た場合は、そちらの内容が新しい情報になります。

続報を待つ間に整理しておきたいこと

総務省は、流出の対象者に個別にメールで連絡するとしています。連絡を待つ間に、次のことを整理しておくと、連絡が届いたときにすぐ判断できます。

  • 英文ニューズレターに登録したことがあるか、あるならいつ頃か
  • 登録に使ったメールアドレスはどれか、仕事用か個人用か
  • 登録のときに氏名を記入したか
  • そのメールアドレスを他のサービスのログインに使っているか、使い回しているパスワードが無いか

あわせて、不審なメールを受け取ったときの記録を残しておくと、あとで相談するときに役立ちます。受け取った日時、送信元のアドレス、件名を書き留め、本文のURLや添付ファイルは開かずにおきます。記録を取ったら、メールそのものは開かずに削除して構いません。

続報を探すときは、総務省のホームページの「広報・報道」にある報道資料の一覧を見るのが近道です。ニュースの見出しだけで判断せず、総務省の報道資料そのものを開いて、件数や対象の書き方を読むようにしてください。

よくある質問

Q. 総務省の件で流出したのはどんな情報ですか?

総務省の2026年11月4日の報道資料によると、英文ニューズレター「ICT × Japan - Policy Information -」の配信に登録した人のメールアドレス775件と、登録時に氏名を記入した人の氏名21件です。クレジットカード番号や電話番号等は登録が不要なため、流出した情報に含まれていません。

Q. 自分が対象かどうかはどうすれば分かりますか?

総務省は、情報流出の対象者に個別にメールで連絡するとしています。まずはこの連絡を待ちます。ニューズレターに登録したことがあるなら、どのアドレスで登録したか、氏名を記入したかを思い出しておきます。気になる場合は、国際戦略局国際戦略課(03-5253-5920)に確かめられます。

Q. 総務省を名乗るメールが届いたら本物かどうかどう見分けますか?

本文のURLから何かを入力させようとしていないか、パスワードやカード番号を求めていないか、内容が報道資料と合っているかを確かめます。ニューズレターの登録ではカード番号や電話番号は求められていません。迷ったら、メールに書かれた連絡先ではなく、報道資料に載っている電話番号に確かめます。

Q. 原因は何ですか?

総務省の報道資料は、配信を請け負うアララ株式会社のWEBサーバーの脆弱性を第三者に悪用されたこと等が原因とされていると書いています。アララは2026年11月2日の第2報で、Webサーバーの脆弱性に加えてシステム環境における問題も関係していたと説明しています。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月7日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方