Slackと連携できる無料のガントチャートの選び方と、通知を活かした進め方


この記事のポイント
- ✓Slackと連携できる無料のガントチャートの選び方を解説します
- ✓2026年10月時点の公式情報をもとに
- ✓Slack無料プランの制限
Slackと連携できる無料のガントチャートを探すとき、最初に知っておくべき事実があります。Slack単体にはガントチャートの機能がありません。ガントチャートは別のツールで作り、その更新をSlackに通知する、という組み合わせになります。
つまり、選ぶべきものは2つです。ガントチャートを無料で使えるツールと、そのツールをSlackにつなぐ方法です。この記事では、2026年10月3日時点で各サービスの公式ページを確かめた内容をもとに、無料の範囲と連携の方法、そして通知を活かしたプロジェクトの進め方を説明します。
結論:ガントの無料範囲で選び、通知は絞って流す
先に結論を表にします。
| 状況 | 選び方 |
|---|---|
| ガントを無料で使いたい | 無料プランでガントが使えるツールを選ぶ |
| Slackからタスクを作りたい | Slackの公式連携アプリがあるツールを選ぶ |
| 通知だけ流したい | 自動化ツールかWebhookで十分 |
| Slackも無料プランで使う | 連携できるアプリの数の上限を先に確かめる |
ポイントは2つです。1つ目は、有名なタスク管理ツールでも、ガントは有料プランからという例が多いことです。2つ目は、Slackの無料プランには連携できるアプリの数に上限があることです。この2つを確かめずに始めると、使い始めてから「ガントが見られない」「連携が追加できない」に当たります。
もう1つ大事なのは、連携の目的を先に言葉にしておくことです。「作業の完了をすぐ知りたい」「期限の近い作業を毎朝確かめたい」「Slackで出た依頼をタスクにしたい」。目的によって、必要な連携の形が変わります。完了や期限を知りたいだけなら通知の一方通行で足り、依頼をタスクにしたいならSlackから操作できる公式連携アプリが要ります。
ぶっちゃけ、Slack連携の可否よりも、ガントの無料範囲の方が選択肢を大きく絞ります。先にガントのツールを決め、つなぎ方は後から考える方が迷いません。
Slackにガントチャートの機能はあるのか
Slackはチャットの道具です。チャンネル、ダイレクトメッセージ、ハドルミーティング(音声やビデオでの会話)、canvas(文書の作成)、リストといった機能を持っています。リストは、Slackの中で作業の一覧を管理する機能です。
ただし、作業の期間を横棒で並べるガントチャートの機能は、Slackの公式サイトの機能一覧では確認できませんでした。Slackでガントチャートを扱うには、外部のツールと連携する形になります。
連携の形は、大きく3つあります。
- ツールが提供するSlackの公式連携アプリを入れる
- Zapierやn8nのような自動化ツールでつなぐ
- Webhookで自分でつなぐ
1は設定が簡単で、Slackの画面からタスクを作れるなど双方向の操作ができることが多い方法です。2は、公式連携アプリがないツールでもつなげられます。3は、エンジニアなら最も自由度が高い方法です。Webhookとは、ある出来事が起きたときに、指定したURLへ自動で知らせを送る仕組みのことです。
Slack無料プランの制限を先に確かめる
Slackを無料プランで使うなら、連携の前に制限を確かめます。2026年10月3日時点のSlackの料金ページでは、フリープランについて次のように書かれています。
メッセージは 90 日間保存され、検索可能です。過去 12 か月分のメッセージにアクセスするにはアップグレードが必要です。 出典: slack.com
ガントチャートとの連携で効いてくる制限は2つです。
1つ目は、メッセージの履歴が90日間であることです。ツールから流れてきた通知も、90日を過ぎると検索できなくなります。作業の経緯をSlackの通知で追う運用にすると、3か月を超える案件では過去の記録をたどれません。記録の本体はガントチャートのツール側に残し、Slackは「いま起きたこと」を知るための場所と割り切るのが安全です。
2つ目は、連携できるアプリの数です。料金ページのフリープランの説明には「最大で 10 個のアプリ」と書かれています。一方、同じSlackのフリープランの紹介ページには「最大で 3 個のアプリ」と書かれていて、2026年10月3日時点では記載が揃っていません。どちらにしても上限はあるので、ガントのツール、自動化ツール、その他の連携で枠を使い切らないかを、ワークスペースの管理画面で確かめてから設計してください。
有料のプロプランは、料金ページで1人あたり月額1,050円(月払い)、年払いなら1人あたり月額925円と表示されています。プロではメッセージ履歴とアプリの連携が無制限になります。
主要ツールのSlack連携とガントの無料範囲
ガントチャートを作れる代表的なツールについて、公式ページで確かめた内容を並べます。
| ツール | Slackとのつなぎ方 | 無料プランの範囲 | ガントが使えるプラン |
|---|---|---|---|
| Trello | 公式の連携、Power-Up | 1ワークスペース10人・ボード10枚 | Premium(1人あたり月額10ドル・年払い)からタイムライン |
| Asana | 公式の連携アプリ | 2人まで | Starter(1人あたり月額1,200円・年払い)から |
| Notion | プラス以上のBasicコネクト | 1人ならほぼ無制限、複数人はブロック数に制限 | データベースのタイムラインビュー |
| Pinateca | n8n・Zapier・Pabbly Connect・Webhook | 5人・ボード10個 | 無料プランから |
表から分かるとおり、Slackとのつなぎやすさとガントの無料範囲は、ツールごとに組み合わせが違います。TrelloとAsanaはSlackとの連携が手厚い反面、ガントは有料プランからです。どちらを重視するかで選び方が変わります。
TrelloとSlackの組み合わせ
Trelloは、無料プランから「メール、Slack、Teams から To Do をすばやくキャプチャ」できると料金ページに書かれています。Slackのメッセージをそのまま Trello のカードにできるので、チャットで出た依頼をタスクに変える流れが作りやすい組み合わせです。
また、Power-Up(外部サービスとつなぐ追加機能)は無料プランでも1ボードにつき無制限で使えます。料金ページには、Slack、Google Drive、Salesforce など200以上のアプリやツールをボードに統合できるとあります。ただし、パートナーが提供する一部の Power-Up には追加の料金が必要だと注記されています。
弱点は、ガントに近いタイムライン表示が Premium からであることです。無料プランのまま工程表を見たいなら、Trelloでは足りません。Slackとの連携を優先して Trello を使い、工程表は別の道具で作る、という分け方も考えられますが、情報が2か所に分かれる点は覚悟が要ります。
AsanaとSlackの組み合わせ
Asanaは、Slackとの公式連携アプリを提供しています。Asanaの公式ページは、連携でできることを次のように説明しています。
Slack 上で発生した仕事 (リクエストや対応すべき事項) を簡単に取り込み、見落としを防ぎましょう。わずか数クリックで、Slack のメッセージを実行可能な Asana タスクに変換できます。 出典: asana.com
同じページには、Asanaのルール機能とSlackを組み合わせて、Asanaの出来事をきっかけにSlackのチャンネルや個人へ自動でメッセージを送れると書かれています。また、非公開のプロジェクトの更新情報が、そのプロジェクトのメンバーではない人を含むSlackのチャンネルに送られる場合があるという注意書きもあります。通知先のチャンネルを決めるときは、この点を必ず確かめてください。
ガントは Starter からで、無料の Personal は2人までです。少人数でSlackとの連携を重視し、ガントのために有料プランを払えるなら、有力な組み合わせです。5人で Starter を年払いにすると、1,200円×5人×12か月で72,000円です。
NotionとSlackの組み合わせ
Notionは、料金ページによると、プラス以上の「Basicコネクト」でSlackやGoogle ドライブなどと連携できます。フリープランのままSlackとつなぐ前提では計画しにくい点に注意が必要です。
ガントに近い表示は、データベースにタイムラインビューを追加して作ります。Notionのヘルプによると、データベースに日付の範囲を持つ日付の項目がないと、タイムラインには何も表示されません。開始日と終了日を入力する項目を作ってから、タイムラインビューを追加します。
Notionは、仕様書や議事録と日程を1か所で扱えるのが強みです。ドキュメントを中心に仕事を進めるチームには合いますが、タスクの更新をSlackに細かく流す使い方では、専用のタスク管理ツールの方が設定は簡単です。
自動化ツールでつなぐときの注意
公式の連携アプリがないツールでも、ZapierやPabbly Connect、n8nのような自動化ツールを使えばSlackとつなげます。自動化ツールとは、「Aのサービスで何かが起きたら、Bのサービスで何かをする」という流れを、画面の操作だけで組める道具のことです。
使うときに気をつけたい点は3つです。
1つ目は、自動化ツール側の無料の範囲です。自動化ツールの多くは、無料プランで実行できる回数や、作れる流れの数に上限を設けています。通知を頻繁に流す設計にすると、月の途中で上限に当たることがあります。上限の数字はサービスごとに違い、改定もあるので、使う前に各サービスの公式の料金ページで確かめてください。
2つ目は、即時性です。自動化ツールの中には、一定の間隔で相手のサービスを見に行って変化を確かめる方式のものがあります。この方式だと、作業が完了してからSlackに通知が届くまでに時間差が出ます。出来事が起きた瞬間に知らせを受け取る方式(Webhook型)に対応しているかを確かめると、遅れの少ない通知を組めます。
3つ目は、自分で動かせるかどうかです。n8nは、Pinatecaの連携ページの説明にもあるとおり、自分のサーバーでも動かせる自動化ツールです。自分のサーバーで動かせば、外部のサービスにデータを預けずに済みます。エンジニアのいるチームなら、選択肢に入れる価値があります。
社外のメンバーと使うとき
業務委託先やクライアントとSlackでやり取りしながら、ガントで日程を共有する場面もあります。
Slackには、社外の人と安全にやり取りするための「Slack コネクト」という機能があります。料金ページによると、フリープランでは1対1の外部メッセージ、プロプランではグループでの外部メッセージや、外部の組織が参加できる専用チャンネルが使えます。社外の人と複数人でチャンネルを使いたいなら、プロプランが前提になります。
ガントのツール側では、社外の人をどの範囲まで招くかを決めます。案件ごとにボードやプロジェクトを分け、その案件の分だけを見せるのが基本です。Slackのチャンネルとガントの共有範囲がずれると、Slackでは見えるのにガントでは見えない、またはその逆、という混乱が起きます。両方の参加者を揃えておくと、運用が楽になります。
通知を活かした進め方:何を流し、何を流さないか
連携の方法が決まったら、次は通知の設計です。ここを適当にすると、連携は逆効果になります。
榊原がSIerにいた頃、プロジェクトのチャンネルに課題管理ツールの更新をすべて流していた時期がありました。1日に200件を超える通知が流れ、誰も読まなくなりました。結果として、本当に大事な「本番環境の不具合」の通知も埋もれ、対応が半日遅れました。通知は量が増えるほど価値が下がります。
流すべき通知は、次の3種類に絞るのが基本です。
| 種類 | 例 | 届け先 |
|---|---|---|
| 自分が動く必要がある | 担当に割り当てられた、メンションされた | 本人へのダイレクトメッセージ |
| 予定が変わった | 期限が変わった、作業が遅れた | 案件のチャンネル |
| 節目を越えた | 作業が完了した、レビューに回った | 案件のチャンネル |
逆に、流さない方がよい通知もあります。カードの説明文の細かい修正、ラベルの付け替え、並び順の変更などです。これらは情報としての価値が低く、通知の量だけを増やします。
チャンネルの分け方
通知を流すチャンネルの分け方も、運用のしやすさを左右します。おすすめは、人の会話と機械の通知を分けることです。
| チャンネル | 用途 |
|---|---|
| #proj-案件名 | 案件についてのメンバーの会話 |
| #notify-案件名 | ガントのツールからの通知だけを流す |
| #notify-deadline | 全案件の期限が近い作業のまとめ |
人の会話のチャンネルに通知が混ざると、会話が流れて読みにくくなります。通知専用のチャンネルを作り、人の会話と分けておけば、会話のチャンネルは読みやすいまま保てます。通知のチャンネルは、必要なときに見に行く場所と位置づけます。
チャンネルの名前の付け方も、最初に決めておくと後で探しやすくなります。「proj-」「notify-」のように用途を表す言葉を先頭に付けると、チャンネルの一覧で同じ種類が並び、どれが通知用かが一目で分かります。案件が終わったら、チャンネルをアーカイブして一覧から外しておくと、進行中の案件だけが目に入ります。
ただし、Slackの無料プランでは、チャンネルは無制限に作れますが、履歴は90日間です。通知のチャンネルを記録の置き場にしないことが前提です。
通知の具体例3つ
実際によく使われる通知の形を3つ挙げます。
1つ目は、朝の期限通知です。毎朝決まった時刻に、その日と翌日に期限が来る作業をまとめて1通流します。1件ずつ流すより、1通にまとめた方が読まれます。朝会の代わりにもなります。
2つ目は、完了の通知です。作業が「完了」の列に移ったときに、案件のチャンネルへ流します。次の工程の担当者が、前の工程の完了を待たずに気づけます。依存関係のある作業ほど、この通知の効果が大きくなります。
3つ目は、担当の割り当ての通知です。作業に担当者が付いたときに、本人へダイレクトメッセージで送ります。チャンネルで流すと他の通知に埋もれますが、本人宛なら見落としが減ります。
どの通知も、「誰が、何をすべきか」が1通で分かる文面にすることが大切です。「カードが更新されました」だけでは、開いて確かめる手間が発生します。作業名、期限、担当者、リンクの4つを入れておくと、通知だけで判断できます。
本人宛の通知とメンションの使い分け
通知を設計するうえで、もう1つ決めておきたいのが、チャンネルへの通知と本人への通知の使い分けです。
チャンネルへの通知は、関係者全員が知っておくべき情報に使います。作業の完了や予定の変更がこれに当たります。一方、本人への通知は、その人が動かないと進まない情報に使います。担当の割り当てや、レビューの依頼がこれに当たります。
Slackのメンション(@で相手を指定する機能)を通知の文面に入れる方法もあります。チャンネルの通知でも、メンションされた本人には別途知らせが届きます。ただし、すべての通知にメンションを付けると、本人への知らせが多すぎて、かえって見落としが増えます。メンションは「この人が今日中に動く必要がある」ときだけに絞るのが目安です。
もう1つの工夫は、通知の時間帯です。夜間や休日に通知が届くと、メンバーの負担になります。期限の通知のようにまとめて流すものは、平日の朝に1回と決めておくと、チーム全体の生活のリズムを崩しません。
ガントの更新を続けるための仕組み
Slackと連携しても、ガントそのものが更新されなければ、流れる通知も古い情報になります。更新を続けるための仕組みを、Slackの側にも用意しておくと効果的です。
1つ目は、週に1回のリマインドです。Slackのリマインダー機能を使って、毎週金曜の夕方に「ガントの見直しをお願いします」と案件のチャンネルに流します。人が思い出すのを待つより、決まった時刻に機械に言わせる方が確実です。
2つ目は、完了の報告をガントの操作に一本化することです。Slackで「終わりました」と書くのではなく、ガントのツールで作業を完了にすると、その通知がSlackに流れる、という形にします。報告の場所が1つになるので、ガントとSlackで情報がずれません。
3つ目は、遅れの申告を早めにすることです。作業が遅れそうだと分かった時点で、ガントの日付を直してもらいます。日付が変わったという通知がSlackに流れれば、後ろの工程の担当者がすぐに気づけます。
導入の進め方
Slackとガントのツールの連携は、一度に全部つなごうとすると失敗しやすくなります。段階を分けて進めるのがおすすめです。
1週目は、ガントのツールだけを使います。案件を登録し、作業を横棒で並べ、チームで更新する習慣を作ります。この段階ではSlackとはつなぎません。
2週目に、完了の通知だけをSlackに流します。通知専用のチャンネルを作り、作業が完了したときだけ知らせが届くようにします。通知の量と文面がちょうどよいかを、1週間かけて確かめます。
3週目に、担当の割り当ての通知を本人宛に追加します。4週目に、朝の期限通知を追加します。
1つずつ追加すると、どの通知が役に立ち、どの通知が不要かを判断しやすくなります。最初から全部つなぐと、どれが原因で通知が多すぎるのかが分からなくなります。
よくある失敗と防ぎ方
最後に、Slackとガントの連携でよくある失敗を挙げます。
| 失敗 | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 通知が多すぎて誰も読まない | すべての更新を流している | 流す通知を3種類に絞る |
| 大事な会話が通知に埋もれる | 会話と通知が同じチャンネル | 通知専用のチャンネルを作る |
| 過去の経緯がたどれない | 記録をSlackに頼っている | 記録はガントのツールに残す |
| 連携が追加できない | 無料プランのアプリ数の上限 | 管理画面で上限を先に確かめる |
| 別の取引先に情報が見える | 通知先の参加者を確かめていない | 案件ごとにチャンネルを分ける |
どの失敗も、技術の問題ではなく設計の問題です。連携を始める前に、何を流すか、どこに流すか、記録をどこに残すかを決めておけば、ほとんど防げます。
Webhookで自分でつなぐ場合
エンジニアなら、Webhookを使って自分でつなぐ方法もあります。Slackの「Incoming Webhook」を使えば、決まったURLにJSONを送るだけでチャンネルにメッセージを投稿できます。
curl -X POST -H 'Content-type: application/json' \
--data '{"text":"【完了】デザイン確定(担当: 佐藤 / 期限: 10/10)"}' \
https://hooks.slack.com/services/XXXX/XXXX/XXXX
ガントのツール側がWebhookを送れるなら、その受け口に小さなプログラムを用意し、必要な出来事だけを選んでSlackに転送します。こうすると、流す通知の種類と文面を完全に自分で決められます。
自分でつなぐ利点は、通知の文面を自由に組めることです。たとえば、期限まで残り何日かを計算して文面に入れる、遅れている作業だけを赤い印付きで流す、といった工夫ができます。一方で、受け口のプログラムを動かし続ける場所と、止まったときに気づく仕組みが必要になります。
注意点は2つです。1つ目は、WebhookのURLは鍵と同じだということです。URLを知っていれば誰でもチャンネルに投稿できてしまうので、プログラムの中に直接書かず、環境変数などで管理します。Gitのリポジトリに含めてはいけません。2つ目は、受け取った知らせが本物かを確かめることです。署名付きのWebhookを送れるツールなら、受け取る側で署名を検証します。
共有と権限で気をつけること
Slackとガントのツールをつなぐと、情報の流れる範囲が広がります。気をつけたい点を3つ挙げます。
1つ目は、通知先のチャンネルに誰がいるかです。社外の人も参加しているチャンネルに、別のクライアントの案件の通知を流すと、情報が漏れます。通知先は案件ごとに分け、参加者を確かめてから設定します。
2つ目は、連携に使うトークンの扱いです。トークンとは、ツールに接続するための合言葉のような文字列のことです。自動化ツールに貼り付けたトークンは、そのツールの権限でデータを読み書きできます。使わなくなった連携は、トークンを無効にしておきます。
3つ目は、退職や契約終了のときの後始末です。メンバーが抜けたら、Slackとガントのツールの両方からアカウントを外し、その人が作った連携が残っていないかを確かめます。
Slackを無料のまま使い続けられるかの判断
費用を抑えたいなら、Slackを無料プランのまま使い続けられるかを見極めることが大切です。判断の目安を3つ挙げます。
1つ目は、案件の期間です。1つの案件が3か月以内に終わるなら、90日間のメッセージ履歴でも大きな支障はありません。半年や1年にわたる案件で、過去のやり取りをSlackで探す機会が多いなら、プロプランを検討する時期です。ただし、記録をガントのツール側に残す運用にしていれば、Slackの履歴が消えても困る場面は減ります。
2つ目は、連携するアプリの数です。ガントのツール、自動化ツール、カレンダー、ファイルの共有など、つなぎたいアプリを書き出し、上限に収まるかを確かめます。上限を超えるなら、自動化ツールに通知をまとめて、Slack側の連携を1つにする方法もあります。
3つ目は、社外の人と複数人でやり取りするかどうかです。前の節で説明したとおり、外部の組織が参加できるチャンネルはプロプランからです。
3つとも当てはまらないなら、Slackは無料のままで十分です。浮いた費用を、必要ならガントのツールの有料プランに回す方が、チームの生産性には効きます。
費用を試算する
最後に、5人のチームで1年間使う場合の費用を試算します。条件は年払いです。
| 組み合わせ | Slack | ガントのツール | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| Slack無料+Pinateca無料 | 0円 | 0円 | 0円 |
| Slackプロ+Pinateca無料 | 55,500円 | 0円 | 55,500円 |
| Slackプロ+Asana Starter | 55,500円 | 72,000円 | 127,500円 |
| Slackプロ+Trello Premium | 55,500円 | 600ドル | 55,500円+600ドル |
Slackプロは、1人あたり月額925円×5人×12か月で55,500円です。Trelloはドル建てなので、円での金額は支払時の為替で変わります。料金は改定されることがあり、税の扱いもサービスによって違うため、契約の直前に各社の公式ページで確かめてください。
費用の差は、ほぼ「ガントを有料プランで使うかどうか」と「Slackをプロにするかどうか」の2点で決まります。まずは無料の組み合わせで1か月運用し、困った点が出てから有料プランを検討する順番にすると、払う必要のない費用を避けられます。履歴が90日で困らないならSlackは無料のまま、ガントは無料で使えるツール、という組み合わせが最も費用を抑えられます。
無料プランからガントとSlack通知を試せる選択肢
ガントを無料で使え、Slackへの通知も組める選択肢の1つが、国産のプロジェクト管理ツールのPinatecaです。
公式の料金ページによると、Pinatecaのフリープランは5人まで・ボード10個まで無料で、ガント・カンバン・カレンダー・リストを含む8種類のボードを無料プランから使えます。Slackとは、n8nの公式ノード、Zapier、Pabbly Connectの連携と、Webhookでつなげると連携のページで案内されています。たとえば、カードが「完了」に動いたらSlackに流す、担当者が付いたら本人にSlackで知らせる、といった使い方が紹介されています。Webhookは署名付きで、受け取る側で本物かどうかを確かめられます。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円、年払いなら1人あたり月額400円、いずれも税抜)です。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
なお、2026年10月3日時点のPinatecaの連携のページには、Slackの専用連携アプリは載っておらず、Slackへの通知は自動化ツールかWebhookを経由する形です。Slackの画面からタスクを直接作りたいなど、Slackとの双方向の操作を重視するなら、公式連携アプリのあるAsanaやTrelloの方が設定は簡単です。
Slackとガントを使いこなす力は仕事になる
Slackとプロジェクト管理ツールをつなぎ、通知を設計する力は、それ自体が仕事として求められるスキルです。
業務の効率化を支援する仕事では、クライアントの社内でツールを連携させ、通知の流れを整える作業を頼まれることがあります。こうした仕事の内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。WebhookやAPIを使った連携の実装は、開発の仕事の領域です。開発の仕事の内容はアプリケーション開発のお仕事、報酬水準はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。
また、連携のトークンや通知の範囲を正しく管理することは、情報を守る仕事とも重なります。セキュリティの分野の仕事はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事にまとめています。
在宅やリモートで働くチームほど、Slackとガントの連携は効果を発揮します。顔を合わせずに進捗を共有するには、作業の状況が自動で流れてくる仕組みが欠かせないからです。テレワークの環境づくりに使える支援制度はテレワーク 助成金 2026で取り上げています。
道具を増やすほど、通知は増えます。ガントの無料範囲で道具を選び、流す通知を3種類に絞る。この2つを守れば、Slackとガントチャートの組み合わせは、少人数のチームでも十分に機能します。
よくある質問
Q. Slackだけでガントチャートを作ることはできますか?
2026年10月3日時点のSlackの公式サイトの機能一覧では、作業の期間を横棒で並べるガントチャートの機能は確認できませんでした。Slackでガントチャートを扱うには、ガントを作れる外部のツールを使い、公式連携アプリ、自動化ツール、Webhookのいずれかでつないで、更新をSlackに通知する形になります。
Q. Slackの無料プランでも外部ツールと連携できますか?
連携できますが、上限があります。料金ページのフリープランの説明では最大10個のアプリと書かれている一方、フリープランの紹介ページには最大3個とあり、記載が揃っていません。メッセージの履歴も90日間です。連携を設計する前に、ワークスペースの管理画面で実際の上限を確かめてください。
Q. Slackへの通知が多すぎて読まれなくなったらどうすればよいですか?
流す通知を、自分が動く必要があるもの、予定が変わったもの、節目を越えたものの3種類に絞ります。人の会話のチャンネルと通知専用のチャンネルを分け、期限の通知は1件ずつではなく朝にまとめて1通で流すと、読まれやすくなります。説明文の修正や並び順の変更などは流さない設定にします。
Q. WebhookでSlackに通知するときの注意点は何ですか?
WebhookのURLは鍵と同じで、知っていれば誰でもチャンネルに投稿できてしまいます。プログラムに直接書かず環境変数などで管理し、リポジトリに含めないようにします。また、ガントのツールから受け取る知らせが署名付きなら、受け取る側で署名を検証して本物かどうかを確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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