シフト表の作り方|希望の集め方から公開までを回す手順

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シフト表の作り方|希望の集め方から公開までを回す手順

この記事のポイント

  • ✓作る前に決めておくこと
  • ✓労働時間と休憩と休日のルール
  • ✓Excelやスプレッドシートでの工夫

シフト表の作成は、店舗や介護の事業所、クリニック、コールセンターなど、交代で人が働く職場で毎月くり返される仕事です。希望を集め、必要な人数を満たし、労働時間のルールを守りながら、公平に割り振る作業は、慣れていても時間がかかります。この記事では、シフト表を作る前に決めておくこと、守るべき労働時間のルール、希望の集め方、組み方の手順、Excelやスプレッドシートで作るときの工夫、公開と変更の回し方、ツールの選び方を順に説明します。紙や表計算ソフトで足りる場面と、複数人で同じ表を見ながら更新したい場面の違いもあわせて整理し、後者の方法の1つとして、曜日と時間帯のマス目で予定を並べられるPinatecaの使い方にも触れます。

シフト表を作る前に決めておくこと

シフト表の作成で時間がかかる原因の多くは、作り始めてから決まっていないことに気づく点にあります。毎月の作業を早くするには、表を作る前に、次のことを決めて文書にしておくことが近道です。

決めること 内容の例
営業時間と業務の時間帯 9時から21時まで営業、開店の準備は8時半から
時間帯ごとに必要な人数 平日の昼は3人、夕方は4人、土日は5人
シフトの型 早番9時から17時、中番11時から19時、遅番13時から21時
必要な役割 各時間帯に責任者を1人、レジを扱える人を2人
希望の締め切りと公開日 前月の15日までに希望を出し、25日に公開
変更のルール 公開後の変更は、交代の相手を見つけて責任者に申し出る

シフトの型を決めておくと、表に書く内容が「誰がどの型に入るか」だけになり、作成の手間が大きく減ります。型の数は、多すぎると管理が難しくなります。最初は3から4つ程度に絞り、どうしても合わない日だけ個別に時間を書く形にすると、見やすい表になります。

時間帯ごとに必要な人数は、過去の忙しさから考えます。レジの記録や予約の件数、電話の件数など、時間帯ごとの業務量が分かる記録があれば、それをもとに人数を決めると、人が足りない時間帯と余っている時間帯の偏りを減らせます。

役割の条件も大切です。新人だけの時間帯ができないように、責任者や経験者を各時間帯に1人以上入れるといった条件を、表を作る前に決めておきます。条件を言葉にしておけば、シフトを作る担当が変わっても、同じ考え方で表を組めます。

労働時間と休憩と休日のルールを押さえる

シフト表は、働く人の労働時間を決める表でもあります。そのため、労働基準法のルールを守って組む必要があります。基本になるのは、労働時間の上限、休憩、休日の3つです。

労働時間の上限は、休憩の時間を除いて1週間に40時間、1日に8時間です(労働基準法第32条)。これを超えて働いてもらうには、労働者の代表との間で時間外労働の協定(いわゆる36協定)を結び、労働基準監督署に届け出ておく必要があります。また、変形労働時間制という、一定の期間を平均して週40時間に収める仕組みを使っている職場では、別のルールで組むことになります。自分の職場がどの仕組みを使っているかは、就業規則で確かめてください。

休憩については、労働基準法第34条で次のように定められています。

使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。 出典: e-Gov法令検索 労働基準法

たとえば、9時から18時までの早番の型は、拘束の時間が9時間で、休憩を1時間取れば労働時間は8時間になります。休憩を45分にすると労働時間が8時間15分になり、8時間を超えるので1時間の休憩が必要になります。シフトの型を決める段階で、休憩の時間まで含めて決めておくと、表を組むたびに計算し直す必要がなくなります。

休日は、毎週少なくとも1回、または4週間を通じて4日以上与える必要があります(労働基準法第35条)。連続して出勤する日数が長くなりすぎていないかも、表を組んだあとに確かめておきたい点です。

18歳未満の人を雇っている職場では、深夜の時間帯(原則として22時から5時)に働かせることができないなど、年少者についての別のルールもあります。高校生のアルバイトがいる職場では、遅番の型に入れてよいかを必ず確かめます。

就業規則でシフトの決め方や変更のルールを定めておくと、トラブルを防ぎやすくなります。テレワークや副業の扱いも含めて就業規則を整える費用と注意点は、リモートワーク・副業解禁に対応した就業規則の作成費用と注意点で紹介しています。

希望の集め方

シフトの希望の集め方は、職場の人数と、働く人がふだん使っている連絡の手段で選びます。主な方法は次のとおりです。

方法 メリット デメリット
紙の希望表を休憩室に貼る 準備が簡単で、誰でも書ける 出勤しない人は書けない、書き間違いを直しにくい
チャットで個別に送ってもらう 普段の連絡と同じ手段で出せる 集めたあとに表へ書き写す手間がかかる
入力のフォームで集める 回答が表の形でそろう フォームを作る手間がかかる
共有の表に直接書き込んでもらう 書き写しが不要で、他の人の希望も見える ほかの人の欄を誤って書き換えるおそれがある

どの方法でも、希望の種類をあらかじめ決めておくことが大切です。たとえば「出勤できる」「出勤できない」「できれば休みたい」の3つに分けておくと、どの希望をどこまで優先するかを判断しやすくなります。「出勤できない」は必ず守り、「できれば休みたい」は人数が足りるときに優先する、というように扱いを決めて全員に伝えておくと、表を公開したあとの不満が減ります。

希望の締め切りは、表を組む作業の時間を逆算して決めます。締め切りから公開日までの間に、組む作業、責任者の確認、修正の時間を取れるようにしておきます。締め切りを過ぎても出ていない人には、締め切りの前日に一度だけ声をかけるなど、催促のルールも決めておくと、作業が止まりにくくなります。

月に何日働きたいか、何時間くらい働きたいかの希望も、あわせて集めておきます。扶養の範囲で働きたい人や、学業と両立したい人は、月ごとの時間の上限を考えていることがあります。本人の希望の時間を超えて割り振らないように、表に希望の時間を書く欄を設けておくと確かめやすくなります。

シフト表の組み方の手順

希望が集まったら、表を組んでいきます。毎月同じ順番で進めると、作業の時間が安定し、組み忘れも減ります。

  1. 日付と曜日、祝日、店のイベントなどの予定を表に書き込む
  2. 各日の時間帯ごとに、必要な人数と役割を書き込む
  3. 「出勤できない」の希望を先に書き込み、その日は割り振らない欄として印を付ける
  4. 固定で入る人(毎週同じ曜日に入る人など)を先に割り振る
  5. 責任者や経験者など、役割の条件がある枠を先に埋める
  6. 残りの枠に、出勤できる人を順に割り振る
  7. 1人ずつ、月の勤務時間と連続の出勤日数、休日の数を確かめる
  8. 人数が足りない日と、多すぎる日を洗い出して調整する
  9. 責任者に確認してもらい、公開する

ポイントは、条件の厳しい枠から先に埋めることです。誰でも入れる枠を先に埋めてしまうと、責任者が必要な枠に入れる人がいなくなり、最初からやり直すことになります。

小さな店で、平日の昼の枠を組む場合の例を見てみます。

日付 早番(9時から17時) 遅番(13時から21時) 必要人数との差
1日(月) 佐藤(責任者)、田中 鈴木(責任者)、高橋 なし
2日(火) 佐藤(責任者)、伊藤 鈴木(責任者) 遅番が1人不足
3日(水) 田中、伊藤 鈴木(責任者)、高橋 早番に責任者がいない

このように、表の右端に「必要人数との差」の欄を作っておくと、どの日に調整が必要かがすぐに分かります。2日の遅番と3日の早番のように、不足や条件の抜けが見つかったら、「できれば休みたい」と希望していた人に相談するか、ほかの日の人数に余裕があれば入れ替えて調整します。

公平さにも気を配ります。土日や年末など、多くの人が休みたい日の出勤が特定の人に偏っていないかを、月ごとに確かめます。過去数か月の出勤の記録を見ながら、偏りがあれば次の月で調整すると、不満がたまりにくくなります。

Excelやスプレッドシートで作るときの工夫

シフト表は、ExcelやGoogleスプレッドシートで作る職場が多くあります。表計算ソフトで作るときは、表の形と、いくつかの計算の仕組みを工夫しておくと、毎月の作業が楽になります。

表の形は、行に働く人の名前、列に日付を並べる形が一般的です。マスの中には、シフトの型を「早」「中」「遅」「休」のような記号で入れます。記号を決めておくと、表が見やすくなるだけでなく、計算にも使えるようになります。

工夫 方法
日ごとの人数を数える 列の下に、COUNTIF関数で「早」「遅」の数を数える行を作る
人ごとの出勤日数を数える 行の右端に、COUNTIF関数で「休」以外の数を数える列を作る
人数の不足を目立たせる 条件付き書式で、必要人数を下回った日を色で示す
入力の間違いを防ぐ 入力規則(データの入力規則)で、決めた記号以外を入れられないようにする
月ごとに作り直さない ひな形のシートを作り、毎月コピーして日付だけ変える

COUNTIF関数は、決めた範囲の中で、条件に合うセルの数を数える関数です。たとえば、1日の列の中にある「早」の数を数えれば、その日の早番の人数が分かります。必要人数を別の行に書いておき、条件付き書式で人数が足りない日のセルを色付けすれば、組み終わったときに不足の日がひと目で分かります。

勤務時間の合計を出したい場合は、シフトの型ごとの労働時間を別の表に書いておき、記号と結びつけて計算する方法があります。ただし、実際の勤務時間は、遅刻や早退、残業によって予定と変わります。給与の計算には、シフト表の予定ではなく、タイムカードなどの勤怠の記録を使うのが原則です。シフト表は「予定の表」、勤怠の記録は「実績の表」と分けて考えておくと、計算の間違いを防げます。

希望の収集にGoogleフォームを使う場合は、回答をスプレッドシートに書き出す設定にしておくと、名前、日付、希望の種類が1行ずつ並んだ表が自動でできあがります。この回答の表を見ながらシフト表を組めば、チャットのメッセージを1件ずつ読み返して書き写す手間がなくなります。フォームの質問は、日付ごとに「出勤できる」「出勤できない」「できれば休みたい」から選ぶ形にしておくと、回答の書き方がそろい、集計もしやすくなります。

表計算ソフトで作ったシフト表は、印刷して休憩室に貼るか、ファイルを共有して見てもらう形が多くなります。ファイルを共有する場合は、編集できる人を責任者に限り、ほかの人は閲覧だけにしておくと、誤って書き換えられることを防げます。

業種ごとのシフトの組み方の違い

シフト表の基本の作り方はどの職場でも同じですが、業種によって気をつける点が違います。自分の職場に近い例を参考に、作る前に決めておくことの表を手直ししてください。

業種 シフトの特徴 気をつける点
飲食店・小売店 昼と夜、平日と週末で忙しさが大きく違う 混む時間帯に人を厚くし、学生や主婦など働ける時間の違う人を組み合わせる
介護の事業所 日勤と夜勤があり、24時間を交代で支える 夜勤の明けの日を休みにする、資格や経験の条件を満たす人を各時間帯に入れる
クリニック 診療時間が決まっていて、曜日ごとに医師の外来が変わる 医師の外来の日程に合わせて、受付や看護の人数を決める
コールセンター 時間帯ごとの電話の件数で必要な人数が変わる 過去の着信の記録から、30分や1時間ごとの必要人数を出す
塾や教室 授業の時間割に合わせて講師を割り振る 講師ごとに担当できる科目や学年が違うので、条件の表を先に作る

飲食店や小売店では、ランチやセールのように、特定の時間帯や日に業務が集中します。忙しい時間帯だけ入れる短い型を作っておくと、人件費を抑えながら必要な人数を確保しやすくなります。

介護の事業所では、夜勤のある勤務を組む必要があります。夜勤の翌日を明けとして扱い、続けて日勤に入れないなど、働く人の体の負担を考えた組み方が求められます。また、事業所の種類によっては、配置しなければならない職員の人数や資格の基準が決まっています。基準を満たしているかは、事業所の運営の担当者と確かめてください。

クリニックでは、受付や医療事務の担当者のシフトを組むことが多くあります。診療の曜日や時間に合わせて受付の人数を決め、レセプト(診療報酬の請求の書類)を作る月の初めは事務の人を厚くするといった工夫がされています。医療事務の仕事の内容と資格は、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の資格ガイドで紹介しています。

作る時間を短くするコツ

シフト表の作成に毎月何時間もかかっている場合は、作り方そのものを見直すと、時間を大きく短くできます。効果が出やすい工夫は次のとおりです。

  1. 毎週同じ曜日に入る人は固定のシフトにして、希望は「変更があるときだけ」出してもらう
  2. 先月の表をコピーして、変わる部分だけを直す
  3. 希望の種類と締め切りを毎月同じにして、説明の手間を減らす
  4. 人数の確認やシフトの型の時間の計算は、関数や書式に任せる
  5. 1か月分をまとめて組むのが難しい職場では、2週間ごとに区切って組む

1つ目の固定のシフトは、特に効果が大きい工夫です。働く人の多くは、毎週の生活の流れがある程度決まっています。「月曜と木曜の早番」のように固定の形を決めておき、その月だけ変えたい日があるときに希望を出してもらえば、組む作業の大半が最初から終わった状態になります。

5つ目の2週間ごとに組む方法は、学生のアルバイトが多い職場など、先の予定が立てにくい人が多い場合に向いています。希望を出す側も、2週間先の予定なら答えやすくなります。ただし、組む回数が増えるので、作業の手順をしっかり決めておくことが前提です。

作る時間を測っておくことも大切です。希望の集計、表の組み立て、確認と修正、公開の連絡のそれぞれにどのくらいかかっているかが分かれば、どこを改善すればよいかが見えてきます。

働く人に伝わる表の見せ方

シフト表は、作る人のための表であると同時に、働く人が自分の予定を確かめるための表でもあります。見やすさを工夫すると、見間違いによる欠勤や、同じことを何度も聞かれる手間が減ります。

  • シフトの型ごとに色を決める(早番は黄、遅番は青など)
  • 土日と祝日の列に色を付けて、平日と区別する
  • 表の上に、シフトの型ごとの開始と終了の時刻、休憩の時間を書いておく
  • 公開した日付と、版の番号を表の隅に書いておく
  • スマートフォンで見る人が多い場合は、日付ごとの一覧の形も用意する

色を使うときは、色だけで区別しないことも大切です。色の見え方には個人差があり、白黒で印刷すると色の違いが分からなくなります。「早」「遅」のような文字の記号と色を組み合わせておくと、どの環境でも読み取れます。

働く人が多い職場では、全員の表とは別に、1人ずつの予定を抜き出した形で渡す方法もあります。自分の行だけを見ればよいので、見間違いが減ります。表計算ソフトでは、フィルターの機能を使って、名前で絞り込んで表示することもできます。

公開と変更の回し方

シフト表は、作って公開したあとの変更の管理も大切な仕事です。公開したあとの変更がきちんと伝わらないと、出勤する人がいない、同じ枠に2人来る、といったトラブルが起きます。

公開のときに伝えておきたいことは、次のとおりです。

  • 公開した表が最新の版であること(版の日付を表に書いておく)
  • 変更を申し出るときの手順と、申し出の期限
  • 交代の相手を自分で探すのか、責任者が調整するのか
  • 急な欠勤のときに連絡する相手と連絡の手段

変更を受け付けたら、表を直すだけでなく、変更があったことを関係する人に伝えます。紙の表を貼っている職場では、古い表をはがし、新しい表に貼り替えることを徹底します。ファイルで共有している職場では、ファイルのコピーが何枚も出回らないように、見るのは1つの場所だけと決めておきます。

急な欠勤の連絡が入ったときは、代わりに入れる人をすぐに探せることが大切です。シフト表の脇に、その日に「出勤できる」と希望していた人の一覧を残しておくと、誰に声をかければよいかがすぐに分かります。

休憩室に貼る表や、全員が見られる共有の表には、働く人の電話番号や住所、休みの理由などの個人的な情報を書かないようにします。急な連絡に必要な連絡先は、責任者だけが見られる別の名簿で管理するのが安全です。

交代や変更の記録は、月の終わりに見返します。同じ人の急な欠勤が多い、特定の曜日に変更が集中している、などの傾向が分かれば、次の月の組み方や、シフトの型そのものを見直すきっかけになります。

シフト表を作るツールの選び方

シフト表を作る方法は、紙、表計算ソフト、シフト管理のアプリ、チームで共有するボードのツールなど、いくつもあります。職場の人数と、表を見る人、更新する人の数で選びます。

ツール 向いている職場 メリット デメリット
紙とホワイトボード 数人の小さな職場 費用がかからない、すぐに始められる 出勤しない日に見られない、変更の記録が残りにくい
Excel・スプレッドシート 10人から20人程度の職場 無料で使える、自由に形を作れる 関数や書式の手入れが必要、同時に直すと混乱しやすい
シフト管理のアプリ 人数が多い、勤怠や給与と結びつけたい職場 希望の収集から公開まで1つで回せる、自動で組む機能があるものもある 月額の費用がかかることが多い、職場のルールに合わない場合がある
共有のボードのツール 少人数で、予定と連絡を同じ場所で回したい職場 表の更新と連絡を同じ場所でできる 勤怠や給与の計算には使えない

無料で始めたい場合は、紙かスプレッドシートから始め、人数が増えて手間が大きくなった段階でアプリを検討するのが無駄のない進め方です。シフト管理のアプリには、希望の提出、自動での組み立て、勤怠の打刻、給与の計算まで結びつけられるものがあります。アプリを選ぶときは、無料で使える範囲、人数による料金、職場のシフトの型を登録できるか、スマートフォンから希望を出せるか、を確かめます。

アプリの中には、利用者の要望が寄せられているものもあります。あるシフト作成アプリのApp Storeの評価には、次のような声が掲載されています。

飲食店スタッフのシフト表作成に使わせて頂いております。作成しやすく、見やすいのでとても重宝してます。これで給与計算も行なってるのですが、日ごとに、残業や早上がりなどで、シフト調整が多くその都度シフトを追加していて、色々な時間帯のシフトの種類が増えてきました。 出典: App Store シフト表作成

この声のように、シフトの型が増えていくと、どのツールでも表が見にくくなります。ツールを選ぶ前に、最初の節で説明したように、シフトの型を数個に絞っておくことが、どのツールを使う場合でも効果があります。

複数人で同じ表を見ながら更新する方法

シフトを組む人が1人だけなら、表計算ソフトで十分に回せます。一方で、店長と副店長が交代で表を直す、複数の店舗の責任者が同じ表を見る、変更の相談を表の近くで進めたい、という職場では、表のファイルとチャットが別々になっていることで、最新の版が分からなくなりがちです。

こうした場面では、曜日と時間帯のマス目に予定を並べ、同じ画面でコメントのやりとりができるツールを使う方法があります。その1つが、国産のプロジェクト管理のツールのPinatecaです。Pinatecaには8種類のボードがあり、そのうちの時間割ボードは、公式の使い方ガイドで「曜日と時間帯のマス目です。シフト、当番、授業のように枠が先に決まっているものに使います」と説明されています。マス目に「早番 佐藤」のようなカードを並べ、カードごとに担当者やコメントを付けられるので、交代の相談をそのカードの上で進められます。人ごとの予定の重なりを見たいときは、人やチームを行にして時間の流れで並べるリソースボードも使えます。

料金は、公式の料金ページによると、5人までのチームなら無料で、ボードは10個まで作れます。6人以上で使う場合は、スタンダードプランが1人あたり月額500円(税抜、年払いなら1人あたり月額400円)です。ただし、Pinatecaはシフトの予定を並べて共有するためのボードで、勤怠の打刻や給与の計算、労働時間の上限の自動チェックの機能はありません。労働時間の確認と給与の計算は、勤怠の記録と給与の仕組みで行う必要があります。少人数の職場で、予定の共有と変更の相談を1か所にまとめたい場面で検討するとよいでしょう。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

人が足りない月の考え方

どれだけ工夫しても、希望を集めてみると人が足りない月があります。足りない枠を責任者が自分で埋め続けると、責任者の負担が大きくなり、長くは続きません。人が足りないときは、表の上の調整だけでなく、業務の側も見直すことが大切です。

まず、足りない枠が本当に必要な枠かを確かめます。過去の記録を見ると、必要人数を決めたときより業務が減っている時間帯が見つかることがあります。その場合は、必要人数そのものを見直します。

次に、業務の中身を見直します。閉店の後の片付けを営業中の空いた時間に回す、予約の受付をインターネットに切り替えて電話の対応を減らすなど、業務を減らしたり時間帯をずらしたりできれば、必要な人数も変わります。

それでも足りない場合は、「できれば休みたい」と希望していた人に、理由を伝えたうえで相談します。このとき、いつも同じ人に頼まないように、相談した記録を残しておくと公平さを保てます。ほかの店舗や部署から応援を頼める職場では、応援の頼み方のルールを決めておきます。

人が足りない月が続く場合は、採用や働き方の見直しを考える時期です。短い時間だけ働きたい人を募集する、在宅でできる事務の作業を切り出して外部の人に頼む、といった方法で、現場の人が本来の仕事に集中できるようにします。

よくある失敗と防ぎ方

シフト表の作成で起こりやすい失敗と、その防ぎ方を整理しておきます。

  • 公開の直前に希望の見落としに気づく。希望を書き写すときに、元の希望と表を見比べる確認の手順を入れる
  • 休憩の時間が足りない型を作ってしまう。型を作るときに、労働時間が6時間と8時間を超えるかどうかを確かめる
  • 特定の人に土日の出勤が偏る。月ごとに、土日と祝日の出勤の回数を人ごとに数えて見直す
  • 古い版の表を見て出勤してしまう。表に版の日付を書き、見る場所を1つに決める
  • 担当者が休むと誰も表を作れない。決めごとを文書にし、2人以上が作り方を知っている状態にする

最後の点は見落とされがちです。シフト表の作成が1人の担当者の頭の中だけで回っていると、その人が休んだり辞めたりしたときに、職場全体が困ります。この記事で説明した、作る前に決めておくことの表や、組み方の手順を職場の文書として残しておくと、作業を引き継ぎやすくなります。業務の手順書や資料を作る仕事は外部に頼むこともでき、その内容は契約書・資料・企画書作成のお仕事で紹介しています。

初めてシフト表の作成を任されたときの進め方

前の担当者から引き継いで、初めてシフト表を作ることになった人は、最初の1か月で次のことを進めると、2か月目からの作業が安定します。

  1. 前の担当者が作った過去3か月ほどの表を集め、型、必要人数、固定で入る人を読み取る
  2. 前の担当者に、表には書かれていない決めごと(この2人は同じ時間帯に入れない、など)を聞いて書き出す
  3. 就業規則と雇用の契約書で、働く人ごとの労働時間の条件を確かめる
  4. 希望の集め方と締め切り、公開日を、前の月までと同じにして混乱を避ける
  5. 1か月目は前のやり方のまま組み、気づいた改善点はメモに残す
  6. 2か月目から、改善点を1つずつ取り入れる

最初から作り方を大きく変えると、働く人が戸惑い、希望の出し忘れや見間違いが起きやすくなります。1か月目は前のやり方を守りながら、どこに時間がかかっているかを確かめることに集中するのが安全です。

2つ目の、表に書かれていない決めごとは、引き継ぎで抜けやすい部分です。特定の人どうしの組み合わせ、子どもの送迎がある人の時間の制限、資格の更新で研修に出る予定など、前の担当者の頭の中にだけある情報を、引き継ぎの時点で文書にしておくと、後で困りません。

在宅の仕事の現場から見たシフトの考え方

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、交代で働く職場の管理の仕事は、外部の人に一部を頼む動きが広がっています。シフトの希望の集計、表のひな形づくり、手順書の作成のような作業は、職場に出向かなくてもできるため、在宅で事務の仕事を受ける人の得意分野の1つになっています。職場の側から見ても、責任者がシフトの作業に追われる時間を減らし、現場の仕事や人の育成に時間を回せるようになります。

そうした仕事を外部の人に頼むときは、間に入る仲介の手数料が少ないほど、頼む側は同じ予算で多くの作業を頼め、受ける側の手取りも厚くなります。手数料0%で直接取引できる場を使えば、職場の事情をよく理解した人と長く付き合いやすくなります。シフト表は、決めごとを文書にし、条件の厳しい枠から順に埋め、公開後の変更を1か所で管理するという基本を押さえれば、毎月の作業を確実に短くできます。テレワークの仕組みを整えるときに使える国の支援は、テレワーク 助成金 2026で紹介しています。経営の視点から人の配置や業務の流れを見直したい人には、中小企業診断士の資格の内容も参考になります。

よくある質問

Q. シフト表は無料で作れますか?

作れます。紙やホワイトボードのほか、ExcelやGoogleスプレッドシートを使えば費用をかけずに作れます。表計算ソフトでは、COUNTIF関数で日ごとの人数を数え、条件付き書式で人数が足りない日に色を付けると、組み忘れを防げます。人数が増えて手間が大きくなったら、希望の収集から公開まで1つで回せるシフト管理のアプリを検討するとよいでしょう。

Q. シフトを組むときに守るべき法律のルールは何ですか?

労働基準法で、労働時間は休憩を除いて1日8時間、1週間40時間が上限とされています。休憩は、労働時間が6時間を超えると45分以上、8時間を超えると1時間以上が必要です。休日は毎週1回以上、または4週間で4日以上与える必要があります。変形労働時間制を使っている職場では扱いが違うので、就業規則で確かめてください。

Q. シフトの希望はどのように集めるのがよいですか?

働く人がふだん使っている連絡の手段に合わせて選びます。紙の希望表、チャット、入力のフォーム、共有の表などの方法があります。どの方法でも、「出勤できる」「出勤できない」「できれば休みたい」のように希望の種類を決め、どの希望をどこまで優先するかを全員に伝えておくと、公開したあとの不満が減ります。

Q. シフト表で給与の計算をしてもよいですか?

シフト表は予定の表なので、給与の計算には使わないのが原則です。実際の勤務時間は、遅刻や早退、残業によって予定と変わります。給与の計算は、タイムカードや勤怠のシステムなど、実際に働いた時間の記録をもとに行います。シフト表と勤怠の記録を分けて管理しておくと、計算の間違いを防げます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年9月23日最終更新:2026年10月19日
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