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内部管理責任者の難易度|試験の範囲と勉強法

@SOHO編集部
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内部管理責任者の難易度|試験の範囲と勉強法

この記事のポイント

  • ✓証券外務員の次に受ける内部管理責任者の試験の難易度を
  • ✓日本証券業協会の規則と公表データで整理します
  • ✓外務員必携を使った勉強法と勉強時間の組み立て方まで解説します

証券会社や銀行で働き始めて一種外務員に合格すると、次に会社から受験を求められることが多いのが内部管理責任者の資格試験です。「一種より難しいのか」「どのくらい勉強すれば受かるのか」と気になって調べる人は多いものの、ネット上には出どころの分からない合格率や勉強時間の数字が並び、判断しにくいのが実情です。

この記事では、日本証券業協会の規則と公表されている数字だけをもとに、内部管理責任者の資格の位置づけ、受験できる人の条件、一種外務員との違い、難易度の見方、試験の範囲、外務員必携を使った勉強の進め方を整理します。証券外務員の内部管理責任者の難易度をつかみ、自分に合った準備の計画を立てるための材料として使ってください。

内部管理責任者とはどんな資格か

内部管理責任者とは、証券会社などの営業の現場で、法令や業界のルールが守られているかを管理する役目を担う人のことです。正式には、日本証券業協会の「会員内部管理責任者資格試験」に合格した人が、会社から任命されて就く役職を指します。

規則が求める配置

日本証券業協会の「協会員の内部管理責任者等に関する規則」では、協会員(証券会社や、証券業務を行う銀行などの金融機関)は、投資の勧誘や顧客管理を行う本店や支店などを営業単位として定め、その営業単位ごとに内部管理業務の管理職者を内部管理責任者に任命して配置しなければならないとされています。そして、会員は会員内部管理責任者資格試験の合格者でなければ、内部管理責任者に任命してはならないと定められています。

つまり、内部管理責任者の資格は、個人が自分の価値を高めるために取る資格というより、会社が営業店を運営するために必要な人員をそろえる資格です。支店に1人以上は置かなければならない役職なので、会社は管理職の手前の社員に受験を促します。

営業責任者の資格にもなる

同じ規則では、会員内部管理責任者資格試験の合格者は、営業の現場を指導し監督する営業責任者の資格も持つとされています。さらに、内部管理部門に所属する管理職者は、この試験の合格者でなければその職務を行えず、内部管理業務に従事する従業員も合格者となるよう努めるものとされています。営業でも管理部門でも、管理職へ進む道の途中に置かれた試験だと言えます。

金融の世界でこの資格が重く見られるのは、証券取引の不正や顧客とのトラブルを防ぐ仕組みの要だからです。法令の違反は会社の行政処分や信用の低下につながり、顧客の資産にも影響します。内部管理責任者は、現場で「この勧誘のしかたは問題がないか」「この取引の記録は残っているか」を確かめる立場であり、その知識の土台を試験で確認しているのです。

証券の資格の全体像と内部管理責任者の位置

日本証券業協会の「外務員等資格試験に関する規則」は、試験を6種類に分けています。一種外務員資格試験、二種外務員資格試験、会員内部管理責任者資格試験、特別会員一種外務員資格試験、特別会員二種外務員資格試験、特別会員内部管理責任者資格試験の6つです。

会員と特別会員の違い

ここでいう会員とは、主に証券会社のことです。特別会員とは、証券業務の一部を行う銀行などの登録金融機関のことです。銀行で投資信託や債券を販売する人は特別会員の外務員の資格を、証券会社で働く人は会員の外務員の資格を取るのが基本の形になります。内部管理責任者にも、会員向けと特別会員向けの2種類があり、規則では、銀行などの特別会員の内部管理責任者には、会員と特別会員のどちらの試験の合格者でも任命できるとされています(金融商品仲介を行う営業単位などには例外があります)。

外務員とは

そもそも外務員とは、金融商品取引法で、証券会社や銀行などの役員や社員のうち、有価証券の売買の勧誘などを行う人を指す言葉です。金融商品取引法の第64条は、こうした人について外務員登録原簿への登録を受けることを求め、登録を受けた人以外に外務員の職務を行わせてはならないと定めています。外務員の資格試験は、その登録を受けるための入口になる試験です。

資格を取る順番

一般的な順番は、二種外務員または一種外務員に合格して外務員として登録を受け、営業の経験を積んだあとに内部管理責任者の試験を受ける流れです。二種外務員は信用取引やデリバティブ取引を扱えない資格なので、内部管理責任者の受験の条件である一種外務員の資格を、先に取る必要があります。なお、以前あった金融商品取引業基礎試験は2025年11月に廃止されています。

二種外務員の試験の概要

二種外務員から始める人のために、日本証券業協会が公表している二種外務員資格試験の概要も確かめておきます。問題数は70問(〇×方式50問、五肢選択方式20問)で、試験時間は2時間、300点満点の7割(210点)以上で合格です。〇×方式は1問2点、五肢選択方式は1問10点という配点は一種と同じです。一般の受験者の合格率は、2025年度が3,753人の受験で合格者2,557人、合格率68.1%、2024年度は64.5%でした。

ただし、内部管理責任者の試験を受けるには一種外務員の資格が要ります。二種に合格して営業の仕事を始めた人も、管理職へ進む道を考えるなら、どこかで一種外務員の試験を受け直すことになります。最初から一種を目指すか、二種で業務に慣れてから一種に進むかは、勤め先の方針と自分の担当業務で決めるのが現実的です。

名前が似ている役職との違い

内部管理責任者の規則には、似た名前の役職がいくつも出てきます。試験でも区別が問われやすいところなので、ここで整理しておきます。

内部管理統括責任者

内部管理統括責任者とは、会社全体の内部管理を統括する責任者のことです。規則では、協会員は内部管理統括責任者を1名定めて協会に登録しなければならず、証券会社である会員の場合は、原則として内部管理を担当する登記された代表取締役か代表執行役でなければならないとされています。つまり、会社の経営の中枢にいる人が就く役職で、営業店に置かれる内部管理責任者とは立場が大きく違います。内部管理統括責任者は、協会の事業年度ごとに協会が実施する研修を受けることも求められています。

内部管理統括補助責任者

内部管理統括補助責任者とは、内部管理統括責任者の職務を分担する人のことで、内部管理部門の役員や部長、室長などの中から定められます。規則では、会員の内部管理統括責任者は、会員内部管理責任者資格試験の合格者でなければ、内部管理統括補助責任者の職務を行わせてはならないとされています。本社の管理部門で上の役職へ進むにも、この試験の合格が前提になるということです。

営業責任者

営業責任者とは、営業単位の営業活動と顧客管理が適正に行われるよう、所属する役員や社員を指導し監督する人のことです。内部管理責任者が管理の側から営業店を見るのに対して、営業責任者は営業の側から部下を指導します。先に触れたとおり、会員内部管理責任者資格試験に合格すると営業責任者の資格も得られるため、営業の道を進む人にとっても受けておく意味のある試験です。

このように、内部管理責任者の試験は、営業店の管理職、本社の管理部門の責任者、営業の指導役のいずれに進む場合にも関わってきます。規則の中で、どの役職にどの試験の合格が求められているかを表にまとめて覚えると、試験でも実務でも混乱しにくくなります。

誰が受験できるのか

内部管理責任者の試験を調べる人が最初につまずくのが、受験の条件です。外務員資格試験は、一般の人でも申し込めます。日本証券業協会の外務員資格試験の案内には、こう書かれています。

この試験は、証券業務に従事する方に限らず、金融に関心のある全ての方に受験いただけます。 出典: 日本証券業協会「外務員資格試験」

一方で、会員内部管理責任者資格試験は事情が違います。日本証券業協会の「外務員等資格試験に関する規則」では、この試験を受けられるのは、協会員の役員か、協会または協会員が試験を受けさせる必要があると認めた人のうち、一種外務員の資格を持っている人とされています。申し込みも、協会員が所定の方法で協会に直接申し込み、受験料も協会員が協会に支払う形です。

一般の人は申し込めない

この決まりから分かるのは、内部管理責任者の試験は、個人が思い立って申し込める試験ではないということです。証券会社や銀行などの協会員に勤め、会社が必要と認め、しかも一種外務員の資格を持っていることが前提になります。二種外務員の資格だけでは受けられません。

就職や転職の前に資格を取っておきたいと考える人は、まず一般の人でも受けられる一種外務員の資格を取るのが現実的な順番です。内部管理責任者は、金融機関に入社したあと、会社の案内に沿って受けることになります。

試験の細かな条件は会社から案内される

試験の科目、出題の範囲、問題の形式と数、時間、合格判定の基準は、規則の上では試験の種類ごとに協会の外務員等資格試験委員会が定めることになっています。一般の人向けのページで詳しく公表されている外務員資格試験と違い、内部管理責任者の試験の細かな条件は、受験する人の勤め先の人事部などを通じて案内されるのが基本です。受験が決まったら、まず社内の案内を手に入れ、問題数や時間、合格基準を確かめてから計画を立てます。

一種外務員との違い

内部管理責任者の難易度を考えるうえで、比べる相手になるのが一種外務員資格試験です。一種外務員の試験の概要は、日本証券業協会が公表しています。

項目 一種外務員資格試験
出題の分野 法令・諸規則、商品業務、関連科目
問題数 100問(〇×方式70問、五肢選択方式30問)
試験時間 2時間40分
合格基準 440点満点の7割(308点)以上
解答の方法 パソコンへの入力

一般の受験者の合格率は、日本証券業協会の2026年9月時点の案内で、2025年度が7,408人の受験で合格者5,418人、合格率73.1%でした。2024年度も73.0%で、一般の受験者のおよそ4人に3人が合格しています。

問われる知識の向きが違う

一種外務員は、株式、債券、投資信託、デリバティブ取引などの商品の仕組みと、それを販売するときの法令や規則を幅広く問う試験です。お客さんに商品を説明し、正しく勧誘するための知識が中心になります。

これに対して内部管理責任者は、勧誘や取引が正しく行われているかを「管理する側」の知識が問われます。外務員必携の目次を見ると、協会の規則の項目の中に「協会員の内部管理責任者等に関する規則」や、協会員における顧客管理と内部管理の項目が並んでいます。つまり、一種外務員で学んだ法令と規則を土台にして、その中でも管理と監督に関わる部分を深く理解しているかが試されると考えるとよいでしょう。

商品の計算問題が多い一種外務員より楽だと感じる人もいれば、規則の細かな条文の言い回しを覚える量が多くて苦労する人もいます。向き不向きが分かれる試験なので、一種外務員で苦手だった分野がどこだったかを振り返っておくと、準備の重点が見えてきます。

これから一種外務員を受ける人の申し込み

金融機関に勤める前の人や、勤め先を通さずに受ける人は、一般の受験として一種外務員を申し込みます。日本証券業協会の案内では、一般の人の申し込みは委託先のプロメトリック株式会社で受け付けていて、受験日の60日前から5営業日前まで予約ができます。試験が終わると画面に正解率が表示され、予約のときに登録したメールアドレスに受験結果通知が届きます。協会員の社員として受ける人は、所属する会社の人事部などを通じて申し込む形です。

一種外務員の試験は〇×方式と五肢選択方式の組み合わせで、五肢選択の問題は1問10点と配点が大きい作りです。計算問題を含む五肢選択で点を落とすと合格基準の308点に届きにくくなるため、〇×で確実に点を取りつつ、五肢選択の計算問題を繰り返し練習するのが基本の対策になります。ここで身につけた法令と規則の知識が、そのまま内部管理責任者の試験の土台になります。

難易度の見方と合格率の数字

公表された合格率は見当たらない

検索すると、内部管理責任者の試験について「合格率は○割前後」という数字を載せたページが見つかります。しかし、日本証券業協会の一般向けの外務員資格試験のページで公表されているのは、一種外務員と二種外務員の一般受験者の数字だけで、内部管理責任者の試験の合格率は見当たりません。出どころが確かめられない数字を、自分の勉強時間を決める根拠にするのは避けたほうが安全です。

受験者のほとんどが金融機関の社員で、会社が必要と認めた人だけが受ける試験なので、受験者の顔ぶれも一般受験の一種外務員とは違います。全員が一種外務員に合格済みで、仕事でも法令や規則に日々触れている人たちの中での試験だという点は、難易度を考えるときの前提になります。

難しく感じる人の共通点

難易度は、合格率の数字よりも、自分の手持ちの知識との距離で決まります。内部管理責任者の試験で苦労しやすいのは、次のような人です。

  • 一種外務員の合格から時間がたっている人:法令や規則は改正が多く、数年前の知識のままでは通用しない部分があります。
  • 商品の知識に頼って一種外務員に合格した人:規則の条文の理解が浅いと、管理する側の問題で点を落としやすくなります。
  • 仕事が忙しくまとまった時間が取れない人:範囲が広いので、試験の直前だけで詰め込むのは難しい試験です。

逆に、営業の現場で日々のコンプライアンスの確認に関わっている人、一種外務員の勉強で法令と規則の分野をしっかり固めた人は、比較的短い準備でも合格に近づけます。

不合格になったとき

「外務員等資格試験に関する規則」では、試験を受けて不合格になった人は、その受験日から30日を経過する日までは、外務員と内部管理責任者のすべての種類の試験を受けられないと定められています。落ちたらすぐに受け直せばよいと考えず、1回で合格するつもりで準備するのが基本です。会社によっては受験の回数や時期を人事部が決めていることもあるため、再受験の段取りも勤め先の案内で確かめておきます。

受験料の扱いも、規則と勤め先の案内で事前に確かめておきます。受験料を会社が負担する場合でも、受験の機会を無駄にしないよう、試験日を決めたら仕事の予定を早めに調整しておくと安心です。

試験の範囲をつかむ

内部管理責任者の試験の範囲を考えるうえで、確かな手がかりになるのは、日本証券業協会が発行している「外務員必携」です。外務員必携とは、協会が外務員に求めるべきと考える知識をまとめた公式のテキストのことで、外務員資格試験の出題もこれに沿っています。法令や規則の改正に合わせて、協会が必要に応じて改訂しています。

押さえておきたい分野

外務員必携の目次と、内部管理責任者に求められる役割から考えると、特に重点を置きたいのは次の分野です。

  1. 金融商品取引法:外務員の登録、勧誘のルール、禁止される行為、顧客への説明の義務など。外務員の登録の決まりはe-Govの金融商品取引法の第64条で読めます。
  2. 協会の定款と諸規則:内部管理責任者等に関する規則、外務員の資格と登録の規則、従業員に関する規則、投資勧誘と顧客管理の規則など。
  3. 取引所の定款と諸規則:売買の取引のルールや、不公正な取引の防止に関わる決まり。
  4. 顧客管理と内部管理:顧客の情報の把握、取引の記録、苦情や事故への対応、社内の検査の進め方。
  5. コンプライアンスの考え方:法令と規則を守るための社内の体制の整え方。

これらは一種外務員でも学んだ分野ですが、内部管理責任者では「現場で問題が起きたときに、管理する立場としてどう判断し、どう対応するか」という視点で問われると考えて準備するのが近道です。

改正の情報を追う

法令や規則は毎年のように改正されます。試験の問題は直近の法令や規則に基づいて出題されるため、古い問題集だけで勉強すると、改正前の答えを覚えてしまうおそれがあります。外務員必携は最新の版を使い、協会の規則の改正の案内にも目を通しておきます。勤め先のコンプライアンス部門が社内向けに改正の要点をまとめていることも多いので、それを活用するのも有効です。

勉強法と勉強時間の組み立て方

勉強時間は逆算で決める

勉強時間の目安を一律に決めることはできません。一種外務員の合格からの期間、仕事で規則に触れている度合い、苦手な分野によって、必要な時間は大きく変わるためです。おすすめは、試験日から逆算して計画を立てる方法です。

  1. 試験日と、社内の案内にある問題数、時間、合格基準を確かめる
  2. 外務員必携の目次を見て、分野ごとに「すでに分かる」「あいまい」「知らない」の3段階で印を付ける
  3. 「知らない」と「あいまい」の分野の量から、1日に進める範囲を決める
  4. 試験の2週間前には一通り終え、残りを問題演習と見直しに充てる

この方法なら、ネット上の「○時間で合格」という数字に振り回されず、自分の状況に合った計画になります。

勉強の進め方

まず、外務員必携の規則の部分を一度通して読み、どんな決まりがあるかの全体像をつかみます。そのうえで、問題演習で間違えたところを外務員必携に戻って確かめる、という往復を繰り返します。規則の問題は、「しなければならない」「してはならない」「努めるものとする」といった言い回しの違いが正誤を分けることが多いので、条文の語尾まで意識して読むのがコツです。

たとえば、先に見たとおり、内部管理部門の管理職者は合格者でなければ職務を行えない一方、内部管理業務に従事する従業員については合格者となるよう「努めるものとする」とされています。こうした義務の強さの違いは、〇×の問題で問われやすいところです。

間違えた問題を3つに分けて見直す

問題演習で間違えたときは、答えを確かめて終わりにせず、間違えた理由を書き残します。規則の数字や期間を覚えていなかったのか、「しなければならない」と「努めるものとする」のような義務の強さを取り違えたのか、問題文の主語(会員か特別会員か、内部管理責任者か営業責任者か)を読み違えたのか。理由ごとに分けておくと、試験の直前に見直す量が絞られます。特に主語の読み違えは、名前の似た役職が多いこの試験で起きやすい間違いです。問題文を読むときに主語に印を付ける習慣をつけておくと、本番でも落ち着いて判断できます。

仕事と結び付けて覚える

内部管理責任者の試験の強みは、学ぶ内容が毎日の仕事と直結していることです。社内の手続きの書類、取引の記録のしかた、顧客の情報の扱いなど、職場で見ているものの裏にある規則を意識しながら勉強すると、記憶に残りやすくなります。分からないことがあれば、勤め先のコンプライアンス部門や、すでに合格している上司に聞くのも有効な勉強です。

教材の選び方

教材は、協会が発行する外務員必携を軸にし、問題演習には内部管理責任者の試験に対応した最新の版の問題集を使うのが基本です。会社によっては、社内の研修や通信講座の費用を負担する制度を設けているところもあります。無料で使える教材としては、日本証券業協会のウェブサイトで公開されている規則の本文があります。規則の正式な条文に直接当たれるので、問題集の解説だけでは分かりにくい部分を確かめるのに役立ちます。

受験が決まってから試験当日までの流れ

会社から受験を求められてから試験の当日までを、時期ごとに区切って準備する例を示します。期間は人によって変わるので、自分の試験日に合わせて読み替えてください。

  1. 受験が決まったら:社内の案内で試験の方法、問題数、時間、合格基準、受験の時期を確かめます。会社が用意する教材や研修があれば、その日程も控えます。
  2. 最初の段階:外務員必携の規則の部分を通して読みます。一種外務員の勉強で使った教材が手元にあっても、版が古ければ最新のものに切り替えます。
  3. 中盤:分野ごとに問題演習を進め、間違えた問題の根拠を外務員必携や規則の本文で確かめます。間違えた理由を「知らなかった」「読み違えた」「覚え違えていた」に分けて記録すると、見直すべき点がはっきりします。
  4. 試験の2週間前から:本番と同じ時間で問題を解き、時間配分を確かめます。覚え違えの記録を見直し、同じ間違いを繰り返さないようにします。
  5. 前日と当日:新しい範囲には手を広げず、記録した間違いの見直しだけにします。本人確認の書類など、当日に必要なものは前日にそろえておきます。

仕事が忙しい時期と重なる場合は、平日は通勤や昼休みに〇×の問題を解き、休日に規則の読み込みや演習をまとめて行う、という分け方が続けやすい形です。上司や同じ時期に受ける同僚と勉強の進み具合を共有しておくと、繁忙期に計画が崩れたときも立て直しやすくなります。

現場で内部管理責任者が担う仕事の例

試験の勉強に身が入らないときは、合格したあとにどんな仕事を担うのかを具体的に思い描くと、学ぶ内容の意味がつかみやすくなります。営業店の内部管理責任者が担う仕事には、たとえば次のようなものがあります。

  • 勧誘の内容の確認:お客さんに対する商品の説明が、そのお客さんの知識や経験、資産の状況に合っているかを確かめます。
  • 取引の記録の点検:注文の記録や、お客さんとのやりとりの記録が、決められたとおりに残っているかを点検します。
  • 苦情への対応:お客さんから苦情があったときに、事実関係を確かめ、本社の管理部門と連携して対応します。
  • 社員への指導:規則が改正されたときに、営業の社員に内容を伝え、手続きを改めます。
  • 事故の報告:法令や規則に反するおそれのある事案が起きたときに、内容を整理して上に報告します。

どの仕事も、規則の内容を知っているだけでは務まりません。現場で起きた具体的な出来事を、どの規則のどの決まりに照らして判断するかが問われます。試験で問われる知識は、こうした判断の出発点です。勉強のときに「この規則は、営業店ではどんな場面で使われるのか」と考える習慣を付けておくと、合格したあとにも生きる知識になります。

合格したあとに求められること

研修を受け続ける

内部管理責任者の資格は、合格すれば終わりではありません。協会の規則では、協会員は営業責任者、内部管理責任者、内部管理業務に従事する従業員について、協会の事業年度ごとに、協会が実施する研修に準じた社内研修を受けさせることとされています。年に1回は知識を更新する場があり、改正された規則や最近の処分の事例を学ぶことになります。

不正や処分の事例から学ぶ

日本証券業協会は、協会員や外務員に対する処分の状況を公表しています。どのような行為が処分の対象になったかを知ることは、内部管理責任者として現場で注意すべき点をつかむうえで役立ちます。たとえば、顧客の注文を受けずに売買をする、事実と異なる説明をして勧誘する、顧客の資産を流用するといった行為は、会社にも顧客にも大きな損害を与えます。現場でその兆しに早く気づける人であることが、内部管理責任者には求められます。

外務員の資格の更新も続く

内部管理責任者に合格したあとも、外務員としての資格の更新の研修は別に続きます。外務員の登録を受けて仕事をする限り、決められた期間ごとに研修を受ける必要があるため、自分の受講の時期を把握しておきます。こうした継続的な学びを負担と感じるか、知識を新しく保つ機会と捉えるかで、仕事の質に差が出てきます。

内部管理責任者の資格と年収や将来性

内部管理責任者の資格そのものに、決まった資格手当の額があるわけではありません。手当の有無や金額は会社ごとに違い、多くの場合は管理職への昇格と結び付いて処遇に反映されます。支店の管理職や、本社のコンプライアンス部門の担当者へ進むうえで、合格していることが前提になる会社が多いと考えておくと、資格の重みがつかめます。

将来性の面では、金融商品の種類が増え、インターネットでの取引が広がる中で、顧客を守るための管理の仕事の重要性は増しています。新しい商品や新しい売り方が出てくるたびに、それが法令や規則に合っているかを確かめる人が必要になるからです。証券会社だけでなく、証券の仲介を行う銀行や、金融商品を扱う事業者のコンプライアンスの部署でも、内部管理の知識を持つ人が求められます。

また、内部管理で身につく力は、金融の業界の外でも通用します。規則を読み解き、社内の手続きに落とし込み、関係する部署に分かりやすく説明する力は、どの業界のコンプライアンスや内部監査の仕事でも求められるものです。

管理の知識を外でも生かす

内部管理の経験で身につく力の1つが、規則や手続きを正確な文章にまとめる力です。社内の通達、検査の報告書、改善の提案書など、内部管理の仕事は書類を作る場面が多くあります。文書の書き方を体系的に学んだことを示したい人には、ビジネス文書検定があり、社内外の文書の形式や敬語、分かりやすい構成の作り方を問う検定です。報告書の質を上げたい人の学び直しにも向いています。

フリーランスと在宅ワークの仲介を20年続けてきた運営者として見てきた限りでは、金融機関で法令や規則の実務を経験した人が、その知識を生かして、金融やお金に関する記事の監修や執筆、社内規程の整備の手伝いといった仕事を業務委託で受ける例があります。ただし、勤め先の就業規則で副業が制限されていることや、金融機関の社員として守るべき守秘の義務があることも多いため、始める前には必ず勤め先の決まりを確かめます。

金融の知識を生かした執筆に関心がある人は、実績を見せる準備から始めるのが近道です。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、書いた記事を分野ごとに整理して依頼する側に見せる方法を紹介しています。

内部管理責任者の試験は、一般の人が自由に受けられる試験ではなく、金融機関で働く人が管理する側へ進むための関門です。難易度は合格率の数字ではなく、一種外務員で固めた法令と規則の知識を、管理の視点で深められるかで決まります。外務員必携と最新の規則を軸に、試験日から逆算して準備を進めれば、仕事と両立しながらでも合格は十分に目指せます。

よくある質問

Q. 内部管理責任者の試験は一般の人でも受けられますか?

受けられません。日本証券業協会の規則では、受験できるのは協会員の役員か、協会または協会員が受けさせる必要があると認めた人のうち、一種外務員の資格を持つ人とされています。申し込みも協会員が協会に直接行います。金融機関に入る前に取れるのは、一般の人も受験できる一種外務員や二種外務員の資格です。

Q. 内部管理責任者の合格率はどのくらいですか?

日本証券業協会の一般向けのページで公表されているのは、一種外務員と二種外務員の一般受験者の合格率だけで、内部管理責任者の試験の合格率は見当たりません。ネット上の数字は出どころが確かめられないものが多いため、勉強時間は自分の苦手な分野の量と試験日から逆算して決めるのが確実です。

Q. 内部管理責任者の試験と一種外務員はどちらが難しいですか?

問われる知識の向きが違うため、一概には比べられません。一種外務員は商品の仕組みと販売のルールが中心で、内部管理責任者は勧誘や取引を管理する側の規則の理解が中心です。規則の条文の言い回しを覚えるのが苦手な人は、内部管理責任者のほうが難しく感じやすい傾向があります。

Q. 内部管理責任者の勉強には何を使えばよいですか?

日本証券業協会が発行する外務員必携の最新の版を軸にし、問題演習には内部管理責任者の試験に対応した最新の版の問題集を使うのが基本です。協会のウェブサイトで公開されている規則の本文も無料で読めるので、解説だけでは分かりにくい部分を条文で確かめるのに役立ちます。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月12日最終更新:2026年11月2日
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