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衛生工学衛生管理者の資格の取り方と、パートや派遣の働き方での使い道

@SOHO編集部
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衛生工学衛生管理者の資格の取り方と、パートや派遣の働き方での使い道

この記事のポイント

  • ✓試験ではなく登録講習の修了と免許申請で取る資格です
  • ✓所有資格ごとに5日から1日まで変わる講習と受講料
  • ✓選任が義務になる事業場の条件

衛生工学衛生管理者は、衛生管理者の資格の中でも、有害なガスや粉じんが出る職場の環境を、設備の面から改善する役割を担う人のための免許です。名前は似ていますが、第一種・第二種衛生管理者とは取り方がまったく違います。

数字で先に結論を書きます。衛生工学衛生管理者は試験ではなく、都道府県労働局長の登録を受けた機関の講習を修了して、免許を申請して取ります。講習の長さは、持っている資格によって5日から1日まで変わり、中央労働災害防止協会の安全衛生教育センターの受講料は151,800円から15,400円まで幅があります。この記事では、受講の条件、講習の中身、選任が必要になる職場、そしてパートや派遣で衛生管理の仕事に関わるときの資格の使い道を順に整理します。

衛生工学衛生管理者とはどんな資格か

衛生管理者は、労働安全衛生法で決められた、職場の衛生を管理する人です。厚生労働省のよくある質問では、衛生管理者について次のように説明しています。

職場において労働者の健康障害を防止するため、常時50人以上の労働者を使用する事業者は、その事業場専属の衛生管理者を選任しなければなりません。ただし、2人以上の衛生管理者を選任する場合で、衛生管理者の中に労働衛生コンサルタントがいるときは、労働衛生コンサルタントのうち一人については専属でなくても差し支えありません。 出典: mhlw.go.jp

衛生管理者になれる免許は3種類あります。

免許 取り方 選任できる業種
第一種衛生管理者 国家試験に合格 すべての業種
第二種衛生管理者 国家試験に合格 有害業務と関連の少ない一定の業種のみ
衛生工学衛生管理者 登録講習を修了して免許を申請 すべての業種

衛生工学衛生管理者の特徴は、「衛生工学」という言葉に表れています。衛生工学とは、つまり換気の装置や局所排気装置といった設備の力で、作業場の空気の汚れや有害なものを減らす技術のことです。中央労働災害防止協会の講座の案内では、有害なガス、蒸気、粉じんなどを出す作業場には、有害なものの発散を抑えるなどの衛生工学的な対策が必要だと説明しています。

第一種衛生管理者が職場の衛生全般を見る役割だとすると、衛生工学衛生管理者は、その中でも作業環境を設備で改善する専門家です。

選任が義務になる事業場の条件

衛生工学衛生管理者が必要になる職場は、法令で決まっています。労働安全衛生規則第7条第1項第6号では、次の条件に当てはまる事業場で、衛生管理者のうち1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた人から選任しなければならないと定めています。

  1. 常時500人を超える労働者を使用している
  2. そのうえで、坑内労働か、労働基準法施行規則第18条の一定の有害業務に、常時30人以上の労働者を従事させている

対象になる有害業務は、労働基準法施行規則第18条のうち、次の業務です。

号 業務の内容
第1号 多量の高熱物体を取り扱う業務、著しく暑熱な場所での業務
第3号 ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務
第4号 土石、獣毛などのじんあいや粉末を著しく飛散する場所での業務
第5号 異常気圧下での業務
第9号 鉛、水銀、クロム、塩素、硫酸、一酸化炭素、ベンゼンなどの有害物の粉じん、蒸気、ガスを発散する場所での業務

データで見ると、選任が義務になるのは「大きな事業場」かつ「有害な作業が多い」という2つの条件を同時に満たす職場です。製鉄所、化学工場、大規模な製造工場などが典型です。条件が厳しい分、衛生工学衛生管理者を必ず選任しなければならない事業場の数は限られますが、選任が必要な事業場では欠かせない存在です。

なお、衛生管理者そのものの選任の人数は、事業場の規模で決まっています。常時50人以上200人以下なら1人、200人を超え500人以下なら2人、500人を超え1,000人以下なら3人と、規模に応じて増えていきます。衛生工学衛生管理者は、このうちの1人を充てる形です。

専任や選任の期限など、あわせて知っておきたい決まり

衛生工学衛生管理者が必要な事業場では、ほかにも衛生管理者に関する決まりがあります。労働安全衛生規則第7条から、あわせて知っておきたいものを整理します。

1つ目は、専任の衛生管理者です。常時1,000人を超える労働者を使用する事業場か、常時500人を超える労働者を使用し、坑内労働または労働基準法施行規則第18条の各号の業務に常時30人以上を従事させる事業場では、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任にしなければなりません。専任とは、つまりほかの業務を兼ねずに衛生管理者の仕事に専念することです。

2つ目は、選任の期限です。衛生管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければなりません。前任者が退職したときなども、この期限が関わります。

3つ目は、選任の報告です。事業者は衛生管理者を選任したら、遅滞なく、電子情報処理組織を使って、所轄の労働基準監督署長に報告しなければなりません。報告の項目には、その衛生管理者が衛生工学に関するものを管理する者かどうかの別も含まれています。

選任される側にとっても、こうした決まりを知っておくことは大切です。退職や異動の時期を会社と相談するときに、後任の選任の期限まで考えて動ける人は、会社から信頼されます。

受講できる7つの資格

衛生工学衛生管理者の講習は、誰でも受けられるわけではありません。中央労働災害防止協会の案内では、受講の要件として次の資格が挙げられています。

記号 受講要件となる資格
A 大学または高等専門学校で、工学または理学に関する課程を修めて卒業した人(修士、博士は対象外)
B 大学改革支援・学位授与機構から学士(工学または理学)の学位を授与された人など
C 第一種衛生管理者免許試験に合格した人(保健師や薬剤師などの試験免除による免許取得者は対象外)
D 大学で保健衛生に関する学科を専攻して卒業し、労働衛生に関する講座や科目を修めた人(指定された大学のみ)
E 労働衛生コンサルタント試験(保健衛生)に合格した人
F 労働衛生コンサルタント試験(労働衛生工学)に合格した人
G 作業環境測定士となる資格を持つ人(第一種・第二種)

いちばん多くの人が通るのは、Aの工学・理学系の大学や高専の卒業か、Cの第一種衛生管理者の試験合格のどちらかです。理系の学校を出ていない人は、まず第一種衛生管理者の試験に合格することが入口になります。

Cの注意点として、保健師や薬剤師などが試験を受けずに第一種衛生管理者の免許を取った場合は、受講要件の対象外とされています。試験に合格して免許を取ったことが条件です。

講習の日数と受講料は持っている資格で変わる

講習の大きな特徴は、持っている資格によって、受ける科目と日数、受講料が変わることです。すでに持っている知識の分の科目が免除される仕組みです。

中央労働災害防止協会の衛生工学衛生管理者コースの案内(受講料はテキスト代と消費税を含む)を、東京会場の代表的なケースで整理します。

持っている資格の例 東京会場のコース 受講料
工学・理学系の大学等の卒業(A)のみ 5日コース 全日程 151,800円
第一種衛生管理者試験の合格(C)など 4日コース 全日程 114,400円
資格の組み合わせによって 5日コースの第3日から第5日 91,300円
資格の組み合わせによって 4日コースの第2日から第4日 84,700円
資格の組み合わせによって 2日コース 全日程 61,600円
資格の組み合わせによって 2日コースの第1日から第2日 38,500円
資格の組み合わせによって 2日コースの第2日のみ 15,400円

複数の資格を持っていると、免除される科目が増えて、日数も受講料も小さくなります。さらに、一定の組み合わせの資格を持つ人は、全科目が免除になり、講習を受けずに直接都道府県労働局に免許を申請できます。自分がどの区分に当たるかは、案内の一覧表で、持っている資格に印を付けて確かめるのが確実です。

データの分析をしている人の感覚で言えば、この一覧表は「持っている資格の組み合わせ」を入力すると「必要な日数と費用」が出てくる対応表です。資格の組み合わせは33通りに整理されていて、自分の行を見つければ答えが出ます。

大阪の安全衛生教育センターでは、同じ区分でもコースの組み方が東京と違う場合があります。また、この講座は教育訓練給付金の対象になっていないと案内されています。

講習で学ぶ科目

講習では、どんな科目を学ぶのでしょうか。中央労働災害防止協会の5日コースの教科日程表を見ると、次のような科目が並んでいます。

分野 主な内容
法令 労働安全衛生法(関係法令を含む)、労働基準法
労働生理 人体の組織と機能、疲労とその予防、職業適性
職業性疾病の管理 職業性疾病の基礎知識、発生事例と対策、健康管理の進め方、教育の方法
労働衛生工学 作業環境の基礎知識、作業環境改善の進め方、局所排気装置や全体換気装置、廃液処理装置などの設備の知識
実習 労働衛生工学に関する実習

日程表では、途中に試験が組み込まれ、講義のあとに労働衛生工学の実習が行われる構成になっています。5日間のうち、労働衛生工学の分野に多くの時間が割かれていることが分かります。局所排気装置、つまり有害なものが出る場所のすぐそばで空気を吸い込み、作業者の呼吸する空気に混ざらないようにする装置の仕組みは、この資格の中心となる知識です。

第一種衛生管理者の試験に合格している人が4日コースで済むのは、法令や労働生理など、第一種衛生管理者の試験で学んだ分野と重なる科目が免除されるためです。持っている資格によって科目が免除される仕組みは、こうした知識の重なりにもとづいています。

講義は朝から夕方まで続く日程で、内容も専門的です。受講の前に、労働安全衛生法の基本や、換気の考え方を予習しておくと、講義についていきやすくなります。

講習の申込みと修了までの流れ

講習の申込みから免許を受け取るまでの流れを整理します。

  1. 自分の受講区分を確かめ、受講する会場と日程を決める
  2. 申込みをする(東京はWebで仮受付、大阪は郵送で原本を送る)
  3. 資格を証明する書類を提出する
  4. 講習を受け、全科目を受講したうえで修了試験に合格する
  5. 修了証を受け取る
  6. 住所を管轄する都道府県労働局長に、衛生工学衛生管理者の免許を申請する

東京の安全衛生教育センターでは、Webで仮受付をしたあと、必要な書類の案内がメールで届きます。仮受付から約2週間の期限までに書類を郵送しないと、仮受付が取り消される場合があります。資格の証明書が手元にない人は、書類をそろえてから申し込むよう案内されています。

資格の証明書類は、資格によって違います。第一種衛生管理者試験の合格者は免許証の両面の写し、工学・理学系の大学の卒業者は卒業証明書の原本(卒業証書の写しは不可)、作業環境測定士は登録証などの写しです。写しで出した書類は、受講の当日に原本を持参する必要があります。

免許の申請のときには、受講申込書とは別に写真がもう1枚必要になります。受講の前に、同じサイズの写真を用意しておくと手間が省けます。

第一種衛生管理者から目指すルート

理系の学校を出ていない人が衛生工学衛生管理者を目指すなら、第一種衛生管理者の試験に合格するのが入口です。

第一種衛生管理者の試験は、公益財団法人安全衛生技術試験協会が実施しています。学科試験の手数料は8,800円です。同協会の統計では、2025年度の第一種衛生管理者の受験者は66,401人、合格者は31,046人で、合格率は46.8%でした。受験者のおよそ半分が合格する試験です。

受験には、学歴に応じた労働衛生の実務経験が必要です。たとえば大学や短期大学、高等専門学校の卒業者は、卒業後に1年以上の労働衛生の実務経験が求められます。

第一種衛生管理者に合格したら、衛生工学衛生管理者の講習の受講要件Cを満たします。東京会場では4日コースが対象になり、受講料は114,400円です。第一種衛生管理者を持っていれば、全業種で衛生管理者に選任されますが、衛生工学衛生管理者の免許を加えると、有害業務の多い大規模な事業場で、衛生工学の専門家として選任される道が開けます。

毎週の巡視で見るポイント

衛生管理者は、少なくとも毎週1回、作業場などを巡視することになっています。衛生工学衛生管理者が巡視で特に気をつけたいポイントを、作業環境の面から整理します。

1つ目は、局所排気装置が働いているかです。スイッチが入っているか、吸い込み口の近くで作業しているか、吸い込み口の前に物が置かれて空気の流れを妨げていないかを確かめます。装置があっても、使い方が誤っていれば効果は出ません。

2つ目は、においや見た目の変化です。いつもと違うにおいがする、床や棚に粉じんが積もっている、といった変化は、有害なものが漏れているサインかもしれません。

3つ目は、保護具の使い方です。マスクや手袋が作業に合ったものか、正しく着けられているかを確かめます。保護具は最後の守りなので、設備で対策しきれない部分を補う役割です。

4つ目は、作業の方法の変化です。新しい材料を使い始めた、作業の手順が変わった、といった変化は、作業環境に影響することがあります。現場の人と話し、変化を早くつかむことが大切です。

巡視で気づいたことは記録に残し、次の巡視や作業環境測定の結果と照らし合わせます。気づきを記録し、データで確かめるという積み重ねが、職場の改善につながります。

第一種衛生管理者と衛生工学衛生管理者、どちらを目指すか

衛生管理の仕事に関わりたい人が、どちらの資格を目指すべきかを整理します。判断の基準は、働く職場の種類です。

働く職場 目指す資格
事務所、店舗など有害業務の少ない職場 第一種衛生管理者(第二種でも選任できる業種がある)
製造業、建設業、医療業、清掃業などの職場 第一種衛生管理者
常時500人を超え、一定の有害業務に30人以上が従事する大規模な事業場 第一種衛生管理者に加えて衛生工学衛生管理者

労働安全衛生規則では、製造業、建設業、運送業、医療業、清掃業などの業種では、第一種衛生管理者か衛生工学衛生管理者の免許などを持つ人から衛生管理者を選ぶことになっています。第二種衛生管理者で選任できるのは、それ以外の業種です。

ほとんどの人にとって、最初の目標は第一種衛生管理者です。全業種で選任でき、受験者のおよそ半分が合格する試験なので、計画的に勉強すれば手が届きます。衛生工学衛生管理者は、大規模な工場で衛生管理を担う立場を目指す人や、理系の学歴を生かして作業環境の改善に深く関わりたい人が、次に目指す資格です。

工学・理学系の大学や高専を出ている人は、第一種衛生管理者の試験を経ずに、衛生工学衛生管理者の講習を受ける道もあります。ただし5日コースになり、受講料も高くなります。自分の学歴と、これから働く職場を合わせて考えると、どの道が近いかが見えてきます。

衛生工学衛生管理者の仕事の中身

衛生管理者の仕事は、厚生労働省のよくある質問で次のように整理されています。労働者の危険や健康障害を防ぐための措置、安全や衛生のための教育、健康診断などの健康の保持増進、労働災害の原因の調査と再発防止のうち、衛生に関する技術的な事項を管理します。さらに、衛生管理者は少なくとも毎週1回作業場などを巡視し、設備や作業方法、衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに必要な措置を講じなければなりません。

衛生工学衛生管理者は、このうち衛生工学に関する技術的な事項を担います。具体的には次のような仕事です。

  1. 作業環境測定の結果を読み、有害なものの濃度が高い場所を見つける
  2. 局所排気装置や換気の装置が、設計どおりに働いているかを確かめる
  3. 有害なものの発散を抑える設備の改善を計画する
  4. 作業の方法や保護具の使い方を見直す
  5. 改善の効果を、次の測定の結果で確かめる

この流れは、データ分析の仕事とよく似ています。測定という「データ」を集め、問題のある場所を見つけ、対策を打ち、次のデータで効果を確かめる。改善のサイクルを回す仕事です。

パートや派遣の働き方での使い道

ここからは、パートや派遣で働く人にとって、この資格がどう生きるかを考えます。

最初に押さえておきたいのは、衛生管理者の選任には「その事業場専属の者を選任すること」という条件がある点です。労働安全衛生規則第7条でも、衛生管理者はその事業場に専属の者を選任することとされています。どのような雇用の形の人が専属に当たるかは、勤務の実態や契約の内容で判断されます。パートや派遣の立場で衛生管理者として選任されることを前提に働く場合は、勤め先や派遣元、所轄の労働基準監督署に事前に確かめておくのが安全です。

選任されるかどうかとは別に、資格の知識が生きる場面は多くあります。

1つ目は、工場や研究所での衛生管理の補助です。作業環境測定の準備や記録の整理、局所排気装置の点検の記録、巡視の結果の取りまとめなど、衛生管理者を支える仕事は、パートや派遣でも担えます。衛生工学衛生管理者の講習を修了した人は、記録の意味を理解したうえで作業できるので、補助の質が上がります。

2つ目は、作業環境測定の分野の仕事です。作業環境測定士の資格と組み合わせると、測定の現場で活躍の場が広がります。作業環境測定士となる資格を持つ人は、衛生工学衛生管理者の講習の受講要件Gにも当たり、資格どうしが相互につながっています。

3つ目は、データの集計や資料づくりです。作業環境測定の結果や健康診断の集計を、表やグラフにまとめて改善の議論に使える形にする仕事は、在宅でも取り組みやすい分野です。衛生工学の知識があると、数字の意味を正しく読み、どの数字に注目すべきかを判断できます。

測定結果のデータを生かす道具の選び方

衛生工学衛生管理者の仕事では、作業環境測定の結果を毎回比べ、改善の効果を確かめます。データを扱う道具の選び方を、実務の場面で考えてみます。

表計算ソフトで十分なのは、測定の地点が少なく、測定の回数も年に数回という場合です。地点ごとの濃度を回ごとに並べ、前回との差を計算し、折れ線のグラフにするだけで、改善の効果は十分に見えます。小さな事業場や、測定の対象が限られる職場では、これで足ります。

BIツール、つまり大量のデータを集計して画面上で分析するための道具が必要になるのは、複数の工場や多数の作業場のデータを、長い期間にわたって比べたい場合です。拠点ごと、作業の種類ごと、季節ごとに切り分けて傾向を見たいときは、表計算ソフトでは手間がかかりすぎます。

どちらを使う場合も、大切なのはデータの入力のルールをそろえることです。測定の地点の名前、日付の書き方、単位がそろっていないと、どれだけ良い道具を使っても正しく比べられません。衛生工学の知識がある人がデータの設計に関わると、後から分析しやすい形で記録を残せます。

パートや派遣で応募するときの見せ方

パートや派遣で、工場の衛生管理や作業環境の仕事に応募するときは、資格の見せ方を工夫すると評価が変わります。

まず、資格の正式な名前と取得年月を書きます。衛生工学衛生管理者の免許と、受講の要件になった資格(第一種衛生管理者や作業環境測定士など)をあわせて書くと、知識の幅が伝わります。

次に、扱える仕事を具体的に書きます。「作業環境測定の結果の集計と前回との比較」「局所排気装置の点検記録の整理」「巡視の結果の取りまとめ」のように、どの作業を任せられるかが分かる書き方が効果的です。

そして、使える道具を書きます。表計算ソフトでのグラフ作成や関数の利用、データの集計の経験は、衛生管理の補助の仕事で重宝されます。資格と道具の両方を示すと、即戦力として見てもらいやすくなります。

資格を生かすときの注意点

衛生工学衛生管理者の資格を仕事に生かすときに、気をつけたい点があります。

1つ目は、資格の範囲を正しく伝えることです。衛生工学衛生管理者は、衛生管理者として選任されるための免許です。作業環境測定を自分で行うには、作業環境測定士の資格が別に必要です。仕事を受けるときは、自分の資格でできる範囲を正確に伝えましょう。

2つ目は、個人の情報の扱いです。衛生管理の仕事では、健康診断の結果など、働く人の健康に関する情報に触れることがあります。こうした情報は特に慎重な扱いが求められます。データを扱うときは、勤め先の決まりに従い、必要な範囲を超えて見たり持ち出したりしないようにします。

3つ目は、法令の改正への追従です。化学物質の管理の制度などは、近年見直しが続いています。資格を取ったあとも、厚生労働省の発表に目を通し、知識を新しくしていく姿勢が欠かせません。

勉強を始める前に確かめること

衛生工学衛生管理者を目指すと決めたら、勉強や申込みの前に確かめておきたいことがあります。

  1. 自分の受講区分:持っている資格を一覧表に当てはめ、何日のコースで、受講料がいくらになるかを確かめる
  2. 証明書類の有無:卒業証明書の原本、免許証の写しなど、受講区分に必要な書類が手元にあるか
  3. 会社の支援:受講料を会社が負担してくれるか、講習の日に休めるか
  4. 免許の申請の準備:都道府県労働局への申請に使う写真や書類

特に2つ目は、早めに動くことが大切です。卒業証明書は、卒業した学校に発行を頼む必要があり、手元に届くまでに日数がかかることがあります。東京会場では、書類がそろってから申し込むよう案内されているので、受講を決めたらまず書類の手配から始めましょう。

受講料は、5日コースで151,800円と決して小さな金額ではありません。会社の業務に必要な資格であれば、会社が負担してくれる場合もあります。教育訓練給付金の対象外なので、費用の負担は事前に会社とよく相談しておくことをおすすめします。

その先のキャリア:労働衛生コンサルタント

衛生工学衛生管理者の免許は、さらに上の資格への足がかりにもなります。

中央労働災害防止協会の案内では、衛生工学衛生管理者の免許を受けて衛生管理者に選任され、その後3年以上、衛生に関する技術的な事項のうち衛生工学に関するものの管理の業務に従事した経験がある人には、労働衛生コンサルタント試験の受験資格が認められると説明されています。

労働衛生コンサルタントは、事業場の外から、職場の衛生について診断や指導を行う専門家です。安全衛生技術試験協会の統計では、2025年度の労働衛生コンサルタントの筆記試験の合格率は21.0%でした。

キャリアの流れをまとめると、次のようになります。

段階 資格 役割
1 第一種衛生管理者(または理系の学歴) 職場の衛生全般の管理
2 衛生工学衛生管理者 有害業務の多い職場での設備による改善
3 労働衛生コンサルタント(実務3年以上で受験) 外部からの診断と指導

段階を追って資格を積み上げると、職場の中の管理から、外部の専門家として独立する道まで見えてきます。

運営者の視点:数字で改善を語れる人が信頼される

フリーランスと在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、衛生管理のように「目に見えにくい成果」を扱う仕事で信頼される人には共通点があります。改善の結果を、数字と言葉で分かりやすく伝えていることです。測定の結果がどう変わったのか、なぜその対策を選んだのかを、表や短い文章で示せる人は、依頼する側から「この人に任せると説明が楽」と思われます。

もう1つ見えてくるのは、中間の手数料が乗らない直接の取引の強みです。仲介の手数料がかからない手数料0%の取引であれば、依頼する側は同じ予算で頼める量が増え、受ける側は手元に残る金額が厚くなります。測定結果の集計や資料づくりのように継続して頼まれる仕事ほど、この構造は双方の得になります。

衛生管理の報告書や改善の提案書を分かりやすく書く力は、この仕事の土台です。文書を正確に書く力を客観的に示したい人は、ビジネス文書検定で試験の内容と仕事での生かし方を整理しています。作業環境の測定や分析の仕事は、研究開発の職種とも近い分野です。研究職の報酬の水準は、研究者の年収・単価相場で公的な統計をもとに確認できます。社員に講習を受けさせる会社の側では、国の助成金を使える場合があります。中央労働災害防止協会も助成金の案内を出していて、その仕組みは福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で解説しています。

よくある質問

Q. 衛生工学衛生管理者は試験で取る資格ですか?

試験ではなく、都道府県労働局長の登録を受けた機関の講習を修了して、住所を管轄する都道府県労働局長に免許を申請して取ります。講習の最後には修了試験があり、全科目を受講して修了試験に合格すると修了証が交付されます。中央労働災害防止協会の東京・大阪安全衛生教育センターなどで講習が開かれています。

Q. 講習を受けるにはどんな資格が必要ですか?

工学または理学の課程を修めた大学や高専の卒業、第一種衛生管理者免許試験の合格、作業環境測定士となる資格、労働衛生コンサルタント試験の合格などのいずれかが必要です。第一種衛生管理者は、保健師や薬剤師などが試験免除で免許を取った場合は対象外とされています。理系の学校を出ていない人は、第一種衛生管理者の試験合格が入口になります。

Q. 講習の日数と受講料はどれくらいですか?

持っている資格によって変わります。中央労働災害防止協会の東京会場では、工学・理学系の大学卒業のみなら5日コースで151,800円、第一種衛生管理者試験の合格者などは4日コースで114,400円です。複数の資格を持つと科目が免除され、15,400円の1日だけの区分もあります。一定の組み合わせでは全科目免除になります。教育訓練給付金の対象外です。

Q. どんな職場で衛生工学衛生管理者が必要ですか?

常時500人を超える労働者を使用し、坑内労働か、高熱物体の取扱い、有害放射線、粉じん、異常気圧、鉛やベンゼンなどの有害物を扱う一定の有害業務に常時30人以上を従事させる事業場では、衛生管理者のうち1人を衛生工学衛生管理者から選任する必要があります。製鉄所や化学工場、大規模な製造工場などが典型です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月9日最終更新:2026年10月12日
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