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在宅で働く人におすすめの資格と、事務や専門職の仕事で生かせる場面

@SOHO編集部
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在宅で働く人におすすめの資格と、事務や専門職の仕事で生かせる場面

この記事のポイント

  • ✓在宅で働く人におすすめの資格を
  • ✓事務・経理・IT・医療事務・法律の専門職・デザインとライターの仕事の種類ごとに整理し
  • ✓資格が役立つ場面と役立たない場面

在宅で働きたいと考えたとき、まず何か資格を取っておくべきか、取るならどれがおすすめか、と迷う人は多いはずです。資格の講座の広告には「在宅で働ける資格」という言葉があふれていますが、実際には、資格があれば在宅の仕事が見つかるとは限らず、資格が無くても在宅で働いている人もたくさんいます。この記事では、在宅で働く人におすすめの資格を、事務、経理、IT、医療事務、法律の専門職、デザインやライターの仕事の種類ごとに整理し、それぞれが仕事のどんな場面で生きるのかを具体的に説明します。資格を選ぶときのポイント、費用を抑える方法、取った資格を在宅の仕事につなげる進め方までを順に見ていきます。

在宅で働く人にとって、資格が役立つ場面と役立たない場面

資格を選ぶ前に押さえておきたいのは、在宅の仕事で資格が果たす役割です。資格が役立つ場面と、あまり役立たない場面があります。

場面 資格の役割
未経験の分野に応募するとき 知識があることの目印になり、書類の選考で有利になる
業務委託で初めての依頼主と取引するとき 顔を合わせない相手に、一定の力があることを示せる
法律で資格が無いとできない仕事 資格が無ければ、仕事そのものを受けられない
すでに実績がある分野 実績のほうが重視され、資格の差は小さい
デザインや文章の仕事 作品や過去の記事のほうが判断の材料になる

在宅の仕事は、依頼主と直接会わずに始まることがほとんどです。会ったことのない相手に仕事を任せるとき、依頼主は「この人は本当にできるのか」を、限られた情報から判断しなければなりません。資格は、その判断の材料の1つになります。とくに経験の浅い分野に挑戦するときには、資格が書類の選考を通る後押しになります。

一方で、資格はあくまで知識の目印であって、仕事ができることの証明ではありません。デザインやライターの仕事では、資格よりも作品集や過去の記事が重視されます。すでにその分野で実績がある人にとっては、新しく資格を取るよりも、実績を整理して見せるほうが効果的なこともあります。

資格を取るメリットは、知識を体系的に学べること、応募の幅が広がること、そして学んだことに自信を持てることです。デメリットは、費用と時間がかかること、取っただけでは仕事につながらないこと、そして資格によっては仕事の需要が少ないことです。資格の勉強に半年かけるなら、その半年で実際の仕事を小さく始めたほうが早く在宅で働けることもあります。資格を取るかどうかは、目指す仕事にとって資格がどれだけ判断の材料になるかで決めるのが現実的です。

在宅の仕事の種類ごとに、生かせる資格の一覧

在宅でできる仕事は幅広く、仕事によって生きる資格が違います。まずは全体を一覧で見てください。

仕事の種類 生かせる資格の例 資格の必要性
一般事務・データ入力 MOS、ビジネス文書検定、秘書検定 無くても働けるが、未経験では目印になる
経理・記帳の代行 日商簿記 実務では簿記の知識がほぼ必須
ITの事務・サポート ITパスポート、CCNA 分野の基礎を示す目印になる
医療事務・レセプト 医療事務の各種検定 法律上は不要だが、経験が浅いと重視される
書類作成・手続きの代行 行政書士、社会保険労務士 独占業務は資格が無いとできない
デザイン 色彩の検定、ソフトの操作の資格 作品集のほうが重視される
ライター・編集 文章や校正の検定 過去の記事のほうが重視される
翻訳・語学 語学の検定 一定の水準を示す目印として重視される

この表で大事なのは、右の列の「資格の必要性」です。資格が無いと仕事そのものができない分野は、法律の専門職など一部に限られます。多くの在宅の仕事では、資格は「あれば有利」という位置づけです。自分が目指す仕事がどの位置づけにあるかを知っておくと、資格に使う時間と費用を見積もりやすくなります。

以下では、在宅で働く人が多い分野から順に、資格が生きる場面を説明します。

事務の在宅ワークに生かせる資格

在宅の事務の仕事は、データ入力、書類の作成、メールや問い合わせの対応、スケジュールの管理など、パソコンを使った作業が中心です。資格が無くても始められる仕事が多い一方で、未経験の人が応募するときには、パソコンの操作や文書の作成の力を示す資格が目印になります。

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOSは、Word や Excel などの操作の力を示す資格です。試験は実際にソフトを操作する実技の形式で行われます。在宅の事務の仕事では、Excel で表を作る、関数で集計する、Word で整った文書を作るといった作業が日常的にあるため、MOS で身に付けた操作の力がそのまま仕事に生きます。

学習のこつは、テキストを読むだけで終わらせないことです。MOS の勉強を始めた人がよくつまずくのが、テキストは数日で読み終わったのに、模擬試験では手が止まってしまう、という経験です。実技の試験なので、実際にソフトを操作しながら、同じ問題を何度も解いて手に覚えさせる練習が欠かせません。1日30分でも、毎日ソフトを触る時間を作ると、操作の速さが目に見えて変わります。

ビジネス文書検定

在宅の仕事では、依頼主とのやりとりの大部分が文章で行われます。報告書、依頼のメール、議事録など、正確で読みやすい文書を書けることは、在宅で信頼を得るための土台です。ビジネス文書検定 は、ビジネス文書の形式や表現、敬語の使い方を問う検定で、文書の作成を任される事務の仕事で力を示せます。

秘書検定

秘書検定は、ビジネスマナーや、来客や電話の応対、上司の補佐の考え方を問う検定です。在宅でオンラインの秘書や、経営者の事務の補佐を受ける仕事では、ここで学ぶ気配りや段取りの考え方が役立ちます。

事務の資格は、1つだけで決め手になるというより、組み合わせて「何ができる人か」を伝えるのに向いています。たとえば、MOS で Excel の操作の力を、ビジネス文書検定で文書の作成の力を示しておくと、「表の作成から報告書の作成まで任せられる人」として見てもらえます。応募のときは、資格の名前を並べるだけでなく、それぞれの資格で何ができるようになったかを1文ずつ書き添えると、依頼主が任せる仕事を思い描きやすくなります。

経理と記帳の在宅ワークに生かせる資格

経理の仕事や、個人事業主や小さな会社の記帳の代行は、在宅で受けやすい仕事の1つです。会計ソフトがクラウドで動くようになり、領収書や請求書もデータでやりとりできるようになったため、事務所に行かなくても作業できる範囲が広がりました。

この分野で基本となるのが、日商簿記です。簿記の知識が無いと、取引をどの勘定科目で記録するか、決算でどんな処理が必要かを判断できません。実務では、簿記の知識はほぼ必須と考えておいてください。記帳の代行を受けるなら、会社の取引を一通り扱える水準を目標にすると、依頼主から任せてもらえる範囲が広がります。

ただし、税務の申告書を作ったり、税金の相談に応じたりすることは、税理士の資格を持つ人だけができる仕事です。簿記の資格で受けられるのは、記帳や経理の事務の範囲であることを、最初に理解しておく必要があります。

ITの基礎を示す資格

在宅で働く人にとって、ITの基礎の知識は、どの仕事でも役に立ちます。オンライン会議、クラウドでのファイルの共有、パスワードの管理、不審なメールの見分け方など、在宅では自分の身を自分で守らなければならない場面が多いからです。

その基礎を体系的に学べるのが、ITパスポート試験です。情報処理推進機構(IPA)は、ITパスポート試験の対象者を次のように示しています。

職業人及びこれから職業人となる者が備えておくべき、ITに関する共通的な基礎知識をもち、ITに携わる業務に就くか、担当業務に対してITを活用していこうとする者 出典: 情報処理推進機構(ITパスポート試験)

つまり、ITの専門家を目指す人だけでなく、自分の仕事にITを生かしたい人すべてが対象の試験です。ITパスポート試験は、全国の試験会場でパソコンを使って解答するCBT方式により、随時実施されています。決まった試験日を待たずに、自分の都合のよい日に受けられるため、子育てや介護をしながら学ぶ人にも受けやすい試験です。試験はセキュリティ、経営、IT技術の3つの分野から出題され、在宅で働くうえで知っておきたい情報の守り方も含まれています。

ITの仕事をさらに深めたい人には、ネットワークの資格もあります。CCNA(シスコ技術者認定) は、ネットワークの設定や運用の知識を問う資格で、在宅でのITサポートやネットワークの保守の仕事を目指す人の目印になります。

法律の専門職として、在宅で独立できる国家資格

資格が無いとできない仕事、いわゆる独占業務を持つ国家資格は、取るまでの難しさは高い一方、在宅で独立して働ける道を開きます。代表的なのが行政書士と社会保険労務士です。

行政書士

行政書士は、官公署に出す書類や、権利や義務に関する書類を作成することを仕事とする国家資格です。業務の中心が書類の作成であるため、自宅を事務所にして働く人もいます。

行政書士試験を実施する行政書士試験研究センターによると、令和7年度の試験の合格率は14.54%でした。令和8年度の試験は11月8日(日)に行われ、受験手数料は10,400円と案内されています。年齢、学歴、国籍に関係なく、誰でも受験できる試験です。日程や手数料は年度ごとに変わるため、受験を考えるときは 行政書士試験研究センターのページ で最新の案内を確かめてください。

注意したいのは、試験に合格しただけでは行政書士として仕事ができないことです。仕事を始めるには、行政書士会への登録が必要で、登録には費用がかかります。自宅を事務所にする場合も、事務所としての要件を満たす必要があるため、開業を考える段階で、所属する予定の行政書士会に確かめておくと安心です。

社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険や労働保険の手続き、就業規則の作成、給与の計算や労務の相談などを仕事とする国家資格です。手続きの多くが電子申請でできるようになり、在宅で働く社会保険労務士もいます。行政書士と同じく、仕事を始めるには登録が必要です。試験は年に1回で、出題の範囲が広く、合格までに長い勉強の期間を見込む人が多い試験です。日程や受験の条件は、社会保険労務士試験の実施団体の案内で確かめてください。

法律の専門職の資格は、出題の範囲が広く、働きながら合格するには年単位の計画を立てる人が多いため、在宅で働き始めるための最初の資格としては負担が大きめです。長い目で専門職として独立を目指す人の選択肢と考えてください。

医療事務の在宅ワークに生かせる資格

医療事務の仕事のうち、レセプト(診療報酬の請求書)の作成や点検は、在宅で受けられる仕事として知られています。医療事務の資格は民間の団体が実施する検定で、法律上は資格が無くても働けます。ただし、在宅の募集は経験者を求めるものが多く、経験が浅いうちは、資格が知識の目印として見られます。

医療事務の在宅の仕事は、いきなり在宅で受けるよりも、医療機関で実務を経験してから在宅に移るのが一般的な道筋です。資格の勉強で医療保険の仕組みと点数の計算を学び、医療機関で働きながら経験を積み、在宅の割合が高い職場に移る、という順に進むと見通しが立ちます。

デザインとライターの在宅ワークでは、資格より作品

デザインやライターの仕事は、在宅で働く人が多い分野です。この分野では、資格よりも作品集や過去の記事が、仕事を任せるかどうかの判断の材料になります。

デザインの仕事では、色彩の検定や、デザインのソフトの操作の資格があります。これらは知識を体系的に学ぶのには役立ちますが、依頼主が最初に見るのは、これまでに作ったデザインです。デザインの仕事の報酬の目安は、デザイナーの年収・単価相場 で確かめられます。

ライターの仕事では、文章や校正の検定があります。ここでも、依頼主が見るのは過去に書いた記事です。まだ仕事の実績が無い人は、自分で書いた記事を作品集にまとめて見せる方法があります。作品集の作り方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】 で、テンプレートと一緒に紹介しています。

デザインやライターの仕事で資格を取るなら、その資格の勉強で作った作品や書いた文章を、そのまま作品集に加えられるかを考えて選ぶと、勉強の時間が仕事に直結します。

翻訳と語学の在宅ワークに生かせる資格

翻訳や、外国語でのメール対応、海外の情報の調査といった語学を使う仕事も、在宅で受けやすい分野です。この分野では、デザインやライターとは違い、語学の検定のスコアや級が、一定の水準を示す目印として重視されます。依頼主は、訳文を一つひとつ確かめる時間が無いことが多いため、最初の判断の材料として検定の結果を見るからです。

ただし、検定の結果が高いことと、翻訳の仕事ができることは別です。翻訳の仕事では、外国語を読む力に加えて、日本語で読みやすい文章に仕上げる力と、分野の専門の知識が求められます。医療、法律、IT、金融など、特定の分野の翻訳は、その分野の知識がある人に依頼が集まります。語学の検定を取ったうえで、自分の得意な分野を1つ決め、その分野の訳文の見本を作っておくと、応募のときに力を具体的に示せます。

外国語でのメール対応やカスタマーサポートの仕事では、翻訳ほどの精度よりも、相手の意図をくみ取り、失礼のない表現で素早く返す力が評価されます。こうした仕事では、ビジネスの場面での表現を学べる検定や講座が役立ちます。

状況ごとに考える、資格の選び方の例

同じ在宅の仕事を目指す人でも、いまの状況によって、選ぶべき資格は変わります。いくつかの例を挙げます。

子育て中で、まとまった勉強の時間が取れない人

1日に使える時間が短い人は、範囲がはっきりしていて、短い期間で区切りがつく資格から始めるのが向いています。MOS やITパスポート試験のように、随時受けられる試験や、範囲が比較的絞られた試験は、子どもの行事や体調に合わせて受験の日を選べます。最初の資格で勉強の習慣を作り、仕事を始めてから次の資格を考える順番が無理のない進め方です。

会社員で、副業として在宅の仕事を始めたい人

本業の経験に近い分野の資格を選ぶと、短い期間で仕事につながります。経理の部署にいる人なら簿記、総務や人事の経験がある人なら労務の知識、営業の経験がある人なら文書の作成やマーケティングの知識が生きます。副業を始める前に、勤め先の就業規則で副業が認められているかを確かめることも忘れないでください。

50代以降で、これまでの経験を在宅で生かしたい人

長い職業経験がある人は、新しい分野の資格を一から取るよりも、経験を整理して見せることが先です。そのうえで、経験の分野をITの道具で効率よくこなせることを示す資格を足すと、依頼主にとって任せやすい人になります。

介護などで、先の予定が立てにくい人

試験の日が決まっていて、その日を逃すと1年待つ資格は、予定が立てにくい人には負担になります。随時受けられる試験や、オンラインで学べる講座を選び、無理のない範囲で進めることを優先してください。

在宅向けの資格を選ぶときの5つのポイント

ここまでの内容を踏まえて、資格を選ぶときに確かめたいポイントを5つに整理します。

1. 目指す仕事を先に決める

資格から選ぶのではなく、在宅でどんな仕事をしたいかを先に決めます。仕事が決まれば、その仕事で資格がどれだけ判断の材料になるかが分かり、取るべき資格が絞れます。

2. その資格を求める募集が実際にあるかを見る

求人サイトや業務委託の仕事を仲介するサイトで、目指す仕事の募集を20件ほど見て、資格が応募の条件や歓迎の条件に挙げられているかを数えます。条件に挙がっている資格は、仕事につながる見込みが高い資格です。

3. 勉強の時間と費用を見積もる

資格によって、合格までに必要な勉強の時間は、数週間で届くものから年単位で計画するものまで大きく違います。実施団体や講座の案内で示されている学習の目安を確かめ、1日に使える勉強の時間から逆算して、現実的に取れる時期を見積もります。

4. 受けやすさを確かめる

試験が年に1回なのか、随時受けられるのかで、計画の立て方が変わります。ITパスポート試験のように随時受けられる試験は、自分の都合に合わせて受けられます。試験会場の場所も確かめておきます。

5. 取った後の使い道まで考える

資格を取った後、どこに応募し、どんな仕事から始めるかまで考えておくと、資格が仕事につながりやすくなります。

教育訓練給付金で、講座の費用を抑える

資格の講座は、数万円から数十万円かかることもあります。費用を抑える方法として知っておきたいのが、雇用保険の教育訓練給付金です。厚生労働省は、制度の概要を次のように説明しています。

一定の受給要件を満たす方が、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、その費用の一部が教育訓練給付金として支給されます。 出典: 厚生労働省(教育訓練給付制度)

教育訓練給付金とは、雇用保険に入っている人や、以前入っていた人が、国が指定した講座を受けて修了したときに、受講の費用の一部を戻してもらえる仕組みのことです。給付の種類は3つあり、一般教育訓練では、講座の費用の20%(上限10万円)が修了後に支給されます。より再就職やキャリアの形成に役立つ講座は、特定一般教育訓練や専門実践教育訓練として、より高い割合で支給されます。

対象の講座は、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで探せます。受給には雇用保険に入っていた期間などの要件があり、講座を受け始める前に手続きが必要な場合もあるため、申し込む前にハローワークで自分が対象になるかを確かめてください。在宅で業務委託だけで働いている人は雇用保険に入っていないため、会社員やパートとして働いているうちに講座を受けるほうが、制度を使いやすくなります。

「在宅で稼げる資格」の勧誘には注意する

資格を探していると、「この資格を取れば在宅で仕事を紹介します」「講座を受ければすぐに在宅で働けます」といった広告や勧誘に出会うことがあります。中には、高額な講座の費用や教材の代金を先に払わせたうえで、約束した仕事がほとんど紹介されない、という例もあります。

こうした勧誘で気をつけたい点は、次のとおりです。

・仕事の紹介を約束して、先に講座や教材の費用を払わせる
・「誰でも」「すぐに」「必ず」といった言葉で、仕事が確実にあるように見せる
・資格の名前が、国家資格や広く知られた検定と紛らわしい
・申し込みを急がせ、考える時間を与えない
・電話や面談で、断りにくい雰囲気を作る

仕事の紹介を条件に講座や教材の契約を勧める取引は、特定商取引法で「業務提供誘引販売取引」として決まりが設けられており、契約の書面を受け取った日から20日間はクーリング・オフができる場合があります。少しでもおかしいと感じたら、契約の前に、消費者ホットライン(188)で近くの消費生活センターに相談してください。資格は、自分で目指す仕事を決めて、その仕事に必要なものを選ぶのが基本です。勧誘をきっかけに選ぶのではなく、この記事で紹介した手順で、自分に合うかどうかを確かめてから申し込んでください。

在宅で資格の勉強を続けるための進め方

在宅で働きながら、あるいは家事や子育ての合間に資格の勉強を続けるのは、思ったより難しいものです。続けるための進め方を、段階に分けて紹介します。

最初の1週間は、試験の範囲と形式を知ることに使います。いきなりテキストを最初から読み始めるのではなく、過去の問題や模擬試験を一度見て、どんな問題が出るのかを先に知っておくと、テキストを読むときに大事なところが分かります。

次に、1日の勉強の時間を決めます。長い時間を確保しようとすると続きません。朝の30分、子どもが寝た後の30分など、毎日同じ時間に勉強する習慣を作るほうが、結果として多くの時間を積み重ねられます。

勉強の中盤では、問題を解く時間を増やします。テキストを読むだけでは、知識は身に付いたように感じても、試験では手が止まります。間違えた問題に印を付け、試験の前に印の付いた問題だけを解き直すと、効率よく弱点を減らせます。

試験の直前は、新しいことに手を広げず、これまでに解いた問題の復習に集中します。資格の勉強でつまずく人の多くは、範囲をすべて完璧にしようとして、直前まで新しい教材に手を出してしまいます。合格に必要な点数を取ることを目標に、取れる問題を確実に取る練習を優先してください。

教材と講座の選び方

資格の勉強の方法は、独学、通信講座、オンラインの講座、通学の講座に分かれます。在宅で働きたい人には、時間と場所を選ばない独学や通信講座、オンラインの講座が選ばれやすい一方で、どれを選ぶかで費用と続けやすさが大きく変わります。

独学は費用を最も抑えられます。テキストと問題集を1冊ずつそろえれば始められ、範囲が比較的絞られた資格なら独学で十分に合格を目指せます。ただし、分からないところを質問できる相手がいないため、つまずいたときに勉強が止まりやすいのが弱点です。

通信講座やオンラインの講座は、教材が試験の範囲に沿って整理されており、質問の受付や、学習の進み具合の管理の仕組みがあるものもあります。費用は独学より高くなりますが、勉強の順番を自分で考える手間が省けます。前の節で触れた教育訓練給付金の対象になっている講座もあるため、申し込む前に対象かどうかを確かめると、費用を抑えられます。

教材を選ぶときは、次の点を確かめてください。

・試験の最新の範囲や制度の改正に合わせた版か
・問題集に、解答だけでなく解説が付いているか
・模擬試験が付いていて、本番の形式で練習できるか
・スマートフォンでも学べる形式があり、すきま時間に使えるか

法律や税金、ITの分野の資格は、制度や技術が毎年のように変わります。古い版の教材で勉強すると、改正された内容を誤って覚えてしまうことがあるため、教材の発行年と、試験の対象となる法令の基準の日を必ず確かめてください。

資格を取った後、在宅の仕事を探す場所

資格を取った後に在宅の仕事を探す場所は、大きく3つあります。

1つ目は、在宅勤務ができる求人です。求人サイトで「在宅」「リモート」「テレワーク」の条件で絞り込み、目指す仕事の募集を探します。雇用の形なら、社会保険や雇用保険の対象になる場合があり、収入も安定しやすいのが特徴です。

2つ目は、業務委託の仕事を仲介するサイトです。1件ごとの仕事を受ける形で、時間の融通が利きやすく、資格で身に付けた知識をすぐに仕事に生かせます。最初は単価よりも、実績と評価を積むことを優先すると、次の仕事につながります。

3つ目は、これまでの人とのつながりです。前の勤め先や知人から、資格の分野の仕事を頼まれることもあります。資格を取ったことを、知り合いに伝えておくだけでも、思わぬ依頼が届くことがあります。

取った資格を、在宅の仕事につなげる進め方

資格を取った後、在宅の仕事につなげるまでの進め方を整理します。

1つ目は、プロフィールに資格を書くことです。業務委託の仕事を仲介するサイトや、求人に応募するときの書類に、資格の名前と取った年を書きます。資格の名前だけでなく、その資格で身に付けた力が、応募する仕事のどこで生きるかを1文添えると、依頼主に伝わりやすくなります。

2つ目は、小さな仕事から実績を作ることです。資格があっても、最初の1件の実績が無いと、大きな仕事は任されにくいものです。データ入力や短い記事など、単価は低くても短時間で終わる仕事から始め、評価と実績を積み重ねます。

3つ目は、資格の知識を生かした成果物を見せることです。MOS を取ったなら、関数を使った集計表の見本を、簿記を取ったなら、記帳の手順をまとめた資料を作っておくと、応募のときに力を具体的に示せます。

4つ目は、資格を取った後も学び続けることです。ITの分野や法律の分野は、制度や技術が毎年のように変わります。資格を取った時点の知識のままでは、数年で古くなります。

AIの広がりで、在宅の事務の仕事の中身も変わりつつあります。文書の下書きやデータの整理はAIが手伝う場面が増え、人に求められるのは、AIが出した結果を確かめ、業務の流れに組み込む力へと移っています。AIを業務に取り入れる支援の仕事については、AIコンサル・業務活用支援のお仕事 で、仕事の中身と求められる力を紹介しています。

20年にわたってフリーランスと在宅ワークの市場を見てきた運営者の立場から言えば、在宅で長く仕事が続く人は、資格の数よりも、資格で学んだことを依頼主の役に立つ形で使い続けている人です。資格は入口の目印で、仕事が続くかどうかは、納期を守ること、分からないことを早めに確かめること、といった日々の積み重ねで決まります。仲介の手数料がかからない直接の取引では、依頼主は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる環境では、資格で示した力を、そのまま信頼と手取りにつなげやすくなります。文章の仕事で単価を上げていきたい人は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】 もあわせて読んでみてください。

よくある質問

Q. 在宅ワークを始めるのに資格は必要ですか?

多くの在宅の仕事は資格が無くても始められます。資格が無いとできないのは、行政書士や社会保険労務士の独占業務など一部の仕事に限られます。ただし、未経験の分野に応募するときや、初めての依頼主と取引するときには、資格が知識の目印になり、書類の選考で有利になることがあります。

Q. 在宅の事務の仕事にはどの資格がおすすめですか?

パソコンの操作の力を示すMOS、文書の作成の力を示すビジネス文書検定、ビジネスマナーを学べる秘書検定が、事務の仕事で生かしやすい資格です。経理や記帳の代行を目指すなら日商簿記がほぼ必須です。ITの基礎を学びたい人には、随時受験できるITパスポート試験も向いています。

Q. 資格の講座の費用を抑える方法はありますか?

雇用保険の教育訓練給付金を使える場合があります。国が指定した講座を修了すると、一般教育訓練なら費用の20%(上限10万円)が支給されます。雇用保険に入っていた期間などの要件があり、受講前の手続きが必要な場合もあるため、申し込む前にハローワークで対象になるかを確かめてください。

Q. 行政書士の資格を取れば在宅ですぐ働けますか?

試験に合格しただけでは仕事はできず、行政書士会への登録が必要で、登録には費用がかかります。自宅を事務所にする場合も事務所としての要件を満たす必要があります。令和7年度の試験の合格率は14.54%で、勉強の時間も長くかかるため、長い目で独立を目指す人の選択肢と考えるのが現実的です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月29日最終更新:2026年10月18日
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