【就業規則が先】会社員がテストの副業を始める前に確かめる3点

丸山 桃子
丸山 桃子
【就業規則が先】会社員がテストの副業を始める前に確かめる3点

この記事のポイント

  • QA・テストの副業は会社員でも始めやすい分野ですが
  • 就業規則の確認を飛ばすと後でトラブルになります
  • 副業と本業を両立させるために先に確かめるべき3点を

「QAやテストの副業に興味はあるけど、会社にバレたら困る」「就業規則にどう書いてあるか正直よくわかっていない」。そう思って検索窓にたどり着いた人は少なくないはずです。QA・テストの副業は在宅でも始めやすく、スマホやPC1台で完結する案件も多いため、本業を持つ会社員にとって魅力的な選択肢に見えます。ただし、着手する前に確かめておくべきことを飛ばすと、思わぬところで足をすくわれます。この記事では、会社員がテストの副業を始める前に必ず確認しておきたい3つのポイントを、市場動向や報酬相場もあわせて整理します。

QA・テストの副業市場はいまどうなっているか

ここ数年、企業のソフトウェア開発は外部委託や業務委託の比重を高める傾向にあります。開発スピードを落とさずに品質を担保するため、社内のQAエンジニアだけでなく、外部のテスターやQA人材を組み合わせて回す体制が一般的になってきました。とくにスマートフォンアプリやWebサービスの改修は頻度が高く、リリースのたびに動作確認や不具合検出の作業が発生します。この「継続的にテストが必要」という構造が、副業でQA・テスト業務を受けられる余地を生んでいます。

副業としての魅力は、専門知識がゼロからでも参入しやすい案件が一定数あることです。もちろん、テスト設計やテスト自動化のような高度な領域は実務経験が求められますが、手順書に沿って動作確認を行い、不具合を報告するだけの案件であれば、丁寧さと根気があれば取り組めます。週2日程度の稼働からでも始められる案件が存在し、本業を持つ会社員が隙間時間で取り組みやすい分野といえるでしょう。

一方で、副業市場全体が拡大しているからこそ、企業側もコンプライアンス意識を強めています。副業を許可する企業が増えた反面、情報漏えいや利益相反のリスクを警戒し、届出制や許可制を敷く企業も少なくありません。「副業がしやすい市場だから、確認せずに始めていい」ということには決してならない点は、まず押さえておきたいところです。

会社員が副業を始める前に確かめるべき3点

ここからが本題です。QA・テストの副業を始める前に、会社員が最低限確認しておくべき3つのポイントを順番に見ていきます。

確認点1: 就業規則に副業に関する定めがあるか

最初に確認すべきは、勤務先の就業規則です。多くの企業では「兼業・副業」に関する条項が設けられており、禁止・許可制・届出制のいずれかに分類されます。就業規則そのものが社内イントラや総務部で閲覧できる場合がほとんどなので、まずは原文を読むことから始めましょう。人づてに聞いた情報や、数年前の記憶をもとに「うちは副業OKだったはず」と判断するのは危険です。規則は改定されている可能性がありますし、部署や職種によって適用条件が異なるケースもあります。

許可制や届出制の場合、多くは「副業の内容」「想定する稼働時間」「本業への支障がないこと」などを申請書に記載して提出する流れになります。QA・テストの副業であれば、稼働の曜日や時間帯、業務内容(動作確認、不具合報告、テスト設計など)を具体的に書けるようにしておくと、申請がスムーズに進みやすくなります。就業規則の確認や届出の要否については、就業規則を保有する勤務先の総務・人事部門に直接確認するのが最も確実です。制度の詳細や解釈に迷う場合は、厚生労働省が公表しているモデル就業規則や副業・兼業のガイドラインも参考になります。

副業・兼業の促進に関するガイドラインでは、労働者の多様なキャリア形成を後押しする観点から、原則として副業・兼業を認める方向性が示されています。ただし、企業は自社の秘密保持や競業避止、長時間労働による健康確保の観点から、就業規則等で一定のルールを定めることができるとされています。 出典: mhlw.go.jp

このように国の方針としては副業を後押しする流れがある一方、実際の運用は各企業の就業規則に委ねられています。「国がOKと言っているから会社もOKなはず」という早合点は禁物です。あくまで自分の勤務先の規則が起点になります。

確認点2: 秘密保持義務・競業避止義務に抵触しないか

2つ目に確認したいのが、秘密保持義務と競業避止義務です。QA・テストの副業では、テスト対象のアプリやサービスの仕様、社内の開発フローなどに触れる機会があります。もし本業の勤務先と副業先が同じ業界、あるいは競合関係にある場合、意図せず情報が漏れたと疑われるリスクが生じます。

入社時に締結した誓約書や雇用契約書に「在職中の競業避止義務」「秘密保持義務」の条項がないか、あわせて確認しておきましょう。特にIT・Web業界で働く会社員がQA・テストの副業を検討する場合、本業と副業の取引先が偶然重なることもあり得ます。副業先の案件を受ける前に、対象のサービスや企業が本業の取引先・競合にあたらないかをチェックする習慣をつけておくと安心です。

また、副業先との契約においても秘密保持契約(NDA)を締結するケースが一般的です。NDAの内容を読まずに署名するのではなく、「本業の業務で得た知識やノウハウを副業に持ち込んでいないか」「副業で知り得た情報を本業に漏らしていないか」という双方向の視点で確認する意識を持つことが、両立を長く続けるうえで重要になります。契約書や発注書のチェックポイントについては、フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストで発注書・契約書の必須項目を整理しているので、あわせて確認しておくと理解が深まります。

確認点3: 労働時間・社会保険・確定申告の扱い

3つ目は、労働時間管理と税務・社会保険の扱いです。QA・テストの副業を業務委託(フリーランス)として受ける場合、雇用契約ではないため、労働基準法上の労働時間通算の対象にはなりにくいのが一般的です。ただし、副業先でも雇用契約(アルバイト・パートなど)を結ぶ場合は話が別で、本業と副業の労働時間が通算され、法定労働時間を超えると割増賃金の対象になることがあります。自分が受けようとしている案件が業務委託契約なのか雇用契約なのかは、契約書の文言で必ず確認しておきましょう。

税務面では、副業の所得が一定額を超えると確定申告が必要になります。給与所得者が副業で得た所得(雑所得や事業所得)については、金額の基準や取り扱いが個々の状況によって異なるため、正確な要件は国税庁の公式情報や税務署の窓口で確認するのが確実です。「稼いだ分は自分で申告する」という基本姿勢を持ち、収入や経費の記録をこまめに残しておくことが、後々のトラブルを防ぐ最善策になります。確定申告の実務については税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】で税理士側の視点から解説しているので、申告の流れを知りたい人は参考にしてください。

社会保険については、副業を業務委託として受ける限り、原則として本業の会社の社会保険(健康保険・厚生年金)にそのまま加入し続けることになります。ただし、副業先でも雇用契約を結び、一定の労働時間・賃金要件を満たす場合は、副業先でも社会保険の加入対象になることがあります。加入の要件は制度改正で変わることがあるため、最新の基準は日本年金機構の公式情報や年金事務所への確認を通じて把握するようにしましょう。

未経験からQA・テストの副業に挑戦する現実的なルート

ここまでの3点を確認したうえで、実際にどう始めればよいかを見ていきます。未経験からQA・テストの副業に挑戦する場合、いきなりテスト設計やテスト自動化を任される案件は少なく、まずは手順書(テストケース)に沿って動作確認を行い、想定と異なる挙動を報告する「実行」のフェーズから経験を積むのが現実的です。

案件によっては、スマートフォンの実機を使ったアプリの動作確認や、ブラウザでのWebサービスの表示崩れチェックなど、専門的なプログラミングスキルを必要としないものもあります。こうした案件から始め、不具合の再現手順を正確に書く、報告のフォーマットを守るといった基礎を身につけることで、徐々に単価の高いテスト設計や自動化案件にステップアップしていく流れが一般的です。求人の探し方についてはQA・テスト・コードレビューのお仕事で職種別の業務内容や案件の傾向を紹介しているので、はじめの一歩として目を通しておくとイメージがつかみやすくなります。

スキル面で評価されやすいのは、境界値分析や状態遷移テストといったテスト技法の理解、SeleniumやAppiumなどの自動テストツールの操作経験、CI環境との連携経験です。これらは実務経験を積む中で自然と身についていくものですが、独学で学ぶ場合は書籍やオンライン講座、JSTQB(Foundation Level)のようなテスト技術者資格の学習を通じて体系的に理解するのも一つの方法です。

スキル面では、テスト設計における境界値分析や状態遷移テストといった技法、SeleniumやAppiumなどの自動テストツール、CI環境との連携経験が評価されやすい領域です。これらに加えてQAリーダーとしての経験や品質改善基盤の構築実績があると、より高い収入が見込める募集にも応募しやすくなるでしょう。 出典: youtrust.jp

未経験のうちは、こうした高度なスキルよりも「決められた手順を正確にこなす」「気づいたことを言語化して伝える」という基礎の徹底が信頼につながります。テスト設計のスキルを高めていく過程で、周辺分野の知識を証明する資格を取得しておくのも一案です。文書作成やコミュニケーションの基礎を固めたい人はビジネス文書検定、ネットワークの基礎知識を体系的に押さえたい人はCCNA(シスコ技術者認定)のような資格ガイドも参考になります。

報酬相場とスキルアップの関係

副業としてのQA・テストの報酬は、案件の内容や稼働時間によって大きく幅があります。単発の動作確認案件であれば1件あたりの単価制、継続的な稼働であれば時給制や月額制で契約するケースが一般的です。

月額ベースで見ると、週2日稼働で月20〜30万円、週3日稼働で月25〜40万円が一つの目安です。テスト自動化基盤の構築やQAリードといった高い専門性が求められる募集では、月50万円を超えるケースもあります。これはあくまで目安であり、スキルや経験、稼働時間によっても変動します。 出典: youtrust.jp

この相場感からもわかるように、テスト実行だけの案件よりも、テスト設計・自動化・品質改善基盤の構築といった上流工程に踏み込むほど単価は上がっていきます。ソフトウェア開発全般の年収・単価の相場感を把握しておきたい人は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で職種別のデータを確認しておくと、自分のキャリアの伸びしろを客観的に把握しやすくなります。

QA・テストの副業を続けていくと、テスト実行の報告書やテストケースのドキュメント作成の機会が増えます。文章で正確に状況を伝えるスキルは、テスターとしての評価に直結する部分です。文章表現の面でキャリアの幅を広げたい人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で文章職の相場を見ておくと、テスト報告書のクオリティを磨く動機づけにもなるでしょう。また、QA・テストと親和性の高い分野として、セキュリティテストやAI関連のQAニーズも増えており、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では隣接領域の案件動向を紹介しています。逆に全く畑の異なる分野で複数の受託を組み合わせるフリーランスも増えており、たとえば作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のようなクリエイティブ分野と組み合わせて収入源を分散させる働き方も、選択肢の一つとして押さえておいて損はありません。

独自データから見えるQA・テスト副業の傾向

在宅ワーク・業務委託の求人動向を横断的に見ていると、QA・テストの分野は「継続案件」と「単発案件」の二極化が進んでいる印象があります。継続案件はリリースサイクルに合わせて定期的にテストを依頼する形が多く、単発案件は新規リリース前の一時的な動作確認に集中する傾向があります。会社員が本業と両立させるうえでは、この二極化の構造を理解しておくと案件選びの精度が上がります。

継続案件は毎週決まった曜日・時間帯に稼働する必要があるものが多く、本業のスケジュールと固定的にぶつからないかを見極める必要があります。一方、単発案件は締め切りまでの間に自分のペースで進められるものが多いため、繁忙期には避け、余裕のある時期に集中して受けるといった調整がしやすいのが特徴です。会社員として本業と両立させる場合、まずは単発案件で自分の作業ペースを把握し、無理のない範囲で継続案件に移行していくのが現実的なステップといえるでしょう。

在庫リスクを抱えるアパレルのEC運営に比べると、QA・テストの副業は在庫や仕入れといった資金拘束が発生しない分、始めるハードルは低く見えます。ただし、テストの品質が本業の信頼にも直結する以上、「片手間でこなせる」と軽く考えるのは危険です。私自身、複数の案件を並行して受けていたときに、稼働時間の見積もりを甘くしてしまい、本業の繁忙期と副業の納期が重なってスケジュールが破綻しかけた経験があります。そこから学んだのは、案件を受ける前に自分の稼働可能時間を紙に書き出し、余白を持たせたスケジュールを組むことの大切さでした。テストの副業も同様に、案件の稼働時間を過小評価せず、余裕を持って引き受けることが本業との両立を長続きさせるコツだと感じています。

20年この市場を見てきた立場から言えば、副業を長く続けられる人ほど、就業規則の確認や契約内容の読み込みといった「地味な準備」を怠りません。逆に、準備を飛ばして始めた人ほど、途中で本業とのトラブルに直面し、副業自体を諦めてしまうケースが目立ちます。運営者として見てきた限りでは、QA・テストの副業に限らず、業務委託契約は仲介事業者を挟むほど中間マージンが発生し、依頼者が支払う金額と受注者が受け取る金額の差が開いていきます。直接契約であれば、同じ予算でも依頼者はより多くの作業を依頼でき、受注者はより厚い手取りを得られるという構造が成り立ちます。手数料0%で直接契約を仲介する仕組みは、この"双方が得をする"関係を成立させやすくする土台になっています。

会社を設立して事業として本格的にQA・テストの受託を行う段階に進む人も一定数います。屋号や法人化を検討する際に必要になる登記関連の手続きについては、本店移転・役員変更登記の報酬相場|オンライン申請とプロへの依頼比較【2026年最新】で司法書士への依頼相場をまとめているので、事業拡大のフェーズに入ったときの参考にしてください。

本業と両立させるためのスケジュール管理の考え方

最後に、本業とQA・テストの副業を両立させるうえでのスケジュール管理について触れておきます。副業は「隙間時間の有効活用」と語られがちですが、実際にはまとまった集中時間が必要になる作業も多く、通勤中のスマホ操作だけで完結するケースは限定的です。案件を受ける前に、平日の夜や週末にどれだけ連続した時間を確保できるかを冷静に見積もることが重要です。

また、テストの副業は不具合の見落としが信用に直結する仕事です。本業で疲れた状態で集中力を欠いたまま作業を進めると、見落としのリスクが高まり、結果として信頼を失う原因になりかねません。稼働時間を確保することと同じくらい、集中できるコンディションで作業に臨めるかどうかも、案件を受けるかどうかの判断基準に加えておくとよいでしょう。

副業の申請・報告で押さえておきたい書き方

許可制や届出制の会社では、副業を始める前に申請書や届出書を提出する必要があります。ここでつまずく人が意外と多いのが、申請内容の書き方です。「副業をする」とだけ書いても、総務や上司からすると判断材料が足りず、差し戻しや保留になりがちです。

QA・テストの副業で申請する場合は、業務内容(テスト実行、不具合報告、テスト設計など)、想定する週あたりの稼働時間、稼働する曜日・時間帯、契約形態(業務委託か雇用契約か)、報酬の受け取り方(個人か、開業した屋号か)を具体的に書くと、審査する側も判断しやすくなります。あわせて、本業の勤務時間中には副業の作業を行わないこと、本業の業務で得た情報を副業に持ち込まないことを明記しておくと、企業側の懸念(利益相反や情報漏えいのリスク)に先回りして応える形になり、承認がスムーズに進みやすくなります。

副業の申請を出さずに黙って始めてしまうと、後から発覚した際に「なぜ届け出なかったのか」という信頼面の問題に発展しかねません。就業規則で禁止されている副業を無届けで行うことは契約違反にあたる可能性があり、最悪の場合は懲戒の対象になることもあります。申請や届出が面倒に感じても、正規のプロセスを踏んでおくことが、結果的に本業と副業を長く両立させるための一番の近道になります。

在宅で行うテスト業務のセキュリティと作業環境

QA・テストの副業は在宅で完結する案件が多い分、作業環境のセキュリティにも気を配る必要があります。テスト対象のアプリやサービスには、開発中の未公開機能や、企業の内部情報に類する要素が含まれることがあります。自宅のネットワーク環境やデバイスの管理がずさんだと、意図せず情報が外部に漏れるリスクが高まります。

具体的には、テスト用のアカウント情報やアクセス権限を家族と共有しているパソコンに保存しない、公共のフリーWi-Fiでテスト対象のサービスにアクセスしない、作業に使うスマートフォンやパソコンのOSやセキュリティソフトを常に最新の状態に保つといった基本的な対策が求められます。案件によっては、発注元からセキュリティに関する誓約書への署名や、専用の作業環境(VPN接続やリモートデスクトップ)の利用を求められることもあります。こうした要件は面倒に感じるかもしれませんが、テスターとしての信頼を積み重ねるうえで欠かせないプロセスです。

また、テスト業務で見つけた不具合や脆弱性に関する情報は、案件の契約範囲を超えてSNSや個人ブログで発信しないことも徹底しましょう。「こんな不具合を見つけた」という投稿は、悪気がなくても秘密保持義務に抵触する可能性があります。副業で得た知見を発信したい気持ちがあっても、具体的な企業名やサービス名、不具合の詳細を伏せた上で、一般化した形でのみ共有するのが安全な線引きです。

会社への伝え方に迷ったときの考え方

副業を始めるにあたって、上司や人事にどう伝えるべきか迷う人も多いはずです。届出制の会社であれば伝える義務がありますが、そうでない場合も「隠したまま進める」のではなく、事前に相談しておくことをおすすめします。理由は単純で、本業のプロジェクトが急な繁忙期に入った際、副業の稼働時間を調整する必要が出てくるからです。周囲がその事情を知っていれば、無理なく調整できますが、隠していると板挟みになりやすくなります。

伝え方としては、「収入を増やしたい」という動機だけでなく、「テストの実務経験を通じて品質管理のスキルを本業にも還元したい」といった、本業へのプラスの側面を添えて説明すると、理解を得やすくなる傾向があります。実際、QA・テストの副業で得た不具合の切り分け方や報告の書き方は、本業のプロジェクト管理やコミュニケーションにもそのまま応用できるスキルです。副業を「本業から切り離された別の収入源」としてだけでなく、「本業のスキルを補強する経験の場」として位置づけて説明することで、会社側の理解も得やすくなるでしょう。

両立を続けるうえで見落としがちな体調管理

本業と副業を両立させるという話になると、時間管理やスキル面の話に目が行きがちですが、体調管理の視点も忘れてはいけません。QA・テストの作業は画面を長時間見続ける作業が中心になりやすく、集中力の消耗が思った以上に大きいものです。本業の勤務後に副業のテスト作業をこなす生活を続けていると、睡眠時間を削ってしまったり、休日をすべて副業に充ててしまったりと、無理のある働き方に陥りやすくなります。

副業を始めた当初は「稼げるうちに稼ぎたい」という気持ちが先行し、稼働時間を詰め込みすぎてしまう人が少なくありません。しかし、本業のパフォーマンスが落ちてしまえば、副業どころか本業のキャリアにも影響が及びます。週の中で必ず1日は副業をしない日を設ける、月に一度は稼働時間を振り返って見直すといった、自分なりのペース管理のルールを最初に決めておくことをおすすめします。長く続けられる働き方を設計することこそが、本業と副業を両立させるうえで最も地味で、最も効果のある工夫だと感じています。案件を選ぶ段階から「この稼働ペースを半年続けられるか」を基準に据えるだけでも、途中で息切れして本業に支障をきたす事態はかなり防げます。

就業規則の確認、秘密保持・競業避止義務のチェック、労働時間・税務・社会保険の整理。この3点を先に済ませておくことで、QA・テストの副業は本業と無理なく両立できる選択肢になります。焦って案件に飛びつく前に、まずは自分の勤務先のルールを確認するところから始めてみてください。

よくある質問

Q. QA・テストの副業は未経験からでも始められますか?

テスト設計や自動化のような上流工程は実務経験が求められますが、手順書に沿った動作確認や不具合報告から始められる案件もあります。まずは実行フェーズで経験を積み、段階的にスキルアップするのが現実的です。

Q. 会社の就業規則に副業の記載がない場合はどうすればいいですか?

記載がない場合でも、総務・人事部門に直接確認するのが確実です。就業規則の改定や部署ごとの運用差もあるため、自己判断せず担当窓口に問い合わせる習慣をつけましょう。

Q. QA・テストの副業で本業と競合しないか不安です。どう判断すればいいですか?

副業先の対象サービスや取引先が本業の取引先・競合と重ならないかを事前に確認しましょう。雇用契約時の秘密保持義務・競業避止義務の条項も、着手前に読み直しておくと安心です。

Q. 副業の確定申告はどのくらいの所得から必要になりますか?

所得の種類や金額によって基準が異なるため、正確な要件は国税庁の公式情報や税務署の窓口で確認するのが確実です。収入と経費の記録はこまめに残しておきましょう。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年7月12日最終更新:2026年8月22日
丸山 桃子

この記事を書いた人

丸山 桃子@SOHO編集部

アパレルEC運営支援・SNSコンサル

アパレル企業でMD・ECバイヤーとして勤務後、フリーランスに独立。アパレルブランドのEC運営支援・SNS運用を手がけ、ファッション・EC系の記事を執筆しています。

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