精神保健福祉士の勤務先に知られずにできるか


この記事のポイント
- ✓精神保健福祉士 副業 バレるという不安の正体を
- ✓住民税・社会保険・人づてという3つの経路に分けて整理しました
- ✓普通徴収を選べる所得の範囲
まず、安心してください。精神保健福祉士 副業 バレるという検索で来た皆さんが心配しているのは、たいてい「税金の通知で勤務先に伝わるのではないか」という一点です。この部分は制度の仕組みが決まっているので、正しく理解すれば管理できます。ただし、それとは別に、そもそも副業をしてよいのかという問題があります。この2つは分けて考えないと、話がこんがらがります。
この記事では、勤務先に伝わる経路を3つに分けて、それぞれ何が起きるのかを説明します。そのうえで、隠すことに労力を使うより届け出たほうが結果的に楽になる理由も書きます。読者として想定しているのは、すでに精神保健福祉士として働いていて、休日や夜間に何か引き受けられないかと考えている人です。
勤務先の種類で、前提がまったく違う
同じ精神保健福祉士でも、どこに勤めているかで副業の可否は根本的に変わります。ここを間違えると、この先の話が意味を持ちません。
自治体の福祉課や保健所、公立の病院や精神保健福祉センターに勤めている人は、地方公務員法の適用を受けます。同法第38条には営利企業への従事等の制限が定められており、報酬を得て事業や事務に従事する場合は任命権者の許可が必要とされています。国の機関に勤めている場合は国家公務員法第103条と第104条が対応します。つまり公務員の場合、副業は「隠してやるかどうか」の話ではなく、「許可を取れるかどうか」の話になります。近年は自治体ごとに副業の許可基準を公表する動きも出ており、地域活動や非営利の活動を中心に許可の枠が広がっています。まずは所属先の人事担当が持っている許可基準を確認するのが出発点です。
一方、医療法人や社会福祉法人、株式会社が運営する事業所に勤めている人は、法律で一律に副業を禁じられているわけではありません。ここで効いてくるのは就業規則です。勤務時間外に何をするかは本来は労働者の自由であり、企業が制限できるのは、本業に支障が出る場合、競業にあたる場合、企業の信用を傷つける場合など、合理的な理由がある範囲に限られるという考え方が実務では定着しています。国が示している副業の指針も、原則として副業を認める方向で整理されています。
とはいえ、就業規則に届出義務が書かれているのに黙って始めれば、規則違反であることに変わりはありません。「法律上は自由だから届け出なくていい」という理屈は、勤務先との関係では通用しないと考えたほうが現実的です。
勤務先に伝わる3つの経路
隠したいと考えている人が想定しているのは税金の話ですが、実際に発覚する経路はもっと幅があります。順に見ていきます。
経路1 住民税の金額が変わる
もっとも知られている経路です。給与から住民税を天引きする特別徴収の仕組みでは、市区町村が勤務先に「この人の住民税は月いくら」という通知を送ります。副業の所得があると住民税の額が上がるため、勤務先の給与担当者が同じ年収帯の他の職員と比べて違和感を持つ、というのが典型的な流れです。
副業の年間所得額が20万円を超えている場合は確定申告が必要になる他、住民税が上がっていることで年末調整時に副業がバレる可能性は高くなります。 出典: method-innovation.co.jp
ここで押さえておきたいのは、20万円という数字が指しているのは所得税の確定申告の要否であって、住民税の申告の要否ではないという点です。給与以外の所得が20万円以下であれば所得税の確定申告を省略できる場合がありますが、住民税については金額にかかわらず申告が必要です。「20万円以下だから何もしなくていい」という理解は誤りで、この誤解が原因で後から市区町村から問い合わせが来るケースがあります。
対応としては、確定申告書の住民税に関する事項で、給与以外の所得にかかる住民税の徴収方法を自分で納付、いわゆる普通徴収に切り替える方法があります。これを選ぶと、副業分の住民税の納付書が自宅に届き、勤務先には給与分の住民税だけが通知されます。
ただし、これには重要な例外があります。副業の報酬が給与として支払われている場合、原則として普通徴収を選べません。給与所得は本業の給与と合算して特別徴収するのが原則だからです。つまり、アルバイトやパートとして雇用契約で働くと、住民税の経路で伝わる可能性が高くなります。逆に、業務委託契約で報酬を受け取る形なら雑所得または事業所得となり、普通徴収を選べる余地が生まれます。
さらに、市区町村によって運用に差があります。普通徴収を選択しても認められない自治体もあり、自治体が発行している手引きに条件が書かれています。確定申告の前に、住んでいる市区町村の住民税担当に確認しておくのが確実です。
経路2 社会保険の加入手続き
こちらは住民税より確実に伝わる経路です。副業先で社会保険の加入要件を満たすと、二以上事業所勤務の届出が必要になります。健康保険と厚生年金保険は、複数の事業所で加入要件を満たす場合、それぞれの報酬を合算して保険料を計算し、各事業所で按分して負担する仕組みになっています。この手続きは日本年金機構への届出を伴い、勤務先にも通知が行きます。
社会保険の加入要件は、週の所定労働時間と月額賃金、勤務期間、事業所の規模などで決まります。短時間の勤務でも要件を満たす場合があるため、副業先で雇用契約を結ぶときは、社会保険に加入することになるのかを先に確認しておく必要があります。
雇用保険については、原則として主たる賃金を受ける事業所1か所でのみ加入します。ただし高年齢被保険者に関する特例が設けられており、複数の事業所の労働時間を合算して加入できる制度もあります。自分がどれに当たるかは、労働時間と年齢によって変わります。
この経路も、業務委託契約であれば発生しません。業務委託には社会保険の被保険者資格が生じないためです。この点も含めて、雇用と業務委託のどちらで受けるかは、始める前に決めておくべき論点です。
経路3 人づて、SNS、利用者経由
制度の話をひととおり片付けたあとに残るのが、この経路です。そして実務上、もっとも多いのがここです。
福祉の世界は狭い分野です。地域の事業所、家族会、職能団体の集まり、研修の場。同じ顔ぶれが何年も続きます。副業先で会った相手が本業の関係者とつながっていた、という状況はごく普通に起こります。オンラインでの相談業務やSNSでの発信も同様で、顔写真や経歴を出していれば、同業者はすぐに気づきます。
さらに注意が必要なのが、利用者との接点です。本業で担当している利用者やその家族が、副業先のサービスを利用するという状況は、実際に起こり得ます。この場合、発覚するかどうか以前に、支援関係の二重性という別の問題が生じます。この点は後で詳しく書きます。
つまり、税務と社会保険の経路を塞いだところで、人づての経路は残ります。「絶対に知られない副業」という前提で計画を立てると、その前提が崩れたときに打つ手がなくなります。
就業規則をどう読むか
副業の規定は、3つの型のどれかに収まっています。
完全に禁止と書いてある型は、実は近年減っています。それでも残っている場合、規定の合理性が問題になり得ますが、争うのは現実的ではありません。この型なら、まず人事に「規定の見直し予定はあるか」を確認するところから始めます。
許可制の型は、事前に申請して承認を得る形です。申請書に業務内容、勤務時間、報酬の見込み、本業への影響について書く欄があるのが一般的です。許可されるかどうかは、本業に支障が出ないか、競業にあたらないか、勤務先の信用を損なわないかで判断されます。医療機関や福祉施設の場合、同じ地域の同業他社での勤務は競業にあたるとして断られることがあります。逆に、執筆や研修講師、資格スクールの教材制作などは、競業性がないため通りやすい傾向があります。
届出制の型は、許可までは求めず、報告だけを義務づける形です。この型なら、届け出さえすれば堂々と進められます。
自分の勤務先がどの型かを知らないまま不安を抱えている人が、本当に多いです。就業規則は労働基準法により、労働者がいつでも確認できる状態にしておくことが求められています。人事に「就業規則を見たい」と伝えるだけで済む話で、それだけで副業の可否を尋ねたことにはなりません。
業務委託で受ける形を選ぶ意味
ここまでの説明で分かるとおり、雇用契約で受けるか業務委託契約で受けるかは、伝わる経路の数を左右します。業務委託なら住民税は普通徴収を選べる余地があり、社会保険の二以上事業所勤務の届出も発生しません。
ただし、業務委託にはそれ相応の責任が伴います。労働時間の管理も、最低賃金の保護も、労災保険の適用も原則としてありません。仕事の進め方を自分で決められる代わりに、成果に対する責任を自分で負います。この違いを理解しないまま「バレないから業務委託がいい」と選ぶと、後で困ることになります。
また、契約書に業務委託と書いてあっても、実態が指揮命令下での労務提供であれば労働者と判断される場合があります。逆に言えば、実態が業務委託であるにもかかわらず雇用のような扱いを受けているなら、その点も含めて条件を整理しておく必要があります。
在宅で受けられる業務委託の仕事がどのように募集されているかは、キャリア・副業・人生相談のお仕事を見ると具体的に分かります。相談援助の経験を活かせる領域で、勤務時間の縛りが緩い案件が多いのが特徴です。
副業を受け入れる姿勢を明示している職場も増えています。
【求人の特徴】未経験可 ブランク可 社会保険完備 精神保健福祉士 交通費支給 扶養控除内考慮 新卒可 保育士...【待遇・福利厚生】社会保険完備、交通費支給、扶養控除内考慮、副業OK 出典: 求人ボックス
募集条件に副業可と書かれている職場を選ぶという発想も、選択肢の一つです。隠す前提で働き続けるより、最初から認めている環境に移るほうが、精神的な負担はずっと軽くなります。
資格を持つ立場として、隠すこと自体のリスク
精神保健福祉士法には秘密保持義務と信用失墜行為の禁止が定められています。副業そのものがこれに触れるわけではありませんが、副業の進め方によっては関係してきます。
もっとも注意が必要なのが、支援関係の二重性です。本業で担当している利用者に、副業として有償の相談やサービスを提供する。これは発覚するかどうかの問題ではなく、専門職としての倫理の問題です。日本精神保健福祉士協会が定める倫理綱領にも、専門的関係における利益相反の回避が示されています。判断に迷う場面が出たら、所属先や職能団体に相談してください。
もう一つ、副業で得た情報や事例を本業に持ち込む、あるいはその逆をすることも避ける必要があります。同じ地域で複数の事業所に関わっていると、情報の線引きが曖昧になりやすい。記録の管理と話す範囲を、自分の中で明確にしておくことが求められます。
隠したまま副業を続けると、この線引きの相談ができなくなります。誰にも言えない状態は、判断を一人で抱えることを意味します。専門職にとって、これは思っている以上に危うい状況です。
見つかったときに実際に起きること
規則違反が判明した場合の扱いは、就業規則の懲戒規定によります。一般的には、まず事実確認の面談があり、そのうえで注意や指導にとどまるか、より重い処分になるかが判断されます。判断の分かれ目は、本業への影響、競業性、勤務先の信用への影響です。
執筆や講師のように本業と競合しない仕事で、勤務時間にも影響していなければ、届出を出し直して終わることが多い。一方で、同じ地域の競合事業所で働いていた、勤務時間中に副業の連絡をしていた、利用者を紹介していたといった事情があると、話は重くなります。
つまり、伝わること自体が問題なのではなく、内容が問題なのです。ここを取り違えて「絶対に知られないこと」を目標にすると、労力の使いどころを間違えます。
「これならバレない」と言われる方法の、実際のところ
検索して出てくる情報の中には、制度の仕組みと合っていないものが混ざっています。信じて動くと、かえって面倒な状態になります。代表的なものを4つ取り上げます。
現金で手渡してもらえば記録が残らない、という説明を見かけます。これは支払う側の事情を無視した理解です。報酬を支払った事業者は、その支出を経費として帳簿に計上します。誰にいくら払ったかを記録しないと、その事業者自身の申告が通りません。原稿料や講演料、相談料といった区分の報酬には源泉徴収の対象になるものがあり、支払時に10.21%が差し引かれる形で処理されるのが通例です。差し引かれた時点で、支払った側の記録に名前が残ります。手渡しかどうかは関係ありません。
家族の名義で受け取れば自分の所得にならない、という話も出回っています。報酬が誰のものかは、名義ではなく実際に働いた人で決まります。名義だけ変えて申告すると、事実と違う内容を届け出たことになります。加えて、契約の当事者と作業をした人が別人だと、成果物の権利関係や責任の所在も曖昧になります。取引先から見ても不自然なので、継続的な仕事にはつながりません。
マイナンバー制度によって副業が自動的に勤務先へ通知される、という誤解もかなり広まっています。マイナンバーは市区町村や税務署が同一人物の所得をまとめるために使う番号であって、勤務先が職員の副業所得を照会できる仕組みではありません。勤務先が知り得るのは、あくまで自分たちが支払う給与に関する情報と、市区町村から届く住民税の通知に書かれた金額です。つまり、番号制度そのものではなく、通知に載る数字が経路になっています。ここを取り違えると、対策すべき場所を間違えます。
短期や単発のアルバイトなら大丈夫、という理解も危ういところです。単発であっても雇用契約で働けば、その報酬は給与所得になります。給与所得については、住民税の徴収方法を自分で納付に切り替えることが原則としてできません。日数が短いことと、伝わりやすさは別の話です。逆に、同じ仕事量でも業務委託の形で受けていれば、扱いが変わります。契約の形が結果を分けます。
この4つに共通しているのは、どれも「記録が残らない状態を作る」という発想に立っていることです。ところが報酬の受け渡しは、必ず相手方の帳簿と対になっています。自分の側だけを工夫しても、相手の側に記録が残る以上、消えることはありません。労力をかける先を、記録を消す方向ではなく、記録があっても困らない状態を作る方向に切り替えたほうが、結果として楽になります。
匿名で進めるとき、隠せる範囲と隠せない範囲
名前を出さずに副業をしたいと考える人は多いので、どこまでが可能かを整理しておきます。
表に出す名前は、多くの場合コントロールできます。執筆や取材協力、アンケートのモニター、教材の下書きといった仕事は、記事に署名を入れない形でも成立します。表示名を本名と分けて活動している人は珍しくありません。勤務先の名称を出さないことも、当然できます。この範囲であれば、外から見て個人が特定される可能性は低く抑えられます。
ただし、匿名で受けられる仕事は種類が限られます。記事の監修や講師の依頼は、資格を持つ人が実名で関与していること自体が価値になっています。名前を出せない前提だと、この領域は受けられません。単価が上がりやすいのは実名を出す仕事のほうなので、匿名を選ぶことは報酬水準を自分で下げる選択でもあります。ここは天秤にかける話であって、どちらが正しいというものではありません。
一方、どうやっても隠せない範囲もあります。報酬を受け取る口座の名義、契約書に書く当事者の氏名、税務上の申告に使う氏名。この3つは本名で処理する必要があります。つまり、取引先には本名が伝わると考えておくべきです。表に出るかどうかと、取引相手が知っているかどうかは別だという整理をしておくと、判断を誤りません。
もう一つ、匿名かどうかとは別の次元で気をつけたいのが、書く内容から特定される経路です。相談援助の現場を扱う文章では、事例が具体的であるほど読みごたえが出ます。ところが、地域、施設の種別、利用者の年齢層、疾患の種類、時期。これらを3つも4つも重ねると、同業者には誰の話か見当がついてしまいます。守秘義務の観点からも、この積み重ねは避ける必要があります。実務で通用しているのは、複数の事例から共通する構造だけを取り出し、個別の属性を書かない書き方です。支援の考え方は伝わり、個人は特定されない。この線引きができる人は、監修や執筆の依頼が続きます。
情報発信をする場合、本業の関係者とつながっているアカウントと、副業の発信に使うアカウントは分けておくのが無難です。フォロー関係からたどられることは実際にあります。投稿の時間帯にも注意が必要で、勤務時間中に更新が続いていると、届出をしていた場合でも本業への影響を疑われます。
1年のどの時期に、何が起きるか
住民税の経路を管理するには、いつ何が動くのかを知っておくのが早道です。時系列で並べます。
1月は、前年分の報酬が確定する時期です。支払調書や支払明細が取引先から届きます。届かない場合もあるので、自分の入金記録と突き合わせておきます。
2月中旬から3月中旬が確定申告の期間です。ここで、住民税に関する事項の欄にある、給与所得以外の所得にかかる住民税の徴収方法を選びます。自分で納付を選択することで、副業分が勤務先の通知に乗らない形を狙えます。ただし前述のとおり、副業の報酬が給与として支払われている場合はこの選択が使えません。
4月から5月にかけて、市区町村が住民税を計算します。この時点で、申告内容と勤務先から提出された給与支払報告書が突き合わされます。
5月から6月にかけて、特別徴収税額の決定通知書が勤務先に届きます。1年でもっとも大きな分岐点がここです。普通徴収への切り替えが認められていれば、この通知には給与分の税額だけが載ります。認められていなければ、合算された金額が載ります。自分がどちらになったかは、勤務先に届く通知と同じ内容が自宅にも届くので、そこで確認できます。
6月以降、普通徴収を選んだ分の納付書が自宅に届きます。納期は年4回に分かれているのが一般的で、6月、8月、10月、翌年1月あたりが目安です。まとめて払うこともできます。
11月から12月は年末調整の時期です。ここで処理されるのは本業の給与に関する部分だけで、副業の所得は対象外です。年末調整の書類に副業のことを書く欄はありません。この時期に何かを申告する必要はなく、翌年の確定申告で精算します。
この流れを踏まえると、副業を始めた時期によって、最初に住民税へ反映されるタイミングが変わることが分かります。たとえば9月に始めた場合、その年の所得は翌年3月に申告し、翌年6月の通知から反映されます。始めてから通知に載るまでに、半年から1年半ほどの幅があるということです。この時間差を知らないと、始めた直後に何も起きないことを「大丈夫だった」と誤解してしまいます。
届け出て進めるほうが、結果的に選択肢が広がる
40代で組織を離れる人を長く見てきた立場から言うと、副業から独立につながった人の多くは、勤務先に届け出たうえで進めています。理由は単純で、隠していると仕事を選べないからです。
届け出ていない人は、名前を出せません。名前が出せないと、執筆も講師も監修も受けられない。受けられるのは、身元を出さずに済む単純作業だけになります。その結果、時間あたりの報酬が上がらず、実績も積み上がらない。何年やっても次の段階に進めない状態が続きます。
一方、届け出た人は、実名で書き、実名で登壇できます。実績が公開されるので、次の依頼が来る。この差は、始めて2年もすると決定的になります。
副業の届出を出すときに効くのは、本業への影響がないことを具体的に示すことです。実施する曜日と時間帯、想定する年間の本数、競業にあたらない理由。この3点を書いた紙を持って相談に行くと、話が早く進みます。「副業していいですか」と口頭で聞くと断られやすく、具体的な計画を示すと通りやすい。これは福祉の職場に限った話ではありません。
書く仕事から始める人が多いのは、この届出が通りやすいからでもあります。報酬の目安を知るには著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。制度や法務まわりの知識を持つ職種の相場感については行政書士の資格ガイドにまとまっており、相談援助と隣接する領域として比較の材料になります。
運営者として見てきた、副業を長く続ける人の共通点
在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から見ると、副業が続く人と続かない人の差は、稼いだ金額ではなく段取りにあります。
続く人は、最初に時間の枠を決めています。土曜の午前だけ、平日の夜2時間だけ、というように上限を先に置く。そのうえで、その枠に収まる仕事だけを受けます。逆に続かない人は、来た依頼を全部受けて、本業の疲れと重なって数か月で止まります。福祉の現場は感情労働の負荷が高い仕事です。副業に回せる体力を過大に見積もると、本業のほうが崩れます。
もう一つ、手取りの話をしておきます。同じ報酬額でも、間に何社入るかで手元に残る額は変わります。仲介手数料が引かれる経路と、手数料0%で直接やり取りできる経路では、年間で見ると差が積み上がります。依頼者から見ても、同じ予算でより多く頼めるという意味があります。副業に使える時間が限られている人ほど、1件あたりの手取りの厚さが効いてきます。時間を増やせないなら、単価と手取りで調整するしかないからです。
最後に、確定申告の話を。副業を始めた年の申告は、慣れないぶん時間がかかります。報酬の入金明細、経費のレシート、源泉徴収された金額。これらを月ごとにまとめておくだけで、翌年2月の作業が半日で終わります。逆に1年分をためると、週末が2回つぶれます。皆さんが確保したいのは休日の時間のはずなので、ここは仕組みで解決してください。
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よくある質問
Q. 副業の所得が20万円以下なら何も申告しなくてよいですか?
所得税の確定申告は省略できる場合がありますが、住民税は金額にかかわらず申告が必要です。この誤解が原因で、後から市区町村に問い合わせられるケースがあります。給与以外の所得がある年は、住民税の申告だけでも忘れずに行ってください。
Q. 住民税を自分で納付にすれば勤務先に伝わりませんか?
業務委託などで受け取る雑所得や事業所得であれば、確定申告で自分で納付を選べる余地があります。ただし副業の報酬が給与として支払われている場合は原則として選べず、市区町村によって運用も異なります。申告前に住んでいる自治体の住民税担当に確認してください。
Q. 公務員の精神保健福祉士は副業できますか?
地方公務員法第38条により、報酬を得て事業や事務に従事する場合は任命権者の許可が必要とされています。近年は自治体ごとに許可基準を公表する動きもあり、地域活動などで認められる例が出ています。まず所属先の人事担当が持つ許可基準を確認するのが出発点です。
Q. 本業で担当している利用者に副業でサービスを提供してもよいですか?
避けてください。発覚するかどうか以前に、支援関係が二重になることで利益相反が生じます。精神保健福祉士法には秘密保持義務の規定があり、職能団体の倫理綱領でも専門的関係における利益相反の回避が示されています。判断に迷う場面では所属先や職能団体に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
前田 壮一@SOHO編集部
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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