会社員のまま似顔絵を売るとき、就業規則と確定申告のどこを見るか


この記事のポイント
- ✓似顔絵・SNSヘッダー制作を本業と両立させたい会社員向けに
- ✓就業規則の副業規定の読み方と
- ✓確定申告が必要になる目安を整理して解説します
会社員として働きながら、休日や仕事終わりに似顔絵やSNSヘッダー制作を請け負う。この働き方を検討している方が、最初に立ち止まるべきポイントは二つあります。就業規則の副業規定と、確定申告の要否です。結論から言うと、この二つは実はそれほど複雑な話ではありません。ただし、確認すべき場所を間違えると、あとから思わぬトラブルに発展することがあります。この記事では、本業と両立させるために見ておくべき就業規則と確定申告のポイントを、順を追って整理します。
副業としての似顔絵・SNSヘッダー制作が広がっている背景
会社員の副業が珍しくなくなったのは、ここ数年で明確な流れです。企業側でも副業を容認する動きが広がり、厚生労働省が公表しているモデル就業規則でも、原則として副業・兼業を認める方向に規定が改定された経緯があります。
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こうした環境の変化を背景に、絵を描くスキルを持つ会社員が、休日や隙間時間を使って似顔絵やSNSヘッダー制作を副業として始めるケースが増えています。ただし、「会社が副業を認めている」ということと、「自分の会社の就業規則が具体的にどうなっているか」は別の話です。ここを混同してしまう方が、実は少なくありません。
就業規則で確認すべき三つのポイント
会社員が副業を始める前に、就業規則を確認する際のチェックポイントは大きく三つに分かれます。
副業の許可制・届出制の違い
多くの企業では、副業について「許可制」か「届出制」のいずれかの形を取っています。許可制は、事前に会社の承認を得なければ副業を始められない仕組みです。届出制は、開始前または開始後に会社へ報告する形で、承認そのものは不要な仕組みです。この違いを把握せずに副業を始めてしまうと、就業規則違反として指摘される可能性があります。
就業規則の該当条文には、「副業・兼業を行う場合は、事前に会社に届け出ること」あるいは「副業を行うには会社の許可を得ること」といった表現が使われていることが多く、この文言の違いを見落とさないことが大切です。
競業避止・利益相反に関する規定
似顔絵やSNSヘッダー制作は、多くの業種にとって直接の競合にはなりにくい分野ですが、就業規則には「会社の事業と競合する業務を行ってはならない」といった競業避止の条項が設けられていることがあります。自分の本業がデザイン関連や広告関連の企業であれば、この条項に抵触しないかを個別に確認する必要があります。
また、勤務時間中に副業の作業を行うことは、業種を問わず職務専念義務に反する行為として問題視されます。休憩時間や勤務時間外に作業を行うことを徹底し、会社の設備(パソコンやネットワーク環境)を無断で使用しないことも基本的なルールです。
秘密保持・情報漏えいに関する規定
似顔絵制作自体が会社の機密情報に触れる場面は少ないものの、SNSでの作品発信や依頼者とのやり取りの中で、うっかり本業に関する情報を漏らしてしまうリスクはゼロではありません。就業規則にある秘密保持義務の条項を確認し、副業のSNS発信と本業の情報を明確に切り分ける意識を持つことが望まれます。
就業規則に副業規定がない場合はどうするか
就業規則に副業に関する明確な規定がない企業もあります。この場合、法律上、労働者が勤務時間外にどのような活動を行うかは、原則として労働者の自由に属するとされています。ただし、規定がないからといって無条件に自由というわけではなく、職務専念義務や秘密保持義務といった、雇用契約に付随する一般的な義務は当然に適用されます。
規定が見当たらない、あるいは表現が曖昧で判断に迷う場合は、人事担当者に直接確認するのが最も確実な方法です。「副業を検討しているが、就業規則上どのような手続きが必要か」と、具体的な業務内容(似顔絵・SNSヘッダー制作という個人受注の形態であること)を伝えたうえで相談すれば、後々のトラブルを避けられます。
先日、あるWebデザイナーさんから相談を受けました。就業規則を確認せずに副業を始め、SNSで作品を発信していたところ、上司から「副業の届出をしていない」と指摘されたケースです。悪意があったわけではなく、単に規定の存在を知らなかっただけでしたが、事前に確認していれば防げたトラブルでした。こういうケース、実は本当に多いんです。だからこそ、副業を始める前の数分の確認作業が、あとあとの安心につながります。
確定申告が必要になる目安
就業規則の確認と並んで重要なのが、確定申告の要否です。会社員が副業として似顔絵制作を行い、報酬を得た場合、一定の条件を超えると確定申告が必要になります。
給与所得者の確定申告の基本ルール
会社から給与を受け取っている方が、副業などの所得(給与以外の所得)を得た場合、その所得の合計額が一定額を超えると確定申告が必要になるというルールがあります。この「所得」とは、売上からかかった経費を差し引いた金額を指し、単純な売上金額そのものではありません。
たとえば、似顔絵制作で得た報酬から、イラストアプリの利用料、画材やタッチペンの購入費、通信費の一部などの必要経費を差し引いた金額が「所得」として扱われます。具体的な申告要否の判定基準や最新の金額基準は年により見直されることがあるため、正確な数値は必ず国税庁の公式情報や税務署の窓口で確認してください。
経費として計上できるものの考え方
似顔絵・SNSヘッダー制作の副業でよく経費として認められうる項目には、イラストアプリの月額利用料、タブレットやスタイラスペンの購入費(減価償却が必要な場合もあります)、制作用途で使用した通信費の一部、参考資料として購入した書籍代などが挙げられます。ただし、プライベートと兼用しているものについては、業務に使用した割合を合理的に按分する必要があり、全額を経費にできるとは限りません。この按分の考え方や、具体的にどこまでが経費として認められるかは、個別の状況によって判断が分かれるため、不明な点は税理士や税務署に確認することをおすすめします。
住民税の申告は別途必要になる場合がある
所得税の確定申告をすれば住民税の申告も自動的に行われたとみなされるのが基本ですが、給与以外の所得がある場合、勤務先への住民税の通知方法(給与から一括徴収か、自分で納付する普通徴収か)を選べる場合があります。副業の存在を会社に知られたくないという方は、この選択欄の確認を怠らないようにしてください。ただし、選択の可否や運用は自治体によって異なるため、詳細は居住地の自治体窓口に確認するのが確実です。
インボイス制度と似顔絵制作副業の関係
法人からの依頼を継続的に受けるようになると、インボイス制度(適格請求書等保存方式)への対応を求められる場面が出てくることがあります。インボイス制度は、消費税の仕入税額控除に関わる仕組みで、発注側の企業が消費税の控除を受けるために、受注者側が「適格請求書発行事業者」として登録しているかどうかが問われることがあります。
会社員が副業として小規模に似顔絵制作を行う場合、多くのケースでは売上規模がそれほど大きくならず、インボイス登録の必要性を強く感じない場合もあります。ただし、法人からの継続的な依頼を受けたい、あるいは発注元から登録を求められたという場合は、登録の要否を検討することになります。インボイス登録をすると、原則として消費税の申告義務が生じるなど、税務上の取り扱いが変わるため、安易に登録する前に、国税庁の公式情報を確認するか、税理士に相談することをおすすめします。
副業を始める際に会社へ伝えるべきかどうかの判断
届出制の企業であれば、副業開始前に会社への報告が必要です。この際、どこまで詳細に伝えるべきか迷う方もいますが、基本的には「どのような業務内容を、どの程度の頻度で行うか」を簡潔に伝えれば十分です。似顔絵・SNSヘッダー制作という業務内容自体は、多くの業種にとって競合や利益相反のリスクが低いため、正直に伝えても問題視されないケースがほとんどです。
一方で、許可制の企業では、事前の承認プロセスが必要になります。承認申請の際には、副業の業務内容、想定される作業時間、本業への影響がないことを説明できる材料を準備しておくと、スムーズに承認を得やすくなります。特に、勤務時間外の活動であることや、会社の設備を使用しないことを明記しておくと、担当者の懸念を払拭しやすくなります。
会社に副業を知られたくない場合の注意点
副業を会社に知られたくないという相談も少なくありません。ここでよくある誤解が、「確定申告をしなければ会社にバレない」という考え方です。これは正確ではありません。
住民税の金額は、前年の所得全体をもとに自治体が計算し、通常は勤務先を通じて特別徴収という形で天引きされます。副業の所得が申告されると、住民税額が本来の給与所得だけの場合より増えるため、勤務先の担当者が「給与額に対して住民税が高い」と気づくきっかけになることがあります。これが、副業が会社に知られる典型的な経路のひとつです。
対策としては、確定申告の際に、給与以外の所得にかかる住民税を普通徴収(自分で納付する方法)に切り替える選択をする方法があります。ただし、この手続きが必ずしも完全に会社への通知を防ぐとは限らず、自治体の運用によって扱いが異なる場合もあります。確実な対応をしたい場合は、居住地の自治体窓口や税理士に直接相談することを強くおすすめします。「申告をしない」という選択は、正しい対応ではなく、むしろ無申告のリスク(延滞税や加算税が発生する可能性)を抱えることになるため、避けるべきです。
就業規則違反や無申告が発覚した場合のリスク
就業規則に違反した副業が発覚した場合、企業によっては懲戒処分の対象になることがあります。ただし、実際に懲戒処分が有効と認められるかどうかは、副業の内容が本業にどの程度支障をきたしたか、企業の信用を損なう行為があったかなど、個別の事情によって判断が分かれます。単に「無許可で副業をしていた」という事実だけで即座に重い処分が下されるとは限りませんが、就業規則違反であること自体は事実として残るため、まずは規定を守ることが基本です。
確定申告を怠った場合は、本来納めるべき税額に加えて、延滞税や無申告加算税が課される可能性があります。「バレなければ大丈夫」という考え方ではなく、正直に申告する姿勢を前提に、必要な手続きを淡々と進めていくことが、結果的に一番リスクの少ない選択です。
社会保険への影響を確認しておく
会社員が副業で一定以上の所得を継続的に得るようになると、社会保険の取り扱いに影響が出る場合があります。特に、副業先で雇用契約を結ぶ形態(アルバイトなど)であれば、労働時間や賃金の条件によって社会保険の加入義務が生じることがありますが、業務委託契約で似顔絵制作を請け負う場合は、雇用契約とは異なる扱いになるため、通常は本業の社会保険にそのまま加入し続ける形になります。
ただし、副業の所得が大きくなり、独立して事業として本格化させる段階になると、話は変わってきます。将来的に会社を辞めて似顔絵制作を専業にすることを検討する場合は、国民健康保険や国民年金への切り替えなど、社会保険の仕組みそのものが変わる点も視野に入れておく必要があります。この点について正確な取り扱いを知りたい場合は、日本年金機構の公式情報を確認するか、年金事務所の窓口に相談することをおすすめします。
開業届の提出は必要か
副業として似顔絵制作を行う場合、必ずしも開業届の提出が必須というわけではありません。ただし、継続的に事業として行う意思がある場合、開業届を提出して「事業所得」として申告することで、税務上のメリットを受けられる場合があります。たとえば、青色申告を選択できるようになり、一定の要件を満たせば所得から控除を受けられる仕組みを利用できることがあります。
一方で、開業届を提出すると、税務署に自分の事業が把握されることになるため、「会社にバレたくない」という不安を持つ方の中には、提出をためらう方もいます。しかし、開業届の提出自体が直接会社に通知される仕組みにはなっていません。会社に知られるかどうかは、前述の住民税の徴収方法の選択によるところが大きく、開業届の有無とは別の問題として整理しておくとよいでしょう。判断に迷う場合は、税理士や税務署に相談しながら、自分の状況に合った選択をしてください。
案件を探すときに見ておきたい視点
似顔絵・SNSヘッダー制作の案件は、似顔絵・SNSヘッダーのお仕事のような専門ジャンルの一覧から探すことができます。会社員として本業と両立させる場合、納期や作業量が自分の生活リズムに無理なく収まる案件を選ぶことが、両立を長続きさせる鍵になります。
似顔絵制作から派生して、SNS運用やマーケティングに関心を広げる方にはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事、音を扱うクリエイティブ分野に興味を持つ方には作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事も選択肢として視野に入れておくとよいでしょう。副業として一つの分野に固執せず、自分の得意分野や生活スタイルに応じて幅を持たせる考え方は、長期的なキャリア形成にも役立ちます。
案件を選ぶ段階で、修正回数や納期の条件が明確に記載されているかどうかも、本業との両立を左右する重要な確認事項です。曖昧な条件のまま受注してしまうと、想定外の作業量が発生し、本業に支障が出るリスクが高まります。事前の確認を丁寧に行う姿勢は、法律面のリスク管理と同じくらい、両立の成否を左右する実務的なポイントです。
隣接する専門職から学ぶ両立の視点
似顔絵制作を含むクリエイティブ系の副業は、業務委託契約や下請法(取適法)といった法律の知識とも無縁ではありません。特に法人からの依頼を受ける場合、フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストで紹介されているような、発注書・契約書の必須項目を押さえておくことが、報酬未払いなどのトラブルを防ぐ助けになります。
確定申告に不安がある方は、専門家に相談する選択肢も検討してください。税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】のように、副業の確定申告や記帳を専門家に依頼する仕組みも整いつつあります。会社の登記や法人化を視野に入れる段階になれば、本店移転・役員変更登記の報酬相場|オンライン申請とプロへの依頼比較【2026年最新】のような情報も将来的に参考になるでしょう。
副業が軌道に乗り、いずれ独立を視野に入れる方にとっては、こうした専門家との連携先を早い段階から把握しておくことが、スムーズな移行につながります。焦って独立を急ぐ必要はなく、まずは副業として無理のない範囲で実績と経験を積みながら、将来の選択肢を広げていくという姿勢が現実的です。
資格の有無より、契約の基礎知識が身を守る
似顔絵制作には必須の資格はありませんが、契約書や見積書のやり取りに不安がある方にはビジネス文書検定のような基礎知識が役立つことがあります。また、クラウド上でのファイルやり取りが中心になる制作スタイルでは、CCNA(シスコ技術者認定)のような通信・ネットワークの基礎を持つ方であれば、セキュリティ面でも安心して作業を進めやすくなります。いずれも必須ではありませんが、副業を長く続けるための周辺知識として押さえておく価値はあります。
独自データ考察:両立を続けられる人の共通点
正直なところ、これはどうかと思う、と感じる相談を受けることがあります。それは、「会社にバレないやり方」ばかりを気にして、肝心の契約条件や申告義務の確認を後回しにしてしまうケースです。データや調査結果を見ても、副業を長く続けられている人ほど、隠すことよりも「正しく手続きを踏むこと」に時間を割いている傾向が見られます。
在宅ワーク・副業のマッチングを長く見てきた運営者の視点から言えば、本業と副業の両立に成功している人には共通する特徴があります。それは、単発の案件をこなすことよりも、就業規則や税務の基本ルールを最初にきちんと確認し、そのうえで無理のないペースで案件を選んでいるという点です。急いで多くの案件を抱え込むのではなく、自分が確認すべきことを確認してから、着実に実績を積み重ねる姿勢が、結果として長期的な両立につながっています。
もう一つ、運営者として見てきた実感を付け加えると、仲介の仕組みによる手取りの差は、副業として似顔絵制作を続けるうえでも無視できない要素です。中間マージンが発生しない直接のやり取りであれば、同じ作業時間でも手元に残る報酬は厚くなります。限られた時間を割いて取り組む副業だからこそ、額面の金額だけでなく、実際に手取りとしてどれだけ残るかという視点で仕事を選ぶことが、無理のない両立につながります。手数料0%の仕組みが持つ意味は、金額の大きさそのものより、限られた時間の中での「手取りの厚さ」という質にあります。
会社の設備・情報を扱う際に注意したいこと
副業として似顔絵制作を進める中で、意外と見落とされがちなのが、本業の会社の設備や情報の取り扱いです。就業規則には多くの場合、会社が貸与するパソコンやネットワーク環境を業務外の目的で使用することを禁じる条項があります。休憩時間中であっても、会社支給のパソコンで副業のイラスト制作や依頼者とのやり取りを行うことは、就業規則違反とみなされるリスクがあるため避けるべきです。
また、SNSでの作品発信の際に、うっかり本業のオフィス風景や社内資料が写り込んでしまうといったミスも、実務上よく見られる失敗です。秘密保持義務の観点からも、副業用の発信と本業に関する情報は、明確に切り分けて管理する意識を持つことが重要です。私が法務相談を受けた中にも、悪意なく撮影した作業風景の写真に、社内の掲示物が写り込んでいたケースがありました。指摘されて初めて気づいたという方が多く、日頃からの意識づけが大切だと痛感させられた事例です。SNS投稿前に、写り込んでいる情報をもう一度見直す一手間を習慣にするだけで、こうしたリスクはほとんど防げます。
両立を続けるうえでのメンタル面の配慮
本業と副業の両立は、時間管理だけでなく、精神的な負荷の管理も欠かせません。平日はフルタイムで働き、休日にまとまった制作時間を確保するという生活が続くと、休息の時間が削られ、次第に疲労が蓄積していくことがあります。
両立を長く続けている方の多くは、完全に休む日をあらかじめ決めておくという工夫をしています。副業の依頼が途切れないからといって、休みなく作業を続けてしまうと、本業のパフォーマンスにも悪影響が及びかねません。似顔絵制作は納期のある仕事であるため、余裕を持ったスケジュールを組み、無理のない範囲で依頼を受けることが、結果的に本業・副業双方の質を保つことにつながります。
両立を無理なく続けるための時間管理の考え方
会社員として本業をこなしながら副業を続ける場合、時間管理が両立の成否を分けます。平日の勤務後や休日にまとまった時間を確保しようとするあまり、睡眠時間を削ってしまう方も見受けられますが、これは長期的には本業のパフォーマンス低下にもつながりかねません。
無理のない両立のためには、まず自分が副業に割ける時間を週単位で把握し、その範囲内で受注できる案件量に上限を設けることが大切です。似顔絵一枚あたりの作業時間を記録しておけば、次第に「自分は週にこれくらいの案件をこなせる」という感覚がつかめてきます。この感覚を持たずに案件を受け続けると、納期に追われて本業に支障をきたし、結果的に就業規則で問題視される事態を招きかねません。
繁忙期には案件を絞り、比較的余裕のある時期にまとめて受注するといった調整も、両立を長く続けるうえでは有効な手段です。本業のスケジュールと副業の受注量を、あらかじめカレンダー上で見比べながら管理する習慣をつけておくと、直前になって慌てることが少なくなります。
まとめに代えて:確認すべきことを確認すれば、両立は難しくない
会社員のまま似顔絵・SNSヘッダー制作を副業として続けることは、決して特別なことではなくなりました。ただし、就業規則の副業規定と確定申告のルールという、地味だけれど避けて通れない二つの確認事項があります。この二つを最初にきちんと押さえておけば、あとは自分のペースで無理なく両立を続けていくだけです。
正直なところ、これらの手続きを「面倒」と感じる気持ちは理解できます。ですが、確認を怠ったまま進めてしまうと、あとになって取り返しのつかないトラブルに発展するリスクのほうがはるかに大きいのです。就業規則は人事担当者に、確定申告や住民税の扱いは税務署や自治体の窓口に、それぞれ具体的に確認する。この地道な一手間が、安心して副業を続けるための最も確実な土台になります。曖昧なまま突き進むより、確認すべきことを確認したうえで走り出すほうが、結果的に近道になるのです。就業規則と確定申告、この二つを最初に押さえておけば、会社員としての本業と、似顔絵制作という副業を、安心して両立させていけます。
法律や税務の話は、どうしても堅苦しく感じられがちですが、要は「知らなかった」ことで損をしないための備えです。似顔絵という創造的な仕事を長く楽しむためにも、こうした地味な確認作業を後回しにせず、最初の一歩として丁寧に押さえておいていただきたいと思います。
よくある質問
Q. 就業規則に副業に関する規定がない場合、自由に副業をしてよいですか?
規定がなくても、職務専念義務や秘密保持義務といった雇用契約に付随する一般的な義務は適用されます。判断に迷う場合は、人事担当者に具体的な業務内容を伝えて確認するのが確実です。
Q. 似顔絵制作の副業で確定申告が必要になる目安はありますか?
給与以外の所得が一定額を超えると確定申告が必要になるのが基本ルールです。所得は売上から必要経費を差し引いた金額で判定されるため、正確な基準は国税庁の公式情報や税務署で確認してください。
Q. 副業を会社に知られたくない場合、どうすればよいですか?
確定申告時に住民税の徴収方法を普通徴収に切り替える選択肢がありますが、自治体によって運用が異なります。無申告は延滞税などのリスクを伴うため避け、必ず正しく申告したうえで自治体窓口に相談してください。
Q. 副業で経費にできるものは具体的に何がありますか?
イラストアプリの利用料やタブレット・タッチペンの購入費、業務用途の通信費などが経費として認められうる項目です。プライベートと兼用する場合は業務利用分を合理的に按分する必要があり、判断に迷う場合は税理士に相談することをおすすめします。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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