決済フォームの作り方|申し込みと支払いを1か所で受ける方法


この記事のポイント
- ✓決済フォームの作り方を
- ✓決済機能のあるフォーム作成ツールを使う方法
- ✓Googleフォームと支払いのリンクを組み合わせる方法
決済フォームとは、申し込みや注文の内容を入力してもらうと同時に、代金の支払いまで受け付けられるフォームのことです。作り方は大きく3つあります。決済の機能を持つフォーム作成ツールを使う方法、Googleフォームなどの無料のフォームと支払いのリンクを組み合わせる方法、そして受付の管理と支払いの仕組みを分けて、受け付けた後に支払いのリンクを送る方法です。
この記事では、3つの作り方の仕組みと向いている場面、手数料の目安を、各サービスの公式の案内をもとに整理します。あわせて、決済フォームを公開する前に必ず確かめておきたい特定商取引法の表示や、カード情報の扱い、入金を確かめる流れも説明します。受け付けた申し込みを担当と状況つきで記録し、支払いの案内の返信まで同じ画面で回せるHalictも、受付の管理を整える道具の選択肢の1つとして紹介します。
決済フォームが使われる場面
決済フォームは、本格的なネットショップを作るほどではないけれど、オンラインで申し込みと支払いを受けたい場面でよく使われます。
| 場面 | 例 |
|---|---|
| イベントやセミナーの参加費 | 勉強会、講座、交流会の申し込みと参加費の支払い |
| 少ない種類の商品の販売 | 手作りの品、地域の特産品、書籍や資料の販売 |
| サービスの申し込み | 相談、出張の作業、撮影などの予約と前払い |
| 会費や月額の料金 | サークルや教室の会費、月ごとの利用料 |
| 寄付や支援 | 団体の活動への寄付、応援の気持ちの受け取り |
こうした場面で、申し込みはフォームで受けて、支払いは銀行振込でお願いする、という形をとっていると、振込の確認、申込者との照らし合わせ、入金のお礼の連絡など、手作業が多くなります。振込の名義と申込者の名前が違うと、誰の入金なのか分からなくなることもあります。決済フォームにすると、申し込みと支払いが1つの流れで完了するため、こうした手間を減らせます。
一方で、決済フォームを作るときは、お金を受け取る以上、守るべき決まりがあります。販売者の名前や連絡先の表示、カード情報の安全な扱い、キャンセルや返金の条件の説明などです。これらは後の節で詳しく説明します。
決済フォームの3つの作り方
決済フォームの作り方は、次の3つに分けて考えると選びやすくなります。
| 作り方 | 仕組み | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 決済の機能があるフォーム作成ツール | フォームの中で支払いまで済ませる | 申し込みと同時に必ず支払ってもらいたい |
| 無料のフォームと支払いのリンクの組み合わせ | フォームを送った後に、支払いのページへ進んでもらう | 費用をかけずに始めたい、件数が少ない |
| 受付の管理と支払いのリンクを分ける | 受け付けて内容を確かめてから、支払いのリンクを送る | 内容によって金額が変わる、審査や確認が要る |
どれが正解ということはなく、扱う件数、金額が決まっているかどうか、申し込みの後に確認の作業があるかどうかで選びます。次の節から、それぞれの作り方を詳しく見ていきます。
決済の機能があるフォーム作成ツールを使う
フォーム作成ツールの中には、フォームの中で決済まで受け付けられる機能を持つものがあります。申込者は、内容を入力した流れのまま支払いを済ませられるため、支払いの忘れが起きにくいのが利点です。
たとえば、フォーム作成ツールのformrunは、公式の案内で、決済の機能を無料のプランを含むすべてのプランで使えるとしています。外部の決済のサービスと連携する形で、カード決済、オンライン決済、コンビニ決済、口座振替に対応し、カード決済では毎月の自動の支払い(サブスクリプション決済)にも対応しています。連携できる決済のシステムとしては、fincodeとPayPalが挙げられています。決済の手数料は、公式の案内では2.99%からとされていますが、決済の方法や連携するシステムで変わるので、申し込む前に確かめてください。
フォーム作成ツール自体の料金は、formrunの料金ページでは、無料のプランは1フォームあたり月30件の回答と、フォーム1個までです。年間契約の有料プランは、ビギナーが月額2,980円(税抜)、スターターが月額12,980円(税抜)、プロフェッショナルが月額25,800円(税抜)と示されています。自動返信のメールは、ビギナー以上のプランで使える機能として示されています。
決済フォームのセキュリティについて、formrunを紹介する記事は次のように書いています。
決済フォームを運用する上で、一番心配だったのがセキュリティ。でも、formrunは「ISO 27001 (ISMS)」の認証取得やプライバシーマークの付与認定を受けていて、SSL/TLSによる暗号化通信や24時間365日のサーバー監視 まで対応! 出典: note.com
この作り方が向いているのは、金額が決まっている申し込みや注文を、件数を多く受ける場面です。セミナーの参加費や、決まった商品の注文などがこれにあたります。一方で、申し込みの内容を確かめてから金額を決めたい場合や、申し込みを受け付けるかどうかを審査したい場合には、先に支払いを受けてしまうと、断るときに返金の手間が発生します。
無料のフォームと支払いのリンクを組み合わせる
費用をかけずに始めたい場合は、Googleフォームなどの無料のフォームと、決済のサービスが用意している支払いのリンクを組み合わせる方法があります。
仕組み
Googleフォームには、それ自体に支払いを受け付ける機能はありません。そこで、決済のサービスで支払いのページを作り、そのページのリンクを、フォームの送信後に表示される画面や、自動で送る確認のメールに載せておきます。申込者は、フォームを送った後に、リンクから支払いのページに進んで支払います。決済のサービスの会社の解説記事も、この組み合わせを次のように紹介しています。
そんな方には、Googleフォームを活用した決済フォームの利用がおすすめです。Googleフォームは、ECサイトと併用することで、販売チャネルを柔軟に運用できるため、用途に応じた活用が可能になります。 出典: ja.komoju.com
支払いのリンクを作れるサービス
支払いのリンクは、いくつかの決済のサービスで作れます。たとえばStripeのPayment Linksは、公式の案内では、Webサイトがなくても数回の操作で決済の画面を作り、そのリンクを相手に送れるとされています。Stripeの料金ページでは、標準の料金は、初期費用や月額の料金がなく、カードの決済が成功するごとに3.6%と示されています。Squareのリンク決済も、公式の案内では月額の固定費や初期費用はかからず、オンライン決済の手数料は取引ごとに3.6%とされています。どちらも、申し込む前に今日時点の料金を公式のページで確かめてください。
気をつけたいこと
この作り方で気をつけたいのは、フォームの回答と支払いが別々に記録される点です。フォームの回答はフォームの側に、支払いの記録は決済のサービスの側に残るため、誰が申し込んで、誰が支払ったのかを照らし合わせる作業が必要になります。申込者が支払いのページに進まずに終わってしまうこともあるので、支払いが済んでいない人に連絡する手順も決めておく必要があります。
照らし合わせを楽にするには、支払いのページで、申込者の名前やメールアドレスを入力してもらう設定にしておく、申し込みの受付番号を支払いのときに入力してもらう、といった工夫が役に立ちます。
受付の管理と支払いのリンクを分ける
3つ目の作り方は、まずフォームで申し込みを受け付け、内容を確かめてから、支払いのリンクを個別に送る方法です。
この作り方が向いている場面
内容によって金額が変わる仕事の依頼、定員がある講座で申し込みを選考する場合、在庫や日程を確かめてから注文を受けたい場合などは、申し込みの時点で支払いを受けないほうが、後の手間が少なくなります。先に支払いを受けてしまうと、断るときや金額が変わるときに返金や追加の請求が必要になるからです。
流れの例
- フォームで申し込みを受け付ける。名前、連絡先、希望の内容を入力してもらう
- 受け付けたことを自動の返信で伝える。返事の目安の日数も書いておく
- 内容を確かめ、受けられるかどうかと金額を決める
- 支払いのリンクを送る。金額、支払いの期限、キャンセルの条件をあわせて伝える
- 入金を確かめる。支払いが済んだら、申し込みの状況を「入金済み」に変える
- 当日の案内や、商品の発送の連絡を送る
この流れで大切なのは、申し込み1件ごとに、いまどの段階にあるかを記録しておくことです。件数が少ないうちは、スプレッドシートに「受付」「確認中」「支払い待ち」「入金済み」「完了」といった状況の列を作り、手で書き換えていくだけでも回ります。ただし、件数が増えると、フォームの回答を表に写す手間や、返信のメールを送ったかどうかの確認の手間が増え、写し忘れや送り忘れが起きやすくなります。
受付から支払いの案内までを1か所で回す道具
申し込みの受け付け、状況の管理、支払いの案内の返信を1か所で回す道具の選択肢の1つが、Halictです。公式サイトによると、Halictはフォームで受け付けた1件ごとに担当と状況(ステージ)を残し、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録されます。届いた回答を表で管理し、担当や状況の列を手で埋め、返信はメールソフトで送る、という作業を1つにまとめる道具として作られています。
Halictには決済の機能はないため、支払いそのものは、StripeやSquareなどの支払いのリンクを使います。そのうえで、たとえば次のような使い方ができます。
- 申し込みのフォームに、希望の内容、人数、連絡先などの項目を作る
- 「受付」「確認中」「支払い待ち」「入金済み」「完了」のような状況を作り、1件ごとに状況を進める
- 内容を確かめたら、支払いのリンクを書いた返信を、同じ画面から申込者に送る
- 送った返信が開かれたかを確かめ、支払いが済んでいない人に、もう一度案内を送る
料金は、1人で使うなら無料で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。自動返信とCSVの書き出しは無料のプランから使えます。メンバー3人まで使えるスターターのプランは月額2,980円(税抜)で、Googleスプレッドシートとの連携が加わり、10人まで使えるチームのプランは月額7,800円(税抜)で、一斉メールと開封・クリックの計測、メールのひな形、Slack、Teams、Chatworkへの通知などが加わります。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
どの道具を使う場合でも、状況の分け方と、支払いの期限を過ぎた申し込みをどう扱うかを、先に決めておくことが大切です。
支払いの方法ごとの特徴
決済フォームで受け付けられる支払いの方法は、使う決済のサービスによって違います。申込者の層に合わせて、どの支払いの方法を用意するかを決めます。
| 支払いの方法 | 特徴 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| クレジットカード | その場で支払いが完了し、入金の確認がいらない | カードを持たない人や、使いたくない人もいる |
| デビットカード・プリペイドカード | カードと同じ流れで支払える | 残高が足りないと支払えない |
| スマートフォンの決済(Apple Pay、Google Payなど) | カード番号を入力せずに支払える | 対応している決済のサービスが限られる |
| コンビニ決済 | カードを使わない人でも支払える | 支払いまでに日数がかかり、未払いのまま期限が切れることがある |
| 口座振替 | 毎月の会費などを自動で受け取れる | 申し込みから引き落としの開始までに時間がかかる |
| PayPal | 海外の人からも受け取りやすい | 申込者がアカウントを持っている必要がある場合がある |
若い世代や仕事で使う人が多い申し込みなら、カードとスマートフォンの決済で足りることが多く、年配の人が多い教室や地域の催しなら、コンビニ決済や銀行振込も残しておくと、申し込みをためらう人を減らせます。
支払いの方法を増やすほど、申込者にとっては便利になりますが、方法ごとに入金の時期や手数料が違うため、管理は複雑になります。最初はカードを中心にして、申込者から要望が多い方法を後から加えていくのが、管理の負担を抑える進め方です。
フォームの項目の作り方
決済フォームの項目は、少なすぎると受付に必要な情報が足りず、多すぎると申込者が途中でやめてしまいます。目的ごとに、最低限必要な項目を決めておきます。
| 目的 | 必ず入れる項目 | あると便利な項目 |
|---|---|---|
| イベントの申し込み | 名前、メールアドレス、参加する回、人数 | 参加のきっかけ、質問、当日の連絡先 |
| 商品の注文 | 名前、メールアドレス、届け先の住所、電話番号、商品と数量 | 配達の希望の日時、のしやギフトの包装 |
| サービスの申し込み | 名前、メールアドレス、希望の内容、希望の日時 | 予算、これまでの利用の有無 |
| 会費の申し込み | 名前、メールアドレス、会員の種類 | 紹介者、入会の目的 |
項目を作るときは、次の点に気をつけます。
- メールアドレスは、入力の誤りを防ぐために、確認のためにもう一度入力してもらうか、形式の確認をかける
- 金額が変わる選択肢(人数、商品の数量など)は、選んだ内容と支払いの金額が合うようにする
- キャンセルと返金の条件、個人情報の扱いに同意してもらう項目を、送信のボタンの手前に置く
- 申込者が後で問い合わせるときのために、受付の番号や申し込みの内容の控えが届くようにする
項目の名前は、申込者が迷わない言葉にします。「区分」「種別」のような言葉より、「参加する回を選んでください」「届け先の住所」のように、何を入力すればよいかがすぐ分かる書き方のほうが、入力の誤りが減ります。
支払いの案内の文面の例
受付の管理と支払いのリンクを分ける作り方では、内容を確かめた後に、支払いの案内を送ります。案内の文面には、金額、支払いの期限、支払いの方法、キャンセルの条件を必ず入れます。次は、講座の申し込みを受けた後に送る文面の例です。
〇〇様
このたびは、△△講座にお申し込みいただき、ありがとうございます。
お申し込みの内容を確認し、受講の準備が整いましたので、受講料のお支払いをご案内します。
受講料:〇〇円(税込)
お支払いの期限:〇月〇日(〇)
お支払いの方法:下記のリンクから、クレジットカードでお支払いください。
(支払いのリンク)
期限までにお支払いの確認ができない場合は、お申し込みを取り消させていただくことがあります。
受講日の〇日前までのキャンセルは、全額を返金いたします。それ以降のキャンセルは返金いたしかねますので、ご了承ください。
ご不明な点がありましたら、このメールにご返信ください。
□□事務局
期限を過ぎても支払いがない場合に、もう一度案内を送るかどうか、何回まで送るかも、先に決めておきます。2回目の案内では、「お支払いの期限が近づいています」と、期限の日付をはっきり書くと、申込者が見落としにくくなります。
よくある失敗と防ぎ方
決済フォームを使い始めたときに起きやすい失敗と、その防ぎ方を整理します。
金額の表示と支払いの金額が合わない
フォームでは「税込」と書いたのに、支払いの画面では税抜の金額が表示される、送料を含めると書いたのに支払いの金額に送料が入っていない、といった食い違いは、申込者の不信につながります。公開する前に、表示と支払いの金額を必ず見比べます。
支払いが済んでいない申し込みを見落とす
フォームの回答と支払いの記録が別々に残る作り方では、支払いが済んでいない申し込みを見落としやすくなります。申し込みの一覧に、支払いの状況の列を作り、定期的に照らし合わせる時間を決めておきます。
キャンセルの条件があいまい
キャンセルの条件を書いていないと、直前のキャンセルで返金を求められたときに断りにくくなります。条件をフォームと案内の文面の両方に書き、申し込みのときに同意してもらっておくと、揉めることが減ります。
定員を超えて受け付けてしまう
定員のある催しで、決済フォームが自動で申し込みを受け続けると、定員を超えた申し込みと支払いを受けてしまうことがあります。定員に達したら受付を止める設定があるかを確かめ、ない場合は、申し込みの数をこまめに確かめて、手で受付を止めます。
手数料と費用の考え方
決済フォームにかかる費用は、大きく分けて、フォームの道具の料金と、決済の手数料の2つです。
| 費用 | 中身 | 目安の調べ方 |
|---|---|---|
| フォームの道具の料金 | 月額や年額の利用料 | 各ツールの料金ページ |
| 決済の手数料 | 支払いの金額に対する割合 | 決済のサービスの料金ページ |
| 振込の手数料 | 売上を自分の口座に移すときの手数料 | 決済のサービスの入金の案内 |
| 返金のときの扱い | 返金したときに手数料が戻るかどうか | 決済のサービスの規約 |
決済の手数料は、支払いの金額に対する割合で決まることが多く、カードの決済では3%台がひとつの目安です。たとえば、5,000円の参加費を100人から受け取ると、売上は50万円で、手数料が3.6%なら18,000円になります。銀行振込で受ける場合は手数料はかかりませんが、入金の確認や照らし合わせにかかる時間を考えると、件数が多いほど決済フォームのほうが手間を減らせます。
見落としやすいのが、返金のときの扱いです。決済のサービスによっては、返金しても、最初に支払った手数料が戻らないことがあります。キャンセルが多い場面では、キャンセルの期限や返金の条件を先に決めて、申込者に伝えておくことが大切です。
作り方を選ぶときの判断の目安
3つの作り方のどれを選ぶか迷ったときは、次の5つの問いに順に答えていくと、自分に合った形が見えてきます。
- 金額は申し込みの時点で決まっているか。決まっていないなら、受付の管理と支払いのリンクを分ける作り方が合う
- 申し込みを受け付けるかどうかを、内容を見て判断する必要があるか。必要なら、先に支払いを受けない作り方が合う
- 1か月に受ける申し込みは何件くらいか。件数が多いなら、フォームの中で支払いまで済ませる作り方のほうが照らし合わせの手間が少ない
- 何人で対応するか。複数の人で対応するなら、誰がどの申し込みを担当しているかを共有できる道具が要る
- 費用をどこまでかけられるか。費用をかけずに始めたいなら、無料のフォームと支払いのリンクの組み合わせから試す
最初から完璧な仕組みを作ろうとする必要はありません。まずは無料のフォームと支払いのリンクの組み合わせで試し、照らし合わせの手間や支払いの忘れが気になってきたら、決済の機能があるフォーム作成ツールや、受付の管理の道具に移る、という段階の踏み方もあります。移るときには、それまでの申し込みの記録をCSVなどの形で書き出しておくと、記録が途切れません。
どの作り方を選んでも、申込者の目線で一度試してみることが大切です。申し込みから支払い、確認のメールの受け取りまでを自分で通してみると、分かりにくい説明や、押しにくいボタン、届くのが遅いメールなど、改善すべき点が見えてきます。
特定商取引法の表示を忘れない
決済フォームで商品やサービスを販売する場合は、インターネットでの販売にあたる「通信販売」として、特定商取引法の決まりが関わります。
特定商取引法では、通信販売の広告に、販売する人の名前や住所、電話番号、代金、代金の支払いの時期と方法、商品を渡す時期、返品やキャンセルの条件などを表示することが求められています。決済フォームの近くに「特定商取引法に基づく表示」のページを作り、リンクを載せておくのが一般的です。個人で販売する場合の住所や電話番号の扱いなど、細かな決まりは、消費者庁の特定商取引法の案内で確かめてください。
また、決済のサービスの多くは、利用の審査のときに、特定商取引法の表示があるかどうかを確かめます。表示がないと、決済のサービスの審査に通らないことがあります。決済のサービスの規約では、扱えない商品やサービスも決められているので、自分の販売するものが対象になっているかを申し込む前に確かめます。
申し込みのフォームの中で、キャンセルと返金の条件に同意してもらう項目を設けておくと、後のトラブルを防ぐのに役立ちます。
カード情報は自分で集めない
決済フォームを作るときに、絶対に避けたいのが、自分で作ったフォームの項目でカード番号や有効期限を入力してもらうことです。
カード情報を自分で受け取って保存すると、漏れたときに大きな被害につながり、販売する側の責任が問われます。決済フォームでは、カード情報の入力と処理は、必ず決済のサービスが用意した画面や仕組みに任せます。決済の機能があるフォーム作成ツールも、支払いのリンクも、カード情報は決済のサービスの側で扱われる仕組みになっています。
フォームの項目で集めるのは、名前、連絡先、申し込みの内容など、受付に必要な情報だけにします。集める情報が多いほど、管理の責任も重くなります。また、フォームで集めた個人情報は、何に使うのかを申込者に示し、必要な人だけが見られるようにしておきます。
決済フォームを公開する前の確認の手順
決済フォームは、お金のやり取りが関わるため、公開する前に、次の点を自分で試して確かめておきます。
- 試しに申し込む。自分で入力して、送信の後の画面と自動の返信が正しく出るかを確かめる
- 試しに支払う。決済のサービスの試験用の仕組みを使うか、少額の商品で実際に支払ってみる
- 金額を確かめる。表示している金額、税込か税抜か、送料や手数料を含むかが、支払いの画面と合っているかを見る
- 記録を確かめる。申し込みの記録と支払いの記録が、どこに、どう残るかを見る
- 返金を試す。返金の手順を一度確かめ、手数料の扱いを把握しておく
- 表示を確かめる。特定商取引法に基づく表示、キャンセルの条件、個人情報の扱いへのリンクがあるかを見る
スマートフォンからの申し込みが多い場合は、スマートフォンでも試しておきます。入力の欄が見づらい、支払いのボタンが押しにくい、といった問題は、パソコンでは気づきにくいからです。
入金を確かめた後の対応
支払いを受けた後の対応も、決済フォームの運用の一部です。
支払いが済んだら、申込者に、受け取ったことと、次に何が起きるかを伝えます。イベントなら当日の案内、商品なら発送の予定、サービスなら日程の確定の連絡です。決済のサービスから自動で領収のメールが送られる場合もありますが、販売する側からのひと言があると、申込者は安心します。
領収書を求められることもあります。決済のサービスによっては、領収書を発行する機能があります。事業として受けた売上は、帳簿に記録し、確定申告のときの資料として、支払いの記録と入金の記録を残しておきます。
支払いの後に、申込者から「支払ったのに確認のメールが届かない」「金額を間違えて支払った」といった問い合わせが来ることもあります。こうした問い合わせに早く答えられるように、申し込みの受付番号、支払いの日時、支払いの金額をすぐに調べられる状態にしておきます。確認のメールが届かない問い合わせの多くは、迷惑メールのフォルダに入っていたり、メールアドレスの入力を誤っていたりすることが原因です。フォームの送信後の画面に、確認のメールが届かないときの連絡先を書いておくと、申込者の不安を減らせます。
入金の記録と申し込みの記録を月ごとに照らし合わせて、支払い待ちのまま残っている申し込みがないかを確かめる習慣をつけておくと、未払いのまま当日を迎えてしまうことを防げます。
業種ごとの使い方の例
決済フォームの使い方は、業種によって違いがあります。
美容室やサロンのように予約と支払いを組み合わせる業種では、予約の管理、顧客の管理、決済をまとめて扱える専用のサービスを使うことも多くなります。サロンの業務をまとめて効率化する方法は、美容・サロン業界のDX2026|予約管理 × 顧客管理 × 決済のSaaS一括導入で説明しています。決済フォームは、予約のシステムを入れるほどではない、物販や講習の申し込みなどの補助として使うと便利です。
教室や講座の運営では、申し込みと参加費の支払いを決済フォームで受け、受講の案内を自動の返信で送る形がよく使われます。毎月の会費を受ける場合は、定期の支払いに対応した決済の仕組みを選びます。
経営の改善や、業務の仕組みづくりを専門家に相談したい場合もあるでしょう。経営の助言をする国家資格として中小企業診断士があります。決済の仕組みの選び方も含めて、業務全体を見直すときの相談先の1つになります。
自社に合った仕組みを外部の人と作る
決済フォームを自社のサイトや業務の仕組みに深く組み込みたい場合は、外部の開発者に頼む方法もあります。たとえば、申し込みと在庫の管理を連動させたい、会員の情報と支払いの記録を結び付けたい、といった要望は、既存のツールの組み合わせだけでは難しいことがあります。
在宅ワークとフリーランスの仲介を20年以上続けてきた運営者として見てきた限りでは、こうした仕組みづくりを外部に頼むときにうまくいくのは、依頼する側が「いまの手作業のどこに時間がかかっているか」を具体的に伝えられる場合です。振込の照らし合わせに毎週何時間かかっている、支払いの催促の連絡に手間がかかっている、というように困りごとがはっきりしていると、作る側も過不足のない仕組みを提案できます。依頼主と作り手が直接やり取りできる形なら、間に入る手数料が少ない分、同じ予算でより多くの作業を頼めます。
決済の仕組みを組み込んだアプリやシステムの開発の仕事の内容は、アプリケーション開発のお仕事で説明しています。また、カード情報や個人情報を守る仕組みづくりは、情報の安全に詳しい人の力が要る分野です。セキュリティの対策に関わる仕事の傾向は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。
まずは、扱う件数、金額が決まっているかどうか、申し込みの後に確認の作業があるかどうかを整理し、3つの作り方のどれが合うかを決めること。そして、特定商取引法の表示とカード情報の扱いを確かめてから公開すること。この順番で進めれば、決済フォームは、申し込みと支払いの手間を大きく減らす道具になります。
よくある質問
Q. Googleフォームで決済まで受け付けられますか?
Googleフォームには、それ自体に支払いを受け付ける機能はありません。決済のサービスで支払いのリンクを作り、フォームの送信後の画面や確認のメールにリンクを載せる方法がよく使われます。この場合、フォームの回答と支払いの記録が別々に残るため、申込者の名前やメールアドレスを支払いのときにも入力してもらうなど、照らし合わせの工夫が必要です。
Q. 決済フォームの手数料はどのくらいかかりますか?
カードの決済の手数料は、支払いの金額に対する割合で決まることが多く、3%台がひとつの目安です。たとえばStripeの標準の料金とSquareのリンク決済は、公式の案内でいずれも3.6%とされています。このほかにフォームの道具の利用料や、売上を口座に移すときの手数料がかかる場合があります。料金は改定されることがあるので、申し込む前に公式のページで確かめてください。
Q. 個人で決済フォームを使って販売するときに必要な表示はありますか?
インターネットでの販売は特定商取引法の通信販売にあたり、販売する人の名前や住所、電話番号、代金、支払いの時期と方法、商品を渡す時期、返品やキャンセルの条件などの表示が求められます。決済のサービスの審査でも表示の有無を確かめられることが多いです。個人の場合の細かな扱いは、消費者庁の案内で確かめてください。
Q. フォームでカード番号を入力してもらっても大丈夫ですか?
自分で作ったフォームの項目でカード番号や有効期限を集めることは避けてください。漏れたときに大きな被害につながり、販売する側の責任が問われます。カード情報の入力と処理は、決済のサービスが用意した画面や仕組みに任せます。フォームで集めるのは、名前や連絡先、申し込みの内容など、受付に必要な情報だけにします。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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