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パスキーのデメリットと危険性|スマホを紛失したときと、使わないほうがよい場合 2026

@SOHO編集部
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パスキーのデメリットと危険性|スマホを紛失したときと、使わないほうがよい場合 2026

この記事のポイント

  • ✓パスキーのデメリットは
  • ✓端末のロックを外せる人がログインできること
  • ✓端末をなくしたときや機種変更のときに保存先によって復元できないこと

パスキーのデメリットは、ほとんどが「端末とアカウントに頼る仕組み」であることから生まれます。 端末のロックを外せる人なら本人でなくてもログインできること、端末をなくしたときや買い替えたときに保存先によってはパスキーを戻せないこと、パスキーに対応していないサービスや環境がまだあること、の3つが代表的です。 どれも、公式の案内に沿って使い方を選べば小さくできる注意点で、パスキーそのものが危ない仕組みというわけではありません。

この記事では、2026年11月1日時点のAppleのサポート、Google アカウント ヘルプ、Google Chrome ヘルプ、Yahoo! JAPANヘルプセンター、Amazonカスタマーサービスで確かめた内容をもとに、次のことを場面ごとに説明します。

  1. 家族と端末を共有しているとき、画面ロックの番号を他人が知っているとき
  2. スマートフォンやパソコンをなくしたとき
  3. 同期されない場所にパスキーを保存しているとき、OSをまたいで乗り換えるとき
  4. パスキーに対応していないサービスや環境、パスワードが残ったままになること
  5. 使わないほうがよい場合と、デメリットを小さくする使い方

パスキーの仕組みや、メリットを含めた全体像は、パスキーとは|仕組みをわかりやすく、iPhone・Android・Windowsでの設定方法 2026で説明しています。 この記事は、注意したい点に絞って書きます。

パスキーの弱点は「端末のロック」に集まる

パスキーとは、パスワードの代わりに、スマートフォンやパソコンに保存された鍵を使ってログインする仕組みのことです。 FIDO Alliance(パスキーの規格を作っている業界団体)の「Passkeys」のページでは、パスキーは端末のロックを外すときと同じ手順(生体認証、PIN、パターン)でアプリやウェブサイトへのサインインを承認する認証情報だと説明しています。

この「端末のロックを外せれば本人とみなす」という点が、パスキーの強みであり、同時にいちばん気をつけたい点でもあります。 Google アカウント ヘルプの「パスワードの代わりにパスキーでログインする」のページには、次の注意書きがあります。

パスキーを作成すると、パスキー優先(パスワードなし)のログイン方法に切り替わります。パスキーは、ご自身が所有し使用しているデバイスでのみ作成してください。いったんパスキーを作成すると、Google アカウントからログアウトしても、デバイスのロックを解除できる人なら誰でも Google アカウントにアクセスできます。 出典: Google アカウント ヘルプ「パスワードの代わりにパスキーでログインする」

同じページには、パスキーを使ってGoogle アカウントにログインできるということは、その端末にアクセスしてロックを解除できる状態にあることを意味する、とも書かれています。 裏を返すと、パスキーの守りの強さは、端末の画面ロックの強さで決まります。 画面ロックの番号が「1234」のように推測しやすいものだったり、家族が番号を知っていたりすると、パスキーの安全さもその分だけ下がります。

一方で、パスキーはパスワードのように「盗まれて別の場所で使われる」ことが起きにくい仕組みです。 Google Chrome ヘルプの「Chrome でパスキーを管理する」では、パスキーは作られた対象のアプリやウェブサイトにだけ結び付くため、パスキーを使って不正なアプリやウェブサイトにログインしてしまうことはない、と説明しています。 パスキーのデメリットを考えるときは、「遠くの誰かに盗まれる心配が減る代わりに、手元の端末を誰が触れるかが大事になる」と整理すると分かりやすくなります。

場面1:家族と端末を共有しているとき

家族で1台のタブレットやパソコンを使っている場合、その端末でパスキーを作ると、ロックを外せる家族全員が、あなたのアカウントにログインできる状態になります。 主なサービスの公式ヘルプも、共有している端末ではパスキーを作らないよう案内しています(2026年11月1日時点)。

サービス 公式ヘルプの記載
Google 他のユーザーからアカウントを保護するため、共有デバイスではパスキーを作成しないよう案内
Yahoo! JAPAN 端末のユーザーアカウントを複数の人で共有している場合、IDの持ち主以外の共有者がそのIDを使える可能性があるため、登録を控えるよう案内
Amazon パスキーは自分が所有する端末にだけ追加するよう案内

家族で共有している端末では、パスキーを作らずに、パスワードと2段階認証でログインするほうが、誰がどのアカウントを使ったかを分けて管理できます。 うっかり共有の端末でパスキーを作ってしまったときは、Google アカウント ヘルプにあるように、アカウントの設定からそのパスキーを削除します。 Googleでは、Googleアカウントの「セキュリティとログイン」から「Google にログインする方法」の「パスキーとセキュリティ キー」に進み、削除したいパスキーを選んで削除のアイコンを押します。

家族で同じアカウントを使いたい場合は、1台の端末を共有する代わりに、パスキーそのものを共有する方法もあります。 Appleのサポートの「iCloudキーチェーンを設定する」では、iOS 17、iPadOS 17、macOS Sonoma以降なら、共有パスワードグループを使って、家族や信頼できるほかの人とパスワードやパスキーを共有できると説明しています。 共有するのは決めたアカウントだけになるので、自分の仕事用のアカウントまで家族が使える状態にはなりません。

画面ロックの番号を他人が知っているとき

自分専用の端末でも、画面ロックの番号を家族や同僚に教えている場合は同じ注意が要ります。 パスキーの本人確認は、顔や指紋だけでなく、画面ロックの番号でも通るように作られているためです。

Appleのサポートの「iPhoneでパスキーを使ってウェブサイトやアプリにサインインする」では、iPhoneでFace IDかTouch IDを設定していない場合は、デバイスのパスコード(iPhoneのロックを外すのに使うコード)を入力してサインインすると書かれています。 Yahoo! JAPANヘルプセンターでも、iPhoneで指紋・顔認証に失敗するとパスコード認証に切り替わると案内しています。 顔認証を設定していても、パスコードを知っている人は、パスコードでパスキーを使えるということです。 パスキーを使い始めるときは、画面ロックの番号を、家族にも推測されにくい長めのものに変えておくと安心です。

場面2:スマートフォンやパソコンをなくしたとき

「スマートフォンをなくしたら、パスキーでログインしていたサービスに全部入れなくなるのでは」という心配は、検索でもよく見られます。 実際にどうなるかは、パスキーをどこに保存していたかと、なくしたのが1台か全部かで分かれます。

なくしたのが1台だけのとき

iCloudキーチェーンやGoogle パスワード マネージャーに保存していたパスキーは、ほかの端末にも同期されています。 なくした端末以外にiPadやパソコンがあれば、その端末でログインできます。 Google アカウント ヘルプでは、紛失や盗難にあった端末のパスキーは、使える端末でGoogleアカウントにログインし、なくした端末のパスキーを削除するよう案内しています。 拾った人が端末のロックを外せなければパスキーは使えませんが、念のため削除しておくと、なくした端末からのログインを確実に止められます。

すべての端末をなくしたとき

すべての端末をなくした場合でも、保存先によっては戻せます。

保存先 公式の記載
iCloudキーチェーン Apple アカウントとパスワードで本人確認し、登録済みの電話番号へのSMSに応え、デバイスのパスコードを入力すると復旧できる。パスコードを試せるのは10回まで
Google パスワード マネージャー(Android) 新しい端末でアカウントにログインし、なくした端末の画面ロックのPIN・パターン・パスワードを入力すると復元できる
Google パスワード マネージャー(パソコン・iPhone) Google パスワード マネージャーのPINで新しい端末でパスキーを使えるようにする

Appleのサポートの「パスキーのセキュリティについて」によると、iCloudキーチェーンの復旧でパスコードの入力に合計10回失敗すると、預けていた記録は破棄されます。 Google Chrome ヘルプの「Google パスワード マネージャーの PIN を管理する」には、すべての端末を試してもPINを戻せない場合はパスキーをリセットできるが、その場合はすべてのパスキーが削除され、サイトごとに新しいパスキーを作る必要があると書かれています。

つまり、パスキーをなくさないための「最後の鍵」は、古い端末のパスコードや画面ロックの番号、Google パスワード マネージャーのPINです。 これらを忘れると、同期していたパスキーも戻せなくなるおそれがあります。

パスキーを戻せなかった場合も、各サービスにほかのログイン方法が残っていれば、アカウントそのものに入れなくなるわけではありません。 Googleの「パスキー」の案内のページでは、スマートフォンをなくして本人確認ができない場合も、パスワードや従来の2段階認証プロセスに戻れること、パスワードを思い出せない場合はアカウント復元の手続きを使えることを説明し、メールアドレスと電話番号を登録しておくよう勧めています。

場面3:同期されない場所に保存しているとき

パスキーの保存先の中には、同期もバックアップもされないものがあります。 こうした場所に保存したパスキーは、端末をなくしたり壊したりすると戻せません。

保存先 公式の記載
Windows Hello 同期やバックアップはされず、パソコンをなくしたりOSを入れ直したりすると復元できない
セキュリティキー バックアップされず、キーをなくしたりリセットしたりすると復元できない
Macの Chrome プロファイル(iCloudを使わない場合) パソコンをなくしたり Chrome プロファイルを削除したりすると復元できない
サービスの側で「クラウド同期非対応」とされるパスキー 端末を買い替えたときは設定し直す必要がある

いずれもGoogle Chrome ヘルプの「Chrome でパスキーを管理する」と、Yahoo! JAPANヘルプセンターの「パスキーでのログイン」で確かめた内容です。 WindowsでChromeを使う場合、Chrome ヘルプは、すべての端末でパスキーを使うにはGoogle パスワード マネージャーに保存するよう案内しています。

パスキーを作るときに保存先を選ぶ画面が出たら、同期される場所を選ぶと、このデメリットはかなり小さくなります。 すでにWindows Helloに保存している人は、パソコンを買い替える前に、各サービスでパスキー以外のログイン方法が使えるかを確かめておきます。

場面4:iPhoneとAndroidのようにOSをまたぐとき

パスキーは、Appleの端末ではiCloudキーチェーンで、AndroidではGoogle パスワード マネージャーで同期されるのが基本です。 このため、iPhoneからAndroid、AndroidからiPhoneに乗り換えるときは、同期の仕組みが変わります。

Appleのサポートの「iCloudキーチェーンを設定する」では、iCloudキーチェーンはパスワードやパスキーをお使いのデバイスの間で最新の状態に保つ仕組みとして説明されています。 iPhoneの「パスワード」アプリに保存したパスキーをAndroidへ移す手順は、Appleの公式の案内に記載が見つかりませんでした(2026年11月1日時点)。

一方、Google Chrome ヘルプのiPhoneの案内では、iOS・iPadOS 17以降なら、端末の設定でChromeを自動入力の提供元に設定すると、iPhoneでもGoogle パスワード マネージャーにパスキーを保存できると書かれています。 iPhoneとAndroidの両方を使う人や、将来乗り換えるかもしれない人は、最初からGoogle パスワード マネージャーに保存しておくと、OSをまたいでも同じパスキーを使えます。

すでにiPhoneの「パスワード」アプリにパスキーを保存している人が乗り換えるときは、各サービスにパスキー以外の方法でログインしてから、新しい端末でパスキーを追加し直すことになります。 サービスの数が多い人ほど手間がかかる点は、パスキーのデメリットの1つです。

場面5:パスキーを使えないサービスや環境があるとき

パスキーは広がってきていますが、すべてのサービスや環境で使えるわけではありません。 公式の案内で確かめられた「使えない」場面は、次の通りです。

場面 公式の記載
サービスが対応していない Appleのサポートでは、パスキーのオプションが表示されない場合は、ウェブサイトやアプリがパスキーに対応していないと説明
古いOSや古いブラウザー Googleアカウントでは、パソコンはWindows 10、macOS Ventura、ChromeOS 109以降、スマートフォンはAndroid 9、iOS 16以降などが条件
シークレットモード Googleは、OSやブラウザーによってはシークレットモードで作ったり使ったりできないことがあると案内。Yahoo! JAPANはWindowsのシークレットモードでは使えないと案内
会社や学校のアカウント Google Workspaceのアカウントでは、パスキーだけではログインできないことがある
国が違うサイト Amazonは、ブラウザーから異なるAmazonマーケットプレイスにサインインする場合は新しいパスキーを設定するか、パスワードでサインインする必要があると案内
改造した端末 Yahoo! JAPANは、OEMロックの解除やルート権限の取得をしたAndroid端末では生体認証の登録ができないと案内

Yahoo! JAPANヘルプセンターには、OSや端末、ブラウザーの仕様の変更などで、条件を満たした環境でもパスキーを使えない可能性があるとも書かれています。 Amazonカスタマーサービスの「パスキーについて」にも、ブラウザーによってはパスキーの機能が制限されている場合があると書かれています。

このため、パスキーだけに頼りきるのではなく、パスキーが使えない場面のためのログイン方法を残しておくことが大切です。 2段階認証や確認コードの仕組みは、二段階承認とは|仕組み・種類・設定手順と機種変更で詰まない準備で整理しています。

場面6:パスキーを作ってもパスワードは残る

意外と見落とされやすいのが、パスキーを作っても、多くのサービスではパスワードでのログインも残ったままになる点です。

Google アカウント ヘルプには、パスキーを追加しても、アカウントに設定されている認証の方法や復元の方法は変更も削除もされないと書かれています。 Googleの「パスキー」の案内のページでも、パスキーを登録したあともパスワードと2段階認証プロセスでログインできると答えています。 Amazonの「パスキーについて」のページにも、希望すれば引き続きAmazonのパスワードでサインインできると書かれています。

これは、パスキーが使えないときの逃げ道になる一方で、パスワードが漏れれば、そこから入られる道が残るということでもあります。 パスキーにしたから、パスワードは何でもよい、というわけではありません。

対策は2つあります。

  1. パスワードは使い回さず、長く推測されにくいものにしておく
  2. サービスが用意していれば、パスワードでのログインを止める設定を使う

2つ目の例として、Yahoo! JAPAN IDガイドの「パスワード無効設定」のページでは、パスワードによるログインを無効にして、携帯電話番号に送られる確認コードでログインする方法に変える機能を案内しています。 無効にするにはSMS認証の設定が必要で、ワンタイムパスワードを設定中の場合は、パスワードを無効にするとワンタイムパスワードは使えなくなると書かれています。

パスワードを使い回しているかどうかの確かめ方や、管理のしかたは、パスワード管理アプリのおすすめの選び方|3つの型と判断軸で説明しています。

場面7:作ったパスキーがすぐに使えない、知らないパスキーが増えた

パスキーには、作ってからの扱いにも、知っておきたい決まりがあります。

Google アカウント ヘルプには、新しく作ったパスキーがログインのときに使えるようになるまで、7日間ほど待つ場合があると書かれています。 作った直後にログインの画面にパスキーが出てこなくても、故障や設定の失敗とは限りません。

また、Googleが不審なパスキーを見つけた場合は、そのパスキーを無効にして通知を送り、通知を受け取ってから30日以内に自分で追加したものかを確かめるよう案内しています。 確かめなかった場合、不審なパスキーはアカウントから削除されます。 覚えのないパスキーが一覧に増えていたときは、メールのリンクから開かずに、自分でアカウントの設定を開いて確かめます。

Androidの端末でGoogleアカウントにログインしている場合は、パスキーが自動的に登録されている可能性があるとも書かれています。 Chromeでも、Google パスワード マネージャーに保存しているパスワードでサイトにログインすると、パスキーが自動的に作られることがあります。 自分で作った覚えのないパスキーが並んでいて戸惑う人もいますが、この自動の作成によるものなら、不正なものではありません。 Chromeでの自動の作成を止めたい人は、Google パスワード マネージャーの「設定」にある「パスキーを自動作成してすばやくログイン」をオフにできます。

場面8:自分のものではないパソコンでログインするとき

パスキーはスマートフォンやパソコンに保存されるため、職場や図書館のパソコンなど、自分のものではない端末でログインするときに一手間かかります。 多くのサービスでは、パソコンの画面にQRコードを表示させ、パスキーを保存したスマートフォンで読み取ってログインする方法が用意されています。

この方法には、公式の案内に書かれた条件があります。

条件 公式の記載
Bluetooth Googleは、スマートフォンのパスキーで別のパソコンにログインするにはBluetoothをオンにするよう案内。Yahoo! JAPANは2台の端末のBluetoothがONになっている必要があると案内
読み取る端末 Yahoo! JAPANは、MacやWindowsなどのパソコンではQRコードを読み取れないと案内
Androidで読み取るとき Yahoo! JAPANは、Google Lensアプリが必要になることがあると案内

Bluetoothを使えないパソコンや、スマートフォンを持ち込めない場所では、この方法は使えません。 Googleの「パスキー」の案内のページでは、手元にスマートフォンがないときは、これまでどおりユーザー名とパスワードなど従来の方法でログインできると答えています。 ここでも、パスキー以外のログイン方法を残しておくことが、使えない場面への備えになります。

自分のものではないパソコンでパスキーを作るよう画面で勧められたときは、作らずに閉じます。 作ってしまうと、そのパソコンを使うほかの人がログインできる状態が残るためです。 Appleのサポートには、iPhoneが手元にあれば、自分のものではない端末でパスキーを作るときに、その端末ではなくiPhoneのiCloudキーチェーンに保存する方法も案内されています。

場面9:サービスごとに決まりが違って管理に迷う

パスキーは業界の規格に沿った仕組みですが、作れる数や消し方などの細かな決まりは、サービスごとに違います。 公式ヘルプで確かめた範囲では、次のような違いがあります(2026年11月1日時点)。

サービス 公式ヘルプの記載
Googleアカウント Android端末でログアウトしてから6時間を過ぎると別の方法でログインし直す必要があり、ログインし直すと新しいパスキーが自動で作られる
Amazon 保存先のアカウントごとに作れるパスキーは1つだけ。削除はAmazonと保存先の両方で行う
Yahoo! JAPAN 登録できるのはクラウド同期対応・非対応を合わせて最大10件まで

Yahoo! JAPANヘルプセンターには、パスキーを設定するとパスワードマネージャーにログインに使う携帯電話番号やメールアドレスがユーザー名として登録されるが、IDの登録情報を変えても、パスワードマネージャーの情報は自動では更新されない、とも書かれています。 電話番号を変えたあとに、古い番号のパスキーが並んで見えるのはこのためで、表示を新しくするにはパスキーを削除して追加し直すよう案内されています。

Amazonの「パスキーの削除」のページでも、Amazonの側でパスキーを削除したら、保存先からも削除するよう案内しています。 片方だけ消すと、使えないパスキーが自動入力の候補として残り続けます。

パスキーを使うサービスが増えるほど、どのサービスのどの端末のパスキーが生きているのかを把握する手間が増えます。 パスワード管理アプリやiPhoneの「パスワード」アプリの「パスキー」の一覧を、定期的に見直す習慣をつけておくと、この手間を小さくできます。

顔や指紋の情報は送られるのか

「生体認証を使うのは危険ではないか」という心配もよく見られます。 公式の案内で確かめた範囲では、顔や指紋の情報はサービスの側に送られない仕組みになっています。

公式の案内 記載
Google アカウント ヘルプ 指紋認証や顔認証に使う生体認証データは端末に保存され、Googleと共有されることはない
LINEヤフーのプレスリリース 生体認証は端末の上で行われるため、生体情報がLINEヤフーへ送信・保存されることはない
Amazonカスタマーサービス パスキーや生体認証の情報がAmazonと共有されることはない。Amazonのサイトには顔、指紋、PINのデータは保存されない

Appleのサポートの「パスキーのセキュリティについて」では、パスキーは公開鍵暗号を使う仕組みで、サーバーに保存されるのは秘密ではない公開鍵だけで、ログインに必要な秘密鍵が何かをサーバーの側が知ることはない、と説明しています。 サービスの側から情報が漏れても、パスキーでログインするための秘密鍵は漏れない、というのがパスキーの考え方です。

生体認証は、端末の中で「ロックを外す本人かどうか」を確かめる役目だけを受け持っています。 心配な人は、顔や指紋を登録せず、画面ロックのPINだけでパスキーを使うこともできます(Yahoo! JAPANのiPhoneのように、指紋・顔認証の設定を条件にしているサービスもあります)。

パスワードや2段階認証と比べたときの弱点と強み

デメリットだけを見ると不安になりますが、ほかのログイン方法にも、それぞれ弱点があります。 公式の案内で確かめられる範囲で、3つの方法を並べると次のようになります。

方法 弱点 強み
パスワードだけ 偽のログイン画面に入力すると盗まれ、使い回していると別のサービスにも入られる どの端末からでも入力できる
パスワード+確認コード(2段階認証) 電話やメッセージでコードを聞き出されると入られる パスワードが漏れても、コードがなければ入れない
パスキー 端末のロックを外せる人はログインできる。保存先によっては端末をなくすと戻せない 共有や書き留めができず、作られたサイトにしか使えないため、偽サイトの被害を防ぎやすい

Google アカウント ヘルプでは、パスキーはパスワードとは違い、共有したり、コピーしたり、書き留めたりすることはできず、誤って他人に渡してしまう心配もないと説明しています。 確認コードについては、Amazonの「多要素認証について」のページに、Amazonから先にパスワードや確認のパスコードについて連絡することはないと書かれています。 電話やメッセージで「コードを教えてください」と言われて答えてしまう被害は、パスキーでは起きにくい仕組みです。

つまり、パスキーの弱点は「手元の端末」に、パスワードや確認コードの弱点は「遠くの誰かにだまされること」にあります。 自分の端末を自分だけが使える環境なら、パスキーの弱点は小さくなり、強みのほうが大きく働きます。

使わないほうがよい場合と、慎重にしたい場合

ここまでの場面を、パスキーを使わない、または慎重に使ったほうがよい場合として並べ直します。

場合 理由 代わりにすること
家族と1台の端末を共有している ロックを外せる家族全員がログインできる パスワードと2段階認証でログインする
画面ロックの番号を他人が知っている パスコードでもパスキーが使える 番号を変えてから使う
古い端末やOSしか使っていない 条件を満たさず作れない パスワードを強くし、2段階認証をオンにする
端末を頻繁に入れ替える、複数のOSを使う 保存先によっては毎回追加し直す Google パスワード マネージャーなど、OSをまたいで同期される場所に保存する
パスコードやPINを忘れやすい すべての端末をなくすと戻せないおそれ 番号を控え、ほかのログイン方法も残す

反対に、自分だけが使うスマートフォンを持っていて、画面ロックを他人に教えていない人にとっては、パスキーは偽のログイン画面にパスワードを入れてしまう被害を防ぎやすい方法です。 Googleの「パスキー」の案内のページでも、パスキーへの切り替えは必須ではないとしたうえで、利用者がパスキーに慣れてくれば、パスワードはパスキーより安全性が低いため、パスワードを使える場所が制限される可能性があると書かれています。 Yahoo! JAPAN IDのように、ログイン方法をパスキーに一本化する方針を発表しているサービスもあります。

デメリットを小さくするパスキーの使い方

パスキーのデメリットは、使い方で多くを小さくできます。 2026年11月1日時点の公式の案内をもとに、整えておきたいことを並べます。

  1. パスキーは自分だけが使う端末にだけ作る
  2. 画面ロックの番号を、家族にも推測されにくいものにする
  3. 保存先は、iCloudキーチェーンやGoogle パスワード マネージャーなど、同期される場所を選ぶ
  4. 古い端末のパスコード、画面ロックの番号、Google パスワード マネージャーのPINを控えておく
  5. 各サービスで、パスキー以外のログイン方法(パスワード、SMS、メール)を1つ残しておく
  6. 再設定用の電話番号とメールアドレスを、今も使えるものにしておく
  7. パスワードは使い回さない。止められるサービスでは、パスワードでのログインを止める
  8. 年に1回など決まった時期に、各サービスのパスキーの一覧を開き、使っていない端末のパスキーを削除する

偽のログイン画面やメールの見分け方は、パスキーを使っていても役に立ちます。 フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処も、あわせて確かめておくと安心です。

在宅で働く人がパスキーと付き合うときに考えたいこと

在宅で仕事をしている人は、自宅の1台のパソコンを家族と使い分けていたり、仕事用と私用のスマートフォンを分けていたりと、端末の使い方が人によって大きく違います。 パスキーのデメリットの多くは端末の使い方から生まれるので、自分の環境に合わせて、どの端末に作るかを決めることが大切です。

仕事用のアカウントは、自分だけが使う端末にパスキーを作り、家族と共有しているパソコンではパスワードと2段階認証でログインする、という使い分けが現実的です。 取引先から共有されたアカウントや、チームで使うアカウントは、パスキーを作る前に、誰がどの端末でログインするかを取引先と確かめておきます。

こうした端末とアカウントの使い分けを整えたり、小さな事務所のログインの仕組みを見直したりする仕事に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、どのような依頼があるかを確かめられます。 フリーランスや副業の仕事を探せる @SOHO を2004年から運営してきた中で見てきた限りでも、在宅で仕事をする人ほど、家族と暮らす場所と仕事の場所が同じになり、端末とアカウントの線引きがそのまま仕事の信用を守る備えになっています(@SOHO 求人一覧)。

よくある質問

Q. パスキーのいちばんのデメリットは何ですか?

端末のロックを外せる人なら、本人でなくてもログインできる点です。Google アカウント ヘルプも、パスキーを作ると、デバイスのロックを解除できる人なら誰でもアカウントにアクセスできると注意しています。家族と共有している端末では作らず、自分専用の端末でも画面ロックの番号を推測されにくいものにしておきます。

Q. スマホを紛失したらパスキーでログインできなくなりますか?

iCloudキーチェーンやGoogle パスワード マネージャーに保存していれば、ほかの端末や新しい端末で使えます。すべての端末をなくした場合も、Apple アカウントの本人確認と古い端末のパスコード、Androidでは古い端末の画面ロックで復元できます。Windows Helloやセキュリティキーに保存したものは戻せないため、ほかのログイン方法を残しておきます。

Q. パスキーを使わないほうがよいのはどんな人ですか?

家族と1台の端末を共有している人、画面ロックの番号を他人に教えている人、パスキーに対応していない古い端末しか使っていない人は、無理にパスキーにしなくても、パスワードを使い回さず2段階認証をオンにすることで守りを固められます。自分専用のスマートフォンを持っている人には、偽サイトの被害を防ぎやすい方法です。

Q. パスキーにすれば今のパスワードは不要になりますか?

多くのサービスでは、パスキーを作ってもパスワードでのログインは残ります。Googleも、パスキーを追加しても今の認証や復元の方法は変更も削除もされないと案内しています。パスワードが漏れればそこから入られるおそれがあるため、使い回しをやめ、Yahoo! JAPAN IDのパスワード無効設定のように止められるサービスでは止めておきます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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