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ミツカングループの情報漏えい|Mizkan Asia Pacificのお問い合わせ最大355件のおそれとZENB GARDENの897名 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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ミツカングループの情報漏えい|Mizkan Asia Pacificのお問い合わせ最大355件のおそれとZENB GARDENの897名 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓ミツカンの情報漏洩について
  • ✓ZENB GARDENの会員897名の漏えい(2026年10月9日公表)と
  • ✓Mizkan Asia Pacificのお問い合わせ最大355件の流出のおそれ(10月23日公表)を公式発表で整理

ミツカンの情報漏洩として公表されているのは、ミツカングループの2つの事案です。1つは、株式会社ZENB JAPANが2026年10月9日に公表した、オンラインコミュニティ「ZENB GARDEN」の会員情報の漏えいで、897名の漏えいを確認し、最大で全会員949名に及ぶとしています。もう1つは、株式会社Mizkanが2026年10月23日に公表した、Mizkan Asia Pacificのホームページのお問い合わせフォームの件で、送信データ最大355件が外部へ流出した可能性がある、という発表です。 2026年11月1日時点で、ミツカンの公式サイトのお知らせに両事案の続報は掲載されていません。ZENB GARDENは同日も臨時メンテナンス中の表示で、補償やお詫びの品についての記載はどちらの発表にもありません。 対象になりうる人がまずすることは、ZENB JAPANやMizkan、委託先のコミューンやStudioを名乗るメールのリンクを開かないこと、そして同じパスワードを他のサービスで使っていないかを見直すことです。

この記事は、2026年11月1日時点でミツカンの公式サイトに掲載されている2つの発表と、委託先2社の公式のお知らせを開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字は使っていません。2つの事案は委託先も、漏れた項目も、公式の言い方も違うため、混ぜずに順番に説明します。

ミツカングループで公表された2つの事案の全体像

ミツカンの情報漏洩と聞くと、1つの事件のように受け取られがちですが、公表されているのは別々の2件です。どちらも、ミツカングループの会社が自社のシステムではなく、外部の会社が提供するサービスを使って運営していたサイトで起きています。ミツカンの調味料や食品を買った人の購入の記録や、通信販売の会員の情報が漏れたという発表ではありません。

2つの事案を並べると次のようになります。

項目 ZENB GARDENの件 Mizkan Asia Pacificの件
発表した会社 株式会社ZENB JAPAN 株式会社Mizkan
発表日 2026年10月9日(修正版) 2026年10月23日
対象のサイト オンラインコミュニティ「ZENB GARDEN」 Mizkan Asia Pacificのホームページのお問い合わせフォーム
使っていた外部サービス コミューン株式会社の「Commune」 Studio株式会社のサービス
公式の言い方 漏えいしたことが判明 外部へ流出した可能性
件数 897名の漏えいを確認、最大で全会員949名 最大355件(テスト送信等を除くと332件とみている)
主な項目 メールアドレス、性別、ニックネーム、アカウント名、自己紹介文などのプロフィール 氏名、メールアドレス、電話番号、国名、会社名、お問い合わせ内容

公式の表現は、ZENB GARDENの件が「漏えいした」、Mizkan Asia Pacificの件が「おそれ」「可能性」です。この記事でも、Mizkan Asia Pacificの件は流出したと言い切らず、可能性として書きます。

2つの発表は、ミツカンの公式サイト(https://www.mizkan.co.jp/)のトップページにある「お知らせ」に並んで掲載されています。2026年11月1日時点の一覧では、この2件のあとに商品の表示に関する別のお知らせが1件追加されていますが、2つの事案の続報や訂正は見当たりません。

どちらの件も、ミツカングループの他のサイトや、ZENBの通信販売のサイトそのものへの不正アクセスは確認されていないと書かれています。自分が使ったのがどのサイトなのかを先に思い出すと、対象かどうかの見当がつけやすくなります。

ZENB GARDENの会員情報の漏えい(2026年10月9日公表)

ZENB GARDENとはどんなサイトか

ZENB GARDENは、豆などを使った食品ブランド「ZENB」の利用者が集まるオンラインコミュニティです。発表の説明では、ZENBの商品や食生活の楽しみ方を共有し、交流できる場とされています。投稿されたレシピは会員登録をしなくても見られ、会員登録をすると投稿や交流、イベントへの参加ができる仕組みでした。ZENB JAPANは2026年4月9日からこのコミュニティを運営していました。

コミュニティの仕組みには、コミューン株式会社が提供する「Commune」というサービスが使われていました。Communeは、企業がファンや顧客のコミュニティを作るためのサービスです。ZENBの商品を買う通信販売のサイト(ZENB公式サイト)とは別のシステムです。

公表までの経緯

発表に書かれている経緯は次のとおりです。

  • 2026年10月5日18時ごろから10月6日21時ごろまで、コミューン社のシステムに不正アクセスが発生した
  • 10月7日、コミューン社からZENB JAPANに、会員の個人情報が漏えいした可能性があると連絡があった
  • 10月8日、漏えいした事実があることが判明した
  • 10月9日、ZENB JAPANが公表し、対象者へのメールでの案内を始めた
  • 同日18時20分、全会員数を947名から949名に修正した(題に「修正版」とあるのはこのため)

ZENB GARDENは発表の時点でメンテナンスのため停止しています。2026年11月1日にZENB GARDENのページを開くと、「臨時メンテナンス中」の表示のままでした。再開については、コミューン社による安全性の確認など必要な対応が完了したあとに判断し、あらためて案内すると書かれています。

漏えいした項目と含まれない項目

発表に書かれた項目を、漏えいしたものと、取得していない・漏えいしていないと明記されたものに分けると次のとおりです。

区分 項目
漏えいした情報 ZENB GARDENに登録されたメールアドレスを含む情報(メールアドレス、性別、ニックネーム、アカウント名、自己紹介文などのプロフィール情報)
コミュニティで取得していない情報 氏名、住所、電話番号、決済情報
漏えいはないと明記 パスワード
漏えいはないと明記 ZENB公式サイトに登録された氏名、住所、電話番号、決済情報など

ポイントは、ZENB GARDENでは氏名や住所、電話番号、決済情報をそもそも取得していなかったことです。そのため、カード番号が不正に使われる、自宅に郵便が届く、といった心配はこの件からは生じにくいと読めます。一方で、メールアドレスとニックネームや自己紹介文がひもづいて外に出たので、ニックネームで名指しして「ZENB GARDENの会員の方へ」と呼びかける偽メールは作りやすくなります。

件数は「897名の漏えいを確認」「最大で全会員949名に及ぶとみている」の2段で示されています。897名は確認できた人数、949名はその時点の全会員数です。自分が897名に入っているかどうかは、ZENB JAPANからのメールで知らされる形です。

原因として発表されていること

発表では、コミューン社のシステムに第三者が不正アクセスし、管理者になりすました第三者によって会員情報が閲覧・取得されたことが確認された、としています。あわせて、コミューン社の調査で、ZENB JAPAN側の設定や運用の不備が原因ではないことが確認されたとも書かれています。

コミューン社が2026年10月9日に公表したお知らせ(https://communeinc.com/ja/news/2026oct09)にも、非公開コミュニティの招待リンクを不正に取得して一般会員として登録したほか、管理者になりすまして会員情報の閲覧・取得やデータの上書きを行った、という説明があります。管理者へのなりすましとは、コミュニティを運営する側の権限を持っているように見せかけて、本来は運営者しか見られない会員の一覧を見た、ということです。

Mizkan Asia Pacificのお問い合わせフォームの件(2026年10月23日公表)

対象のサイトとフォーム

Mizkan Asia Pacificのホームページは、ミツカングループがアジア太平洋地域向けに運営しているサイトで、2024年12月13日から運営されています。サイト全体が、Studio株式会社のWeb制作サービスで作られていました。対象になったのは、このサイトの「お問い合わせ」フォーム(https://mizkan.asia/jp/contact)から連絡した人の情報です。

日本のスーパーで買うミツカンの商品について、ミツカンのお客様相談センターに問い合わせた人は、この件の対象ではありません。発表には、ミツカングループの他のホームページに設置されたお問い合わせフォーム等は、Studio社とは別のシステムを使っており、この件の対象ではないと明記されています。

公表までの経緯

発表に書かれている経緯は次のとおりです。

  • 2026年9月30日から10月1日にかけて、Studio社のサービスの一部機能の脆弱性を悪用した不正アクセスが発生し、データを外部から取得できる状態になっていた
  • 10月13日から14日にかけて、Studio社が脆弱性の修正と不正アクセス経路の遮断を行い、この状態を解消した
  • 10月16日、Studio社からMizkanに、お客様の個人情報が漏えいした可能性があると連絡があった
  • 10月23日、Mizkanが公表し、対象者へのメールでの案内を始めた

脆弱性とは、ソフトウェアの作りの弱いところで、攻撃に使われると本来できないはずの操作ができてしまうもののことです。ここでは、その弱いところを使って、フォームに送られた内容を外から取り出せる状態になっていた、と説明されています。

流出した可能性のある項目

区分 項目
外部へ流出した可能性のある情報 お問い合わせフォームに入力された氏名、メールアドレス、電話番号、国名、会社名、お問い合わせ内容(自由記述欄に入力された情報)
住所 取得していない(このため案内はメールで行う、と記載)

発表には「お問い合わせ時の入力内容により、対象となる情報は異なります」とも書かれています。たとえば会社名の欄を空けて送った人なら、会社名は含まれません。自由記述欄に何を書いたかで、外に出たおそれのある中身は人によって変わります。

外部へ流出した可能性のある情報は、お問い合わせフォームに入力された氏名、メールアドレス、電話番号、国名、会社名、ならびにお問い合わせ内容(自由記述欄に入力された情報)です。 出典: 株式会社Mizkan(2026年10月23日)

最大355件と332件の違い

件数は「最大355件」です。この件数にはテスト送信等が含まれていて、テスト送信等を除いたお問い合わせは332件とみている、と書かれています。テスト送信とは、サイトを作る人がフォームが正しく動くかを確かめるために送ったものです。

注意したいのは、355件も332件も「お問い合わせの件数」であって、人数ではないことです。同じ人が2回問い合わせていれば2件になります。発表でも、個々の情報の流出の有無や対象人数は確認中としています。2026年11月1日時点で、件数の更新は掲載されていません。

サイトの現在の状態

Mizkanは、お問い合わせフォームの送信データをStudio社のサービス上に保存しない設定に変えた、としています。ホームページとお問い合わせフォームは通常どおり使えると書かれています。つまり、この件のあとにフォームから送った内容は、同じ形では保存されていないということです。

委託先のコミューンとStudioが公表していること

2つの事案は、それぞれの委託先が自社のサービス全体について公表している大きな事案の一部です。ミツカングループの会社の発表には自社の会員や問い合わせの分だけが書かれているので、委託先の公表は背景として読むと役立ちます。ここでは、委託先の公式ページで確かめた範囲だけを書きます。

コミューンの公表

コミューン社は2026年10月9日、「Commune」と「Commune for Work」への不正アクセスで、一部のコミュニティの会員情報が漏えいしたと公表しました。2026年10月21日の続報では、漏えいの対象となった会員数を延べ16万6,505人と確認し、そのうちメールアドレスを含む情報が漏えいした会員数は12万5,601人としています。ZENB GARDENの897名は、この中の一部です。委託先全体の事案の流れは、Communeの不正アクセス|約30.7万人と利用企業への広がりと偽メールの見分け方 2026で詳しく整理しています。

続報では、コミュニティに登録している人向けの問い合わせや退会の希望の窓口として、[email protected](返信は平日9時から18時に順次)が案内されています。ZENB GARDEN自体についての問い合わせは、後で説明するZENBのお客様センターが窓口です。

Studioの公表

Studio社は、自社が使うクラウド環境への第三者による不正アクセスで、預かっている情報が外部に流出した可能性があると公表しています。公式の案内ページ(https://studio.design/ja/security/notice/2026-10-incident)では、2026年9月30日から10月1日が不正アクセスの期間として確認できている期間で、10月13日から14日に脆弱性を修正し経路を塞いだ、と説明されています。

Studioで作られたサイトのフォームから情報を送った人には、送信先のサイトの運営者から案内がある場合がある、とも書かれています。Mizkan Asia Pacificの件は、まさにこの形です。フォームを使っていた会社や自治体は多く、同じ時期に各地で発表が続きました。全体像はStudioの不正アクセス|フォームを使う企業への広がりとパスワードの変え方 2026でまとめています。

自分が対象かを確かめる方法

ZENB GARDENに登録していた人

ZENB JAPANは、対象となる人に2026年10月9日からメールで案内すると発表しています。住所を取得していないため、郵便ではなくメールです。ZENB GARDENに登録したメールアドレスの受信箱で、10月9日以降にZENB JAPANから届いたメールを探します。迷惑メールのフォルダに振り分けられていることもあるので、そちらも見ます。

ZENBの商品を通信販売で買っただけで、ZENB GARDENに会員登録をしていない人は、この件の対象ではありません。発表は、ZENB公式サイトのシステムへの不正アクセスは確認されていないとし、公式サイトに登録された氏名や住所、決済情報などの漏えいはないと明記しています。

Mizkan Asia Pacificのフォームから問い合わせた人

Mizkanは、対象となる人に2026年10月23日から株式会社Mizkanの名前でメールを送ると発表しています。日本からフォームに入力した人には日本語、海外から入力した人には英語で通知する、とも書かれています。仕事でアジア太平洋地域の取引や商品の問い合わせをした人は、会社のメールアドレスで送っていることが多いので、仕事用の受信箱も確かめます。

メールが見つからないのに心当たりがある場合は、届いたメールのリンクから調べるのではなく、ミツカンの公式サイトを自分で開き、そこから窓口に進みます。

届いた案内が本物かを見分ける

本物の案内に便乗して、同じ題名をまねた偽メールが届くことがあります。発表では、ZENB JAPANとコミューン社、MizkanとStudio社のどちらも、メールや電話でパスワード等を尋ねることは一切ないとしています。Mizkanの発表には、認証情報、パスワード、カード情報を尋ねることはないと、より具体的に書かれています。案内のメールに、パスワードやカード番号を入力させる画面へのリンクがあれば、偽物と判断して構いません。

メールアドレスがほかにどこで漏れているかを調べたいときは、Have I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法と、大手クラウドの過去の漏洩が手順の参考になります。ただし、今回の2件がそのサービスに登録されているとは限らないので、結果が出ないことは対象外の証明にはなりません。

対象になった人がすること

漏れた項目に合わせて、要ることだけを順に挙げます。

ZENB GARDENの会員だった人

  • ZENB GARDENに登録したメールアドレスに届く、ZENBやコミューン、ZENB GARDENの運営を名乗るメールのリンクや添付ファイルを開かない
  • ZENB GARDENのパスワードを他のサービスでも使っている場合は、そのサービスのパスワードを変える
  • ZENB GARDENが再開したら、案内に従ってログインし直す
  • 自己紹介文に、勤め先や住んでいる地域、家族のことを書いていたかを思い出しておく

パスワードは漏えいしていないと発表されていますが、コミューン社は10月16日のお知らせで、推測されやすいパスワードや他社サービスと同じパスワードを設定している場合は、別のパスワードへ変更するよう呼びかけています。使い回しをやめておけば、今回の件に限らず、別のサービスで漏れたときの被害を小さくできます。

最後の項目が大切なのは、自己紹介文に書いた中身がそのまま偽メールの材料になるからです。たとえば「名古屋で子育て中です」と書いていれば、地域の名前や子育ての話題を入れた、それらしいメールが作れてしまいます。書いた内容を思い出しておけば、自分のことを知っているような文面が届いても、どこから知られたのかの見当がつきます。

Mizkan Asia Pacificのフォームから問い合わせた人

  • 電話番号が含まれる可能性があるので、Mizkanや取引先を名乗る心当たりのない電話やSMSに注意する
  • 自由記述欄に書いた内容(商品の名前、取引の話、所属部署など)を思い出し、その話題を持ち出すメールを疑ってかかる
  • 会社のメールアドレスで送った場合は、社内の情報システムの担当者に、偽メールが届きうることを伝えておく
  • 問い合わせの返事を待っている案件があれば、メールのリンクからではなく、公式サイトから連絡を取り直す

氏名と電話番号、会社名、問い合わせの中身がそろうと、「先日のお問い合わせの件で」と始まる電話やメールが本物らしく見えます。請求書の送り先が変わった、見積もりの資料をダウンロードしてほしい、といった話に進んだら、いったん手を止め、知っている番号に自分からかけ直して確かめます。2026年11月1日時点で、Mizkanは二次被害は確認されていないとしていますが、可能性の段階でも備えは先に済ませておくほうが安全です。

両方に共通すること

不審なメールやSMSを受け取ったときの基本は、発表にあるとおり、本文のURLを押さず、添付ファイルを開かず、削除することです。偽メールの見分け方を手順で確かめたい人は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処を読むと、送信元の表示名とアドレスの違い、リンク先のドメインの見方が分かります。

もし偽のページにパスワードを入れてしまったら、そのパスワードを使っているサービスすべてで変更し、ログインの履歴を見ます。カード番号を入れてしまった場合は、カードの裏面にある番号でカード会社に連絡します。今回の2件ではカード情報は扱われていないので、メールでカード番号を求められること自体が不自然だと覚えておくと、判断が早くなります。

届きうる偽メールや連絡の形

ここで挙げるのは、漏れた項目から考えられる一般的な手口の型です。今回の件でこうしたメールが実際に出回っていると公式に発表されているわけではありません。

ZENB GARDENのプロフィールを使ったもの

  • 「ZENB GARDEN再開のお知らせ」「会員情報の再登録のお願い」と題し、ログイン画面をまねたページに誘うもの
  • 「お詫びのクーポンを差し上げます」として、受け取りのためにカード情報や住所を入力させるもの
  • ニックネームやアカウント名で呼びかけ、コミュニティのイベントの当選を装うもの

ZENB GARDENでは氏名や住所を取得していないので、それを尋ねるメールが来たら、それだけで不自然です。お詫びの品や補償は、2026年11月1日時点のどの発表にも書かれていません。

お問い合わせの内容を使ったもの

  • 「お問い合わせいただいた件の回答です」として、添付ファイルを開かせるもの
  • 取引先の担当者を装い、振込先の変更を伝えるもの
  • 英語で「Mizkan Asia Pacific」を名乗り、資料のダウンロードを求めるもの

海外から問い合わせた人には英語で通知すると発表されているため、英語のメールが届くこと自体は不自然ではありません。言葉ではなく、送信元のドメインと、パスワードやカード情報を求めていないかで判断します。

問い合わせ窓口

2つの事案で窓口が違います。発表に載っている窓口は次のとおりです。

事案 窓口 受付の方法
ZENB GARDENの件 ZENBお客様センター 発表にある問い合わせフォーム(受付時間の記載なし)
Mizkan Asia Pacificの件 ミツカングループお客様相談センター お問い合わせフォーム(受付時間の記載なし)
Communeを使ったコミュニティの会員(参考) コミューン株式会社 [email protected](返信は平日9時から18時に順次)

ミツカングループお客様相談センターのお問い合わせフォームは、ミツカンの公式サイトのお客様相談センターのページ(https://www.mizkan.co.jp/customer/group/customer_opinion_answer.html)から進めます。ZENBお客様センターは、ZENB公式サイト(https://zenb.jp/)から、サポートのページに進みます。どちらも電話番号と受付時間は発表に書かれていないので、この記事でも書きません。

問い合わせるときは、ZENB GARDENに登録したメールアドレス、または問い合わせフォームから送った日付と使ったメールアドレスを手元にそろえておくと、話が早く進みます。パスワードは伝える必要がありません。

補償やお詫びについて

2026年11月1日時点で、ZENB JAPANとMizkanのどちらの発表にも、補償金やお詫びのポイント、クーポンについての記載はありません。発表に無いことは、今後どうなるかも分かりません。

情報漏えいの補償は、会社によってお詫びの品を配る場合もあれば、配らない場合もあります。漏れた項目や被害の有無で考え方が変わるため、一般に決まった額があるわけではありません。考え方の整理は情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026にまとめています。

注意したいのは、補償の話を持ち出すメールそのものが偽メールの入口になりやすいことです。「お詫びのポイントの受け取りはこちら」のような文面で、カード番号や口座番号を入力させる手口が考えられます。公式の発表に無い補償の案内が来たら、まず公式サイトのお知らせに同じ内容があるかを確かめます。

在宅で仕事をする人が気をつけること

フリーランスや在宅で仕事をする人の中には、取引先の窓口として、企業のお問い合わせフォームに連絡することがよくあります。Mizkan Asia Pacificの件のように、問い合わせの自由記述欄に、取引の条件や担当者の名前、案件の中身を書いて送ることもあるでしょう。その内容が外に出たおそれがあるときは、自分だけの問題ではなくなります。

取引先の情報を書いて送っていた場合

問い合わせの中に、取引先の会社名や担当者の名前、まだ公開していない企画の話を書いていたなら、その取引先に事情を伝えるかどうかを考えます。伝えるときは、どのサイトの、いつのフォームに、何を書いたかを具体的に整理し、公式の発表の表現(流出した可能性)のまま伝えます。推測で「漏れました」と言い切らないことが、相手の不安を必要以上に大きくしないためのこつです。

個人情報を預かる側としての決まり

個人情報保護委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」のページ(https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/leakAction/)には、事業者が個人情報保護委員会へ漏えい等を報告しなければならない場合が並んでいます。不正アクセスなど不正の目的で行われたおそれがある漏えい(またはそのおそれ)や、本人の数が1,000人を超える漏えい(またはそのおそれ)などです。報告の期限として、不正な目的で行われたおそれがある場合は、発覚日から60日以内とも示されています。

個人で仕事をしていても、顧客の名簿や問い合わせの記録を仕事で扱っていれば、個人情報を扱う事業者として決まりが関わることがあります。自分が当てはまるか、何をすればよいかは、扱う情報の中身や量で変わるので、個人情報保護委員会の相談の窓口で確かめるのが確実です。

外部のサービスを使うときの見直し

今回の2件は、どちらも外部のサービスに保存されていた情報が対象でした。在宅の仕事でも、問い合わせフォーム、会員の名簿、顧客とのやりとりを外部のサービスに保存していることは珍しくありません。次の点を一度見直しておくと、同じような事案が起きたときに慌てずに済みます。

  • 外部のサービスに、どんな個人情報を、どれだけの期間保存しているか
  • 不要になった問い合わせや名簿を、サービス上から削除しているか
  • 管理者のアカウントに多要素認証を設定しているか
  • サービスの提供元からのお知らせを受け取るメールアドレスが、いま読んでいるものか

多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認の番号など別の手段も使ってログインする仕組みのことです。管理者になりすまされた今回のコミュニティの件を考えると、管理者の入口を固めておく意味は大きいと言えます。仕組みと導入の考え方はMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で確かめられます。

今回の2件から見える、委託先の事案の受け止め方

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、情報漏えいの知らせが届いたときに困る人の多くは、どのサービスに何を登録したかを覚えていない人です。ZENB GARDENのように、商品が好きで気軽に登録したコミュニティは、登録したこと自体を忘れていることも多く、お知らせのメールを広告と思って見過ごしてしまうことがあります。

今回のように、有名な会社の名前で発表があっても、実際に情報を預かっていたのは委託先のサービスだった、という形は今後も起きえます。読み手の側でできることは、会社の名前だけで判断せず、自分が使ったサイトの名前と、そのサイトに何を入力したかで考えることです。そのためには、登録したサービスと使ったメールアドレスを、パスワード管理のアプリなどで一覧にしておくのが近道です。

偽メールは、本物の知らせが出た直後ほど届きやすくなります。家族や同僚と同じ情報を共有し、怪しいメールが来たら一声かけ合うだけでも、被害は防ぎやすくなります。特に、ZENB GARDENのような家族で楽しむ食のコミュニティは、家族の誰かが登録していて本人は覚えていない、ということも起こりえます。家族で共有しているメールアドレスがあれば、そこに届いた知らせを誰が確かめるのかを決めておくと、見落としを防げます。

もう1つ心がけたいのは、知らせが届いたら発表の日付と題名を手元に控えておくことです。後から続報が出たとき、どの発表のどこが変わったのかを見比べやすくなります。今回のZENB GARDENの件のように、同じ日のうちに件数が修正されることもあるので、最新の版をミツカンの公式サイトのお知らせで確かめる習慣が役立ちます。

セキュリティの知識を仕事に生かす道

今回のような委託先の事案では、企業の側にも、外部サービスの設定を見直す、利用者への案内文を書く、問い合わせに答える、といった作業が一度に発生します。こうした作業は、セキュリティの知識を持つ在宅の人材が外部から手伝う場面でもあります。

たとえば、利用者に届けるお詫びとお知らせの文面は、事実を正しく、責める言葉を使わず、読み手が次に何をすればよいかが分かるように書く必要があります。文書の書き方の基本を身につけたい人には、ビジネス文書検定の案内が参考になります。

セキュリティやマーケティングの分野で、どんな在宅の仕事があるかを知りたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、仕事の中身と求められる知識を確かめられます。情報漏えいの知らせを受け取る側として身につけた備えは、そのまま、取引先から信頼される仕事の進め方にもつながります。

よくある質問

Q. ミツカンの商品を買っただけでも対象になりますか?

発表されている2件は、オンラインコミュニティ「ZENB GARDEN」の会員と、Mizkan Asia Pacificのホームページのお問い合わせフォームから連絡した人が対象です。商品を店で買っただけの人は対象として書かれていません。ZENB公式サイトのシステムや、ミツカングループの他のサイトのフォームは対象外と明記されています。

Q. ZENB GARDENのパスワードは変えたほうがよいですか?

ZENB JAPANの発表では、パスワードの漏えいはないとされています。ただし、同じパスワードを他のサービスでも使っているなら、そちらは別のパスワードに変えておくと安全です。ZENB GARDENは2026年11月1日時点で臨時メンテナンス中のため、再開の案内が届いたら、その手順に従ってログインし直します。

Q. Mizkan Asia Pacificの件の355件は人数ですか?

いいえ、お問い合わせフォームの送信データの件数です。テスト送信等が含まれていて、除いたお問い合わせは332件とみている、と発表されています。同じ人が2回送れば2件になるため、人数とは一致しません。個々の流出の有無と対象人数は確認中とされています。

Q. お詫びの品や補償はありますか?

2026年11月1日時点で、ZENB JAPANとMizkanのどちらの発表にも、補償やお詫びの品についての記載はありません。補償を案内してカード番号や口座番号を入力させるメールが届いた場合は、偽メールを疑い、ミツカンの公式サイトのお知らせに同じ内容があるかを自分で確かめます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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