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マーケターの転職に役立つ資格|種類と選び方

@SOHO編集部
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マーケターの転職に役立つ資格|種類と選び方

この記事のポイント

  • ✓マーケターの転職に役立つ資格を
  • ✓主催団体の公式の案内で確かめて紹介します
  • ✓マーケティング・ビジネス実務検定

マーケターへの転職を考えて資格を調べ始めると、名前の似た検定や認定資格が次々に出てきて、どれを取れば採用担当者に評価されるのかが分からなくなりがちです。先に結論を書くと、マーケティング職の採用では資格そのものより「どんな数字を見て、何を改善したか」という実務の中身が重く見られます。そのうえで資格は、未経験の人が基礎を学んだ証拠として、また経験者が得意分野を言葉で示す材料として役に立ちます。この記事では、マーケターの転職で検討される資格を、主催団体の公式の案内で確かめた試験の形式や費用とあわせて紹介し、経験に合わせた選び方と、資格を職務経歴書でどう見せるかまで順番に説明します。

マーケターの転職で資格はどう見られているか

マーケティングの仕事は、医師や税理士のように資格がないとできない仕事ではありません。法律で決められた必須の資格はなく、採用の条件に「この資格を持っていること」と書かれる求人も多くはありません。それでも多くの人が資格を調べるのは、マーケティングの知識が目に見えにくく、自分の力を伝える手段を探しているからです。

採用する側から見ると、資格は主に2つの場面で効きます。1つ目は、実務の経験がまだ浅い人が「独学で終わらせず、体系的に学んだ」ことを示す場面です。転職サイトの解説でも、次のように書かれています。

特にマーケティング実務未経験の場合は、基礎知識を習得済みであることを採用担当者に理解してもらいやすいでしょう。 出典: tenshoku.mynavi.jp

2つ目は、すでに実務の経験がある人が、自分の得意な領域をはっきりさせる場面です。たとえば広告運用の経験者がアクセス解析の資格を持っていれば、「広告を出すだけでなく、サイトに来た人の動きまで見て改善できる人」だと伝わりやすくなります。

一方で、資格だけで採用が決まることはほとんどありません。マーケティングの成果は、売上や問い合わせの数、広告の費用対効果といった数字で測られるため、面接では「その資格の知識を使って何をしたか」を必ず聞かれます。資格は入口の説明を楽にする道具であり、実績の代わりにはならない、という前提で選ぶのが失敗しない考え方です。

近年はインターネット広告やSNS、自社サイトを使った集客が当たり前になり、マーケティング職の中身も細かく分かれてきました。商品の企画や市場調査を担う人、広告の運用を担う人、サイトのアクセスを分析する人、既存の顧客との関係を深める施策を担う人では、求められる知識がかなり違います。そのため、資格も「マーケティングの資格」とひとくくりにせず、自分が就きたい職種に近いものを選ぶ必要があります。

資格を選ぶ前に決めておきたい「目指す職種」

マーケターと一口に言っても、転職先で任される仕事は大きく5つほどに分かれます。資格を選ぶ前に、自分がどの仕事を目指すのかを決めておくと、遠回りをせずに済みます。

  • 事業会社のマーケティング担当:自社の商品やサービスの売り方を考え、広告、販促、サイト、SNSなどを組み合わせて施策を回す仕事です。幅広い基礎知識が求められます。
  • 広告運用担当:検索広告やSNS広告の設定、予算の配分、効果の測定と改善を担います。広告の管理画面を使いこなす力と数字を読む力が中心です。
  • Webアナリスト・アクセス解析担当:サイトに来た人がどこから来て、どこで離れ、何をきっかけに購入や問い合わせをしたのかを分析し、改善案を出します。
  • CRM担当:CRMとは、すでに購入した顧客との関係を管理し、メールや会員施策などで再購入を促す取り組みのことです。顧客データの扱いが中心になります。
  • マーケティングリサーチ担当:アンケートや統計データを使って市場や顧客の傾向を調べます。統計の知識が強みになります。

5つのうち、事業会社のマーケティング担当を目指すなら、マーケティング全体の基礎を示す検定が向いています。広告運用やアクセス解析を目指すなら、デジタル系の資格や、広告やアクセス解析のツールを提供している会社の認定資格が向いています。リサーチやデータ分析に寄せたいなら、統計の検定が説得力を持ちます。

仕事の中身をもっと詳しく知りたい場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事の解説が参考になります。マーケティングの仕事がどんな作業に分かれ、どんなスキルが求められるかを、在宅や業務委託の働き方も含めて整理しています。目指す職種がまだ固まらない人は、ここで仕事の種類を見比べてから資格を選ぶと、取った資格が転職の話にきちんとつながります。

マーケティング全体の基礎を示す資格

まずは、特定のツールや媒体に偏らず、マーケティングの考え方を広く学べる検定です。未経験から事業会社のマーケティング担当を目指す人、営業や販売からマーケティングに移りたい人が最初に検討することが多い分野です。

マーケティング・ビジネス実務検定

国際実務マーケティング協会が主催する民間の検定です。公式サイトでは、2005年に始まった、マーケティング実務の知識を総合的に判定する検定だと紹介されています。C級、B級、A級の3つの級があり、C級は「定型業務ができるレベル」、B級は「業務の運営ができるレベル」、A級は「戦略立案・意思決定・管理ができるレベル」と位置付けられています。

試験は「マーケティング知識」と「マーケティング事例」の2つの分野から出題され、全国どこからでも受けられるWeb試験の方式です。公式サイトの各級の詳細によると、受験料(税込)はC級が6,270円、B級が7,480円、A級が12,760円です。合格の基準はC級が200点満点の80%、B級が300点満点の70%を基準とし、A級は試験委員長が定める基準点とされています。2026年は11月8日にA級、B級、C級の試験が予定されています。

この検定の特徴は、理論だけでなく、時事の話題や実務の事例も出題されることです。業界を問わない共通の知識を学べるため、どの会社に転職するか決まっていない段階でも無駄になりにくいのが利点です。未経験であればC級から、営業や販促の経験があってマーケティングの基本用語に慣れている人はB級から始めるのが現実的です。

マーケティング検定

公益社団法人日本マーケティング協会が実施する検定です。申込みはCBTソリューションズの受験者専用サイトで受け付けると案内されています。CBTとは、テストセンターなどのパソコンで受ける試験方式のことです。なお、協会のサイトは2026年11月2日時点で更新作業のため一部のページを休止しており、級ごとの申込期間や受験資格は申込先のサイトで確かめるよう案内されています。受ける場合は、申込先の最新の案内で試験日程と受験料を確かめてください。

マーケティングを専門に扱う公益社団法人の検定であることから、伝統的なマーケティングの理論を学んだ証拠として説明しやすい資格です。

Webマーケティング・デジタル系の資格

広告運用やアクセス解析を目指す人、またはすでにWeb制作や営業の経験があってデジタルの領域に移りたい人に向く資格です。この分野は求人の数が多く、資格と実務が結び付きやすいのが特徴です。

ウェブ解析士

一般社団法人ウェブ解析士協会が認定する資格です。ウェブ解析とは、サイトや広告、SNSのデータを集めて分析し、事業の成果につながる改善を考えることです。公式サイトでは、ウェブ解析の基本指標、KPI設計、広告効果測定、GA4の操作と活用、レポーティングなどが学べる内容として挙げられ、2025年版からは生成AIの活用と評価も出題範囲に加わったと案内されています。KPIとは、目標の達成に向けて途中経過を測るための指標のことです。

試験の形式は公式サイトに次のように書かれています。

試験はインターネット環境のPCを使用して60分60問、4択問題でおこなわれます。 出典: ウェブ解析士協会

試験費用は17,600円(税込)で、申込み期間内であればいつでも受験でき、合否は試験終了直後に判定されます。認定講座の受講は任意で、講座を受けずに試験だけ申し込むこともできます。上位には上級ウェブ解析士とウェブ解析士マスターがあり、段階的に学べる作りです。資格を続けるには年会費の支払いとフォローアップテストの合格が必要で、初めて取得した年度の年会費は免除と案内されています。カリキュラムは1月から12月の年度ごとに変わり、テキストや試験も1月に一新されるため、受けるならテキストの年度に注意してください。

ネットマーケティング検定

サーティファイが実施する検定で、インターネットを使ったマーケティングの知識を幅広く問います。公式サイトでは、受験は「リモートWebテスト」による在宅受験の形式だと案内され、次回の全国一斉試験は第34回が2027年2月14日とされています。自宅で受けられるため、働きながら転職の準備をする人にとって日程を組みやすい検定です。広告、SEO、SNS、アクセス解析などを広く浅く学べるので、デジタル系の入口として向いています。SEOとは、検索エンジンで自社のページが上位に表示されるように工夫することです。

IMA検定

一般社団法人IMA研究所が運営する民間の検定で、eラーニングの動画と課題の添削で学び、試験を受ける形式です。転職サイトの解説では次のように紹介されています。

WEBマーケティング全般およびサイト分析から広告運用についての知識や実務スキルを習得するための検定試験。実務経験者によってカリキュラムが作成されている。StandardコースとProfessionalコースがあります。 出典: tenshoku.mynavi.jp

公式サイトでは、Standardコースはサイト分析とリスティング広告(検索結果に表示される広告)の運用、Professionalコースはターゲット別の集客プランの立案とスプリットラン(2つの案を出し分けて効果を比べる方法)を学ぶと案内されています。受講と受検の料金はテキストと課題の添削込みで24,970円(税込)です。試験は暗記力を問うものではなく、資料やネット検索を使って課題を解く実務に近い形式とされています。管理画面の操作に近い学び方をしたい人に合います。

Googleアナリティクス認定資格とGoogle広告の認定資格

GoogleアナリティクスはGoogleが提供するアクセス解析のツールで、多くの会社が使っています。Googleは学習サイトのSkillshopで、アナリティクスや広告の認定資格を提供しています。旧名称の個人認定資格のよくある質問のページでは、受験料は無料で、日本語でも受けられ、有効期間について次のように書かれています。

認定資格は、合格後 12 か月有効です。 出典: Google アナリティクス ヘルプ

無料で受けられるため、ほかの資格と組み合わせやすいのが利点です。ただし、有効期間があるため、職務経歴書に書くときは取得した年月を添え、期限が切れていないかを確かめておく必要があります。現在の認定資格の名称や有効期間は、受験する前にSkillshopの案内で確かめてください。

データ分析の力を示す資格

マーケティングの仕事は、数字を読む力の差が成果の差になりやすい仕事です。アクセス解析や広告運用の資格はツールの使い方を中心に学びますが、そもそも「この差は偶然か、施策の効果か」を判断するには統計の考え方が必要です。そこで、データ分析寄りのマーケターを目指す人に向くのが統計検定です。

統計検定は、統計の知識と活用する力を測る検定で、4級から1級までの段階があります。主催は一般財団法人統計質保証推進協会です。公式サイトでは、準1級から4級はCBT方式の試験として全国で随時実施されると案内されており、1級は紙の試験(PBT方式)で、2026年は11月に実施されます。マーケティングの転職では、データを扱う仕事の基礎として2級が一つの目安になります。2級では、平均やばらつき、相関、検定といった、施策の効果を比べるときに必要な考え方を学びます。

統計の資格がマーケティングの転職で効くのは、とくに次のような場面です。

  • アンケート調査の結果から、顧客の傾向を読み取って報告する
  • 広告やサイトの改善で、2つの案の効果の差に意味があるかを判断する
  • 売上の推移から、季節の影響と施策の影響を分けて考える

数字に苦手意識がある人ほど、統計の基礎を学ぶと仕事の見え方が変わります。いきなり2級が難しければ、3級でデータの読み方に慣れてから進むと続けやすくなります。

研究や分析を専門にする仕事の収入の目安は、研究者の年収・単価相場で確かめられます。リサーチ寄りのマーケターを目指す人は、分析を専門にする職種の相場を知っておくと、転職先の条件を比べる材料になります。

主な資格の比較

ここまで紹介した資格を、試験の形式と費用、向いている人で並べると次のとおりです。費用と日程は2026年11月2日時点で各主催団体の公式サイトに掲載されているものです。

資格 主催 試験の形式 費用(税込) 向いている人
マーケティング・ビジネス実務検定 国際実務マーケティング協会 Web試験 C級6,270円、B級7,480円、A級12,760円 事業会社のマーケティング担当を目指す人
マーケティング検定 日本マーケティング協会 CBT 申込先で確認 理論を体系的に学んだ証拠がほしい人
ウェブ解析士 ウェブ解析士協会 オンライン、60分60問 17,600円 アクセス解析や改善提案を担いたい人
ネットマーケティング検定 サーティファイ 在宅のリモートWebテスト 申込先で確認 デジタルの基礎を広く学びたい人
IMA検定 IMA研究所 eラーニングと課題添削の後に試験 24,970円 広告運用を実践形式で学びたい人
Googleアナリティクス認定資格 Google オンライン 無料 GAを使う仕事を目指す人
統計検定 統計質保証推進協会 準1級から4級はCBT 級ごとに確認 データ分析寄りの仕事を目指す人

表のとおり、費用は無料から2万円台までと幅があります。複数を一度に取ろうとせず、目指す職種に近い1つを選び、学んだ内容を実際の数字で試してから次に進むのが、転職の準備としては効率的です。

転職先の種類で変わる資格の受け止められ方

同じ資格でも、応募する会社の種類によって受け止められ方が変わります。転職先は大きく分けて、事業会社、広告代理店、Web制作会社、ベンチャー企業の4つが考えられます。

事業会社とは、自社の商品やサービスを持ち、それを売るためにマーケティングを行う会社のことです。事業会社では、広告だけでなく、商品の企画、価格、販売の経路まで含めた幅広い視点が求められます。そのため、マーケティング・ビジネス実務検定のように全体を学ぶ検定が、考え方の土台を示す材料として受け止められやすい傾向があります。

広告代理店は、複数の取引先から広告の運用を任される会社です。ここでは、広告の管理画面を使いこなし、限られた予算で成果を上げる力が直接問われます。Googleの認定資格やIMA検定のように、ツールの操作や運用の実務に近い資格のほうが、仕事の中身と結び付けて評価されやすくなります。

Web制作会社では、サイトを作るだけでなく、公開後の改善まで提案できる人が求められるようになっています。ウェブ解析士のようにアクセス解析と改善提案を学ぶ資格は、制作の仕事に分析の視点を加える材料になります。

ベンチャー企業では、少ない人数で多くの役割を担うことが多く、資格の有無よりも、自分で手を動かして試した経験が重く見られます。この場合は、資格の勉強で学んだことを自分のブログや小さな事業で試し、その結果を話せることが大切です。

応募先が決まっている場合は、その会社の求人票に出てくる言葉を見て、どの種類の会社に近いかを考えてから資格を選ぶと、面接で話がかみ合いやすくなります。

経験に合わせた資格の選び方

同じ「マーケターに転職したい」でも、今どんな仕事をしているかで、最初に取るべき資格は変わります。よくある4つの立場ごとに、順番の例を示します。

未経験からマーケティング職を目指す場合

まずはマーケティング・ビジネス実務検定のC級か、ネットマーケティング検定で全体像をつかみます。用語が分かるようになったら、無料のGoogleアナリティクス認定資格で、実際のツールの考え方に触れます。この2つがそろうと、「理論の基礎とツールの基礎の両方を学んだ」と説明できます。未経験の人は、資格に加えて、自分のブログやSNSで小さな施策を試し、数字の変化を記録しておくと、面接で話せる材料になります。

営業や販売の仕事から移る場合

営業や販売の経験は、顧客を理解する力としてマーケティングでも評価されます。この立場の人は、マーケティング・ビジネス実務検定のB級で、現場の経験を理論の言葉で説明できるようにするのが近道です。「お客様の反応から、こういう売り方が効くと分かっていた」という経験を、ターゲットや購買の流れといった言葉で語れるようになると、面接での説得力が上がります。

Web制作やデザインの仕事から移る場合

サイトを作る側にいた人は、作ったあとの成果を測る力を加えると、マーケティング寄りの仕事に移りやすくなります。ウェブ解析士やGoogleアナリティクス認定資格が合います。デザインの仕事の収入の目安はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。制作から分析や改善提案に仕事を広げたときに、条件がどう変わるかを比べる材料になります。

社内でマーケティング部門に異動したい場合

同じ会社の中での異動を目指すなら、上司や人事に「本気で学んでいる」ことを見せる意味で、試験日がはっきりしている検定が向いています。マーケティング・ビジネス実務検定やウェブ解析士の合格を、社内の目標面談で伝えると、異動の希望が具体的に伝わります。

資格だけでは足りない理由と実績の作り方

マーケターの転職で最も大事なのは、資格よりも「数字で語れる実績」です。採用担当者が知りたいのは、知識を持っているかどうかより、その知識を使って成果に向けて動けるかどうかだからです。

実務の経験がない人でも、実績の材料は作れます。たとえば、自分でブログを開設してアクセス解析のツールを入れ、記事のタイトルを変えたら検索からの訪問がどう変わったかを記録する。SNSのアカウントで投稿の時間帯を変えて、反応の違いを比べる。こうした小さな試行は、規模は小さくても「仮説を立て、試し、数字で確かめ、次に生かす」というマーケティングの基本の流れそのものです。

実績をまとめるときは、次の4点をそろえると伝わりやすくなります。

  1. 何を目的にしたか(訪問者を伸ばしたい、問い合わせを得たい など)
  2. どんな仮説を立てたか(タイトルに数字を入れると押されやすい など)
  3. 何を実行したか(10本の記事のタイトルを書き換えた など)
  4. 数字がどう変わったか、そこから何を学んだか

文章を書く仕事の経験がある人は、成果物の見せ方の考え方が参考になります。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、実績を相手に伝わる形に整える手順を紹介しています。マーケティングの実績も、何をして、どんな結果が出たかを一目で分かる形に整理する点は同じです。

また、提案書や報告書を書く力もマーケターには欠かせません。施策の結果を上司や取引先に伝える場面が多いためです。文書の書き方を体系的に学びたい人は、ビジネス文書検定の解説も参考になります。読み手に伝わる文書の型を身に付けておくと、分析の結果を「伝わる報告」にする力が上がります。

働きながら学ぶときの進め方

転職を考えている人の多くは、今の仕事を続けながら資格の勉強をすることになります。限られた時間で成果を出すには、進め方を先に決めておくことが大切です。

まず、試験日を先に決めます。マーケティング・ビジネス実務検定のように実施日が決まっている検定は、申込みの締切から逆算して計画を立てます。ウェブ解析士やGoogleの認定資格のようにいつでも受けられる資格は、自分で受験日を決めないと先延ばしになりがちなので、カレンダーに日付を書き込んでおきます。

次に、公式のテキストを1冊決めて、それを繰り返し読みます。複数の参考書に手を広げると、範囲が重なって時間がかかるうえ、どこまで理解したかが分かりにくくなります。主催団体が公式のテキストや問題集を出している場合は、まずそれを使うのが確実です。

そして、学んだことをその週のうちに仕事や身の回りで試します。たとえば、KPIの考え方を学んだら、自分の部署の目標を当てはめて考えてみる。アクセス解析の指標を学んだら、自分のブログや勤め先のサイトの数字を見てみる。こうして使ってみると、知識が試験のためだけのものにならず、面接で話せる経験に変わります。

費用を抑えて学ぶ方法

資格の勉強には、受験料のほかにテキスト代や講座の費用がかかります。費用を抑えたい場合は、国の教育訓練給付金を使えるかを確かめてみてください。教育訓練給付金とは、雇用保険に一定期間加入している人などが、厚生労働大臣が指定した講座を受けて修了したときに、費用の一部が支給される制度のことです。

厚生労働省のページによると、給付には3つの種類があり、一般教育訓練は経費の20%(上限10万円)が修了後に支給されます。特定一般教育訓練は40%(上限20万円)で、資格を取って修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇われた場合は、さらに上乗せがあります。中長期のキャリア形成に役立つ専門実践教育訓練は、経費の50%(年間上限40万円)から、条件を満たすと最大80%まで支給されます。

対象になるかどうかは、受けたい講座が指定を受けているか、自分が受給の要件を満たしているかで決まります。講座が指定を受けているかは、厚生労働省の教育訓練給付金のページから教育訓練講座検索システムで調べられます。自分が要件を満たすかは、住所を管轄するハローワークで確かめてください。受講を始める前に手続きが必要な場合もあるため、申し込む前に確認しておくことが大切です。

職務経歴書と面接での資格の見せ方

資格を取ったら、職務経歴書と面接で正しく伝えることが大切です。せっかくの資格も、書き方が曖昧だと評価につながりません。

職務経歴書の資格の欄には、正式な名称と取得した年月を書きます。たとえば「マーケティング・ビジネス実務検定B級 合格(2026年6月)」のように、級まで書きます。Googleの認定資格のように有効期間があるものは、期限内であることが分かるように取得年月を添えます。勉強中の資格は「ウェブ解析士 取得に向けて学習中(2026年12月受験予定)」のように書けば、学ぶ姿勢を示せます。

面接では、資格の名前を言うだけで終わらせず、学んだ内容を仕事にどう生かすかまで話します。

  • 「ウェブ解析士の勉強で、KPIを目標から逆算して決める考え方を学びました。前職の店舗では、来店数だけを見ていましたが、来店から購入までの割合を分けて見ると、改善すべき点が違って見えると気づきました」
  • 「統計検定2級の勉強をきっかけに、広告の効果の差が偶然でないかを確かめるようになりました」

このように、資格の知識と自分の経験を結び付けて話すと、資格が「持っているだけのもの」ではなく、仕事の進め方を変えたものとして伝わります。

在宅や業務委託でマーケティングの経験を積む道

マーケティングの経験を積む方法は、会社に就職することだけではありません。業務委託や副業として、小さなマーケティングの仕事を受け、実績を作る人も増えています。たとえば、中小企業のSNSの運用代行、ブログ記事の企画と作成、アクセス解析のレポート作成などは、在宅で受けられる仕事として募集が出ることがあります。

在宅や業務委託の働き方を長く見てきた運営者の立場から言えば、マーケティングの仕事で継続して依頼を受け続ける人には共通点があります。それは、作業をこなすだけでなく、「先月はこうでした、来月はここを変えましょう」と数字にもとづいて次の打ち手を提案していることです。依頼する側にとって、この人に任せると考える手間が減る、と感じてもらえる関係ができると、仕事は自然に続きます。資格で学んだ知識は、こうした提案の根拠を示すときに役立ちます。

また、仲介の手数料が差し引かれない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。マーケティングのように成果を数字で示せる仕事は、こうした直接の関係を築きやすい分野です。マーケティングとAIを組み合わせた支援の仕事に関心がある人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事も参考になります。生成AIの導入や業務への活用を支援する仕事の内容と、求められる知識を整理しています。

資格選びで迷ったときの考え方

最後に、どの資格から始めるか迷ったときの考え方を整理します。迷う原因の多くは、目指す職種がまだ決まっていないことにあります。その場合は、次の順番で考えると決めやすくなります。

  1. 求人サイトで、応募したい求人を10件ほど集める
  2. 仕事の内容と歓迎する経験に出てくる言葉を書き出す(広告運用、GA4、SNS、CRM など)
  3. いちばん多く出てくる領域に合う資格を1つ選ぶ
  4. その資格の勉強と並行して、学んだ内容を小さく試し、数字を記録する

この方法なら、資格が転職先の求める力と直接つながります。広く学びたい人はマーケティング・ビジネス実務検定、デジタルの実務に寄せたい人はウェブ解析士やGoogleアナリティクス認定資格、データ分析に強みを持ちたい人は統計検定、というように、目指す仕事から逆算して選んでください。

資格は、学ぶ範囲を決め、期限を区切り、学んだことを第三者に証明してくれる便利な仕組みです。その強みを生かしつつ、実際の数字で試した経験を積み重ねることが、マーケターへの転職を実現するいちばんの近道です。マーケティングに関わる仕事の種類と働き方はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事でも確かめられるので、資格の勉強と並行して、どんな仕事に応募するかを具体的にしていきましょう。

よくある質問

Q. マーケターへの転職に資格は必須ですか?

必須ではありません。マーケティングの仕事に法律で決められた資格はなく、採用では実務の経験や数字で語れる実績が重く見られます。ただし未経験の人にとっては、体系的に学んだ証拠として資格が役立ちます。資格と並行して、ブログやSNSで小さな施策を試し、数字の変化を記録しておくと、面接で話せる材料になります。

Q. 未経験の場合、最初にどの資格を取るのがよいですか?

目指す職種で変わりますが、全体像をつかむならマーケティング・ビジネス実務検定のC級やネットマーケティング検定が入口になります。そのうえで無料で受けられるGoogleアナリティクス認定資格に挑戦すると、理論とツールの両方の基礎を学んだと説明できます。受験料や日程は各主催団体の公式サイトで最新の案内を確かめてください。

Q. 資格の勉強費用を安くする方法はありますか?

雇用保険に一定期間加入している人などは、厚生労働大臣が指定した講座を修了すると、教育訓練給付金として費用の一部が支給される場合があります。一般教育訓練なら経費の20%(上限10万円)です。講座が対象かは教育訓練講座検索システムで、自分が要件を満たすかは住所を管轄するハローワークで、受講を始める前に確かめてください。

Q. 資格は職務経歴書にどう書けばよいですか?

正式な名称と級、取得した年月を書きます。有効期間がある資格は、期限内であることが分かるように取得年月を添えます。勉強中の資格は受験予定の時期とあわせて書くと、学ぶ姿勢が伝わります。面接では資格の名前だけでなく、学んだ内容を前の仕事や今後の仕事にどう生かすかを、具体的な場面とあわせて話すと評価につながります。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月18日最終更新:2026年11月3日
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