Macのターミナルの使い方を、開き方と基本の操作から覚える

@SOHO編集部
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Macのターミナルの使い方を、開き方と基本の操作から覚える

この記事のポイント

  • ✓Macのターミナルの使い方を
  • ✓消してしまう前の注意点まで順に解説します
  • ✓Apple公式のユーザガイドの記載をもとに

Macのターミナルの使い方を調べている人の多くは、「解説記事に書かれたコマンドを貼り付けるように言われたが、黒い画面が何をしているのか分からず怖い」「プログラミングやAIツールの導入でターミナルが必要になった」という状況にいます。結論から言うと、ターミナルを仕事で使い始めるのに必要な知識は多くありません。開き方、いまどのフォルダにいるかの確かめ方、フォルダの移動、ファイルの一覧の表示、そして「消す操作には取り消しがない」という1つの注意点。この5つを押さえれば、手順書どおりの作業は安全にこなせます。この記事では、Apple公式のターミナルユーザガイドの記載をもとに、開き方から基本の操作、つまずきやすい場面までを順に解説します。

ターミナルとは何か:文字で命令を出すMac標準のアプリ

ターミナルは、Macに最初から入っているアプリの1つです。普段使っているFinderやメモのアプリは、ボタンやメニューをクリックして操作します。これに対してターミナルは、キーボードで文字の命令(コマンド)を打ち込み、Returnキーを押して実行する仕組みです。

Appleのユーザガイドでは、ターミナルを次のように説明しています。

「ターミナル」は、コマンドラインインターフェイス(CLI)を使ってMacオペレーティングシステムとやりとりできる、上級ユーザおよびデベロッパ向けのアプリです。コマンドやスクリプト(シェルスクリプトと呼ばれています)を入力して、Macでタスクを実行します。 出典: support.apple.com

ここに出てくる言葉を、初めての人向けに言い換えておきます。

言葉 意味
コマンド Macへの命令の1行。「この中身を表示して」「このフォルダへ移動して」など
コマンドラインインターフェイス(CLI) 文字を打ち込んで操作する方式のこと。ボタンで操作する方式はGUIと呼ぶ
シェル 打ち込んだ文字を読み取り、Macに実行させる係のプログラム
スクリプト 複数のコマンドを並べてファイルに保存したもの。まとめて自動で実行できる

「上級ユーザ向け」と書かれていると身構えてしまいますが、実際には、見えている作業の多くはFinderでできることと同じです。フォルダを開く、ファイルの一覧を見る、ファイルをコピーする。それを文字で指示しているだけだと考えると、ぐっと身近になります。

なお、Appleはこの同じページで、ターミナルはAppleサポートとのやり取りやトラブルの調査でも役立つので、削除しないことを勧めています。使わないアプリだと思って消してしまうと、いざ必要になったときに困ります。

いまターミナルの使い方を覚える人が増えている背景

ターミナルは長い間、開発者だけの道具と見られてきました。ところが、ここ数年で事情が変わっています。理由は大きく3つあります。

1つ目は、AIを使った開発支援ツールの多くが、ターミナルから動かす形で提供されていることです。プログラムを書く人だけでなく、文章の整形やデータの集計をAIに任せたい人も、ツールを入れて動かすためにターミナルを開く必要が出てきました。

2つ目は、業務の自動化です。毎日同じ名前のフォルダを作る、大量のファイルの名前を一括で変える、といった作業は、ボタン操作では時間がかかりますが、コマンドなら1行で済みます。

3つ目は、仕事の幅との関係です。システム開発やWeb制作、サーバの保守、セキュリティの診断など、IT系の仕事の多くはターミナルの操作を前提にしています。国の職業分類でいう「ソフトウェア作成者」の年収や単価は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で、公的な統計をもとに整理されています。ターミナルを日常的に使えることは、こうした仕事に関わるうえでの最低限の入口になります。

ただし、ここで強調したいのは、最初から全部を覚える必要はないということです。セキュリティの現場でも、新しく入った人が最初の1週間で使うコマンドは10個程度に収まります。残りは必要になったときに調べれば足ります。この記事でも、まず覚える範囲を絞って紹介します。

ターミナルの開き方:4つの方法

ターミナルを開く方法はいくつかあります。自分にとって楽な方法を1つ決めておくと、毎回迷いません。

方法1:Spotlightで探す(一番速い)

Commandキーを押しながらスペースキーを押すと、画面の中央に検索欄が出ます。「ターミナル」または「terminal」と入力し、Returnキーを押すと開きます。慣れると2秒で開けるので、最もよく使われる方法です。

方法2:Finderのアプリケーションフォルダから開く

Finderを開き、「アプリケーション」フォルダの中にある「ユーティリティ」フォルダを開くと、ターミナルが入っています。ダブルクリックで開きます。Appleのユーザガイドでも、ターミナルの場所は「/アプリケーション/ユーティリティ」と案内されています。

方法3:Launchpadから開く

Dockのロケットのアイコン(Launchpad)を開き、「その他」や「ユーティリティ」のフォルダの中から選びます。macOSのバージョンによってフォルダの名前が違う場合があります。

方法4:Dockに登録しておく

ターミナルを開いた状態で、Dockのアイコンを右クリックし、「オプション」から「Dockに追加」を選ぶと、次からはクリック1回で開けるようになります。毎日使うようになったら、この方法が便利です。

ターミナルを終了するときは、ほかのアプリと同じく、Commandキーを押しながらQキーを押します。何かのコマンドが動いている最中に終了しようとすると、確認の画面が出ます。その場合は、動いているコマンドを止めてよいかを考えてから終了してください。

最初の画面の読み方:プロンプトに書かれていること

ターミナルを開くと、白または黒の背景のウインドウに、次のような1行が表示されます。

yamada@MacBook-Air ~ %

この行を「プロンプト」と呼びます。「ここに命令を打ってください」という合図です。左から順に、次の意味があります。

部分 意味
yamada いまMacにログインしているユーザの名前
MacBook-Air このMacの名前
~ いまいる場所(フォルダ)。~はホームフォルダを表す
% 入力待ちの印。この後ろにコマンドを打つ

ここで一番大事なのは、3つ目の「いまいる場所」です。ターミナルでは、Finderのウインドウと同じように、常にどこか1つのフォルダの中にいます。ファイルを作ったり消したりする操作は、特に指定しない限り、いまいるフォルダに対して行われます。

「~(チルダ)」は、ホームフォルダの省略形です。ホームフォルダとは、Finderのサイドバーにある、家のアイコンと自分の名前が付いたフォルダのことで、その中に「書類」「デスクトップ」「ダウンロード」などが入っています。

また、最後の記号が「%」ではなく「$」になっている解説記事もあります。これは使っているシェルの違いです。Appleのサポート記事では、macOS 10.15以降で作られたユーザアカウントでは、zshと呼ばれるシェルが標準で使われると説明されています。それより前の解説記事で見かける「$」はbashと呼ばれるシェルの印で、基本的なコマンドの使い方はほぼ同じです。記号の違いで戸惑う必要はありません。

最初に覚える5つのコマンド

ここからは、実際に打って試してみましょう。最初に覚えるのは、次の5つです。どれもファイルを変更しないので、何度打っても安全です。

コマンド 何をするか 覚え方
pwd いまいる場所を表示する print working directory の頭文字
ls いまいる場所の中身を一覧にする list の略
cd フォルダ名 指定したフォルダへ移動する change directory の略
open . いまいる場所をFinderで開く そのまま「開く」
clear 画面の文字をすべて消して見やすくする 文字どおり「片付ける」

まず「pwd」と打ってReturnキーを押してみてください。「/Users/yamada」のように、ホームフォルダの場所が表示されます。

次に「ls」と打つと、Desktop、Documents、Downloadsといった名前が並びます。これはFinderで見ている「デスクトップ」「書類」「ダウンロード」と同じフォルダです。ターミナルでは英語の名前で表示されますが、中身は同じです。

「cd Documents」と打つと、書類フォルダに移動します。もう一度「pwd」を打つと、場所が「/Users/yamada/Documents」に変わっているのが確かめられます。1つ上のフォルダに戻るときは「cd ..」(cdの後に半角スペースと、ピリオド2つ)、ホームフォルダに一気に戻るときは「cd」だけを打ちます。

「open .」は、いまいるフォルダをFinderで開くコマンドです。ピリオド1つは「いまいる場所」を表します。ターミナルで迷子になったときに、Finderで目で見て確かめられるので、初心者にこそ覚えてほしい1行です。

この5つを繰り返すだけで、「ターミナルの中でフォルダを行き来する」感覚がつかめます。慣れないうちは、何かを打つたびに「pwd」で場所を確かめる癖を付けておくと、失敗が大きく減ります。

ファイルとフォルダを扱う基本のコマンド

場所の移動に慣れたら、次はファイルとフォルダを作ったり、コピーしたりする操作です。練習用に、デスクトップに「練習」というフォルダを作り、その中で試すと安心です。

コマンド 何をするか 例
mkdir フォルダを作る mkdir renshu
touch 空のファイルを作る touch memo.txt
cp ファイルをコピーする cp memo.txt memo2.txt
mv ファイルを移動する、名前を変える mv memo2.txt note.txt
cat ファイルの中身を画面に表示する cat note.txt
rm ファイルを削除する rm note.txt

実際の流れで見てみましょう。

cd ~/Desktop
mkdir renshu
cd renshu
touch memo.txt
ls

1行目でデスクトップに移動し、2行目で「renshu」というフォルダを作り、3行目でその中に入ります。4行目で空のファイルを作り、5行目で一覧を表示すると「memo.txt」が見えるはずです。このときデスクトップを見ると、Finderの画面にも同じフォルダが出ています。ターミナルとFinderは、同じファイルを別の見方で見ているだけだと実感できます。

「mv」は少し変わったコマンドで、移動と名前の変更の両方に使います。「mv 古い名前 新しい名前」と書けば名前の変更、「mv ファイル名 フォルダ名」と書けばそのフォルダへの移動になります。

フォルダ名やファイル名には、できるだけ半角の英数字を使うことをおすすめします。日本語やスペースを含む名前も扱えますが、スペースが入ると「2つの別の名前」と解釈されてしまうため、名前全体を引用符で囲む必要があります。たとえば「仕事 資料」というフォルダに移動するには「cd "仕事 資料"」と書きます。最初のうちは、名前にスペースを使わないだけで、つまずきが1つ減ります。

入力を楽にする操作:補完、履歴、ドラッグ

ターミナルは文字を打つアプリなので、入力の手間を減らす工夫を知っているかどうかで、使いやすさが大きく変わります。覚えておきたいのは次の4つです。

Tabキーで名前を補う

ファイル名やフォルダ名の最初の数文字を打ってTabキーを押すと、残りを自動で補ってくれます。「cd Doc」まで打ってTabキーを押すと「cd Documents/」になります。打ち間違いがなくなるうえ、補われなければ「その名前のものは存在しない」と分かるので、確認にも使えます。

上矢印キーで前のコマンドを呼び出す

上矢印キーを押すと、直前に実行したコマンドが表示されます。何度か押すと、さらに前のコマンドにさかのぼれます。同じコマンドを繰り返すときや、少しだけ直して打ち直したいときに便利です。「history」と打つと、これまでに実行したコマンドの一覧も表示できます。

Finderからファイルをドラッグする

Appleのユーザガイドでは、ファイルやフォルダをターミナルのウインドウにドラッグすると、その項目の場所(絶対パス)がコマンドラインに入力されると案内されています。長い場所を手で打つ必要がなくなります。「cd 」と打ってから半角スペースを1つ入れ、Finderからフォルダをドラッグし、Returnキーを押せば、そのフォルダへ移動できます。

入力ミスを直すキー操作

同じくユーザガイドによると、Returnキーを押す前なら、Control+Uで行全体を消去、Control+Kでカーソル位置から行末までを消去できます。また、Optionキーを押したままクリックすると、カーソルをその位置へ移動できます。長いコマンドの途中だけを直したいときに役立ちます。

この4つに加えて、Commandキーとプラス記号でフォントを大きく、Commandキーとマイナス記号で小さくできます。字が小さくて読みにくいと感じたら、まず文字を大きくしておきましょう。

動きを止める、画面を戻す:困ったときの操作

ターミナルを使っていると、「何かが動き続けて止まらない」「画面が見たことのない表示に変わった」という場面に出会います。慌てずに済むように、抜け出し方を先に覚えておきましょう。

状況 抜け出し方
コマンドが動き続けて止まらない Control+C を押す
画面の下に「:」や「(END)」と出て、文字が流れない q を押す
引用符を閉じ忘れて「quote>」と出たまま進まない Control+C を押して打ち直す
画面が文字で埋まって見にくい clear と打つ、または Command+K
どうしても元に戻らない ウインドウを閉じて、新しいウインドウを開く

Control+Cは「いま動いているものを止めて」という合図で、ターミナルで最もよく使う操作の1つです。止めてよいか分からない処理(ソフトの更新など)が動いているときは、終わるまで待つのが基本ですが、明らかに意図しないものが動いている場合は、ためらわずに止めてかまいません。Appleのキーボードショートカットの一覧では、Command+ピリオドもControl+Cと同じ働きをすると案内されています。Controlキーの位置に慣れていない人は、こちらを使ってもかまいません。

止めたあとは、プロンプト(「%」で終わる行)が再び表示されているかを確かめてください。プロンプトが出ていれば、次のコマンドを受け付ける状態に戻っています。

画面の下に「:」が出る状態は、長い文章を1画面ずつ読む表示に切り替わっているときです。「man ls」のように使い方の説明を表示したときによく起こります。スペースキーで次の画面、qキーで終了です。

それでも分からなくなったら、ウインドウを閉じて開き直せば、ほとんどの場合は元の状態に戻ります。Command+Nで新しいウインドウ、Command+Tで新しいタブを開けます。

注意したい操作:rm、sudo、出どころの分からないコマンド

ここからは、セキュリティの観点から、必ず知っておいてほしい注意点です。ターミナルは便利な反面、Finderにある「ゴミ箱」のような安全網がありません。

rmで消したファイルはゴミ箱に入らない

rmコマンドで削除したファイルは、ゴミ箱を経由せずに消えます。Finderのように「戻す」ことはできません。特に、フォルダの中身をまとめて消す「rm -r」や、確認なしで消す「-f」を付けた形は、場所を1つ間違えるだけで大切なファイルをまとめて失います。

セキュリティの現場で実際に見聞きした失敗に、作業用のフォルダを消すつもりで、1つ上の階層にいることに気づかないまま削除を実行し、案件の資料をまるごと失ってしまった、というものがあります。原因は単純で、実行前に「pwd」で場所を確かめていなかったことでした。削除の前には必ず「pwd」と「ls」で、いまいる場所と消す対象を目で確かめる。これだけで、こうした事故の大半は防げます。不安なうちは、ファイルをFinderでゴミ箱に入れる方法を使うのも十分に正しい判断です。

sudoはパスワードを求められたら一度止まる

コマンドの先頭に「sudo」と付けると、管理者の権限でそのコマンドを実行します。Macの設定やシステムの領域にも手を入れられるため、パスワードを求められます。手順書に書かれていたとしても、何をするコマンドなのかが分からないままパスワードを入れるのは避けてください。

出どころの分からないコマンドを貼り付けない

インターネット上の記事やSNS、チャットで送られてきたコマンドを、そのまま貼り付けて実行するのは危険です。見た目は短くても、外部からプログラムを取り込んで実行する内容が含まれていることがあります。実行してよいのは、ソフトの公式サイトや、信頼できる提供元の手順書に書かれたものだけ。最低限これだけ守れば、ターミナルを使うことで危険が大きく増えることはありません。

使い方が分からないコマンドを自分で調べる方法

ターミナルを使い続けていると、初めて見るコマンドに必ず出会います。そのたびに検索するのも1つの方法ですが、ターミナルの中で調べる方法も知っておくと役立ちます。

manコマンドで説明書を開く

「man コマンド名」と打つと、そのコマンドの説明書(マニュアル)が表示されます。たとえば「man ls」と打つと、lsコマンドで使えるオプション(動きを変える追加の指定)の一覧が表示されます。Appleのユーザガイドでも、コマンドを調べるにはUNIXのマニュアル(man)ページを開くよう案内されています。説明は英語ですが、どんなオプションがあるかを確かめる用途なら、単語を拾うだけでも十分に役立ちます。終了するときはqキーです。

オプションは1つずつ試す

解説記事には「ls -la」のように、ハイフンの後ろに文字を並べたコマンドがよく出てきます。これはオプションを2つ組み合わせた形で、「-l」は詳しい情報(更新日やサイズ)を表示、「-a」は名前がピリオドで始まる隠しファイルも表示、という意味です。組み合わせを丸ごと覚えるより、1つずつ意味を確かめるほうが、後で応用が利きます。

よく使うものは自分用のメモに残す

使ったコマンドと、その意味を自分用のメモに書き残しておくと、2回目からは調べる手間がなくなります。メモのアプリでもテキストファイルでもかまいません。数か月たつと、それが自分専用の手順書になります。

ターミナルを自分の使いやすい見た目にする

毎日使う道具は、見た目を整えておくと疲れにくくなります。Appleのユーザガイドによると、ターミナルの見た目は「プロファイル」という設定のまとまりで管理されています。メニューの「ターミナル」から「設定」を選び、「プロファイル」を開くと、色、フォント、カーソルの形、ウインドウの大きさなどを変更できます。

最初に変えておきたいのは次の3つです。

  1. 文字の大きさ:読みにくいと入力ミスが増えます。目が疲れない大きさにします
  2. 背景の色:最初から用意されているプロファイルの中から、目にやさしいものを選びます。「Basic」「Pro」「Homebrew」など、複数のプロファイルが用意されています
  3. ウインドウの大きさ:横幅が狭いと長いコマンドの表示が折り返されて読みにくくなります

複数の作業を並行するときは、プロファイルごとに背景の色を変えておくと、ウインドウを見ただけで「どの作業の画面か」が分かります。Appleのユーザガイドでも、複数のサーバにログインしている場合に、プロファイルで背景色やウインドウのタイトルを変えておくと、目的のウインドウを見つけやすくなると紹介されています。本番の環境に接続する画面だけ赤みのある背景にしておくと、操作する画面を取り違える事故を防ぐ効果もあります。

仕事で使う場面と、練習の進め方

ターミナルの基本を覚えたら、実際の仕事でどう使われるのかを知っておくと、練習の目標が立てやすくなります。

場面 ターミナルで行うこと
Web制作 開発用のツールを入れる、手元でサイトを表示して確認する
アプリ開発 プログラムを動かす、テストを実行する、変更の履歴を管理する
サーバの保守 離れた場所のサーバに接続して、設定の確認や更新をする
データの整理 大量のファイルの名前を変える、中身を検索する
AIツールの活用 開発支援のAIを起動し、作業を指示する

アプリやシステムの開発で求められる作業の範囲は、アプリケーション開発のお仕事で、仕事の内容と必要な技術がまとめられています。ターミナルの操作は、そのほぼすべての入口に位置しています。

練習の進め方としては、次の順番がおすすめです。

  1. 1週目:この記事の「最初に覚える5つのコマンド」だけを毎日使い、フォルダを行き来する
  2. 2週目:練習用のフォルダの中で、ファイルを作る、コピーする、名前を変える
  3. 3週目:Tabキーの補完と上矢印キーを意識して使い、入力の手間を減らす
  4. 4週目以降:仕事や学習で必要になったコマンドを1つずつ増やし、自分用のメモに残す

大切なのは、毎日少しでも開くことです。1日5分でも、1か月続ければ、黒い画面に対する苦手意識はほとんどなくなります。逆に、一度にたくさん覚えようとすると、どれも身に付かずに終わりがちです。

ターミナルの経験は、仕事の選び方をどう変えるか

ターミナルが使えることは、それだけで仕事になるわけではありません。ただ、IT系の仕事を探すときに「できること」の幅を確実に広げます。

たとえば、セキュリティの分野では、ログ(記録)の確認、通信の調査、設定の点検といった作業の多くがターミナルで行われます。AIやマーケティング、セキュリティにまたがる仕事の内容は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、求められる役割ごとに紹介されています。どの仕事でも、最初に問われるのは「指示された手順を正確に、安全に実行できるか」です。

段階的に学ぶなら、資格の道筋を目安にするのも1つの方法です。ITの基礎を幅広く学ぶ基本情報技術者試験から始め、応用情報技術者試験、セキュリティの専門家である情報処理安全確保支援士へと進む流れが一般的です。いずれの試験でも、コマンドで操作する前提の知識が問われる場面があり、ターミナルに慣れていると理解が早くなります。

在宅で働く人や、これから転職を考えている人にとっても、ターミナルの経験は「手順書を読んで自分で環境を整えられる人」という評価につながります。リモートの仕事では、そばで教えてくれる人がいない場面が多いため、この自走できる力が重視されます。

ターミナルとフォルダの行き来を楽にする選択肢

ターミナルに慣れてくると、多くの人が同じ不便に行き当たります。Finderで目的のフォルダを探し、ターミナルに切り替えて「cd」で同じ場所まで移動する。この行き来が、作業のたびに発生することです。

標準の機能だけで手間を減らすなら、Finderからフォルダをターミナルにドラッグする方法や、システム設定の「キーボード」の「キーボードショートカット」から「サービス」を開き、「フォルダに新規ターミナル」を有効にしておく方法があります。有効にすると、Finderでフォルダを右クリックしたときのメニューから、そのフォルダを開いた状態のターミナルを起動できます。macOSのバージョンによって項目の名前や場所が違う場合があるので、見つからないときはシステム設定の検索欄で探してください。

フォルダの一覧とターミナルを1つの画面で扱いたい場合は、そうした使い方を前提に作られたアプリも選択肢になります。その1つがAtriensです。公式サイトによると、フォルダごとにターミナルを同じウインドウに持ち、フォルダを切り替えるとターミナルも一緒に切り替わるため、cdを打つ必要がありません。サイドバーやターミナル、プレビューなどMac単体で使う機能は期限なく無料で、アカウント登録も不要です。iPhoneやiPadから自宅のMacに接続する機能は有料で、月額780円、年額6,800円、買い切り14,800円(いずれも税込)から選べると案内されています。動作環境はmacOS 14以降、Apple Silicon搭載のMacです。Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

もちろん、標準のターミナルだけで困っていないなら、無理に別のアプリを使う必要はありません。まずは標準のターミナルで基本の操作に慣れ、行き来の手間が気になってきた段階で検討すれば十分です。

在宅で技術の仕事を続ける人について、運営者として見てきたこと

20年にわたってフリーランスと在宅ワークの市場を見てきた立場から言えば、技術の仕事で長く信頼される人は、難しいコマンドを知っている人ではなく、「確かめてから実行する」人です。作業の前に場所を確かめ、消す前に対象を確かめ、分からない手順は依頼者に確かめる。地味な習慣ですが、在宅で一人で作業する場面が多いほど、この差が仕事の評価に直結します。

もう1つの気づきは、手順を文章で残せる人ほど、継続して仕事を任されやすいということです。自分が実行したコマンドと、その結果を簡単な記録に残しておけば、依頼者は作業の中身を後から確かめられます。仲介を通さず手数料0%で直接取引できる関係では、こうした信頼の積み重ねが、そのまま次の依頼と手取りの厚さにつながります。

ターミナルの学習も同じです。最初の1か月は、覚えたコマンドの数より、安全に使える範囲を少しずつ広げることを目標にしてください。その延長に、技術を活かした仕事の選択肢が見えてきます。IT系の仕事の全体像を知りたい人は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場とあわせて、どの分野で自分の経験が活かせるかを確かめてみてください。

よくある質問

Q. ターミナルで間違ったコマンドを打つと、Macが壊れることはありますか?

pwdやls、cdのように場所を確かめたり移動したりするコマンドは、ファイルを変更しないため、打ち間違えても問題は起きません。注意が必要なのは、ファイルを削除するrmと、管理者の権限で実行するsudoです。この2つは実行前に、いまいる場所と対象を必ず確かめてください。分からないままパスワードを入力しないことも大切です。

Q. ターミナルとFinderで見ているファイルは同じものですか?

同じものです。ターミナルでDocumentsと表示されるフォルダは、Finderの「書類」フォルダと同じ場所です。ターミナルで作ったフォルダはFinderにも表示され、Finderで消したファイルはターミナルの一覧からも消えます。迷ったときは「open .」と打つと、いまいる場所をFinderで開いて目で確かめられます。

Q. 解説記事のプロンプトが「$」になっていますが、自分の画面は「%」です。違いはありますか?

使っているシェルの違いです。macOS 10.15以降で作られたユーザアカウントでは、zshというシェルが標準で使われ、プロンプトの末尾は「%」になります。「$」は以前の標準だったbashの表示です。基本的なコマンドの使い方はほとんど同じなので、記事のコマンドはそのまま使えます。

Q. ターミナルの操作を覚えるのに、どのくらいの期間がかかりますか?

手順書どおりにコマンドを実行できる段階までなら、1日5分ほど触って1か月が目安です。最初の1週間は場所の確認と移動、次の週はファイルの作成やコピーと、範囲を絞って練習すると身に付きやすくなります。仕事で使う専門的なコマンドは、必要になったときに1つずつ覚えれば十分です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年5月6日最終更新:2026年10月6日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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