Googleカレンダーの予約スケジュールの設定方法と、店舗の予約受付で困る点


この記事のポイント
- ✓Googleカレンダーの予約スケジュールの設定方法を
- ✓共有と埋め込みまで公式ヘルプに沿って手順で説明します
- ✓無料で使える範囲と有料プランの費用
Googleカレンダーの予約スケジュールは、自分のカレンダーの空き時間を予約ページとして公開し、お客さまに時間を選んでもらえる機能です。Googleアカウントがあれば追加の契約なしで使い始められるため、個人の講師や相談業、小さなサロンで「まずは無料で予約受付を始めたい」というときの有力な選択肢になっています。
ただし、実際にお店の予約受付に使ってみると、「1つの時間に1人しか予約できない」「前日のリマインダーが届かない」「メニューごとに予約ページを分けられない」といった壁に当たることがあります。その多くは、無料で使える範囲と有料の機能の境目を知らずに始めたことが原因です。
この記事では、Googleのヘルプの記載に沿って、予約スケジュールの設定方法を順に説明します。そのうえで、無料の範囲と有料プランの費用を年間の金額で計算し、店舗の予約受付で困りやすい点と、その対処や切り替えの目安を整理します。
予約スケジュールとは。店舗で使う前に知っておきたい前提
Google Workspaceの紹介ページでは、予約スケジュールが次のように説明されています。
やり取りの手間を省き、他のユーザーに Google カレンダーで直接予約してもらうことができます。 出典: workspace.google.com
仕組みはシンプルです。カレンダーに予約を受け付ける時間帯を設定すると、その時間帯が予約ページとして公開されます。お客さまが予約ページで時間を選び、名前とメールアドレスを入れて予約すると、自分のカレンダーに予定が入ります。カレンダーにすでに入っている予定と重なる時間は、予約ページでは選べないように自動でふさがれます。
店舗で使う前に、次の3つの前提を押さえておくと、後から「こんなはずではなかった」となりにくくなります。
1つ目は、予約ページは常に公開されるということです。Googleのヘルプによると、リンクを知っていれば誰でも予約ページ、プロフィール写真、アカウント名を見られます。個人のGoogleアカウントで作ると、そのアカウントの名前と写真が予約ページに出るため、お店の名前で受け付けたいなら、お店用のアカウントを用意しておくのが無難です。
2つ目は、1つの予約時間を予約できるのは1回だけということです。ヘルプには、どの設定を選んでも予約ページにある各予約時間を予約できるのは1回のみと書かれています。同じ時間に複数の人を受け付ける教室や、スタッフが複数いて同時に施術するサロンの予約には、そのままでは向きません。
3つ目は、一部の機能は有料のプランが必要だということです。リマインダーメールの自動送信などがこれに当たり、後の節でくわしく説明します。
始める前に準備するもの
Googleのヘルプによると、予約スケジュールを作るには、個人のGoogleアカウントかGoogle Workspaceのアカウントと、対応するウェブブラウザが入ったパソコンが必要です。AndroidやiPhone、iPadのカレンダーアプリでは予約スケジュールを作成できません。スマートフォンしか持っていない人は、作成のときだけパソコンを用意する必要があります。
会社や学校から配られたアカウントを使う場合は、管理者の設定によって使えないことがあります。ヘルプには、Google WorkspaceのFrontline、Essentials、提供を終えた以前のWorkspaceのプランでは予約スケジュールを作成できないと書かれています。
作成の前に、次の項目を書き出しておくと、設定の途中で手が止まりません。
| 決めておくこと | 例 |
|---|---|
| 予約の長さ | 個別相談60分、カット45分 |
| 受け付ける曜日と時間帯 | 平日10時から17時、土曜10時から13時 |
| 予約の間に空ける時間 | 片付けと準備に15分 |
| 1日に受ける件数の上限 | 1日5件まで |
| 何日先まで受け付けるか | 60日先まで |
| 当日の予約の締め切り | 開始の4時間前まで |
| 会う方法 | 対面、電話、Google Meet |
| 予約のときに聞く項目 | 名前、メールアドレス、電話番号、相談内容 |
設定方法1:予約の長さと空き時間を決める
パソコンでGoogleカレンダーを開き、左上の「作成」から「予約スケジュール」を選びます。左側に設定の画面が開くので、上から順に入力していきます。
タイトルと予約の長さ
タイトルは、予約ページのリンクを知っている人全員が見られます。「初回カウンセリング(60分)」のように、お客さまが見て何の予約か分かる名前にします。予約の長さは、一覧から選ぶか、「カスタム」で自由に設定できます。
通常時の空き時間
予約を受け付ける曜日と時間帯、タイムゾーンを設定します。毎週同じ時間帯で受け付ける場合は、曜日ごとに時間帯を入れます。ヘルプによると、時間帯の横で、その曜日を終日予約不可にする、同じ日に別の時間帯を追加する、すべての曜日に同じ時間帯をコピーする、といった操作ができます。昼休みを挟んで午前と午後に分けたいときは、「この曜日に別の時間帯を追加」で2つの時間帯を入れます。
予約受付期間
お客さまが何日先まで予約できるか、予約の何時間前まで受け付けるかを決めます。ここで見落としやすいのが初期設定です。ヘルプによると、予約の受付終了は初期設定で予定の開始時間の4時間前までになっています。設定した直後に予約ページを開くと当日の空き時間が表示されないのはこのためで、故障ではありません。当日の急な予約も受けたいなら、この時間を短くします。
臨時の空き時間
祝日や臨時休業の日、逆に特別に営業する日だけ空き時間を変えたいときは、ここで日付を指定して変更します。年末年始や長期休暇の予定は、決まった時点で早めに入れておくと、休みの日に予約が入る事故を防げます。
設定方法2:予約済みの予定の設定とカレンダーを決める
準備時間、1日の上限、ゲストの権限
「予約済みの予定の設定」では、予約と予約の間に空ける準備時間、1日あたりの予約件数の上限、予約したお客さまがほかの人を招待できるかどうかを決めます。施術の後に片付けや消毒が必要な業種では、準備時間を必ず設定しておきます。準備時間を入れないと、予約が隙間なく詰まり、前のお客さまの施術が延びたときに次のお客さまを待たせることになります。
予約を入れるカレンダーと、重複の確認
予約を入れるカレンダーを選びます。ヘルプでは、スケジュールの重複を避けるために「カレンダーで空き情報を確認する」を選ぶよう案内しています。ここで大切なのは、予約以外の予定、たとえば電話で受けた予約や私用の予定も、同じカレンダーに入れておくことです。カレンダーに入っていない予定は、予約ページでは空きとして表示されてしまいます。
仕事用と私用でカレンダーを分けている場合、複数のカレンダーを合わせて空き状況を確かめる機能は、Google WorkspaceかGoogle Oneの有料プランが必要です。無料で使うなら、予約の重複を防ぐためにも、予定は1つのカレンダーにまとめておくのが確実です。
設定方法3:予約ページと予約フォームを整える
「次へ」を押すと、予約ページの設定に進みます。
会う方法と場所
Google Meetのビデオ会議、対面、電話、なし(後で指定)から選びます。Google Meetを選ぶと、予約が入ったときにビデオ会議のリンクが自動で用意されます。ほかの会議サービスを使う場合は「なし/後で指定」を選び、予約が入った後に予定を編集してリンクを加えます。店舗で対面の予約を受けるなら、「対面」を選んでお店の住所を入れます。
説明文
サービスの説明は、予約ページ、確認のメール、予定の説明に表示されます。料金、所要時間、持ち物、駐車場の有無、遅刻やキャンセルのときの連絡方法など、来店前に知っておいてほしいことを書きます。
予約フォームの項目
名、姓、メールアドレスは必須の項目です。「項目の追加」で、電話番号や相談内容などの項目を加えられます。項目を増やしすぎると、スマートフォンで予約する人が途中でやめてしまうので、本当に必要なものに絞ります。
メールアドレスの確認、支払い、リマインダー
いたずら予約を防ぐ「メール確認を必須にする」、予約時に支払いを求める機能、予約のリマインダーの設定もこの画面にあります。ただし、これらは有料のプランが必要な機能です。ヘルプによると、リマインダーは最大5件まで送れますが、リマインダーのメールの文面は編集できません。
最後に「保存」を押すと、予約スケジュールの完成です。
業種別の設定例
設定の項目が多くて迷う人のために、よくある3つの業種で、どのように設定するかの例を挙げます。お店の事情に合わせて数字を変えて使ってください。
個人のキャリア相談やコーチング(オンライン中心)
予約の長さは60分、受け付ける時間帯は平日の10時から18時と土曜の午前、予約と予約の間の準備時間は15分にします。会う方法はGoogle Meetを選び、予約が入ったら会議のリンクが自動で用意されるようにします。1日の上限は4件程度にしておくと、記録を書く時間や休憩を確保できます。予約フォームには「相談したい内容」を1項目加え、当日までに準備できるようにします。予約受付の締め切りは前日の18時にしておくと、当日に慌てて準備することがなくなります。
1人で営むネイルサロン
いちばん時間のかかるメニューに合わせて、予約の長さを120分にします。準備時間は消毒と片付けのために20分、1日の上限は3件です。会う方法は対面を選び、お店の住所を入れます。説明文には、メニューごとのおおよその所要時間と料金、オフの有無を事前に知らせてほしいこと、遅刻のときの連絡先を書きます。メニューごとに予約ページを分けられない分、説明文で補うのがこつです。
小さな整体院
施術者が1人なら、予約の長さを60分、準備時間を10分にします。受付時間が平日と土曜で違う場合は、曜日ごとに時間帯を入れます。祝日や学会での休みは、臨時の空き時間の設定で早めに予約不可にしておきます。予約フォームには電話番号の項目を加え、当日の連絡が取れるようにします。体の状態のような慎重な扱いが必要な情報は、予約フォームでは聞かず、来院時の問診票で確認するほうが安心です。
予約ページを共有する方法と、ホームページへの埋め込み
作った予約ページは、リンクをコピーして共有するか、ホームページに埋め込んで使います。ヘルプによると、共有の方法は次の3つです。
| 方法 | 操作 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| リンクの共有 | 左側の「予約ページ」で対象にカーソルを合わせ、「リンクをコピー」 | SNSのプロフィール、メール、LINEで案内する |
| 予約ボタンの埋め込み | 「共有オプション」から「ウェブサイトに埋め込む」「ポップアップを開くボタン」 | ホームページにボタンを置き、押すと予約画面が開くようにする |
| 予約ページの埋め込み | 同じ画面で「インラインの予約ページ」 | ホームページの中に予約画面そのものを表示する |
埋め込むときは、カレンダー上のすべての予約ページを出すか、1つの予約ページだけを出すかを選べます。表示されたコードをホームページの編集画面に貼り付ければ完了です。ヘルプには、GoogleサイトやWix、WordPress、Shopifyなど、主なホームページ作成サービスで埋め込みの方法が用意されていることが一覧で示されています。
予約ページのリンクは、Googleビジネスプロフィール(検索やGoogleマップに出るお店の情報)に予約のリンクとして載せることもできます。お店を探している人が、検索結果からそのまま予約ページに進めるようになります。
電話やSNSの予約と併用するときの決まり
予約ページを公開しても、すべてのお客さまがそこから予約するわけではありません。常連のお客さまは電話で、若いお客さまはInstagramのメッセージで、といったように、予約の入口は複数残るのが普通です。入口が複数あるときは、二重の予約を防ぐために、次の決まりを守ります。
まず、どの入口から入った予約も、受けたその場でGoogleカレンダーに入れます。電話を切った後に入れようと思って忘れると、その時間に予約ページから別の予約が入ってしまいます。施術中で手が離せないときは、電話では「折り返します」と伝えて予約を確定させず、カレンダーを確認してから折り返すほうが安全です。
次に、カレンダーに入れる予定の名前の付け方を決めます。「電話)山田様 カット」のように、入口と名前とメニューを入れておくと、予約ページから入った予約と見分けられます。予約ページから入った予約には、お客さまが入力した名前が入ります。
最後に、予約ページの説明文に、電話やSNSでも予約を受けていることを書いておきます。予約ページで希望の時間が埋まっていたお客さまが、電話でなら空きがあるかもしれないと考えて連絡をくれることがあるからです。逆に、予約はすべて予約ページから受けたいなら、そのことを店頭やSNSのプロフィールではっきり伝えます。
お客さまへの案内文の例
予約ページを作ったら、お客さまに使ってもらうための案内が必要です。SNSのプロフィールやお店のカード、来店時の会計の場面などで、次のような文面で案内すると伝わりやすくなります。
「ご予約は、こちらのページから24時間受け付けています。ご希望の日時を選び、お名前とメールアドレスをご入力ください。予約が完了すると確認のメールが届きます。ご予約の変更や取り消しは、確認のメールに記載されたリンクから手続きできます。お電話でのご予約も受け付けています。」
案内の文で大切なのは、予約の後に何が起きるのかを先に伝えておくことです。確認のメールが届くこと、変更や取り消しの方法を伝えておくと、「本当に予約できたのか」という問い合わせの電話が減ります。確認のメールがお客さまの迷惑メールのフォルダに入ってしまうこともあるため、「メールが届かない場合はお電話ください」と添えておくと親切です。
予約が入った後の管理。キャンセルと削除
予約が入ると、カレンダーに予定が追加されます。お店の都合で予約を取り消す必要があるときは、パソコンでその予定を開き、「予約をキャンセル」を押します。ヘルプによると、キャンセルすると予約がカレンダーから削除され、予約したお客さまにキャンセルのメールが送られ、その時間は予約ページで再び予約可能として表示されます。
ここで注意したいのは、予約の確認メールを転送された人も、その予約をキャンセルできるとヘルプに書かれている点です。お客さまが家族に確認メールを転送したところ、家族が誤ってキャンセルしてしまう、といったことも起こりえます。
お客さまの側から予約を取り消すときは、確認のメールに書かれたリンクから手続きする形です。日時を変えたいお客さまにどう手続きしてもらうか、たとえば取り消してから予約ページで新しい時間を選び直してもらうのか、お店に連絡してもらうのかを決めて、説明文や案内の文で伝えておくと、変更の電話を受ける手間が減ります。取り消しが入った時間は予約ページで再び空きとして表示されるので、ほかのお客さまの予約にすぐ回せます。
予約スケジュールそのものが不要になったときは、予約スケジュールを削除します。削除しても、すでに入っている予約は自分のカレンダーとお客さまのカレンダーに残りますが、共有していた予約ページのリンクは使えなくなります。ホームページやSNSに載せたリンクは、削除と同時に差し替えるか外しておきます。
支払いを受け付ける機能を使っている場合、予約がキャンセルされても払い戻しは自動では行われません。お店が決済サービスのStripeの管理画面から払い戻しの手続きをします。
無料で使える範囲と、有料プランにかかる費用
Googleのヘルプ「予約スケジュールのプレミアム機能を比較する」によると、個人のGoogleアカウントやGoogle Workspace Business Starterでは、予約ページを1つ作れます。次の機能は、対象となる有料プランが必要です。
| 機能 | Google One プレミアム、Google AI Proなど | Workspace Individual、Business Standard以上 |
|---|---|---|
| 複数の予約スケジュールの作成 | 可 | 可 |
| リマインダーメールの自動送信 | 可 | 可 |
| 複数のカレンダーでの空き状況の確認 | 可 | 可 |
| 予約に対する支払いの受け付け | 不可 | 可 |
| いたずら予約を防ぐメールアドレスの確認 | 不可 | 可 |
| 予備のカレンダーへの予約スケジュールの追加 | 不可 | Business Standard以上で可 |
費用を年間の金額で見てみます。Google Workspaceの料金ページでは、2026年10月5日時点で、予約ページの機能を含むBusiness Standardが、年間プランで1ユーザーあたり月額1,600円と表示されています。1人で使うなら、1,600円×12か月で年間19,200円です。スタッフ3人がそれぞれ自分の予約ページを持つなら、単純計算で年間57,600円になります。
見落とされやすいのは、Business Standardの料金にはメールやストレージ、ビデオ会議など予約以外の機能の分も含まれているという点です。すでにGoogle Workspaceをお店のメールに使っているなら、予約の機能のために追加で払う感覚は小さくなります。逆に、予約の機能だけのために契約するなら、予約専用のシステムの料金と比べてから決めるのが合理的です。
経費の扱いについても触れておきます。事業のために契約したGoogle Workspaceや予約システムの利用料は、一般に事業の経費として扱われますが、私用と兼ねているアカウントの場合は事業に使った割合で分けて考えるのが一般的です。具体的な扱いは事業の状況によって変わるため、迷う場合は税理士や税務署に確認してください。
予約受付の数字を記録して見直す
予約スケジュールを使い始めたら、最初の3か月は簡単な数字を記録しておくと、設定の見直しや、有料プランや予約システムへの切り替えの判断に役立ちます。記録する項目は、次の4つで十分です。
| 記録する項目 | 見方 |
|---|---|
| 予約ページから入った予約の件数 | 電話やSNSの予約と比べ、予約ページがどれだけ使われているかを見る |
| 無断キャンセルの件数 | 月に何件も出るなら、リマインダーの必要性が高い |
| 確認の連絡にかかった時間 | 手間を金額に置き換えて、有料の機能の料金と比べる |
| 予約が埋まりやすい曜日と時間帯 | 受け付ける時間帯の設定を見直す材料にする |
表計算ソフトに1日1行で書くだけでも、1か月たつと傾向が見えてきます。たとえば、予約ページからの予約が全体の半分を超えたなら、予約ページの案内を店頭でもっと強めてよい合図です。無断キャンセルが月に3件以上あり、1件あたりの売上が5,000円なら、月に15,000円の機会を逃している計算になります。その金額と、リマインダーを使える有料プランの料金を比べれば、切り替えるべきかどうかが数字で判断できます。
店舗の予約受付で困る点
ここからは、店舗の予約受付に予約スケジュールを使ったときに困りやすい点を、よく聞くものから整理します。
同じ時間に複数の予約を受けられない
最初の節で触れたとおり、1つの予約時間は1回しか予約できません。定員のある教室やグループレッスン、ベッドが2台ある整体院で同じ時間に2人を受けたい場合などには向きません。スタッフごとに別のカレンダーと予約ページを作る方法もありますが、無料のアカウントでは予約ページが1つまでなので、有料のプランが前提になります。
メニューごとに予約ページを分けられない
カット45分、カラー90分のように、メニューによって所要時間が違うお店では、メニューごとに予約ページを作りたくなります。しかし、複数の予約スケジュールを作るのは有料の機能です。無料のまま使うなら、いちばん長いメニューの時間で枠を作り、短いメニューの予約が入ったら残りの時間を電話の予約に回す、といった運用で補うことになります。
前日のリマインダーが届かない
無料の範囲では、リマインダーメールの自動送信は使えません。予約の日を忘れたお客さまの無断キャンセルを減らすには、前日に自分で連絡を入れる手間がかかります。予約が1日に5件なら、毎日5通の確認の連絡を送る計算です。月に20日営業すれば100通になり、1通に3分かかるとすると、月に5時間をこの作業に使うことになります。
顧客の情報が積み上がらない
予約スケジュールは、予約を受けてカレンダーに入れるところまでの機能です。お客さまごとの来店履歴やメモ、次回の案内を管理する顧客管理の機能はありません。リピーターの多いお店では、別に台帳を作る手間がかかります。
スマートフォンだけでは設定を変えられない
予約スケジュールの作成はパソコンのブラウザからしかできません。営業中に空き時間を変えたい、臨時休業を入れたい、というときに、スマートフォンだけでは対応しきれない場面があります。
リマインダーの文面を変えられない
有料のプランでリマインダーを使えるようにしても、ヘルプによるとリマインダーのメールの文面は編集できません。持ち物の案内や駐車場の注意など、お店ごとの案内を前日に届けたい場合は、説明文に書いておくか、別に連絡する必要があります。
困る点への対処と、予約システムに切り替える目安
ここまでの困る点は、予約の件数が少ないうちは運用で十分に補えます。目安として、次のどれかに当てはまったら、予約専用のシステムへの切り替えを考える時期です。
・前日の確認の連絡に、毎月数時間以上かかっている
・メニューやスタッフごとに予約を分けたいが、有料のプランを契約しても足りない
・同じ時間に複数の予約を受けたい
・お客さまの来店履歴を予約と一緒に管理したい
・無断キャンセルが月に何件も出ている
判断のときは、手間を金額に置き換えて比べると分かりやすくなります。前の節の例で、確認の連絡に月5時間かかっているとします。その時間を施術や営業に使えたら得られたはずの売上を考えると、月数千円の予約システムの料金は十分に元が取れることが多いはずです。
切り替えるときは、すでに入っている予約をどう移すかを先に決めておきます。予約スケジュールを削除すると予約ページのリンクは使えなくなるため、新しい予約ページを公開して案内を差し替えた後に、古い予約スケジュールを止める順番にします。
予約専用のシステムを使う選択肢
Googleカレンダーの予約スケジュールで困る点のうち、リマインダー、顧客管理、メニューやスタッフごとの予約を、最初からまとめて備えた予約システムもあります。占い、コーチング、ヨガ、整体、ネイル、個人のスクールのように、決済を店頭や振り込みで済ませる業態に向けた予約システムとして、Rizaflow(リザフロー)があります。
公式サイトによると、無料のフリープランは1か月あたり50件までの予約とスタッフ1名で、予約カレンダーと予約フォーム、予約完了・リマインダー・御礼の自動メール(文面は編集でき、お客さまの名前などを差し込めます)、お客さま自身が予約を変更・取り消しできるキャンセルURL、会員マイページ、顧客管理、メールの開封計測が含まれています。有料プランは、ひとりで営む人向けのライトプランが月額3,300円(税込、1か月あたり300件まで)、スタッフ指名やシフト管理を使える複数スタッフ向けのスタンダードプランが月額7,700円(税込、1か月あたり1,000件まで、スタッフ10名)です。料金と機能の詳細はRizaflowの料金プランで確認できます。
Rizaflowは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
一方で、公式サイトの機能の一覧には、Googleカレンダーとの同期は載っていません。普段の予定をGoogleカレンダーで管理していて、予約もすべて同じカレンダーで見たい人は、Googleカレンダーと連携できる予約システムを選ぶか、Google Workspaceの有料プランで予約スケジュールの機能を広げるほうが合っています。
予約受付の仕組みを整える仕事から見えること
小さなお店や個人の事業者にとって、予約受付の仕組みを整えることは、後回しにされがちな仕事です。施術や接客で手いっぱいで、設定やホームページへの埋め込みまで手が回らないという声はよく聞きます。こうした作業は、外部の協力者に頼まれることも多い分野です。
予約の自動化や業務の効率化を提案する仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事の題材の1つになっています。予約ページへの集客や、検索で見つけてもらう工夫は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事と重なります。予約の仕組みそのものを作る側に回るなら、アプリケーション開発のお仕事のように、業務アプリを開発する仕事もあります。
介護や福祉の事業所でも、利用者の予定の管理や記録のデジタル化に補助金を使う動きがあります。福祉・介護事業所の補助金一覧2026|IT導入と処遇改善を同時に叶えるでは、ITの道具を導入するときに使える制度が整理されており、予約や日程の管理を整えることが補助の対象になりうることが分かります。
在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言えば、こうした支援の仕事で信頼される人は、道具の機能を並べる人ではなく、お店の手間を時間と金額に置き換えて説明できる人です。「確認の連絡に月5時間かかっています。この設定なら1時間に減らせます」と言える人に、次の相談が届きます。
仲介を挟まない直接の取引では、その説明の分かりやすさがそのまま信頼になります。手数料0%で直接やりとりする関係なら、同じ予算でお店はより多くの作業を頼め、受ける側の手取りは厚くなります。業務の仕組みづくりを支える立場の相場は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で職種ごとに確かめられます。
よくある質問
Q. Googleカレンダーの予約スケジュールは無料でどこまで使えますか?
個人のGoogleアカウントでは、予約ページを1つ作れます。Googleのヘルプによると、複数の予約スケジュールの作成、リマインダーメールの自動送信、複数のカレンダーでの空き状況の確認には、Google OneやGoogle Workspaceの対象プランが必要です。予約時の支払いの受け付けは、Google Workspaceの対象プランの機能です。
Q. 予約ページに当日の空き時間が表示されないのはなぜですか?
予約受付期間の初期設定で、予約の受付終了が予定の開始時間の4時間前までになっているためです。当日の予約も受けたい場合は、予約スケジュールの編集画面で予約受付期間の締め切りを短くします。1日あたりの予約件数の上限に達した場合も、その日の枠は表示されなくなります。
Q. 同じ時間に複数の人から予約を受けられますか?
Googleのヘルプによると、予約ページにある各予約時間を予約できるのは1回のみです。定員のある教室やグループレッスンのように、同じ時間に複数の参加者を受け付けたい場合は、定員を設定できる予約システムや申し込みフォームを使うほうが向いています。
Q. 予約スケジュールを削除すると、入っている予約はどうなりますか?
Googleのヘルプによると、予約スケジュールを削除しても、すでに入っている予約は自分のカレンダーとお客さまのカレンダーに残ります。ただし、共有していた予約ページのリンクは使えなくなるため、ホームページやSNSに載せているリンクは差し替えるか外しておきます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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