Ghosttyとは何か|Mac向けターミナルの特徴と設定の始め方

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Ghosttyとは何か|Mac向けターミナルの特徴と設定の始め方

この記事のポイント

  • ✓Ghostty(ゴースティ)は
  • ✓速さとMacらしい操作感を両立した無料のターミナルです
  • ✓Macへのインストール

Ghostty(ゴースティ)は、Macで使える無料のターミナルのアプリです。ターミナルとは、文字でコマンドを打ってパソコンを操作するための画面のことです。最近はAIのコーディング支援ツールをターミナルで使う人が増え、「標準のターミナルより快適なものはないか」と探す中でGhosttyの名前を目にした人も多いはずです。

結論から言うと、Ghosttyは「設定をほとんどしなくても、速く、Macらしく使える」ことを重視したターミナルです。この記事では、Ghosttyの特徴と、ほかのターミナルとの違い、Macへのインストールの手順、設定ファイルの書き方と、よく使われる設定の例を、初めての人にも分かるように順に解説します。

Ghosttyとは何か

Ghosttyは、Mitchell Hashimoto氏が始めたオープンソースのターミナルです。オープンソースとは、プログラムの中身が公開されていて、誰でも確かめたり改良に参加したりできるソフトウェアのことです。ライセンスはMITで、無料で使えます。2026年10月7日時点の公式サイトのダウンロードのページでは、最新の版は1.3.1と案内されています。

公式のドキュメントでは、Ghosttyの特徴を「速さ」「機能の多さ」「OSに合った操作感」の3つで説明しています。

Ghostty is a terminal emulator that differentiates itself by being fast, feature-rich, and native. While there are many excellent terminal emulators available, they all force you to choose between speed, features, or native UIs. Ghostty provides all three. 出典: ghostty.org

日本語にすると、「Ghosttyは、速く、機能が多く、そのOSに合った作りであることで差別化しているターミナル。優れたターミナルは多いが、どれも速さ、機能、OSに合った画面のどれかをあきらめさせる。Ghosttyは3つすべてを備える」という意味です。

Macでの作りの特徴

Mac版のGhosttyは、Appleの開発の道具であるSwiftと、Macの標準の画面の部品で作られています。そのため、タブや画面の分割、エラーの表示などが、ほかのMacのアプリと同じ見た目と操作感になります。公式のドキュメントでは、Quick Lookや、Macの安全な文字入力の仕組みへの対応、再起動したときのウインドウの状態の復元など、Macならではの機能に対応していることも挙げられています。

画面の描画には、Macの描画の仕組みであるMetalを使います。GPU(画像の処理を得意とする部品)で描画するため、大量の文字を表示するときにも動きが重くなりにくいのが特徴です。

Ghosttyの主な特徴

公式のドキュメントの機能一覧から、Macで使う人に関係の深いものを整理します。

特徴 内容
設定なしで使える 標準のフォント(JetBrains Mono)を内蔵し、初めから快適に使える設定になっている
ウインドウ、タブ、分割 1つのウインドウの中をタブや分割で区切れる。Macの標準の部品で表示される
GPUでの描画 Metalを使い、大量の出力でも描画が重くなりにくい
数百のテーマ 1行の設定で色の組み合わせを変えられる。ライトとダークの自動の切り替えにも対応
クイックターミナル メニューバーの下から降りてくる小さなターミナルを、すぐに呼び出せる
合字と絵文字 合字に対応したフォントや、国旗などの複雑な絵文字も正しく表示する

設定をしなくても使える

公式のドキュメントには、多くの人にとって設定なしで使えるように作っていると明記されています。

ターミナルのアプリの多くは、入れたあとにフォントや色、キーの割り当てを整えないと使いにくいことがあります。Ghosttyは、入れた直後から読みやすいフォントと落ち着いた配色で表示されるため、まずはそのまま使い、気になるところだけ後から変えるという使い方ができます。

クイックターミナル

Mac版のGhosttyには、メニューバーの下から降りてくる小さなターミナルを呼び出す機能があります。ほかのアプリで作業している途中に、ちょっとしたコマンドを打ちたいときに便利です。表示する位置は、画面の上、下、左、右、中央から選べます。どのアプリを使っているときでも呼び出せるようにするには、キーの割り当ての設定でglobalという指定を付けます。公式のドキュメントでは、この指定を使うには、macOSのシステム設定の「プライバシーとセキュリティ」にある「アクセシビリティ」で、Ghosttyに許可を与える必要があると説明されています。

ほかのターミナルとの違い

Macでよく使われるターミナルと比べると、Ghosttyの位置づけが分かりやすくなります。

項目 Mac標準のターミナル iTerm2 Ghostty
料金 無料(macOSに付属) 無料 無料
公開の形 Appleの製品 オープンソース(GPL v2) オープンソース(MIT)
対応するOS macOS macOS 10.14以降 macOS 13以降、Linux
設定の方法 画面の設定 画面の設定が中心 文字で書く設定ファイル
特徴 何も入れずに使える 機能が非常に多く、長く使われている 速さとMacらしい操作感、設定なしでも快適

標準のターミナルで困っていない人

標準のターミナルで困っていないなら、無理に乗り換える必要はありません。正直なところ、コマンドを1日に数回打つくらいなら、違いを感じる場面は多くないはずです。

Ghosttyに向いている人

一方で、次のような人はGhosttyを試す価値があります。

  1. AIのコーディング支援ツールなど、大量の出力が流れる作業をターミナルで長時間している人
  2. 画面の分割やタブを多く使い、操作感をMacのほかのアプリとそろえたい人
  3. 設定を文字のファイルで管理し、別のMacにもそのまま持っていきたい人
  4. 見た目のテーマを手軽に変えたい人

iTerm2から乗り換えるか迷っている人

iTerm2は機能が非常に多く、長く使われてきたターミナルです。画面の設定から細かく調整でき、使い込んだ設定がある人にとっては手放しにくいはずです。Ghosttyは設定を文字のファイルで書く方式で、2026年10月7日時点の公式のドキュメントでは、画面での設定は将来の予定とされています。画面から設定を変えたい人は、しばらく両方を入れて使い比べるのがおすすめです。

使い始める前に知っておきたい注意点

Ghosttyは評判の良いターミナルですが、使い始める前に知っておきたい点もあります。良い面だけを見て乗り換えると、あとで困ることがあるからです。

Windowsでは使えない

2026年10月7日時点の公式のドキュメントでは、Ghosttyが動くのはmacOSとLinuxで、Windowsへの対応は将来の予定とされています。仕事でMacとWindowsの両方を使う人は、同じターミナルで設定をそろえることはできません。

設定は文字のファイルで書く

前の節で触れたとおり、設定は文字で書くファイルで行い、画面から設定を変える機能は将来の予定です。画面の項目を選んで設定を変えることに慣れている人には、最初は戸惑うかもしれません。

開発はボランティアの手で進んでいる

公式のドキュメントの紹介のページで、作者自身が、Ghosttyは自由な時間に取り組んでいるプロジェクトで、関わる誰にとっても本業ではないと書いています。不具合の修正や新しい機能の追加は、企業の製品のように決まった日程で進むとは限りません。仕事で欠かせない道具として使うなら、標準のターミナルなど、ほかのターミナルもすぐに使える状態にしておくと安心です。

こうした点を知ったうえで、それでも試す価値があるかを判断してください。設定なしでも使えるので、試すための手間はほとんどかかりません。

Macにインストールする手順

Ghosttyの公式サイトによると、Mac版はApple SiliconとIntelのどちらのMacでも動く形で配布されていて、macOS 13(Ventura)以降が必要です。入れ方は2つあります。

方法1:公式サイトから入れる

  1. 公式サイトのダウンロードのページを開く
  2. macOS向けのファイル(.dmg)をダウンロードする
  3. ダウンロードしたファイルを開き、Ghosttyのアイコンを「アプリケーション」フォルダにドラッグする
  4. 「アプリケーション」フォルダからGhosttyを開く

公式のドキュメントには、Mac向けのファイルはGhosttyのプロジェクトが署名し、Appleの公証を受けていると書かれています。公証とは、Appleが配布前のアプリを確かめる仕組みのことで、通っているアプリは初回の起動で強い警告が出にくくなります。

方法2:Homebrewで入れる

Homebrewを使っている人は、ターミナルで次のコマンドを打つだけで入れられます。

brew install --cask ghostty

試してみる ターミナルとghosttyで速さを比較する。 1 から 10,000,000(1000万)までを表示し、速度を比較します。 出典: qiita.com

Homebrewとは、Macでよく使われるソフトウェアの管理の道具です。公式のドキュメントによると、Homebrewで入れられるGhosttyは、コミュニティが管理していて、公式のファイルをそのまま包み直したものです。安全性は公式のファイルと同じ程度と説明されています。

上の引用の記事では、1から1,000万までの数字を表示して、標準のターミナルとGhosttyの速さを比べています。結果は次のとおりです。

CPUやシステム処理時間はほぼ差がなかったんですが、レンダリングで4秒程の差がつきました! ghosttyはGPUでレンダリングしているため、レンダリングのオーバーヘッドがほぼなく、高速なんですね!! 出典: qiita.com

ただし、公式のドキュメントは速さについて慎重な書き方をしていて、測り方によって速い場合も遅い場合もあり、「最も速い」とは主張していないと述べています。速さの感じ方は使い方によって変わるので、自分の普段の作業で試して判断するのが確実です。

設定ファイルの基本

Ghosttyの設定は、文字で書く設定ファイルで行います。慣れていない人には少し難しく感じるかもしれませんが、書き方は単純です。

設定ファイルの場所

公式のドキュメントによると、設定ファイルの名前は「config.ghostty」です(1.2.3より前の版では「config」)。Macでは、次のどちらかの場所に作ります。

  1. ホームフォルダの中の「.config/ghostty/config.ghostty」
  2. ホームフォルダの中の「Library/Application Support/com.mitchellh.ghostty/config.ghostty」

両方にある場合は、上の順に読み込まれ、後から読み込まれたほうの値が優先されます。設定ファイルがなければ、Ghosttyは初めから入っている設定で動きます。

書き方

1行に1つ、「設定の名前 = 値」の形で書きます。「#」で始まる行は、メモとして無視されます。設定の名前は小文字で書き、大文字と小文字は区別されます。

# フォントの大きさ
font-size = 15

# テーマ(ライトとダークで切り替え)
theme = dark:Catppuccin Frappe,light:Catppuccin Latte

# 背景の透け具合(1で透けない、0で完全に透ける)
background-opacity = 0.95

# ウインドウの左右の余白
window-padding-x = 8

設定を反映させる

設定ファイルを保存したら、Macでは「command + shift + ,」のキーで、Ghosttyを開いたまま設定を読み込み直せます。ただし、公式のドキュメントでは、一部の設定は読み込み直しでは反映されず、新しく開いたターミナルにだけ反映されるものもあると説明されています。たとえば、背景の透け具合の設定は、Macでは変更したあとにGhosttyを再起動する必要があります。反映されないと感じたら、Ghosttyを一度終了して開き直してください。

設定ファイルを分けて管理する

設定が増えてきたら、ファイルを分けて管理することもできます。公式のドキュメントによると、設定ファイルの中に「config-file = 別のファイルの場所」と書くと、そのファイルも読み込まれます。場所の前に「?」を付けると、そのファイルがない場合は無視されます。

たとえば、どのMacでも使う共通の設定と、そのMacだけで使う設定を別のファイルにしておけば、共通の設定のファイルだけを別のMacにそのまま持っていけます。仕事用と私用のMacで文字の大きさだけ変えたい、といった場面で便利です。

よく使われる設定の例

設定の項目は数百ありますが、最初に触る人が多いのは次のようなものです。

やりたいこと 設定の名前 例
文字を大きくする font-size font-size = 15
フォントを変える font-family font-family = "JetBrains Mono"
色の組み合わせを変える theme theme = Catppuccin Frappe
背景を少し透けさせる background-opacity background-opacity = 0.95
文字と枠の間に余白を入れる window-padding-x、window-padding-y window-padding-x = 8
Optionキーを別のキーとして使う macos-option-as-alt macos-option-as-alt = true

テーマを選ぶ

公式のドキュメントによると、Ghosttyには数百のテーマが入っていて、「theme = テーマの名前」の1行で切り替えられます。使えるテーマの一覧は、ターミナルで「ghostty +list-themes」と打つと表示されます。「theme = dark:テーマA,light:テーマB」と書くと、Macの外観の設定がダークかライトかに合わせて自動で切り替わります。

公式のドキュメントは、テーマのファイルはどんな設定でも変えられるため、出どころの分からないテーマのファイルは中身を確かめてから使うよう注意を促しています。初めは、最初から入っているテーマの中から選ぶのが安全です。

テーマを選ぶときは、見た目の好みだけでなく、長時間見ても目が疲れにくいかも基準にします。背景と文字の明るさの差が大きすぎると、夜の作業でまぶしく感じることがあります。昼はライト、夜はダークに自動で切り替わる設定にしておくと、部屋の明るさに合わせて見やすさを保てます。

フォントを選ぶ

使えるフォントの一覧は「ghostty +list-fonts」で確かめられます。日本語を表示するときに、英字のフォントにない文字は別のフォントで補われます。font-familyの行を複数書くと、上から順に使うフォントを指定できます。

Optionキーの扱い

Macのキーボードでは、Optionキーと文字のキーを同時に押すと、記号が入力されることがあります。ターミナルの中のソフトウェアでOptionキーを別の役割のキーとして使いたい場合は、「macos-option-as-alt」の設定で動きを変えられます。日本語のキーボードを使っている人は、まず初めの設定のまま使い、困ったときに変えれば十分です。

キーの割り当てを確かめて変える

ターミナルを快適に使えるかどうかは、よく使う操作をキーでどれだけ素早く呼び出せるかで大きく変わります。Ghosttyでは、新しいタブを開く、画面を分割する、分割した画面の間を移動する、といった操作に、初めからキーが割り当てられています。

初めの割り当てを一覧で見る

公式のドキュメントによると、ターミナルで「ghostty +list-keybinds --default」と打つと、初めから入っているキーの割り当ての一覧が表示されます。どのキーで何ができるかを知らずに使っていると、便利な機能に気付かないままになりがちです。最初に一度この一覧を眺め、自分が使いそうな操作に印を付けておくと、覚えるのが早くなります。

自分の割り当てを書く

割り当てを変えたいときは、設定ファイルに「keybind = キー=動作」の形で書きます。公式のドキュメントの例では、「keybind = ctrl+z=close_surface」のように、キーの組み合わせと動作の名前を「=」でつなぎます。同じキーに別の動作を割り当てると、後に書いたほうが優先されます。

よくある使い方の例

分割の機能は、AIのコーディング支援ツールを使う人に特に便利です。たとえば、左の画面でAIのツールを動かし、右の画面で作られたファイルの中身を確かめたり、変更の記録を見たりする、という使い方ができます。タブとは違い、2つの画面を同時に見られるので、AIが何をしているかを追いかけながら作業できます。

画面を分割しすぎると、1つ1つの画面が狭くなり、かえって読みにくくなります。ノートパソコンの画面なら2つ、大きな外付けの画面でも3つか4つくらいまでにしておくのが、作業のしやすさの目安です。

更新と、表示の記録の扱い

Ghosttyを長く使ううえで知っておきたい、更新と表示の記録の扱いを整理します。

更新の方法

公式のドキュメントによると、Mac版のGhosttyには自動で更新を確かめる機能があり、「auto-update」の設定でその動きを変えられます。公式サイトから入れた人は、この仕組みで新しい版を受け取れます。Homebrewで入れた人は、「brew upgrade --cask ghostty」で更新するのが一般的です。どちらの方法で入れたかを覚えておくと、更新で迷いません。

公式のドキュメントには、更新を確かめたりダウンロードしたりするときに、通信に必要な情報以外はプロジェクトに送らないと書かれています。

表示の記録(スクロールバック)

ターミナルで画面の上に流れていった過去の表示は、スクロールして読み返せます。この過去の表示の記録をスクロールバックと呼びます。Ghosttyでは、「scrollback-limit」の設定で、記録しておく量の上限を決められます。公式のドキュメントでは、上限に達すると古い行から削除されること、記録はすべてメモリの上に保存されることが説明されています。

AIのツールのように大量の出力が流れる作業では、上限を大きくすると、さかのぼって読める範囲が広がります。その代わり、使うメモリも増えるので、メモリの少ないMacでは大きくしすぎないよう注意してください。大事な出力は、表示の記録に頼らず、ファイルに保存しておくのが確実です。

設定を整える順番と、つまずきやすい点

Ghosttyの設定は自由度が高いため、最初から全部を整えようとすると時間がかかります。次の順番で進めると、少ない手間で快適になります。

  1. 何も設定せずに1週間使う
  2. 読みにくいと感じたら、font-sizeで文字の大きさだけを変える
  3. 色が合わないと感じたら、themeでテーマを選ぶ
  4. よく使う操作があれば、キーの割り当てを設定する
  5. 設定ファイルを別の場所にも保存しておく
つまずき 原因 対処
設定を変えても見た目が変わらない 読み込み直しが必要、または再起動が必要な設定 command + shift + ,で読み込み直し、変わらなければ再起動する
設定ファイルが見つからない 初めは設定ファイルが作られていない 上で紹介した場所に、自分で新しく作る
日本語の表示が崩れる 指定したフォントに日本語の文字がない 日本語に対応したフォントをfont-familyに追加する
全体で使うキーの割り当てが効かない アクセシビリティの許可がない システム設定の「プライバシーとセキュリティ」で許可する

設定ファイルは、作業用のメモと同じように、ほかの場所にも保存しておくのがおすすめです。新しいMacに替えたときも、そのファイルを同じ場所に入れるだけで、同じ環境を再現できます。設定を変えるときは、変える前の内容を別の名前で保存しておくと、うまくいかなかったときにすぐ元に戻せます。

仕事でターミナルを使う人にとってのGhostty

ここまでGhosttyの使い方を見てきましたが、在宅で仕事をしている人にとって、ターミナルはどれくらい関係があるのでしょうか。

以前は、ターミナルを使うのはエンジニアだけ、というイメージが強くありました。最近は、AIのコーディング支援ツールや、ファイルを整理するための小さなプログラムを使う場面で、エンジニア以外の人もターミナルを開く機会が増えています。ぶっちゃけ、最初はコマンドを1つ打つのも緊張しますよね。そんなときに、文字が読みやすく、動きが軽いターミナルを使っていると、それだけで苦手意識が少し減ります。

在宅で働く人からよく聞くのは、「ターミナルの黒い画面を開くと、それだけで身構えてしまう」という声です。文字が小さく詰まって見える、どこまでが自分の打った文字でどこからが結果なのか分かりにくい、といった見た目の問題が、苦手意識の原因になっていることも少なくありません。文字を少し大きくし、余白を入れ、読みやすい色の組み合わせにするだけで、同じ作業でも疲れ方が変わります。Ghosttyは、こうした見た目の調整を数行の設定でできるので、ターミナルが苦手な人にこそ試してほしい道具です。

Ghosttyの良さは、設定に凝らなくても快適に使える点です。設定を何時間もいじるのは楽しい反面、仕事の時間を削ることにもなります。初めの設定のまま使い始め、困ったところだけ直す、という付き合い方が、仕事の道具としては一番効率がいいはずです。

最初の1週間でやること

Ghosttyを入れたら、最初の1週間は次のように進めると、無理なく手になじみます。

日 やること
1日目 インストールし、何も設定せずに普段の作業をする
2日目 「ghostty +list-keybinds --default」で初めのキーの割り当てを眺める
3日目 画面の分割とタブを実際の作業で使ってみる
4日目 文字の大きさとテーマを、気になる場合だけ変える
5日目 クイックターミナルを試し、便利なら呼び出しのキーを決める
6〜7日目 標準のターミナルと比べて、使い続けるかを決める

ポイントは、いきなり設定を作り込まないことです。設定を作り込んだあとで「やっぱり標準のターミナルのほうがよかった」となると、それまでの時間が無駄になります。1週間使ってみて、手放せないと感じた機能があれば、そのときに設定を整えれば十分です。

フォルダとターミナルの行き来を楽にする選択肢

ターミナルを使い込むと、多くの人が同じ不便に行き当たります。Finderで目的のフォルダを探し、ターミナルに切り替えて「cd」で同じ場所まで移動する。この行き来が、作業のたびに発生することです。Ghosttyは、ターミナルとしての使いやすさを高める道具なので、ファイルの一覧を見ながら作業する部分は、Finderとの行き来が残ります。

標準の機能だけで手間を減らすなら、Finderからフォルダをターミナルのウインドウにドラッグする方法があります。「cd 」と打ってからドラッグすれば、そのフォルダに移動できます。

フォルダの一覧とターミナルを1つの画面で扱いたい場合は、そうした使い方を前提に作られたアプリも選択肢になります。その1つがAtriensです。公式サイトによると、フォルダごとにターミナルを同じウインドウに持ち、フォルダを切り替えるとターミナルも一緒に切り替わるため、cdを打つ必要がありません。作業が終わったときや確認を求められたときは、macOSの通知で知らせます。サイドバーやターミナル、プレビューなどMac単体で使う機能は期限なく無料で、アカウントの登録も要りません。iPhoneやiPadから自宅のMacに接続する機能は有料で、1か月あたり780円、1年あたり6,800円、買い切り14,800円から選べると案内されています。動作環境はmacOS 14以降、Apple Silicon搭載のMacです。

Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

ターミナルの使い心地を高めたいならGhostty、フォルダとの行き来を減らしたいならこうした別の形のアプリ、というように、困っていることに合わせて選ぶと迷いにくくなります。

ターミナルを使える人の仕事の広がり

最後に、ターミナルを使えることが、在宅の仕事にどうつながるかを整理します。

ターミナルの操作は、アプリやWebサービスを作る仕事の基本です。開発の現場では、プログラムの実行、変更の記録、サーバへの反映など、多くの作業がターミナルで行われます。アプリの開発の仕事にどんな種類があり、どんな経験が求められるかは、アプリケーション開発のお仕事で整理されています。

開発の仕事の収入の目安を知りたい人は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。ターミナルを日常的に使い、自分で環境を整えられる人は、在宅の仕事で「手順書を読んで自分で進められる人」として評価されやすくなります。

AIの道具をターミナルで使いこなす経験は、AIを業務に取り入れる支援の仕事にもつながります。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、AIの導入や活用を支える仕事の内容が紹介されています。

在宅の仕事では、中間の手数料が乗らない直接の取引ほど、同じ予算で発注者は多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。快適な道具で作業の効率を上げ、浮いた時間を仕事の質に回すことが、直接の取引で長く頼られるための近道です。Ghosttyは、その道具の1つとして、まずは設定なしで気軽に試してみてください。

よくある質問

Q. Ghosttyは無料で使えますか?

Ghosttyはオープンソースのターミナルで、MITライセンスで公開されており、無料で使えます。2026年10月7日時点の公式サイトでは、最新の版は1.3.1で、Mac版はApple SiliconとIntelのどちらのMacでも動き、macOS 13(Ventura)以降が必要と案内されています。

Q. Ghosttyの設定ファイルはどこにありますか?

初めは設定ファイルは作られていないので、自分で作ります。Macでは、ホームフォルダの「.config/ghostty/config.ghostty」か、「Library/Application Support/com.mitchellh.ghostty/config.ghostty」に作ります。1.2.3より前の版では、ファイル名は「config」です。保存したら「command + shift + ,」で読み込み直せます。

Q. 標準のターミナルからGhosttyに乗り換えるべきですか?

コマンドを1日に数回打つ程度なら、標準のターミナルのままでも困ることは少ないはずです。大量の出力が流れる作業を長時間する人や、画面の分割やタブを多く使う人、テーマを手軽に変えたい人は、試す価値があります。両方を入れて、普段の作業で使い比べてから決めると確実です。

Q. Ghosttyで日本語は表示できますか?

表示できます。フォントに日本語の文字がない場合は、別のフォントで補って表示されます。表示が崩れると感じたときは、日本語に対応したフォントを設定ファイルのfont-familyに追加します。使えるフォントの一覧は、ターミナルで「ghostty +list-fonts」と打つと確かめられます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年7月25日最終更新:2026年10月10日
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