MacでSFTP接続する方法|ターミナルとアプリのそれぞれの手順


この記事のポイント
- ✓MacでSFTP接続する方法を
- ✓標準のターミナルでsftpコマンドを使う手順と
- ✓FileZillaやCyberduckなどのアプリを使う手順に分けて説明します
Webサイトの更新を頼まれて、制作会社やサーバの管理者から「SFTPでアップロードしてください」と接続情報を渡される。こうした場面で、Macでどうやって接続すればよいのか迷う人は少なくありません。Windowsで使っていたソフトが見当たらない、Finderの「サーバへ接続」に入力しても思ったように動かない、という声もよく聞かれます。
MacでSFTP接続する方法は、大きく2つあります。1つは、Macに最初から入っているターミナルで sftp コマンドを使う方法です。追加のソフトは要りません。もう1つは、FileZillaやCyberduckのような、SFTPに対応したアプリを入れて、画面の操作でファイルをやりとりする方法です。この記事では、それぞれの手順を順に説明し、FinderでSFTPが使えない理由、パスワードの代わりに鍵で接続する方法、つながらないときの確かめ方までを整理します。ターミナルで作業するなら、フォルダごとにターミナルを開けるMacのファイル管理アプリのAtriensのような道具を組み合わせる方法もあります。
SFTPとは何か、FTPとどう違うのか
SFTPとは、手元のパソコンとサーバの間でファイルをやりとりするための仕組みの1つで、通信の中身が暗号化されているのが特徴です。正式にはSSH File Transfer Protocolと呼ばれ、サーバにログインするための仕組みであるSSHの上で動きます。
古くから使われてきたFTPは、パスワードやファイルの中身が暗号化されないまま送られます。同じネットワークの中で通信を盗み見られると、パスワードがそのまま読み取られてしまうおそれがあります。このため、多くのレンタルサーバや制作の現場では、FTPではなくSFTPでの接続を求めるようになっています。
似た名前にFTPSがあります。FTPSは、FTPの通信をTLSという仕組みで暗号化したもので、SFTPとは別物です。接続情報に「SFTP」と書かれているのか「FTPS」と書かれているのかで、選ぶ設定が変わるので、渡された情報をよく確かめてください。
接続に必要な情報は、たいてい次の5つです。
- ホスト名。接続先のサーバの名前、またはIPアドレス
- ポート番号。SFTPは標準で22番ですが、サーバによっては別の番号が指定されます
- ユーザー名。サーバにログインするための名前
- パスワード、または鍵のファイル。どちらで認証するかはサーバの設定で決まります
- アップロード先のフォルダ。公開用のフォルダの場所
この5つがそろっていれば、ターミナルでもアプリでも接続できます。足りない情報があれば、作業を始める前に依頼した人やサーバの管理者に確かめておきます。
FinderではSFTPに接続できない
Macには、Finderの「移動」メニューにある「サーバへ接続」という機能があります。ここにアドレスを入れれば、ネットワーク上のサーバのフォルダをFinderで開けます。ただし、この機能が対応しているのはSMB、NFS、FTP、WebDAVといった仕組みで、SFTPは含まれていません。
Appleのサポートページでは、Macが接続できるサーバの種類が説明されており、FTPについては次のように書かれています。
読み出し専用のアクセス権があれば、サーバからファイルをコピーできますが、サーバにファイルをコピーするには、ほかのFTPアプリが必要な場合があります。 出典: support.apple.com
つまり、Finderの「サーバへ接続」は、FTPであっても読み出しが中心で、ファイルをサーバへアップロードするには別のアプリが必要になる場合があるということです。SFTPはそもそも対象に入っていないため、Macで SFTP接続をするなら、ターミナルを使うか、SFTPに対応したアプリを入れることになります。
ターミナルでSFTP接続する手順
Macには、SSHとSFTPのコマンドが最初から入っています。ターミナルは、「アプリケーション」フォルダの中の「ユーティリティ」フォルダにあります。Spotlightで「ターミナル」と入力して開くこともできます。
1. 接続する
ターミナルを開いたら、次の形でコマンドを入力し、returnキーを押します。
sftp ユーザー名@ホスト名
ポート番号が22番以外に指定されている場合は、-P のあとに番号を付けます。大文字のPである点に注意してください。
sftp -P 10022 ユーザー名@ホスト名
初めて接続するサーバでは、「このサーバの身元を確かめられません。接続を続けますか」という意味の英語のメッセージが表示されます。これは、接続先のサーバが本物かどうかを確かめるための仕組みで、サーバの「指紋」にあたる文字列が一緒に表示されます。サーバの管理者から指紋を知らされている場合は、表示された文字列と一致するかを確かめてから yes と入力します。一度受け入れると、Macの中に記録され、次回からはこのメッセージは出ません。
続けてパスワードを求められたら入力します。入力中の文字は画面に表示されませんが、入力はされています。接続に成功すると、行の先頭が sftp> に変わります。
2. 場所を確かめて移動する
SFTPの操作では、「サーバ側の場所」と「Mac側の場所」の2つを意識する必要があります。同じ働きのコマンドが、サーバ側用とMac側用で2つずつ用意されていて、Mac側用は先頭に「l」(ローカルの頭文字)が付きます。
pwdはサーバ側の今いる場所を表示し、lpwdはMac側の今いる場所を表示しますlsはサーバ側のファイルの一覧を表示し、llsはMac側の一覧を表示しますcd フォルダ名はサーバ側の場所を移り、lcd フォルダ名はMac側の場所を移ります
接続した直後のMac側の場所は、ターミナルで sftp を打ったときにいたフォルダです。何も指定せずにターミナルを開いた場合は、ホームフォルダになっています。
3. ファイルを送る、受け取る
ファイルをサーバへ送るのが put、サーバから受け取るのが get です。
put index.html
get backup.zip
フォルダごと送る、受け取るときは -R を付けます。
put -R images
get -R logs
ここでつまずきやすいのが、Mac側の場所です。put index.html と打つと、Mac側の「今いる場所」にある index.html が送られます。送りたいファイルが別のフォルダにある場合は、先に lcd で移動するか、ファイルの場所を最初から書きます。送ったつもりのファイルが古い版だった、という失敗の多くは、Mac側の場所を確かめずに put したことが原因です。作業を始める前に、lpwd と pwd で両方の場所を確かめる習慣をつけておくと安全です。
4. そのほかのよく使うコマンド
mkdir フォルダ名はサーバ側にフォルダを作りますrename 古い名前 新しい名前はサーバ側のファイルの名前を変えますrm ファイル名はサーバ側のファイルを削除します。元に戻せないので、公開中のサイトでは特に慎重に使いますhelpで使えるコマンドの一覧を表示しますexitまたはbyeで接続を終えます
コマンドの詳しい使い方は、ターミナルで man sftp と入力すると英語の説明書が表示されます。
パスワードの代わりに鍵で接続する
サーバによっては、パスワードでのログインを受け付けず、鍵での接続だけを許している場合があります。鍵での接続とは、Macの中で「秘密鍵」と「公開鍵」という対になったファイルを作り、公開鍵をサーバに登録しておくことで、パスワードを打たずに本人であることを証明する方法です。秘密鍵は家の鍵、公開鍵はその鍵でしか開かない錠前のようなもので、錠前だけをサーバに預けておくと考えると分かりやすくなります。
鍵は、ターミナルで次のコマンドを打つと作れます。
ssh-keygen -t ed25519
保存する場所を聞かれたらそのままreturnキーを押し、続けて鍵を使うときのパスフレーズ(鍵そのものにかける合言葉)を設定します。ホームフォルダの中の .ssh というフォルダに、id_ed25519(秘密鍵)と id_ed25519.pub(公開鍵)の2つのファイルができます。
公開鍵のほうをサーバに登録します。パスワードでのログインが使えるサーバなら、Macに入っている ssh-copy-id というコマンドで登録できます。
ssh-copy-id ユーザー名@ホスト名
パスワードでのログインが使えないサーバでは、公開鍵のファイルの中身をサーバの管理者に渡して登録してもらうか、レンタルサーバの管理画面から登録します。手順はサーバごとに違うので、サーバの案内を確かめてください。
注意したいのは、秘密鍵の扱いです。秘密鍵のファイルは、メールやチャットで人に送ってはいけません。依頼した会社から「この秘密鍵を使ってください」とファイルを渡されることもありますが、その場合も、受け取ったファイルは作業の後に安全な方法で削除するなど、相手の取り決めに従って扱います。
接続先を登録して短く打つ
何度も同じサーバに接続するなら、ホームフォルダの .ssh フォルダに config という名前のファイルを作り、接続先を登録しておくと便利です。
Host client-a
HostName example-server.jp
User webuser
Port 10022
IdentityFile ~/.ssh/id_ed25519
こう書いておけば、sftp client-a と打つだけで、ホスト名、ユーザー名、ポート番号、鍵の場所を毎回入力せずに接続できます。複数の取引先のサーバを扱う人ほど、打ち間違いによる接続の失敗を防げます。
決まった作業をまとめて流す
毎週同じファイルを同じ場所へ送る、といった決まった作業なら、コマンドを書いたファイルを用意して、まとめて流すこともできます。sftp には、コマンドを並べたファイルを読み込んで順に実行する -b という指定があります。たとえば、送り先のフォルダへ移動するコマンドと、ファイルを送るコマンドを1行ずつ書いたファイルを作っておき、sftp -b ファイル名 client-a と打てば、毎回同じ手順で作業が進みます。
この方法は、パスワードの入力が要らない鍵での接続と組み合わせて使うのが前提です。また、途中でコマンドが失敗すると、そこで止まる仕組みになっています。止まったときにどこまで進んだかを確かめられるよう、最初のうちは手で打つ作業と結果を見比べながら使い始めると安全です。決まった手順を文字で残しておけること自体にも意味があり、作業を他の人に引き継ぐときの手順書の代わりにもなります。
アプリでSFTP接続する手順
ターミナルの操作に慣れていない人や、ファイルを画面で見比べながら作業したい人は、SFTPに対応したアプリを使うと便利です。代表的なものを2つ紹介します。
FileZilla
FileZillaは、長く使われているファイル転送のアプリです。公式サイトでは、FileZilla ClientがFTPだけでなく、FTPS(FTP over TLS)とSFTPにも対応していること、GNU General Public Licenseの条件で無料で配布されているオープンソースのソフトであることが説明されています。2026年10月17日時点の最新の安定版は3.71.1で、FileZillaの公式サイトからmacOS版を入手できます。有料版のFileZilla Proでは、WebDAVやクラウドのストレージなどにも対応する機能が加わります。
使い方の流れは次のとおりです。
- FileZillaを起動し、「ファイル」メニューの「サイトマネージャー」を開きます
- 「新しいサイト」を押し、プロトコルに「SFTP」を選びます
- ホスト、ポート、ユーザー名を入力し、ログオンの種類でパスワードか鍵のファイルを選びます
- 「接続」を押すと、左にMacのフォルダ、右にサーバのフォルダが並んで表示されます
- 左から右へファイルをドラッグすればアップロード、右から左へドラッグすればダウンロードです
左右にMacとサーバのフォルダが並ぶので、ターミナルで迷いやすい「どちらの場所にいるか」が目で見て分かります。画面の項目の名前は版によって変わることがあるので、操作に迷ったときは公式の説明書きを確かめてください。
Cyberduck
Cyberduckは、MacとWindowsで使えるファイル転送のアプリです。公式サイトでは、FTP、SFTP、WebDAVのほか、Amazon S3などのクラウドのストレージにも対応していると説明されています。無料のソフトとして配布されており、寄付をすると、起動のたびに表示される寄付のお願いを消す登録キーが受け取れます。Mac App Storeでは有料版が販売されています。
Cyberduckの公式サイトからダウンロードし、起動したら「新規接続」を押して、接続の種類に「SFTP」を選びます。サーバ名、ポート、ユーザー名、パスワードまたは鍵のファイルを入力して接続すると、サーバのフォルダが一覧で表示されます。Finderからファイルをドラッグしてアップロードできます。
どちらを選ぶか
左右に並べて見比べながら作業したいならFileZilla、Finderに近い感覚で1つの窓から扱いたいならCyberduck、というのが大まかな選び方です。どちらも無料で試せるので、実際に接続して、自分の作業に合うほうを残すのが確実です。
アプリに接続先を登録するときは、登録名に取引先の名前と用途を入れておくと、複数の案件を扱うようになっても取り違えを防げます。「A社 本番」「A社 テスト」のように、本番の環境と試しの環境を分けて登録しておくと、試しのつもりで本番のサーバにファイルを送ってしまう事故を避けやすくなります。作業が終わった案件の登録は、接続情報ごと削除しておくと安全です。
アプリを選ぶときに必ず確かめたいのは、入手先です。ファイル転送のアプリは、サーバのパスワードや鍵を扱います。公式サイトやMac App Store以外の配布元から入手したアプリは、使わないようにしてください。
ターミナルとアプリ、どちらを使うか
ターミナルとアプリには、それぞれ向いている場面があります。
ターミナルが向いているのは、次のような場面です。
- 決まったファイルを、決まった場所へ何度も送る作業
- サーバにSSHでログインして、ファイルの権限を変える、ログを確かめる、といった作業も合わせて行う場合
- 新しいアプリを入れられない、会社から支給されたMacで作業する場合
アプリが向いているのは、次のような場面です。
- サーバの中のフォルダの構成を見ながら、どこに何を保存するかを考える作業
- 大量の画像を、フォルダの構成を保ったまま送る作業
- ターミナルの操作に慣れていない人と、作業の手順を共有する場合
実際には、普段の更新作業はアプリで行い、つまずいたときの切り分けや、決まった作業の繰り返しはターミナルで行う、という使い分けをしている人が多く見られます。
ターミナルでの作業をフォルダと結びつける
ターミナルで sftp を使うときに一番手間がかかるのは、Mac側の場所を合わせることです。案件ごとにフォルダを分けていると、作業のたびにターミナルで cd を打ってそのフォルダへ移動し、そこから sftp で接続する、という手順を繰り返すことになります。移動を忘れて別のフォルダから接続すると、put で違うファイルを送ってしまう危険があります。
この手間を減らす方法の1つが、フォルダとターミナルが結びついたファイル管理のアプリを使うことです。Atriens(アトリエンス)は、フォルダ、ターミナル、AIとのやりとりを1つの画面で扱うMacのファイル管理アプリです。公式サイトによると、フォルダごとにターミナルが1つ結びついていて、フォルダを切り替えるとターミナルも一緒に切り替わるため、cd を打つ必要がありません。ターミナルを表示すると、いま見ているフォルダの場所から始まります。複数のフォルダのターミナルを分割して同時に見ることもでき、外付けディスクやiCloud Drive、Googleドライブも同じサイドバーに表示されます。
この作りを使うと、案件Aのフォルダを開いてターミナルで sftp client-a と打てば、Mac側の場所はすでに案件Aのフォルダになっています。lcd で移動する手間がなく、どのフォルダのファイルを送ろうとしているかが画面で確かめられます。なお、Atriensそのものに、SFTPでサーバへ接続する機能は公式サイトに記載されていません。接続はMacに入っている sftp コマンドで行い、Atriensはフォルダとターミナルを結びつけて作業の場所を取り違えにくくする道具、という位置づけです。
公式サイトでは、Mac の中でできること(サイドバー、ターミナル、プレビュー、Gitなど)は期限なく無料と書かれており、料金がかかるのはiPhoneやiPadから使う場合だけとされています。動作環境はmacOS 14以降で、アカウントの登録は要りません。
Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
上書きする前に控えを取る
公開中のWebサイトのファイルを差し替えるときに、一番避けたいのは、元のファイルを上書きしてしまい、元に戻せなくなることです。SFTPでファイルを送ると、サーバ側に同じ名前のファイルがあれば、確認なしで上書きされるのが普通です。アプリによっては上書きの前に確かめる画面が出ますが、ターミナルの put では何も聞かれません。
作業の前に、差し替える予定のファイルやフォルダを、いったんMacに受け取っておくと安心です。ターミナルなら、Mac側に控え用のフォルダを作って lcd で移動し、get -R でサーバのフォルダごと受け取ります。フォルダの名前に作業の日付を入れておくと、後から見返したときにいつの控えか分かります。アプリなら、サーバ側のフォルダをMac側へドラッグするだけです。
控えを取ったら、送るファイルと控えのファイルを見比べ、差し替える範囲が依頼どおりかを確かめてから作業に入ります。もし差し替えた後に表示が崩れたら、控えのファイルを送り直せば元の状態に戻せます。レンタルサーバの中には、管理画面から自動のバックアップを戻せるものもありますが、戻せる単位や時点はサーバごとに違います。自分の作業の控えは自分で取っておく、と決めておくのが確実です。
ファイルの権限で表示されないときは
ファイルを送ったのに、ブラウザで開くと「アクセスが禁止されています」という意味の表示が出ることがあります。原因の1つが、ファイルの権限です。
権限とは、そのファイルを誰が読めて、誰が書き換えられて、誰が実行できるかを決める設定のことです。サーバの多くはLinuxなどのUNIX系の仕組みで動いていて、権限を3桁の数字で表します。Webサイトのファイルでは、HTMLや画像のファイルを「644」、フォルダを「755」にする例がよく見られますが、正しい値はサーバや使っている仕組みによって変わります。レンタルサーバの案内に推奨の値が書かれていれば、それに合わせてください。
ターミナルの sftp では、chmod 644 index.html のように入力して権限を変えられます。FileZillaやCyberduckでも、ファイルを右クリックして表示されるメニューや情報の画面から権限を変えられます。権限を必要以上に広げると、他人に書き換えられる危険が生まれます。表示されないからといって、むやみに「777」のような誰でも書き換えられる値にしないよう注意してください。
レンタルサーバの接続情報の読み方
レンタルサーバや制作会社から届く接続情報は、書き方がまちまちです。よく見かける項目と、読み替え方を整理しておきます。
- 「SSHホスト」「SFTPサーバ」「ホスト名」は、どれも接続先のサーバの名前を指します
- 「SSHポート」「接続ポート」は、ポート番号です。書かれていなければ22番のことが多いですが、念のため確かめます
- 「SSHアカウント」「FTPアカウント」は、ユーザー名です。FTP用とSSH用でアカウントが分かれているサーバもあり、SFTPではSSH用のほうを使う場合があります
- 「公開ディレクトリ」「ドキュメントルート」は、Webサイトとして公開されるフォルダの場所です。public_htmlのような名前のことが多くあります
接続情報の中に「FTPS」や「FTP over TLS」と書かれていたら、それはSFTPではありません。FileZillaのようにFTPSにも対応したアプリで、プロトコルの選び方を変えて接続します。どちらか分からないときは、推測で試さず、情報を渡した人に確かめるのが早道です。
安全に使うために気をつけること
SFTPは通信を暗号化する仕組みですが、使い方を誤れば安全とは言えません。業務で使うときに気をつけたい点を挙げます。
1つ目は、パスワードと鍵の保管です。接続情報をメモ帳のファイルやデスクトップに書いたまま残しておくと、Macを他人に触られたときに見られてしまいます。macOSのパスワードの管理の機能や、信頼できるパスワードの管理アプリに保存し、作業が終わった案件の接続情報は削除します。
2つ目は、鍵のパスフレーズです。鍵を作るときにパスフレーズを空にすると、秘密鍵のファイルを手に入れた人なら誰でも接続できてしまいます。パスフレーズを設定しておけば、ファイルが漏れても、すぐには使われません。
3つ目は、作業する場所です。カフェなどの公衆Wi-Fiでも、SFTPの通信そのものは暗号化されていますが、接続先のサーバの身元を確かめるメッセージを読み飛ばすと、偽物のサーバにつないでしまうおそれがあります。初めての接続で表示される指紋や、身元が変わったという警告は、必ず読んでから進めてください。
4つ目は、取引が終わった後の後始末です。サーバに登録した自分の公開鍵や、受け取った接続情報をどうするかは、相手との取り決めに従います。取り決めがなければ、作業の終わりに「登録した鍵を外してください」「受け取った情報は削除しました」と伝えると、相手も安心できます。
つながらないときの確かめ方
SFTPで接続できないときは、次の順に確かめると原因を絞り込めます。
ホスト名とポート番号
まず、ホスト名とポート番号の打ち間違いを確かめます。ポート番号を指定するとき、sftp では大文字の -P、ssh では小文字の -p を使うので、混同しやすいところです。
「Connection refused」「Operation timed out」と出る
「接続を拒否された」「時間切れ」という意味のメッセージは、サーバに通信が届いていないか、受け付けていないことを示します。ポート番号が違う、サーバ側で接続できる場所(IPアドレス)が制限されている、といった原因が考えられます。レンタルサーバの中には、SFTPやSSHの接続を管理画面で有効にしないと使えないものや、接続できるIPアドレスを登録する必要があるものがあります。サーバの案内を確かめるか、管理者に問い合わせてください。
「Permission denied」と出る
「許可されていない」という意味のメッセージは、通信は届いているものの、ログインが認められなかったことを示します。ユーザー名やパスワードの間違い、鍵のファイルの指定の誤り、サーバに公開鍵が登録されていない、といった原因が考えられます。鍵のファイルを別の場所に保存している場合は、-i のあとに鍵の場所を書いて指定します。
サーバの身元が変わったという警告が出る
以前は接続できていたサーバで、「サーバの身元が以前と違う」という意味の警告が出ることがあります。サーバを入れ替えた場合などに出るもので、管理者から入れ替えの連絡があったなら、Macに記録されている古い情報を消して接続し直します。連絡がないのに警告が出た場合は、接続を進めず、管理者に確かめてください。通信を横取りされている可能性もあるからです。
接続の様子を詳しく見る
原因が分からないときは、sftp -v ユーザー名@ホスト名 のように -v を付けて接続すると、接続の途中経過が英語で詳しく表示されます。どの段階で止まっているかが分かるので、管理者に問い合わせるときにこの表示を伝えると、話が早く進みます。
SFTPを使う仕事と、作業の前に決めておくこと
SFTPでの接続は、Webサイトの更新、画像の差し替え、サーバに保存されたデータの受け渡しなど、Webに関わる仕事で日常的に使われます。業務委託で作業を受ける場合は、接続の方法だけでなく、作業の範囲と責任の分け方を事前に決めておくことが大切です。
在宅ワークとフリーランスの仲介を20年以上運営してきた立場から見ると、サーバの作業でトラブルになりやすいのは、技術の問題より、取り決めがあいまいなまま作業を始めた場合です。どのフォルダを触ってよいのか、削除してよいファイルはどれか、作業の前にバックアップを取るのは誰か。こうしたことを最初に文章で確かめておく人は、依頼する側から「安心して任せられる人」として見られる傾向があります。接続情報の受け渡し方法、作業が終わった後に鍵やパスワードをどう扱うかを先に話しておくのも、信頼につながります。
サーバに接続して作業する仕事の広がりは、アプリケーション開発のお仕事で確かめられます。Webサイトやアプリの開発、保守の作業で、SFTPやSSHは基本の道具として使われています。接続情報や鍵の扱い、通信の暗号化といった安全面に関わる仕事は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。サイトの画像やデザインの差し替えを受ける仕事の報酬の目安は、デザイナーの年収・単価相場で確かめられます。
よくある質問
Q. MacのFinderでSFTP接続はできますか?
Finderの「サーバへ接続」が対応しているのはSMB、NFS、FTP、WebDAVなどで、SFTPは含まれていません。FTPでも、サーバへファイルをコピーするには別のアプリが必要な場合があるとAppleのサポートページで説明されています。SFTPで接続するなら、ターミナルのsftpコマンドか、SFTPに対応したアプリを使います。
Q. ターミナルでポート番号を指定するにはどうすればよいですか?
sftpコマンドでは、大文字の-Pのあとにポート番号を書きます。たとえば「sftp -P 10022 ユーザー名@ホスト名」のように入力します。sshコマンドでは小文字の-pを使うので、混同しないよう注意してください。よく接続するサーバは、.sshフォルダのconfigファイルに登録しておくと、毎回の入力が不要になります。
Q. 無料で使えるMacのSFTPアプリはありますか?
FileZillaは無料で配布されているオープンソースのソフトで、SFTPに対応しています。Cyberduckも無料で配布されており、寄付をすると寄付のお願いの表示を消す登録キーを受け取れます。Mac App Storeでは有料版が販売されています。どちらも公式サイトから入手し、配布元が不明なアプリは使わないようにしてください。
Q. 「Permission denied」と表示されて接続できないときはどうすればよいですか?
通信は届いていても、ログインが認められていない状態です。ユーザー名とパスワードの打ち間違い、鍵のファイルの指定の誤り、サーバに公開鍵が登録されていないことなどが考えられます。-vを付けて接続すると途中経過が表示されるので、その内容をサーバの管理者に伝えて確かめると原因を絞り込みやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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