FAX送付状の書き方|入れる項目と例文


この記事のポイント
- ✓FAX送付状の書き方を
- ✓見積書・請求書・注文書などの場面別の例文
- ✓誤送信を防ぐ点検までまとめました
FAXの送付状を初めて書くとき、何を書けばよいのか、どこまで丁寧にすればよいのかで手が止まる人は少なくありません。送付状は、送る書類の表紙にあたる1枚です。決まった項目を上から順に埋めていけば、誰でも失礼のない形で書けます。
この記事では、FAX送付状の役割から、入れる項目、宛名の敬称の付け方、本文の挨拶の書き方、見積書・請求書・注文書などの場面別の例文、手書きで書くときのコツ、テンプレートの作り方、そして誤送信を防ぐための点検まで順に説明します。
FAX送付状とは何か
FAX送付状とは、FAXで書類を送るときに、1枚目に付ける案内の紙のことです。「FAX送り状」「FAXの表紙」「カバーレター」と呼ばれることもありますが、役割は同じです。
送付状には、主に次の3つの役割があります。
- 誰から誰に送ったものかを示す … FAXは会社の共用の機械で受け取ることが多く、宛先の人の手元に届くまでに何人かの手を通ります。送付状があれば、受け取った人がすぐに正しい担当者に回せます
- 何を何枚送ったかを示す … 送付枚数と書類の一覧があれば、受け取った側が途中で紙が抜けていないかを確かめられます
- あいさつと用件を伝える … 書類だけを送ると、何のための書類なのか、返事が必要なのかが伝わりません。送付状の短い文で、用件と相手にしてほしいことを伝えます
メールであれば件名と本文がこの役割を果たしますが、FAXには件名も本文の欄もありません。そのため、送付状がその代わりになります。
ここでは、実際に使えるFAX送付状の挨拶文と本文の例文を3つ紹介します。書き出しや結びの表現を工夫することで、丁寧さやビジネス上の信頼感が伝わります。 出典: intercom.co.jp
FAXが今も使われる場面
メールやチャットが当たり前になった今でも、FAXで書類をやり取りする仕事は残っています。医療機関や薬局の間の連絡、行政への申請書の提出、建設や設備の現場での図面や発注書のやり取り、食品や部品の卸売の受発注などが代表的です。相手の会社がFAXでの受付を続けている場合、こちらもFAXで送るしかありません。
在宅で事務や受発注の仕事を請け負う場合でも、取引先によってはFAXでの送付を求められることがあります。パソコンからFAXを送れるサービスや、複合機のFAX機能を使う場面もあるため、送付状の書き方を一度覚えておくと、いざというときに慌てずに済みます。
FAXが続いている理由の1つは、紙に手で書き込んで送り返せる手軽さです。申込書や注文書に記入し、そのまま送り返してもらう、という流れはメールより簡単だと感じる人もいます。一方で、番号を1つ間違えるだけで別の相手に届いてしまう、届いたかどうかが送った側から分かりにくい、という弱点もあります。送付状は、こうした弱点を補うための大切な1枚でもあります。
FAX送付状に入れる項目
送付状に入れる項目は、おおむね決まっています。上から順に、次のように並べるのが一般的です。
- 日付 … 送る日の日付。右上に書く
- 宛先 … 相手の会社名、部署名、担当者名。左上に書く
- 相手のFAX番号と電話番号 … 宛先の下に書いておくと、番号の確かめ直しにも使える
- 差出人 … 自分の会社名、部署名、担当者名、住所、電話番号、FAX番号。右側に書く
- 送付枚数 … 送付状を含めた全部の枚数
- 件名 … 「お見積書送付のご案内」のように、何の書類かが分かる一文
- 本文 … あいさつと用件
- 送付内容 … 送る書類の名前と、それぞれの枚数
- 備考 … 返信が必要かどうか、期限、問い合わせ先など
日付
日付は、和暦でも西暦でもかまいませんが、同じ書類の中ではどちらかにそろえます。相手の会社や業界で和暦が多いなら和暦、海外との取引もある会社なら西暦、と相手に合わせると読みやすくなります。
送付枚数は送付状を含めて数える
送付枚数は「送付状を含めて全部で何枚か」を書きます。たとえば、送付状1枚と見積書2枚を送るなら「3枚(本紙を含む)」と書きます。「本紙を含む」と書き添えておくと、受け取った人が数え方で迷いません。途中で紙が詰まったり、1枚だけ届かなかったりしたときに、受け取った側がすぐに気づけます。
差出人の連絡先は必ず入れる
FAXが途中で途切れた、文字がかすれて読めない、といったときに、相手が連絡できるよう、差出人の電話番号とFAX番号は必ず入れます。担当者の名前も書いておくと、問い合わせの電話を受けた人が誰に回せばよいかすぐに分かります。
宛名の敬称の付け方
宛名の敬称は、送付状の中で最も間違いやすいところです。基本は次の3つです。
- 会社や部署あてなら「御中」 … 例:株式会社〇〇 営業部 御中
- 個人あてなら「様」 … 例:株式会社〇〇 営業部 〇〇様
- 複数の人に同じ内容を送るなら「各位」 … 例:関係者各位
「御中」と「様」は一緒に使わない
担当者の名前が分かっているときは、会社名と部署名のあとに担当者名を書き、「様」だけを付けます。「株式会社〇〇 営業部 御中 〇〇様」のように、御中と様を重ねるのは誤りです。
担当者の名前が分からないときは、部署名に「御中」を付けるか、「ご担当者様」と書きます。「営業部 ご担当者様」のように書けば、受け取った人が担当者に回してくれます。
役職がある場合
役職の名前は、それ自体が敬称の役割を持っています。「部長 〇〇様」のように、役職を名前の前に書き、名前のあとに「様」を付けるのが一般的です。「〇〇部長様」のように役職のあとに様を付けると、敬称が重なっていると受け取られることがあるので避けます。
「殿」は、目上の人に使うと失礼にあたると受け取られることがあります。社外への送付状では「様」を使うほうが無難です。
会社名は略さない
「(株)」のような略し方はせず、「株式会社〇〇」と正式な名前で書きます。株式会社が名前の前に付くか後ろに付くかも、相手の会社の名刺やサイトで確かめてから書きます。
送付状全体の並べ方の見本
項目が分かっても、紙の上にどう並べるかで迷う人は多いはずです。A4の縦の用紙1枚に、上から次の順番で並べると、受け取った人が上から読むだけで内容をつかめる送付状になります。
- 一番上の中央に、大きめの文字で「FAX送付状」または「FAX送信のご案内」と書く
- その下の右側に、送る日の日付を書く
- 左側に、宛先の会社名、部署名、担当者名と敬称、その下に相手のFAX番号と電話番号を書く
- 右側に、差出人の会社名、部署名、担当者名、住所、電話番号、FAX番号を書く
- 中央に、送付枚数を「送付枚数:3枚(本紙を含む)」の形で、少し目立つように書く
- その下に、件名を1行で書く
- 本文として、あいさつと用件、結びの言葉を数行で書く
- 「記」と書き、その下に送付内容の一覧(書類名と枚数)を箇条書きにし、最後に「以上」と書く
- 一番下に、備考の欄を作り、返信の要否、期限、問い合わせ先などを書く
宛先を左、差出人を右に並べるのは、手紙と同じく「相手を先に、自分をあとに」という考え方によるものです。送付枚数を中央に大きめに書くのは、受け取った人が最初に確かめる情報だからです。全体を1枚に収め、送付状が2枚にわたらないようにします。
本文の文字の大きさは、印刷したときに10.5ptから12pt程度が読みやすい目安です。FAXは受け取った側で画質が落ちることが多いので、細い書体や小さな文字は避け、太めで読みやすい書体を選びます。会社のロゴを入れる場合は、色の濃い大きなロゴを入れると送信に時間がかかり、受け取った側でつぶれて黒いかたまりになることがあります。ロゴは小さめに、線のはっきりしたものを使います。
本文の書き方:頭語・挨拶・結び
送付状の本文は、短くてかまいません。ただし、ビジネスの文書としての形は整えます。
頭語と結語
頭語とは手紙の書き出しのあいさつの言葉、結語とは手紙の終わりのあいさつの言葉のことで、必ず組み合わせが決まっています。
- 拝啓 … 敬具(一般的なビジネスの文書)
- 謹啓 … 謹白(特に改まった相手に送るとき)
- 前略 … 草々(前置きのあいさつを省くとき)
FAX送付状では「拝啓」と「敬具」の組み合わせが最もよく使われます。「前略」は前置きを省くという意味なので、目上の相手や初めての相手には使わないほうが無難です。頭語と結語を省き、「いつもお世話になっております。」で始める、簡単な形の送付状も広く使われています。社内や、普段からやり取りのある相手にはこの形でも失礼にはなりません。
時候のあいさつと、相手を気づかう言葉
拝啓で始める場合は、そのあとに時候のあいさつ(季節に合わせたあいさつの言葉)と、相手の繁栄を喜ぶ言葉を続けます。季節を問わず使えるのが「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」です。「時下」は「このごろ」という意味で、季節に関係なく使えます。
続けて、「平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます」のように、日ごろの取引への感謝を書きます。
月ごとの時候のあいさつの例
季節に合わせた言葉を使いたい場合は、次のような「〇〇の候」の形が、ビジネスの文書でよく使われます。「候」は「時期」という意味で、「〇〇の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のように続けます。
- 1月 … 新春の候、厳寒の候
- 2月 … 立春の候、余寒の候
- 3月 … 早春の候、春暖の候
- 4月 … 陽春の候、桜花の候
- 5月 … 新緑の候、薫風の候
- 6月 … 梅雨の候、初夏の候
- 7月 … 盛夏の候、猛暑の候
- 8月 … 残暑の候、晩夏の候
- 9月 … 初秋の候、秋涼の候
- 10月 … 秋冷の候、仲秋の候
- 11月 … 晩秋の候、向寒の候
- 12月 … 師走の候、初冬の候
季節の言葉を選ぶのに迷うときや、テンプレートに決まった文を入れておきたいときは、季節を問わず使える「時下」を使えば間違いがありません。相手が個人の場合は「貴社」を「貴殿」や「〇〇様には」に置き換えます。
用件と結び
あいさつのあとに「さて、」で用件に入ります。「さて、ご依頼いただきましたお見積書をお送りいたします。」のように、何を送るのかを1文で書きます。続けて、確認してほしいこと、返事の期限などを書き、「ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。」で締めます。「ご査収」とは、よく調べて受け取るという意味で、書類を送るときの決まった言い方です。
最後の行の右側に「敬具」を書き、その下に「記」と書いて、送付内容の一覧を続けます。一覧の最後の行の右側には「以上」と書きます。
場面別のFAX送付状の例文
ここからは、そのまま使える例文を場面ごとに紹介します。〇〇の部分は、自分の会社や相手に合わせて書き換えてください。
見積書を送るとき
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、先日ご依頼いただきました〇〇のお見積書をお送りいたします。ご査収のうえ、ご検討くださいますようお願い申し上げます。
ご不明な点がございましたら、お気軽に担当の〇〇までお問い合わせください。
敬具
送付内容の例は「お見積書 1枚」です。見積の有効期限があるなら、備考に「お見積の有効期限:発行日から30日間」のように書いておくと、相手がいつまでに決めればよいかが分かります。
請求書を送るとき
いつもお世話になっております。
〇月分のご請求書をお送りいたします。お手数ですが、内容をご確認のうえ、〇月〇日までにお振込みくださいますようお願い申し上げます。
原本は別途郵送いたします。
請求書は、FAXのあとに原本を郵送するかどうかを取引先と決めておきます。郵送する場合は「原本は別途郵送いたします」と書き添えると、相手が二重に処理するのを防げます。
注文書を送るとき
いつもお世話になっております。
下記のとおり注文いたします。ご手配のほど、よろしくお願い申し上げます。
納期につきましては、恐れ入りますが〇月〇日までにご連絡いただけますと幸いです。
注文書は、品名、数量、単価、納品先を注文書の側に必ず書きます。送付状の本文には、注文したことと、相手に返事をしてほしいこと(納期の連絡、注文請書の返送など)を書きます。
申込書や書類に記入して返送してもらうとき
いつもお世話になっております。
〇〇の申込書をお送りいたします。お手数をおかけいたしますが、必要事項をご記入のうえ、〇月〇日までに本FAXにてご返送ください。
返送先FAX番号:〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
返送してほしい場合は、返送先のFAX番号を本文と差出人の欄の両方に書いておくと、相手が番号を探す手間が省けます。
資料や案内を送るとき
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、先日お電話にてお話しいたしました〇〇の資料をお送りいたします。ご一読いただけますと幸いです。
後日、改めてご連絡を差し上げます。
敬具
急ぎの書類を送るとき
いつもお世話になっております。
急ぎのご連絡のため、FAXにて失礼いたします。
〇〇について、本日〇時までにご確認いただけますでしょうか。お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願い申し上げます。
件名は「【至急】〇〇のご確認のお願い」のように、急ぎであることが一目で分かる書き方にします。ただし、急ぎではない書類にまで「至急」を付けると、本当に急ぐときに伝わらなくなるので、使う場面は絞ります。
急ぎのときは、FAXを送ったあとに電話で「今FAXをお送りしました」と一言伝えます。FAXは機械の前に人がいないと気づかれないことがあるので、送りっぱなしにしないことが大切です。
手書きで送付状を書くときのコツ
テンプレートを印刷する時間が無いときや、出先で急いで送るときは、手書きで送付状を作ることもあります。手書きで書くときは、次の点に気をつけます。
- 黒のボールペンかサインペンで、濃くはっきり書く … FAXは細い線や薄い文字がかすれやすいので、鉛筆や薄い色のペンは避けます
- 文字は少し大きめに書く … 小さな文字は、受け取った側でつぶれて読めなくなることがあります
- 数字は特に丁寧に書く … 電話番号やFAX番号、金額、日付の「1」と「7」、「0」と「6」は、FAXで読み違えやすい数字です
- 余白を広めにとる … 紙の端に書いた文字は、送受信のときに切れてしまうことがあります
A4の白い紙に、上から日付、宛先、差出人、送付枚数、件名、本文、送付内容の順で書けば、手書きでも十分な送付状になります。罫線のない紙を使う場合は、下に罫線の入った紙を敷いて書くと、行がまっすぐにそろいます。
FAX送付状のテンプレートの作り方
送付状を何度も書くなら、テンプレートを作っておくと毎回の手間が大きく減ります。WordでもExcelでも作れます。
Wordで作る場合
Wordで作るなら、A4の縦の用紙に、上の項目を並べた形を1つ作り、日付、宛先、件名、本文、送付内容の部分だけを空けておきます。差出人の会社名や住所、電話番号、FAX番号は、あらかじめ入れておきます。表の機能を使って「送付内容」「枚数」の欄を作っておくと、書類が増えても行を追加するだけで済みます。
作ったファイルは、「ファイル」タブの「名前を付けて保存」で、ファイルの種類を「Word テンプレート」にして保存すると、開くたびに新しい文書として作られ、元の形が上書きされずに残ります。
Excelで作る場合
Excelは、セルの枠を使って項目の位置をそろえやすいのが利点です。送付枚数の欄に、送付内容の枚数の合計に1を加える式を入れておけば、送付状を含めた枚数が自動で計算されます。宛先の会社名や担当者名を別のシートに一覧で保存しておき、選ぶだけで宛先が入るようにしておくと、決まった取引先に繰り返し送る仕事で手間を減らせます。
テンプレートに入れておくとよい一文
テンプレートの下のほうに、次のような一文を入れておくと、受け取った側が困ったときにすぐ連絡できます。
万一、ページが不足している場合や、読み取りにくい箇所がございましたら、お手数ですが下記までご連絡ください。
さらに、誤って別の相手に届いた場合に備えて、「本FAXがお心当たりのない方に届いた場合は、恐れ入りますが破棄していただき、下記までご連絡ください。」という一文を入れておく会社も多くあります。
社内向けと個人あての送付状
送付状の丁寧さは、相手との関係で変えてかまいません。
社内の別の拠点に送るとき
社内の別の事業所や支店に送る場合は、頭語や時候のあいさつは省き、要点だけを書きます。宛先は「〇〇支店 総務課 〇〇さん」のように、社内で普段使っている呼び方でかまいません。ただし、日付、宛先、差出人、送付枚数、送付内容の5つは、社内でも必ず書きます。社内でも、共用の機械で受け取る以上、誰あての書類か分からないと行方が分からなくなるためです。
個人のお客様に送るとき
個人のお客様にFAXを送る場合は、家庭のFAX機で、家族の誰かが先に受け取ることもあります。宛名は「〇〇様」とはっきり書き、会社の名前と担当者名、問い合わせ先を目立つ位置に書いて、何の書類かがすぐ分かるようにします。お金や健康に関わる内容など、家族にも見られたくないかもしれない書類は、FAXで送ってよいかを事前にお客様に確かめます。
英語でFAX送付状を書くとき
海外の取引先にFAXを送る場合は、英語の送付状を使います。並べる項目は日本語とほぼ同じで、それぞれ次の言葉で書くのが一般的です。
- To … 宛先の名前と会社名
- From … 差出人の名前と会社名
- Date … 日付
- Fax … 相手のFAX番号
- Phone … 電話番号
- Pages … 送付枚数(including cover の形で、送付状を含むことを示す)
- Re … 件名
- CC … 同じ内容を写しとして送る相手
本文は「Please find attached the quotation you requested.」(ご依頼のお見積書をお送りします)のように、用件を短く書きます。日付は、アメリカ式とイギリス式で月と日の順番が逆になるため、「October 24, 2026」のように月を英語のつづりで書くと読み違いを防げます。
FAXを受け取った側の対応
送付状の書き方を知っておくと、受け取る側に回ったときにも役立ちます。FAXを受け取ったら、次の順で確かめます。
- 送付状の宛先を見て、誰あての書類かを確かめる
- 送付枚数と、実際に届いた枚数が合っているかを数える
- 文字のかすれや、ページの抜けがないかを見る
- 宛先の担当者に、すぐ手渡すか、決まった場所に届ける
枚数が足りない、読めないページがあるといったときは、送付状に書かれた差出人の電話番号に連絡して、送り直してもらいます。宛先が自社ではない、身に覚えのないFAXが届いたときは、内容を広めずに上司に報告し、差出人に連絡します。
送る前の点検と、誤送信を防ぐ方法
FAXの誤送信は、番号の押し間違いや、短縮番号の選び間違いで起きます。送ったあとに取り消すことはできないので、送る前の点検が何より大切です。
送る前に確かめること
- 宛先のFAX番号を、相手の名刺や過去の書類と照らし合わせたか
- 送付状の宛先と、実際に送る番号が同じ相手のものか
- 送付枚数と、実際に送る紙の枚数が合っているか
- 書類の向き(表と裏)と順番がそろっているか
- 送ってはいけない情報(ほかの取引先の情報など)が混ざっていないか
初めて送る相手には、先に電話で「これからFAXをお送りします」と伝え、番号を口頭で確かめておくと安心です。複合機に宛先を登録するときは、登録した番号で一度テスト送信をして、正しい相手に届くかを確かめておきます。
個人情報を含む書類を送るとき
氏名、住所、電話番号、病歴、健康診断の結果のような個人情報を含む書類は、できるだけFAXで送らない方法を選びます。どうしてもFAXで送る必要がある場合は、送る直前に相手に電話をして、受信機の前で待ってもらうなどの工夫をします。
個人情報保護委員会は、病歴などの要配慮個人情報(特に慎重な扱いが求められる個人情報)を含む個人データが漏れた場合や、漏れたおそれがある場合には、事業者に報告を義務付けています。報告が必要になる場合や手順は、個人情報保護委員会の「漏えい等報告について」で確かめられます。会社で個人情報を扱う仕事をしている場合は、誤送信が起きたときの社内の連絡の流れも、あらかじめ確かめておきます。
誤送信してしまったら
誤って別の相手に送ってしまったときは、すぐに上司や担当の部署に報告し、届いてしまった相手に連絡して、書類を破棄してもらうよう頼みます。本来の相手にも、届くのが遅れることを伝えます。慌てて自分だけで片付けようとせず、会社の決まりに沿って動くことが大切です。
送付状でよくある間違いと直し方
送付状は決まった形があるため、間違いも同じところで起きます。送る前に、次の点だけは見直しておきます。
前に送った送付状の内容が残っている
テンプレートを使い回していると、前回の宛先や日付、件名がそのまま残っていることがあります。特に危ないのは、前の取引先の会社名が残ったまま別の会社に送ってしまう間違いです。相手に失礼なだけでなく、ほかの取引先との取引の事実を知らせてしまうことにもなります。テンプレートでは宛先と日付の欄を空欄にしておき、毎回必ず書き込む形にすると防げます。
送付枚数を書き忘れる、または数え間違える
書類を1枚追加したのに、送付状の枚数を直し忘れることはよくあります。送付状は、書類をすべてそろえてから最後に書く、と順番を決めておくと、数え間違いが減ります。Excelでテンプレートを作っている場合は、送付内容の枚数から自動で合計を出すようにしておくと安心です。
頭語と結語の組み合わせがずれている
「拝啓」で始めたのに「草々」で終える、「前略」で始めたのに時候のあいさつを書いている、といった組み合わせのずれは、気づく人には気づかれます。テンプレートには「拝啓」と「敬具」の組み合わせを最初から入れておき、本文だけを書き換えるようにすると、ずれが起きません。
用件が書かれていない
あいさつの文だけで終わり、何のための書類なのか、返事が必要なのかが書かれていない送付状もあります。受け取った人は、書類を見て用件を推測するしかありません。本文には必ず「何を送ったか」と「相手にしてほしいこと」の2つを書きます。返事が要らない場合も「ご確認いただけましたら幸いです」と書いておくと、相手が返事をするべきか迷わずに済みます。
書類の向きや順番がばらばら
複数の書類を送るとき、上下が逆さまの紙や、ページの順番が入れ替わった紙が混ざると、受け取った側は並べ直す手間がかかります。送る前に紙をそろえ、送付内容の一覧と同じ順番に重ねてから送ります。両面に印刷された書類は、FAXでは片面しか送れない機械が多いので、裏面も送る必要があるなら、片面ずつに分けて枚数に数えます。
FAXの代わりになる送り方
相手がFAX以外でも受け取れる場合は、ほかの送り方を選ぶことで、誤送信や紙の手間を減らせます。
- PDFにしてメールで送る … 書類をPDFにし、パスワードを付けるなどしてメールに添付します。届いたかどうかを返信で確かめやすく、紙のかすれも起きません
- インターネットFAXを使う … パソコンやスマートフォンからFAXを送受信できるサービスです。受け取ったFAXはPDFとして保存できるので、紙を印刷せずに管理できます
- 取引先の受発注の仕組みを使う … 相手の会社が受発注のWebサイトを用意している場合は、そちらで送ります
パソコンからFAXを送るサービスや複合機の機能を使う場合は、送付状もパソコンで作り、送る書類のPDFの1ページ目に付けてから送るのが一般的です。サービスによっては送付状のひな形を選べるものもありますが、項目の並びや敬称がこの記事で説明した形と合っているかを、一度自分の目で確かめてから使います。送信の結果が画面やメールで通知される場合は、その記録を保存しておくと、あとで「届いていない」と言われたときに、いつ、どの番号に、何枚送ったかを確かめられます。
どの方法を使う場合でも、送付状にあたる「誰から誰に、何を、何のために送るのか」を伝える文章は必要です。メールなら件名と本文に、FAXの送付状と同じ項目を書き込みます。
送付状をていねいに書ける人が信頼される理由
在宅ワークとフリーランスの仲介を長く運営してきた立場から見ると、事務や受発注を請け負って長く続く人ほど、書類の送り方がていねいです。送付状に枚数と書類の一覧があり、返事が必要なことと期限がはっきり書かれている。それだけで、受け取った担当者は迷わずに次の作業へ進めます。小さな配慮ですが、「この人に任せると手間がかからない」という評価は、こうした積み重ねから生まれます。
中間の手数料が乗らない直接の取引では、依頼主と受け手の間にやり取りを整える人がいません。書類の送り方や連絡のていねいさが、そのまま信頼につながります。
医療機関の受付や事務では、紹介状や検査の依頼など、今もFAXで書類をやり取りする場面が多くあります。医療事務の仕事に進みたい人は「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」で資格の内容を確かめられます。紙とFAXの手作業を減らしたいと考える会社に向けて、業務の見直しやAIの活用を手伝う仕事は「AIコンサル・業務活用支援のお仕事」で紹介しています。会社の業務全体を見て改善を助言する力を身に付けたい人には、経営の診断と助言の資格である「中小企業診断士」も選択肢になります。在宅で事務の仕事をする環境を整える制度は「テレワーク 助成金 2026」で確かめられます。
まずは自分の会社や仕事に合わせた送付状のテンプレートを1つ作り、差出人の連絡先と送付枚数の欄を入れておくところから始めてみてください。
よくある質問
Q. FAX送付状は必ず付けなければいけませんか?
法律で決まっているわけではありませんが、ビジネスでFAXを送るときは付けるのが一般的です。FAXは共用の機械で受け取ることが多く、送付状がないと誰あての書類か、何枚届くはずなのかが受け取った側に分かりません。社内のやり取りでも、宛先と差出人、枚数だけを書いた簡単な送付状を付けておくと、紛失や行き違いを防げます。
Q. 送付枚数は送付状を含めて数えますか?
含めて数えるのが一般的です。送付状1枚と書類2枚なら「3枚(本紙を含む)」のように書きます。「本紙を含む」と書き添えると、受け取った人が数え方で迷いません。途中で紙が詰まったり1枚だけ届かなかったりしたときに、相手がすぐ気づいて連絡できるよう、枚数は必ず正確に書いてください。
Q. 宛名に「御中」と「様」を両方付けてもよいですか?
両方を付けるのは誤りです。会社や部署あてなら「御中」、担当者個人あてなら「様」のどちらか一方だけを使います。担当者の名前が分かっているときは「株式会社〇〇 営業部 〇〇様」とし、名前が分からないときは「営業部 御中」か「営業部 ご担当者様」と書きます。役職がある場合は「部長 〇〇様」のように役職を名前の前に書きます。
Q. FAXを誤送信してしまったらどうすればよいですか?
すぐに上司や担当の部署に報告し、届いてしまった相手に連絡して書類を破棄してもらうよう頼みます。本来の相手にも、届くのが遅れることを伝えて送り直します。病歴などの慎重な扱いが求められる個人情報を含んでいた場合は、会社として報告が必要になることがあるので、自分だけで判断せず会社の決まりに沿って対応してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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