イベント後のアンケートで聞く質問例と、次の企画に活かす設問の選び方

@SOHO編集部
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イベント後のアンケートで聞く質問例と、次の企画に活かす設問の選び方

この記事のポイント

  • ✓イベント後のアンケートで聞く質問例を
  • ✓満足度・内容・運営・次回の意向・参加者の属性に分けて紹介します
  • ✓オンライン開催ごとの例文

イベント後のアンケートは、参加者の感想を集めるためだけのものではありません。次の企画で何を残し、何を変えるかを決めるための材料を集める道具です。質問の例を並べる前に「この答えで何を決めるのか」を考えておくと、答えやすく、集計したあとに使えるアンケートになります。

この記事では、イベント後のアンケートでよく使われる質問を、満足度、内容、運営、次回の意向、参加者の属性の5つに分けて例文で紹介します。そのうえで、セミナーや展示会などイベントの種類ごとの質問例、設問の並べ方と数、回収率を上げる配り方、集計して次の企画に活かす手順まで説明します。アンケートで「個別に相談したい」と答えた人への連絡まで漏れなく進めたい場合は、回答を担当と状況つきで管理できるHalictのような道具を使う方法もあります。

イベント後のアンケートで知りたいこと

イベント後のアンケートで知りたいことは、大きく分けて次の5つです。

  1. 満足度:イベント全体にどのくらい満足したか
  2. 内容の評価:どの話や展示が役に立ち、どれが物足りなかったか
  3. 運営の評価:日時、会場、配信、受付、案内は適切だったか
  4. 次回の意向:また参加したいか、どんなテーマを望むか
  5. 参加者の属性:どんな人が参加したか

このうち、すべてを毎回聞く必要はありません。たとえば毎年同じ会場で開く地域のイベントなら、運営の質問は前年に不満が多かった点だけに絞り、内容と次回の意向を厚くする、といった配分にします。初めて開くセミナーなら、どんな人が来たのかを知るために属性の質問を厚めにします。

大切なのは、5つの分類それぞれについて「この答えで何を決めるか」を1行で書けることです。「次回の会場を変えるか決める」「来年も同じ講師に頼むか決める」のように書けない質問は、聞いても使い道がないので外します。質問を減らすことは、参加者の負担を減らし、回答率を上げることにもつながります。

設問を選ぶ前に決めておくこと

質問の例を選ぶ前に、次の3つを決めておきます。

1つ目は、誰が結果を使うかです。主催者だけなのか、講師にも結果を渡すのか、協賛の企業に報告するのか。講師に渡すなら、講師ごとの評価を分けて聞く必要があります。協賛の企業に報告するなら、その企業の展示や紹介についての質問が要ります。

2つ目は、回答者が特定されるかどうかです。名前や連絡先を聞くアンケートと、聞かないアンケートでは、率直さが変わります。不満も含めて正直な意見を集めたいなら、名前を聞かない形にし、個別の連絡が必要な人には別の質問で連絡先を任意で書いてもらう形にします。

3つ目は、何で答えてもらうかです。会場で紙に書いてもらうのか、スマートフォンでフォームに答えてもらうのか、終了後にメールで依頼するのか。紙なら自由記述は短めに、フォームなら選択式を中心に、と形式に合わせて質問の作り方を変えます。

この3つは、アンケートの冒頭に書く依頼文の材料にもなります。誰が結果を使うのか、名前を聞くのか、どう答えてもらうのかが決まっていれば、「回答は主催者と講師が集計して使います。お名前は伺いません」のように、参加者が安心して答えられる説明をそのまま書けます。決めずに作り始めると、依頼文があいまいになり、正直な意見を書いてもらいにくくなります。

すべてのイベントで使える基本の質問例

まずは、イベントの種類を問わず使える基本の質問です。この中から3問から5問を選び、イベントに合わせた質問を加えていくと組み立てやすくなります。

満足度の質問

  • 本日のイベント全体の満足度を教えてください(5段階:とても満足、満足、どちらともいえない、不満、とても不満)
  • 本日のイベントに参加して、期待していたことは得られましたか(得られた、一部得られた、得られなかった)

満足度は、5段階の選択式で聞くのが一般的です。真ん中に「どちらともいえない」を入れるかどうかは意見が分かれますが、入れないと、どちらとも感じていない人が無理にどちらかを選び、結果がゆがみます。迷ったら入れておくほうが無難です。

推奨度の質問

  • 本日のイベントを、知人や同僚にすすめたいと思いますか(0から10で選択)

満足度より一段厳しい基準で参加者の気持ちを測れる質問です。毎回同じ聞き方で続けると、回ごとの比較に使えます。

自由記述の質問

  • 特に良かった点を1つ教えてください
  • 改善してほしい点があれば教えてください

自由記述は、イベントの最後に2問までにとどめます。「良かった点」と「改善点」を分けて聞くと、それぞれ書きやすくなります。

内容についての質問例

セミナーや講演のように、話の内容が中心のイベントでは、内容の評価がもっとも大切な情報になります。聞き方は、全体の印象ではなく、個別の部分を指して聞くのがこつです。この点について、イベントの運営を支援する会社は次のように説明しています。

イベントアンケートの質問は、的を絞ることが大切です。例えば「感想を自由に記述してください」よりも「一番興味を持った内容はどこでしたか?」「不要と感じた部分はどこでしたか?」という質問の方が、簡単に答えられます。 出典: spiral-platform.co.jp

これを踏まえた質問の例です。

  • 最も興味を持ったプログラムを1つ選んでください(単一回答:プログラムの一覧から)
  • 内容の難しさはいかがでしたか(易しすぎた、ちょうどよい、難しすぎた)
  • 時間の長さはいかがでしたか(短かった、ちょうどよい、長かった)
  • 本日の内容を、ご自身の仕事や生活でどのくらい使えそうですか(すぐに使える、いずれ使える、使えそうにない)
  • 講師の説明のわかりやすさを教えてください(5段階、講師ごと)

「難しさ」と「時間の長さ」は、「ちょうどよい」を真ん中に配置した3択で聞くと、次回の調整の方向がそのまま分かります。「難しすぎた」が多ければ前提の説明を加える、「長かった」が多ければ休憩を入れるか時間を短くする、という判断につながります。

運営についての質問例

運営の質問は、参加者が当日に感じた不便を拾うためのものです。内容が良くても、会場が分かりにくい、音声が聞き取りにくい、といった不便があると、満足度は下がります。

会場で開くイベント

  • 開催の日時はいかがでしたか(参加しやすかった、参加しにくかった)
  • 会場までの案内はわかりやすかったですか(わかりやすかった、わかりにくかった)
  • 会場の広さや席の配置はいかがでしたか(快適だった、窮屈だった、広すぎた)
  • 受付はスムーズでしたか(スムーズだった、待ち時間があった)

オンラインで開くイベント

  • 映像や音声に問題はありましたか(問題なかった、ときどき途切れた、見られない時間があった)
  • 参加の方法(URLの案内や入室の手順)はわかりやすかったですか
  • 質問の受け付け方はいかがでしたか(質問しやすかった、質問しにくかった)

オンラインのイベントでは、配信の不具合が参加者の端末や回線の事情によることもあります。「問題があった」と答えた人に、どの端末で見ていたかを任意で聞いておくと、主催者の側の問題か、参加者の環境の問題かを切り分けやすくなります。

次回の企画に活かす質問例

次回の企画に直接つながるのが、この分類の質問です。参加者は次に何を望んでいるかを聞きます。

  • 次回のイベントにも参加したいと思いますか(ぜひ参加したい、内容によっては参加したい、参加しない)
  • 今後取り上げてほしいテーマを選んでください(複数回答:テーマの候補の一覧と「その他」)
  • 参加しやすい曜日と時間帯を選んでください(複数回答)
  • 参加しやすい開催の形を選んでください(会場、オンライン、どちらでもよい)
  • 次回の開催のお知らせを受け取りたいですか(はい、いいえ)

テーマの候補は、主催者の側で3つから6つ程度を用意し、最後に「その他」の欄を付けます。候補なしで「取り上げてほしいテーマを自由にお書きください」と聞くと、答えが散らばって集計に手間がかかり、書く側も思いつかずに空欄のままになりがちです。

「お知らせを受け取りたいか」は、次回の集客に直結する質問です。「はい」と答えた人には連絡先を書いてもらう欄を用意し、受け取りを希望した人にだけ送る形にします。

参加者の属性を聞く質問例

属性の質問は、どんな人が参加したかを知り、次回の告知先を決めるのに使います。

  • このイベントを知ったきっかけを教えてください(単一回答:主催者からのメール、SNS、知人の紹介、Webサイト、チラシ、その他)
  • ご職業や立場を教えてください(単一回答:業種や役職の一覧から)
  • このイベントへの参加は何回目ですか(初めて、2回目、3回目以上)

「知ったきっかけ」は、告知の効果を測るためにいちばん役に立つ質問です。SNSでの告知に力を入れたのに、参加者の多くはメールで知っていた、という結果なら、次回の告知の配分を見直す材料になります。

年齢や性別などの個人的な属性は、本当に分析に使う場合だけ聞きます。使わない属性を聞くと、答えにくさから回答をやめる人が出るうえ、個人の情報を不必要に預かることになります。聞く場合は「答えたくない」の選択肢を必ず入れておきます。

イベントの種類ごとの質問例

ここまでの基本の質問に加えて、イベントの種類ごとに聞いておきたい質問を挙げます。

企業のセミナー

  • 本日の内容について、詳しい説明を希望しますか(希望する、資料だけ欲しい、希望しない)
  • 現在、本日のテーマに関して検討していることはありますか(具体的に検討中、情報を集めている段階、特にない)

企業のセミナーでは、参加者の検討の段階を知る質問が欠かせません。「詳しい説明を希望する」と答えた人は、個別の連絡を待っている可能性が高いため、早めの対応が求められます。

展示会や見本市

  • 訪問したブースや展示で、印象に残ったものを選んでください(複数回答)
  • 会場内の案内(地図や表示)はわかりやすかったですか
  • 来場の目的を教えてください(情報収集、商談、取引先へのあいさつ、その他)

地域のイベントやお祭り

  • どなたと参加しましたか(1人、家族、友人、その他)
  • 特に楽しかった催しを選んでください(複数回答)
  • 来年もあるとうれしい催し、新しくあるとうれしい催しを教えてください

地域のイベントでは、家族連れや高齢の方も多いため、紙のアンケートを用意するか、スマートフォンで答える場合も文字を大きく、質問を少なくします。

社内イベントや研修

  • 本日の内容は、今後の業務に役立ちそうですか(5段階)
  • 同じ形式のイベントがあれば、また参加したいですか

社内のイベントでは、回答が評価につながるのではと心配する人がいます。名前を聞かない形にし、そのことをアンケートの冒頭で伝えます。

設問の並べ方と数

設問を選んだら、並べる順番と全体の数を決めます。イベントの記念品などを扱う会社は、並べ方について次のように説明しています。

設問に優先順位をつけ、一番知りたい質問を序盤に設定するようにしましょう。イベント中は何かと忙しいため、アンケート回答に十分な時間を確保できない参加者がいることを考慮して設問の順番を検討するのがポイントです。 出典: tohgashi.co.jp

途中で回答をやめる人がいても、最初の数問の答えは集まります。いちばん知りたい質問を最初に配置するのはそのためです。

並べ方の基本の順番は次のとおりです。

  1. 全体の満足度(または推奨度)
  2. 内容の評価(いちばん知りたいこと)
  3. 運営の評価
  4. 次回の意向
  5. 属性
  6. 自由記述(良かった点、改善点)
  7. 連絡先(任意)

満足度を最初に聞くのは、細かな質問に答えたあとだと、その中で思い出した不満に引きずられて、全体の印象とは違う点を付けやすくなるためです。属性と連絡先を後ろに配置するのは、答えるのに抵抗を感じる質問を最初に見せると、そこで回答をやめる人が出るためです。

全体の数は、会場で答えてもらうなら5問から7問、終了後にメールで依頼するなら10問程度までが目安です。答えにかかる時間は3分以内を目指します。質問の数とかかる時間をアンケートの冒頭に書いておくと、最後まで答えてもらいやすくなります。

答えやすくするための聞き方のこつ

同じ内容を聞いても、聞き方によって答えやすさは大きく変わります。よくある失敗と直し方を挙げます。

1つ目は、1つの質問で2つのことを聞く失敗です。「内容と講師の説明に満足しましたか」と聞くと、内容には満足したが説明は分かりにくかった人は答えに困ります。内容と説明は別の質問に分けます。

2つ目は、答えを誘導する聞き方です。「大好評だった〇〇の講演はいかがでしたか」のように、質問の文に評価を含めると、否定的な答えを書きにくくなります。評価の言葉は質問に入れず、「〇〇の講演はいかがでしたか」と聞きます。

3つ目は、選択肢の偏りです。満足度の選択肢を「とても満足、満足、やや満足、不満」のように満足の側だけ細かくすると、結果が満足の側に寄ります。良い側と悪い側の数をそろえます。

4つ目は、専門の言葉や内輪の言葉です。主催者の側で使っている言葉(プログラムの略称や社内の呼び名)は、参加者には通じないことがあります。参加者が当日目にした言葉で書きます。

5つ目は、回答の必須を付けすぎる失敗です。フォームでは質問ごとに回答を必須にできますが、すべてを必須にすると、答えにくい質問が1つあるだけで送信できず、それまでの答えもすべて失われます。必須にするのは、満足度のような中心の質問だけにとどめ、自由記述や属性は任意にします。

6つ目は、答えの単位がそろわない聞き方です。「どのくらいの頻度で参加していますか」と自由に書いてもらうと、「月1回」「たまに」「年に数回」と答えがばらばらになり、集計できません。頻度や金額、人数のように数で比べたい質問は、範囲を区切った選択肢で聞きます。

紙とフォーム、どちらで集めるか

アンケートを紙で配るか、スマートフォンやパソコンで答えるフォームにするかは、参加者の層と会場の状況で決めます。それぞれの利点と注意点を整理しておきます。

紙のアンケートの利点は、誰でもすぐに答えられることです。スマートフォンを持っていない人や、操作に慣れていない人も答えられ、その場で回収できるので回収率も高くなりやすい方法です。一方で、集計のために回答を表に打ち込む手間がかかり、自由記述の字が読み取れないこともあります。筆記用具とクリップボードの用意、回収箱の置き場所など、当日の準備も必要です。

フォームの利点は、集計の手間がほとんどかからないことです。回答はそのまま表にたまり、選択式の質問は自動でグラフになります。点数によって次の質問を変える、といった紙ではできない作り方もできます。一方で、QRコードを読み取る手間があるため、案内が足りないと回答率が下がります。会場の電波が弱いと、送信できずに諦める人も出ます。

迷ったときは、フォームを基本にして、紙も少しだけ用意しておく方法がおすすめです。スマートフォンで答えにくい人には紙を渡し、あとで主催者がフォームに打ち込めば、集計を1つにまとめられます。地域のイベントや高齢の方が多いイベントでは、紙の割合を多めに見込んでおきましょう。

冒頭の依頼文とお礼の文面の例

アンケートの冒頭の文と、送信したあとに表示するお礼の文も、回答率と回答の質に影響します。

冒頭の文には、アンケートの目的、質問の数とかかる時間、回答の扱いの3つを書きます。

文面の例:「本日はご参加いただきありがとうございました。次回のイベントをより良いものにするため、アンケートへのご協力をお願いします。質問は7問、2分ほどで終わります。いただいた回答は集計して今後の企画に使い、個人が特定される形で公開することはありません。」

連絡先を聞く質問を入れる場合は、その質問の近くに、何のために使うかを書いておきます。「資料の送付と、次回のご案内のみに使います」のように、使い道を具体的に書くと、安心して書いてもらえます。

お礼の文には、回答がどう生かされるかを一言添えます。「いただいたご意見は、次回の内容と運営の見直しに使わせていただきます」と書いておき、次回のイベントの告知で「前回のアンケートで多かったご要望を受けて、休憩の時間を延ばしました」と伝えれば、アンケートに答えることの意味が参加者に伝わり、次回の回答率の向上にもつながります。

回収率を上げる配り方

どれだけ良い質問を作っても、答えてもらえなければ意味がありません。回収率を上げるために、配り方を工夫します。

会場で開くイベントでは、終了の直前に答えてもらう時間を2分から3分取るのが効果的です。帰り道に答えてもらおうとすると、多くの人が忘れてしまいます。フォームで答えてもらう場合は、スクリーンや配布資料にQRコードを載せ、その場でスマートフォンから答えてもらいます。

オンラインのイベントでは、終了の直前にチャットでアンケートのURLを案内し、終了後のメールにも同じURLを載せます。配信の最後の画面にURLとQRコードを表示しておくのも有効です。

終了後にメールで依頼する場合は、イベントの翌日までに送ります。日がたつほど記憶が薄れ、回答率も下がります。締め切りは1週間程度にし、締め切りの数日前に1回だけ再度のお願いを送ります。

資料の送付や録画の公開をアンケートの回答と結び付ける方法もあります。「アンケートにご回答いただいた方に、本日の資料をお送りします」のように案内すると、回答率は上がりやすくなります。ただし、資料が目当ての短い回答が増えることもあるため、自由記述の質問は任意にしておくのが無難です。

集計して次の企画に活かす手順

回答が集まったら、次の順番で集計し、次の企画に活かします。

まず、選択式の質問を集計します。満足度の分布、最も興味を持ったプログラム、知ったきっかけなどを、件数と割合で表にします。スプレッドシートを使えば、ピボットテーブル(表のデータを項目ごとに数え直して別の表に整理する機能)で、質問ごとの件数をすぐに出せます。

次に、選択式の質問どうしを組み合わせて見ます。たとえば「初めての参加者」と「2回目以上の参加者」で満足度を比べると、初めての人には説明が足りなかった、といったことが見えてきます。ただし、1つの区分の人数が少ないと数字はぶれやすいので、区分は2つか3つにとどめます。

続いて、自由記述を読みます。数が多い場合は、読みながら「時間」「内容の難しさ」「会場」「配信」のような分類のラベルを付け、ラベルごとの件数を数えます。件数の多いラベルが、次回に優先して直す点の候補です。

最後に、結果を1枚の振り返りの資料にします。資料には、参加者の数、回答の数、満足度、良かった点の上位3つ、改善点の上位3つ、次回に変えることを書きます。この資料を次回の企画の最初の打ち合わせで見返すと、同じ失敗を繰り返さずに済みます。講師や協賛の企業に結果を渡す場合も、この資料を元に、相手に関係する部分を抜き出して渡します。

結果を講師や協賛の企業に渡すとき

アンケートの結果は、主催者だけでなく、講師や協賛の企業にとっても大切な情報です。渡し方を工夫すると、次回の協力も得やすくなります。

講師に渡す場合は、その講師のプログラムについての評価と、自由記述のうちその講師に関係するものを抜き出して渡します。ほかの講師の評価と並べて見せると、比べられているように感じさせてしまうことがあるため、渡すのはその講師の分だけにします。厳しい意見が含まれる場合も、言葉を和らげすぎず、要旨は正確に伝えます。改善の手がかりになるのは、むしろ厳しい意見のほうだからです。

協賛の企業に渡す場合は、参加者の数、属性の内訳、その企業の展示や紹介についての評価をまとめます。協賛の効果を測りたい企業にとっては、どんな人が来て、どのくらい関心を持ったかが知りたい情報です。連絡先などの個人の情報は、参加者がその企業への提供に同意している場合を除いて含めません。

渡す時期は、イベントからあまり日を空けないようにします。目安として2週間以内に渡せば、相手も当日の記憶が残っているうちに結果を読めます。結果と一緒に、次回に変えようと考えていることを添えると、相手からも意見をもらいやすくなります。

会場とオンラインを組み合わせたイベントの注意

会場での参加とオンラインでの参加を同時に受け付けるイベントでは、アンケートにも工夫が要ります。2つの参加者は、同じイベントでも体験がまったく違うからです。会場の参加者は空調や座席の快適さを気にし、オンラインの参加者は映像や音声の質を気にします。

1つのアンケートで両方に答えてもらう場合は、最初に「本日はどちらで参加しましたか」と聞き、答えによって運営の質問を分けます。フォームの「回答に応じてセクションに移動」の機能を使えば、会場の参加者には会場についての質問を、オンラインの参加者には配信についての質問を出せます。Googleのヘルプによると、この機能は多肢選択式とプルダウンの質問で使えます。

集計のときは、満足度や内容の評価を参加の形ごとに分けて見ます。会場の参加者の満足度が高く、オンラインの参加者の満足度が低い場合、内容の問題ではなく、配信の問題である可能性が高くなります。質疑応答の時間に、オンラインからの質問が取り上げられなかった、といった不満もよく見られるので、質問の受け付け方についての質問を入れておくと、次回の改善につながります。

回答に含まれる個人の情報の扱い

アンケートで名前や連絡先、所属を聞く場合は、その情報の扱いにも気を配ります。

まず、聞く項目を必要なものだけに絞ります。資料を送るだけならメールアドレスがあれば足り、電話番号や住所は要りません。必要のない情報を預かると、その分だけ管理の責任が増えます。

次に、回答の表を見られる人を絞ります。集計の結果は関係者で広く共有してかまいませんが、連絡先を含む表は、連絡を担当する人だけが見られるようにします。講師や協賛の企業に結果を渡す場合は、連絡先の列を除いた集計だけを渡すのが基本です。

最後に、使い道を守ります。「資料の送付と次回のご案内のみに使います」と書いて集めた連絡先を、別の商品の案内に使うことはできません。業種や扱う情報によって求められることは変わるため、扱いに迷う場合は、社内の担当や専門家に確かめてください。

個別の連絡が必要な回答を漏らさない

イベントのアンケートには、集計するだけでなく、1件ずつ対応が要る回答が混ざります。「詳しい説明を希望する」「資料が欲しい」「次回のお知らせを受け取りたい」と答えた人には、主催者の側から連絡をする必要があります。とくに企業のセミナーでは、詳しい説明を希望した人への連絡の速さが、その後の商談につながるかどうかを左右します。

ところが、回答をスプレッドシートで受けて、連絡はメールソフトで送る、という流れでは、誰が連絡したか、どこまで進んだかが見えにくくなります。参加者が多いイベントでは、連絡の漏れや二重の連絡が起きやすくなります。

Googleフォームは、アンケートを作って回答を集計するところまでなら無料で十分に役立ちます。そのうえで、回答のあとの連絡を担当を決めて漏れなく進めたい場合は、フォームと回答の管理を1つにした道具を使う方法があります。その1つがHalictです。公式サイトの案内では、Halictはフォームを作り、届いた回答を1件ごとに担当と状況(ステージ)つきで管理し、同じ画面から返信を送れます。評価や選択肢など12種類の項目でアンケートを作れ、回答者には1画面に1問ずつ表示されます。料金のページによると、フリーのプランはメンバー1人までで、フォームの数と回答の数は無制限です。メンバー10人までのチームのプランは月額7,800円(税抜)で、次回の案内のような一斉のメールと、その開封の計測も使えます。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

アンケートで「連絡を希望する」と答えた人の回答だけに担当を決めて、状況を「未対応」「連絡済み」「完了」と進めていけば、イベントが終わったあとの連絡を、誰が、どこまで進めたかを1つの画面で確かめられます。

イベントの仕事に関わる人へ

イベント後のアンケートの設計や集計は、イベントの運営を支える仕事の一部として、在宅で請け負われることもあります。アンケートの作成、回答の集計、振り返りの資料づくりは、パソコンがあれば場所を選ばずにできる作業です。マーケティングの視点から集客や結果の分析まで担いたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、どのような依頼が出ているかの傾向を確かめられます。イベントの記録や紹介の映像の制作に関わる人は、結婚式・イベント・記念動画のお仕事が参考になります。

2004年から在宅ワークと業務委託の仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、イベントの仕事で継続して頼られる人は、当日の作業だけで終わらせない人です。アンケートの結果から「次回はこの点を変えましょう」と具体的に提案し、主催者が次の企画を考え始めるときに声がかかる関係を作っています。1回のイベントを手伝う人から、毎回のイベントを一緒に良くしていく人へ。その違いを生むのが、アンケートの結果を読み解いて言葉にする力です。

イベントの仕事は、主催者と直接やり取りできるほうが進めやすい分野でもあります。当日までの細かな変更や、終わったあとの振り返りを、主催者と何度も相談して決めることが多いためです。仲介の手数料がかからない直接のやり取りなら、同じ予算でも打ち合わせと調整に時間を使え、受け手の手取りも厚くなります。

よくある質問

Q. イベント後のアンケートは何問くらいが適切ですか?

会場でその場で答えてもらうなら5問から7問、終了後にメールで依頼するなら10問程度までが目安です。答えにかかる時間は3分以内を目指し、質問の数とかかる時間をアンケートの冒頭に書いておくと、最後まで答えてもらいやすくなります。結果で何を決めるかが説明できない質問は外して、数を絞ってください。

Q. 満足度の質問に「どちらともいえない」を入れるべきですか?

迷ったら入れておくほうが無難です。真ん中の選択肢がないと、特にどちらとも感じていない人が無理に満足か不満のどちらかを選び、結果がゆがみます。5段階で、良い側と悪い側の選択肢の数をそろえることも大切です。選択肢の偏りは、結果を実際より良く、または悪く見せる原因になります。

Q. アンケートの回収率を上げるにはどうすればよいですか?

会場のイベントなら終了の直前に2分から3分の回答の時間を取り、QRコードでその場で答えてもらうのが効果的です。オンラインならチャットと終了後のメールの両方でURLを案内します。メールで依頼する場合は翌日までに送り、締め切りの数日前に1回だけ再度のお願いを送ります。

Q. アンケートで「詳しい説明を希望する」と答えた人にはいつ連絡すべきですか?

できるだけ早く、目安としてはイベントの記憶が新しいうちに連絡するのが望ましいです。日がたつほど関心は薄れていきます。連絡の漏れや二重の連絡を防ぐため、該当する回答ごとに担当者を決め、未対応、連絡済み、完了といった状況を記録しながら進めると、誰がどこまで対応したかを確かめやすくなります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年8月24日最終更新:2026年10月15日
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