ドローンの2等免許を取る手順と、空撮や点検の副業での使い道


この記事のポイント
- ✓ドローンの2等免許(二等無人航空機操縦士)を取る手順を
- ✓DIPS2.0の登録から講習
- ✓交付申請まで順番に解説します
ドローンの2等免許とは、国土交通省の国家資格「二等無人航空機操縦士」のことです。正式には免許ではなく「技能証明」と呼びますが、自動車の免許のように、国が操縦の知識と技能を証明するものなので、2等免許という呼び方が広く使われています。
副業で空撮や点検の仕事をしたい人にとって、2等免許は「なくても飛ばせるが、あると手続きと信頼の面で有利になる」資格です。この記事では、取得までの手順を1つずつ順番に並べ、試験の形式、手数料、勉強の進め方、そして副業での使い道までを、授業のように整理して解説します。ここが試験に出る、というポイントも途中で示していきます。
2等免許で何ができるようになるか
カテゴリーⅡの飛行に対応する資格
国土交通省の制度では、ドローンの飛行を危険の度合いでカテゴリーⅠからⅢに分けています。2等免許は、このうちカテゴリーⅡの飛行に必要な技能を証明する資格です。カテゴリーⅡとは、人口集中地区の上空、夜間、目視外、人や物との距離が30m未満といった「特定飛行」を、第三者が立ち入らないよう管理したうえで行う飛行のことです。
指定試験機関の日本海事協会は、制度の全体像を次のように説明しています。
技能証明は、カテゴリーⅢ飛行に必要な技能に係る一等無人航空機操縦士と、カテゴリーⅡ飛行に必要な技能に係る二等無人航空機操縦士との2つに区分され、合格した試験に応じて無人航空機の種類又は飛行の方法について限定をされます。 出典: ua-remote-pilot-exam.com
2等免許があると何が変わるか
2等免許の効果は、使う機体によって変わります。
・第二種機体認証を受けた機体と組み合わせる場合:カテゴリーⅡの飛行の多くを、飛行ごとの国の許可・承認なしで行える
・機体認証のない機体を使う場合:許可・承認は引き続き必要だが、申請の資料の一部を省略できる
機体認証とは、その機体が安全の基準を満たしていることを国が確かめる制度のことです。なお、機体認証があっても、空港の周辺、地表から150m以上の高さ、催し場所の上空、危険物の輸送、物件の投下、一定の重量以上の機体の飛行は、飛行ごとの許可・承認が必要とされています。
ここが試験に出ます。「2等免許があれば何でも飛ばせる」は誤りで、機体の認証と飛行の内容の組み合わせで手続きが決まる、という考え方は学科試験の規則の分野で繰り返し問われます。
民間資格との違い
国土交通省が令和7年11月に公表した資料では、令和7年12月の審査要領の改正で、民間の技能認証による申請資料の省略の運用を廃止し、改正後に省略できるのは国の技能証明を保有している場合とする方針が示されました。民間資格で手続きを短くできた運用がなくなるため、仕事でドローンを使うなら、2等免許の価値は以前より高まっています。
2等免許と1等免許の違い
対応する飛行の違い
1等免許(一等無人航空機操縦士)は、第三者の上空を飛ぶカテゴリーⅢの飛行に対応する資格です。荷物の配送や、人が行き交う場所の上空での飛行など、最も危険の度合いが高い飛び方を担います。2等免許はその一段下のカテゴリーⅡに対応します。副業の空撮や点検の多くは、第三者が立ち入らないよう管理したうえでの飛行なので、2等免許で足りる場面がほとんどです。
試験の難しさの違い
学科試験を比べると違いがよく分かります。1等は三肢択一式70問を75分で解き、合格の目安は正答率90%程度です。2等は50問を30分、目安は80%程度です。手数料も、1等の学科試験は9,900円、2等は8,800円と差があり、1等は交付の際に登録免許税3,000円も納めます。
どちらから取るべきか
これから資格を取る人は、まず2等を取り、仕事の幅を広げたくなった段階で1等を検討する順番が現実的です。1等が必要になるのは、第一種機体認証を受けた機体で第三者の上空を飛ばす仕事に限られます。副業として始める段階で、いきなり1等を目指す必要はありません。
限定変更の考え方
基本の範囲と、外せる限定
2等免許を取ると、基本では「昼間」「目視内」「最大離陸重量25kg未満」の範囲で飛ばす資格になります。夜間に飛ばしたい、目で見えない範囲まで飛ばしたい、25kg以上の機体を使いたい場合は、それぞれの限定を外す必要があります。これを限定変更と呼びます。
仕事の内容から逆算する
限定変更が要るかどうかは、受けたい仕事の内容で決まります。夜景の空撮やライトアップの撮影をしたいなら夜間飛行の限定変更が、広い範囲の点検や測量をしたいなら目視外飛行の限定変更が候補になります。限定変更は、最初の取得のときにまとめて受けることも、後から受けることもできます。マルチローターの二等の限定変更の実地試験の手数料は19,800円で、講習機関で受ける場合は別に受講料がかかります。最初は基本だけを取り、依頼が見えてから広げると、費用を抑えられます。
講習機関選びで失敗しないための質問リスト
申し込む前に聞いておくこと
講習機関のホームページだけでは分からないことも多いので、申し込む前に次の質問を問い合わせておくと安心です。
・自分の民間資格と飛行時間で、経験者コースを受けられるか
・修了審査に落ちた場合、追加の講習や再審査にいくらかかるか
・雨の日の講習は屋内で行うのか、日程が変わるのか
・講習で使う機体は、自分が仕事で使う予定の機体に近いか
・修了してから指定試験機関の学科試験を受けるまでに、何か支援があるか
安さだけで選ばない
受講料の安さだけで選ぶと、講習の日程が合わない、練習の時間が足りない、といった理由で結局遠回りになることがあります。仕事にすることを考えるなら、講習の後に相談できる体制や、実際の業務でドローンを使っている講師がいるかどうかも判断材料になります。
学科試験の科目別の勉強ポイント
規則の科目
無人航空機に関する規則の科目は、航空法と、それ以外の法令(重要施設の周辺の上空での飛行を禁じる法律、電波法など)を扱います。ここが試験に出ます。特定飛行に当たる空域と飛行の方法の一覧、機体の登録の対象となる重量、技能証明の有効期間など、数字と条件の組み合わせは確実に覚えます。似た数字が多いので、一覧表を自分で書いて覚えるのが効果的です。
システムの科目
無人航空機のシステムの科目は、機体の種類ごとの特徴、飛ぶ仕組み、電池やモーターなどの部品の働きを扱います。理科の知識に苦手意識がある人もいますが、出題は基本的な仕組みの理解が中心です。図を見ながら、なぜ機体が上昇や前進をするのかを言葉で説明できるようにしておくと、選択肢を見分けやすくなります。
操縦者と運航体制の科目
操縦者及び運航体制の科目は、操縦者の心構え、補助者の役割、飛行の計画と記録などを扱います。実際の仕事の流れをイメージしながら読むと理解しやすい分野です。飛行の前に何を確かめ、飛行中に何に気をつけ、飛行の後に何を記録するか、という順番で整理すると覚えやすくなります。
リスク管理の科目
運航上のリスク管理の科目は、気象、電波の障害、機体の不具合、事故が起きたときの対応などを扱います。どの場面でどんな危険があり、どう備えるかを問う問題が中心です。風の強さや気温が機体に与える影響など、実際の飛行で役立つ知識も多いので、試験のためだけでなく仕事の安全のために丁寧に学んでおきたい科目です。
取得までの手順
全体の流れ
2等免許を取る流れは、次の7つのステップです。
- DIPS2.0で本人確認をして、技能証明申請者番号を取得する
- 登録講習機関(国に登録されたドローンスクール)を選んで申し込む
- 講習を受け、修了審査に合格する
- 指定試験機関の試験申込システムにアカウントを登録する
- 学科試験を受ける
- 身体検査を受ける
- 国土交通省に技能証明書の交付を申請する
登録講習機関の講習を修了すれば、指定試験機関での実地試験が免除されます。講習を受けずに、指定試験機関で学科試験、実地試験、身体検査をすべて受ける方法もあり、こちらは一発試験と呼ばれます。
ステップ1:技能証明申請者番号を取る
DIPS2.0とは、国土交通省が運営するドローンの手続きのためのシステムのことです。マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなどで本人確認を行うと、技能証明申請者番号が発行されます。この番号は、講習の申し込みと試験の申し込みの両方で使い、一度取れば繰り返し使えます。最初にこの番号を取っておかないと、後のステップに進めません。
ステップ2:登録講習機関を選ぶ
講習機関を選ぶときは、次の点を比べます。
・初学者コースと経験者コースのどちらに当てはまるか、その条件
・講習の日数と、平日か週末か
・修了審査に落ちた場合の再審査の費用
・自宅からの通いやすさ、宿泊の要否
・講習で使う機体の種類
経験者の条件は講習機関ごとに違います。たとえば、ある講習機関は次のように定めています。
「経験者」としての要件は国土交通省が指定する講習団体が発行した民間技能保持者にて飛行時間が10時間以上を要するものとします。 出典: jpndo.com
同じ講習機関の案内では、二等のコースは初学者で4日、経験者で2日のカリキュラムに、修了審査の1日が加わるとされています。経験者として扱われれば、日数も費用も大きく変わるので、手元の認定証と飛行の記録を確かめてから申し込みます。
ステップ3:講習と修了審査
講習は、学科の講習と実地の講習に分かれます。実地の講習では、離陸、ホバリング(空中での静止)、決められた経路の飛行、着陸などを繰り返し練習し、最後に修了審査を受けます。修了審査に合格すると、指定試験機関の実地試験が免除されます。
ステップ4から6:学科試験と身体検査
講習を終えたら、指定試験機関の試験申込システムで学科試験と身体検査を申し込みます。学科試験はテストセンターのパソコンで解答するCBT方式です。身体検査は、運転免許証などの公的な証明書を出す書類での受検を選ぶと、会場に行かずに済みます。
ステップ7:交付の申請
試験に合格したら、DIPS2.0で国土交通省に技能証明書の交付を申請し、手数料を納めます。国土交通省の案内では、二等の技能証明書は審査の完了後から10開庁日が交付の目安です。技能証明書が郵送で届いて、ようやく2等免許を持ったことになります。
試験の形式と合格の目安
学科試験
二等の学科試験の形式は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 形式 | 三肢択一式 50問 |
| 時間 | 30分 |
| 方式 | CBT方式 |
| 合格の目安 | 正答率80%程度 |
| 合格の有効期間 | 合格の通知日から2年間 |
日本海事協会は、合格に最低限必要な正答率を試験開始当初で80%程度とし、問題の改定後も同程度になるよう統計的に設定すると説明しています。1問あたりにかけられる時間は36秒です。考え込む時間はほとんどないので、迷わず答えられるまで知識を固めておく必要があります。
出題の範囲は教則
出題の範囲は、国土交通省の「無人航空機の飛行の安全に関する教則」です。科目は、無人航空機に関する規則、無人航空機のシステム、操縦者と運航体制、運航上のリスク管理の4つに分かれます。2026年7月14日からは、教則の第5版に準拠した内容になっています。
ここが試験に出ます。教則が改定されたときは、変わった部分が出題されやすいと考えて準備するのが定石です。国土交通省は第4版からの変更履歴を公開しているので、必ず目を通しておきます。
身体検査の基準
二等の身体検査の基準は、視力が両眼で0.7以上かつ一眼でそれぞれ0.3以上、赤・青・黄の色の識別ができること、後方2mの距離からの通常の会話が聞き取れること、などです。眼鏡や補聴器などで基準を満たせる場合は、条件付きで技能証明を受けられることもあります。
費用の目安
指定試験機関の手数料
日本海事協会が公表している二等の手数料(非課税)は次のとおりです。
| 項目 | 手数料 |
|---|---|
| 学科試験 | 8,800円 |
| 実地試験(マルチローター・基本) | 20,400円 |
| 実地試験(マルチローター・限定変更) | 19,800円 |
| 身体検査(書類での受検) | 5,200円 |
| 身体検査(会場での受検) | 19,900円 |
登録講習機関の講習を修了した人は実地試験が免除されるので、実地試験の手数料はかかりません。そのかわり、講習機関の受講料がかかります。受講料は機関ごとに自由に決められており、国土交通省も各機関に問い合わせるよう案内しています。これに国土交通省への交付の手数料が加わります。
一発試験と講習、どちらが安いか
一発試験なら講習の受講料はかかりませんが、実地試験に落ちるたびに手数料がかかり、日本海事協会は実地試験の予約が大変取りづらくなっていると注意しています。操縦の経験が少ない人は、講習を受けたほうが、結果的に時間も費用も読みやすくなります。経験が十分にあり、練習の場所も確保できる人なら、一発試験も選択肢になります。
合格のための勉強の進め方
2週間の学科の学習計画
学科試験の勉強は、次のような2週間の計画が一つの目安になります。1日30分から1時間を想定しています。
| 期間 | やること |
|---|---|
| 1日目から3日目 | 教則を通読し、4つの科目の全体像をつかむ |
| 4日目から7日目 | 規則の科目を重点的に読み、問題を解く |
| 8日目から11日目 | システム、運航体制、リスク管理の科目の問題を解く |
| 12日目から14日目 | 間違えた問題だけを繰り返し、時間を計って模擬問題を解く |
規則の科目を早めに固めるのは、数字や条件の暗記が多く、得点の差がつきやすいからです。たとえば「人や物件から何m未満が特定飛行になるか」「何m以上の高さが特定飛行の空域か」といった数字は、確実に覚えておきたいところです。
テキストを読むだけで終わらせない
資格の勉強で一番大事なのは、テキストを読んで分かったつもりにならないことです。資格試験を何度か受けてきた経験から言えば、テキストは数日で読み終わっても、問題を解くと思った以上に解けずに焦るものです。読んだら必ず問題を解き、解けなかったところだけ教則に戻る。この往復を繰り返すと、知識が試験で使える形に変わっていきます。
実技は課題ごとに分けて練習する
実地の講習や試験に向けた練習では、課題を分けて1つずつ仕上げます。ホバリングで機体を同じ位置に保つ、決められた経路を一定の速さで飛ぶ、緊急時に安全に着陸させる。それぞれを数字で記録すると、上達が見えて練習が続けやすくなります。スマートフォンで自分の操縦を撮影して見返すと、機体の向きがずれる癖などに気づけます。
時間配分を体で覚える
2等の学科試験は30分で50問なので、1問に36秒しか使えません。本番で慌てないためには、模擬問題を解くときに必ず時間を計ります。最初は時間内に終わらなくても構いません。何度か繰り返すうちに、すぐ答えられる問題と考える必要がある問題の見分けがつくようになります。迷った問題は印をつけていったん飛ばし、最後にまとめて見直すという解き方を、練習の段階から身につけておきます。
間違えた問題の分類
間違えた問題は、知識がなかったのか、問題文を読み違えたのか、2つの選択肢で迷ったのかに分けて記録します。知識がなかった問題は教則に戻って確かめ、読み違えは「〜でないもの」のような問い方に印をつける習慣で防ぎます。迷った問題は、2つの選択肢の違いを自分の言葉で説明できるまで調べます。分類して記録すると、残りの勉強時間をどこに使えばよいかがはっきりします。
試験当日のチェックリスト
・本人確認の書類と、受験の予約の確認画面
・会場までの道順と、到着の目安の時刻
・試験の前日にもう一度見直す、規則の数字の一覧
練習の場所と時間の確保
練習場所の探し方
2等免許を取るための練習も、取った後の技能の維持も、安全に飛ばせる場所がなければ始まりません。人口集中地区の外で、人や建物から十分に離れた場所が理想です。選択肢としては、ドローンの練習場として貸し出している施設、講習機関が開放している練習日、所有者の了解を得た私有地などがあります。
公園や河川敷は、法律上は特定飛行に当たらない場所でも、管理者が独自にドローンの飛行を禁じていることがあります。練習の前に必ず管理者のルールを確かめます。屋内の練習場は、天候に左右されず、航空法の規制の対象外となるため、基本の操作を繰り返すのに向いています。
練習の時間を記録する
練習した日、場所、時間、取り組んだ課題を記録しておくと、上達の度合いが分かるだけでなく、講習機関で経験者として扱われるかを判断するときの資料にもなります。記録は紙でもスマートフォンのメモでも構いません。続けることが何より大切です。
仕事で飛ばすときの安全の決まり
飛行前の点検を手順にする
仕事で飛ばすときは、飛行の前に毎回同じ手順で点検します。プロペラに傷や欠けがないか、電池の残量と劣化の具合、機体と送信機の接続、周囲の障害物と人の有無。手順を紙に書き、指差しで確かめると、慣れからくる見落としを防げます。
補助者を置く
人口集中地区での撮影など、周囲に人が来る可能性がある場所では、補助者を置いて第三者が近づかないよう見張ってもらいます。一人で操縦と見張りの両方をこなそうとすると、どちらかがおろそかになります。
保険への加入
仕事で飛ばすなら、対人や対物の損害を補償する賠償責任保険に加入しておきます。依頼主から加入を確認されることも多く、保険の加入状況を作品集や料金表と一緒に示すと、依頼主の安心につながります。
点検の仕事の報告書のつくり方
異常の箇所を番号で結ぶ
点検の仕事では、撮影した写真をそのまま渡すのではなく、異常の箇所ごとに番号を振り、位置、状態、推奨する対応を一覧にした報告書をつくります。写真には同じ番号を書き込み、一覧と写真がすぐに対応づけられるようにします。
次回の点検との比較を意識する
同じ建物を定期的に点検する仕事では、前回の報告書と同じ形式で記録を残すと、劣化の進み方を比べられます。最初の報告書をつくるときに形式をしっかり決めておくことが、継続の依頼を受けるうえでの強みになります。
取得後に気をつけること
有効期間は3年
2等免許の有効期間は3年です。更新には、登録更新講習機関で更新講習を受けて修了し、身体適性の基準を満たしたうえで、DIPS2.0で更新を申請します。更新は満了の6か月前から行え、満了の1か月前までに手続きを終える必要があります。
機体の登録とルールの順守
100g以上の無人航空機は機体の登録が義務化されており、登録の有効期間は3年です。2等免許を持っていても、未登録の機体を屋外で飛ばすことはできません。特定飛行をするときは、飛行計画の通報や飛行日誌の記録といった運航のルールも守ります。こうした手続きの詳細は、国土交通省の無人航空機操縦者技能証明のページから関連の資料をたどれます。
航空法以外の決まり
重要施設の周辺の上空での飛行を禁じる法律、電波法、自治体の条例、土地の所有者の権利なども、2等免許とは別に守る必要があります。公園や河川敷は、管理者が独自に飛行を禁じている場合があるので、飛ばす前に確かめます。
空撮や点検の副業での使い道
空撮の仕事
2等免許が最も生きるのは、人口集中地区での空撮です。住宅街の不動産の外観、街なかのイベントの記録、商店街の紹介動画などは、人口集中地区の上空での飛行になることが多く、手続きの手間が仕事の効率を左右します。
空撮の副業を始めるときの手順は次のとおりです。
- 自分の住む地域が人口集中地区かを、国土地理院の地図で確かめる
- 撮影の作品集(自分で撮った風景や知人の許可を得た建物の写真)をつくる
- 撮影の料金表と、天候による延期の扱いを決める
- 賠償責任保険に加入する
- 知人の不動産会社や工務店、地域の団体に声をかける
点検の仕事
屋根や外壁、太陽光パネルの点検は、人が高所に上がる危険を減らせるため、ドローンの使い道として広がっている分野です。点検の仕事では、撮影した画像から異常の箇所を見つけ、報告書にまとめる力が求められます。2等免許は、発注する側に「国の基準で技能を確かめられた操縦者」であることを示す材料になります。
料金の決め方
ドローンの仕事の料金には決まった相場がなく、依頼の内容によって大きく変わります。決めるときは、飛行の時間だけでなく、下見、国への許可・承認の手続き、移動、写真や動画の編集、報告書の作成にかかる時間をすべて書き出して合計します。そのうえで、1時間あたりいくらの手取りを確保したいかから逆算して基本料金を決め、写真の枚数や動画の長さ、移動の距離に応じた加算を設けます。料金表には、天候で延期したときの扱いと、追加の撮影を頼まれたときの料金も書いておくと、現場で迷わずに済みます。
副業として続けるための注意
会社員が副業で始める場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかを先に確かめます。また、平日の日中に撮影の依頼が入ることも多いので、本業との時間の調整ができるかも考えておきます。売上から機体や保険、交通費などの経費を引いた所得について、確定申告が必要になる場合もあります。
副業を始める最初の3か月
1か月目:作品集と料金表を用意する
2等免許が届いたら、最初の1か月は営業の準備に充てます。自分で撮った風景の写真や動画、知人の許可を得て撮影した建物の写真をまとめ、作品集をつくります。あわせて、撮影の基本料金、移動の費用、写真の枚数や動画の長さによる加算、天候による延期の扱いを書いた料金表をつくります。
2か月目:身近な依頼主に声をかける
作品集ができたら、知人の不動産会社や工務店、地域の商店会や観光の団体など、身近なところに声をかけます。最初の数件は、相手の要望を丁寧に聞き取り、期待を少し上回る成果物を届けることに集中します。この段階の目的は、収入より実績と紹介をつくることです。
3か月目:振り返りと改善
3か月目には、受けた仕事を振り返ります。1件ごとに、準備、移動、飛行、編集にかかった時間を記録しておくと、料金表が実態に合っているかが分かります。時間がかかりすぎた工程は手順を見直し、依頼主から評価された点は作品集や料金表に反映します。
空撮の前に確かめること
飛行の場所の確認
空撮の依頼を受けたら、飛ばす前に、飛行の場所が人口集中地区や空港の周辺に当たらないか、重要施設の周辺で飛行が禁じられていないか、離着陸の場所の所有者や管理者の了解を得たかを確かめます。依頼主が許可を取ってあると言っても、飛ばす人が自分で確かめる責任があります。
写り込みへの配慮
上空からの撮影では、近所の家や通行人、車のナンバーなどが写り込むことがあります。写真や動画をインターネットで公開する場合は、写り込んだ人のプライバシーに配慮し、必要に応じてぼかしを入れます。撮影の前に依頼主と公開の範囲を確認し、契約書に書いておくと安心です。
よくあるつまずきと、その対策
講習の予約が先まで埋まっている
人気の講習機関は、講習の日程が数か月先まで埋まっていることがあります。仕事で使いたい時期が決まっている場合は、複数の講習機関に空きを問い合わせ、早めに予約します。
学科の勉強を後回しにする
実技の講習に夢中になり、学科の勉強が後回しになる例は少なくありません。実技の講習と並行して、毎日少しずつ学科の問題を解く習慣をつけると、講習を終えた直後に学科試験を受けられます。
合格した後に飛ばさなくなる
2等免許を取ったことで満足し、その後しばらく飛ばさないでいると、操縦の感覚はすぐに鈍ります。月に数回でも、安全な場所で基本の操作を練習し、飛行の記録をつけ続けることが、副業の依頼に応えられる技能を保つことにつながります。
資格を副業の収入につなげる考え方
「撮れる」より「使える形で渡せる」
在宅ワークやフリーランスの市場を20年見てきた運営者の立場から言えば、ドローンのような技能の資格で継続して依頼を受けている人は、撮影そのものより、依頼主がすぐに使える形で成果物を渡すことに力を入れています。不動産の写真なら掲載の大きさに合わせて整える、点検なら異常の箇所に番号を振った報告書にする。こうした一手間が、次の依頼につながります。
依頼主と直接つながって受ける仕事では、中間の手数料がない分、依頼主は同じ予算で撮影の範囲を広げやすく、受ける側は手取りが厚くなります。小さな依頼でも丁寧に応え、直接の関係を育てることが、副業を長く続ける近道です。
画像の仕上げと報告書の質を上げる
撮影した写真や映像を整える仕事の相場は、デザイナーの年収・単価相場で職種別に確認できます。画像の解析や報告書づくりにAIを取り入れる動きも広がっており、その全体像はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。点検の報告書を読みやすく整えたい人は、ビジネス文書検定の出題範囲を一度見ておくと、依頼主に伝わる書き方の土台ができます。
よくある質問
Q. ドローンの2等免許はどのくらいの期間で取れますか?
登録講習機関を使う場合、講習機関の案内では初学者で4日、経験者で2日の講習に修了審査1日が加わる例があります。その後に学科試験と身体検査を受け、交付の申請から技能証明書が届くまで、国土交通省は審査完了後10開庁日を目安としています。予約の空き状況も含め、2か月から3か月程度を見込むと安心です。
Q. 2等免許の学科試験は難しいですか?
三肢択一式50問を30分で解き、合格の目安は正答率80%程度です。1問あたり36秒と時間が短いので、迷わず答えられるまで知識を固める必要があります。出題は国土交通省の教則に準拠し、2026年7月14日からは第5版が基準です。古い版の問題集だけで勉強しないよう注意してください。
Q. 2等免許がないと空撮の副業はできませんか?
できないわけではありません。カテゴリーⅠの飛行なら国の手続きは不要で、特定飛行でも飛行ごとに国の許可・承認を取れば飛ばせます。ただし2等免許があると、申請の資料の一部を省略でき、依頼主に技能を客観的に示せます。人口集中地区での撮影が多いなら、取る価値は高いといえます。
Q. 2等免許に更新はありますか?
あります。有効期間は3年で、更新には登録更新講習機関の更新講習の修了と、身体適性の基準を満たすことが必要です。更新は満了の6か月前から行え、満了の1か月前までに手続きを終えなければなりません。取得した日に、更新の時期をカレンダーへ登録しておくと忘れずに済みます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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