Discordの使い方と、サークルや教室の連絡に使うときの向き不向き


この記事のポイント
- ✓Discordの使い方を
- ✓アカウント作成からサーバー・チャンネル・ロールの作り方
- ✓通話やイベント機能まで順に解説
Discordの使い方を調べているのは、サークルの仲間や教室の生徒から「連絡はDiscordで」と言われた人か、自分がとりまとめ役になって連絡の手段を探している人が多いはずです。LINEと何が違うのか、サーバーやチャンネルとは何なのか、年配の人や子どもも参加する集まりで使って大丈夫なのか。最初に分からないことがいくつも出てきます。
結論から書くと、Discordは「サーバー」という集まりの場の中に、話題ごとの「チャンネル」を作って会話するサービスです。音声で集まる力がとても強く、ゲームや趣味のコミュニティ、オンラインの勉強会には向いています。一方で、画面の作りに慣れが必要で、年齢の制限もあるため、顔と名前が分かる小さな集まりの連絡帳としては合わない場面もあります。この記事では、基本の使い方を手順で説明したうえで、集まりの連絡に使うときの向き不向きと、安全に運営するための設定を整理します。
Discordとはどんなサービスか
Discordは、米国のDiscord社が運営するコミュニケーションのサービスです。文字のチャット、音声通話、ビデオ通話、画面共有を1つのアプリで使えます。もともとはゲームを一緒に遊ぶ人たちの連絡手段として広まりましたが、今では勉強会、趣味のサークル、オンラインの講座、企業のコミュニティなど、さまざまな集まりで使われています。
Discordの利用規約には、サービスの基本的な形が次のように書かれています。
Discord users communicate primarily via “servers,” which are digital spaces made up of different types of channels. 出典: discord.com
意味は「Discordの利用者は主に『サーバー』を通じてやりとりする。サーバーは、さまざまな種類のチャンネルで構成されたデジタルの空間である」です。LINEでいえば、グループトークの中にさらに話題ごとの部屋がいくつもある、と考えると近いものです。
LINEとの違い
| 項目 | LINEのグループ | Discord |
|---|---|---|
| 集まりの単位 | グループ1つに会話が1本 | サーバーの中にチャンネルが複数 |
| 参加の方法 | 友だち追加や招待 | 招待リンク、または公開サーバーの検索 |
| 電話番号 | 登録に使う | 不要(メールアドレスで登録) |
| 音声で集まる | グループ通話を始める | ボイスチャンネルに出入りするだけ |
| 役割と権限 | 管理者の権限は限られる | ロールで細かく分けられる |
料金
Discordは基本的に無料で使えます。有料の「Nitro」に入ると、送れるファイルが大きくなるなどの特典があります。米国向けの公式ページでは、Nitro Basicが1か月あたり2.99ドルでアップロードの上限50MB、Nitroが1か月あたり9.99ドルでアップロードの上限1GBと案内されています。日本での価格や支払い方法はアプリの中で確かめてください。
アカウントを作って、サーバーに参加するまでの手順
ここからは、初めて使う人のために、アカウントの作成からサーバーへの参加までを順に説明します。
手順1:年齢の条件を確かめる
Discordの利用規約では、13歳以上で、かつ住んでいる国の法律が定める最低年齢を満たしていることが利用の条件とされています。子どもが参加する集まりで使う場合は、まずこの条件に合うかを確かめる必要があります。規約には、年齢を確かめるために追加の手段をとる場合があることも書かれています。
手順2:アカウントを作る
スマホならアプリをインストールし、パソコンならアプリかブラウザでDiscordを開きます。メールアドレス、表示名、ユーザー名、パスワード、生年月日を入力して登録します。登録後に届く確認メールのリンクを開くと、メールアドレスの確認が終わります。
手順3:招待リンクからサーバーに参加する
サークルや教室のサーバーに入るときは、運営している人から招待リンクを受け取るのが一般的です。リンクを開いて「招待を受ける」を押すと、そのサーバーに参加できます。招待リンクには有効期限や使える回数が設定されていることがあり、期限が切れていると参加できません。その場合は、運営している人に新しいリンクを頼みます。
手順4:最初に読むチャンネルを確かめる
サーバーに入ると、左側にチャンネルの一覧が並びます。多くのサーバーには「ルール」「お知らせ」「はじめに」のようなチャンネルがあり、まずそこを読むよう案内されています。いきなり雑談のチャンネルに書き込む前に、ルールを読んでおくと、運営の人にも他の参加者にも迷惑をかけずに済みます。
手順5:通知の設定を整える
参加したばかりのサーバーで、すべての書き込みに通知が届くと、すぐに疲れてしまいます。サーバー名を長押し(パソコンでは右クリック)して通知設定を開き、「@mentionsのみ」にしておくと、自分宛ての書き込みと全体へのお知らせだけが届くようになります。
| つまずきやすい点 | 対処 |
|---|---|
| 招待リンクが開けない | 期限切れの可能性。新しいリンクを頼む |
| どこに書けばいいか分からない | ルールとお知らせのチャンネルを先に読む |
| 通知が多すぎる | サーバーごとに通知を「@mentionsのみ」にする |
| 確認メールが届かない | 迷惑メールのフォルダを確かめる |
サーバーを作る側の使い方:チャンネルとロールの設計
自分がとりまとめ役になってサーバーを作る場合は、最初の設計で使いやすさが大きく変わります。ここでは、小さなサークルや教室を想定した作り方を説明します。
サーバーを作る
アプリの左側にある「+」のボタンから「サーバーを作成」を選びます。用意されたひな形から選ぶこともできますが、最初は「オリジナルの作成」から始めて、必要なチャンネルだけを作るほうが分かりやすくなります。
チャンネルは少なく始める
チャンネルを細かく分けすぎると、参加者がどこを見ればいいか分からなくなります。最初は次の4つ程度で十分です。
| チャンネル | 種類 | 用途 |
|---|---|---|
| お知らせ | テキスト | 運営からの連絡だけを書く。参加者は書き込めない設定にする |
| ルール | テキスト | 参加の決まりを書いておく |
| 雑談 | テキスト | 自由なやりとり |
| 通話 | ボイス | 集まって話すとき |
ロールで権限を分ける
ロールとは、参加者に付ける役割のことです。「運営」「講師」「メンバー」のようにロールを作り、ロールごとに、書き込めるチャンネルや、ほかの人の書き込みを消せるかどうかなどの権限を決めます。お知らせのチャンネルに書き込めるのを運営だけにしておけば、大事な連絡が雑談に埋もれません。
ロールの設計で気をつけること
権限の中には、サーバーの設定を変える、参加者を追い出す、すべてのチャンネルを見られる、といった強いものがあります。こうした権限は、本当に必要な人だけに付けます。セキュリティの仕事をしていると、強い権限を持った人のアカウントが乗っ取られ、サーバーのチャンネルが一斉に消されたり、参加者に詐欺のリンクが送られたりする例を見聞きします。運営の人数が多いほど、権限は絞っておくのが原則です。
集まりの種類ごとのサーバーの組み立て例
チャンネルとロールの考え方が分かったら、実際の集まりに当てはめてみます。ここでは、よくある3つの集まりについて、最初に作るチャンネルとロールの例を示します。
例1:週1回練習する趣味のバンドサークル(20人前後)
練習日の調整と、録音の共有、雑談が中心の集まりです。
| チャンネル | 種類 | 書き込める人 |
|---|---|---|
| お知らせ | テキスト | 運営のみ |
| 練習日程 | テキスト | 全員 |
| 録音の共有 | テキスト | 全員 |
| 雑談 | テキスト | 全員 |
| 練習後の反省会 | ボイス | 全員 |
ロールは「運営」と「メンバー」の2つで足ります。録音のファイルは大きくなりがちで、無料の範囲ではアップロードの上限に当たることがあるため、クラウドのストレージに保存して、そのリンクを共有する形にしておくと困りません。
例2:オンラインの資格試験の勉強会(50人前後)
講師が週に1回、画面共有で解説し、参加者が質問するような勉強会です。
| チャンネル | 種類 | 書き込める人 |
|---|---|---|
| お知らせ | テキスト | 講師と運営 |
| 質問 | フォーラム | 全員 |
| 教材 | テキスト | 講師のみ |
| 自習報告 | テキスト | 全員 |
| 講義 | ボイス(ステージ) | 話せるのは講師、聞くのは全員 |
ロールは「講師」「運営」「受講者」の3つにします。質問をフォーラムにしておくと、同じ質問が何度も出るのを防げ、過去の回答が教材の代わりになります。講義の部屋は、話せる人を限れる「ステージ」の種類にすると、大人数でも雑音が入りにくくなります。
例3:大人向けの習い事の教室(講師1人、生徒30人前後)
連絡の大半が「次回の日程」「休講の知らせ」「振替の相談」になる集まりです。この場合、チャンネルは「お知らせ」「振替の相談」「作品の共有」の3つ程度に絞り、振替の相談は個別のDMで受けると、ほかの生徒に事情が見えずに済みます。ただし、生徒の年齢層が広く、アプリに慣れていない人が多い教室では、Discordの画面そのものが負担になることもあります。始める前に、生徒に使えそうかを聞いておくと、後で連絡手段を変える手間を避けられます。
通話・画面共有・イベントの使い方
Discordの強みは、文字のやりとりだけでなく、音声で集まる仕組みが整っていることです。
ボイスチャンネルで話す
ボイスチャンネルは、入るだけで通話に参加できる部屋です。誰かに電話をかける必要はなく、チャンネル名を押せば、その場にいる人たちと話せます。抜けるときは切断のボタンを押すだけです。人数が多くても崩れにくく、オンラインの勉強会や練習会の場として使いやすい作りです。
画面共有とビデオ
ボイスチャンネルの中では、カメラの映像を出したり、パソコンの画面を共有したりできます。オンラインの教室で資料を見せながら説明する、といった使い方に向いています。
イベントで予定を告知する
サーバーには「イベント」の機能があり、日時と場所(ボイスチャンネルなど)を決めて告知できます。参加者は「興味あり」を押しておくと、始まる前に知らせを受け取れます。ただし、出欠を正確に集計する機能としては簡易なものなので、出欠の管理が大切な集まりでは、別の方法と組み合わせることになります。
ボットで自動化する
ボットとは、決まった作業を自動で行うプログラムのことです。新しい参加者にあいさつを送る、決まった時間にお知らせを流す、といったことができます。作れる人がいれば自由度は高くなりますが、ボットに強い権限を与えると、そのボットを通じて情報が漏れたり、悪用されたりする危険もあります。提供元がはっきりしたものだけを、必要な権限に絞って入れます。
大事な連絡を流さないための工夫:ピン留め・スレッド・検索
Discordの会話は、新しい書き込みが下に追加され、古いものは上へ流れていきます。にぎやかなサーバーほど、大事な連絡が埋もれやすくなります。次の機能を組み合わせると、連絡を後から探しやすくなります。
ピン留め
書き込みの右側のメニューから「メッセージをピン留め」を選ぶと、そのチャンネルのピン留めの一覧に保存されます。チャンネルの上部にあるピンのアイコンから、いつでも一覧を開けます。練習の日程、集合場所、会費の払い方など、何度も聞かれる情報はピン留めしておくと、同じ質問への返信が減ります。
スレッド
ある書き込みについて詳しくやりとりしたいときは、その書き込みから「スレッド」を作ると、本流の会話と分けて話せます。たとえば「来月の発表会の係決め」をスレッドにすれば、雑談の中に係決めのやりとりが混ざらずに済みます。スレッドはしばらく書き込みがないと自動で閉じられますが、後から開き直すこともできます。
フォーラムチャンネル
話題ごとに投稿を立てて、それぞれに返信を付けていく「フォーラム」という種類のチャンネルもあります。掲示板に近い使い方ができるので、質問の受付や、作品の講評などに向いています。
検索
画面右上の検索欄では、言葉だけでなく、書き込んだ人やチャンネル、日付で絞り込めます。「from:」の後に名前を入れると、その人の書き込みだけを探せます。過去の連絡を探す機会が多い運営の人は、検索の使い方を覚えておくと時間を節約できます。
| 残したい情報 | 向いている機能 |
|---|---|
| 日程や集合場所など何度も見るもの | ピン留め |
| 1つの話題についての相談 | スレッド |
| 質問の受付や作品の講評 | フォーラムチャンネル |
| 過去のやりとり全般 | 検索 |
スマホとパソコンで違う操作のポイント
Discordはスマホでもパソコンでも使えますが、画面の作りが少し違います。参加者に案内するときは、どちらで使う人が多いかを考えて説明すると親切です。
スマホのアプリ
スマホでは、左端にサーバーのアイコンが縦に並び、選んだサーバーのチャンネルの一覧が表示されます。チャンネルを選ぶと会話の画面に切り替わります。画面が小さいため、チャンネルが多いサーバーでは目的のチャンネルを探すのに手間がかかります。よく使うチャンネルが少ないほうが、スマホの利用者には分かりやすくなります。
パソコンのアプリとブラウザ
パソコンでは、サーバー、チャンネル、会話、参加者の一覧が1つの画面に並びます。画面共有や、資料を見ながらの通話はパソコンのほうが使いやすく、オンラインの講座を開く講師はパソコンから使うことが多くなります。ブラウザでも使えますが、通知や音声の設定はアプリのほうが細かく調整できます。
参加者への案内のしかた
初めての人には、「スマホならアプリを入れて、招待リンクを押す」「入ったら、まずお知らせのチャンネルを読む」「通知は@mentionsのみにする」の3点だけを伝えると、最初の混乱を防げます。操作の説明を長く書きすぎると、かえって読まれません。
サークルや教室の連絡に使うときの向き不向き
Discordはとても便利な道具ですが、どんな集まりにも合うわけではありません。ここでは、向いている集まりと、合わない場面を整理します。
向いている集まり
- 音声で集まって話すことが多い集まり(オンラインの勉強会、ゲームや音楽のサークル)
- 参加者が10代後半から40代くらいで、新しいアプリに慣れている集まり
- 話題が多く、チャンネルで分けたほうが整理しやすい集まり
- 地域にとらわれず、全国から人が集まるオンラインのコミュニティ
合わない場面
- 13歳未満の子どもが参加する集まり(利用規約の年齢条件に合わない)
- 年配の人が多い町内会や保護者会(サーバーとチャンネルの二階建ての画面に慣れが必要)
- 連絡を後から確実に読み返したい集まり(会話が流れていき、大事な連絡が埋もれやすい)
- 写真や動画を長く保存しておきたい集まり(無料の範囲ではアップロードできるファイルの大きさに上限がある)
向き不向きを分けるのは「記録」と「年齢」
向いている集まりと合わない場面を見比べると、分かれ目は2つに集約されます。1つは、連絡を後から確実に読み返す必要があるかどうか。もう1つは、参加者の年齢とアプリへの慣れです。音声で集まり、会話が流れていっても困らない集まりならDiscordの強みが生きます。お知らせと出欠の確認が中心で、子どもや年配の人も参加する集まりなら、画面の作りがもっと単純な道具のほうが、とりまとめ役の負担は軽くなります。
判断の目安
| 確かめること | Discordが合う | 別の手段を考える |
|---|---|---|
| 参加者の年齢 | 13歳以上の大人が中心 | 子どもや高齢の人が多い |
| 主な使い方 | 音声で集まる、雑談が多い | お知らせと出欠が中心 |
| 記録の残し方 | 流れていっても困らない | 後から確実に読み返したい |
| 運営の体制 | 権限を管理できる人がいる | とりまとめ役が1人で回している |
参加する側が自分を守るための設定
運営の人だけでなく、参加する側も、自分のアカウントを守る設定をしておくと安心です。特に、初めて大きなサーバーに入る人は、次の点を確かめておきます。
表示名とユーザー名を使い分ける
Discordには、ほかの人に表示される「表示名」と、アカウントを見分けるための「ユーザー名」があります。サーバーごとに「サーバープロフィール」で表示名を変えることもできます。仕事の勉強会では本名、趣味のサークルではニックネーム、のように使い分けると、知られたくない範囲に本名が出ることを防げます。
知らない人からのDMを制限する
設定の「プライバシー・安全」から、同じサーバーにいるだけの人からのダイレクトメッセージを受け取るかどうかを選べます。大きなサーバーに入ると、面識のない人から勧誘や詐欺のDMが届くことがあるため、受け取らない設定にしておくと安全です。必要な相手とは、フレンドになってからやりとりします。
ブロックと通報を覚えておく
迷惑な書き込みやDMを受けたときは、相手のプロフィールからブロックできます。ルールに反する書き込みは、そのサーバーの運営に知らせるか、Discordに通報できます。証拠として、書き込みの画面を保存しておくと、後で相談するときに役立ちます。
自分のアカウントの安全
パスワードはほかのサービスと使い回さず、二段階認証を設定します。ログインしている端末の一覧を時々確かめ、心当たりのない端末があればログアウトさせてパスワードを変えます。
| 設定 | おすすめ |
|---|---|
| サーバーごとの表示名 | 集まりの性格に合わせて変える |
| サーバーメンバーからのDM | 大きなサーバーでは受け取らない |
| 二段階認証 | 必ず設定する |
| ログイン中の端末 | 時々確かめる |
安全に運営するための設定と決まりごと
Discordで集まりを運営するなら、最初に次の設定を確かめておきます。最低限これだけ押さえておけば、大きなトラブルの多くは防げます。
招待リンクに期限を付ける
招待リンクを作るときに、有効期限と使える回数を設定できます。期限のないリンクをSNSなどに載せると、関係のない人が入ってくるおそれがあります。サークルや教室なら、期限付きのリンクを参加者ごとに送るのが安全です。
サーバーの公開範囲を確かめる
公開サーバーとして検索に載せる設定にすると、招待リンクがなくても誰でも参加できるようになります。顔と名前が分かる集まりなら、公開の設定は使いません。
二段階認証を求める
運営の人のアカウントには、二段階認証(パスワードに加えてスマホのアプリなどで本人を確かめる仕組み)を設定してもらいます。サーバーの設定で、管理の操作をする人に二段階認証を必須にすることもできます。
個人情報を書き込まないルールを作る
住所、電話番号、子どもの学校名などを書き込まないことを、ルールのチャンネルに明記しておきます。写真を共有するときは、子どもの顔や、住所が分かるものが写り込んでいないかを確かめるよう呼びかけます。
怪しいリンクへの注意を呼びかける
Discordでは、無料の特典をうたう偽のリンクや、ログイン画面をまねたページへ誘導する書き込みが出回ることがあります。「Discordの運営を名乗るDMは開かない」「リンクを押してパスワードを入れない」といった注意を、参加者に向けて定期的に流しておくと被害を減らせます。
よくあるトラブルと、起きたときの対処
セキュリティの相談を受けていると、Discordのサーバーで起きるトラブルには決まった型があることが分かります。ここでは、匿名化した事例をもとに、起きたときの対処を整理します。
事例1:運営の人のアカウントが乗っ取られた
ある趣味のサークルでは、運営の1人が「無料で特典がもらえる」という書き込みのリンクを開き、偽のログイン画面にパスワードを入れてしまいました。乗っ取られたアカウントから、サーバーの全員に同じ詐欺のリンクが送られ、被害が広がりかけました。このときは、別の運営がすぐにそのアカウントのロールを外し、書き込みを削除して、全員に「リンクを開かないで」と知らせたことで、被害を小さく抑えられました。
対処の順番は、まず権限を外す、次に書き込みを消す、最後に全員へ知らせる、です。乗っ取られた本人には、パスワードを変え、二段階認証を設定し直してもらいます。
事例2:招待リンクがSNSに出回った
期限のない招待リンクを、参加者の1人が自分のSNSに載せてしまい、関係のない人が次々に入ってきた例もあります。この場合は、サーバーの設定から古い招待リンクを無効にし、期限付きのリンクを作り直します。入ってきた人は、メンバーの一覧から確かめて退出させます。
事例3:個人の連絡先が書き込まれた
イベントの集合で困った参加者が、雑談のチャンネルに自分の電話番号を書き込んだ例もあります。悪意はなくても、サーバーに参加している全員が見られる状態になります。気づいた運営が書き込みを削除し、本人に連絡したうえで、ルールのチャンネルに「連絡先はDMで交換する」と書き加えました。
| トラブル | 最初にすること |
|---|---|
| アカウントの乗っ取り | ロールを外し、書き込みを削除し、全員に知らせる |
| 招待リンクの流出 | 古いリンクを無効にし、期限付きで作り直す |
| 個人情報の書き込み | 書き込みを削除し、本人に連絡し、ルールに追記する |
トラブルの多くは、起きてから慌てるより、起きたときに誰が何をするかを運営の中で決めておくことで小さく抑えられます。運営が2人以上いるなら、どちらかがすぐ動ける体制にしておくと安心です。
LINEグループからDiscordへ移すときの段取り
いまLINEグループで連絡している集まりがDiscordへ移る場合、一度に全員を移そうとすると、連絡が二重になったり、移ってこない人が取り残されたりします。次の段取りで進めると混乱が少なくなります。
- 運営の中でサーバーを作り、チャンネルとロールを整えておく
- LINEグループで「いつから、何をDiscordに移すか」を予告する
- 移行の期間を2週間ほど設け、その間は大事な連絡を両方に流す
- 参加した人の数を確かめ、まだの人には個別に声をかける
- 期間が終わったら、LINEグループは緊急の連絡用だけに絞る
移ってこない人が数人残ることはよくあります。その人たちに無理に勧めるより、なぜ移れないのかを聞いてみると、年齢の条件やスマホの操作など、Discordが集まりに合っていない理由が見えてくることがあります。
Discordが合わなかったときの候補
ここまで見てきたように、Discordは音声で集まるコミュニティには強い一方、町内会、保護者会、習い事の教室のような、顔と名前の分かる会の連絡帳としては合わないことがあります。年齢の条件、画面の慣れ、会話が流れていく作りが、その主な理由です。
そうした集まりの候補の1つが、グループ連絡アプリの「Tsudoo」です。公式サイトによると、招待コードを配るだけで始められ、参加者はLINEのアカウントでそのまま入れるため、新しいIDとパスワードを作る必要がありません。グループの中に掲示板・予定・メンバーが並ぶ作りで、お知らせは投稿として残り、上に固定できます。カレンダーと出欠の機能があり、写真や動画はメンバー以外には見られません。アップロードした動画を自動で文字にする機能もあります(公式サイトでは試験的な機能と案内されています)。一方で、ボイスチャンネルのように音声で集まる機能やボットの仕組みはありません。
料金は、グループの作成、メンバーの追加、写真の保存が無料です。公式のよくある質問によると、3分未満の動画は本数の制限なく保存でき、3分以上の動画は合計30時間まで無料で、それを超えて保存する場合だけ、1グループあたり月額525円(税込)の動画保存プランを申し込む形です。無料の範囲ならクレジットカードの登録は要りません。
Tsudooは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
音声で集まることが中心の集まりなら、Discordのほうが合います。今の連絡手段で何に困っているのかを先に書き出し、それに合う道具を選ぶのが近道です。
運営者として見てきた、オンラインの集まりと仕事のつながり
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた立場からいえば、オンラインのコミュニティを上手に運営できる人は、仕事でも重宝されます。参加者が迷わないチャンネルの設計、トラブルを防ぐルール作り、権限の管理は、そのまま企業のコミュニティ運営やオンライン講座の運営の仕事に通じるからです。
実際に、企業がDiscordでファンのコミュニティを作り、その運営を外部の人に任せる例も増えています。こうした仕事では、ツールの操作だけでなく、なりすましや詐欺のリンクへの対策といったセキュリティの知識も求められます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、マーケティングやセキュリティにかかわる仕事の内容を紹介しています。
ボットを作ってコミュニティの運営を自動化する仕事もあります。アプリケーション開発のお仕事では、こうした開発の仕事の種類と進め方を紹介しています。開発の仕事は経験や担当範囲によって報酬に幅があり、目安はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。
コミュニティの運営では、お知らせの文面、ルールの書き方、参加者向けの案内など、文章を書く場面も多くあります。分かりやすい案内文を書ける人は、運営の仕事でも頼られます。書く仕事の報酬の目安は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。最近は、問い合わせへの一次対応や議事の要約をAIに任せる運営も増えており、こうした業務の効率化を支援する仕事も生まれています。
仲介手数料のかからない直接取引では、受け手の手取りが厚くなり、発注側も同じ予算でより多くを頼めます。そうした関係が長く続くのは、相手の集まりの性格を理解し、ツールを押し付けずに合うものを提案できる人です。Discordを使いこなせることは強みですが、「この集まりにはDiscordは合わない」と言えることも、同じくらい大切な力だといえます。
よくある質問
Q. Discordは無料で使えますか?
基本的な機能は無料で使えます。文字のチャット、音声通話、ビデオ通話、画面共有、サーバーの作成まで無料の範囲でできます。有料のNitroに入ると、アップロードできるファイルが大きくなるなどの特典があります。米国向けの公式ページではNitro Basicが1か月あたり2.99ドル、Nitroが9.99ドルと案内されているので、日本での価格はアプリの中で確かめてください。
Q. Discordは何歳から使えますか?
利用規約では、13歳以上で、かつ住んでいる国の法律が定める最低年齢を満たしていることが条件とされています。小学生が参加するサークルや教室の連絡には使えません。保護者が同意する場合でも、子どもが規約の年齢条件を満たしている必要があります。子どもが参加する集まりでは、年齢の条件がない連絡手段を検討してください。
Q. サーバーとチャンネルの違いは何ですか?
サーバーは、サークルやコミュニティ単位の集まりの場で、チャンネルはその中の話題ごとの部屋です。1つのサーバーの中に、お知らせ用、雑談用、通話用などのチャンネルを作って使い分けます。テキストで書き込むテキストチャンネルと、入るだけで通話できるボイスチャンネルの2種類が基本です。
Q. 知らない人がサーバーに入ってこないようにするには?
招待リンクに有効期限と使える回数を設定し、参加者ごとに送るのが基本です。サーバーを検索で見つけられる公開の設定にはしないでください。運営の人のアカウントには二段階認証を設定し、強い権限は必要な人だけに付けます。参加の決まりをルールのチャンネルに書いておくことも、トラブルの予防になります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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