CSアンケートの設問の作り方と、顧客の声を対応に生かす回答の管理


この記事のポイント
- ✓CSアンケート(顧客満足度調査)の設問の作り方を
- ✓総合満足度・項目別満足度・NPSの聞き方
- ✓配るタイミングの順に解説します
商品やサービスを使ってくれたお客様が、実際にはどう感じているのか。それを確かめる方法の1つが、CSアンケートです。ところが、いざ作ろうとすると、何を聞けばよいのか、何問くらいにすればよいのか、集まった回答をどう使えばよいのかで手が止まる人が少なくありません。
この記事では、CSアンケートの設問の作り方を、目的の決め方から質問文の書き方、配るタイミングまで順に説明します。そのうえで、集まった回答を集計して終わりにせず、低い評価をつけたお客様への対応や、サービスの改善につなげるための回答の管理の方法を整理します。
回答ごとに担当者と対応の状況を決めて、返信まで同じ画面で行えるフォームのツールとして、Halictにも後半で触れます。
CSアンケートとは何か
CSは、英語の Customer Satisfaction の頭文字で、顧客満足を意味します。CSアンケートは、商品やサービスを利用したお客様に、どのくらい満足しているかを尋ねる調査です。
CSアンケートとは、Customer Satisfactionの略で、顧客満足度調査のことを指します。商品やサービスを実際に使用してみた方へアンケートを実施し、満足度を調査するものです。 出典: form.run
CSアンケートの目的は、大きく3つに分けられます。
1つ目は、改善すべき点を見つけることです。満足度が低い項目が分かれば、どこから手を付けるべきかの優先順位がつけられます。
2つ目は、変化をつかむことです。同じ設問で定期的に調べると、サービスの変更や担当者の交代が、お客様の満足にどう影響したかを数字で追えます。
3つ目は、不満を抱えたお客様に気づくことです。集計の数字だけでなく、1件ずつの回答を見ることで、解約や離脱の前に声をかけるきっかけが得られます。
この3つ目の目的は、見落とされがちです。CSアンケートは、全体の傾向を知るための調査であると同時に、1人ひとりのお客様の声を拾う窓口でもあります。どちらの目的を重視するかで、設問の作り方も、回答の扱い方も変わってきます。
何を測るか:代表的な3つの指標
CSアンケートでよく使われる指標は、次の3つです。どれか1つに絞る必要はなく、組み合わせて使うことが多くあります。
| 指標 | 聞き方の例 | 分かること |
|---|---|---|
| 総合満足度 | 「全体としてどのくらい満足していますか」5段階 | お客様の満足の全体像 |
| 項目別満足度 | 「対応の早さ」「価格」などを項目ごとに5段階 | どこが良く、どこが悪いか |
| NPS | 「友人や同僚にすすめる可能性は」0〜10の11段階 | すすめてくれる人と批判的な人の割合 |
総合満足度は、もっとも基本的な指標です。「とても満足」から「とても不満」までの5段階で聞くのが一般的です。全体の傾向をつかむのに向いていますが、これだけでは、何が満足や不満の原因なのかは分かりません。
項目別満足度は、サービスをいくつかの要素に分けて、それぞれの満足度を聞く方法です。たとえば、問い合わせへの対応なら「返信の早さ」「説明の分かりやすさ」「問題が解決したか」のように分けます。どの項目が総合満足度を押し下げているかを探るのに役立ちます。
NPSは、Net Promoter Score の略で、お客様がその会社や商品を周りにすすめたいと思っているかを測る指標です。NPSを考案した Bain & Company の公式サイトによると、「友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか」と聞き、0から10の11段階で答えてもらいます。9と10をつけた人を「推奨者」、0から6をつけた人を「批判者」とし、推奨者の割合から批判者の割合を引いた値がNPSになります。7と8をつけた人は、どちらにも数えません。詳しい計算の考え方は、Bain & Company の Net Promoter System の解説ページで確かめられます。
たとえば、回答者100人のうち9か10をつけた人が40人、0から6をつけた人が25人なら、NPSは40%から25%を引いて15になります。NPSはマイナスになることもあります。数字の大きさは業種によって傾向が違うので、他社の数字と比べるより、自社の前回の数字と比べて上がったか下がったかを見るほうが、改善の手がかりとして使いやすくなります。
設問を作る前に決めておく4つのこと
設問を書き始める前に、次の4つを決めておくと、ぶれのないアンケートになります。
1つ目は、目的です。「新しく始めたサポート窓口の評価を知りたい」「解約の多い理由を探りたい」のように、このアンケートの結果で何を決めたいのかを1文で書きます。目的がはっきりしていれば、関係のない設問を入れずに済みます。
2つ目は、対象です。すべてのお客様に聞くのか、購入したばかりの人だけか、1年以上使っている人だけか。対象によって、聞くべき内容も、答えてもらえる設問の数も変わります。
3つ目は、タイミングです。商品を受け取った直後、問い合わせの対応が終わった直後、契約から3か月後など、いつ聞くかで答えが変わります。体験の直後に聞けば記憶が新しく具体的な答えが返ってきますが、長く使ったあとの評価は分かりません。
4つ目は、結果をどう使うかです。誰が結果を見て、何を決めるのか。低い評価が来たときに誰が対応するのか。ここまで決めておかないと、集めたまま誰も見ないアンケートになります。
CSアンケートの設問の作り方
ここからは、実際に設問を作る手順を説明します。
手順1:設問の数を決める
CSアンケートは、回答者の好意で答えてもらうものです。設問が多すぎると、途中でやめる人が増え、最後まで答えた人の回答にも雑なものが混ざります。目安として、5問から10問程度に収め、3分以内で答えられる長さにすると、回答してもらいやすくなります。
手順2:設問を並べる順番を決める
順番は、答えやすいものから始め、考える必要のあるものを後ろにします。一般的には、次の順番が使いやすい形です。
- 総合満足度
- 項目別満足度
- NPS(すすめたいかどうか)
- 自由記述(理由や改善してほしい点)
- 属性(利用期間、利用している機能など、必要な場合のみ)
総合満足度を最初に聞くのは、項目別の質問に答えるうちに、全体の印象が引っ張られるのを避けるためです。自由記述を後ろに回すのは、選択式の質問に答えるうちに、何を書けばよいかが回答者の中で整理されるからです。
手順3:選択肢の段階をそろえる
満足度を聞く設問は、すべて同じ段階、同じ向きにそろえます。5段階なら、「とても満足」「満足」「どちらとも言えない」「不満」「とても不満」のように並べ、どの設問でも左から右へ同じ順番にします。設問ごとに向きが変わると、回答者が読み違えて逆の答えを選んでしまいます。
手順4:自由記述は1つか2つに絞る
自由記述は、数字では分からない理由を知るための大切な設問ですが、書く負担が大きい設問でもあります。「満足度の理由を教えてください」「改善してほしい点があれば教えてください」のように、1つか2つに絞ります。必須にすると回答をやめる人が増えるので、任意にしておくのが一般的です。
設問の例
ここでは、問い合わせ窓口の対応を評価するCSアンケートを例に、実際の設問を並べます。自分のサービスに合わせて言葉を変えて使ってください。
- 設問1:今回の対応について、全体としてどのくらい満足していますか。(とても満足/満足/どちらとも言えない/不満/とても不満)
- 設問2:返信までの早さについて、どのくらい満足していますか。(同じ5段階)
- 設問3:説明の分かりやすさについて、どのくらい満足していますか。(同じ5段階)
- 設問4:お問い合わせの内容は解決しましたか。(解決した/一部解決した/解決していない)
- 設問5:当社のサービスを友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか。(0〜10)
- 設問6:そのように評価された理由を教えてください。(自由記述・任意)
- 設問7:改善してほしい点があれば教えてください。(自由記述・任意)
- 設問8:担当者からの連絡を希望されますか。(希望する/希望しない)
設問8のような設問は、見落とされがちですが大切です。不満を書いた回答者の中には、連絡がほしい人と、ただ伝えたかっただけの人がいます。連絡を希望するかを聞いておけば、対応する側も迷いません。連絡を希望する場合に備えて、メールアドレスや名前を聞く設問を加えます。
商品の購入者向けなら、設問2と設問3を「商品の品質」「価格」「届くまでの早さ」「梱包の状態」などに置き換えます。定期的に使うサービスなら、「使いやすさ」「機能の充実」「サポートの対応」が代表的な項目です。
業種ごとの設問の組み立て方
CSアンケートの基本の形は同じでも、業種によって聞くべき項目は変わります。ここでは、小さな事業者に多い3つの業種を例に、項目別満足度に入れる項目の選び方を紹介します。
ネットショップ
ネットショップのお客様は、商品そのものだけでなく、注文から受け取りまでの体験全体で満足度を決めています。項目別満足度には、「商品の品質」「商品説明と実物の一致」「価格」「届くまでの日数」「梱包の状態」を入れるのが基本です。
特に「商品説明と実物の一致」は、ネットショップならではの項目です。写真と色が違った、サイズの表記が分かりにくかった、という不満は、返品や低い評価の口コミにつながりやすいので、早めに拾い上げる価値があります。配るタイミングは、商品が届いてから数日後が目安です。届いた当日では、まだ使っていない人が多くなります。
教室やスクール
習い事の教室やオンラインの講座では、「講師の説明の分かりやすさ」「授業の進み方の速さ」「教材の内容」「予約や振替のしやすさ」「料金」が主な項目になります。
教室やスクールでは、途中でやめる人の理由を知ることが特に大切です。継続しているお客様への定期的なアンケートに加えて、退会の手続きのときに2問程度の短いアンケートを用意しておくと、やめる理由の傾向がつかめます。「授業の進み方の速さ」は、「速すぎる」「ちょうどよい」「遅すぎる」の3つから選ぶ形にすると、満足度の5段階より改善の方向がはっきりします。
受託の仕事をするフリーランスや小さな事務所
デザイン、ライティング、開発などの仕事を受けるフリーランスや小さな事務所でも、納品のあとにCSアンケートを送る方法があります。項目は「仕上がりの品質」「納期の守り方」「連絡の早さ」「要望の理解」「料金」が中心です。
取引先が少ない場合は、選択式の設問より、自由記述の設問を少し多めにすると、次の仕事に生かせる具体的な声が集まります。「次回もご依頼いただく場合に、改善してほしい点はありますか」のような聞き方をすると、相手も書きやすくなります。回答してもらった内容は、次の見積もりや進め方の見直しにそのまま使えます。
偏りの出ない聞き方
設問の書き方1つで、回答は大きく変わります。せっかく集めた回答が実態とずれないように、次の5つに気をつけます。
1つ目は、誘導しないことです。「大変ご好評をいただいている新機能について、満足度を教えてください」と書くと、満足と答えるよう促していることになります。「新機能について、満足度を教えてください」とだけ書きます。
2つ目は、1つの設問で2つのことを聞かないことです。「スタッフの対応の早さと丁寧さに満足していますか」と聞くと、早いが丁寧ではなかった人は答えようがありません。「早さ」と「丁寧さ」を別の設問に分けます。
3つ目は、選択肢に漏れを作らないことです。「利用している頻度」を「毎日/週に数回/月に数回」とすると、年に数回しか使わない人は答えられません。「それ以外」や「ほとんど使っていない」を加えます。
4つ目は、中間の選択肢の扱いを決めておくことです。5段階の真ん中にある「どちらとも言えない」は、本当にどちらでもない人と、考えるのが面倒な人の両方が選びます。中間の選択肢を残すか外すかは調査の目的によりますが、途中で変えると前回との比較ができなくなるので、最初に決めて固定します。
5つ目は、専門用語や社内の呼び名を使わないことです。社内では当たり前の機能名やプラン名も、お客様には通じないことがあります。初めて使う人でも分かる言葉に置き換えます。
配るタイミングと方法
CSアンケートは、配るタイミングで回答率も中身も変わります。代表的なのは、次の3つです。
1つ目は、体験の直後です。問い合わせへの対応が終わった直後、商品が届いた数日後、イベントが終わった当日などです。記憶が新しいので具体的な答えが返ってきやすく、回答率も高くなる傾向があります。問い合わせ窓口の評価なら、この形が基本です。
2つ目は、定期的な調査です。半年に1回、1年に1回のように、決まった時期に全体のお客様へ送ります。同じ設問で続けることで、満足度の変化を追えます。
3つ目は、解約や離脱のときです。サービスをやめる理由を聞くアンケートで、ここで集まる声は改善の手がかりとして特に貴重です。ただし、やめる人に長いアンケートを頼むのは負担が大きいので、2問か3問に絞ります。
配る方法は、メール、サービスの画面上での表示、購入後の案内の紙に印刷したQRコードなどがあります。どの方法でも、アンケートの目的と所要時間を最初に書いておくと、答えてもらいやすくなります。「今後のサービス改善のため、3分ほどのアンケートにご協力ください」のような一文です。
回答してもらうための工夫
どれほど良い設問を作っても、回答が集まらなければ意味がありません。回答率を上げるための工夫を5つ挙げます。
1つ目は、所要時間と設問の数を最初に示すことです。「全5問、2分ほどで終わります」と書いてあれば、答える前の心理的な負担が減ります。実際の所要時間と大きくずれないよう、作ったあとに自分で答えて時間を測っておきます。
2つ目は、スマートフォンで答えやすくすることです。アンケートの依頼がメールで届くと、多くの人はスマートフォンで開きます。選択肢が横に長く並ぶ形や、表の形の設問は、スマートフォンの画面では選びにくくなります。1画面に1問ずつ表示される形式や、縦に選択肢が並ぶ形式のほうが、最後まで答えてもらいやすくなります。
3つ目は、依頼のタイミングを外さないことです。問い合わせの対応が終わった直後、商品が届いた数日後など、お客様の記憶が新しいうちに送ります。1か月後に送っても、何について聞かれているのかを思い出してもらうところから始まってしまいます。
4つ目は、アンケートの目的を正直に伝えることです。「サービスの改善のため」「いただいた声は担当者全員で読んでいます」のように、答えた声がどう使われるのかを書くと、協力してもらいやすくなります。
5つ目は、何度も依頼しすぎないことです。同じお客様に、毎月のようにアンケートを送ると、答えてもらえなくなるだけでなく、サービスそのものへの印象も悪くなります。対象者を分けて順番に送る、同じ人には一定期間送らない、といった決まりを作っておきます。
回答のお礼として、割引や特典を付ける方法もあります。回答率は上がりやすい一方で、特典ほしさに中身を読まずに答える人が増える面もあります。特典を付ける場合も、回答の中身で特典の有無が変わらない形にしておくことが大切です。
集計と読み方
回答が集まったら、まず全体の数字を出します。ただし、平均の値だけを見るのは危険です。
たとえば、5段階の満足度の平均が3.0だったとします。これが「全員が3をつけた」結果なのか、「半分が5、半分が1をつけた」結果なのかで、取るべき行動はまったく違います。平均と一緒に、各段階を選んだ人の割合を必ず確かめます。
次に、項目別満足度と総合満足度を見比べます。総合満足度が低い回答者が、どの項目で低い評価をつけているかを見ると、満足を押し下げている原因の当たりがつきます。表計算ソフトなら、総合満足度ごとに回答を並べ替え、項目別の平均を比べるだけでも傾向が見えます。
属性を聞いている場合は、属性ごとに満足度を分けて見ます。利用期間が短い人と長い人、使っている機能が違う人で、満足度に差があるかを確かめる方法を、クロス集計と呼びます。たとえば、利用1年未満の人だけ満足度が低いなら、使い始めの案内に課題があると考えられます。
自由記述は、内容ごとに分類します。「返信が遅い」「説明が分かりにくい」「料金が高い」のように、似た意見をまとめて件数を数えると、どの不満が多いかが分かります。件数の少ない意見でも、具体的で改善につながるものは、そのまま担当者に共有します。
NPSは、前に説明した計算で1つの数字にまとめられるので、時期ごとの変化を追うのに向いています。ただ、NPSの数字だけを目標にすると、すすめてくれない理由が見えなくなります。必ず理由を聞く自由記述と一緒に読みます。
初めてなら3問から始める
ここまで読んで、作ることが多いと感じた人もいるかもしれません。CSアンケートを初めて行う小さな事業者や個人であれば、最初から完璧な形を目指す必要はありません。まずは、次の3問だけで始める方法があります。
- 全体としてどのくらい満足していますか(5段階)
- そのように評価された理由を教えてください(自由記述・任意)
- 担当者からの連絡を希望されますか(希望する/希望しない)
この3問でも、全体の満足の傾向、満足や不満の理由、個別に対応すべきお客様の3つが分かります。回答が20件、30件と集まってくると、自由記述の中に繰り返し出てくる言葉が見えてきます。その言葉を項目別満足度の設問に加えていけば、自分のサービスに合った設問が少しずつ育っていきます。
道具も、最初は無料のフォームで十分です。Googleフォームなどの無料のフォームでも、5段階の選択式や自由記述の設問は作れますし、回答は表計算ソフトに書き出して集計できます。大切なのは、道具より、回答を誰がいつ読むかを決めておくことです。
続けるうちに、回答への返信や担当の割り振りに時間がかかるようになったら、それが道具を見直すきっかけです。最初から大きな仕組みを用意するより、小さく始めて、足りないものが見えてから加えていくほうが、無駄のないCSアンケートになります。
顧客の声を対応に生かす回答の管理
CSアンケートでいちばんもったいないのは、集計して報告書を作り、それで終わってしまうことです。特に、低い評価をつけて、理由を具体的に書いてくれたお客様の回答は、集計の数字の1つとして埋もれさせてはいけません。
低い評価への対応は、次の流れで行うのが基本です。
- 低い評価(たとえば総合満足度で「不満」以下、NPSで0〜6)の回答を、届いた時点で拾い上げる
- 担当者を決める
- 連絡を希望している人には、決めた期限内に連絡する
- 対応した内容と結果を記録する
- 同じ不満が繰り返し出ていれば、サービスの改善として取り上げる
この流れを、表計算ソフトとメールソフトで回すこともできます。回答をスプレッドシートに書き出し、「担当者」「対応状況」「対応日」の列を加え、返信はメールソフトから送ります。件数が少ないうちはこれで十分です。
ただ、回答の件数や担当者が増えてくると、誰がどの回答に連絡したのか、どこまで対応が進んでいるのかが追いにくくなります。スプレッドシートの行を見落とす、同じお客様に2人が連絡してしまう、といった行き違いも起きます。
こうした場面では、フォームで集めた回答をそのまま案件のように管理できるツールが役立ちます。たとえばHalictは、フォームを作って届いた回答を、担当者・ステージ(未対応・対応中などの状況)・タグを付けて管理し、同じ画面から回答者にメールを送れるフォームのツールです。公式サイトによると、回答の一覧と、ステージごとにカードが並ぶボードの表示を切り替えられ、担当者やタグ、期間で絞り込めます。ステージの変更や担当者の割り当て、メールの送信は時系列で記録されます。満足度のような評価の項目を含む12種類の入力項目があり、作りたいフォームを一言で伝えるとAIが質問の構成まで組み立てる機能もあります。料金は、1人で使うフリープランが0円、3人までのスターターが月額2,980円(税抜)からです。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
アンケートを取って集計を見るだけで終わる用途なら、無料のフォームでも十分です。低い評価のお客様への連絡や、改善の進み具合の管理まで含めて回したくなったときに、こうしたツールを検討するとよいでしょう。
改善を回す流れを決めておく
1件ずつの回答への対応と並んで大切なのが、集まった声をサービスの改善につなげる流れです。CSアンケートを定期的に行うなら、次のような周期で回すと、やりっぱなしを防げます。
まず、回答の締め切りから1週間以内に、集計と自由記述の分類を終えます。時間がたつと、回答の内容と現場の状況がずれていきます。
次に、改善のテーマを1つから3つに絞ります。不満の多かった項目を全部直そうとすると、どれも中途半端に終わります。件数が多いもの、直すのに時間がかからないもの、放っておくと解約につながりそうなものを優先します。
そして、改善のテーマごとに担当者と期限を決め、取り組んだ内容を記録します。たとえば「返信までの早さ」がテーマなら、「問い合わせへの最初の返信を1営業日以内にする」のように、具体的な目標にします。
最後に、次回のアンケートで、改善のテーマに関係する項目の満足度が変わったかを確かめます。変わっていれば、取り組みが効いていると考えられます。変わっていなければ、原因の見立てが違っていた可能性があるので、自由記述をもう一度読み直します。
この流れを、半年に1回や四半期に1回のように決まった周期で繰り返すと、CSアンケートが年に一度の行事ではなく、サービスを良くするための仕組みとして根づいていきます。
回答者の個人情報の扱い
CSアンケートで名前やメールアドレスを聞く場合は、個人情報の扱いに気を配ります。アンケートの冒頭か最後に、集めた情報を何に使うのかを書いておきます。「いただいたご意見はサービス改善のために使用し、ご連絡を希望された方にのみ担当者からご連絡します」のような書き方です。
匿名で答えてもらうアンケートと、連絡先を聞くアンケートでは、回答の中身も変わります。匿名なら率直な意見が出やすく、連絡先を聞くなら個別の対応ができます。両方の良さを生かすには、設問8の例のように連絡を希望するかどうかを選んでもらい、希望した人にだけ連絡先を書いてもらう形が使いやすいでしょう。
個人情報の扱いの基本は、個人情報保護委員会の個人情報保護法の解説ページで確かめられます。集めた回答のファイルは、見られる人を必要な担当者に限り、使い終わったら決めた期間で削除する、といった決まりも作っておきます。
よくある失敗
最後に、CSアンケートでよく見かける失敗を挙げます。
1つ目は、設問が多すぎることです。聞きたいことを全部入れると、20問、30問に膨らみます。回答率が下がり、最後まで答えた人の回答も雑になります。目的に関係のない設問は、次の調査に回します。
2つ目は、毎回設問を変えてしまうことです。前回と違う聞き方をすると、満足度が上がったのか下がったのかを比べられません。基本の設問は固定し、必要な設問だけを入れ替えます。設問を変える場合も、変えた時期と理由を記録しておけば、後から数字の動きを読み解くときの手がかりになります。
3つ目は、結果をお客様に返さないことです。アンケートに答えてくれたお客様は、自分の声がどう使われたかを知りたいと思っています。「いただいた声をもとに、返信の時間を短くしました」のように、改善した内容を伝えると、次のアンケートにも協力してもらいやすくなります。
4つ目は、低い評価をつけた人を放置することです。回答の管理の節で書いたとおり、不満を伝えてくれたお客様は、離れていく前の最後の合図を出してくれている可能性があります。
5つ目は、良い評価だけを見て安心することです。満足と答えた人が多くても、少数の不満の中に、大きな問題の芽が隠れていることがあります。自由記述は、評価の高低にかかわらず目を通します。
顧客の声を仕事にする人たち
在宅ワークと業務委託の仲介を2004年から続けてきた運営者として、アンケートの設計や集計、顧客の声の分析を外部の専門家に頼む発注者を数多く見てきました。設問の作り方1つで、集まる声の質が大きく変わることを知っている人に任せると、少ない回答数でも改善につながる答えが返ってきます。こうした仕事は、依頼する側と受ける側が直接やり取りできると、設問の細かな調整も早く進み、間に入る手数料がない分、同じ予算でより多くの調査を頼め、受け手の手取りも厚くなります。
調査や分析を仕事にする人の働き方に興味があるなら、研究者の年収・単価相場で、調査や研究に関わる仕事の年収の目安を確かめられます。顧客の声を集客や販売に生かすマーケティングの仕事については、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、在宅で受けられる仕事の中身と求められる力をまとめています。経営の視点から顧客満足の改善を提案する立場を目指すなら、中小企業診断士の資格ガイドも参考になります。まずは、この記事の設問の例をもとに、5問のCSアンケートを1つ作ってみてください。
よくある質問
Q. CSアンケートは何問くらいにするのがよいですか?
目安として5問から10問程度、3分以内で答えられる長さに収めると、途中でやめる人が減ります。総合満足度、項目別満足度、すすめたいかどうか、理由を聞く自由記述の順に並べるのが使いやすい形です。聞きたいことが多い場合は、目的に関係の薄い設問を次の調査に回してください。
Q. NPSと満足度は何が違いますか?
満足度は、商品やサービスにどのくらい満足しているかを聞く指標です。NPSは、友人や同僚にすすめる可能性を0から10の11段階で聞き、9と10をつけた人の割合から0から6をつけた人の割合を引いて求めます。満足していても人にはすすめない人がいるため、両方を組み合わせて使うことが多くあります。
Q. 低い評価をつけた回答にはどう対応すればよいですか?
届いた時点で拾い上げ、担当者を決めて、連絡を希望している人には決めた期限内に連絡します。対応した内容と結果を記録しておき、同じ不満が繰り返し出ていればサービスの改善として取り上げます。アンケートに連絡を希望するかを聞く設問を入れておくと、対応の判断がしやすくなります。
Q. CSアンケートはいつ配るのがよいですか?
問い合わせ対応の評価なら対応が終わった直後、商品なら届いて数日後のように、体験の直後に配ると記憶が新しく具体的な答えが返ってきます。満足度の変化を追いたい場合は、半年や1年ごとに同じ設問で定期的に調べます。解約時のアンケートは2問か3問に絞ると答えてもらいやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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