色彩福祉検定を活かす仕事|介護と色の使い方


この記事のポイント
- ✓色彩福祉検定を活かす仕事を
- ✓福祉向けのデザインに分けて説明します
- ✓検定の3つの区分と検定料
色彩福祉検定に興味を持ったものの、「合格したらどんな仕事に就けるのか」「求人で評価されるのか」が分からず、受けるかどうか迷っている人は多いはずです。先に結論を書くと、色彩福祉検定は、持っていないとできない仕事がある資格ではありません。介護や保育、福祉の施設で今している仕事に、色の知識という道具を加えるための資格です。この記事では、色彩福祉検定を活かす仕事を場面ごとに分けて紹介し、検定の区分と費用、在宅受験の流れ、介護の現場で今日から使える色の工夫までを、主催団体の案内と東京都のガイドラインに沿って説明します。
色彩福祉検定はどんな検定か
色彩福祉検定は、一般社団法人日本色彩環境福祉協会が実施している民間の検定です。国家資格ではなく、合格しても法律で決められた独占の業務はありません。協会は検定の目的を、色彩を福祉の分野に活かすための知識を問うものと説明しています。
色彩福祉検定は、色彩を福祉の分野に活かすための知識を問う検定試験です。 出典: 一般社団法人日本色彩環境福祉協会「色彩福祉検定」
協会の案内では、色は人の体と心の働きに結び付いていて、思いをうまく言葉にできない人の気持ちをくみ取る手がかりになるとされています。こうした色の心理を使った心のケアが、高齢者や知的障害のある子どもを対象にした福祉の分野で広く使われるようになったという考え方が、検定の土台にあります。
協会は、色彩を使ったカウンセリングの活動、色彩を用いた福祉施設の環境づくり、バリアフリーの商品の開発などを進める人を「色彩福祉士」と位置づけています。色彩福祉検定は、その色彩福祉士に至るまでの段階を測る検定です。
色彩検定とは別の検定
名前が似ているため混同されやすいのが、公益社団法人色彩検定協会が行う色彩検定です。色彩検定は色の理論や配色をファッションやインテリア、商品づくりなど幅広い分野で使うための検定で、色彩福祉検定は福祉の現場で色を活かすことに的を絞っています。主催団体も試験の形も違うため、どちらを受けるかは、色の知識をどの場面で使いたいかで決めるのが自然です。介護や保育の仕事に直接つなげたいなら色彩福祉検定、デザインやインテリアの仕事の基礎として色の理論を固めたいなら色彩検定、という選び方が分かりやすいでしょう。
検定の3つの区分と受験の条件
色彩福祉検定は、公式テキストの改訂に合わせて検定の名前が変わっています。協会の案内では、次の3つの区分になっています。
| 区分 | 以前の呼び方 | 受験の条件 | 検定料(税込) |
|---|---|---|---|
| 色彩福祉アドバイザー検定試験 | 3級 | 制限なし | 7,700円 |
| 准色彩福祉士検定試験 | 2級 | 資格登録済みの旧3級合格者か色彩福祉アドバイザー検定合格者など | 11,000円 |
| 色彩福祉士検定試験(一次) | 1級 | 資格登録済みの旧2級合格者か准色彩福祉士検定合格者など | 14,300円 |
最初の色彩福祉アドバイザー検定試験は、年齢や学歴、仕事の経験を問わず誰でも受けられます。上の区分に進むには、下の区分に合格して資格登録を済ませていることが条件です。ただし、色彩福祉アドバイザー検定と准色彩福祉士検定、准色彩福祉士検定と色彩福祉士検定試験(一次)は、続けて同じ回に受ける併願ができます。併願の検定料は、2つの検定料を合わせた額です。3つすべてを同時に受けることはできません。
色彩福祉士検定試験(一次)に合格すると、二次にあたる段階を在宅の通信講座で受けることになり、修了すると色彩福祉士として登録されます。この二次の受講料は30,800円(税込)と案内されています。
合格後は資格登録が必要
色彩福祉検定は、合格しただけでは資格名を名乗れません。協会の案内では、合格後に資格登録をすることで資格が授与され、登録料は級にかかわらず11,000円、有効期間は3年間とされています。登録すると資格登録カードが発行されます。准色彩福祉士検定より上を受けるには登録が必要なので、上の区分を目指す人は、合格のたびに登録の費用がかかると考えておきましょう。
試験日と在宅受験の流れ
色彩福祉検定は年に2回行われます。協会の案内では、2026年は第35回が7月5日(日)、第36回が11月8日(日)で、第36回の申込期間は9月7日から10月9日まででした。次の回の日程は、協会の公式ページで確かめてください。
一般の人は在宅受験になる
受験の方法には会場受験と在宅受験がありますが、会場受験は、色彩福祉の授業を行っている学校の生徒に限られています。一般の人は在宅受験になります。協会は在宅受験を、介護や育児で家を空けられない人、体の障害で会場に行けない人のための制度と位置づけています。
| 項目 | 会場受験 | 在宅受験 |
|---|---|---|
| 対象 | 色彩福祉の授業を行う学校の生徒 | 一般の人 |
| 問題の形 | 筆記試験(マークシート) | 記述式の筆記とカラーカードの貼り付け |
| 合格の基準 | 70%以上の正答 | 90%以上の正答 |
在宅受験では、試験問題と解答用紙、カラーシートが届いたあと、期日までに解答用紙を郵便で出します。当日の消印まで有効で、提出の期限を過ぎると不合格になります。在宅受験に必要なものは、HB以上の黒鉛筆かシャープペンシル、ハサミ、スティックのりです。カラーカードを切って貼る実技があるため、ハサミとのりを忘れないようにしましょう。
在宅受験は自宅でテキストを見ながら解ける形ですが、その代わり合格の基準は90%以上の正答と高く設定されています。テキストのどこに何が書いてあるかを把握していないと、時間内に正確な答えを書き切れません。
申し込みの手順
- 協会の問い合わせ・資料請求のフォームから「検定ガイド」を取り寄せる
- 検定ガイドの別紙の払込取扱票に必要なことを書き、受験希望地に「在宅」と書く
- 郵便局(ゆうちょ銀行)で検定料を払い込む
- 試験日の前に届く受験案内と問題を受け取る
- 期日までに解答用紙を郵送する
- 受験から約1か月後に届く合否通知を確かめる
払い込んだあとは、どんな理由でも申し込みの変更や取り消し、返金、次の回への繰り越しはできません。日程を確かめてから払い込むことが大切です。
在宅受験で失敗しないための注意点
在宅受験は自宅で落ち着いて取り組める反面、会場受験にはない落とし穴があります。とくに気をつけたいのは次の点です。
- 問題が届いたら、すぐに中身と枚数を確かめ、足りないものがあれば協会に連絡する
- 解答用紙を出す期日を手帳に書き、余裕を持って郵便を出す日を決めておく
- カラーカードの貼り付けは、切る前に貼る場所と色を確かめ、のりがはみ出さないようにする
- 記述は下書きをしてから清書し、読みやすい字で書く
- 投函する前に、名前や受験番号の書き忘れがないかを見直す
受験案内や合否通知が届かないときは、協会に問い合わせるよう案内されています。家族の介護や育児の合間に受ける人ほど、試験の期間中にまとまった時間を取れる日を先に決めておくと、慌てずに済みます。
公式教材と勉強の進め方
公式テキストは、色彩福祉検定公式テキストのvol.1基礎編(3,960円・税込)とvol.2応用編(6,380円・税込)の2冊に改められました。以前のテキストは級ごとに分かれていましたが、新しいテキストでは級の表記がなくなっています。協会の案内では、2026年11月の試験までは新旧どちらのテキストでも受けられ、2027年7月から新しいテキストに対応した試験になるとされています。
テキストのほかに、色彩福祉検定に対応したCUSカラーカード157(2,310円・税込)と、過去問題(各550円・税込)が用意されています。過去問題は会場受験のマークシート形式のもので、在宅受験の過去問はありません。
出題の範囲
協会の案内によると、色彩福祉アドバイザー検定試験は、色彩福祉の必要性、色彩理論、色彩調和、色彩福祉の実践、色彩交流法などから出題されます。准色彩福祉士検定試験は、色の知覚と心理効果、配色の組み立て方などが加わり、色彩福祉士検定試験(一次)では、日本の歴史と色彩文化、色彩福祉と心の理解、子どもと色彩福祉、高齢者と色彩福祉などに広がります。
働きながら合格するための進め方
- 試験日から逆算し、テキストを1周読む期間と過去問題を解く期間を分ける
- 色の名前や配色の型は、カラーカードを手元に並べて実物で覚える
- 在宅受験は記述式なので、要点を自分の言葉で短く書く練習をする
- テキストの章ごとに付せんを付け、どこに何が書いてあるかすぐ引けるようにする
- 職場の掲示物や利用者の服の色など、身の回りの例とテキストの内容を結び付ける
介護や保育の仕事をしている人は、毎日の現場そのものが教材になります。たとえば、利用者が手に取りやすい食器の色、見つけやすい手すりの色など、現場で気づいたことをメモしておくと、記述式の問題で具体的に書ける材料になります。
試験までの学習計画の例
申込期間が締め切られてから試験日までは、およそ1か月です。申し込みの前から学び始めると、落ち着いて準備できます。働きながら色彩福祉アドバイザー検定試験を受ける場合の、3か月の計画の例を紹介します。
| 時期 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1か月目 | 基礎編のテキストを通読し、分からない言葉に印を付ける | 平日に1日20分、休日に1時間 |
| 2か月目 | 章ごとに要点を自分の言葉で書き出し、カラーカードで配色を確かめる | 1章を1週間で区切る |
| 3か月目 | 過去問題を解き、間違えた部分をテキストで読み直す。記述の練習をする | 試験の2週間前に1回、本番と同じ時間で解く |
過去問題は会場受験の形式ですが、出題される知識の範囲をつかむには役立ちます。在宅受験の本番では、記述で答える問題が中心になるため、過去問題の答えを選ぶだけで終わらせず、「なぜその答えになるのか」を一文で書けるようにしておくと、本番の記述に対応しやすくなります。
テキストを読むのが苦手な人は、職場の同僚と一緒に受けるのも1つの方法です。休憩時間に1章ずつ要点を話し合うだけでも、覚えたことが記憶に残りやすくなります。
色彩福祉検定を活かす仕事1 介護職員とレクリエーション
色彩福祉検定がもっとも活かしやすいのは、すでに介護の現場で働いている人の日々の仕事です。資格そのものが採用の条件になることはまれですが、仕事の質を上げる道具として使えます。
レクリエーションに色を取り入れる
デイサービスや特別養護老人ホームでは、利用者が楽しみながら体や頭を動かせるレクリエーションの時間があります。塗り絵、ちぎり絵、色紙を使った工作、季節の飾りづくりなど、色を使う活動はもともと多くあります。色彩福祉検定で学ぶ色の心理や配色の知識があれば、「なぜこの色を選ぶのか」を説明しながら活動を組み立てられます。
協会は、色彩福祉検定とは別に、色のパズルを使って高齢者と楽しくコミュニケーションをとり、頭の働きを促すケアを行う人を育てる「認知症・色彩ケアスタッフ」という講座も通信で開いています。受講料は59,400円(教材費、税込)と案内されています。レクリエーションの担当を任されている人は、検定と合わせて検討してみるとよいでしょう。
利用者の気持ちをくみ取る手がかりにする
言葉で気持ちを伝えにくい利用者が、どの色を選んだか、どんな色の服を好むかは、その人を知る手がかりになります。ただし、色の好みから心の状態を決めつけることは避け、ほかの職員や家族から聞いた話と合わせて受け止めることが大切です。色の知識は、利用者との会話のきっかけを増やすものと考えると、無理なく使えます。
色彩福祉検定を活かす仕事2 施設の環境づくりと掲示物
施設の中の色や掲示物は、利用者が安心して暮らせるかどうかに直接かかわります。生活相談員や施設の管理にかかわる職員、掲示物づくりを担当している職員にとって、色の知識は役に立ちます。
高齢者に見やすい色の使い方
年齢を重ねると、色の見え方も変わります。東京都福祉局がまとめた「TOKYOユニバーサルデザインガイドライン(視覚情報版)」は、加齢による見え方の変化を次のように説明しています。
加齢により青色の認識感度が低くなり、黒と紺のような暗い色合いの違いがわかりにくくなります。また、白内障の進行で淡い色の差がわかりにくくなります。そのような見え方に配慮するため、高齢者向けには淡い色同士の組合せを避け、コントラストが強めの色使い、配色を行います。 出典: 東京都福祉局「TOKYOユニバーサルデザインガイドライン(視覚情報版)」
同じガイドラインでは、高齢者が困る場面として「淡い色の文字が読みづらい」ことが挙げられ、望まれる配慮として明るさの差を付けた色づかいをすることが示されています。高齢者の利用が多い広報物では、文字の大きさを14ポイント以上にするのが望ましいとも書かれています。
色だけに頼らない
ガイドラインは、色の見え方には人による違いがあることも説明しています。色の見え方が多くの人と違う人の割合は、日本人の男性の20人に1人、女性の500人に1人とされています。施設の案内表示や予定表で、色だけで区別を伝えると、伝わらない人が出てきます。色と合わせて、文字やマーク、イラストを付けることが大切です。
施設の掲示物で今日から試せる工夫を整理すると、次のようになります。
- 文字と背景の明るさの差をはっきり付ける(白地に黒、濃い紺地に白など)
- 黒と紺、茶と深緑のような暗い色同士を隣に並べない
- 淡い色同士の組み合わせを避ける
- 色で分けた情報には、必ず文字やマークを添える
- 文字は大きめにし、高齢者が多い場所では14ポイント以上を目安にする
見分けにくい色の組み合わせを知っておく
東京都のガイドラインは、色の見え方の型ごとに、見分けにくい色の例も紹介しています。赤を感じる働きに違いがある型では、赤を暗く感じ、赤と黒や濃い茶色が見分けにくくなります。緑を感じる働きに違いがある型では、緑を暗く感じ、赤と緑などが見えにくくなります。
介護の現場でよく使われる表示に当てはめると、たとえば「赤い文字で注意、黒い文字で通常」と分けた予定表や、「赤は使用中、緑は空き」と色だけで示した札は、人によっては区別がつきません。注意を示すときは、赤い色に加えて「注意」の文字やマークを付ける、使用中と空きは文字で書き分ける、といった工夫で、誰にでも伝わる表示になります。色彩福祉検定で学ぶ色の理論と合わせてこうした公的な資料を読んでおくと、現場での提案に説得力が増します。
施設の内装や道具の色
食器、手すり、トイレの扉、階段の段鼻(段の先の部分)など、生活の中で目印になる場所の色を工夫すると、利用者が自分で動きやすくなります。内装の色を変えるには費用がかかるため、まずはテープやカバー、表示板など、手軽に変えられるものから試すのが現実的です。どの色にするかを決めるとき、色彩福祉検定で学んだ配色の知識が判断の根拠になります。
現場で色の工夫を提案するときの進め方
色の知識を学んでも、施設の掲示物や内装はほかの職員と共有しているものなので、1人の判断で変えるわけにはいきません。現場で工夫を提案するときは、次の順番で進めると受け入れられやすくなります。
- 利用者が迷っている場面や、読み間違えている掲示物を具体的に書き出す
- 色を変えると何が良くなるかを、ガイドラインなど公的な資料の考え方と合わせて説明する
- 費用のかからない小さな変更(1枚の掲示物、1か所の目印)から試す
- 試したあとの利用者の様子を記録し、職員の会議で共有する
- 効果が見えたものを、ほかの場所にも広げる
「色彩福祉検定で学んだから」という理由だけでは、ほかの職員の納得は得にくいものです。利用者の困りごとから出発し、公的な資料の考え方を根拠に添えると、提案が通りやすくなります。小さな変更でも、利用者が自分でトイレの場所を見つけられた、予定表を読み間違えなくなったといった変化が見えれば、施設全体の取り組みにつながっていきます。
色彩福祉検定を活かす仕事3 保育と子どもの支援
色彩福祉検定の出題範囲には、子どもと色彩福祉も含まれています。保育士や放課後の子どもの支援にかかわる人も、色の知識を活かせます。
保育の場では、保育室の飾り付け、子どもの持ち物の目印、製作の活動など、色を選ぶ場面が毎日あります。子どもが自分の持ち物を見分けやすくするには、色と合わせてマークや絵を付けると、色の見え方に違いがある子どもにも伝わります。製作の活動では、色の組み合わせ方を子どもに分かる言葉で伝えられると、活動の幅が広がります。
保育の場で色の知識を活かす工夫には、次のようなものがあります。
- 子どもの靴箱やロッカーに、色と動物の絵を組み合わせた目印を付ける
- 保護者向けのお便りでは、行事の日付や持ち物を淡い色の文字で書かず、はっきりした色で書く
- 製作の活動で、隣り合う色の組み合わせによって見え方が変わることを、子どもと一緒に試す
- 保育室の掲示は色を使いすぎず、伝えたい情報が目に入りやすいようにする
保護者向けのお便りには、祖父母が読むことも想定して、高齢者に見やすい配色の考え方を取り入れると親切です。
障害のある子どもの支援の場でも、色は大切な手がかりになります。気持ちを言葉で伝えにくい子どもが、色を選ぶことで気持ちを表せる場面があります。ここでも、色の選び方から子どもの気持ちを決めつけず、日々の様子と合わせて受け止める姿勢が欠かせません。
色彩福祉検定を活かす仕事4 デザインと在宅の仕事
福祉の現場で働いていない人にとっても、色彩福祉検定の知識が生きる仕事があります。代表的なのが、福祉や医療の分野のデザインの仕事です。
福祉施設や医療機関の広報物
福祉施設や医療機関のパンフレット、ホームページ、案内表示、利用者向けのお知らせなどは、高齢者や障害のある人が読むことを前提に作る必要があります。先に紹介した東京都のガイドラインのような考え方を理解し、色だけに頼らない、明るさの差を付けた配色ができるデザイナーは、こうした仕事で信頼を得やすくなります。
デザインの仕事は在宅で請けられるものが多く、パンフレットやチラシ、ホームページのバナーなど、単発の依頼から始めやすい分野です。デザインの仕事の報酬の目安や、働き方ごとの単価の幅は、デザイナーの年収・単価相場で整理しています。福祉の分野に強みを持つと決めたら、自分の相場の位置を確かめておくと、見積もりの根拠を説明しやすくなります。
福祉の分野の記事や資料
色彩福祉検定で学ぶ内容は、介護や保育の現場向けの記事や研修資料を作る仕事にもつながります。施設の掲示物の作り方、レクリエーションの企画の立て方など、現場で役立つ情報を分かりやすくまとめる仕事です。書く仕事を在宅で始めるときは、自分の得意な分野を示す見本の記事をそろえておくことが大切です。見本の選び方と並べ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で詳しく紹介しています。
研修資料や施設向けの文書を作る仕事では、色やデザインだけでなく、正しい文書の書き方も問われます。敬語や文書の形を体系的に身につけたい人は、ビジネス文書検定の解説で、出題の内容と級ごとの違いを確かめておくと役立ちます。
職種ごとの活かし方の早見
色彩福祉検定の知識は、職種によって使いどころが違います。自分の仕事で何に使えるかを考える手がかりとして、主な職種ごとに整理しておきます。
| 職種 | 色の知識を使える場面 |
|---|---|
| 介護職員・介護福祉士 | レクリエーションの企画、利用者の服や持ち物の選び方の助言、居室の目印 |
| 生活相談員 | 施設の案内表示や家族向けのお知らせ、見学に来た人への説明資料 |
| 福祉用具や住宅改修にかかわる職 | 手すりや段差の目印の色、福祉用具を選ぶときの見やすさの助言 |
| 保育士・子どもの支援の職 | 保育室の飾り付け、持ち物の目印、製作の活動 |
| 施設の管理・広報の担当 | パンフレットやホームページ、施設内の表示の配色 |
| デザイナー・ライター | 福祉や医療の分野の広報物、記事、研修資料 |
どの職種でも共通しているのは、色の知識を「利用者の暮らしやすさ」に結び付けて使うことです。おしゃれに見せるための配色ではなく、見やすさ、分かりやすさ、安心感を目的にした配色を考える点が、福祉の分野で色を扱うときの特徴です。
ほかの資格と組み合わせると、仕事での強みがさらにはっきりします。たとえば、介護福祉士や保育士のような国家資格を土台に持ち、その上に色彩福祉検定を重ねると、「現場を知っていて、色の工夫も提案できる人」として伝わります。住まいの改修や福祉用具にかかわる仕事をしている人は、住環境の資格と組み合わせることで、手すりや段差の目印の提案に説得力が増します。どの資格を組み合わせるかは、自分が今いる職場と、これから進みたい方向で決めるのが自然です。
色彩福祉検定は仕事に役立つのか
ここまで読んで、「結局、色彩福祉検定は仕事に役立つのか」と感じた人もいるでしょう。正直に整理すると、色彩福祉検定は次のような性格の資格です。
| 期待できること | 期待しすぎないほうがよいこと |
|---|---|
| 介護や保育の仕事で、色を選ぶ根拠を持てる | 資格だけで採用が決まること |
| レクリエーションや掲示物の工夫の幅が広がる | 資格手当が付くこと |
| 福祉の分野のデザインで強みを示せる | 色彩福祉士としての求人が多くあること |
| 履歴書で学ぶ姿勢を示せる | 国家資格と同じように評価されること |
色彩福祉士の名前で出ている求人は多くありません。資格手当の扱いも勤め先によって違います。一方で、介護職員や保育士として働く人が、自分の仕事を良くするために学ぶ資格としては、費用も比較的抑えられていて、在宅で受けられる手軽さがあります。
求人に応募するときは、資格名を書くだけでなく、「施設の掲示物を高齢者に見やすい配色に作り直した」「レクリエーションで色を使った活動を企画した」のように、学んだことをどう使ったかを具体的に伝えると評価につながりやすくなります。
履歴書への書き方
色彩福祉検定に合格して資格登録をしたら、履歴書の資格欄に書けます。書き方の一例は次のとおりです。
- 一般社団法人日本色彩環境福祉協会 色彩福祉アドバイザー 登録
- 一般社団法人日本色彩環境福祉協会 准色彩福祉士 登録
民間の資格は、主催団体の名前を添えると、読む人に伝わりやすくなります。検定の名前は改訂で変わっているため、以前の級で合格した人は、合格したときの名前で書き、面接で今の区分との対応を説明できるようにしておくと安心です。資格登録の有効期間は3年間なので、登録が切れていないかも確かめておきましょう。正式な表記に迷うときは、協会に問い合わせるのが確実です。
受験を決める前に確かめておきたいこと
色彩福祉検定を受けるかどうかを決める前に、次の点を自分で確かめておくと、受けたあとに「思っていたのと違った」となりにくくなります。
- 色の知識を、今の仕事のどの場面で使いたいかを言葉にできるか
- 勤め先に、資格の取得を評価する仕組みや、研修費の補助があるか
- 色彩アドバイザーで区切るのか、色彩福祉士まで進むのか
- 3年ごとの資格登録の更新にかかる費用を続けて払えるか
- 色彩検定など、ほかの色の資格のほうが目的に合っていないか
とくに最初の点が大切です。「何となく役に立ちそう」で受けるより、「施設の掲示物を見やすくしたい」「レクリエーションの企画に根拠を持ちたい」「福祉の分野のデザインを請けたい」と目的がはっきりしていると、学ぶ内容が頭に入りやすく、合格後の使い方にも迷いません。
勤め先に研修費の補助があるかどうかは、施設によって大きく違います。上司や事務の担当に、資格取得の補助や、合格したときの評価の扱いを聞いておくと、費用の見通しが立ちます。補助がない場合でも、検定料とテキスト代を合わせて1万円台から始められるため、自分への投資として始めやすい資格です。
介護の現場の学び直しと費用の工夫
色彩福祉検定は、検定料と教材費を合わせても数万円以内で始められます。それでも、施設の職員が何人も受けるとなると、費用は小さくありません。施設として職員の学びを支えたい場合は、研修の費用に国の助成金が使えることがあります。福祉の事業所が職員の研修に人材開発支援助成金を使う考え方は、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で、対象になる訓練と申請の流れとともに整理しています。民間の検定の受験が助成の対象になるかは、制度の要件と訓練の中身で変わるため、労働局やハローワークで確かめてください。
在宅ワークの仲介を続けてきた立場から見えること
最後に、在宅ワークや業務委託の仲介サイトを長く運営してきた編集部の立場から、福祉と色の知識を仕事につなげている人の傾向を整理しておきます。
福祉の分野のデザインや資料づくりで依頼を受け続けている人は、色の知識そのものより、「この人に頼めば、高齢者にも読みやすいものに仕上げてくれる」という安心感で選ばれています。介護や保育の現場で働いた経験と、色やデザインの知識の両方を持つ人は多くありません。この組み合わせは、ほかの作り手との違いになりやすい部分です。
運営者として見てきた限りでは、長く続く人ほど、単発の制作をこなすだけでなく、依頼する側の施設の事情を理解し、次の依頼につながる関係を少しずつ築いています。間に手数料が入らない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%の仕組みの価値は、金額の安さより、こうした関係を長く続けやすいことにあります。福祉の分野のデザインを在宅で請けることを考えている人は、受ける前にデザイナーの年収・単価相場で仕事の種類ごとの報酬の幅を確かめておくと、見積もりの考え方が固まります。色彩福祉検定は、今の仕事を良くする学びとしても、新しい仕事の入口としても使える検定です。まずは色彩福祉アドバイザー検定試験の日程を協会のページで確かめるところから始めてみてください。
よくある質問
Q. 色彩福祉検定に合格すると就ける仕事はありますか?
色彩福祉検定は民間の検定で、合格しないとできない仕事はありません。介護職員や生活相談員、保育士などが、レクリエーションや施設の掲示物、環境づくりに色の知識を活かす形が中心です。福祉施設や医療機関の広報物のデザインなど、在宅で請けられる仕事に活かす人もいます。
Q. 色彩福祉検定は誰でも受けられますか?
最初の区分である色彩福祉アドバイザー検定試験は、年齢や学歴、仕事の経験を問わず誰でも受けられます。准色彩福祉士検定試験と色彩福祉士検定試験(一次)は、下の区分に合格して資格登録を済ませていることが条件です。下の区分と続けて受ける併願もできます。
Q. 色彩福祉検定の在宅受験はどのように行いますか?
一般の人は在宅受験になります。試験問題と解答用紙、カラーシートが届いたら、記述式の筆記とカラーカードの貼り付けに取り組み、期日までに解答用紙を郵送します。当日の消印まで有効で、期限を過ぎると不合格です。合格の基準は90%以上の正答と高めに設定されています。
Q. 色彩福祉検定の費用はどのくらいかかりますか?
協会の案内では、検定料は色彩福祉アドバイザー検定試験が7,700円、准色彩福祉士検定試験が11,000円、色彩福祉士検定試験(一次)が14,300円(いずれも税込)です。合格後の資格登録料は11,000円で、有効期間は3年間です。公式テキストは基礎編3,960円、応用編6,380円(税込)です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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