イベントのアンケートに使える無料テンプレートと、満足度を聞く質問の組み立て方

@SOHO編集部
@SOHO編集部
イベントのアンケートに使える無料テンプレートと、満足度を聞く質問の組み立て方

この記事のポイント

  • ✓イベントのアンケートを無料テンプレートで作りたい人向けに
  • ✓Googleフォームなど無料で使える入手先の違い
  • ✓満足度を聞く質問の順番

イベントが終わったあとに参加者の声を集めたい。でも、ゼロから質問を考える時間はないし、有料のツールを契約するほどでもない。イベントのアンケートを無料のテンプレートで済ませたいと考える人の多くは、こうした状況にいます。

結論から言うと、無料のテンプレートで十分に役に立つアンケートは作れます。ただし、テンプレートをそのまま配ると「満足しましたか?」「感想をどうぞ」だけの、次の企画に使えない回答が集まりがちです。差がつくのは、テンプレートを選んだあとに、質問の順番と聞き方を自分のイベントに合わせて直す工程です。

この記事では、無料で使えるテンプレートの入手先とそれぞれの向き不向き、満足度を聞く質問の組み立て方、そのまま使える質問例、回答率を上げるコツ、個人情報を集めるときの注意点を順に整理します。

イベントのアンケートで最初に決めるのは「何に使うか」

テンプレートを探す前に、1つだけ決めておくことがあります。それは、集めた回答を何に使うかです。ここが決まっていないと、どれだけ整ったテンプレートを使っても、聞きたいことと聞いていることがずれます。

イベントのアンケートの使い道は、大きく分けて次の4つです。

使い道 知りたいこと 中心になる質問
次回の企画を良くする どの内容が良くて、どこが不要だったか プログラムごとの評価、改善してほしい点
主催者や上司への報告 全体としてどのくらい満足されたか 全体の満足度、人に勧めたいか
参加者との関係づくり 次の案内を受け取りたいか、相談したいことがあるか 次回の案内の希望、個別相談の希望
集客の振り返り 何を見て申し込んだか イベントを知ったきっかけ

たとえば、社内の勉強会であれば「次回の企画を良くする」が中心になり、商品の説明会であれば「参加者との関係づくり」の比重が大きくなります。地域のお祭りやマルシェであれば、出店者や来場者の数が多いため、短い質問で全体の傾向をつかむことが優先されます。

使い道が2つ以上ある場合は、優先順位を付けておきます。全部を同じ重さで聞こうとすると、質問が20問、30問と膨らみ、最後まで答えてもらえなくなります。経験上、イベント直後のアンケートで答えてもらいやすいのは、選択式を中心に10問前後までです。それを超える場合は、本当に必要な質問かを見直す価値があります。

もう1つ決めておきたいのが、回答を誰が読むかです。運営スタッフだけが読むのか、登壇者や出店者にも共有するのか、上司や取引先に報告するのか。読む人が変わると、必要な集計の形も変わります。登壇者に返すなら登壇者ごとの評価が必要ですし、上司に報告するなら全体の数字とグラフが1枚にまとまっているほうが伝わります。

この2点、つまり「何に使うか」と「誰が読むか」をメモしてから、次の節で紹介するテンプレートを選ぶと、直す箇所が最初から見えるので作業が早く済みます。

無料でイベントのアンケートを作れるテンプレートの入手先

無料のテンプレートは、大きく分けて3つの系統から手に入ります。オンラインのフォーム作成サービスに用意されたひな形、WordやExcelで印刷して使う用紙のひな形、そしてフォーム作成サービスや運営会社のブログが公開している質問例です。

オンラインのフォーム作成サービスに入っているひな形

もっとも手軽なのは、Googleフォームのテンプレートです。Googleアカウントがあれば無料で使え、作ったフォームのURLを参加者に送るだけで回答を集められます。Googleフォームの公式ページでは、テンプレートについて次のように案内されています。

さまざまなアンケートや調査などのテンプレートから選択して素早く開始できます。 出典: workspace.google.com

Googleフォームでは、集まった回答が自動でグラフになり、Googleスプレッドシートに書き出して詳しく分析することもできます。質問の形式も豊富で、星やハートで評価してもらう形式(段階は3から10まで)や、目盛りで答えてもらう形式(最大値は2から10まで)があり、満足度を聞く質問に向いています。

Microsoft Formsにも、アンケートやテストを作る機能があります。Microsoftのサポートページによると、選択肢、文字列、評価、日付といった基本の形式に加えて、ランク付けやリッカート(「とてもそう思う」から「まったくそう思わない」までの段階で答える形式)、ネットプロモーター スコア(人に勧めたいかを0から10で聞く形式)の質問も作れます。勤務先や学校でMicrosoft 365を使っている人にとっては、追加の契約なしで使える選択肢です。

印刷して使う用紙のひな形

会場で紙を配って書いてもらう場合は、WordやExcelのひな形が便利です。マイクロソフトの「楽しもう Office」では、アンケート用紙のテンプレートを無料でダウンロードできます。高齢の方が多い地域の催しや、スマートフォンを出しにくい会場では、紙のほうが回答が集まることもあります。

ただし、紙の回答は集計に手間がかかります。100枚の回答を手で表に打ち込むと、1枚あたり1分としても1時間以上かかります。紙を使う場合は、選択式の質問を中心にして、自由に書いてもらう欄は1つか2つに絞っておくと、集計が楽になります。

質問例をまとめた記事

フォーム作成サービスの運営会社などが、イベントのアンケートの質問例を記事として公開しています。こちらはツールではなく文章なので、そのまま使うというより、自分のフォームに質問を写すための材料として使います。

系統ごとの向き不向き

入手先 向いている場面 気をつけたい点
Googleフォーム オンラインで回答を集め、すぐにグラフで見たい 回答のあとの返信や対応の管理は別の手段が要る
Microsoft Forms 勤務先でMicrosoft 365を使っている 個人のアカウントと職場のアカウントで使える機能が違うことがある
WordやExcelの用紙 会場で紙を配りたい 集計は手作業になる
質問例の記事 質問の言い回しを参考にしたい 自分のイベントに合わせた書き換えが必要

どれか1つに決める必要はありません。実際には、オンラインのフォームを中心にして、スマートフォンを使わない人のために紙の用紙も少しだけ用意する、という組み合わせがよく使われます。

テンプレートを自分のイベントに合わせて直す5つの手順

テンプレートは、あくまで下書きです。開いたらすぐに配るのではなく、次の5つの手順で自分のイベント向けに直してから公開します。慣れれば30分ほどで終わる作業です。

手順1:タイトルと冒頭の説明を書き換える

テンプレートのタイトルは「イベントのフィードバック」のような一般的なものになっています。これを「10月12日 地域交流マルシェ アンケート」のように、日付とイベント名が入ったものに変えます。複数のイベントを開いている主催者の場合、参加者がどのイベントについて答えているのかが分からなくなるのを防げます。冒頭の説明には、所要時間、回答の締め切り、匿名かどうかを書きます。

手順2:選択肢をイベントの中身に合わせて書き換える

「最も良かった内容」を聞く質問の選択肢は、テンプレートのままでは「講演」「展示」のような抽象的な言葉になっています。これを、実際の講演のタイトルや出店者の名前に書き換えます。選択肢が具体的になるほど、集計したあとに「どこを直せばよいか」がはっきりします。

手順3:使わない質問を削る

テンプレートには、さまざまなイベントで使えるように、多めの質問が入っています。最初の節で決めた「何に使うか」に照らして、使い道のない質問は思い切って削ります。たとえば、集客の振り返りをしないなら「何で知りましたか」は不要です。

手順4:必須と任意を分ける

全部の質問を必須にすると、1つ答えにくい質問があるだけで、そこで回答をやめる人が出ます。必須にするのは全体の満足度など、どうしても集計に必要な質問だけにします。自由記述の欄は任意にしておくのが基本です。

手順5:自分とスタッフで試しに答える

公開の前に、自分とスタッフの2、3人で実際に答えてみます。分かりにくい言葉、選択肢の抜け、スマートフォンでの見え方の崩れは、このときに見つかります。試しに入れた回答は、公開の前に必ず削除しておきます。

満足度を聞く質問は「全体、部分、理由、次」の順に組み立てる

テンプレートを選んだら、次は質問の並べ方を整えます。満足度を聞くアンケートで回答の質を上げる基本は、「全体の評価」から始めて「部分の評価」「その理由」「次の行動」の順に進めることです。

1問目は全体の満足度を聞く

最初の質問は、イベント全体についての評価にします。「本日のイベントの満足度を5段階で教えてください」のように、選ぶだけで答えられる形にします。最初の質問が答えやすいと、回答者はそのまま最後まで進みやすくなります。

段階の数は5段階が扱いやすく、「とても満足」「満足」「ふつう」「やや不満」「不満」のように、すべての段階に言葉を付けておくと、人によって受け取り方がぶれにくくなります。数字だけの目盛りにする場合は、少なくとも両端に「不満」「とても満足」のような言葉を付けておきます。

2問目以降でプログラムごとに評価してもらう

全体の評価だけでは、何が良くて何が良くなかったのかが分かりません。そこで、講演、体験コーナー、交流の時間、会場の設備など、イベントを構成する部分ごとに評価してもらいます。Googleフォームの選択式(グリッド)のように、行に項目、列に評価を並べる形式を使うと、1問で複数の項目をまとめて聞けます。

質問の作り方について、イベント運営の解説記事では次のように説明されています。

イベントアンケートの質問は、的を絞ることが大切です。例えば「感想を自由に記述してください」よりも「一番興味を持った内容はどこでしたか?」「不要と感じた部分はどこでしたか?」という質問の方が、簡単に答えられます。 出典: spiral-platform.co.jp

「感想をどうぞ」と聞かれると、何を書けばよいか迷って空欄のまま送る人が増えます。「一番良かったのはどれですか」と選択肢で聞き、そのあとに理由を短く書いてもらう形にすると、回答の数も中身も安定します。

評価の理由は自由記述で1つか2つだけ聞く

選択式だけでは拾えない声を集めるために、自由に書いてもらう欄を用意します。ただし、自由記述の欄が多いと、回答する側の負担が一気に増えます。目安は1つか2つです。

おすすめの聞き方は、評価の直後に「そのように評価した理由を教えてください」と続ける形です。満足と答えた人には良かった点が、不満と答えた人には改善してほしい点が集まります。Googleフォームでは、回答に応じて次に表示する質問を切り替えられるので、「不満」「やや不満」を選んだ人にだけ改善点を聞く、といった分け方もできます。

最後に次の行動を聞く

最後の質問は、次の行動についてです。「次回も参加したいと思いますか」「このイベントを知人に勧めたいと思いますか」「今後のイベントの案内を受け取りたいですか」といった質問がこれにあたります。

人に勧めたいかを0から10の11段階で聞く方法は、ネットプロモーター スコアと呼ばれ、満足度とは別の角度から評価を見る指標として使われています。Microsoft Formsには専用の質問形式があり、Googleフォームでも目盛りの形式で同じ聞き方ができます。毎回同じ聞き方で続けると、イベントごとの変化を比べやすくなります。

そのまま使えるイベント別の質問例

ここからは、イベントの種類ごとに質問例を並べます。テンプレートに入っている質問と入れ替えたり、追加したりして使ってください。

セミナー・講演会

  1. 本日のセミナーの満足度を教えてください(とても満足、満足、ふつう、やや不満、不満)
  2. 内容の難しさはいかがでしたか(難しすぎた、ちょうどよい、やさしすぎた)
  3. 時間の長さはいかがでしたか(長い、ちょうどよい、短い)
  4. 最も役に立った内容を1つ選んでください(講演の章立てを選択肢にする)
  5. 選んだ理由を教えてください(自由記述)
  6. 今後取り上げてほしいテーマがあれば教えてください(自由記述)
  7. 今後のセミナーの案内を受け取りたいですか(はい、いいえ)

難しさと長さは、満足度とは分けて聞くのがコツです。「満足度は高いが、難しすぎた」という回答が多ければ、次回は前提の説明を増やすべきだと分かります。

展示会・商品説明会

  1. 本日の展示会の満足度を教えてください
  2. ご来場の目的に最も近いものを選んでください(情報収集、導入の検討、取引先との打ち合わせ、その他)
  3. 特に関心を持った展示や商品を選んでください(複数選択)
  4. 導入や購入の検討時期を教えてください(3か月以内、半年以内、1年以内、未定)
  5. 担当者からの個別の連絡を希望しますか(希望する、資料だけ欲しい、希望しない)
  6. このイベントを何で知りましたか(案内メール、SNS、知人の紹介、ウェブ広告、その他)

商談につながるイベントでは、検討時期と連絡の希望を必ず聞いておきます。ここで「希望しない」と答えた人に営業の電話をかけると、かえって印象を悪くします。

地域イベント・お祭り・マルシェ

  1. 本日のイベントの満足度を教えてください
  2. どちらからお越しになりましたか(市内、県内の他市町村、県外)
  3. 一緒に来た人を教えてください(ひとり、家族、友人、その他)
  4. 良かったと感じた催しや出店を選んでください(複数選択)
  5. 会場で不便に感じたことを選んでください(トイレ、休憩場所、案内表示、駐車場、特になし)
  6. 来年も来たいと思いますか

地域の催しでは、来場者の年齢層が幅広く、スマートフォンを使わない人もいます。質問は6問程度に絞り、紙とオンラインの両方を用意すると、回答の偏りを抑えられます。

社内イベント・研修・懇親会

  1. 本日のイベントの満足度を教えてください
  2. 参加してよかったと感じた点を選んでください(他部署との交流、業務の理解、情報の共有、特になし)
  3. 開催の時間帯はいかがでしたか(ちょうどよい、早すぎる、遅すぎる)
  4. 次回取り上げてほしいテーマや企画を教えてください(自由記述)
  5. 運営に協力してもよいと思いますか(はい、いいえ)

社内のアンケートでは、匿名にするかどうかを最初に決めて、冒頭に明記します。記名だと本音が書きにくく、匿名だと誰の意見かが分からず追いかけられません。改善点を集めたいなら匿名、個別に声をかけたいなら記名、と使い分けます。

オンラインイベント・ウェビナー

  1. 本日のオンラインイベントの満足度を教えてください
  2. 映像や音声の品質はいかがでしたか(問題なかった、ときどき途切れた、聞き取りにくかった)
  3. 参加した環境を教えてください(パソコン、スマートフォン、タブレット)
  4. 質問の受け付け方法は使いやすかったですか
  5. 録画の配信を希望しますか

オンラインでは、内容とは別に「見えたか、聞こえたか」を聞く質問が欠かせません。内容の評価が低かった理由が、実は音声の不具合だったということがよくあります。

イベントのアンケートの回答率を上げるコツ

質問がよくできていても、答えてもらえなければ意味がありません。回答率を上げるために効果がある工夫を、実施のタイミング、問数、案内の仕方に分けて整理します。

終わる直前に、その場で答えてもらう

回答率に最も効くのは、タイミングです。イベントが終わって帰宅したあとにメールでお願いすると、多くの人は後回しにして、そのまま忘れてしまいます。いちばん答えてもらいやすいのは、イベントの最後の5分ほどを使って、その場で答えてもらう方法です。

具体的には、閉会のあいさつの前にスクリーンへQRコードを映し、「この場で2分ほどで答えられます」と案内します。会場の出口や受付の机にQRコードを印刷した紙を貼っておくのも効果があります。オンラインイベントなら、終了の直前にチャット欄へURLを流し、画面にも表示しておきます。

所要時間を先に伝える

アンケートの冒頭に「所要時間は約2分です」「質問は全部で8問です」と書いておくと、回答を始める人が増えます。どのくらいかかるか分からないと、人は始めることをためらいます。実際の所要時間より短く書くと途中でやめる人が増えるので、自分で一度答えて、かかった時間を書きます。

スマートフォンで答えやすくする

いまのアンケートの多くは、スマートフォンで答えられています。スマートフォンの小さな画面では、横に長いグリッドの質問や、長い説明文が読みにくくなります。公開する前に、必ず自分のスマートフォンで最初から最後まで答えてみて、文字が小さすぎないか、選択肢が押しにくくないかを確かめます。

お礼や特典は「抽選」より「全員」に

回答のお礼として、資料のダウンロードや次回の割引を用意する方法もあります。全員がもらえるお礼のほうが、抽選よりも回答の動機になりやすい傾向があります。ただし、お礼を目当てに適当に答える人も出てくるので、自由記述の欄で中身のある回答をしているかを見て、回答の質を判断する必要があります。

締め切りを決めて、1回だけ念押しする

その場で答えてもらえなかった人には、イベント後にメールでお願いします。このときは、締め切りを3日から1週間ほど先に設定し、締め切りの前日に1回だけ念押しのメールを送ります。何度も送ると、案内のメール全体が迷惑に感じられてしまいます。

Googleフォームには、終了日や回答数の上限を決めて、自動で受け付けを止める機能があります。締め切りのあとに届いた回答を集計に入れるかどうかで迷わずに済むので、設定しておくと便利です。

個人情報を集めるときに気をつけること

イベントのアンケートでは、名前やメールアドレス、会社名などを聞くことがあります。こうした情報は個人情報にあたり、扱い方にはルールがあります。

個人情報保護法では、本人から直接、書面(フォームのような電子的な記録も含む)で個人情報を取得するときは、あらかじめ利用目的を本人に示すことが求められています。条文は次のとおりです。

個人情報取扱事業者は、前項の規定にかかわらず、本人との間で契約を締結することに伴って契約書その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。 出典: e-Gov法令検索(個人情報の保護に関する法律 第21条第2項)

言い換えると、アンケートで名前やメールアドレスを聞くなら、「何のために使うのか」をフォームの冒頭か、その質問のすぐ近くに書いておく必要がある、ということです。たとえば次のような書き方です。

「ご記入いただいたお名前とメールアドレスは、今後のイベントのご案内と、本アンケートに関するお問い合わせへの回答にのみ使用します。」

テンプレートには、この利用目的の欄が入っていないことが多いので、自分で書き足す必要があります。会社として運営するイベントなら、会社のプライバシーポリシーへのリンクも添えておきます。どこまで書けばよいかは、扱う情報の種類やイベントの性格によって変わるため、勤務先の担当部署や、個人情報保護委員会の案内で確かめると安心です。

もう1つの注意点は、必要のない情報を聞かないことです。満足度を知りたいだけなら、名前もメールアドレスもいりません。聞く項目が少ないほど、回答する人の心理的な負担は軽くなり、管理する側の手間とリスクも減ります。年齢や職業を聞く場合も、「20代」「30代」のような幅のある選択肢にすると、答えやすくなります。

集めた回答を次のイベントに活かす集計のしかた

アンケートは、集めて終わりではありません。回答を読み、次のイベントの企画に反映させて、はじめて意味を持ちます。

まず全体の数字を1枚にまとめる

最初に作るのは、全体の満足度の分布です。5段階のうち「とても満足」と「満足」を合わせた割合を出し、前回のイベントと比べます。Googleフォームでは、回答の画面に質問ごとのグラフが自動で表示されるので、それをそのまま報告書に貼り付けることもできます。

数字だけでは伝わりにくいので、自由記述から代表的な声を3つほど添えます。良い声だけでなく、改善を求める声も入れておくと、読む人が次に何をすべきかを考えやすくなります。

部分ごとの評価で「直す場所」を決める

次に、プログラムごとの評価を並べます。評価の低い部分が、次回に手を入れるべき場所です。ただし、評価が低い理由は自由記述を読まないと分かりません。たとえば交流の時間の評価が低かった場合でも、「時間が短かった」のか「知らない人と話すのが苦手だった」のかで、打つ手はまったく違います。

クロス集計で回答者の層ごとの違いを見る

回答が50件を超えるくらいになったら、回答者の層ごとに分けて見る方法も役に立ちます。たとえば、初めて参加した人と2回目以上の人で満足度を比べると、初参加の人だけ満足度が低い、といった傾向が見えることがあります。その場合は、初参加の人向けの案内や説明を増やすことが改善策になります。

Googleフォームの回答はGoogleスプレッドシートに書き出せるので、ピボットテーブル(表の項目を組み替えて集計する機能)を使えば、層ごとの集計も数分で作れます。

回答者に結果を返す

意外と見落とされがちなのが、回答者への報告です。「前回のアンケートで多かった声を受けて、今回は休憩時間を長くしました」と次回の案内に書くだけで、参加者は「答えた意味があった」と感じ、次のアンケートにも答えてくれやすくなります。

回答のあとの返信や対応まで管理したいときの選択肢

ここまでの内容は、Googleフォームなどの無料ツールで十分に実行できます。満足度を集めてグラフにし、次の企画に活かす。この用途なら、無料のテンプレートから始めるのがいちばん手軽です。

一方で、イベントの規模が大きくなると、悩みは「作ること」から「届いたあと」に移っていきます。個別の連絡を希望した人に誰が返信するのか、返信は済んだのか、資料を送ったのか。この管理をフォームとスプレッドシートとメールソフトの3つで回していると、担当者が複数いる場合に、対応の漏れや二重の連絡が起きやすくなります。

こうした受付のあとの管理を1つの画面で扱うために作られたフォーム作成サービスの1つが、Halict(ハリクト)です。公式サイトの料金ページによると、無料のフリープランはメンバー1人までで、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。フリープランでも、届いた1件ごとに対応の段階を付けて管理する機能(ステージ管理)、自動返信、CSVの書き出しが使えます。回答者には1画面に1問ずつ表示される形式で、作りたいフォームの内容を一言で伝えると、AIが質問の構成まで組み立てる機能もあります。

有料プランは使う人数で決まり、メンバー3人までのスタータープランが月額2,980円、10人までのチームプランが月額7,800円です(いずれも税抜、年払いは2か月分が無料)。チームプランからは、一斉メールと開封・クリックの計測、メールのひな形などが加わり、イベントの事務局として参加者に一斉に案内を送る使い方ができます。詳しくはHalictの紹介ページで確認できます。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

アンケートの集計だけが目的なら、無料のGoogleフォームで十分です。参加者への個別の連絡や、事務局の複数人での対応に時間を取られていると感じたときに、選択肢の1つとして比べてみてください。

アンケートづくりは仕事としても求められている

最後に、イベントのアンケートを作る力が、在宅ワークや業務委託の仕事としてどう求められているかを見ておきます。

イベントの運営を外部に任せる企業や団体では、告知のページづくりや申し込みの受付、当日の記録、終了後のアンケートと報告書の作成までを、まとめて依頼することがあります。たとえば結婚式・イベント・記念動画のお仕事では、イベントの記録や映像づくりに関わる仕事が紹介されています。映像を納める仕事でも、参加者の感想をアンケートで集めて紹介文に使う場面があり、質問の作り方を知っていると提案の幅が広がります。

アンケートの設計と分析は、マーケティングの基礎でもあります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介されているような仕事では、顧客の声を集めて数字にし、施策の改善につなげる力が求められます。満足度の聞き方や、層ごとに分けた集計は、そのまま仕事で使える技術です。

文章の力も欠かせません。答えやすい質問文、誤解のない選択肢、利用目的の案内文は、どれも短い文章を正確に書く力にかかっています。文章を書く仕事の報酬の水準は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で職種のデータとして確認できます。

在宅ワークの仲介を長く見てきた立場から言えば、継続して依頼を受ける人ほど、頼まれた作業だけで終わらせず、「アンケートの結果をこう読むと、次はここを直せます」と一言添えています。依頼する側にとっては、作業そのものより、その一言で判断が楽になることのほうが価値があります。仲介の手数料がかからない直接のやり取りであれば、同じ予算で依頼する側はより多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。アンケートのように、改善の提案まで含めて任せたくなる仕事は、こうした長い関係につながりやすい分野です。

中小企業の経営課題を扱う中小企業診断士の資格でも、顧客の声を集めて分析する考え方は基本の1つとして扱われます。イベントのアンケートを1回きちんと作り、集計して改善まで回してみることは、そうした分析の力を身につける最初の一歩になります。

よくある質問

Q. イベントのアンケートは何問くらいが適切ですか?

イベント直後に答えてもらう場合は、選択式を中心に10問前後までが目安です。全体の満足度、プログラムごとの評価、評価の理由、次回の参加意向の順に並べると、少ない問数でも次の企画に使える回答が集まります。自由記述の欄は1つか2つに絞ると、途中でやめる人を減らせます。

Q. 無料のテンプレートをそのまま使っても問題ありませんか?

使うこと自体は問題ありませんが、そのままでは自分のイベントに合わない質問が残りがちです。プログラムの名前を選択肢に入れる、難しさや時間の長さを分けて聞くなど、イベントの中身に合わせて書き換えると回答の質が上がります。名前やメールアドレスを聞く場合は、利用目的の説明も書き足してください。

Q. 匿名と記名はどちらにすべきですか?

改善点を率直に集めたいなら匿名、回答者に個別に連絡したいなら記名が向いています。どちらにするかはアンケートの冒頭に明記しておくと、回答する人が安心して答えられます。両方の目的がある場合は、連絡を希望する人だけに名前と連絡先を書いてもらう形にする方法もあります。

Q. アンケートの回答率を上げるにはどうすればよいですか?

最も効果があるのは、イベントの最後の数分でQRコードを示し、その場で答えてもらう方法です。冒頭に所要時間を書く、スマートフォンで答えやすい形にする、全員がもらえる小さなお礼を用意する、といった工夫も効きます。後日メールで依頼する場合は、締め切りを決めて念押しは1回にとどめます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年7月18日最終更新:2026年10月4日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方