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放課後等デイサービスの加算の資格|職種と要件

@SOHO編集部
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放課後等デイサービスの加算の資格|職種と要件

この記事のポイント

  • ✓放デイの加算に関わる資格を
  • ✓加算ごとに整理しました
  • ✓児童指導員等加配加算の対象職種と経験年数

放デイの加算と資格の関係を調べると、「児童指導員等加配加算」「専門的支援体制加算」「福祉専門職員配置等加算」など、似た名前の加算がいくつも出てきて、どの資格がどの加算に関わるのかが分かりにくいと感じるはずです。結論から書くと、放課後等デイサービスの加算に関わる資格は、大きく4つのまとまりに分かれます。児童指導員や保育士などの「児童指導員等」、理学療法士や作業療法士などの「理学療法士等」、社会福祉士や介護福祉士などの「福祉の国家資格」、そして強度行動障害支援者養成研修のような「研修の修了」です。

この記事では、放課後等デイサービスで働く人や、これから働こうとしている人に向けて、加算ごとにどの資格や経験が求められているのかを整理します。加算とは、基本の報酬に上乗せして事業所に支払われる報酬のことで、事業所が加算を取れるかどうかは、どんな資格を持つ職員がいるかで決まる部分が大きくあります。つまり、自分の資格や経験が事業所にとってどんな価値を持つのかを知ることは、職場選びや資格の取り方を考えるうえで役に立ちます。内容は、こども家庭庁が公開している令和6年度と令和8年度の報酬改定の資料をもとにしています。

放課後等デイサービスの加算と資格の関係

放課後等デイサービスは、障害のある小学生から高校生までの子どもが、放課後や学校の休みの日に通い、生活の力を伸ばす支援や、遊びや活動を通じた発達の支援を受けるサービスです。児童福祉法に基づくサービスで、事業所には、国の基準で決められた人数の職員を置くことが求められています。

事業所に支払われる報酬は、基本の報酬と、さまざまな加算の組み合わせで決まります。加算の多くは、「基準で決められた人数より多くの職員を置いている」「特定の資格や経験を持つ職員を置いている」「特別な支援を計画的に行っている」といった条件を満たしたときに算定できるものです。算定とは、条件を満たした加算を報酬の計算に入れることを言います。

働く人の目線で見ると、加算は「事業所がどんな人材を必要としているか」を映す鏡です。たとえば、経験5年以上の保育士がいれば取れる加算があれば、その事業所は経験のある保育士を採用したいと考えます。社会福祉士や介護福祉士の割合で取れる加算があれば、こうした国家資格を持つ人の採用を進めたり、職員に資格の取得を勧めたりします。

この記事で取り上げる主な加算と、関わる資格のまとまりを先に並べておきます。

  • 児童指導員等加配加算:児童指導員、保育士、理学療法士などの「児童指導員等」と、その経験年数
  • 専門的支援体制加算:理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理担当職員などの「理学療法士等」
  • 福祉専門職員配置等加算:社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師
  • 強度行動障害児支援加算:強度行動障害支援者養成研修の実践研修と中核的人材養成研修

それぞれの中身を、順に見ていきます。

加算の前提になる基準の職員と資格

加算を理解するには、まず「基準の人員」、つまり加算がなくても必ず置かなければならない職員を知っておく必要があります。加配加算は、この基準を上回って職員を置いたときに算定できるものだからです。

放課後等デイサービスの人員の基準は、厚生労働省令である「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」に書かれています。それによると、事業所に置くべき職員は次のとおりです。

  • 児童指導員または保育士:サービスを提供する時間帯を通じて、子どもの数が10人までなら2人以上、10人を超えるときは、5人またはその端数を増すごとに1人を加えた数以上
  • 児童発達支援管理責任者:1人以上
  • 機能訓練を行う場合は機能訓練担当職員、医療的ケアを行う場合は看護職員

児童発達支援管理責任者とは、子どもごとの個別支援計画を作り、支援全体の質を管理する職員のことです。一定の実務経験と、国が定める研修の修了が求められます。基準の職員として必ず1人以上置く職であり、事業所の運営に欠かせない存在です。

ここで押さえておきたいのは、基準の職員である児童指導員や保育士は、加配加算の対象にはならないということです。加配加算の対象になるのは、基準の人数を満たしたうえで、さらに上乗せして配置した職員です。同じ保育士でも、基準の人数に数えられているか、上乗せの職員として数えられているかで、加算との関係が変わります。

また、児童指導員等加配加算と専門的支援体制加算を両方取る場合は、それぞれの加算の対象となる職員を別々に配置する必要があります。1人の職員を2つの加算で同時に数えることはできません。事業所が「もう1人、経験のある保育士がほしい」「理学療法士を別に雇いたい」と考えるのは、こうした仕組みがあるからです。

児童指導員等加配加算と「児童指導員等」の範囲

児童指導員等加配加算は、基準で決められた人数に加えて、児童指導員等やその他の従業者を1人以上配置している場合に算定できる加算です。加配とは、基準を上回る人数の職員を配置することを言います。常に見守りが必要な子どもへの支援や、家族への助言などの支援を手厚くすることが目的です。

この加算で特に大切なのが、「児童指導員等」に誰が含まれるかです。こども家庭庁の令和6年度報酬改定の資料では、次のように定められています。

「児童指導員等」とは、児童指導員、保育士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、手話通訳士、手話通訳者、特別支援学校免許取得者、心理担当職員(心理学修了等)、視覚障害児支援担当職員(研修修了等)、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者をいう 出典: こども家庭庁 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援関係)改定事項の概要

ここで注目したいのは、国家資格だけでなく、研修の修了者も含まれていることです。強度行動障害支援者養成研修の基礎研修は、強度行動障害のある人への支援の基本を学ぶ研修で、都道府県などが実施しています。資格の試験に合格しなくても、この研修を修了すれば「児童指導員等」として数えられるため、福祉の資格を持っていない人がまず取り組む選択肢になります。

児童指導員とは、児童福祉施設で子どもの生活の指導を行う職員のことで、国家試験はありません。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では、児童福祉施設の職員を養成する学校などを卒業した人、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持つ人、大学で社会福祉学、心理学、教育学、社会学のいずれかを専修して卒業した人などが挙げられていて、教員免許を持つ人や一定の実務経験がある人も含まれます。こうした人は、任用資格という形で児童指導員として働くことができます。任用資格とは、試験に合格して得る資格ではなく、学歴や経験などの条件を満たすことで、その職に就くことができる資格のことです。条件の細かな扱いは、事業所のある自治体に確かめるのが確実です。

「その他の従業者」は、児童指導員等に当たらない職員のことです。その他の従業者を配置した場合も加算は算定できますが、単位数は児童指導員等よりも低く設定されています。単位とは、報酬を計算するときの点数のことで、地域ごとに決められた単価をかけてお金に換算します。

経験年数と配置の形で変わる評価

児童指導員等加配加算は、令和6年度の報酬改定で大きく見直されました。それまでは理学療法士等を配置したか、児童指導員等を配置したかで評価が分かれていましたが、改定後は、配置の形と経験年数で評価が分かれる仕組みになりました。

資料では児童発達支援事業所の例で単位数が示されていて、放課後等デイサービスも同じ考え方で、次の区分に分かれています。

  • 常勤専従で経験5年以上
  • 常勤専従で経験5年未満
  • 常勤換算で経験5年以上
  • 常勤換算で経験5年未満
  • その他の従業者を配置

常勤専従とは、事業所が決めた常勤の勤務時間を満たし、その事業所の仕事だけを行う働き方のことです。常勤換算とは、非常勤の職員を含めた勤務時間の合計を、常勤の職員の勤務時間で割って、常勤何人分に当たるかを計算する方法のことです。常勤専従で経験5年以上の職員を配置したときが、最も高い区分になります。

経験年数の数え方にも決まりがあります。資料では、経験年数は児童福祉事業に従事した年数で、幼稚園、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導での教育も含むとされています。さらに、この加算での経験年数は、資格を取った後や、その職種として配置された後の経験に限らないとされています。つまり、保育士の資格を取る前に幼稚園で働いていた年数も、経験として数えることができるということです。

働く人にとって、この見直しの意味は大きいものがあります。経験の長い人ほど事業所が高い区分の加算を取れるため、経験のある人材が評価されやすくなりました。転職のときには、これまでどの職場で、どのくらいの期間、子どもの支援に関わってきたのかを整理しておくと、自分の経験が事業所にとってどんな価値を持つのかを説明しやすくなります。

なお、資料では、常勤換算で配置する場合に、児童指導員等とその他の従業者、経験5年以上の人と5年未満の人を組み合わせると、低いほうの区分で算定するとされています。また、加算の対象となる職員は、サービスを提供している時間を通じて事業所で子どもの直接の支援に当たることが基本とされています。

専門的支援体制加算と「理学療法士等」

専門的支援体制加算は、基準の人員に加えて、専門職員として「理学療法士等」を常勤換算で1人以上配置している場合に算定できる加算です。令和6年度の改定で、それまでの専門的支援加算と特別支援加算を統合し、専門的な支援を行う体制を評価する「体制加算」と、専門職による個別の支援を評価する「実施加算」の2段階に分けられました。

ここでいう「理学療法士等」は、資料によると次の職種です。

  • 理学療法士:体の動きや姿勢の発達を支援する国家資格
  • 作業療法士:日常の動作や遊び、手先の動きなどを支援する国家資格
  • 言語聴覚士:言葉や聞こえ、食べることの困難を支援する国家資格
  • 保育士:資格の取得や任用から5年以上、児童福祉事業に従事した人に限る
  • 児童指導員:任用から5年以上、児童福祉事業に従事した人に限る
  • 心理担当職員:心理学を修めたことなどが条件
  • 視覚障害児支援担当職員:研修の修了などが条件

保育士と児童指導員は、児童指導員等加配加算では経験年数を問わずに「児童指導員等」として数えられますが、専門的支援体制加算では、資格の取得や任用から5年以上の経験がある人に限られている点が違います。児童指導員等加配加算の経験年数は資格を取る前の経験も含められますが、専門的支援体制加算では「資格取得・任用から5年以上」とされているので、数え方が異なることに注意が必要です。

もう1つの専門的支援実施加算は、理学療法士等が、子どもごとの専門的支援実施計画を作り、それに基づいて個別や小集団で専門的な支援を行った場合に算定できる加算です。1回の支援は30分以上を確保することとされ、放課後等デイサービスでは、子どもの月の利用日数に応じて、月2回から最大で月6回までを限度に算定できます。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は、どれも養成校で学んだうえで国家試験に合格して取る資格です。いまから取るには数年かかりますが、放課後等デイサービスで専門職として働く道が開けます。保育士や児童指導員として働いている人にとっては、経験を5年以上積むことで、専門的支援体制加算の対象になるという点が、長く働き続ける1つの目安になります。

福祉専門職員配置等加算と4つの国家資格

福祉専門職員配置等加算は、職員のうち福祉の国家資格を持つ人の割合や、常勤の職員の割合、勤続年数に応じて算定できる加算です。こども家庭庁の留意事項の通知では、次の3つの区分が定められています。

  • 加算(Ⅰ):常勤で配置されている直接処遇職員のうち、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の割合が100分の35以上
  • 加算(Ⅱ):同じく、4つの資格を持つ人の割合が100分の25以上
  • 加算(Ⅲ):直接処遇職員のうち常勤の職員の割合が100分の75以上、または常勤の職員のうち3年以上従事している人の割合が100分の30以上

直接処遇職員とは、子どもに直接支援を行う職員のことです。放課後等デイサービスでは、児童指導員や保育士などがこれに当たります。この加算で数えられるのは、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の4つの国家資格で、保育士は含まれていません。

4つの資格の特徴を簡単に整理しておきます。

  • 社会福祉士:生活に困りごとを抱える人の相談に乗り、制度やサービスにつなぐ相談援助の国家資格
  • 介護福祉士:介護の専門知識と技術を持つ国家資格。障害のある子どもの生活の支援にも生きる
  • 精神保健福祉士:心の病気や障害のある人の相談と社会参加を支援する国家資格
  • 公認心理師:心理の専門知識で相談や支援を行う国家資格

この加算は、職員一人ひとりの資格が事業所全体の割合に影響するのが特徴です。たとえば、常勤の直接処遇職員が4人の事業所で、そのうち1人が4つの資格のいずれかを持っていれば割合は25%で加算(Ⅱ)、2人なら50%で加算(Ⅰ)の条件を満たします。資格を持つ職員が1人増えるだけで区分が上がることがあるため、事業所が職員に資格の取得を勧めたり、取得の費用を補助したりする理由になっています。

働きながらこれらの資格を目指す場合、介護福祉士は実務経験と実務者研修の修了で受験できる道があり、社会福祉士や精神保健福祉士は養成施設や通信課程で学ぶ道があります。受験の条件は資格ごとに細かく分かれているので、試験を実施する団体の案内で確かめてください。

強度行動障害児支援加算と研修の修了

強度行動障害とは、自分を傷つける行動や、他の人を傷つける行動、物を壊す行動などが、本人や周りの人の生活に大きな影響を与えるほど高い頻度や強さで現れる状態のことです。強度行動障害のある子どもへの支援には専門的な知識と技術が必要なため、研修を修了した職員を配置して支援を行った場合に加算が算定できます。

放課後等デイサービスの強度行動障害児支援加算は、令和6年度の改定で2つの区分に分けられました。

  • 加算(Ⅰ):強度行動障害支援者養成研修の実践研修を修了した職員を配置し、支援計画シートを作成して、強度行動障害のある子ども(児基準20点以上)に支援を行った場合。1日あたり200単位
  • 加算(Ⅱ):さらに中核的人材養成研修を修了した職員を配置し、その助言を踏まえた支援計画シートに基づいて、より状態の強い子ども(児基準30点以上)に支援を行った場合。1日あたり250単位

児基準とは、子どもの行動の状態を点数で評価する基準のことで、市町村が判定します。加算の算定を始めた日から90日以内の期間は、さらに1日あたり500単位を加えることができるとされています。

研修は段階的になっています。基礎研修で強度行動障害の基本を学び、実践研修で支援計画の作り方を学び、中核的人材養成研修で事業所の中で支援の中心となる力を学びます。基礎研修の修了者は、先に書いたとおり児童指導員等加配加算の「児童指導員等」にも含まれるので、1つの研修の修了が複数の加算に関わることになります。

令和8年度の報酬改定では、新しく指定を受ける放課後等デイサービス事業所に、一定程度引き下げた応急的な報酬単価が適用されることになりました。ただし、強度行動障害児支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)を算定する子どもに関わる基本報酬は、配慮措置として従前の単価が適用されます。強度行動障害のある子どもを受け入れる体制を持つ事業所への評価は維持されているということで、この分野の研修を修了した人材の価値は今後も高いと考えられます。

令和8年度の報酬改定で変わったこと

令和8年度には、障害福祉サービス等の報酬の改定が行われました。こども家庭庁の資料によると、放課後等デイサービスに関わる主な内容は次の2つです。

1つ目は、福祉・介護職員等処遇改善加算の拡充です。処遇改善加算とは、職員の賃金を改善するための加算で、事業所は加算で得た分を職員の賃金に充てます。令和8年6月から、対象が福祉・介護職員だけでなく障害福祉の従事者に広げられ、加算の率も引き上げられました。放課後等デイサービスの加算率は、区分に応じて11.9%から16.1%の範囲で示されています。働く人にとっては、勤め先の事業所がどの区分の処遇改善加算を取っているか、加算で得た分がどのように賃金に配分されているかを知っておくことが大切です。事業所には、賃金の改善の内容を職員に周知することが求められているので、分からなければ上司や事務の担当者に確かめてみてください。職場を選ぶ段階でも、面接で処遇改善加算の取得の状況を聞いておくと、入職後の賃金の見通しが立てやすくなります。

2つ目は、先に触れた応急的な報酬単価の特例です。収支の差が大きく、事業所の数が増え続けているサービスについて、令和8年6月1日以降に新しく指定された事業所に限り、令和9年度の報酬改定までの間、基本報酬を一定程度引き下げた単価が適用されます。放課後等デイサービスでは、所定の単位数の1000分の982に当たる単位数とされています。すでにある事業所には、従前どおりの単価が適用されます。

一方、資料を見る限り、児童指導員等加配加算、専門的支援体制加算、福祉専門職員配置等加算の要件そのものは、令和8年度の改定事項には挙げられていません。資格や経験の要件は、令和6年度の改定で定められた形が続いていると読めます。ただし、報酬の制度は数年ごとに見直されるため、職場を選ぶときや資格の取り方を決めるときは、こども家庭庁の最新の資料を確かめてください。

保育士と児童指導員の違いと、加算での扱い

放課後等デイサービスで働く人の多くは、保育士か児童指導員として働いています。どちらも基準の職員として数えられ、児童指導員等加配加算の「児童指導員等」にも含まれますが、資格の取り方と加算での扱いには違いがあります。

保育士は、国家試験に合格するか、指定された養成施設を卒業して取る国家資格です。登録をして保育士証を受け取ることで、保育士を名乗って働けます。児童指導員は、先に書いたとおり試験のない任用資格で、学歴や他の資格、児童福祉事業での経験によって就くことができます。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では、高校などを卒業して2年以上児童福祉事業に従事した人や、3年以上児童福祉事業に従事した人で都道府県知事が適当と認めた人も、児童指導員になれるとされています。

加算での扱いを比べると、児童指導員等加配加算ではどちらも同じ「児童指導員等」です。専門的支援体制加算では、どちらも資格の取得や任用から5年以上の経験があれば「理学療法士等」に含まれます。福祉専門職員配置等加算では、どちらの職名も対象の資格ではなく、社会福祉士や介護福祉士などの資格を持っているかどうかで判断されます。

こうして見ると、放課後等デイサービスで長く働くなら、保育士か児童指導員として経験を積みながら、福祉の国家資格を目指す道が、加算の面でも評価を受けやすい組み合わせだと分かります。たとえば、社会福祉学を学んで大学を卒業し児童指導員として働いている人が、社会福祉士を取れば、福祉専門職員配置等加算の対象にもなります。保育士として働いている人が介護福祉士を取るのも、同じように加算の対象を広げる方法です。

資格と経験を職場選びに生かす考え方

ここまでの内容を、働く人の目線で整理します。放課後等デイサービスで自分の価値を高めたいなら、次の順番で考えると分かりやすくなります。

  1. いま持っている資格が、どの加算の対象になるかを確かめる
  2. 児童福祉事業での経験年数を数え、5年以上あるかを確かめる
  3. 資格がない場合は、強度行動障害支援者養成研修の基礎研修から始める
  4. 長く働くつもりなら、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師のどれかを目指すことを検討する
  5. 専門職として働きたいなら、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の道を調べる

職場を選ぶときは、その事業所がどの加算を取っているか、取ろうとしているかを聞いてみるのも1つの方法です。加算を取るために資格を持つ人を求めている事業所では、資格の取得費用の補助や、研修への参加の支援が手厚いことがあります。逆に、資格や経験が評価されにくい職場では、長く働いても待遇に反映されにくいかもしれません。

面接では、加算の名前を並べるよりも、自分が子どもや家族にどんな支援ができるかを具体的に話すほうが伝わります。そのうえで、「経験年数は幼稚園での勤務を含めて6年あります」「強度行動障害支援者養成研修の実践研修を修了しています」のように、事業所の体制づくりに関わる事実を添えると、採用する側も判断しやすくなります。

職員の入れ替わりで加算はどうなるか

加算は、職員の配置という「体制」に結びついているため、職員が辞めたり、休んだり、異動したりすると、加算の条件を満たさなくなることがあります。働く人にとっても、自分の退職や休職が事業所の加算にどう影響するかを知っておくと、職場との話し合いがしやすくなります。

たとえば、経験5年以上の保育士が常勤専従で加配されていた事業所で、その保育士が退職したとします。後任に経験5年未満の人が入れば、加算の区分は下がります。後任が見つからなければ、加配加算そのものが取れなくなることもあります。福祉専門職員配置等加算でも、社会福祉士の資格を持つ職員が1人辞めるだけで、資格を持つ人の割合が下がって区分が変わることがあります。

こうした変化があったときは、事業所は都道府県などに届け出をし直す必要があります。届け出をしないまま以前の加算を請求し続けると、後で報酬を返すよう求められることがあります。そのため、加算に関わる職員が退職するときは、事業所は早めに知っておきたいと考えています。退職や休職を考えたときは、できるだけ早く上司に相談すると、事業所も後任の採用や体制の見直しを進めやすくなります。

反対に、資格を取ったり、経験年数が5年に達したりしたときは、事業所の加算の区分が上がる可能性があります。こうした変化も自分から事業所に伝えると、届け出の見直しにつながり、評価や待遇の話をするきっかけにもなります。自分の資格と経験が事業所の体制の一部になっているという意識を持つことが、加算の仕組みを理解するうえでの大切な視点です。

記録と書類の仕事も加算を支えている

加算を算定するには、職員の配置や支援の内容を記録に残し、都道府県や市町村に届け出る必要があります。どの加算も「要・都道府県への届出」とされていて、届け出た内容と実際の配置が合っていないと、後で報酬を返還しなければならなくなることがあります。

そのため、放課後等デイサービスでは、支援の記録、個別支援計画、専門的支援実施計画、支援計画シート、職員の勤務の記録など、作成して残す書類が数多くあります。支援の内容を誰が読んでも分かるように書く力は、加算を支える土台です。文書の形式や敬語を体系的に学びたい人には、ビジネス文書検定 が参考になります。社内外に出す文書の書き方や形式を問う検定で、ページでは級ごとの内容を整理しています。

記録の負担を減らすために、タブレットやパソコンで記録を入力するシステムを導入する事業所も増えています。システムを選ぶときや、使い方を整えるときに役立つ知識として、アプリケーション開発のお仕事 で、業務のシステムを作る仕事の内容を見ておくと、業者との相談がしやすくなります。

子どもや家族の情報は、慎重に扱うべき個人情報です。記録の端末にパスワードを設定する、私物の端末で子どもの写真を撮らない、といった決まりを職員全員で守ることが欠かせません。情報の扱いの考え方は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事 で紹介している情報セキュリティの仕事の内容も参考になります。

福祉の経験を在宅の仕事に広げる人も

放課後等デイサービスで経験を積んだ人の中には、その知識を生かして、在宅でできる仕事に広げていく人もいます。福祉の制度の解説記事の執筆、事業所向けの書類の様式づくり、研修の資料の作成、事業所の業務の見直しの支援などです。現場の経験と制度の知識の両方を持つ人は、こうした仕事で重宝されます。

在宅ワークとフリーランスの仲介を20年以上続けてきた運営者として見てきた限りでは、福祉の分野で長く仕事を頼まれ続ける人ほど、制度の決まりを正確に調べたうえで、現場の人に分かる言葉に置き換えて伝えています。加算の要件のように細かく変わる情報は、誤りがあると事業所に大きな影響が出るため、一次の資料を確かめる習慣が信頼につながります。仲介の会社を通さず、仕事を頼む人と受ける人が直接やり取りする形なら、受ける側の手取りが厚くなり、頼む側も同じ予算でより多くの仕事を任せられます。

事業所の記録や届出の仕事を、AIのツールで効率化する取り組みも始まっています。AIコンサル・業務活用支援のお仕事 では、こうした業務の見直しを支援する仕事の内容がまとまっています。放課後等デイサービスの加算と資格の仕組みを理解していることは、現場で働くうえでも、その経験を別の仕事に広げるうえでも、確かな強みになります。

よくある質問

Q. 資格がなくても、放デイの加算に関わる職員として数えられますか?

児童指導員等加配加算の「児童指導員等」には、強度行動障害支援者養成研修の基礎研修の修了者が含まれています。国家資格を持っていなくても、この研修を修了すれば児童指導員等として数えられます。資格も研修もない場合は「その他の従業者」として扱われ、加算の単位数は児童指導員等より低くなります。

Q. 児童指導員等加配加算の経験年数には、資格を取る前の経験も含まれますか?

こども家庭庁の資料では、経験年数は児童福祉事業に従事した年数で、幼稚園や特別支援学校、特別支援学級、通級による指導での教育も含み、資格の取得やその職種での配置より前の経験も含められるとされています。一方、専門的支援体制加算の保育士と児童指導員は、資格の取得や任用から5年以上とされていて、数え方が違います。

Q. 福祉専門職員配置等加算で数えられる資格はどれですか?

社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の4つです。常勤の直接処遇職員のうち、これらの資格を持つ人の割合が35%以上で加算(Ⅰ)、25%以上で加算(Ⅱ)になります。保育士はこの加算の資格には含まれていません。加算(Ⅲ)は資格ではなく、常勤の割合や勤続年数で判断されます。

Q. 令和8年度の報酬改定で、加算の資格の要件は変わりましたか?

こども家庭庁の令和8年度の改定事項では、処遇改善加算の拡充と、新しく指定を受ける事業所への応急的な報酬単価の特例が主な内容で、児童指導員等加配加算や専門的支援体制加算の資格の要件は改定事項に挙げられていません。報酬の制度は見直しが続くため、最新の資料で確かめてください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月2日最終更新:2026年11月3日
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