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放課後児童支援員の資格|研修の受け方と仕事

@SOHO編集部
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放課後児童支援員の資格|研修の受け方と仕事

この記事のポイント

  • ✓放課後支援員資格(放課後児童支援員)の取り方を解説
  • ✓研修を受けられる基礎資格の10の条件
  • ✓16科目24時間の認定資格研修の中身と免除

放課後支援員資格を調べている人の多くは、「学童保育で働きたいけれど、何を持っていれば応募できるのか」「研修はどこで、どれくらいの時間をかけて受けるのか」の2つで迷っています。正式な名前は「放課後児童支援員」で、試験に合格して取る資格ではなく、決められた条件(基礎資格)を満たした人が、都道府県などの行う研修を修了して認定を受ける仕組みです。この記事では、研修を受けられる条件、研修の中身と申込みの流れ、令和9年4月から広がる要件、学童での仕事内容を、初めて調べる人にも分かる順番で整理します。

放課後児童支援員とはどんな資格か

放課後児童支援員とは、放課後児童クラブ(学童保育)で、小学生の放課後の生活と遊びを支える職員のことです。放課後児童クラブは、保護者が仕事などで昼間に家にいない小学生を、授業の終わった後や長期休みの間に預かる事業で、法律では「放課後児童健全育成事業」と呼ばれています。所管は国のこども家庭庁で、クラブの運営は市区町村、社会福祉法人、NPO法人、株式会社などが担っています。

この職員の資格は、2015年度に始まった比較的新しい制度です。それまでは学童の職員に全国共通の資格の決まりがなく、地域によって職員の配置や経験がまちまちでした。国が設備と運営の基準を定め、その中で「放課後児童支援員」という職を設けることを決めたのが始まりです。

基準となる省令(放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準)は、職員の配置について次のように書いています。

放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所ごとに、放課後児童支援員を置かなければならない。 放課後児童支援員の数は、支援の単位ごとに二人以上とする。ただし、その一人を除き、補助員(放課後児童支援員が行う支援について放課後児童支援員を補助する者をいう。第五項において同じ。)をもってこれに代えることができる。 出典: e-Gov法令検索 放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準

「支援の単位」とは、一緒に過ごす子どもの集団のことで、同じ省令で1つの単位はおおむね40人以下とされています。つまり、40人ほどの子どもの集団ごとに職員を2人以上置き、そのうち少なくとも1人は放課後児童支援員でなければならない、という決まりです。もう1人は「補助員」でもよく、補助員には放課後児童支援員の資格は求められていません。

ここで知っておきたいのは、この職員の配置の基準は、国が示す「参酌すべき基準」だという点です。参酌すべき基準とは、市区町村が条例を作るときに十分に参考にしなければならないが、地域の事情に合わせて違う内容にしてもよい基準のことです。実際の配置の決まりは、クラブのある市区町村の条例で決まります。働きたい地域の決まりは、市区町村の子育て支援の担当課に確かめるのが確実です。

学童保育の現場が人を求めている背景

放課後児童支援員を目指す人が増えている背景には、学童保育を必要とする家庭が年々多くなっていることがあります。共働きの家庭が増え、小学校に上がった後の放課後の居場所が足りない、という声は全国で聞かれます。

こども家庭庁が令和8年7月に公表した「令和8年度放課後児童クラブの実施状況(速報値)」では、登録している児童の数は1,602,037人で、前の年より31,392人増えました。子どもの集団の数を示す支援の単位は40,159で、こちらも前年より735増えています。

一方で、申し込んだのに利用できなかった児童(待機児童)は14,713人いて、前年より1,617人減ったものの、まだ多くの子どもが入れない状況が続いています。数字の詳しい内容は、こども家庭庁の放課後児童クラブのページ にある実施状況の資料で確かめられます。

クラブの数を増やすには、場所と同時に職員が必要です。支援の単位が1つ増えるたびに、放課後児童支援員を少なくとも1人置かなければなりません。登録児童が増え、支援の単位が増え続けている今、資格を持つ職員の採用は、多くの運営者にとって大きな課題になっています。

国も職員の確保に向けて、処遇の改善に取り組んでいます。こども家庭庁は、放課後児童支援員などの賃金を3%程度(月額9千円)引き上げるための事業の調査結果を公表しているほか、経験や研修の受講に応じて賃金を改善する事業にも補助を出しています。こうした事業を使っているかどうかはクラブの運営者ごとに違うので、求人に応募するときは給与の欄とあわせて確かめておくとよいでしょう。

研修を受けられる人の条件(基礎資格)

放課後児童支援員になるには、2つの条件を両方満たす必要があります。1つは決められた資格や経験(基礎資格)を持っていること、もう1つは都道府県などが行う「認定資格研修」を修了することです。基礎資格がないと、研修そのものを受けられません。

省令が定める基礎資格は、現在次の10の条件で、どれか1つに当てはまればよいことになっています。

番号 基礎資格の内容 実務経験
1 保育士の資格を持っている(地域限定保育士を含む) 不要
2 社会福祉士の資格を持っている 不要
3 高校などを卒業し、2年以上児童福祉事業に従事した 必要
4 教員免許状を持っている 不要
5 大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学・芸術学・体育学を専修する学科などを卒業した 不要
6 大学で上の6分野を学び、優秀な成績で大学院への入学が認められた 不要
7 大学院で上の6分野を専攻する研究科などを修了した 不要
8 外国の大学で上の6分野を専修する学科などを卒業した 不要
9 高校などを卒業し、2年以上放課後児童クラブに似た事業に従事し、市町村長が適当と認めた 必要
10 5年以上放課後児童クラブで働き、市町村長が適当と認めた 必要

表の中の「児童福祉事業」とは、児童福祉法に基づく保育所、児童館、児童養護施設、障害のある子どもの通所支援などで子どもに関わる仕事のことです。どの職場での経験が当てはまるかは、研修を行う都道府県などが確認します。

自分がどれに当てはまるかを確かめる手順は、次のとおりです。

  1. 保育士証、社会福祉士の登録証、教員免許状のどれかを持っているかを確かめる。持っていれば、実務経験なしで研修を申し込める
  2. 大学を卒業しているなら、卒業証明書や成績証明書で学科の名前と専攻を確かめる。6分野に当てはまるかどうかは、学科の名前だけでなく学んだ内容で判断されることがある
  3. どちらにも当てはまらない場合は、これまでの勤め先で子どもに関わる仕事をした期間を数える。保育所や児童館での勤務が2年以上あれば、3番に当てはまる可能性がある
  4. 学童保育で補助員として働いている人は、勤め先の運営者に、9番か10番の認定を市町村から受けられるかを相談する

注意したいのは、9番と10番は市町村長の認定が必要だという点です。働いた年数を満たしていても、市町村が「適当」と認めなければ基礎資格になりません。認定の方法は市町村ごとに違い、勤務先の証明書や面談を求められることもあります。

基礎資格の書類は、研修の申込みのときに原本か写しを出すことになります。保育士証や教員免許状は、氏名が変わっている場合に旧姓のままのことがあるので、戸籍抄本など変更が分かる書類が必要か、申込先に確かめてください。

令和9年4月から基礎資格が広がる

基礎資格は、令和9年4月1日から広がります。こども家庭庁は令和8年10月1日に省令を改める内閣府令を公布し、施行を令和9年4月1日としました。改正の目的について、こども家庭庁の通知は次のように説明しています。

放課後設備運営基準第10条第1項の規定により、放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所ごとに、放課後児童支援員を置かなければならないこととされており(中略)今般、同条第3項に次の2つの号を加え、基礎資格の拡充を図ることとした。 出典: こども家庭庁 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準及び放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準の一部を改正する内閣府令の施行について(令和8年10月1日)

加わるのは次の2つです。

  • こども家庭ソーシャルワーカーの資格を持っている人
  • 大学(専門職大学の前期課程の修了を含む)、大学院、外国の大学を卒業した人、または大学で優秀な成績を修めて大学院への入学が認められた人で、1年以上児童福祉事業に従事した人

こども家庭ソーシャルワーカーとは、子どもや家庭の福祉の相談に応じる専門職の認定資格で、令和6年度に始まったものです。

大きく変わるのは2つ目です。今の基礎資格では、大学を卒業していても、専攻が社会福祉学・心理学・教育学・社会学・芸術学・体育学の6分野でなければ、実務経験なしでは研修を受けられません。経済学部や工学部を出た人は、高校卒業の扱いと同じく2年以上の児童福祉事業の経験が必要でした。改正後は、専攻を問わず大学を卒業していれば、児童福祉事業で1年以上働くことで基礎資格になります。

ただし、通知は市町村に対して、必要があれば条例を改めるよう求めています。先に書いたとおり、職員の配置の決まりは市町村の条例で決まるので、実際に新しい基礎資格で働けるかどうかは、働く地域の条例が改まったかどうかで変わります。また通知は、研修を行う都道府県などに、新しい基礎資格の人を研修の受講対象に含めるよう検討を求めています。令和9年度の研修で新しい基礎資格の人が受講できるかは、各都道府県の募集要項で確かめてください。

認定資格研修の中身(16科目24時間)

基礎資格を持つ人が受けるのが、都道府県、指定都市、中核市が行う「認定資格研修」です。研修の中身は、こども家庭庁が定めるガイドラインで全国共通の形が決まっていて、16科目を1科目90分ずつ、講義と演習を合わせて24時間学びます。

分野 科目
1 放課後児童クラブの理解(4.5時間) 事業の目的と制度の内容/事業の一般原則と権利擁護/こども家庭福祉の施策と放課後児童クラブ
2 こどもを理解するための基礎知識(6時間) こどもの発達理解/児童期(6歳から12歳)の生活と発達/障害のあるこどもの理解/特に配慮を必要とするこどもの理解
3 こどもの育成支援(4.5時間) 放課後児童クラブに通うこどもの育成支援/こどもの遊びの理解と支援/障害のあるこどもの育成支援
4 保護者・学校・地域との連携(3時間) 保護者との連携・協力と相談支援/学校・地域との連携
5 安全・安心への対応(3時間) こどもの生活面における対応/安全対策・緊急時対応
6 支援員に求められる役割(3時間) 放課後児童支援員の仕事内容/運営管理と運営主体の法令の遵守

「権利擁護」とは、子どもの人権を守り、虐待や体罰などから子どもを守るための考え方と手立てのことです。研修では、子どもの気持ちを受け止める接し方、けがや災害のときの動き方、保護者や学校との情報のやり取りまで、現場で最初に必要になる知識を一通り学びます。

1回の研修は原則として2か月から3か月の間に行われ、都道府県などの事情で2期に分けるなど、6か月の範囲で行うこともあります。教材にはこども家庭庁の「放課後児童クラブ運営指針」とその解説書が使われます。運営指針とは、クラブの運営や子どもへの関わり方の基本をまとめた国の文書で、令和7年1月に初めての改正が行われました。研修を受ける前に読んでおくと、講義の内容が頭に入りやすくなります。

実施の方法は、会場での対面に加えて、オンライン会議の形や、一部の科目を録画した映像で受ける形(オンデマンド配信)も認められています。オンデマンド配信を使う場合、都道府県などは早送りや見ながら別のことをする受講を防ぐ手立てをとり、科目ごとに確認テストを行うことが望ましいとされています。

研修の最後に合否を決める試験はありません。修了の確認は、1日ごとのレポートやチェックシートの提出、科目ごとの確認テストなどで行われます。全部の科目を受け終え、必要な知識を身に付けたと認められると修了の認定を受けられます。

持っている資格による科目の免除

すでに国家資格や免許を持っている人は、研修の一部の科目が免除されます。ガイドラインが定める免除は次の3つです。

持っている資格 免除される科目
保育士 こどもの発達理解/児童期の生活と発達/障害のあるこどもの理解/特に配慮を必要とするこどもの理解(4科目)
社会福祉士 障害のあるこどもの理解/特に配慮を必要とするこどもの理解(2科目)
教員免許状 こどもの発達理解/児童期の生活と発達(2科目)

保育士なら16科目のうち4科目、つまり6時間が免除され、残りの12科目18時間を受ければよいことになります。免除の対象は、養成の課程ですでに学んでいる基礎的な知識の科目だけで、放課後児童支援員として必要な専門的な科目は免除されません。

研修の途中で引っ越したり、病気で一部の科目を欠席したりした場合は、受けた科目について「一部科目修了証」を発行してもらえます。次の回の研修や、引っ越し先の都道府県で残りの科目を受けるときに、この修了証を出すと受け直さずに済む仕組みです。修了証をなくさないよう、修了証と同じ場所に保管しておきましょう。

研修の申込みから修了証を受け取るまで

研修の申込みの流れは都道府県などによって違いますが、ガイドラインに沿った大まかな順番は次のとおりです。

  1. 都道府県や指定都市、中核市のホームページで、その年度の研修の募集要項を確かめる。年に数回に分けて募集するところが多く、期ごとに締め切りがある
  2. 受講する場所を確かめる。原則として、今学童で働いている人は勤務先のある都道府県などで、働いていない人は住んでいる都道府県などで受講する
  3. 受講申込書と、基礎資格を証明する書類(資格証、免許状、卒業証明書、実務経験の証明書など)を用意する。市区町村を通して申し込む形のところもある
  4. 本人確認のため、マイナンバーカードやパスポートなどの公的な証明書を出すか見せる
  5. 受講が決まったら、日程に沿って研修を受け、レポートや確認テストを提出する
  6. 全科目を修了すると、都道府県知事などの名前で「放課後児童支援員認定資格研修修了証」が交付される

修了証は全国共通の様式で、賞状の形と持ち歩ける形の2種類があります。認定は全国で通用するので、ある県で修了した人が別の県の学童で働くときに、研修を受け直す必要はありません。都道府県などは修了者の名簿を作って期限を設けずに保管しているので、修了証をなくしたり、氏名が変わったりしたときは、交付を受けた都道府県などに再交付を申し出ることができます。

費用について、ガイドラインは、資料などの実費や、会場までの交通費と宿泊費は受講者か運営者が負担するとしています。研修そのものの経費には国の補助が出ているため、受講料の扱いは都道府県などの募集要項で確かめてください。学童で働いている人は、勤め先が交通費を出したり、研修の日を勤務として扱ったりすることがあるので、申し込む前に相談しておきましょう。

学童で働きながら研修を受ける場合、日程の調整が最大の山場になります。研修は平日の日中に組まれることも多く、勤務の日と重なると、運営者が代わりの職員を手配しなければなりません。国も代わりの職員を雇う経費を運営費に含めているので、運営者と早めに日程を共有しておくと、無理なく修了まで進めやすくなります。

研修を受ける前にしておくと役立つ準備もあります。1つは、こども家庭庁のページで公開されている放課後児童クラブ運営指針と解説書に目を通しておくことです。研修の教材そのものなので、言葉に慣れておくだけで講義の理解が進みます。2つ目は、学童で働いている人なら、自分のクラブの1日の流れや、けがのときの連絡の手順を書き出しておくことです。演習では自分の現場を例に話し合う時間が多く、具体的な場面を持っている人ほど学びが深まります。3つ目は、研修の期間中の勤務と家庭の予定を先に押さえておくことです。2か月から3か月の間に何日も研修の日があるので、欠席しないで済むよう、最初に日程表を受け取った時点で予定を調整しておくと安心です。

認定の取消しと、守るべき決まり

放課後児童支援員の認定は、一度受ければ更新の手続きは要りません。ただし、ガイドラインは、次のような場合に都道府県などが認定者の名簿から削除できるとしています。

  • うそや不正な事実に基づいて認定を受けた場合
  • 子どもへの虐待などを禁じる決まりに違反した場合
  • 仕事で知った子どもや家庭の秘密を守る決まりに違反した場合
  • そのほか、放課後児童支援員としての信用を失う行いをした場合

学童では、子どもの家庭の事情、健康のこと、学校での様子など、多くの個人の情報に触れます。帰り道の会話やSNSへの投稿で何気なく話したことが、秘密を守る決まりへの違反になることがあります。子どもの写真をSNSに載せないことは、ほとんどのクラブで決まりになっているので、働き始めるときに勤め先の決まりを必ず確かめてください。

体罰や、子どもの心を傷つける言葉も虐待にあたります。運営指針は、子どもの人権に配慮し、一人ひとりの人格を尊重して支援することを求めています。研修の権利擁護の科目は、まさにこの点を学ぶための時間です。

学童での仕事内容と1日の流れ

放課後児童支援員の仕事は、運営指針で「育成支援」と呼ばれています。育成支援とは、子どもが安心して過ごせる場をつくり、遊びや生活を通して自分でできることを増やしていけるよう手助けすることです。勉強を教えることが中心の塾とは違い、放課後の生活全体を見守る仕事です。

学期中の平日の1日は、たとえば次のような流れになります。

時間の目安 主な仕事
午後の早い時間 職員の打ち合わせ、おやつの準備、室内と遊具の安全点検
下校の時間 子どもの出欠と到着の確認、来ない子どもの家庭や学校への連絡
夕方まで 宿題の時間の見守り、おやつ、室内や校庭での遊びの見守り
夕方 片付け、保護者のお迎えの対応、その日の様子の報告
閉所後 記録の作成、翌日の準備、職員同士の情報共有

夏休みなどの長期休みは、朝から夕方まで子どもが過ごすため、昼食の時間の見守り、外出の行事、プールなどの活動が加わり、勤務時間も長くなります。

仕事の中で意外に時間を使うのが、記録と連絡です。子どものけがや体調の変化、友だちとのトラブル、保護者からの相談は、その日のうちに記録に残し、職員の間で共有します。保護者への連絡帳やお便り、行事の案内を書くこともあります。読み手に誤解を与えない文章を書く力は、現場で確実に役立ちます。ビジネスの場の文書の書き方を体系的に学ぶ検定として、ビジネス文書検定 があり、報告や案内の文章の型を身に付けたい人は内容を確かめてみてください。

障害のある子どもや、家庭の事情で配慮が必要な子どもを受け入れるクラブも増えています。研修で学ぶ「障害のあるこどもの育成支援」の考え方は、現場では学校や家庭、障害のある子どもの通所支援の事業所と情報を共有しながら実践していくことになります。

補助員から始めて資格を取る道

基礎資格がまだない人でも、学童の仕事を始めることはできます。先に書いたとおり、職員のうち1人を除いて補助員でもよいとされており、補助員には放課後児童支援員の資格は求められていません。実際の求人でも「補助員」「支援スタッフ」「パート職員」として、資格のない人を募集しているクラブは少なくありません。

補助員として働きながら放課後児童支援員を目指す場合の道筋は、持っている学歴によって変わります。

  • 高校卒業の人は、児童福祉事業に2年以上従事すれば3番の基礎資格に、学童に類似する事業で2年以上働いて市町村長の認定を受ければ9番に当てはまる可能性がある
  • 学童で5年以上働いた人は、市町村長の認定を受ければ10番に当てはまる
  • 6分野以外の大学を卒業した人は、令和9年4月以降、児童福祉事業で1年以上働けば新しい基礎資格に当てはまる見込み(地域の条例の改正が前提)

ここで気をつけたいのは、学童での経験が「児童福祉事業」として数えられるかどうかです。学童での勤務が3番の「児童福祉事業」に入るのか、9番や10番の「放課後児童健全育成事業」の経験として扱われるのかは、研修を行う都道府県などの判断によります。働き始める前に、自分が目指す基礎資格と、それに必要な経験の数え方を、勤め先と都道府県などの募集要項で確かめておくと、遠回りを避けられます。

補助員として働く人向けには、市区町村などが行う「子育て支援員研修」の放課後児童コースもあります。これは放課後児童支援員の認定資格研修とは別の研修で、修了しても放課後児童支援員の資格にはなりません。補助員として働くうえで役立つ知識を学ぶもので、受けるかどうかは勤め先の方針によります。

求人を見るときに確かめておきたいこと

放課後児童支援員の求人は、クラブを運営する主体によって働き方が大きく違います。市区町村が自ら運営する公営のクラブでは、会計年度任用職員と呼ばれる1年ごとの任用の非常勤職員として働く形が多くなります。社会福祉法人やNPO法人、保護者の会が運営するクラブ、株式会社が運営するクラブでは、正社員、契約社員、パートなど雇用の形がさまざまです。

求人を比べるときは、時給や月給の額だけでなく、次の点を確かめておくと、働き始めてからの食い違いを防げます。

  • 学期中と長期休みで勤務時間がどう変わるか。夏休みは朝からの勤務になり、週の労働時間が大きく伸びることがある
  • 放課後児童支援員として採用されるのか、補助員として採用されるのか。資格の有無で時給が分かれているクラブもある
  • 認定資格研修を受けるときに、受講の日を勤務として扱うか、交通費を出すか
  • 処遇改善の事業を使っているか。使っている場合、経験年数や研修の受講で賃金がどう上がるか
  • 1つの支援の単位に何人の子どもがいて、職員が何人いるか

最後の点は特に大切です。子どもの人数に対して職員が少ないと、一人ひとりの子どもに目を配る余裕がなくなり、けがやトラブルの対応にも追われがちになります。見学ができるクラブなら、子どもが来ている時間に一度足を運び、職員の動き方と子どもの様子を見ておくと、自分に合う職場かどうかを判断しやすくなります。

公営のクラブで働く会計年度任用職員は、地方公務員の扱いになるため、副業や兼業に勤め先の許可が要ることがあります。午前中に別の仕事をしようと考えている人は、応募の段階で兼業の決まりを確かめておきましょう。

資格を取った後のキャリアと学び続ける道

放課後児童支援員の資格を取った後も、学びは続きます。こども家庭庁は、認定資格研修とは別に「資質向上研修」を設けており、都道府県や市区町村などが、経験を積んだ職員向けの研修を行っています。運営指針も、職員が自分で学び続けることと、運営者が研修の機会を用意することを求めています。

経験を積むと、クラブの職員のまとめ役となる立場や、複数のクラブを見る立場を任されることがあります。経験年数や研修の受講に応じて賃金を改善する国の事業もあり、こうした仕組みを使っているクラブでは、研修を受けることが処遇にも結び付きます。

保育士や社会福祉士など、ほかの資格をあわせて目指す人もいます。保育士の資格を持てば、学童だけでなく保育所や児童館など働ける場が広がり、認定資格研修の4科目も免除されます。福祉の事業所の中には、職員の資格取得や研修の費用に国の助成金を使っているところもあります。事業所が職員の育成に助成金を使う仕組みは、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法 で、対象の訓練と申請の流れとして解説しています。

子どもの育ちや放課後の居場所について、調べたり研究したりする道に進む人もいます。大学や研究機関で子どもの福祉を研究する仕事の報酬の水準は、研究者の年収・単価相場 で雇用の形とあわせて確かめられます。

運営者として見てきた、子どもに関わる専門職の知識と在宅の仕事

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、子どもに関わる現場の知識を持つ人が、その知識を在宅の仕事に活かす例は少なくありません。学童の仕事は午後から夕方が中心のため、午前中の時間を使って、子育てや教育に関する記事の執筆、保護者向けの案内文の作成、研修の資料づくりなどの在宅の仕事をする人もいます。

子どもや家庭の福祉の情報は、制度の名前や手続きの順番を正確に書くことが特に求められる分野です。現場を知る人が、運営指針や研修の中身を、初めて調べる保護者に分かる言葉で説明できることは、それ自体が強みになります。執筆の仕事を始めるときの実績の見せ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】 で、作品例の選び方と並べ方として解説しています。単価の上げ方の考え方は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】 が参考になります。

在宅の仕事では、報酬の受け取り方も続けやすさを左右します。仕事を依頼する側と受ける側が直接やり取りし、手数料0%で取引できる仕組みでは、同じ報酬でも手元に残る金額が厚くなります。学童の勤務の前後の限られた時間で在宅の仕事をする人にとって、時間あたりの手取りが厚いことは、無理なく続けられるかどうかに直結します。

放課後児童支援員の資格は、基礎資格を確かめ、24時間の研修を受け、修了証を受け取るという3つの段階で取れる資格です。まず自分が10の基礎資格のどれに当てはまるかを確かめ、住んでいる都道府県などの募集要項で次の研修の日程を調べるところから始めてください。報告書や連絡の文章を整える力をあわせて身に付けたい人は、ビジネス文書検定 の出題の範囲も確かめておくと、現場の記録や保護者への連絡に活かせます。

よくある質問

Q. 放課後児童支援員の資格は試験で取るのですか?

試験に合格して取る資格ではありません。保育士や教員免許状などの基礎資格を持つ人が、都道府県・指定都市・中核市の行う認定資格研修(16科目24時間)を修了すると認定されます。研修の最後に合否を決める試験はなく、レポートやチェックシート、科目ごとの確認テストで修了を確認する形です。

Q. 資格がなくても学童保育で働けますか?

働けます。国の基準では、子どもの集団ごとに職員を2人以上置き、そのうち1人を除いて補助員でもよいとされており、補助員には放課後児童支援員の資格は求められていません。ただし配置の決まりは市区町村の条例で決まるので、働きたい地域の決まりと求人の条件を確かめてください。

Q. 保育士の資格を持っていると研修は短くなりますか?

短くなります。保育士の資格を持つ人は、こどもの発達理解、児童期の生活と発達、障害のあるこどもの理解、特に配慮を必要とするこどもの理解の4科目が免除され、残りの12科目を受けます。社会福祉士は2科目、教員免許状は2科目が免除の対象です。

Q. 大学の専攻が6分野以外でも放課後児童支援員になれますか?

現在の基準では、6分野以外の大学を卒業した人は、高校卒業の扱いと同じく児童福祉事業で2年以上の経験が必要です。令和9年4月1日からは、専攻を問わず大学を卒業し、児童福祉事業に1年以上従事した人も基礎資格に加わります。働く地域の条例の改正と研修の募集要項で、受講できる時期を確かめてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月30日最終更新:2026年10月24日
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