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WinActorを副業に生かすには|在宅のRPA案件の探し方と必要なスキル

@SOHO編集部
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WinActorを副業に生かすには|在宅のRPA案件の探し方と必要なスキル

この記事のポイント

  • ✓WinActorの経験を副業に生かしたい人へ
  • ✓WinActorのライセンスの種類と年間の利用料
  • ✓副業で受けられるRPA案件の種類

WinActorを会社で使っていて、その経験を副業に生かせないかと考えている。あるいは、RPAの仕事に興味があり、WinActorを学べば副業になるのかを知りたい。この記事は、そんな人に向けて、WinActorを副業に生かすための道筋を説明します。結論から書くと、WinActorの副業は、本業での実務経験がある人ほど始めやすい仕事です。理由の1つは、WinActorのライセンスが企業向けの価格で提供されていて、個人が気軽に買って練習できる道具ではないことにあります。この記事では、WinActorの基本、副業で受けられる案件の種類、必要なスキル、在宅での案件の探し方、単価の考え方、本業との両立で気を付けることを順に整理します。

WinActorとはどんなツールか

WinActorは、パソコンで人が行っている定型の作業を、ソフトウェアに覚えさせて自動で実行させるRPAツールです。RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略で、人がマウスやキーボードで行う操作を、ソフトウェアのロボットが代わりに行う仕組みのことです。たとえば、表計算ソフトのデータを業務システムに転記する、毎朝決まった画面から数字を集めて報告書にまとめる、メールを決まった宛先に送る、といった作業を自動にできます。

WinActorは、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)が開発した国産のRPAツールで、公式サイトでは「純国産RPAツール」と紹介されています。画面や説明が日本語で用意されていることから、国内の企業や自治体で導入が進んできました。

WinActorでは、自動化する作業の手順を「シナリオ」と呼びます。シナリオは、操作を記録する機能や、部品を並べて処理の流れを組み立てる画面で作ります。プログラミングの知識がなくても作り始められるのが特徴ですが、例外の処理や、複雑な分岐を含むシナリオを安定して動かすには、処理の流れを設計する力が要ります。デザインでいえば、ツールの操作を覚えることと、見やすい紙面を設計することが別の力であるのと同じです。

RPAの仕事が副業として出てくる背景

RPAの仕事が副業の案件として出てくるのには、企業側の事情があります。

1つ目は、人手不足です。定型の事務作業に人を割けない企業が、作業の自動化を進めています。RPAは、既存の業務システムを作り直さずに、人の操作をそのまま置き換えられるため、導入の手間が比較的小さい方法として選ばれてきました。

2つ目は、社内に詳しい人が少ないことです。RPAを導入しても、シナリオを作れる人や、止まったときに直せる人が社内に1人か2人しかいない、という企業はよくあります。その人が異動や退職でいなくなると、シナリオが止まったまま放置されることもあります。こうした企業が、外部の経験者に保守や修正を頼む形で、副業の案件が生まれます。

3つ目は、自動化の対象が広がっていることです。最初は1つの部署の作業を自動にした企業が、ほかの部署にも広げようとすると、業務の洗い出しやシナリオの作成の手が足りなくなります。期間を区切って外部の手を借りる案件が出てきます。

こうした背景から、WinActorの副業案件は、一度に大きな開発を任されるものより、既存のシナリオの保守や、小さな自動化の追加といった、継続的な手伝いの形が多くなる傾向があります。副業として本業と両立しやすい形とも言えます。

ライセンスの種類と利用料

WinActorを副業に生かすうえで、最初に知っておきたいのがライセンスの仕組みです。公式サイトのライセンス紹介では、種別について次のように説明しています。

ライセンスの種別は、「フル機能版」「実行版」「管理実行版」の3種類あり、出来ること(シナリオ作成や編集の可否)が異なります。 出典: winactor.biz

同じページによると、フル機能版はシナリオの開発、編集、実行ができ、実行版はシナリオの実行だけができる安価なライセンスで、利用者によるシナリオの作成や編集はできません。管理実行版は、管理ツールの指示でシナリオを実行する形で、フローティングライセンスだけで提供されます。

ライセンスの種類は、1台のパソコンにインストールして使うノードロックライセンス、管理の仕組みと組み合わせてどのパソコンでも使えるフローティングライセンス、生成AIとの連携機能を使えるAI連携ライセンスの3つです。

価格は年間のライセンス利用料として示されています。2026年10月時点の公式サイトでは、WinActor Ver.7のノードロックライセンスで、フル機能版のメーカー希望小売価格が年間1,098,680円(税込)、実行版が年間300,080円(税込)です。フローティングライセンスはオープン価格とされています。

この価格を見ると分かるとおり、WinActorは企業が業務のために導入する道具で、個人が副業の練習のために自分で買うことは現実的ではありません。そのため、WinActorの副業は、依頼主の企業が持っているライセンスと環境を使って作業する形が基本になります。この点が、ほかの副業と大きく違うところです。

副業で受けられるRPA案件の種類

WinActorに関わる副業の案件は、大きく5つの種類に分かれます。

シナリオの作成

依頼主の業務を自動にするシナリオを、新しく作る仕事です。業務の手順を聞き取り、シナリオを組み立て、テストして納品します。最も代表的な案件で、作るシナリオの規模によって作業量が大きく変わります。

シナリオの修正と保守

すでに動いているシナリオが、業務システムの画面の変更や、表計算ファイルの形式の変更で止まってしまったときに、直す仕事です。RPAは、操作する画面が少し変わるだけで動かなくなることがあり、保守の需要は継続的にあります。前の担当者が作ったシナリオを読み解く力が求められます。

導入の支援と業務の洗い出し

RPAを入れたい企業に対して、どの業務を自動にすると効果があるかを洗い出し、導入の進め方を一緒に考える仕事です。WinActorの操作だけでなく、業務の流れを整理する力が必要になります。

社内向けの研修と勉強会の講師

社員がシナリオを作れるように、操作の基本や作り方のコツを教える仕事です。研修の資料を作り、オンラインや対面で教えます。

操作の手順書やマニュアルの作成

作ったシナリオの使い方や、止まったときの対処の手順を文書にする仕事です。シナリオを作った人がいなくなっても運用を続けられるように、手順書の需要があります。

副業として始めやすいのは、作業の範囲がはっきりしているシナリオの修正や、小さなシナリオの作成です。導入の支援や研修は、実績を積んでから受けるほうが、依頼主の期待に応えやすくなります。

副業に必要なスキル

WinActorの副業で求められるスキルを、優先度の高い順に整理します。

1つ目は、WinActorの実務経験です。シナリオを作り、実際の業務で動かし、止まったときに直した経験です。副業の案件では、作業を始めてから操作を覚える時間はほとんど与えられません。本業で一定期間、WinActorを使ってきた経験があると、案件に応募しやすくなります。

2つ目は、業務を分解する力です。依頼主が「この作業を自動にしたい」と言っても、実際の手順には、例外や判断の分かれ目が隠れています。たとえば、「データが空のときはどうするか」「同じ名前のファイルがあったらどうするか」を先に洗い出せるかどうかで、シナリオの安定性が変わります。

3つ目は、表計算ソフトとWindowsの知識です。RPAの業務の多くは、表計算ソフトのデータを扱います。関数、ファイルの形式、フォルダの構成、Windowsの権限など、周辺の知識があるとシナリオの不具合の原因を早く見つけられます。

4つ目は、文書にする力です。シナリオの仕様、作業の報告、手順書など、副業では文章でのやり取りが中心になります。何をどう作ったかを、依頼主が読んで分かる形で残す力は、継続の依頼につながります。

5つ目は、ほかのRPAツールやプログラミングの基礎です。依頼主によっては、別のRPAツールや、スクリプトでの自動化を組み合わせることがあります。ほかのツールの考え方を知っていると、提案の幅が広がります。

ツールは使えば使うほど慣れていきます。シナリオ作りは才能ではなくスキルで、手順の決まりを1つずつ覚えていけば、誰でも少しずつ上達していきます。

シナリオ作成の案件の進め方

シナリオ作成の案件を受けたときの進め方を、手順に沿って並べます。

  1. 業務の聞き取り。自動にしたい作業を、依頼主に実際の画面を見せてもらいながら確かめます。毎回同じ手順か、人の判断が入る箇所はどこか、例外はどんなときに起きるかを書き出します。
  2. 完成形の合意。シナリオが何を受け取り、何を出力するかを、見本で合意します。報告書を作るなら、完成した報告書の見本を先にもらいます。
  3. 設計。処理の流れを図や箇条書きで整理し、分岐と例外の扱いを決めます。この段階で、自動にしない部分も明確にします。
  4. 作成。設計に沿ってシナリオを組み立てます。処理のまとまりごとに分けて作ると、あとで直しやすくなります。
  5. テスト。実際の業務のデータで動かし、正常な場合と例外の場合の両方を確かめます。依頼主の担当者にも確認してもらいます。
  6. 納品と手順書。シナリオと一緒に、使い方、止まったときの確認点、連絡の手順を書いた手順書を渡します。

この流れの中で、最も時間をかけるべきなのは、1の聞き取りと2の合意です。ここで食い違いが残ると、4の作成をいくら丁寧にしても、やり直しになります。紙面のデザインで、配置を決める前に伝えたい内容を整理するのと同じで、作り始める前の整理が仕上がりを決めます。

止まりにくいシナリオを作るコツ

RPAの副業で信頼を得る近道は、止まりにくいシナリオを作ることです。押さえておきたいコツを4つ挙げます。

1つ目は、待ち時間を固定にしないことです。画面の表示に時間がかかるとき、決まった秒数だけ待つ作りにすると、システムが遅い日に止まります。画面が表示されたことを確かめてから次に進む作りにすると、安定します。

2つ目は、例外のときの動きを決めておくことです。データが空だった、ファイルが見つからなかった、といった場合に、どう動くかを先に決め、止まるならどこで止まったかが分かるように記録を残します。

3つ目は、処理をまとまりごとに分けることです。1本の長いシナリオにすると、どこで止まったのかを探すのに時間がかかります。データの取り込み、加工、出力のように分けておくと、直す範囲を絞れます。

4つ目は、設定を外に出すことです。ファイルの保存先や、処理する日付の範囲など、変わる可能性がある値を、シナリオの中に直接書かず、設定の表などから読み込む形にしておくと、依頼主が自分で変更できます。保守の依頼が減るように見えますが、依頼主の満足度が上がり、次の自動化の相談につながります。

学び方と練習の進め方

WinActorを学ぶ方法は、いくつかあります。

1つ目は、本業の職場で使うことです。WinActorを導入している会社に勤めているなら、社内の研修を受け、実際の業務でシナリオを作るのが、最も確実な学び方です。社内でRPAの担当者を募っていれば、手を挙げてみる価値があります。

2つ目は、公式のサイトにある学習用の情報を使うことです。WinActorの公式サイトには、利用者向けに、サンプルシナリオ、シナリオ作成のノウハウ、初心者向けのコンテンツ、メーカーによる初級者向けのセミナーの案内、マニュアルなどがまとめられています。

3つ目は、販売店が行う研修を受けることです。公式サイトでは、開発元のNTTアドバンステクノロジが基準を満たした研修を「WinActor認定研修」として案内しており、販売店で実施されています。

認定の資格についても触れておきます。公式サイトには、Certification of WinActor(CWA)という認定がありますが、これはWinActorの販売代理店向けの認定試験と説明されています。個人が副業のために受ける一般向けの資格ではないので、応募書類で示す材料にはなりにくい点に注意が要ります。個人が実力を示すには、作ったシナリオの事例や、扱った業務の種類を具体的に書くほうが伝わります。

在宅でできる案件の探し方

WinActorの副業案件は、次のような場所で探せます。

1つ目は、副業向けのエージェントです。エージェントとは、企業と働き手の間に入り、条件の合う案件を紹介するサービスのことです。RPAの案件は、平日の夜や土日に作業できる形のものもあり、本業を持つ人でも応募できる場合があります。ある副業紹介の会社は、次のように書いています。

3年以上経験のある実務担当者であれば、副業案件を扱うエージェントに登録して、平日の夜間、早朝や土日で稼働できる在宅ワークの求人を見つけることも難しくないでしょう。 出典: opsizm.com

ここで目安として挙げられている「3年以上」の実務経験は、エージェントが求める水準の一例です。実際の条件は案件ごとに違うので、応募の前に確かめます。

2つ目は、クラウドソーシングや業務委託のマッチングサービスです。RPAのシナリオ作成や修正の案件が出ることがあります。小さな修正の案件から実績を積めるのが利点です。

3つ目は、知人や元の同僚からの紹介です。RPAを導入している企業では、社内に詳しい人が少なく、外部の手を借りたい場面がよくあります。前職でRPAに関わっていたことを知人に伝えておくと、声がかかることがあります。

在宅で作業する場合は、依頼主の環境にリモートでつないで作業する形が多くなります。依頼主が用意したパソコンを貸し出される場合や、リモートデスクトップで依頼主のパソコンを操作する場合があります。どちらの場合も、依頼主のライセンスと環境を使うのが基本です。

副業全般の探し方や、本業との組み合わせ方を広く知りたい人は、キャリア・副業・人生相談のお仕事で、副業の始め方や働き方の相談に関わる仕事を整理しています。

応募書類で伝えること

WinActorの副業案件に応募するときは、「WinActorを使えます」とだけ書いても、依頼主には実力が伝わりません。応募書類には、次の4つを具体的に書きます。

1つ目は、扱った業務の種類です。経理のデータ転記、受発注の処理、勤怠の集計、メールの送信など、どんな業務を自動にしたかを書きます。依頼主は、自分の業務に近い経験があるかを見ています。

2つ目は、シナリオの規模と期間です。何本のシナリオを作り、どのくらいの期間、運用や保守に関わったかを書きます。本業の情報を出せない場合は、業務の種類と規模を一般的な言葉に置き換えて書きます。

3つ目は、止まったときに直した経験です。どんな原因で止まり、どう直したかを1つでも書けると、保守の案件で強い材料になります。

4つ目は、作業できる時間と、やり取りの方法です。平日の夜に何時間、土日に何時間作業できるか、連絡はどの方法で、どのくらいの間隔で返せるかを書きます。副業では、本業の時間帯に連絡が取れないことを、先に伝えておくことが大切です。

本業のシナリオや画面の写しを、応募書類に添付するのは避けます。企業秘密に当たるおそれがあるからです。

単価と報酬の考え方

WinActorの副業の報酬は、時給で決める形と、成果物ごとに決める形があります。

時給で決める形は、継続して保守を担当する場合や、導入の支援で一定の時間を使う場合に多く見られます。作業した時間を記録し、報告する必要があります。

成果物ごとに決める形は、シナリオの作成や修正の案件に多く見られます。この場合は、受ける前に作業量を見積もることが大切です。見積もりで見落としやすいのは、テストと修正の時間です。シナリオは、作った直後に正しく動いても、実際の業務のデータで動かすと止まることがあります。依頼主の業務の締め日に合わせてテストする必要がある場合は、待ち時間も含めて考えます。

単価の水準は、扱う業務の複雑さ、求められる経験、継続の有無で大きく変わります。同じ「シナリオ作成」でも、表計算のデータを1つの画面に転記するだけのものと、複数の業務システムを行き来して例外を処理するものでは、作業量が何倍も違います。単価だけを見るのではなく、作業の範囲と量を確かめてから判断します。

具体例で考えてみます。1件50,000円のシナリオ作成で、聞き取りに2時間、作成に8時間、テストと修正に6時間、手順書の作成に2時間かかったとすると、合計18時間で、1時間あたり約2,778円です。テストと修正が予想より長引けば、時間あたりの報酬は下がります。見積もりの段階で、テストの回数と修正の範囲を取り決めておくと、こうした目減りを防げます。

依頼主とのやり取りの実例

WinActorの副業では、作業そのものより、依頼主とのやり取りで評価が分かれることがよくあります。よくある場面を2つ取り上げます。

要件があいまいなまま依頼されたとき

「毎月の売上のデータを集計して報告書にしたい。自動にできますか」と相談されたとします。この段階で「できます」と答えて作り始めると、あとから例外や追加の要望が次々に出てきます。返し方の一例は、「可能です。進める前に、元になるデータの場所と形式、報告書の完成形の見本、データが欠けている月の扱いを確かめさせてください。見本をいただければ、作業の範囲と見積もりをお出しします」です。完成形を先に共有すると、作る側と頼む側の間の食い違いが小さくなります。デザインでいえば、制作の前にラフを見せて合意を取るのと同じ順番です。

納品後にシナリオが止まったと連絡が来たとき

納品から数週間後に「シナリオが途中で止まる」と連絡が来ることがあります。まず、止まった日時、画面の様子、エラーの表示を教えてもらい、原因を切り分けます。業務システムの画面が変わったなど、依頼主側の変化が原因なら、修正を別の作業として見積もります。シナリオの作りに原因があるなら、取り決めの範囲で直します。どこまでを無償で直し、どこからを有償にするかを、最初の契約で決めておくことが大切です。

リモートでの作業環境を整える

WinActorの副業は、依頼主の環境に接続して作業することが多いため、作業環境の整え方が信頼に直結します。

まず、作業に使うパソコンを分けます。本業の会社から貸与されたパソコンで副業をするのは、本業の規則に反するおそれがあり、情報の取り違えのもとにもなります。副業用の作業は、自分のパソコンか、依頼主から貸与された機器で行います。

次に、接続の方法を依頼主の指定に合わせます。リモートデスクトップ、VPN、貸与された機器など、依頼主が決めた方法以外で接続しないことが原則です。接続のための情報は、パスワード管理の道具などで安全に保存し、メモ帳や付箋に書き残さないようにします。

作業する場所にも気を配ります。カフェなどの人の多い場所では、画面をのぞかれるおそれがあります。依頼主の業務データを扱う作業は、自宅など人の目が届かない場所で行います。

最後に、作業の記録を残します。いつ接続し、何を変更したかを簡単に書き残しておくと、あとで不具合が起きたときに原因を探しやすく、依頼主への報告にもそのまま使えます。

本業と両立する時間の組み立て方

副業で最もつまずきやすいのが、時間の見積もりです。本業が忙しい時期と、依頼主の締め日が重なると、作業が回らなくなります。

時間を組み立てるときは、本業の繁忙期を先に予定表に入れ、その時期には新しい案件を受けないようにします。平日の夜に作業する場合は、1日2時間程度を上限にし、週末にまとまった時間を取る形が続けやすいようです。

依頼主のテストや確認には、依頼主の営業時間が必要です。副業の作業時間が夜や週末に限られると、テストの結果を待つ時間が長くなり、納期に響きます。受ける前に、依頼主の担当者と連絡が取れる時間帯を確かめ、納期に余裕を持たせて約束します。

本業の就業規則と情報の扱い

WinActorの副業を始める前に、本業の就業規則を確かめます。副業を認めるかどうか、届け出が必要かどうかは、会社ごとに違います。

厚生労働省は、副業・兼業のページで、副業・兼業の促進に関するガイドラインやモデル就業規則を公開しています。モデル就業規則では、労働者は勤務時間外に他の会社等の業務に従事できるとしたうえで、会社が副業を禁止や制限できる場合として、労務の提供に支障がある場合、企業秘密が漏れる場合、会社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を壊す行為がある場合、競業によって会社の利益を害する場合の4つを挙げています。

WinActorの副業で特に気を付けたいのは、企業秘密と競業です。本業で作ったシナリオや、本業の業務の手順を、副業の依頼主に持ち込むことは、企業秘密の漏えいに当たるおそれがあります。本業の取引先や、同じ業界の競合から副業を受ける場合は、競業に当たらないかを確かめます。

副業の依頼主の情報の扱いにも注意します。RPAの作業では、依頼主の業務システムや、顧客のデータに触れることがあります。秘密保持の約束(NDA)を結び、作業に使ったデータを依頼主の環境の外に持ち出さないこと、作業が終わったら貸与された機器や接続の情報を返すことを、最初に確かめておきます。

確定申告で確かめること

副業で受けた報酬は、事業所得や雑所得として、申告が必要かを確かめます。会社員など給与を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告は不要とされています。ただし、住民税の申告は別に必要になることがあります。所得とは、報酬から必要経費を差し引いた額のことです。

住民税の徴収の方法も確かめておきます。副業の所得が増えると、本業の会社から天引きされる住民税の額が増え、会社が副業に気づくきっかけになることがあります。副業を認めている会社なら問題はありませんが、届け出が必要な会社では、先に手続きを済ませておきます。扱いは金額や事情で変わるので、迷うときは税務署や市区町村に相談してください。

副業から広げられる仕事

WinActorの副業で経験を積むと、仕事の幅を広げる道が見えてきます。主な方向は5つです。

1つ目は、ほかのRPAツールへの広がりです。RPAの考え方は、ツールが変わっても共通する部分が多くあります。WinActorの経験を軸に、ほかのツールの案件にも応募できるようになります。

2つ目は、生成AIとの組み合わせです。公式サイトでも、WinActorと生成AIの連携の案内や、AI連携ライセンスが紹介されています。定型の作業はRPAで、文章の要約や分類は生成AIで、という組み合わせの需要は、これから広がっていくと考えられます。AIやデジタルの活用に関わる仕事の全体像は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で整理しています。

3つ目は、プログラミングを使った開発への広がりです。RPAで業務の自動化に慣れると、スクリプトやアプリケーションで自動化したいという関心が出てきます。個人でアプリを作る副業の考え方は、スマホアプリ開発の副業ガイド|個人で稼ぐ方法と案件相場で、案件の種類と相場の見方をまとめています。

4つ目は、業務改善の相談役です。RPAの案件を重ねると、自動にする前に業務の手順そのものを見直したほうがよい場面に、何度も出会います。不要な転記をやめる、帳票の形式を揃える、といった提案ができるようになると、ツールの操作を請け負う立場から、業務の進め方を一緒に考える立場へと役割が広がります。報酬の水準も、作業の時間ではなく、改善の成果で評価されるようになっていきます。

5つ目は、研修と教材づくりです。社内の担当者がシナリオを作れるように教える仕事は、副業の経験をそのまま生かせます。作り方のコツや、止まりにくいシナリオの決まりを資料にまとめておくと、研修の依頼にも応えやすくなります。

副業の市場から見たRPAの仕事の考察

フリーランスや副業の市場を20年見てきた立場から言えば、RPAの副業で長く続く人は、シナリオを作る速さよりも、止まったときに依頼主が困らない形で納めることを大切にしています。手順書を残す、止まったときの連絡の流れを決めておく、例外の扱いを先に確かめる。こうした地味な準備が、次の依頼と紹介につながっています。

もう1つの観察は、取引の形が手取りに直結することです。仲介の手数料が差し引かれる仕組みでは、同じ報酬額でも受け取る金額が目減りします。依頼主と直接取引できる場なら、手数料0%で報酬がそのまま手元に残り、依頼主も同じ予算でより多くの自動化を頼めます。

WinActorを副業に生かすには、本業での実務経験を土台に、ライセンスと環境は依頼主のものを使う前提で、小さな修正や作成の案件から実績を積むのが確実な道です。副業の始め方や本業との両立を広く考えたい人は、キャリア・副業・人生相談のお仕事から、自分に合う働き方の候補を確かめてください。

よくある質問

Q. WinActorは個人で買って副業の練習に使えますか?

公式サイトでは、ノードロックライセンスのフル機能版のメーカー希望小売価格が年間1,098,680円(税込)と示されており、企業向けの価格です。個人が練習のために買うのは現実的ではありません。副業では依頼主のライセンスと環境を使うのが基本で、学ぶには本業の職場や販売店の研修、公式サイトの学習用の情報を使います。

Q. WinActorの副業にはどのくらいの経験が必要ですか?

決まった基準はありませんが、副業の案件では作業を始めてから操作を覚える時間がほとんどないため、本業でシナリオを作り、実際の業務で動かし、止まったときに直した経験が求められます。副業紹介の会社には、3年以上の実務経験を目安に挙げるところもあります。小さな修正の案件から実績を積むのが確実です。

Q. WinActorの資格を取れば副業で有利になりますか?

公式サイトにあるCertification of WinActor(CWA)は、販売代理店向けの認定試験と説明されており、個人が副業のために受ける一般向けの資格ではありません。個人が実力を示すには、作ったシナリオの事例、扱った業務の種類、止まったときに直した経験などを具体的に書くほうが伝わります。

Q. 会社員がWinActorの副業をするときに気を付けることは何ですか?

本業の就業規則で副業の扱いと届け出の要否を確かめます。厚生労働省のモデル就業規則では、企業秘密の漏えいや競業などを副業を制限できる場合として挙げています。本業で作ったシナリオや業務の手順を副業に持ち込まないこと、依頼主のデータを環境の外に持ち出さないことが大切です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年7月18日最終更新:2026年10月12日
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