【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

福祉の大学を卒業して取れる資格|受験資格の見方

@SOHO編集部
@SOHO編集部
福祉の大学を卒業して取れる資格|受験資格の見方

この記事のポイント

  • ✓福祉大学の卒業で得られる資格と受験資格の見方を
  • ✓社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士・社会福祉主事任用資格・児童指導員任用資格・保育士ごとに整理
  • ✓指定科目と基礎科目の違い

福祉の大学を卒業すると、どんな資格が取れるのか。この疑問を調べ始めた人がつまずきやすいのは、「卒業すれば自動的にもらえる資格」と「卒業で受験資格が得られるだけの資格」と「卒業後の実務経験が必要な資格」が、大学の案内では同じ一覧に並んでいることです。福祉大学の卒業資格を正しく読むには、資格ごとに、何を履修して、何年の学校を出て、どこで何年働けば、どの段階に進めるのかを分けて見る必要があります。

この記事では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、社会福祉主事任用資格、児童指導員任用資格、保育士を中心に、法律と試験機関の公式の案内をもとに受験資格の見方を整理します。結論を先に書くと、4年制の福祉系大学で「指定科目」を修めて卒業すれば、社会福祉士と精神保健福祉士はそのまま国家試験を受けられます。一方で、資格の名前が付いていても「任用資格」は職に就いて初めて名乗れるもので、介護福祉士は養成施設を出ても原則として国家試験の合格が必要です。

福祉大学で取れる資格は3つの種類に分けて見る

大学のパンフレットやホームページには「取得できる資格」として多くの名前が並びます。まずは次の3つに分けて読むと、全体像がつかみやすくなります。

1つ目は、卒業によって国家試験の受験資格が得られる資格です。社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師(大学院の修了なども必要)がこれにあたります。卒業しただけでは資格は得られず、国家試験に合格し、登録を受けて初めて名乗れます。

2つ目は、卒業によって資格そのものが得られるものです。保育士は、都道府県知事が指定する保育士養成施設(指定を受けた大学の課程を含みます)を卒業すると「保育士となる資格」を得ます。ただし、保育士として働くには、都道府県への登録の手続きが必要です。介護福祉士の養成施設を卒業した人には、後で説明する経過措置があります。

3つ目は、任用資格です。任用資格とは、特定の職に就くときに必要な条件のことで、その職に任用(採用・配置)されて初めて、その名前で仕事をします。社会福祉主事任用資格や児童指導員任用資格がこれにあたります。資格証が発行されるわけではなく、卒業証明書や成績証明書で条件を満たしていることを示します。

この3つの区別を知らずに「福祉大学を出たから社会福祉士」と思い込んでいると、就職活動の時期に慌てることになります。大学の資格一覧を見るときは、各資格に「受験資格」「資格取得」「任用資格」のどれが書かれているかを確かめましょう。

社会福祉士の受験資格:指定科目と基礎科目の違い

社会福祉士は、福祉に関する相談に応じ、助言や指導を行い、関係者との連絡や調整を行う国家資格です。根拠になる法律は社会福祉士及び介護福祉士法で、受験資格は第7条に12通りのルートが定められています。試験の実施と登録の事務は、厚生労働大臣の指定を受けた公益財団法人社会福祉振興・試験センターが行っています。

福祉系の大学で押さえるべき言葉は「指定科目」と「基礎科目」です。指定科目とは、国が省令で定めた社会福祉に関する科目のすべてで、令和3年4月の入学者から、医学概論、心理学と心理的支援、社会福祉の原理と政策、ソーシャルワーク演習、ソーシャルワーク実習など23科目が並んでいます。基礎科目は、指定科目より範囲の狭い科目の組み合わせとして省令で別に定められており、基礎科目だけを修めた場合は、卒業後に養成施設で足りない部分を学ぶ必要があります。

学校教育法に基づく大学において文部科学省令・厚生労働省令で定める社会福祉に関する基礎科目を修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして厚生労働省令で定める者であつて、(中略)社会福祉士短期養成施設等において六月以上社会福祉士として必要な知識及び技能を修得したもの 出典: e-Gov法令検索(社会福祉士及び介護福祉士法)

主なルートを、学校の種類ごとに表に整理します。

卒業した学校 履修した科目 受験までに必要なこと
4年制の福祉系大学 指定科目 卒業すればそのまま受験できる
4年制の福祉系大学 基礎科目 短期養成施設で6か月以上学ぶ
4年制の一般の大学 福祉の科目なし 一般養成施設で1年以上学ぶ
3年制の福祉系短大など 指定科目 指定施設で1年以上の相談援助の実務
2年制の福祉系短大など 指定科目 指定施設で2年以上の相談援助の実務

注意したいのは、同じ大学の同じ学科でも、実習科目を取ったかどうかで指定科目か基礎科目かが変わる点です。試験センターの案内では、指定科目のうち実習科目を履修しないで卒業した人は、科目等履修制度で大学などの実習科目を修めれば、指定科目を履修したものとして扱われると説明されています。ただし、聴講生のように単位が取れない形や、実習科目以外の科目は認められません。

また、3年制の短大で指定科目を修めるルートでは、夜間の学科や通信教育の学科を卒業した人は除かれています。通信制の学校を選ぶときは、自分が使えるルートがどれかを入学前に確かめておくことが大切です。

精神保健福祉士と公認心理師の受験資格

精神保健福祉士は、精神障害のある人の社会復帰や、精神保健に関する相談に応じ、助言や訓練などの援助を行う国家資格です。根拠は精神保健福祉士法で、受験資格の組み立ては社会福祉士とよく似ています。4年制の大学で精神障害者の保健及び福祉に関する「指定科目」を修めて卒業すればそのまま受験でき、「基礎科目」なら短期養成施設で6か月以上、一般の大学の卒業なら一般養成施設で1年以上学ぶ必要があります。

福祉系の大学には、社会福祉士と精神保健福祉士の両方の指定科目を履修できる課程があります。両方の試験は共通する科目があり、試験センターの案内では、同時に受ける場合は2日間の日程になります。令和8年度の試験では、社会福祉士の試験日が令和9年2月7日、同時に受ける人は2月6日と7日の2日間とされています。受験手数料は、社会福祉士だけなら24,300円、両方を同時に受けるなら45,020円です。

公認心理師は、心理に関する相談や援助を行う国家資格で、福祉系の大学の心理学科が受験資格の入り口になります。ただし、公認心理師法の受験資格は、大学で必要な科目を修めて卒業したうえで、大学院で必要な科目を修めて課程を修了するか、法令で定める施設で一定期間以上の実務を経験するか、が原則です。大学を卒業しただけでは受験できないので、心理の道を考えている人は、大学院への進学か、対象となる施設への就職かを早めに考えておく必要があります。

精神保健福祉士も公認心理師も、大学の資格一覧では同じ「受験資格」の欄に並ぶことがありますが、卒業の時点で受けられるかどうかは大きく違います。進路を決める前に、学部の段階で何が完結し、何が卒業後に残るのかを確かめておきましょう。

介護福祉士は養成施設の卒業と国家試験の関係に注意

介護福祉士は、身体や精神の障害で日常生活に支障がある人に介護を行い、介護についての指導を行う国家資格です。福祉系の大学の中には、介護福祉士の養成施設としての指定を受けた課程を持つところがあります。

ここで最新の制度を押さえておく必要があります。平成29年4月1日から、介護福祉士の養成施設を卒業した人も、介護福祉士になるには国家試験に合格しなければならなくなりました。そのうえで、令和14年3月31日までに養成施設を卒業した人には経過措置が設けられています。

新法の施行(平成29年4月1日)から令和14年3月31日(※)までに介護福祉士養成施設を卒業した者については、介護福祉士試験に合格しなくても(不合格又は受験しなかった者)、卒業した年度の翌年度の4月1日から5年間は介護福祉士となる資格を有する者とする経過措置が設けられています。 出典: 社会福祉振興・試験センター

試験センターの案内では、この期限はもともと令和9年3月31日までの卒業でしたが、法改正で令和14年3月31日までに延長されました。ただし、5年間の有効期限を過ぎても介護福祉士でいるための条件は、卒業の時期で違います。

  • 令和9年3月31日までに卒業した人:有効期限までに国家試験に合格するか、卒業の翌年度の4月1日から有効期限まで続けて介護等の業務に従事すれば、有効期限が解除される
  • 令和9年4月1日から令和14年3月31日までに卒業する人:有効期限を解除するには、国家試験に合格する必要がある(実務を続けるだけでは解除できない)

いま大学に在学している人や、これから入学する人の多くは、後者にあたります。つまり、「養成施設を出れば介護福祉士になれる」という古い説明は、これからの卒業生には当てはまりません。在学中から国家試験の準備を進めることが前提になると考えておきましょう。

社会福祉主事任用資格は「三科目主事」で読む

社会福祉主事は、福祉事務所などで生活保護や福祉の相談、援助の仕事にあたる職員の資格です。社会福祉主事任用資格は、大学や短大で厚生労働大臣が指定する科目のうち3つ以上を履修して卒業すれば得られます。このことから「三科目主事」とも呼ばれます。

厚生労働省の案内で、とくに注意すべき点が書かれています。指定科目は時代とともに名前が変わってきたため、自分が卒業した年度に定められていた科目名で判断すること。そして、履修した科目の名前と指定科目の名前が、原則として一言一句同じでなければ認められないことです。

平成12年以降の卒業者に適用される指定科目には、社会福祉概論、社会保障論、公的扶助論、児童福祉論、老人福祉論、地域福祉論、社会学、心理学、教育学、法学、民法、経済学、医学一般、介護概論など34科目が並んでいます。福祉系の学部でなくても、社会学、心理学、教育学、法学、経済学などを履修していれば、3科目を満たしている可能性があります。

ただし、厚生労働省は科目名の読み替えの範囲も示しています。たとえば、科目名の末尾に「原論」「概論」「入門」などが付いた科目や、「Ⅰ」「Ⅱ」と分かれた科目をすべて履修した場合は、読み替えの範囲に入ると扱われます。「社会理論と社会システム」は社会学に、「心理学と心理的支援」は心理学に読み替えられる、といった対応も示されています。

具体的な照らし合わせ方を、例で確かめておきましょう。ある人の成績証明書に「社会学概論」「教育心理学」「民法総則」「経済学入門」「憲法」が並んでいたとします。「社会学概論」は社会学の末尾に「概論」が付いた形なので、社会学として扱われる可能性があります。「民法総則」は、民法の読み替えの範囲に挙げられています。「経済学入門」は経済学の末尾に「入門」が付いた形です。一方、「教育心理学」は、教育学とも心理学とも名前が一致しないため、そのままでは数えにくい科目です。「憲法」は指定科目の一覧に名前がありません。この例なら、社会学、民法、経済学の3科目で条件を満たす見込みがありますが、最終的な判断は採用する側が行います。

厚生労働省の案内には、科目の名前が読み替えの範囲に当てはまらない場合でも、示された教育内容がすべて含まれていれば読み替えられる、という扱いも書かれています。名前だけで判断がつかない科目は、大学に授業の内容を示す資料(シラバス)があるかを問い合わせておくと、確認の材料になります。

自分が該当するか迷ったら、成績証明書を取り寄せ、厚生労働省の一覧と1科目ずつ突き合わせます。そのうえで、採用を考えている自治体や法人の担当者に確認するのが確実です。厚生労働省のページには、指定科目の変遷と読み替えの範囲がまとめて掲載されています。

児童指導員任用資格と保育士

児童養護施設や放課後等デイサービスなどで子どもの生活や発達を支える児童指導員にも、任用資格の考え方があります。根拠は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の第43条です。大学で社会福祉学、心理学、教育学、社会学を専修する学科やこれに相当する課程を修めて卒業した人は、児童指導員の資格を満たします。社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持っている人も対象です。

この条件は「学科」で判断される点が特徴です。福祉系の大学の社会福祉学科を卒業していれば、多くの場合は条件を満たしますが、学科名だけで判断がつかないときは、採用先に卒業証明書と成績証明書を見てもらいましょう。

保育士は、都道府県知事が指定する保育士養成施設を卒業すると「保育士となる資格」が得られます。福祉系の大学の中には、子ども家庭福祉の学科などで指定を受けている課程があります。保育士試験に合格する方法もありますが、指定を受けた課程を卒業する方法なら試験は不要です。ただし、資格を得ただけでは保育士を名乗って働くことはできず、都道府県への登録と保育士証の交付を受ける手続きが必要です。卒業が近づいたら、大学の案内に沿って早めに手続きを進めましょう。

このほか、福祉系の大学で取れるものとして、教員免許(社会や福祉の教科)、社会教育主事の任用資格などを案内している大学もあります。いずれも大学ごとに課程の有無が違うので、入学前に資格一覧を確かめることが欠かせません。

短大・通信制・社会人入学のルートを比べる

福祉の資格を目指す道は、4年制の大学だけではありません。社会人や、すでに別の分野の大学を出ている人にも、いくつかの道があります。

3年制や2年制の福祉系短大で指定科目を修めた人は、卒業後に指定施設で相談援助の実務を積むことで、社会福祉士の受験資格を得られます。3年制なら1年以上、2年制なら2年以上です。指定施設とは、法令で定められた福祉や医療の施設で、どこでも実務経験として認められるわけではありません。勤め先が対象になるかは、試験センターの案内で分野ごとに確かめられます。

一般の大学を卒業している人は、一般養成施設で1年以上学べば社会福祉士の受験資格を得られます。福祉系の大学で基礎科目だけを修めた人は、短期養成施設で6か月以上です。試験センターには短期養成施設と一般養成施設の一覧が掲載されており、通信課程を置く学校も多く載っています。

通信制の大学で学ぶ方法もあります。働きながら学べる一方、社会福祉士の実習は施設に通って行う必要があるため、仕事との調整が欠かせません。3年制の短大で指定科目を修めるルートは、夜間の学科や通信教育の学科を卒業した人が除かれている点も、先に説明したとおりです。

どの道を選ぶかは、すでに持っている学歴、いま働いている職場、学びに使える時間で決まります。次の順に整理すると、自分に合うルートが見えてきます。

  1. 最終学歴(4年制大学か、短大か、学部は福祉系か)を確かめる
  2. 大学で履修した科目が指定科目か基礎科目か、成績証明書で確かめる
  3. いまの職場が実務経験の対象となる指定施設かどうかを確かめる
  4. 養成施設に通う時間と費用を見積もる

実務経験として数えられる職場と職種の見分け方

短大のルートや養成施設のルートでは、指定施設での相談援助の実務経験が受験資格の一部になります。ここで多くの人が戸惑うのは、福祉の職場で働いていれば何でも実務経験になるわけではない点です。

試験センターの案内では、実務経験の対象となる施設と職種は、社会福祉士及び介護福祉士法施行規則の第2条と、厚生労働省の通知で定められており、そこに示されていない施設や職種の経験は対象にならないと明記されています。分野は、児童、高齢者、障害者、その他、現在は廃止された事業の5つに分けて掲載されています。

たとえば児童分野では、児童相談所の児童福祉司や相談員、児童養護施設の児童指導員や家庭支援専門相談員、児童家庭支援センターの相談員などが並んでいます。同じ施設で働いていても、職種によって対象になるかどうかが分かれます。障害児の施設の児童指導員や保育士のように、一定の条件のもとで認められる職種もあります。

兼務の扱いにも注意が必要です。案内では、相談援助以外の職種を兼ねている場合、その事実が辞令で明確であって、主な業務が福祉に関する相談援助であれば対象になるとされています。介護職と相談員を兼ねている人は、辞令にどう書かれているかを確かめておきましょう。

実務経験の日数は、受験の申し込みのときに勤め先が作る実務経験証明書で証明します。退職した職場の経験を使う場合は、前の勤め先に証明書の作成を頼む必要があります。施設が閉鎖されていると証明が難しくなるので、転職を考えている人は、退職する前に必要な書類について確かめておくと後で困りません。

大学選びの段階で資料のどこを見るか

これから福祉系の大学や短大を選ぶ人は、パンフレットの資格一覧を読むときに、次の点を確かめると入学後の思い違いを防げます。

  1. 社会福祉士と精神保健福祉士について、「指定科目」を履修できる課程か、「基礎科目」までか
  2. 両方の国家試験の受験資格を同時に目指せるか、どちらか一方を選ぶ形か
  3. 介護福祉士の養成施設としての指定を受けた課程があるか
  4. 保育士養成施設としての指定を受けた課程があるか
  5. 実習の受け入れ先がどの地域に、どのくらいの数あるか
  6. 国家試験の対策講座や模擬試験の支援があるか

1つの学科で複数の資格を目指せる大学は多いものの、実習の時期が重なるため、全部を同時に取れるとは限りません。たとえば社会福祉士と精神保健福祉士の実習、保育士の実習は、それぞれ別の施設で行います。学年ごとの時間割の例を見せてもらうと、現実に両立できるかが分かります。

国家試験の合格率は大学ごとに公表している場合もありますが、受験した人数や、在学生のうち何人が受験したかで見え方が変わります。合格率の数字だけで比べず、受験者数と、受験を支える仕組みの中身をあわせて確かめましょう。

オープンキャンパスや説明会では、「指定科目を全部取ると、4年間でどのくらい実習の時間があるか」「卒業後に受験する卒業生への証明書の発行はどう行っているか」といった具体的な質問をすると、その大学の資格教育の進め方がよく分かります。

社会福祉士の国家試験の仕組みと準備の時期

在学中に受験資格を得る見込みの人にとって、国家試験の準備をいつ始めるかは大事な問題です。社会福祉士の国家試験は筆記試験で行われ、年に1回の実施です。令和8年度の試験は、申し込みが令和8年9月3日から10月2日まで、試験日が令和9年2月7日、合格発表が令和9年3月9日に試験センターのホームページに掲載される予定とされています。

つまり、4年生の秋に申し込み、冬に受験し、卒業の直前に結果が出る流れです。4年生の前半は実習の振り返りや卒業研究、就職活動と重なるため、試験勉強を本格化できるのは夏以降になりがちです。3年生のうちに出題の範囲を一通り確かめておくと、4年生の負担が軽くなります。

すでに精神保健福祉士の資格を持っている人が社会福祉士を受ける場合は、共通科目の免除を受けられ、受験手数料は20,460円とされています。逆の組み合わせにも同様の仕組みがあるので、両方を目指す人は、どちらを先に取るかで受験の負担が変わることを覚えておきましょう。

試験センターのホームページには、出題基準、合格基準、過去の試験問題が掲載されています。出題基準は、どの分野からどんな内容が出るかを示した一覧で、学習の計画を立てるときの土台になります。過去の試験問題を解く前に出題基準を読み、自分の弱い分野を把握しておくと、限られた時間を効率よく使えます。

卒業前と卒業後に確かめたい手続き

受験資格は、書類で証明して初めて使えます。福祉系の大学を卒業する人、すでに卒業した人が確かめておきたい手続きを整理します。

在学中に社会福祉士や精神保健福祉士を受ける人は、卒業見込みで受験を申し込みます。令和8年度の社会福祉士試験の申し込みは、令和8年9月3日から10月2日までで、インターネットで手続きします。卒業見込みで受験した人は、合格後に卒業証明書と指定科目の履修証明書を提出する期限が決められています。試験センターの案内では、令和8年度の試験の提出期限は令和9年4月9日です。

すでに卒業している人は、大学から卒業証明書と指定科目履修証明書を取り寄せる必要があります。試験センターは、大学向けにこれらの証明書の様式を示しており、大学はその様式で証明します。卒業から年数がたっている場合、発行に時間がかかることがあるので、申し込みの時期から逆算して早めに依頼しましょう。

社会福祉主事任用資格や児童指導員任用資格を使って就職する人は、採用の時点で卒業証明書と成績証明書の提出を求められるのが一般的です。社会福祉主事の場合は、成績証明書の科目名と厚生労働省の指定科目の一覧を自分で照らし合わせ、該当する3科目に印を付けて持参すると、採用担当者との話がスムーズに進みます。

介護福祉士の養成施設を卒業する人は、経過措置の登録をするのか、国家試験に合格してから登録するのかで、手続きと有効期限の扱いが変わります。登録番号の扱いなども含め、試験センターの案内を卒業前に必ず読んでおきましょう。

履歴書の資格欄にはどう書くか

受験資格や任用資格は、書き方を間違えると、持っていない資格を持っているように見えたり、逆に持っている条件が伝わらなかったりします。履歴書の資格欄に書くときの考え方を整理します。

国家試験に合格して登録を受けた資格は、法律上の正式な名前で書きます。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士、公認心理師です。年月は登録を受けた年月を書くのが一般的で、登録証や保育士証で確かめられます。国家試験に合格していても登録をまだ済ませていない場合は、その資格を名乗ることはできないので、「社会福祉士国家試験 合格(登録申請中)」のように事実をそのまま書きます。

在学中や受験の前の段階では、「社会福祉士国家試験 受験資格取得見込み」のように、まだ資格を持っていないことが分かる形で書きます。面接では、指定科目を履修していること、受験の予定時期を説明できるようにしておきましょう。

任用資格は、資格欄に「社会福祉主事任用資格」「児童指導員任用資格」のように書く例が多く見られます。ただし、これらは職に就いて初めて意味を持つ条件なので、採用側は卒業証明書や成績証明書で確かめます。書類の提出を求められたときにすぐ出せるよう、証明書を手元に用意しておくと安心です。

介護福祉士の経過措置で登録を受けている人は、有効期限があることを採用側に伝えておくと、後の手続きで食い違いが起きません。試験センターは、事業者に向けて、経過措置で登録を受けた人の登録が有効かどうかを確認するよう案内しています。

資格を活かした就職先と、働きながら広げる専門性

福祉系の大学を卒業した人の就職先は、大きく分けて、高齢者福祉、障害福祉、児童福祉、医療機関、行政、社会福祉協議会などがあります。社会福祉士や精神保健福祉士は病院の相談室や地域包括支援センター、行政の福祉の窓口で、児童指導員任用資格は児童養護施設や放課後等デイサービスで、保育士は保育所や認定こども園で、それぞれ求められます。

就職先を選ぶときは、将来どの資格を取りたいかから逆算するのも1つの方法です。短大を卒業して社会福祉士を目指す人なら、相談援助の実務経験として認められる職種で採用されるかどうかが、受験までの年数を左右します。求人票の職種名だけで判断せず、面接の場で、配属される職種と辞令の書き方を確かめておくと、数年後に実務経験が数えられないという事態を避けられます。介護福祉士を目指す人も、実務経験の数え方は試験センターの案内で確かめられます。

公務員として福祉の仕事をしたい人は、福祉職の採用試験を受ける方法があります。自治体によっては、社会福祉士などの資格を受験の条件にしている場合があるので、志望する自治体の採用案内を早めに確かめましょう。

福祉の仕事では、利用者との面談の記録、関係機関への報告、支援の計画書など、文章を書く場面が多くあります。記録や報告の文章を整える力を客観的に示したい人には、ビジネス文書検定のように、文書の書き方を問う検定があります。また、研究や調査の道を考える人は、大学院での研究職の働き方として研究者の年収・単価相場のデータも参考になります。

働き始めてから研修の費用が気になる人もいるはずです。事業所が職員の研修に国の助成金を活用する仕組みについては、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で、助成の対象と申請の流れを解説しています。

長く福祉の人材を見てきた立場からの考察

在宅ワークとフリーランスの仕事の仲介を20年以上続けてきた運営者として見てきた限りでは、福祉の資格を持つ人が、現場の経験を活かして文章や調査の仕事に広げていく例が増えています。福祉の制度の解説記事、施設向けのマニュアルづくり、自治体の計画づくりの調査補助などです。こうした仕事を長く続けている人に共通するのは、資格の名前を並べるより、「どの制度を、どの立場で、どう使ってきたか」を具体的に説明できることです。

また、仲介の手数料がかからない直接の取引では、同じ予算でも依頼する側はより多くの仕事を頼め、受ける側は手数料0%で手取りが厚くなります。専門性のある人ほど、この形で長く続く関係を築いている傾向があります。

福祉大学の卒業で得られる資格は、それ自体がゴールではなく、どの道に進むかを選ぶための入り口です。自分の学歴と履修した科目で、どの資格が「受験資格」で、どれが「任用資格」かを確かめ、必要な手続きを早めに進めることが、資格を確実に活かす一番の近道になります。資格や検定の全体像を比べながら次の一歩を考えたい人は、ビジネス文書検定のような実務の力を裏づける検定もあわせて検討してみてください。

よくある質問

Q. 福祉系の大学を卒業すれば社会福祉士になれますか?

卒業しただけでは社会福祉士にはなれません。4年制の福祉系大学で指定科目を修めて卒業すると国家試験の受験資格が得られ、試験に合格して登録を受けて初めて社会福祉士を名乗れます。基礎科目だけを修めた場合は、卒業後に短期養成施設で6か月以上学ぶ必要があります。

Q. 社会福祉主事任用資格は福祉系以外の学部でも取れますか?

取れる場合があります。大学や短大で厚生労働大臣が指定する科目のうち3つ以上を履修して卒業すれば条件を満たします。社会学、心理学、教育学、法学、経済学なども指定科目に含まれます。卒業した年度の科目名で判断し、原則として名前が一致している必要があるため、成績証明書で確かめましょう。

Q. 介護福祉士の養成施設を卒業すれば、試験なしで介護福祉士になれますか?

令和14年3月31日までの卒業者には、卒業の翌年度から5年間は介護福祉士となる資格を持つ経過措置があります。ただし、令和9年4月1日以降に卒業する人がその後も介護福祉士でいるには、有効期限までに国家試験に合格する必要があります。在学中から試験の準備を進めることが前提です。

Q. 卒業してから年数がたっていても受験資格は使えますか?

使えます。社会福祉振興・試験センターの案内では、過去に受験資格を得ている人は、カリキュラムの改正にかかわらず受験できるとされています。申し込みには大学が発行する卒業証明書と指定科目履修証明書が必要なので、発行にかかる日数を見込んで早めに大学へ依頼しましょう。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月15日最終更新:2026年11月3日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方