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福祉系の資格|種類と取り方と仕事

@SOHO編集部
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福祉系の資格|種類と取り方と仕事

この記事のポイント

  • ✓国家資格・研修で取れる資格・任用資格に分けて整理しました
  • ✓初任者研修などの取り方と受験の条件
  • ✓未経験からの進み方まで解説します

福祉系の資格を調べ始めると、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、ケアマネジャー、初任者研修など、名前の似た資格が多く、どれが自分に合うのか分かりにくいものです。結論から言うと、福祉系の資格は「どんな相手を、どんな形で支えたいか」と「今の学歴と経験」の2つで選ぶと整理できます。体に触れて暮らしを支える介護の仕事なら介護福祉士へ続く研修から、困りごとの相談に乗る仕事なら社会福祉士や精神保健福祉士から、というように、目指す仕事によって入り口が違います。

この記事では、福祉系の資格を種類ごとに整理し、代表的な資格の取り方と受験の条件、資格ごとの仕事、未経験から始める道筋を順に説明します。試験の日程や受験手数料は毎年見直されることがあるため、受験の前には試験を実施する機関や都道府県の公式ページで必ず確かめてください。

福祉系の資格は3つの種類に分かれる

福祉系の資格は、取り方の違いで大きく3つの種類に分けられます。

種類 取り方 主な資格
国家資格 国家試験に合格して登録する 社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士、公認心理師
研修・講習で取れる資格 決められた研修や講習を修了する 介護職員初任者研修、実務者研修、福祉用具専門相談員
任用資格・試験と研修の組み合わせ 特定の職に就くための要件を満たす、または試験の合格後に研修を受ける 社会福祉主事任用資格、介護支援専門員(ケアマネジャー)

国家資格は、法律に基づいて国家試験が行われ、合格して登録した人だけがその名称を名乗れる資格です。福祉系の国家資格の多くは、養成施設や大学で決められた科目を学ぶことや、実務経験を積むことが受験の条件になっています。

研修や講習で取れる資格は、受講の条件がないものが多く、未経験の人が福祉の仕事を始める入り口になります。

任用資格とは、試験に合格して取る資格ではなく、特定の職に就くために必要な条件を満たしていることを示すものです。たとえば社会福祉主事任用資格は、大学などで決められた科目を修めた人などが、福祉事務所などで社会福祉主事の職に就くときの要件になります。

相談の仕事に関わる国家資格

社会福祉士

社会福祉士は、高齢者や障害のある人、生活に困っている人などの相談に乗り、必要な制度やサービスにつなぐ専門職の国家資格です。ソーシャルワーカーとも呼ばれ、病院、地域包括支援センター、福祉施設、行政、学校などで働きます。

受験するには、4年制大学で指定科目を修めて卒業する、短期大学などで指定科目を修めて卒業し相談援助の業務に一定の期間従事する、一般の大学を卒業してから養成施設で学ぶ、などのいずれかのルートで受験資格を得る必要があります。社会福祉振興・試験センターの案内によると、第39回の試験は令和9年2月7日に行われ、社会福祉士のみを受験する場合の受験手数料は24,300円です。第38回の試験の合格率は60.7%でした。

精神保健福祉士

精神保健福祉士は、心の病気のある人や、その家族の相談に乗り、退院後の暮らしや仕事への復帰を支える専門職の国家資格です。精神科の病院や診療所、障害福祉サービスの事業所、行政などで働きます。

受験資格の得方は社会福祉士と似ており、大学などで指定科目を修めるか、養成施設で学ぶなどのルートがあります。第29回の試験は令和9年2月6日と7日の2日間で、精神保健福祉士のみを受験する場合の受験手数料は28,910円です。社会福祉士と精神保健福祉士は共通の科目があり、両方を同時に受験することもできます。どちらか一方の資格をすでに持っている人は、共通の科目の免除を受けて受験する方法も用意されています。

公認心理師

公認心理師は、心理に関する支援を行う国家資格です。心理の相談に乗り、助言や支援を行うほか、心の健康についての知識を広める役割もあります。受験するには、大学と大学院で決められた科目を修めるなどの条件があり、社会人が働きながら取るには時間がかかる資格です。試験の詳細は厚生労働省の公認心理師のページで確かめられます。

心理の支援の仕事は、病院やクリニック、学校、福祉施設、企業の相談の窓口など、働く場所が幅広いのが特徴です。福祉の分野では、障害のある人や子ども、その家族の心の支えとして、社会福祉士や精神保健福祉士と協力しながら支援を行う場面があります。相談の仕事に関心がある人は、社会福祉士や精神保健福祉士と公認心理師のどちらが自分の目指す支援に近いかを、仕事の中身から比べて選ぶとよいでしょう。

介護の仕事に関わる資格

介護職員初任者研修と実務者研修

介護の仕事を始める人の入り口となるのが、介護職員初任者研修です。受講の条件はなく、講義・演習と実習を合わせて130時間の研修を受け、修了の評価に通れば修了証明書が交付されます。訪問介護で働くには、この研修以上の修了が求められます。

その次の段階が介護福祉士実務者研修で、時間数は450時間です。初任者研修を修了している人は、重なる科目が免除されて受講する時間が短くなります。実務者研修は、介護福祉士の国家試験を実務経験のルートで受けるための条件の1つです。

介護福祉士

介護福祉士は、介護の分野の国家資格です。食事や入浴、排せつなどの介護を、利用者の心と体の状態に合わせて行うとともに、介護をする家族への助言や、介護職員の指導も担います。

受験資格を得るルートは、養成施設を卒業する、実務経験を積んで実務者研修を修了する、福祉系の高校を卒業するなどがあります。社会福祉振興・試験センターの案内によると、実務経験のルートでは、従業期間3年以上かつ従事日数540日以上の介護等の業務の経験と、実務者研修の修了が必要です。第39回の試験は令和9年1月31日に行われ、受験手数料は20,510円です。第38回の試験の合格率は70.1%でした。

介護福祉士の試験には、科目をパートに分け、不合格のパートだけを翌年以降に受け直せる「パート合格」の仕組みがあります。働きながら受験する人にとっては、負担を分けられる仕組みです。

試験と研修を組み合わせる資格

介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員は、ケアマネジャーとも呼ばれ、介護が必要な人やその家族の相談に乗り、介護保険のサービスを組み合わせた計画(ケアプラン)を作る専門職です。

ケアマネジャーになるには、都道府県が行う介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、そのあとに実務研修を修了して登録する必要があります。受験するには、保健・医療・福祉の分野の決められた資格に基づく業務や、相談援助の業務の経験が、原則として5年以上かつ900日以上必要です。東京都の案内では、令和8年度の試験は10月11日に行われ、受験手数料は12,548円とされています。受験手数料や申込の方法は都道府県ごとに違うため、住んでいる都道府県の案内で確かめます。

福祉用具専門相談員

福祉用具専門相談員は、介護保険を使って車いすや介護用のベッド、歩行器などの福祉用具を借りたり買ったりする人に、体の状態や住まいに合った用具を選ぶ手伝いをし、使い方を助言する仕事です。

福祉用具専門相談員は、要介護者が介護保険を使って福祉用具を利用する際に、身体状況や生活環境に応じて必要な福祉用具を選定し、その福祉用具の適切な利用方法をアドバイスします。「福祉用具専門相談員指定講習」を受講し、修了試験に合格することで資格を取得できます。また、特定の福祉系資格を有する人も福祉用具専門相談員の業務を行うことができます。 出典: e-nichii.net

大阪府の案内によると、福祉用具専門相談員になれるのは、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、義肢装具士の資格を持つ人と、都道府県が指定する事業者の指定講習を修了した人です。指定講習の内容と時間数は令和7年4月1日から改正されており、講習の日程は都道府県の指定事業者の一覧から確かめます。受講の条件がなく、福祉用具の貸し出しや販売を行う事業所で働けるため、未経験から福祉の仕事を始める入り口の1つになります。

子どもと家庭を支える資格

保育士

保育士は、保育所などで子どもを預かり、成長を支える国家資格です。保育士になるには、指定の養成施設を卒業するか、保育士試験に合格する方法があります。保育士試験は全国保育士養成協議会が実施しており、筆記試験と実技試験があります。受験には学歴などの条件があるため、試験の案内で自分が受けられるかを確かめます。

子育て支援員と放課後児童支援員

子育て支援員は、国が定めた研修を修了した人が、小規模な保育の事業所や、地域の子育て支援の場などで働くための認定です。放課後児童支援員は、学童保育(放課後児童クラブ)で子どもを見守る職員のための認定で、保育士や社会福祉士などの資格や、子どもに関わる仕事の経験などの条件を満たした人が、都道府県などの研修を修了して認定を受けます。研修の日程や受講の条件は自治体ごとに違うため、住んでいる地域の案内で確かめます。

障害福祉の分野で求められる研修

福祉系の資格というと高齢者の介護や相談の資格が注目されがちですが、障害のある人の暮らしを支える障害福祉の分野にも、仕事に就くための研修がいくつもあります。研修の多くは都道府県や、都道府県の指定を受けた事業者が実施しています。

外出や移動を支える研修

視覚に障害のある人の外出に付き添う同行援護の仕事には、同行援護従業者養成研修の修了が求められます。研修には一般課程と応用課程があり、応用課程は、同行援護のサービス提供責任者として必要な知識と技術を学ぶ課程です。知的障害や精神障害のある人の外出を支える行動援護の仕事には、行動援護従業者養成研修などの修了が求められます。

強度行動障害のある人を支える研修

自分を傷つけたり、周りの人に危害を加えたりする行動が頻繁にあり、日常生活に大きな困難がある状態は、強度行動障害と呼ばれます。こうした状態の人を適切に支える職員を育てるための研修が、強度行動障害支援者養成研修です。厚生労働省の運営要領では、基礎研修と実践研修の2つに分かれており、標準のカリキュラムはそれぞれ12時間とされています。基礎研修は支援を行う職員の育成、実践研修は支援の計画を作れる職員の育成を目的としています。

サービス管理責任者

障害福祉サービスの事業所で、利用者ごとの支援の計画を作り、サービスの質を管理する役割が、サービス管理責任者です。サービス管理責任者になるには、障害のある人の支援の実務経験と、都道府県が行う研修の修了が必要です。現場での経験を積んだ人が、次の役割として目指す資格の1つです。

福祉系の国家試験の勉強の進め方

出題の基準と過去の問題を確かめる

社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士の国家試験は、社会福祉振興・試験センターが実施しており、出題の基準と過去の試験問題を公式ページで公開しています。勉強を始めるときは、まず出題の基準で試験の範囲をつかみ、過去の問題を1回分解いてみて、自分の得意な分野と苦手な分野を確かめます。

福祉系の国家試験は、制度の改正が出題に反映されることが多い試験です。介護保険や障害福祉の制度は数年ごとに見直されるため、受験する年度に対応したテキストを使い、試験の前には最新の改正の内容を確かめておきます。

現場の経験と知識を結びつける

実務経験のルートで受験する人は、現場で見てきたことと、テキストの知識を結びつけながら勉強すると、理解が深まります。たとえば、介護保険の制度の問題では、勤め先で実際に使っているサービスや書類を思い浮かべながら読むと、制度の仕組みが具体的に分かります。反対に、現場のやり方が制度の原則と違うこともあるため、試験では制度の原則に沿って答えることを意識します。

働きながら勉強時間を作る

福祉の仕事は交代制の勤務も多く、勉強の時間を決まった時刻に取りにくいことがあります。勤務の形に合わせて、早番の日は夕方、遅番の日は朝、というように、勤務表を見ながら週ごとに勉強の時間を決めておくと、続けやすくなります。過去の問題をスマートフォンで解けるようにしておけば、休憩時間などの短い時間も勉強に使えます。

立場ごとの資格の取り方の道筋

高校を卒業してこれから進学する場合

これから進学する人は、目指す資格の指定科目を学べる大学や短期大学、養成施設を選ぶと、卒業と同時に、または卒業後の短い実務経験で受験資格を得られます。社会福祉士と精神保健福祉士の両方の指定科目を学べる大学もあります。福祉系の高校で必要な科目を学んで卒業すると、介護福祉士の受験資格を得られるルートもあります。

一般の大学を卒業した社会人の場合

福祉と関係のない学部を卒業した社会人は、社会福祉士や精神保健福祉士の一般養成施設で学ぶことで受験資格を得られます。養成施設には、通信の課程を設けているところもあり、働きながら学ぶ人もいます。介護の仕事を目指す場合は、介護職員初任者研修から始めて働きながら経験を積み、実務者研修を修了して介護福祉士を目指す道が現実的です。

すでに介護の仕事をしている場合

介護の仕事をしている人は、今の経験がそのまま受験資格につながります。実務経験が3年以上になり、実務者研修を修了していれば介護福祉士の受験資格を得られます。介護福祉士として相談援助などの業務の経験を積めば、その先にケアマネジャーの受験も見えてきます。

目的ごとの福祉系の資格の選び方

未経験から福祉の仕事を始めたい場合

福祉の仕事の経験がない人は、受講の条件がない研修から始めるのが現実的です。介護の仕事なら介護職員初任者研修、福祉用具の仕事なら福祉用具専門相談員指定講習が入り口になります。働きながら経験を積み、実務者研修や介護福祉士、さらにケアマネジャーへと段階を上げていくことができます。

相談の仕事をしたい場合

相談の仕事をしたい人は、社会福祉士や精神保健福祉士が中心になります。これから大学で学ぶ人は、指定科目を学べる大学を選ぶと、卒業と同時に受験資格を得られます。すでに社会人の人は、一般の大学を卒業していれば、養成施設で学んで受験資格を得る道があります。通信の課程を設けている養成施設もあるため、働きながら目指す人もいます。

今の福祉の仕事で役割を広げたい場合

すでに介護や福祉の仕事をしている人は、今の仕事の経験が受験資格につながる資格を選ぶと効率的です。介護の仕事を3年以上続けている人は介護福祉士、相談援助の仕事を5年以上続けている人はケアマネジャーが候補になります。

資格ごとの仕事と働く場所

資格 主な仕事 主な働く場所
社会福祉士 相談、制度やサービスへのつなぎ 病院、地域包括支援センター、福祉施設、行政
精神保健福祉士 心の病気のある人の相談と生活の支援 精神科の病院、障害福祉の事業所、行政
介護福祉士 介護と、介護職員の指導 介護施設、訪問介護の事業所
介護支援専門員 ケアプランの作成と調整 居宅介護支援事業所、介護施設
福祉用具専門相談員 福祉用具の選定と使い方の助言 福祉用具の貸与・販売の事業所
保育士 子どもの保育と保護者の支援 保育所、児童福祉施設

資格ごとの難しさの比べ方

福祉系の資格の難しさは、試験そのものの難しさと、受験資格を得るまでの道のりの長さの2つに分けて考えると比べやすくなります。

資格 受験資格を得るまで 試験の性質
介護職員初任者研修 条件なし 研修の修了の評価で、研修の内容を理解していれば合格できる水準
福祉用具専門相談員 条件なし 指定講習の修了の評価
介護福祉士 実務経験3年以上と実務者研修、または養成施設など 国家試験。パート合格の仕組みあり
社会福祉士 指定科目の履修や養成施設など 国家試験。範囲が広い
精神保健福祉士 指定科目の履修や養成施設など 国家試験。社会福祉士と共通の科目あり
介護支援専門員 決められた業務の経験5年以上かつ900日以上 都道府県の試験のあとに実務研修

合格率の数字だけを見ると、介護福祉士の試験が取りやすく見えることがありますが、受験する人の多くが現場で経験を積んだ人であることも合格率に表れています。資格を比べるときは、自分の今の学歴と経験から、受験資格を得るまでに何年かかるかを先に確かめるのが現実的です。

福祉の仕事の働き方の種類

福祉の仕事は、働き方の選択肢が多いのも特徴です。

  • 介護施設の常勤の職員として、交代制で働く
  • 日中だけ営業しているデイサービスや障害福祉の事業所で働く
  • 訪問介護の登録ヘルパーとして、都合のよい時間に訪問の仕事を受ける
  • 病院や行政の相談の窓口で、相談員として働く
  • 福祉用具の事業所で、利用者の自宅を訪問して用具の相談に乗る

資格によって働ける場所が違うため、自分の生活に合う働き方ができる資格かどうかも、選ぶときの判断材料になります。たとえば、夜勤のない日中の仕事を希望する人は、デイサービスや相談の仕事、福祉用具の仕事などが候補になります。

福祉の現場で広がるデジタルの仕事

福祉の現場でも、記録や請求の事務をタブレットやパソコンで行う事業所が増えています。介護の記録をその場で入力し、職員どうしで共有する仕組みや、オンラインでの研修、利用者の家族への連絡にアプリを使う例もあります。

こうした変化によって、福祉の知識とパソコンの操作の両方ができる人が、事業所の中で頼られる場面が増えています。福祉系の資格に加えて、パソコンや文書作成の基本を身につけておくと、記録の整理や新しい仕組みの導入の担当を任されるなど、役割を広げるきっかけになります。

福祉系の資格にかかる費用の考え方

福祉系の資格にかかる費用は、資格の種類によって大きく違います。研修で取れる資格は、研修の受講料が中心です。国家資格は、受験手数料に加えて、受験資格を得るための学費や研修の受講料、合格後の登録の費用がかかります。

資格の種類 主にかかる費用
研修で取れる資格 研修の受講料、テキスト代
実務経験で受験する国家資格 実務者研修などの受講料、受験手数料、登録の費用
養成施設や大学で受験資格を得る国家資格 学費、受験手数料、登録の費用
ケアマネジャー 受験手数料、実務研修の受講料、登録と更新の費用

費用を抑えたいときは、勤め先の資格取得の支援制度、国の教育訓練給付制度、自治体の受講料の補助などを組み合わせて考えます。介護の仕事では、事業所が研修の受講料を負担したり、研修の時間を勤務として扱ったりするところもあります。就職先を選ぶときに、資格取得の支援の内容を確かめておくと、働きながら資格を積み上げやすくなります。

合格したあとの登録と更新

福祉系の国家資格は、試験に合格しただけでは名乗ることができず、登録の手続きが必要です。社会福祉振興・試験センターの案内でも、介護福祉士は申請して登録しなければ、介護福祉士の名称を用いることはできないとされています。社会福祉士や精神保健福祉士も同じように登録が必要です。登録の手続きには、登録免許税や手数料がかかります。

ケアマネジャーは、実務研修を修了して登録したあと、介護支援専門員証の交付を受けて仕事を始めます。介護支援専門員証には有効期間があり、期間が切れる前に更新の研修を受ける必要があります。資格によって、取ったあとも研修を受け続ける仕組みがあることを知っておくと、仕事と研修の予定を立てやすくなります。

履歴書の資格欄の書き方

履歴書には、資格の正式な名称を書きます。研修で取る資格は「修了」、国家資格は「登録」や「取得」と書くのが一般的です。

よく見る略し方 履歴書に書く名称の例
初任者研修 介護職員初任者研修 修了
実務者研修 介護福祉士実務者研修 修了
介護福祉士 介護福祉士 登録
ケアマネ 介護支援専門員 登録
福祉用具の講習 福祉用具専門相談員指定講習 修了
ヘルパー2級 訪問介護員養成研修2級課程 修了

修了や登録の年月は、修了証明書や登録証に書かれた年月に合わせます。書き方に迷ったときは、修了証明書や登録証の表記をそのまま写すのが確実です。

福祉の仕事に向いている人と、資格を選ぶ前に考えたいこと

福祉の仕事は、人の暮らしを直接支える仕事です。相手の話を最後まで聞ける人、相手のペースに合わせられる人、小さな変化に気づける人は、福祉の仕事で力を発揮しやすいと言われます。一方で、福祉の仕事は、体力や気持ちの面で負担を感じる場面もあります。

資格を選ぶ前に、施設の見学や、ボランティア、短時間の補助の仕事などで現場を体験してみると、自分に合う仕事かどうかを確かめられます。介護の仕事と相談の仕事では、求められる力も日々の動き方も大きく違います。体を使って直接支える仕事が合うのか、話を聞いて制度やサービスにつなぐ仕事が合うのかを、体験を通じて考えておくと、資格選びで迷いにくくなります。

資格を取ったあとに役割を広げる道

福祉系の資格は、1つ取ったところで終わりではなく、経験を積みながら次の資格や役割へ進んでいけるのが特徴です。介護の分野であれば、初任者研修から実務者研修、介護福祉士、ケアマネジャーへと段階を上げる道があります。実務者研修を修了するか介護福祉士の資格を取ると、訪問介護の事業所でヘルパーの調整や指導を行うサービス提供責任者の資格の要件を満たし、現場の介護から、計画づくりや人を育てる役割へと仕事の中身が広がります。

相談の分野では、社会福祉士や精神保健福祉士として経験を積んだあと、地域包括支援センターや行政の相談の窓口、病院の地域連携の部門などで、より多くの関係機関と調整する役割を担う道があります。どの分野でも、資格と経験を積み重ねるほど、任される役割が大きくなっていきます。

福祉系の資格を在宅や副業に生かす方法

福祉系の資格の多くは、現場で利用者と向き合う仕事に使うものですが、資格で身につけた知識は在宅の仕事や副業にも生かせます。たとえば、介護や福祉の制度を分かりやすく解説する記事の作成、福祉の事業所の書類やマニュアルの整理、研修の資料の作成などは、現場の知識がある人ほど質の高い仕事ができます。

在宅の仕事で福祉の知識を生かすときは、利用者の個人情報に触れないことが大前提です。現場で見聞きしたことを記事に書く場合も、個人が特定されないように十分に配慮します。勤め先の就業規則で副業が認められているかも、事前に確かめておきます。

福祉系の資格を取るときの注意点

受験資格を得るまでの期間と費用を確かめる

福祉系の国家資格の多くは、受験資格を得るまでに、養成施設での学びや実務経験の期間が必要です。資格を目指すときは、試験の受験手数料だけでなく、養成施設の学費や、実務者研修の受講料、受験資格を得るまでの年数を合わせて考えます。

試験の日程と申込の期間を早めに確かめる

福祉系の国家試験の多くは、年に1回の実施です。申込の受付期間は試験日の数か月前に設けられているため、受付期間を過ぎると1年待つことになります。社会福祉振興・試験センターの介護福祉士の試験でも、令和8年度の申込の受付は9月2日で終わっています。受験を考えている年の夏ごろには、試験の案内を確かめておきます。

研修の受講料の支援を確かめる

介護の研修の中には、国の教育訓練給付制度の対象になっている講座や、自治体が受講料を補助する制度があるものがあります。対象の講座や条件は、厚生労働省の教育訓練給付制度のページと、住んでいる自治体の案内で確かめます。勤め先が受講料を負担する制度を設けていることもあります。

情報を確かめる窓口を知っておく

福祉系の資格の情報は、資格ごとに確かめる窓口が違います。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士の試験の日程や受験資格は、社会福祉振興・試験センターの公式ページに載っています。ケアマネジャーの試験や、介護職員初任者研修、福祉用具専門相談員指定講習、障害福祉の研修の日程と実施事業者は、都道府県の公式ページで確かめます。保育士試験は全国保育士養成協議会、公認心理師は厚生労働省と試験の実施機関の案内が窓口です。インターネットの解説記事には古い情報が残っていることもあるため、受験や受講を決める前には、必ずこうした公式の窓口で最新の内容を確かめるようにします。

福祉系の資格を取る人を見てきて分かること

在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた編集部の目から見ると、福祉の仕事を長く続けている人には共通点があります。資格を取ることをゴールにせず、現場での経験を通じて、利用者や家族にとって何が本当に助けになるかを考え続けていることです。資格は、その考えを形にするための道具であり、経験と組み合わせることで力を発揮します。

福祉の経験は、福祉の仕事以外にも生かせます。福祉の制度や現場を知っている人が、制度の解説や家族向けの記事を書く仕事は、経験が説得力になります。記事を書く仕事を始めるときの実績の見せ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で解説しています。業務委託で仕事を受ける場合、仲介の手数料がかからない直接の取引は、依頼する側と受ける側の双方に利点があります。手数料0%で直接取引できる場なら、同じ予算でも依頼する側はより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。

福祉の事業所の側から見た人材育成の支援については、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で解説しています。また、相談の記録や関係機関への報告など、文書で正確に伝える力は、福祉のどの仕事でも求められます。文書の書き方を体系的に学べるビジネス文書検定のような資格は、福祉系の資格と組み合わせて仕事の質を上げる手段の1つです。福祉系の資格は、支えたい相手と自分の経験から入り口を選び、働きながら段階を上げていくことで、仕事の幅が着実に広がります。

よくある質問

Q. 福祉系の資格で未経験から取りやすいものはどれですか?

受講の条件がない介護職員初任者研修と、福祉用具専門相談員指定講習が、未経験から取りやすい入り口です。初任者研修は130時間の研修と修了の評価で取得でき、訪問介護や介護施設で働けます。福祉用具専門相談員は、都道府県が指定する事業者の講習を修了すると、福祉用具の貸与や販売の事業所で働けます。講習の日程は都道府県の案内で確かめてください。

Q. 社会福祉士は社会人になってからでも目指せますか?

目指せます。一般の大学を卒業している人は、社会福祉士の養成施設で学ぶことで受験資格を得る道があり、通信の課程を設けている養成施設もあります。短期大学などを卒業した人は、指定科目の履修や相談援助の業務の経験を組み合わせるルートがあります。自分の学歴でどのルートを使えるかは、社会福祉振興・試験センターの受験資格の案内で確かめてください。

Q. ケアマネジャーにはどうすればなれますか?

都道府県が行う介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を修了して登録するとなれます。受験するには、保健・医療・福祉の分野の決められた資格に基づく業務や相談援助の業務の経験が、原則として5年以上かつ900日以上必要です。受験手数料や申込の期間は都道府県ごとに違うため、住んでいる都道府県の案内で確かめてください。

Q. 介護福祉士は働きながらでも取れますか?

取れます。介護の仕事の経験を積んだ人の多くは、実務経験のルートで受験しています。従業期間3年以上かつ従事日数540日以上の介護等の業務の経験と、実務者研修の修了が必要です。試験にはパート合格の仕組みがあり、不合格のパートだけを翌年以降に受け直せるため、働きながら受験する人も負担を分けて取り組めます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月19日最終更新:2026年11月1日
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