Webマーケティングの向き不向きは、数字と人付き合いのどちらが重いかで見る


この記事のポイント
- ✓Webマーケティングの向き不向きを
- ✓性格診断ではなく「数字の負荷」と「人付き合いの負荷」の二つの軸で整理しました
- ✓どちらが重いかで向いている働き方が変わります
「Webマーケティングに向いているか、自信が持てません」。このご相談、本当に多いんです。
お話を伺っていると、みなさん共通して同じ聞き方をされます。自分は向いているタイプか、向いていないタイプか。二択で答えを求めてしまう。
でも、この二択で考えるとうまくいかないんです。理由は単純で、Webマーケティングという仕事の中に、性質のまったく違う作業が同居しているからです。
数字とひたすら向き合う時間があります。人と何度もやり取りして合意を作る時間もあります。この二つは、負荷のかかり方がまるで違う。片方が平気でも、もう片方でへとへとになる人がいます。
だから、向き不向きを一本の線で測ろうとすると、答えが出ません。この記事では、数字の負荷と人付き合いの負荷という二つの軸で自分を見る方法をお話しします。大丈夫ですよ。向いていないと言われがちな特徴の多くは、担当する範囲を変えるだけで負荷が下がります。
向き不向きを、性格診断で決めないでください
最初にお伝えしたいことがあります。
「数字が苦手だから向いていない」「人見知りだから無理」。こう決めてしまう方が、とても多い。
ただ、カウンセリングの場で詳しく聞いていくと、その「苦手」の中身が人によって全然違うんです。
ある方は、数字そのものが苦手なのではなく、数字が悪かったときに責められる場面を恐れていました。別の方は、計算が苦手なのではなく、大量の数字から意味を見つける作業に飽きてしまう、というお話でした。
前者は、報告の仕方と契約条件を整えれば負荷がかなり下がります。後者は、そもそも扱う数字の量を減らす方向で仕事を選ぶほうがいい。
同じ「数字が苦手」でも、対処がまったく違いますよね。
心理学では、自分の状態を細かく言葉にできるほど、対処の選択肢が増えると考えます。難しい言い方をすれば、感情の粒度を上げる、ということです。日常の言葉に置き換えると、「苦手」で止めずに「何がどう苦手なのか」まで下ろす、ということになります。
向き不向きを考えるときも同じです。二択で判定するのではなく、どの作業のどの部分に負荷がかかるのかを、細かく見ていきましょう。
軸1 数字と向き合う負荷
まず、数字の側から見ていきます。
Webマーケティングの仕事で、数字はどのくらい出てくるのか。この点について、実務の様子を具体的に書いている説明があります。
Webマーケティングの仕事では、施策の効果を数字で測定し、変化の要因を突き止めるために分析することが求められます。また、効果指標や測定方法の設計も必要です。日々大量のスプレッドシートやグラフと向かい合って、その中からビジネスチャンスや課題を読み取る、仮説検証のための分析をするといった地道な作業が苦にならず、むしろその中にワクワクや喜びを感じられるような人はWebマーケティング向きでしょう。 出典: mynavi-creator.jp
ここに書かれている通り、数字を扱う時間はかなり長いです。ただ、「ワクワクを感じられる人が向いている」という部分だけを読んで、自分は違うと落ち込まないでください。
数字の負荷は、三つに分けられます。
負荷A 数字を見ること自体のつらさ
数値の表を開いた瞬間に、気持ちが重くなる。この反応をお持ちの方がいます。
多くの場合、過去に数字で評価された経験がしんどかった記憶とつながっています。営業成績で詰められた、テストの点で比較された。そういう記憶が、表を開く動作と結びついてしまっている。
これは性格ではなく、条件づけに近いものです。だから、扱い方を変えると和らぐことがあります。
たとえば、自分の評価とは無関係な数字から練習してみる。近所のお店の情報ページの閲覧数でも、自分の趣味のブログでもいい。誰にも報告しない数字を見る時間を作ると、「数字を見る」という動作そのものへの緊張が下がっていきます。
負荷B 数字の意味が分からないつらさ
これはもっと単純で、知識の問題です。
表示回数とクリック率と成約率の関係が分かっていないと、画面はただの数の羅列に見えます。意味が分からないものを長時間見るのは、誰でも苦痛です。
この負荷は、学べば確実に下がります。数字の定義を四つか五つ覚えるだけで、画面が「読める」ようになります。ここでつまずいている方は、向き不向きの問題ではありません。
負荷C 数字が動かないときのつらさ
これがいちばん重い負荷です。
施策を打った。でも数字が動かない。何が原因か分からない。この状態が数週間続くと、多くの方が気持ちを削られます。
心理の言葉では、結果が自分の行動と結びついている感覚が持てない状態、と説明されます。日常の言葉にすると、「やってもやらなくても同じに思えてくる」という感覚です。
ここに耐えられるかどうかが、数字の負荷の本丸です。そして、耐えられるかどうかは性格だけでは決まりません。記録の付け方と、期待値の置き方で、かなり変わります。
軸2 人付き合いの負荷
もうひとつの軸を見ていきましょう。
Webマーケティングは、一人で完結する仕事だと思われがちです。実際は違います。依頼主との打ち合わせ、制作担当との調整、数字が伸びなかったときの説明。人とのやり取りは、想像よりずっと多い。
こちらの負荷も、三つに分けて考えます。
負荷D 会話の量そのもの
打ち合わせが続くと消耗する。この感覚は珍しくありません。
一人の時間で回復するタイプの方は、会議が連続する日程が続くと、それだけで週の後半がつらくなります。これは弱さではなく、回復の仕方の違いです。
対処ははっきりしていて、打ち合わせを曜日でまとめることです。週の前半に会議を寄せて、後半は作業だけにする。それだけで、一週間の疲れ方が変わります。
負荷E 意見が食い違う場面
「その施策では効果が出ません」と伝える場面。「今の予算では難しいです」と断る場面。
こうした場面が苦手な方は、多いです。とくに、相手の期待に応えようとしてしまう傾向がある方は、無理な条件を引き受けてしまいがちです。
ここでお伝えしているのは、断る力を鍛えるのではなく、断らなくて済む形を先に作る、という考え方です。
契約の時点で、対応する範囲と修正の回数を決めておく。そうすると、後から出てくる追加の依頼を、人格の話ではなく条件の話として扱えます。「私は断りたくない」ではなく「契約の範囲外なので、別途お見積もりになります」で済む。
これ、負担がずいぶん軽くなります。
負荷F 数字が悪いときの説明
いちばん心が重くなるのが、この場面です。
成果が出ていない月に、依頼主へ報告する。責められるかもしれない、契約を切られるかもしれない。そう思うと、報告の日が近づくだけで気が重くなる。
こういうご相談、よくあります。
対処として有効なのは、悪い数字を隠さない習慣を最初から作ることです。良いときも悪いときも、同じ形式で、同じ頻度で報告する。そうすると、悪い数字の報告が「特別なイベント」ではなくなります。
特別でなくなれば、身構える必要も減ります。
二つの軸を組み合わせて、自分の位置を見る
ここまでの二つの軸を、組み合わせて見てみましょう。
| 数字の負荷 | 人付き合いの負荷 | 向いている働き方 |
|---|---|---|
| 軽い | 軽い | 運用全体を任される形。依頼主と直接やり取りしながら施策まで担当できる |
| 軽い | 重い | 分析やレポート作成を中心に。窓口は別の担当者に任せる形が向く |
| 重い | 軽い | 企画や文章づくり、関係の維持を中心に。数値の集計は自動化やツールに寄せる |
| 重い | 重い | いきなり本業にせず、小さい範囲の作業から試して負荷の出方を確かめる |
大事なのは、どの欄も「向いていない」ではないことです。
四つの欄のどこにいても、合う仕事の形があります。向き不向きの話が苦しくなるのは、「向いていない=この分野に入れない」と受け取ってしまうからです。
そうではありません。負荷の出方に合わせて、担当する範囲を選ぶ。それだけの話です。
自分の位置を確かめる、簡単な質問
いま自分がどの欄にいるか分からない方は、次の質問に答えてみてください。
一つめ。数値の表を30分見続けた後、疲れていますか、それとも気にならないですか。
二つめ。予定になかった打ち合わせが1件入ったとき、面倒だと感じますか、それとも平気ですか。
三つめ。相手の意見に反対する場面を思い浮かべたとき、体が緊張しますか。
四つめ。結果が出ない状態が3週間続いたら、原因を探し続けられそうですか、それとも投げ出したくなりますか。
一つめと四つめが数字の軸、二つめと三つめが人付き合いの軸です。
正解はありません。自分の傾向を知るための質問です。
答えを出すときは、いまの体調も一緒に見てあげてください。疲れがたまっている時期は、どの質問にも重い答えが出やすくなります。そういうときの答えを、自分の適性そのものだと受け取らないでほしいのです。
できれば、少し間を空けて2回答えてみてください。忙しい週と、落ち着いた週。2回の答えが大きく違うなら、それは適性の問題ではなく、生活の余白の問題かもしれません。
向いていないと言われがちな特徴は、たいてい配置の問題
「向いていない人の特徴」として語られるものを、いくつか見てみましょう。そして、それが本当に適性の問題なのかを考えます。
まず、「地道な作業が苦手」。これはよく挙がります。ただ、地道な作業の中身は分けられます。同じ作業の繰り返しが苦手なのか、成果が見えない作業が苦手なのか。前者なら自動化やツールで減らせます。後者なら、途中経過を数字で見える形にすると変わります。
次に、「流行の変化についていけない」。これも挙がりますが、変化が速いのは媒体の仕様やツールの部分です。人がどう迷って何を決めるかという部分は、そこまで速く変わりません。後者を軸にすれば、変化への追随はかなり楽になります。
そして、「一人で黙々とやりたい」。これは向いていない特徴として語られることがありますが、分析やレポート作成を中心にするなら、むしろ強みになります。
つまり、多くの「向いていない特徴」は、担当する範囲を選べば解消します。適性がないのではなく、配置が合っていないだけ、というケースがとても多いんです。
向いている人の特徴を、日常の言葉に置き換える
適性の解説記事でよく挙がる「向いている人の特徴」を、もう少し身近な言葉に直してみます。言葉が抽象的なままだと、自分に当てはまるかどうか判断できないからです。
好奇心がある、と書かれているもの
これは、「新しいことが好き」という意味ではありません。
実務で効いているのは、「なぜそうなったのか気になる」という反応のほうです。
たとえば、いつもと同じことをしたのに閲覧数が増えた日があったとします。ここで「よかった」で終わる方と、「何が違ったんだろう」と考える方がいます。後者の反応が出る方は、この仕事の中心的な作業と相性がいい。
逆に、この反応が出ないからといって、向いていないわけではありません。記録を付ける習慣を作ると、後から比べられるようになって、気になる場面が自然に増えます。反応は、習慣で育つ部分があります。
仮説を立てられる、と書かれているもの
難しく聞こえますが、要は「たぶんこれが原因だと思う」と一度言い切ってみる、ということです。
外れても構いません。むしろ外れたほうが情報が増えます。
苦手な方に共通しているのは、間違えることへの抵抗が強いことです。言い切って外れると恥ずかしい、という感覚。これは真面目な方ほど強く出ます。
対処としてお伝えしているのは、仮説をノートに書いて自分だけで確認する、という方法です。誰にも見せない前提なら、外れても痛みがありません。この練習を何度か繰り返すと、人前でも言えるようになっていきます。
曖昧なまま進められる、と書かれているもの
これがいちばん大事かもしれません。
Webマーケティングでは、原因が最後まで分からないことが普通にあります。順位が下がった理由も、問い合わせが増えた理由も、確定できないまま次に進む場面が多い。
白黒つけたい気持ちが強い方には、この状態がしんどく感じられます。
ただ、これも工夫で和らぎます。「今回は原因不明。次はこの条件を変えて確かめる」と記録に残しておく。未確定であることを書き留めておくと、宙に浮いた感じが減ります。
分からないことを分からないまま抱える力は、心理の言葉では曖昧さへの耐性と呼ばれます。日常の言葉にすると、「保留にしておける力」です。これは訓練で伸びる部分だと言われています。
ツールとの相性も、向き不向きの一部です
意外に見落とされているのが、ツールとの相性です。
Webマーケティングでは、複数の画面を行き来します。アクセス解析、検索の計測ツール、広告の管理画面、表計算ソフト。それぞれ見た目も操作方法も違います。
この行き来そのものに疲れる方がいます。
これは能力の問題ではなく、情報の切り替えにかかる負担の個人差です。画面を移るたびに、頭の中の設定を切り替える必要があるので、その回数が多いほど疲れます。
対処は3つあります。
1つめは、見る画面を減らすことです。毎日全部見る必要はありません。日次で見る数字を3つに絞り、残りは週に1回にする。それだけで切り替えの回数が減ります。
2つめは、数字を1つの表にまとめてしまうことです。各ツールから出た数値を、同じスプレッドシートに転記する。転記の手間はかかりますが、見る場所が1つになります。
3つめは、無料の範囲で試して、自分に合う道具を選ぶことです。主要な計測ツールは基本機能が無料で使えます。有料の道具を最初から入れる必要はありません。
相談の場で感じるのは、ツール疲れを「自分は向いていない」と解釈してしまう方が多いことです。でも、これは道具の使い方の問題です。使う画面を減らせば、負荷は確実に下がります。
結局のところ、やってみないと分からない部分がある
正直にお伝えすると、事前の自己診断で分かることには限界があります。
Webマーケティングに向いている人・向いていない人の特徴を解説してきましたが、Webマーケティングの向き不向きは実際に経験してみなければ分からないのが正直なところです。 出典: marketing-ecco.com
この通りだと思います。
ただ、「やってみないと分からない」と言われても、いきなり本業を辞めて飛び込むのは怖いですよね。当然です。
そこで、負荷の出方を確かめるための、小さな試し方をお伝えします。
3週間だけ、無料の範囲で試してみる
用意するものは、自分で数字を動かせる場所ひとつだけです。ブログでも、SNSのアカウントでも、家族のお店の情報ページでも構いません。
アクセス解析と検索の計測ツールは、基本機能が無料で使えます。費用はかかりません。
1週目は、数字を見るだけにします。何もしません。ただ毎日10分、数値を眺めて記録します。ここで負荷Aと負荷Bの出方が分かります。
2週目は、何か一つだけ変えてみます。見出しの言葉でも、掲載する順番でもいい。変えた内容と日付を記録します。
3週目は、変えた結果を見ます。多くの場合、はっきりした変化は出ません。ここで負荷Cの出方が分かります。数字が動かない期間に、自分がどう感じるか。これが分かれば十分です。
この3週間で、人付き合いの負荷は測れません。それは実際に案件を受けてみないと分かりません。ただ、数字の側の負荷は、これでかなり見えてきます。
そして、この3週間の記録は、そのまま応募時の材料にもなります。試したことが無駄になりません。
会社で担当する場合と、フリーランスで受ける場合の違い
同じWebマーケティングでも、どの立場で関わるかによって負荷の出方が変わります。ここを分けて考えないと、「向いていない」の判断を誤ります。
会社の中で担当する場合、人付き合いの負荷が高くなりやすい。会議が多く、承認の手続きがあり、部署をまたいだ調整が発生します。一方で、数字が悪い期間の責任は組織で分け合う形になるので、負荷Cは軽くなる傾向があります。
フリーランスで受ける場合は、逆になります。日々の会話量は減りますが、成果が出ない期間の重さを一人で抱えることになります。契約が切られるかもしれないという不安も、直接自分にかかってきます。
つまり、人付き合いの負荷が重い方はフリーランス寄り、数字が動かない期間の負荷が重い方は組織の中で担当するほう、という大まかな向きがあります。
ただ、この向きは絶対ではありません。フリーランスでも、継続の契約を1件持っていると不安はかなり和らぎます。組織の中でも、調整の多い部署か少ない部署かで会話量はまったく違います。
ですから、「フリーランスに向いているか」ではなく、「どの負荷なら自分が抱えられるか」で選んでみてください。同じ仕事内容でも、立場を変えるだけで続けられるようになる方を、何人も見てきました。
報酬の考え方と、適性の関係
向き不向きを考えるとき、収入の見通しも気になりますよね。
Webマーケティングの案件は、担当する範囲で報酬の決まり方が変わります。ここは適性の話と直結しています。
数字の分析まで担当する場合は、時間ではなく成果への関与で評価されやすくなります。分析やシステム寄りの仕事の水準は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場に統計をもとにした目安がまとまっています。
一方、企画や文章づくりを中心にする場合は、制作物の質で評価される仕事に近づきます。この水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。
自分の負荷が軽いほうに寄せて範囲を選ぶと、続けやすくなり、結果として受注も続きます。無理な範囲を引き受けて数か月で消耗するより、狭い範囲を長く続けるほうが、収入としても安定します。
在宅で受けられる業務の中身を確認したい方は、Webマーケティング全般のお仕事のページに、広告運用、検索対策、アクセス解析といった単位で仕事が整理されています。自分の負荷が軽い作業がどれに当たるか、探してみてください。分析や自動化まで含めた広い範囲を見たい場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のガイドが隣の分野との境目を教えてくれます。人付き合いの負荷が重い方には、成果物そのもので評価される仕事の形も選択肢になります。たとえば作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事は、打ち合わせより制作の比重が高い仕事の代表例です。
書類のやり取りに不安がある方は、ビジネス文書検定の出題範囲を眺めておくと、報告書やメールの型が整います。型があると、書くときの迷いが減って、それだけで負荷が軽くなります。技術側の担当者との会話に緊張する方は、CCNA(シスコ技術者認定)の資格ガイドで用語の全体像を掴んでおくと、分からないことへの不安が下がります。
環境面も、負荷に直結します。オンラインの打ち合わせで通信が途切れると、それだけで会話の緊張が上がります。回線の選び方は在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方にまとまっています。集中が続かないと感じる方は在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックを、資格から入口を探したい方は在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるを見てみてください。
20年この市場を見てきた立場からの観察
フリーランスと在宅ワークの市場を長く運営してきた立場から見ていると、続いている方には共通点があります。
それは、自分の負荷が重い部分を、無理に克服しようとしていないことです。
数字を大量に扱うのがつらい方は、扱う量を絞っています。人と話すのがつらい方は、やり取りの回数を減らす形に仕事を組み替えています。苦手を鍛え直すのではなく、苦手が出にくい配置に自分を置いている。
逆に、苦手を根性で埋めようとした方は、半年ほどで息切れしていることが多い。能力の差ではなく、設計の差です。
もうひとつ、運営者として見てきた限り、長く仕事が続く方は「この人に頼むと楽だ」という状態を作っています。派手な成果より、連絡が返ってくること、無理な約束をしないこと、悪い数字も先に知らせてくれること。この積み重ねが、次の依頼につながっています。
そして、仲介の取り分が乗らない直接のやり取りでは、この関係の効き方がより大きくなります。手数料が引かれない分、依頼する側は同じ予算でもう1件頼めるようになり、受ける側は同じ作業で手取りが厚くなる。数か月続くと、双方に離れる理由がなくなります。手数料0%の意味は、一回の金額ではなく、続けたときの積み上がり方にあります。
最後に、もう一度お伝えします。
向いているか向いていないかを、いま決めなくて大丈夫です。決めるのは、3週間試してからで間に合います。
そして、どちらの軸が重かったとしても、その負荷を下げる形は必ずあります。あなたは一人じゃありません。
よくある質問
Q. 数字が苦手だとWebマーケティングは無理ですか?
無理ではありません。「数字が苦手」の中身を分けてみてください。数値を見ること自体が重いのか、意味が分からないのか、結果が出ない期間に耐えられないのかで対処が変わります。意味が分からないだけなら、指標を4つほど覚えれば画面が読めるようになります。分析の比重が軽い範囲を選ぶ道もあります。
Q. 人と話すのが苦手でもWebマーケティングの仕事は続けられますか?
続けられます。打ち合わせを特定の曜日にまとめる、契約時に対応範囲と修正回数を決めておく、報告を毎回同じ形式にする。この3つで、人付き合いの負荷はかなり下がります。分析やレポート作成を中心にして、窓口を別の担当者に任せる形も選べます。
Q. 向き不向きを事前に確かめる方法はありますか?
自分で数字を動かせる場所を1つ用意して、3週間試すのが現実的です。1週目は毎日10分数字を見るだけ、2週目に何か1つ変える、3週目に結果を見る。アクセス解析も検索の計測ツールも基本機能は無料なので費用はかかりません。数字が動かない期間に自分がどう感じるかが分かります。
Q. 向いていないと感じたら、やめたほうがいいですか?
すぐに結論を出さないでください。負荷が出ているのが数字の側か人付き合いの側かを切り分けると、担当する範囲を変えるだけで楽になることが多いです。それでも重さが変わらない場合に、別の分野を検討すれば十分間に合います。心身の不調が続く場合は、無理をせず医療機関や公的な相談窓口に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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