副業 20万円以下 住民税 申告 2026|在宅副業で見落としがちな申告


この記事のポイント
- ✓副業の所得が20万円以下なら確定申告は不要でも
- ✓住民税の申告は別途必要です
- ✓在宅副業を始めた人が見落としがちなこのルールを
まず、安心してください。「副業の所得が20万円以下だから確定申告はしなくていい」と聞いて、それで全部済んだと思っている皆さんへ。確かに所得税の確定申告は不要です。でも、住民税の申告だけは別物で、こちらには「20万円以下なら不要」という特例が存在しません。ここを知らないまま放置している在宅ワーカーが、実はかなり多いのです。
この記事では、「副業 20万円以下 住民税 申告」というテーマについて、なぜ確定申告は不要なのに住民税の申告は必要なのか、その理由と具体的な申告手順、そして本業の会社に副業を知られないための方法まで、まとめて整理します。私自身、43歳でメーカーを辞めてフリーランスになる前、会社員をしながら在宅で副業を始めた時期に、この「20万円ルール」の本当の意味を理解するまで何度も混乱しました。その経験も交えながら、皆さんが余計な不安や申告漏れのリスクを抱えないように、落ち着いて解説していきます。
「副業20万円以下なら申告不要」という言葉の正体
在宅副業を始めた多くの方が最初に出会うのが、この「20万円ルール」です。ネットで検索すると「副業が20万円以下なら申告しなくていい」という情報が大量に出てきます。これは半分正しくて、半分は危険な誤解を生んでいます。正確に言うと、「所得税の確定申告」が不要になるだけで、「住民税の申告」まで不要になるわけではありません。まず、ここを正しく分けて理解することが出発点です。
「20万円」は所得税の確定申告に関するルール
そもそもこの特例は、所得税法に基づくものです。給与を1か所から受け取っている会社員で、その給与以外の所得(副業の所得など)が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告をしなくてもよい、という決まりになっています。あくまで国に納める所得税の手続きを簡略化するための特例です。
ここで重要なのが「収入」ではなく「所得」で判断する点です。所得とは、副業で得た売上から、それを得るためにかかった必要経費を差し引いた金額のことです。たとえば在宅でWebライティングをして年間30万円の報酬を受け取っても、パソコン代や通信費、書籍代などの経費が12万円かかっていれば、所得は18万円となり、20万円以下に収まります。「20万円稼いだら即アウト」ではなく、経費を引いた後の数字で判断する、という感覚を持っておいてください。
私が会社員時代に在宅副業を始めたとき、最初は「20万円」が売上のことだと思い込んでいて、報酬が20万円を超えそうになるたびにヒヤヒヤしていました。後から所得ベースだと知って、経費の記録を正しく取るだけでずいぶん気持ちが楽になったのを覚えています。皆さんも、まずは経費の領収書を残す習慣から始めることをおすすめします。
住民税には「20万円以下なら不要」の特例がない
ここが本記事で一番伝えたい核心部分です。所得税には20万円以下の申告不要特例がありますが、住民税にはこの特例が存在しません。つまり、副業の所得が1円でもあれば、本来は住民税の申告対象になります。
なぜこんな差があるのでしょうか。所得税は国税で、確定申告という全国共通の制度の中で20万円という簡略化ラインが設けられています。一方、住民税は各市区町村が住民の所得に応じて課税する地方税であり、住民の所得を正確に把握する必要があるため、少額でも申告を求める建て付けになっているのです。引用元の解説でも、この点が明確に述べられています。
副業で得た収入が20万円以下で確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は必要です。
副業で収入を得ると、本来は確定申告が必要ですが、副業所得が20万円以下の給与所得者は申告が不要となる特例が設けられています。
一方、住民税には「所得が20万円以下の場合は申告不要」とする特例はありません。所得額に関わらず申告が必要となるため、忘れずに手続きを行いましょう。
なお、確定申告を行えば、申告した内容が税務署から市区町村に通知され、住民税額が決定するため、別途住民税の申告は不要です。
この最後の一文が、実は皆さんの手続きを大きく左右します。確定申告をすれば、その情報が自動的に市区町村に共有されるので、住民税の申告は不要になります。逆に、確定申告をしない(20万円以下だからしない)場合は、住民税の申告を「自分で」する必要が出てくるわけです。「確定申告をしないなら住民税申告をする」「確定申告をするなら住民税申告は不要」という二者択一の関係になっている、と整理すると分かりやすいと思います。
在宅副業が広がる今、なぜこの問題が増えているのか
総務省の労働力調査などを見ても、副業や兼業を行う人は年々増加傾向にあります。働き方改革で副業を解禁する企業が増え、在宅で完結できるWebライティング、Webデザイン、プログラミング、動画編集といった仕事の市場が拡大したことが背景にあります。在宅副業のハードルが下がった分、税金の手続きをきちんと理解しないまま始めてしまう人も同時に増えている、というのが現場で見ている率直な印象です。
在宅副業の所得は「雑所得」になることが多い
副業の所得は、その内容によって区分が変わります。在宅で個人として請け負うWebライティングやデザイン、データ入力などは、多くの場合「雑所得」に分類されます。継続的・反復的に事業として行っている規模になれば「事業所得」と判断される場合もありますが、会社員が片手間で行う在宅副業の多くは雑所得です。
雑所得であっても所得である以上、住民税の申告対象になります。フリマアプリでの不用品売却のように生活用動産の売却にあたるものは原則非課税ですが、転売目的の継続的な仕入れ販売は所得になり得ます。自分の副業がどの区分にあたるかを一度整理しておくと、申告のときに迷いません。在宅ワークの仕事の種類や報酬の考え方については、キャリア・副業・人生相談のお仕事で副業の始め方や働き方の全体像が解説されているので、自分の活動がどう位置づけられるかの参考になります。
在宅ライティングやデザインの単価相場感
マクロな視点で相場を見ておくと、自分の所得が20万円ラインのどのあたりにあるかをイメージしやすくなります。Webライティングの単価は文字単価1円前後から、専門性の高い分野では数円というレンジが一般的です。デザインやコーディングのような専門職は、案件単価がさらに高くなる傾向があります。
たとえば文字単価1円の記事を月に数本書く程度であれば、年間の所得が20万円以下に収まるケースは珍しくありません。一方で、継続案件を複数抱えるようになると、あっという間に20万円を超えていきます。著述・編集系の仕事の報酬相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で職種別のデータがまとまっており、ソフトウェア開発のような技術職についてはソフトウェア作成者の年収・単価相場で単価レンジを確認できます。自分の副業がどのくらいのペースで20万円ラインに近づくのかを把握しておくと、確定申告と住民税申告のどちらの準備をすべきか早めに判断できます。
副業20万円以下でも確定申告が必要になるケース
「所得20万円以下なら確定申告は不要」は原則です。ただし、20万円以下でも確定申告をした方がよい、あるいはしなければならないケースがいくつか存在します。ここを知らないと、本来戻ってくるはずのお金を取りこぼしたり、逆に申告義務を見落としたりします。
払いすぎた税金の還付を受けたいとき
副業の報酬から源泉徴収(あらかじめ税金が天引きされていること)されている場合があります。たとえばライターやデザイナーへの報酬は、支払元によって10.21%の源泉徴収がされていることがあります。経費を差し引いた実際の所得で計算すると、天引きされた税額が本来納めるべき額より多いことがよくあります。
この払いすぎた分を取り戻すには、確定申告をする必要があります。20万円以下だから申告不要、と何もしないでいると、戻ってくるはずの数千円から数万円をそのまま放置することになります。源泉徴収されているかどうかは、支払元から受け取る支払調書や報酬の明細で確認できます。心当たりのある方は、還付申告という形で取り戻すことを検討してください。
医療費控除やふるさと納税などの控除を受けたいとき
その年に医療費が多くかかった、ふるさと納税をした、住宅ローン控除の初年度だった、といった事情がある場合、控除を受けるために確定申告が必要になることがあります。確定申告をする以上、副業の所得もそこに含めて申告することになります。
ここで注意したいのは、「ふるさと納税のワンストップ特例を使うつもりだったのに、医療費控除のために確定申告をした」というケースです。確定申告をするとワンストップ特例は無効になるため、ふるさと納税分も確定申告で改めて申告し直す必要があります。副業所得が20万円以下でも、他の理由で確定申告をするなら、その申告の中に副業所得をきちんと含めなければならない、という点を覚えておいてください。引用元でも、この点が次のように整理されています。
副業所得が20万円以下であれば、原則として所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告を行う必要があります。また、副業所得が20万円以下でも、各種控除を受ける場合や、源泉徴収によって払いすぎた税金の還付を受けるには確定申告が必要です。
申告漏れなどのリスクを避け、正しく節税するには、20万円ルールの理解が欠かせません。
本記事では、副業所得が20万円以下でも、確定申告や住民税の申告が必要となるケースを解説します。また、本業の勤務先に副業がバレる理由とその対策もあわせて紹介します。
2か所以上から給与を受け取っているとき
副業がアルバイトやパートのような「給与」の場合は、雑所得とは扱いが変わります。本業と副業の2か所以上から給与を受け取っていて、年末調整をしていない方の給与収入と副業の所得の合計が20万円を超える場合などは、確定申告が必要です。在宅の業務委託(報酬)なのか、雇用契約による給与なのかで判断基準が変わるので、自分の副業がどちらの契約形態かを必ず確認してください。在宅ワークの場合は業務委託の報酬であることが多いですが、契約書や報酬明細で「給与」か「報酬」かを見分けておくと安心です。
副業20万円以下のときの住民税の申告手順
ここからが実務の中心です。確定申告をしない(20万円以下のため不要)場合に、住民税の申告をどう進めるかを順を追って説明します。難しそうに見えますが、やることはシンプルです。
申告先はお住まいの市区町村
住民税の申告は、税務署ではなく、お住まいの市区町村役場に対して行います。提出するのは「住民税申告書」(市民税・県民税申告書などと呼ばれます)です。引用元でも申告先が明確に示されています。
副業所得が20万円以下で確定申告を行わない場合は、お住まいの市区町村役場に「住民税申告書」を提出して住民税の申告を行います。
申告書は市区町村の窓口で受け取れるほか、多くの自治体ではウェブサイトから様式をダウンロードできます。提出方法は窓口持参、郵送、自治体によってはオンライン提出に対応している場合もあります。自分の住む自治体のルールは、市区町村のサイトで「住民税 申告」と検索すれば確認できます。
申告に必要な書類
住民税の申告で用意しておくとよい書類は次のとおりです。1つ目は本業の源泉徴収票です。会社からもらう年末の源泉徴収票で、本業の給与額が確認できます。2つ目は副業の収入が分かる資料で、支払調書、報酬の振込明細、自分で記録した売上のメモなどです。3つ目は経費を証明する領収書やレシートで、所得を計算するために必要です。4つ目は各種控除の証明書(生命保険料控除証明書など)です。5つ目は本人確認書類とマイナンバーが分かるものです。
副業の収入と経費は、日頃から記録しておくと申告のときに慌てません。私が会社員時代に在宅副業をしていたころは、無料の表計算ソフトに「日付・案件・報酬・経費」を1行ずつ書き溜めるだけのシンプルな台帳を作っていました。それだけでも、年明けの申告作業がぐっと楽になりました。
申告書の書き方の基本
書き方の流れは、本業の給与所得を記入し、そこに副業の雑所得(収入から経費を引いた額)を加え、各種控除を差し引いて、課税対象となる所得を計算する、という順序です。様式に沿って数字を埋めていけば、計算自体はそれほど複雑ではありません。
不安な場合は、市区町村の窓口で職員に相談しながら記入することもできます。申告時期になると相談窓口を設ける自治体も多いので、活用するとよいでしょう。記入に必要な経費の考え方や帳簿づけについては、会計ソフトを提供するfreeeやマネーフォワードのような事業者の解説ページも参考になります。
申告の時期と納付の方法
住民税の申告時期は、確定申告と同じく原則として翌年の2月16日から3月15日ごろが目安です。自治体によって運用が異なる場合があるので、お住まいの市区町村のスケジュールを確認してください。
申告後、住民税の納付は2つの方法に分かれます。普通徴収は、自宅に届く納付書で自分で納める方法です。特別徴収は、本業の給与から天引きされる方法です。この納付方法の選び方が、後述する「会社に副業がバレるかどうか」に直結します。
副業が会社にバレる仕組みと住民税の関係
在宅副業をする会社員にとって、避けて通れないのが「会社に知られたくない」という悩みです。そして、副業が会社にバレる主な経路のひとつが、まさに住民税なのです。なぜなら、住民税は前年の所得をもとに計算され、その金額が本業の会社に通知される仕組みがあるからです。
住民税の金額で副業が推測される理由
会社員の住民税は、原則として給与から天引き(特別徴収)されます。このとき、市区町村から会社に「この従業員の住民税はこの金額です」という通知が届きます。会社は本業の給与額を知っていますから、その給与額に対して住民税が不自然に高いと、「給与以外に収入があるのではないか」と推測できてしまうわけです。つまり、副業の所得が本業の住民税額に上乗せされて天引きされると、金額の違和感から副業の存在が伝わる可能性がある、ということです。
これが、「住民税で副業がバレる」と言われる仕組みの正体です。逆に言えば、副業分の住民税を会社の給与天引きルートに乗せなければ、この経路でバレるリスクは下げられます。
普通徴収を選べばリスクを下げられる
対策としてよく知られているのが、副業分の住民税を「普通徴収」(自分で納付)にする方法です。住民税の申告書や確定申告書には、住民税の徴収方法を選ぶ欄があります。ここで給与以外の所得にかかる住民税について「自分で納付」を選ぶと、副業分は会社の給与天引きとは別に、自宅に届く納付書で納めることになります。
ただし、注意点があります。自治体によっては副業分だけを普通徴収にする運用に対応していない場合や、システム上まとめて特別徴収にされてしまう場合があります。確実にしたい場合は、申告前に市区町村の住民税担当窓口に「副業分を普通徴収にできるか」を確認しておくと安心です。会社にバレない普通徴収の具体的な選び方や注意点については、副業 バレない 住民税 普通徴収で詳しく解説されているので、あわせて読んでおくと手続きで迷いません。
そもそも就業規則の確認が先
技術的にバレにくくする工夫の前に、まず確認すべきなのが本業の就業規則です。副業が禁止されているのか、許可制なのか、届け出制なのかで、取るべき行動が変わります。住民税の納付方法を工夫してバレないようにすることと、就業規則上のルールを守ることは別の話です。リスクを正直にお伝えすると、規則で禁止されている副業を隠して行うことには、発覚したときの社内処分というリスクが常につきまといます。
私が退職を決意する前、会社員のまま在宅副業を始めたときは、まず就業規則を読み込み、副業が認められる範囲を確認するところから始めました。皆さんも、税金の手続きと並行して、自分の会社のルールを一度きちんと確認しておくことを強くおすすめします。
申告をしなかった場合に起こりうること
「20万円以下だし、住民税の申告くらいしなくても大丈夫だろう」と考える方もいるかもしれません。ここはリスクを正直にお伝えします。住民税の申告をすべきなのにしなかった場合、いくつかの不利益が生じる可能性があります。
後から追徴される可能性
副業の収入は、支払元が税務署や自治体に支払調書などで報告しているケースがあります。自分が申告していなくても、行政側はある程度の情報を把握できる仕組みになっています。後になって所得が把握されると、本来納めるべきだった住民税に加えて、延滞金などが上乗せされて請求されることがあります。少額だからと放置した結果、後でまとまった金額を支払うことになる、というのは避けたいところです。
各種証明や手続きで不利益が出ることも
住民税の申告をしていないと、所得を証明する書類(課税証明書・所得証明書など)が正しく発行されないことがあります。これらの証明書は、住宅ローンの審査、保育園の入園申請、各種行政手続きなどで必要になる場面があります。申告をきちんとしておくことは、こうした生活上の手続きをスムーズに進めるためにも意味があります。申告漏れのリスクを避け、正しく手続きをすることは、結局のところ自分自身を守ることにつながります。
「少額だから」こそ早めに整える
副業を始めたばかりで所得が少額のうちは、申告の作業負担も軽く、記録すべきデータも少ないので、習慣を整えるには絶好のタイミングです。所得が大きくなってから慌てて帳簿を作り直すより、最初の小さい段階からきちんと記録する方が、結果的にずっと楽です。在宅副業を長く続けていくなら、税金の手続きを「面倒な義務」ではなく「事業を守る土台」と捉えて、早めに整えておくことをおすすめします。
在宅副業を本格化させるなら知っておきたいこと
最後に、在宅副業を続けて所得が増えていく場合に向けて、押さえておくとよい視点を整理します。20万円以下のうちは住民税の申告で済みますが、副業が育ってくると、確定申告や開業、青色申告といった選択肢が現実味を帯びてきます。
所得が増えたら確定申告と青色申告も視野に
副業の所得が20万円を超えるようになれば、確定申告が必要になります。さらに事業として継続的に行う規模になれば、開業届を出して青色申告を選ぶことで、最大の控除を受けられたり、赤字の繰越ができたりといった節税メリットが得られます。在宅副業からフリーランスへとステップアップしていく過程で、税務の知識は確実に武器になります。
国税庁の公式サイト国税庁では、確定申告の手引きや各種申告の様式が公開されており、e-Taxを使った電子申告についてはe-Taxで詳しく案内されています。制度の正確な情報は、こうした公的機関の一次情報で確認する習慣をつけておくと、ネット上の不確かな情報に振り回されずに済みます。
専門スキルを身につけて活動の幅を広げる
在宅副業で安定した所得を得ていくには、専門性を高めることが近道です。たとえばデザイン系であればAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressのような資格でスキルを客観的に示せますし、書類作成や許認可といった専門領域に踏み込むなら行政書士のような国家資格が活動の幅を広げます。資格は必須ではありませんが、案件獲得や単価交渉の場面で説得力を持たせる材料になります。
また、近年はAI関連やマーケティング、セキュリティといった成長分野の在宅案件も増えています。こうした分野の仕事の内容や求められるスキルについてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事が参考になりますし、クリエイティブ系で音楽制作に関心があれば作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような専門ジャンルもあります。自分の得意を活かせる領域を見つけて、所得を着実に育てていくことが、税務の手続きを前向きに捉える原動力にもなります。
在宅副業者のデータから見える申告の実態と考察
ここまで制度面を解説してきましたが、最後に在宅ワークの市場データから見えてくる傾向を客観的に考察しておきます。在宅副業の入り口として選ばれやすいのは、Webライティングやデータ入力、軽作業的なタスクなど、初期投資が少なく始められる仕事です。こうした仕事は1案件あたりの報酬が小さいため、始めたばかりの時期は年間所得が20万円以下に収まりやすいという特徴があります。
つまり、在宅副業を始めた人の多くが、最初の1年は「確定申告は不要だが住民税申告は必要」という、今回のテーマにまさに該当する状態を通過することになります。これは制度の盲点になりやすい領域で、所得税の20万円ルールばかりが強調される結果、住民税の申告が抜け落ちやすい構造になっているのです。
一方で、業務委託マッチングサービスを通じて継続案件を獲得できるようになると、所得は比較的早いペースで20万円を超えていきます。在宅ワークの仕事内容や報酬水準のデータを見ると、ライティングやデザインといった職種でも、継続的に案件をこなせば年間で20万円を超える所得に到達するのは現実的な範囲です。だからこそ、最初の少額の段階から記録と申告の習慣を整えておくことが、所得が増えたときの確定申告へのスムーズな移行につながります。
副業の所得管理と申告について、より具体的な判断基準を知りたい方は副業収入20万円以下でも確定申告は必要?判断基準を解説が、確定申告のやり方そのものを知りたい方は副業フリーランスの確定申告やり方ガイド|20万円以下のルールと節税の秘訣【2026年版】が、それぞれ実務に踏み込んで解説しています。制度を正しく理解し、少額のうちから手続きを習慣化しておくこと。それが、在宅副業を長く安心して続けるための、もっとも確実な土台になります。皆さんの副業が、余計な不安なく育っていくことを願っています。
よくある質問
Q. 副業の所得が20万円以下でも住民税の申告は本当に必要ですか?
はい、必要です。所得税の「20万円ルール」は所得税の確定申告のみに適用され、住民税には適用されません。副業の所得がいくらであっても、市区町村への住民税の申告は必要です。申告しないと、後から追加徴税されるリスクがあります。
Q. 確定申告が不要な金額でも、住民税の申告だけはしなければならないのでしょうか?
はい、所得税の確定申告が不要な場合でも、少額でも所得があれば住民税の申告は原則必要です。所得税は国の税金ですが、住民税は市区町村の税金であり、申告基準が異なります。住民税の申告を怠ると、自治体があなたの正確な所得を把握できず、国民健康保険料の算定に影響が出たり、非課税証明書が発行されなかったりする不利益が生じることがあります。最寄りの役所に確認することをおすすめします。
Q. 会社に副業を知られたくないのですが、確定申告で対策できますか?
確定申告書の住民税の徴収方法の欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択することで、副業分の住民税通知が会社に届かないようにすることが可能です。ただし、給与所得としての副業の場合はこの選択ができないことがあります。
Q. 副業所得が20万円以下で所得税の申告が不要な場合、注意点はありますか?
所得税の確定申告が不要なケースでも、お住まいの自治体への「住民税の申告」は別途必要になる点に注意が必要です。住民税には所得税のような「20万円以下の申告不要特例」が存在しないため、1円でも副業所得があれば申告しなければなりません。税務署へ確定申告を行えば情報は自動で自治体へ共有されますが、申告を行わない場合は、役所の窓口や郵送等で住民税の申告漏れがないよう手続きを済ませてください。
Q. 副業の確定申告をしないとどうなりますか?
税務署に把握された場合、延滞税(年利7.3〜14.6%)や無申告加算税(15〜20%)がかかります。クラウドソーシングの報酬は支払調書を通じて税務署に把握されているため、「申告しなくてもバレない」ということはありません。
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この記事を書いた人
前田 壮一
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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