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独学で取れる国家資格|難易度と勉強時間の目安

@SOHO編集部
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独学で取れる国家資格|難易度と勉強時間の目安

この記事のポイント

  • ✓独学で取れる国家資格を
  • ✓難易度と勉強時間の目安ごとに整理しました
  • ✓行政書士などの受験の条件と試験の方式

独学で取れる国家資格を探している人は、通信講座や資格の学校にお金をかけず、自分のペースで勉強して資格を取りたいと考えているはずです。結論から言うと、受験の条件がなく、選択式の問題が中心で、市販の教材と過去問題が充実している国家資格なら、独学でも十分に合格を目指せます。反対に、受験の条件が厳しい資格や、記述や論文の比重が大きい資格は、独学の難しさが一気に上がります。

この記事では、独学に向く国家資格の見分け方を最初に説明し、難易度の段階ごとに代表的な資格を紹介します。そのうえで、勉強時間の目安の読み方、教材の選び方、計画の立て方、独学で失敗しやすい点まで順に整理します。試験日や受験料は毎年見直されることがあるため、受験の前には必ず試験を実施する機関の公式ページで確かめてください。

独学に向く国家資格の条件

国家資格とは、法律に基づいて国や国の指定を受けた機関が試験を行い、合格した人に与えられる資格のことです。国家資格の中には、その資格を持つ人だけができる仕事(独占業務)があるものや、資格を持つ人だけが名乗れる名称(名称独占)があるものもあります。

独学で取りやすいかどうかは、主に次の5つの条件で判断できます。

条件 独学に向く資格 独学が難しい資格
受験の条件 誰でも受けられる 学歴や実務経験、養成課程の修了が必要
試験の方式 選択式が中心 記述式や論文、実技の比重が大きい
教材 市販のテキストと過去問題が多い 教材が少なく、独自の対策が必要
出題の範囲 範囲がはっきりしている 範囲が広く、改正も多い
受験の機会 年に複数回、または随時 年に1回だけ

この中で最初に確かめるべきなのが受験の条件です。

独学で取れる国家資格を選ぶ際は、受験資格の有無(学歴・実務経験)を必ず確認しましょう。どれほど魅力的な資格でも、「大卒以上」「実務経験3年以上」などの要件を満たしていなければ、そもそも試験を受けることができません。 出典: shikaku-labo.jp

たとえば、介護福祉士や社会福祉士、看護師などの国家資格は、養成施設の卒業や実務経験と研修の修了が受験の条件になっており、勉強だけでは受験できません。独学で取れる国家資格を探すときは、まず受験の条件がない資格に絞り込むのが近道です。

記述式の有無が独学の難しさを左右する

選択式の試験は、正解が1つに決まっているため、過去問題を解いて答え合わせをするだけで、自分の理解を確かめられます。一方、記述式や論文の試験は、自分の答えが採点の基準に合っているかを自分で判断するのが難しく、独学では添削を受けられないことが弱点になります。

独学で挑戦する場合は、選択式だけの試験から始め、記述式のある試験に進むときは、模範解答のついた問題集を使うなど、答えを確かめる手段を用意しておきます。

難易度の段階ごとに見る代表的な国家資格

ここでは、独学で挑戦しやすい国家資格を、難易度の段階ごとに紹介します。難易度や勉強時間の感じ方は、その分野の経験があるかどうかで大きく変わるため、段階はあくまで初めて学ぶ人の場合の目安です。

段階 資格の例 試験の方式 受験の条件
入門 ITパスポート試験 CBT方式・選択式 なし
入門 危険物取扱者乙種第4類 筆記・選択式 なし
入門 FP技能検定3級 CBT方式・学科と実技 なし
中級 情報セキュリティマネジメント試験 CBT方式・選択式 なし
中級 基本情報技術者試験 CBT方式・選択式 なし
中級 FP技能検定2級 CBT方式・学科と実技 3級の合格や実務経験など
上級 宅地建物取引士資格試験 筆記・選択式 なし
上級 行政書士試験 筆記・択一式と記述式 なし

入門の段階の資格

入門の段階の資格は、受験の条件がなく、その分野を初めて学ぶ人でも数十時間程度の勉強で合格を目指せるものです。

ITパスポート試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、ITを使って働くすべての人に必要な基礎知識を問います。CBT方式(試験会場のパソコンで解答する方式)で随時実施されており、試験時間は120分、出題は四肢択一の100問です。テクノロジーだけでなく、経営や法律、プロジェクトの進め方まで範囲に含まれるため、文系の人でも得点しやすい分野があります。

危険物取扱者乙種第4類は、ガソリンや灯油などの引火性の液体を扱うための国家資格です。消防試験研究センターが都道府県ごとに試験を実施しており、受験の条件はありません。出題は法令、物理と化学、危険物の性質と消火の方法の3つの分野で、過去の問題と似た問題が繰り返し出る傾向があるため、問題集を繰り返し解く勉強が効果的です。

FP技能検定3級は、税金、保険、年金、資産運用、不動産、相続といった、暮らしのお金の知識を問う国家検定です。学科試験と実技試験の両方に合格すると3級FP技能士を名乗れます。2級と3級は原則としてCBT方式で、テストセンターの空いている日時を選んで受けられます。

中級の段階の資格

中級の段階の資格は、入門の段階の知識を土台にして、より実務に近い内容を問うものです。

情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者試験は、どちらも情報処理推進機構が実施する国家試験で、CBT方式で随時実施されています。基本情報技術者試験は、科目Aが90分で60問、科目Bが100分で20問の構成で、科目Bではプログラムの考え方や情報セキュリティの問題が出ます。ITエンジニアを目指す人の入り口となる試験で、ITパスポートより一段難しくなりますが、受験の条件はなく、独学で合格する人も多い試験です。

FP技能検定2級は、3級より範囲の内容が深くなり、計算の問題も増えます。受験には、3級の合格や、一定の実務経験などの条件があります。3級に合格してから続けて勉強すると、知識がつながりやすくなります。

上級の段階の資格

上級の段階の資格は、受験の条件はないものの、範囲が広く、数百時間の勉強が必要になるとされるものです。独学で挑戦する人も多い一方、計画を立てずに始めると途中で止まりやすい資格でもあります。

宅地建物取引士資格試験は、不動産の取引の専門家である宅地建物取引士になるための試験で、不動産適正取引推進機構が実施しています。受験の条件はなく、毎年1回、10月の第3日曜日に2時間の試験が行われます。受験手数料は8,200円です。不動産の売買や賃貸の契約で、重要な事項を説明する業務は宅地建物取引士にしかできないため、不動産業界で強く求められる資格です。

行政書士試験は、官公署に出す書類や契約書などの作成を仕事にする行政書士になるための試験です。行政書士試験研究センターによると、年齢や学歴、国籍に関係なく誰でも受験でき、試験は毎年1回、11月の第2日曜日の午後1時から4時までの3時間で行われます。受験手数料は10,400円です。出題には択一式に加えて記述式があるため、独学で挑戦する場合は、記述の模範解答と解説が充実した問題集を選ぶことが大切です。

分野ごとに見る独学向きの国家資格

難易度の段階とは別に、仕事の分野ごとに独学向きの国家資格を整理しておくと、自分の目指す仕事から資格を選びやすくなります。

ITの分野

ITの分野は、独学で取れる国家資格がもっともそろっている分野です。ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験はいずれも受験の条件がなく、CBT方式で随時受けられます。その上には応用情報技術者試験や、ネットワーク、データベース、情報セキュリティなどの高度試験があり、段階を追って独学で進められる道筋がはっきりしています。

ITの国家試験は、公開されている過去の問題と、試験の範囲を示すシラバスが整っているため、独学の教材を選びやすいのも利点です。

お金と暮らしの分野

お金と暮らしの分野では、FP技能検定が代表的です。3級から始めて2級、1級へと段階があり、2級までは独学で合格する人も多くいます。税金や社会保険の制度は毎年のように見直されるため、受験する年度の法令に合ったテキストを使うことが、この分野の独学で一番大切な点です。

不動産と法律の分野

不動産と法律の分野では、宅地建物取引士と行政書士が独学で挑戦される代表的な資格です。どちらも受験の条件はありませんが、民法をはじめとする法律の勉強が中心になり、範囲が広いため、計画的に進める必要があります。宅地建物取引士の勉強で身につけた民法の知識は、行政書士の勉強にも役立つため、続けて受ける人もいます。

設備と安全の分野

設備と安全の分野では、危険物取扱者のほかに、ボイラーや電気、消防の設備に関する国家資格があります。この分野の資格は、工場やビルの管理、設備の点検などの仕事で直接求められることが多く、資格がないとできない業務があるのが特徴です。ただし、資格によっては実技の試験や、実務経験を条件とする上位の区分があるため、受験の条件を公式ページで確かめてから選びます。

医薬品の販売の分野

医薬品の販売の分野では、登録販売者が独学で挑戦される資格として知られています。登録販売者は、一般用医薬品のうち第2類と第3類の医薬品を販売できる専門家のことで、試験は都道府県が実施し、学歴や実務経験の条件なく受験できます。ただし、試験に合格したあと、店舗で一人前の登録販売者として働くには一定の実務の経験が求められる仕組みがあるため、働き方の条件は都道府県の案内で確かめます。

独学で取りにくい国家資格の例

反対に、独学だけでは取りにくい国家資格も知っておくと、資格選びで遠回りをせずに済みます。

資格の例 独学だけでは取りにくい理由
介護福祉士、社会福祉士 養成施設の卒業や、実務経験と研修の修了が受験の条件
看護師、管理栄養士 養成の学校や施設の卒業が受験の条件
社会保険労務士 学歴や実務経験などの受験資格がある
第一種衛生管理者 労働衛生の実務経験などが受験の条件
調理師 飲食店などで2年以上の調理の実務経験、または養成施設の修了が必要

これらの資格も、受験の条件を満たしていれば、試験の勉強そのものは独学で進められます。ただし、条件を満たすまでに数年かかる資格もあるため、「今すぐ独学で始められる資格」を探している人には向きません。受験の条件は資格ごとに細かく決められているため、必ず試験を実施する機関の公式ページで確かめます。

独学で挑戦する資格を決める前の確認

挑戦する資格の候補が絞れたら、勉強を始める前に次の項目を1つずつ確かめておきます。ここで確かめておくと、途中で「受験できなかった」「思っていた仕事に使えなかった」という行き違いを防げます。

  • 受験の条件はないか、あるなら自分が満たしているか
  • 試験は年に何回あるか、次の試験の受付期間はいつか
  • 試験の方式は選択式だけか、記述式や実技があるか
  • 公式の過去問題や試験の範囲を示す資料が公開されているか
  • 受験する年度に対応した市販のテキストと問題集があるか
  • 合格したあとに登録や講習などの手続きが必要か
  • その資格を、どの仕事でどのように使うつもりか

最後の項目は、勉強の途中で迷ったときの支えになります。資格を使う場面を具体的に思い描けている人ほど、長い独学の期間を乗り切りやすくなります。たとえば「不動産会社への転職で重要事項の説明を担当したい」「社内のIT担当として基礎を固めたい」のように、一文で書けるくらいまで目的を絞っておくと、勉強の優先順位も決めやすくなります。

勉強時間の目安の読み方

資格の紹介では、「合格に必要な勉強時間は100時間」のような目安がよく書かれています。こうした数字は、資格を選ぶときの参考になりますが、読み方には注意が必要です。

勉強時間は経験によって大きく変わる

勉強時間の目安は、その分野を初めて学ぶ人を想定していることが多く、すでに関連する仕事をしている人や、近い分野の資格を持っている人は、ずっと短い時間で合格できることがあります。反対に、勉強の習慣がない人や、その分野の言葉に慣れていない人は、目安より時間がかかることも珍しくありません。

自分にとっての勉強時間を知るには、過去問題の1回分を、勉強を始める前に解いてみるのが確実です。どのくらい得点できたかで、合格までにどれだけ伸ばす必要があるかが分かります。

合格率だけで難しさを判断しない

合格率も、資格の難しさの目安としてよく使われます。ただし、合格率は受験する人の顔ぶれで変わります。その分野の仕事をしている人が多く受ける試験では、合格率が高くても、初めて学ぶ人には難しいことがあります。また、記念に受ける人が多い試験では、合格率が低く出ても、しっかり準備した人の合格率はもっと高いこともあります。

合格率は参考の1つにとどめ、試験の方式と範囲、そして自分が過去問題を解いた手応えで判断するのが確実です。

独学に使う教材の選び方

テキストは1冊に絞る

独学で失敗しやすいのが、テキストを何冊も買って、どれも途中で終わってしまうことです。テキストは、書店で数冊を見比べて、自分が読みやすいと感じた1冊に絞ります。図や表が多いもの、章ごとに確認の問題がついているものは、独学で使いやすい作りです。

法律や制度に関わる資格では、テキストの年度にも注意します。法律の改正があると、古いテキストの内容は試験に合わなくなります。受験する年度に対応した最新版を使うのが基本です。

過去問題は公式のものを使う

多くの国家資格では、試験を実施する機関が過去の試験問題を公式ページで公開しています。たとえば、行政書士試験研究センターや社会福祉振興・試験センターは過去の試験問題を、情報処理推進機構は公開問題を掲載しています。公式の過去問題は、実際の出題の形式と難しさを知るための一番確かな教材です。

市販の過去問題集は、公式の問題に詳しい解説をつけたものが多く、なぜその答えになるのかを理解するのに役立ちます。テキストと過去問題集を1冊ずつ用意すれば、独学の教材としては十分です。

動画やアプリを補助に使う

文章だけで理解しにくい部分は、動画の解説やスマートフォンの問題集アプリで補う方法もあります。ただし、動画を見ることに時間を使いすぎると、問題を解く時間が足りなくなります。動画は「テキストを読んでも分からなかった部分」を確かめるときに限って使い、勉強の中心は問題演習に置くのが効率的です。

独学の勉強計画の立て方

試験日から逆算する

勉強計画は、試験日から逆算して立てます。年に1回の試験なら、受付期間と試験日を最初に確かめ、そこから勉強を始める日までの日数を数えます。随時受けられるCBT方式の試験なら、勉強を始める時点で試験日を予約しておくと、締め切りがあることで勉強が進みやすくなります。

計画は、次の3つの期間に分けて考えると立てやすくなります。

  1. テキストを通して読み、全体の範囲をつかむ期間
  2. 分野ごとに過去問題を解き、間違えたところをテキストで確かめる期間
  3. 本番と同じ時間で過去問題を解き、弱い分野を仕上げる期間

上級の段階の資格では、1つ目の期間に時間をかけすぎないことが大切です。最初から細かいところまで覚えようとすると、範囲の半分も進まないうちに試験日が近づいてしまいます。

1日の勉強量を決める

1日の勉強量は、時間ではなく「テキストを何ページ」「問題を何問」のように、量で決めると続けやすくなります。時間で決めると、机に向かっているだけで進まない日が出てきます。量で決めておけば、早く終わった日は早く休めるため、無理なく続けられます。

働きながら勉強する人は、平日は通勤の時間や昼休みに用語を覚え、週末にまとまった時間で問題演習を行う、という分け方をすると、限られた時間を有効に使えます。

進み具合を記録する

独学では、進み具合を確かめてくれる人がいません。カレンダーや手帳に、その日に進めた量と、過去問題の得点を記録していくと、自分の伸びが目に見えて分かり、続ける力になります。得点が伸びない分野が見つかったら、その分野だけテキストに戻って復習します。

働きながら独学する場合の進め方の例

働きながら独学で国家資格を目指す場合の進め方を、入門の段階と上級の段階に分けて例で示します。どちらも一例で、自分の生活に合わせて調整してください。

入門の段階の資格を2か月で目指す例

ITパスポート試験のような入門の段階の資格なら、平日に1日30分から1時間、週末に2時間から3時間の勉強で、2か月程度を目安に計画を立てる人が多くいます。

  1. 最初の2週間でテキストを1回通して読む
  2. 次の4週間で分野ごとに過去問題を解き、間違えた問題をテキストで確かめる
  3. 最後の2週間で本番と同じ時間で過去問題を解き、得点の低い分野を復習する

CBT方式の試験なら、勉強を始めた時点で2か月後の日時を予約しておくと、計画どおりに進めやすくなります。

上級の段階の資格を1年かけて目指す例

宅地建物取引士や行政書士のような上級の段階の資格は、年に1回の試験に向けて、半年から1年をかけて準備する人が多い資格です。

  1. 最初の3か月で、テキストを1回通して読み、全体の範囲をつかむ
  2. 次の4か月から5か月で、分野ごとに過去問題を繰り返し解く
  3. 試験の前の2か月から3か月で、本番と同じ時間の演習と、法改正の確認、苦手な分野の仕上げを行う

長い期間の独学では、途中で勉強が止まる時期がどうしても出てきます。止まったときは、その週の目標を小さくして、とにかく毎日テキストを開く習慣だけは保つようにすると、立て直しやすくなります。

独学と講座の違いと費用の考え方

独学の一番の利点は、費用を抑えられることです。必要なのは受験手数料と、テキストと過去問題集の代金だけで、多くの資格では数千円から数万円の範囲に収まります。自分のペースで進められ、得意な分野は早く、苦手な分野はじっくりと時間の配分を変えられるのも利点です。

一方で、講座には、勉強の順番と範囲が整理されていること、分からないところを質問できること、記述式の答案を添削してもらえることといった利点があります。独学で一度挑戦して合格できなかった場合や、記述式の比重が大きい資格では、講座を検討する価値があります。

講座を選ぶ場合は、国の教育訓練給付制度の対象かどうかも確かめます。教育訓練給付制度とは、雇用保険に加入している人などが、厚生労働大臣の指定を受けた講座を受けて修了したときに、受講にかかった費用の一部が支給される仕組みのことです。対象の講座や条件は厚生労働省の教育訓練給付制度のページで確かめ、手続きは住んでいる地域のハローワークで相談します。

合格したあとに必要な手続き

国家資格の中には、試験に合格しただけでは仕事ができず、登録や免状の申請などの手続きが必要なものがあります。

たとえば宅地建物取引士は、試験に合格したあと、試験を受けた都道府県の知事に登録を申請し、宅地建物取引士証の交付を受けて初めて、重要な事項の説明などの業務ができます。登録には実務の経験か、それに代わる講習の修了が求められます。行政書士も、試験に合格したあと、行政書士会を通じて登録をしなければ、行政書士として仕事を始めることはできません。危険物取扱者は、合格したあとに免状の交付を申請します。

登録や免状の申請の方法と必要な書類は資格ごとに決められており、申請の窓口も都道府県や専門の団体などに分かれています。合格の通知と一緒に届く案内や、試験を実施する機関の公式ページで、手続きの流れを早めに確かめておきます。手続きには費用がかかるものもあり、合格から仕事を始めるまでに時間がかかることもあります。資格を選ぶ段階で、合格後の手続きまで確かめておくと、仕事を始める時期の見通しを立てやすくなります。

独学で失敗しやすい点と対策

範囲を広げすぎる

独学で失敗しやすいのが、テキストに書かれていることを全部覚えようとして、時間が足りなくなることです。国家試験は、よく出る分野とあまり出ない分野がはっきりしていることが多いため、過去問題でよく出る分野から優先して覚えます。

分からないところで止まる

独学では、分からないところを質問できる相手がいないため、1つの論点で何日も止まってしまうことがあります。分からないところには印をつけて先に進み、全体を一通り終えてから戻ると、後で学んだ知識のおかげで理解できることがよくあります。

問題の答えを覚えてしまう

同じ過去問題集を何回も解いていると、問題文を読んだだけで答えの番号を思い出せるようになります。これは理解ではなく記憶なので、本番で少し聞き方を変えられると解けなくなります。2回目以降は、正解の選択肢だけでなく、ほかの選択肢がなぜ誤りなのかを自分の言葉で説明できるかを確かめると、本当の理解につながります。説明できない選択肢があれば、そこがテキストに戻るべき部分です。

法改正を見落とす

法律や制度に関わる資格では、法改正の内容が出題されることがあります。試験を実施する機関の公式ページで、出題の基準となる法令の日付を確かめ、その日以降に施行された改正をテキストの最新版や公式の案内で確認します。

独学を最後まで続けるための工夫

独学で一番難しいのは、知識を覚えることよりも、勉強を最後まで続けることです。続けるための工夫をいくつか紹介します。

勉強する場所と時間を固定する

毎日同じ時間に同じ場所で勉強すると、勉強が生活の一部になり、始めるまでの迷いが減ります。朝の出勤前の30分、昼休みの20分、子どもが寝たあとの1時間など、自分の生活の中で確保しやすい時間を1つ決め、そこを勉強の時間として固定します。家で集中できない人は、図書館や自習室を使うのも1つの方法です。

小さな目標を積み重ねる

上級の段階の資格では、試験日までの道のりが長く、「合格」という目標だけでは日々のやる気を保ちにくくなります。「今週はこの章の問題を全部解く」「今月は過去問題で6割を取る」のように、手の届く小さな目標を立て、達成したら記録に残すと、前に進んでいる実感を持てます。

同じ資格を目指す人の情報に触れる

独学は孤独になりがちです。同じ資格を目指す人の勉強の記録や、合格した人の体験を読むと、勉強の進め方の参考になり、続ける励みにもなります。ただし、他の人の進み具合と比べて焦る必要はありません。人それぞれ使える時間も経験も違うため、自分の計画を基準に進めます。

本番で得点を落とさないための解き方

試験の当日は、知識があっても、解き方の工夫が足りずに得点を落とすことがあります。選択式の試験では、次の点を意識すると、持っている力を出し切りやすくなります。

  • 最初に試験時間と問題数から、1問あたりにかけられる時間を計算しておく
  • 迷った問題には印をつけて先に進み、最後に戻って見直す
  • 問題文の「正しいもの」「誤っているもの」を読み違えないよう、線を引いて確かめる
  • 計算の問題は、途中の式を残しておき、見直しのときに確かめられるようにする

CBT方式の試験では、画面上で問題に印をつけて後から見直せる機能があることが多いため、使い方を事前に確かめておくと、本番で慌てずに済みます。

国家資格を独学で取ったあとの生かし方

資格がないとできない仕事につなげる

独学で取った国家資格のうち、宅地建物取引士や危険物取扱者のように独占業務がある資格は、その業務を行う職場で直接求められます。資格を取ったら、その資格がないとできない仕事を担当できることを、職務経歴書や面接ではっきり伝えます。

知識を生かして在宅の仕事を受ける

国家資格の知識は、在宅の仕事にも生かせます。FPの知識を生かしたお金の記事、ITパスポートや基本情報技術者の知識を生かしたITの記事や社内マニュアルの作成、行政書士の勉強で身につけた法律の知識を生かした契約や手続きの解説記事などが例です。記事を書く仕事では、資格の名前が専門性の裏づけになり、依頼する側に安心感を与えます。

ライターとして報酬を上げていく方法は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】で詳しく解説しています。

上位の資格や関連の資格に進む

独学で1つ国家資格を取ると、勉強の進め方の型ができます。その型を生かして、同じ分野の上位の資格に進むと、仕事での評価がさらに上がります。ITの分野なら、ITパスポートから基本情報技術者、さらにネットワークの専門性を示すCCNA(シスコ技術者認定)のような資格へ、と進む道があります。

独学で国家資格を取る人を見てきて分かること

在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた編集部の目から見ると、独学で国家資格を取り、それを仕事につなげている人には共通点があります。資格を取る前から、その資格を使ってどんな仕事をしたいかを決めていることです。目的がはっきりしている人は、勉強の途中で迷いにくく、合格したあともすぐに仕事に生かしています。

業務委託で仕事を受ける場合、仲介の手数料がかからない直接の取引は、依頼する側と受ける側の双方に利点があります。同じ予算でも、依頼する側はより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる場は、資格の知識を生かした仕事の実績を作りたい人にとって、条件を話し合いやすい環境です。

ITの国家資格の知識は、AIの活用やアプリの開発の仕事への入り口にもなります。仕事の中身はAIコンサル・業務活用支援のお仕事やアプリケーション開発のお仕事で紹介しています。また、仕事の文書を正確に書く力は、どの資格の分野でも評価されます。文書の書き方を体系的に学べるビジネス文書検定のような資格と組み合わせると、資格の知識を人に伝える力も伸ばせます。独学で取れる国家資格は、受験の条件と試験の方式を確かめて選び、目的を決めて勉強すれば、費用をかけずに確かな力を身につける手段になります。

よくある質問

Q. 独学で最初に取るならどの国家資格がよいですか?

受験の条件がなく、選択式で、随時受けられるITパスポート試験は、独学で最初に挑戦しやすい国家資格です。お金の知識を身につけたい人はFP技能検定3級、工場や設備の仕事に関心がある人は危険物取扱者乙種第4類も候補になります。どれも市販のテキストと過去問題が多く、独学の教材をそろえやすいのが特徴です。

Q. 宅地建物取引士や行政書士も独学で合格できますか?

どちらも受験の条件がなく、独学で合格する人もいます。ただし範囲が広く、数百時間の勉強が必要になるとされるため、試験日から逆算した計画が欠かせません。行政書士試験には記述式の問題があるため、模範解答と解説が充実した問題集を選び、自分の答えを確かめられるようにしておくことが大切です。

Q. 勉強時間の目安はどのくらい信用してよいですか?

勉強時間の目安は、その分野を初めて学ぶ人を想定した参考値で、経験や勉強の習慣によって大きく変わります。自分に必要な時間を知るには、勉強を始める前に過去問題を1回分解いてみるのが確実です。得点を見れば、合格までにどれだけ伸ばす必要があるかが分かり、計画を立てやすくなります。

Q. 独学のテキストは何冊用意すればよいですか?

テキスト1冊と過去問題集1冊があれば十分です。何冊も買うとどれも途中で終わりやすくなるため、書店で見比べて読みやすい1冊に絞ります。法律や制度に関わる資格では、受験する年度に対応した最新版を使ってください。過去問題は、試験を実施する機関が公式ページで公開しているものもあわせて活用すると、本番の形式に慣れることができます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月31日最終更新:2026年10月31日
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