学校の欠席連絡アプリの種類と、保護者と先生それぞれにとっての選び方


この記事のポイント
- ✓学校の欠席連絡アプリの種類と選び方を
- ✓保護者と先生の両方の立場から整理します
- ✓文部科学省の調査で分かった導入の広がり
子どもが朝に熱を出したとき、以前は学校に電話をかけるか、近所の友だちに連絡帳を預けるのが当たり前でした。いまは多くの学校で、学校の欠席連絡アプリから数回の操作で連絡を済ませられます。一方で、入学や転校のタイミングで「どのアプリを入れればいいのか」「数日まとめて休むときはどう送るのか」と迷う保護者は少なくありません。学校の側でも、どの仕組みを選べば先生の朝の負担が本当に減るのかを判断しかねている場面があります。
この記事では、欠席連絡アプリの種類と、それぞれの向き不向きを、保護者と先生の両方の立場から整理します。結論を先に書くと、保護者が選べるのは「学校が指定したアプリを正しく使いこなすこと」までで、アプリそのものを選ぶのは学校や教育委員会です。選ぶ側に回る先生や管理職にとっては、料金よりも「保護者だけが送れる仕組みになっているか」と「集計が自動でまとまるか」が判断の分かれ目になります。
欠席連絡がアプリに替わってきた背景
欠席連絡のデジタル化は、一部の先進的な学校の取り組みではなくなっています。文部科学省は、学校や教育委員会が校務のデジタル化(校務DX)を進めるときの点検項目を「GIGAスクール構想の下での校務DXチェックリスト」としてまとめ、毎年、全国の学校に自己点検を求めています。校務DXとは、成績処理や保護者との連絡といった、授業以外の学校の事務をデジタルの道具で効率化する取り組みのことです。
令和8年3月に公表された自己点検の結果では、「児童生徒の欠席・遅刻・早退連絡について、クラウドサービスを用い、PC・モバイル端末等から受け付け、学校内で集計していますか」という問いに対して、学校の55.5%が「完全にデジタル化している」と答えました。「一部している(半分以上)」が28.7%、「一部している(半分未満)」が3.7%で、「全くしていない」は12.1%にとどまります。つまり、9割近い学校が、何らかの形で欠席連絡をオンラインで受け付けていることになります。
同じ資料では、この項目に取り組むと何がよくなるのかも説明されています。
児童生徒からはアクセスできない環境で汎用クラウドツール(例:フォーム、Forms)等を活用することにより、朝の忙しい時間の電話や連絡ノートの提出が不要となり保護者の満足度が向上するとともに、集計や連絡にかかる教職員の負担も大きく減ることが期待できる。 出典: 文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務DXチェックリスト(令和7年度~)」
ここで注目したいのは、「児童生徒からはアクセスできない環境で」という前置きです。欠席連絡をデジタルにすること自体よりも、子ども本人が親になりすまして送れない仕組みを作ることが、国の資料でも前提として書かれています。この点は、あとの「先生と学校が選ぶときに確かめたいこと」の節で詳しく扱います。
背景には、先生の働き方の問題もあります。朝の始業前は、先生が授業の準備や登校の見守りをする時間帯です。そこに電話が何本も重なると、受けた先生がメモを取り、担任に伝え、出席簿に転記するという手作業が毎日発生します。アプリで受け付ければ、保護者が送った時点で一覧に反映されるので、転記と伝言の手間がまとめてなくなります。保護者の側も、つながりにくい電話を何度もかけ直す必要がなくなります。
学校の欠席連絡アプリは大きく4つの種類に分かれる
ひとくちに欠席連絡アプリといっても、仕組みはいくつかに分かれます。保護者から見ると同じ「スマホで欠席を伝える道具」でも、学校側の管理のしかたや費用のかかり方が違います。ここでは4つの種類に整理します。
学校向けの保護者連絡ツール
1つ目は、学校と保護者の連絡のために作られた専用のツールです。学校からのお知らせ配信、保護者からの欠席連絡、アンケート、集金の案内などをひとつのアプリにまとめています。教育委員会が自治体単位でまとめて契約し、域内の学校が一斉に使い始める形が多いのが特徴です。後で紹介するtetoru(テトル)がこの型にあたります。
メール連絡網から広がったサービス
2つ目は、もともと学校からの一斉メール配信のために作られ、そこに欠席連絡やアンケートの機能が加わったサービスです。電話の連絡網に代わる仕組みとして長く使われてきたため、PTAや部活でも使い慣れている保護者が多くいます。マチコミがこの型の代表例です。無料プランと有料プランを用意し、学校単位で申し込めるものが多くあります。
汎用のフォームで作る仕組み
3つ目は、GoogleフォームやMicrosoft Formsといった汎用のフォームを使って、学校が自前で欠席連絡の窓口を作る方法です。1人1台端末の導入で、学校がGoogle WorkspaceやMicrosoft 365をすでに契約している場合、追加の費用をかけずに始められます。文部科学省の資料でも例として挙げられている方法です。ただし、フォームは誰でも開ける設定にしてしまうと、子どもが自分で送れてしまう問題が出ます。
校務支援システムと連携する仕組み
4つ目は、出席簿や成績を管理する校務支援システムと、欠席連絡の受付をつなげる形です。校務支援システムとは、出席や成績、通知表など先生の事務作業をまとめて扱う学校向けのソフトのことです。保護者が送った欠席の情報が、そのまま出席簿に反映されるので、先生が転記する手間がなくなります。単独のアプリというより、上の1つ目や2つ目のツールが校務支援システムと連携する形で実現されることがほとんどです。
代表的なサービスの比較
ここでは、公式サイトで機能と料金の考え方が確かめられた2つのサービスを、学校側の視点で並べます。料金は契約の形や人数で変わるため、具体的な金額は各社の公式の案内で確かめてください。
| 項目 | tetoru | マチコミ | 汎用フォーム |
|---|---|---|---|
| 主な形 | 学校向けの保護者連絡ツール | メール連絡網から広がったサービス | 学校が自前で作る |
| 欠席連絡 | 無料の範囲で使える | 「お休み連絡」の機能がある | フォームの項目で作る |
| 学校の費用 | 公立の学校や園は無料で使える範囲がある | 無料プランと有料プランがある | 既存の契約の範囲で使える |
| 有料になる部分 | 個別連絡、自動翻訳、欠席連絡の項目の変更など | 機能の制限解除、広告なしなど | 原則なし |
| なりすまし対策 | 保護者を招待する仕組み | 家族全員への通知(名簿型) | 設定と運用しだい |
tetoruは、公式サイトで「公立のこども園、幼稚園、保育園、小中学校、義務教育学校、特別支援学校はどこでも無料でご利用いただけます」と案内しています。学校からの連絡配信と、保護者からの欠席連絡が無料の範囲です。保護者一人ひとりへの個別連絡や、保護者が選んだ言語に自動で訳す機能、部活動やプールの連絡など欠席連絡の項目を学校ごとに変える機能は、有料のプランで提供されています。導入校は「全国6,000校以上」と書かれています。詳しくはtetoruの公式サイトで確かめられます。
マチコミは、2005年に始まったメール連絡網のサービスで、公式サイトでは2026年10月時点で全国14,697施設が利用していると案内しています。無料プランでもメール配信、アンケート、お休み連絡などが使え、有料プランは人数によって変わり、月額5,200円からと書かれています。無料プランは、アプリ内の広告や調査の配信、機能の一部の制限によって運営費をまかなう仕組みだと説明されています。お休み連絡の機能は、保護者が申請すると登録している家族全員に知らせる「なりすまし防止」の仕組みを持っています(名簿型の運用に限る)。内容はマチコミのお休み連絡の案内で確かめられます。
汎用フォームは費用がかからない反面、集計の画面や保護者への通知を自分たちで作り込む必要があります。小規模な学校で、情報担当の先生がフォームの扱いに慣れているなら十分に回りますが、担当者が異動すると誰も設定を分からなくなるという弱さを抱えています。
保護者が知っておきたい使い方のコツ
保護者の立場では、アプリを選ぶ場面はほとんどありません。学校から配られた案内に沿って登録し、決められた使い方で送るのが基本です。そのうえで、毎朝の連絡をスムーズにするコツがいくつかあります。
締め切りの時刻を確かめておく
多くの学校では、欠席連絡を受け付ける時刻の目安を決めています。たとえば始業の30分前までに送る、といった決まりです。この時刻を過ぎると、先生がすでに教室に向かっていて確認が遅れ、結果として学校から確認の電話がかかってくることがあります。入学時の案内やアプリのお知らせ欄で、受付の締め切りを一度確かめておくと安心です。
数日続けて休むときの送り方
風邪やインフルエンザで数日休むことが分かっているとき、毎朝送るべきか、まとめて送ってよいかで迷う保護者は多くいます。答えはアプリと学校の運用によって変わります。アプリによっては、期間を指定して複数日の欠席をまとめて送れるものがあります。期間を指定する欄がない場合は、毎朝送るのが確実です。学校によっては「同じ理由で続けて休む場合は、初日に期間を書いてくれれば翌日以降は不要」と決めていることもあるので、迷ったら初日の連絡の備考欄で「今週いっぱい休ませる予定です。毎朝の連絡が必要か教えてください」と書いておくと、行き違いがなくなります。
理由はくわしく書きすぎない
欠席の理由は、「発熱」「体調不良」「通院」「家庭の事情」といった選択肢から選ぶ形が一般的です。感染症の場合は、学校が出席停止の扱いにするかどうかの判断に使うため、医療機関で診断がついたら分かる範囲で伝えます。一方で、家庭の細かな事情を自由記入欄に長く書く必要はありません。担任以外の先生も一覧を見る可能性があるので、詳しい事情は個別に担任と話す方が安全です。
兄弟姉妹がいる家庭の注意
同じ学校に兄弟姉妹が通っている場合、アプリ上で子どもごとに連絡を送る仕組みになっていることが多くあります。上の子だけ送って下の子を送り忘れる、という行き違いが起きやすいので、送ったあとに子ども全員の分が送信済みになっているかを確かめる習慣をつけておきます。
アプリを使えない事情があるとき
スマートフォンを持っていない、仕事の都合で朝に操作できない、日本語の画面が読みにくいといった事情がある家庭もあります。その場合は、無理にアプリに合わせる必要はありません。担任や学校に事情を伝えれば、電話や連絡帳での連絡を続けられるように配慮してもらえることがほとんどです。祖父母が送迎を担っている家庭では、祖父母の端末にもアプリを登録できるかを学校に確かめておくと、保護者が出張などで連絡できない日にも困りません。
欠席と出席停止の違いと、アプリで伝えておくこと
欠席連絡アプリで理由を選ぶとき、「欠席」と「出席停止」の違いを知っておくと、学校とのやりとりがスムーズになります。出席停止とは、感染症にかかった子どもや、かかった疑いのある子どもを、ほかの子どもへの感染を防ぐために校長の判断で休ませる仕組みのことです。出席停止の日は、通常の欠席とは別に扱われ、欠席の日数には数えないのが一般的です。
根拠は学校保健安全法にあります。
校長は、感染症にかかつており、かかつている疑いがあり、又はかかるおそれのある児童生徒等があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができる。 出典: e-Gov法令検索「学校保健安全法」第19条
休ませる期間の基準は、学校保健安全法施行規則で感染症ごとに決められています。たとえばインフルエンザは、発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまでが基準です。ただし、病状によって医師が感染のおそれがないと認めたときは、この限りではないと定められています。
アプリで欠席を伝えるときは、医療機関で感染症と診断されたら、その病名を分かる範囲で選ぶか備考欄に書いておきます。学校はその情報をもとに出席停止の扱いにするかを判断し、学級や学年での流行の状況も把握します。登校を再開するときに、医師の意見書や保護者が記入する届けを求める学校や自治体もあるため、必要な書類は学校からの案内で確かめてください。どの書類が要るかは自治体によって違い、アプリから提出できる学校もあれば、紙で持参する学校もあります。
体調の判断や登校してよいかどうかは、かかりつけの医師や学校の指示に従ってください。アプリは連絡を届ける道具であり、登校の可否を判断するものではありません。
先生と学校が選ぶときに確かめたいこと
導入を検討する先生や管理職にとって、比較の軸は料金だけではありません。運用を始めてから困らないために、次の点を確かめておくと判断を誤りにくくなります。
保護者だけが送れる仕組みか
もっとも大切なのが、子ども本人が保護者になりすまして欠席を送れないことです。文部科学省のチェックリストでも、1人1台端末を使って連絡を受け付ける場合、子どもと同じアカウントを使うと子ども自身が入力してしまうおそれがあるため、保護者専用のアカウントを発行するなど、保護者だけが使える環境を整える必要があると書かれています。
実際に、親のスマートフォンを使って子どもが自分で欠席連絡を送ってしまう例は、インターネットの相談掲示板でもたびたび話題になります。マチコミのように、申請があったことを家族全員に知らせる仕組みがあれば、保護者が把握していない連絡にすぐ気づけます。汎用フォームで作る場合は、保護者のメールアドレスで本人確認をする、送信のたびに登録先へ控えを送る、といった工夫が欠かせません。
集計と転記が自動になるか
欠席連絡をアプリで受けても、その内容を先生が出席簿に手で書き写しているなら、負担は半分しか減りません。校務支援システムと連携できるか、少なくとも学年やクラスごとの一覧を1画面で見られるかを確かめます。tetoruは、校務支援システムのC4thに登録された名簿を自動で取り込み、受信した欠席情報をC4th上で確認できる連携を案内しています。
確認したことが保護者に伝わるか
保護者が不安に感じるのは、「送った連絡を先生が見てくれたか分からない」ことです。先生が確認すると保護者側に既読や承認が表示される仕組みがあると、確認の電話が減ります。マチコミのお休み連絡には、未承認の連絡を管理画面で一目で確認できる承認機能があります。
費用の負担者と、広告の有無
無料で使えるサービスの中には、アプリ内の広告や協賛企業からの情報配信で運営費をまかなっているものがあります。保護者に広告が表示されることを学校としてどう考えるかは、導入前に決めておきたい点です。有料プランにすると広告がなくなるサービスもあるので、自治体の予算で有料プランを契約するか、無料プランで始めるかを比べます。
日本語が得意でない保護者への配慮
外国につながる家庭が多い地域では、学校からの連絡を保護者が選んだ言語で読めるかどうかが、連絡の届き方を大きく左右します。自動翻訳は有料の範囲に入っていることが多いため、必要な学校は見積もりの段階で確かめておきます。
導入にかかる費用と、予算の考え方
学校や教育委員会が欠席連絡アプリを導入するとき、費用は大きく3つの形に分かれます。1つ目は、学校や園の利用を無料にしているサービスを使う形です。2つ目は、無料プランで始めて、必要な機能が出てきたら有料プランに切り替える形です。3つ目は、自治体が予算を組んで域内の学校に一括で導入する形です。
無料で使えるサービスは、始めるときの手続きが少なく、学校単位でもすぐに試せるのが利点です。一方で、無料の範囲は「学校からの一斉配信」と「保護者からの欠席連絡」までに絞られていることが多く、個別連絡や自動翻訳、集金の機能は有料になるのが一般的です。広告や調査の配信で運営費をまかなう無料プランもあり、保護者の画面に広告が出ることを学校としてどう考えるかも判断材料になります。
有料プランを検討するときは、月額の金額だけでなく、次の点を見積もりの段階で確かめます。
・料金が学校単位か、児童生徒や保護者の人数単位か
・年度の途中で人数が変わったときの扱い
・校務支援システムとの連携に別料金がかかるか
・契約を終えたときに、データを書き出せるか
自治体が一括で導入する場合は、学校ごとに別々のアプリが入る事態を避けられます。兄弟姉妹が小学校と中学校に分かれて通っている家庭でも、同じアプリで両方の学校に連絡できるので、保護者の負担が軽くなります。教育委員会からの災害時の連絡や調査も同じアプリで届けられるため、学校が仲介する手間も減ります。
予算の説明では、導入費用と比べて、先生が朝の電話対応と転記に使っていた時間がどれだけ減るかを示すと、理解を得やすくなります。1日10件の欠席連絡に1件あたり3分かかっていたとすれば、1日30分、年間の授業日数で見ると100時間近い時間になります。この時間を授業の準備や子どもへの対応に回せることが、費用に見合う効果として説明できます。
個人情報と安全性を確かめるときの見方
欠席連絡アプリには、子どもの名前、学年とクラス、保護者の連絡先、そして体調や通院といった健康に関わる情報が集まります。便利さと引き換えに、これらの情報がどこに保存され、誰が見られるのかを確かめておくことが大切です。保護者として不安に感じたときや、学校が導入を検討するときに見ておきたい点を整理します。
1つ目は、運営会社が第三者の認証を受けているかです。情報セキュリティの管理の仕組みを外部の審査機関が確かめるISMS認証や、個人情報の扱いが適切な事業者に与えられるプライバシーマークは、ひとつの目安になります。たとえばマチコミは、公式サイトでISMS認証とプライバシーマークの取得を案内しています。
2つ目は、学校の先生や運営会社の社員が、保護者の情報をどこまで見られるかです。マチコミは、メールアドレスを登録者本人がシステムに直接登録するため、学校側が保護者のメールアドレスを受け取ることはないと説明しています。運営スタッフのアクセスを監視し、記録していることも案内されています。このように、誰が何を見られるかを公式に説明しているかどうかは、比べるときの手がかりになります。
3つ目は、卒業や転校のあとに情報がどう扱われるかです。子どもが学校を離れたあとも、アカウントや過去の連絡が残り続けるのは好ましくありません。年度の切り替えや卒業のときに、名簿がどのように更新され、不要になった情報がどう削除されるのかを、学校の案内や運営会社のプライバシーポリシーで確かめておきます。
保護者の側でできる対策もあります。スマートフォンに画面ロックをかける、家族で端末を共有している場合はアプリにログインしたままにしない、学校からの連絡を装った不審なメッセージのリンクを開かない、といった基本を守るだけでも、情報が漏れる危険は大きく下がります。
導入でつまずきやすい失敗と、その防ぎ方
欠席連絡のアプリは、入れただけでは定着しません。導入した学校で起きやすい失敗を、防ぎ方とあわせて整理します。
電話とアプリの二本立てが長く続く
もっとも多いのが、アプリを入れたものの、電話での連絡もそのまま受け付け続けてしまうケースです。保護者の一部が電話を使い続けると、先生はアプリの一覧と電話のメモの両方を見る必要があり、手間はかえって増えます。移行の期間を決め、「何月からは原則アプリで」と保護者に伝え、アプリを使えない事情がある家庭だけ電話を受ける形に絞り込むと、二重管理が早く終わります。
登録が進まず、一部の家庭に届かない
アプリの登録を保護者に任せきりにすると、登録率が伸びないまま年度が進みます。入学説明会や保護者会の場で、その場で登録してもらう時間を取る学校が多いのはこのためです。登録の手順を紙1枚にまとめ、二次元コードから読み込めるようにしておくと、操作に慣れていない保護者でも迷いにくくなります。
通知を見落とす
先生側でも、アプリの通知を見落とす失敗が起きます。朝の決まった時刻に一覧を確認する担当を決めておく、未確認の連絡が残っていれば管理画面で目立つようにする、といった運用で防ぎます。保護者側でも、学校からの連絡の通知を切っていると、休校や行事の変更に気づけません。登録の際に通知の設定まで一緒に確かめてもらうとよいでしょう。
担当の先生が異動して設定が分からなくなる
特に汎用フォームで自作した場合に起きやすいのが、作った先生が異動したあと、誰もフォームの設定や集計表の仕組みを説明できなくなる問題です。設定の手順と管理者のアカウントを文書に残し、複数の先生が管理者として入れるようにしておきます。
欠席した日の連絡と、学びの遅れのフォロー
欠席連絡がアプリに替わって便利になった一方で、保護者が戸惑いやすいのが、休んだ日の宿題や翌日の持ち物の伝わり方です。以前は、近所の友だちが連絡帳を届けてくれたり、夕方に担任から電話がかかってきたりしていました。連絡帳の受け渡しをやめた学校も多く、休んだ翌日に「何を持っていけばいいか分からない」と困る家庭が出ています。
学校の側では、欠席した子どもへの連絡をどう扱うかを、アプリの導入とあわせて決めておくと混乱が減ります。たとえば次のような運用が考えられます。
・翌日の時間割と持ち物は、学級全体へのお知らせとしてアプリで毎日配信する
・休んだ子どもへの個別の連絡が必要なときだけ、担任が個別連絡の機能や電話を使う
・授業で配ったプリントは、翌日に本人に渡すか、配信できるものはデータで送る
保護者の側では、欠席連絡の備考欄に「明日の持ち物を教えてください」と一言添えておくと、先生が対応しやすくなります。先生も多忙で、全員に電話をかける時間は取りにくくなっています。必要なことを先に伝えておくほうが、行き違いは減ります。
長く休む場合には、学習の遅れも気になります。1人1台端末を家庭に持ち帰れる学校では、授業の資料や課題を端末で受け取れることもあります。休みが長引きそうなときは、欠席連絡とは別に担任と相談の時間を取り、何をどう受け取るかを決めておくと安心です。
学校の外の集まりの連絡はどうするか
ここまでは、学校と保護者の間の公式の欠席連絡を扱ってきました。実際の生活では、子どもに関わる連絡はそれだけではありません。PTAの委員会、部活の保護者会、少年団や習い事の教室など、学校の外の集まりでも「今日は休みます」「次の練習の日程が変わりました」といった連絡が毎週のように飛び交います。
こうした集まりでは、学校指定のアプリは使えないことがほとんどです。多くの場合、LINEのグループで連絡を回していますが、メッセージが流れて前に決めたことが探せない、写真がばらばらに保存される、役員が交代するたびに引き継ぎが大変、といった悩みが出やすくなります。
選び方の目安は、連絡を「その場のやりとり」で済ませたいのか、「記録として残したい」のかです。急ぎの連絡だけならLINEのグループで十分です。予定や写真、決まったことを後から見返したいなら、掲示板型のグループ連絡アプリが合います。BANDやFacebookグループもこの用途で使われています。
無料から試せる選択肢の1つに、Tsudooがあります。公式サイトによると、投稿とコメント、チャット、予定とカレンダー、写真と動画の保存をひとつのグループにまとめる道具で、グループの作成から利用までは無料です。メンバー数とグループ数に上限はなく、写真は枚数の制限なく保存できます。3分以上の動画は無料の範囲で合計30時間まで保存でき、それを超えて保存したい場合は1グループあたり月額525円(税込)の動画保存プランを申し込む形です。LINEのアカウントでログインでき、メンバー以外は写真や動画を見られない仕組みになっています。動画をアップロードすると自動で文字に起こす機能もあり、練習や教室を休んだ子どもの家庭に、その日の内容を伝える用途に使えます。なお、学校への公式な欠席連絡の機能ではないため、学校との連絡は学校が指定したアプリで行ってください。
Tsudooは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
欠席連絡アプリを支える仕事という視点
最後に、少し視点を変えて、欠席連絡のような学校向けのアプリを作り、支える仕事について触れておきます。学校向けの連絡ツールは、使う人の幅がとても広い道具です。スマートフォンに慣れた保護者もいれば、文字を大きくしないと読めない祖父母が送迎を担っている家庭もあります。そのため、機能の多さよりも「迷わずに送れるか」が評価を分けます。
ゲームの開発に例えると、欠席連絡の画面は、初めて遊ぶ人がチュートリアルなしでクリアできるステージのようなものです。ボタンの数を減らし、選択肢を絞り、送った結果がすぐ分かるようにする。こうした設計の積み重ねが、毎朝の数分の差になります。現場の小さな不便を拾い上げて直すことが、この分野の仕事の中心です。
在宅ワークの仲介サイトを長く運営してきた立場から見ると、学校や地域の団体に関わるアプリの仕事で長く続く人ほど、画面を作るだけでなく、「誰が何を発信するか」「記録をどこに残すか」といった運用の決まりごとまで一緒に考えています。仲介の手数料がかからない直接取引なら、限られた予算の団体でも長く手伝ってもらいやすく、受け手の手取りも厚くなります。
学校向けや保護者向けのアプリを作る仕事に関心がある人は、アプリケーション開発のお仕事で、どんな案件があるかを確かめられます。年配の人でも迷わず使える画面を考える仕事は、UI/UX・アプリデザインのお仕事で紹介しています。保護者からのよくある問い合わせに自動で答える仕組みを作る仕事は、AIチャットボット・アプリ開発のお仕事が参考になります。開発の仕事の報酬の目安は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で、公的な統計をもとに確かめられます。
よくある質問
Q. 欠席連絡アプリは保護者が自分で選べますか?
基本的には選べません。欠席連絡アプリは、学校や教育委員会が契約して指定するものです。保護者は学校から配られる案内に沿って登録し、決められた方法で連絡します。アプリを使えない事情がある場合は、電話など別の方法で連絡できるかを担任や学校に相談してください。
Q. 数日続けて休むとき、毎朝連絡する必要がありますか?
アプリと学校の運用によって変わります。期間を指定して複数日の欠席をまとめて送れるアプリもあります。期間を選ぶ欄がない場合は毎朝送るのが確実です。迷ったら、初日の連絡の備考欄に休む予定の期間を書き、翌日以降の連絡が必要かを先生に確かめておくと行き違いがなくなります。
Q. 欠席連絡アプリの利用に保護者の費用はかかりますか?
学校が導入する欠席連絡アプリは、保護者の利用料がかからない形が一般的です。学校や自治体が費用を負担するか、無料プランで運用しています。無料プランでは、アプリ内に広告が表示されることがあります。スマートフォンの通信料は各家庭の負担になります。
Q. 子どもが親のスマートフォンで勝手に欠席連絡を送ることはできますか?
保護者の端末を子どもが操作すれば、送れてしまう場合があります。対策として、申請があったことを家族全員に通知するアプリや、保護者専用のアカウントで送る仕組みがあります。家庭では、スマートフォンの画面ロックを設定し、アプリからの送信の通知を受け取れるようにしておくと安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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