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工程表の作り方|作業と期日を並べて遅れに気づく表にする

@SOHO編集部
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工程表の作り方|作業と期日を並べて遅れに気づく表にする

この記事のポイント

  • ✓バーチャートとガントチャートなどの種類
  • ✓作業の洗い出しから期日の決め方までの7つの手順
  • ✓Excelやスプレッドシートでの作り方

工程表を作るように言われたものの、どんな形で、どこまで細かく書けばよいのか分からない。作ったはずの工程表が、いつの間にか実際の進み具合と合わなくなっていた。工程表の作り方を調べる人の多くは、こうした悩みを抱えています。

工程表は、作業と期日を時間の流れに沿って並べ、「いつまでに何が終わっていればよいか」を一目で分かるようにした表です。うまく作れば、遅れが小さいうちに気づいて手を打てます。この記事では、工程表の種類と使い分け、作る前に決めること、作業の洗い出しから期日の決め方までの手順、Excelやスプレッドシートでの作り方、遅れに気づくための更新の仕方を順に説明します。工程表を複数人で更新しながら共有する道具として、ガントチャートを使えるプロジェクト管理のPinatecaにも後半で触れます。

工程表とは何か

工程表とは、仕事を作業に分け、それぞれの作業をいつから始めていつまでに終えるのかを、時間の流れに沿って並べた表のことです。建設工事や製造の現場で使われることが多い言葉ですが、Webサイトの制作、イベントの準備、引っ越し、新しい仕組みの導入など、複数の作業を順番に進める仕事なら、どんな分野でも使えます。

工程表には、大きく3つの役割があります。

  1. 全体の見通しを立てる。仕事を始める前に、どの作業にどれくらいの期間が必要で、最終的な期日に間に合うのかを確かめる。
  2. 関係者と予定を共有する。発注者、作業の担当者、協力会社が、同じ予定を見ながら動けるようにする。
  3. 遅れに早く気づく。予定と実際の進み具合を比べ、遅れている作業を見つけて手を打つ。

3つ目の役割を果たすには、工程表を作って終わりにせず、進み具合に合わせて更新し続けることが前提になります。この点は、あとの節で詳しく説明します。

工程表の主な種類

工程表には、いくつかの形があります。代表的なものを整理すると、次のとおりです。

種類 形 向いている場面
バーチャート工程表 縦に作業、横に日付を並べ、作業の期間を横棒で表す 作業の数が少なく、期間を分かりやすく示したいとき
ガントチャート工程表 バーチャートに、作業の進み具合(何%終わったか)や担当を加える 進み具合を管理しながら、複数人で作業を進めるとき
工程管理曲線 縦に出来高、横に時間を取り、計画と実績を曲線で比べる 工事全体の進み具合を量や金額で把握したいとき
ネットワーク工程表 作業を矢印や丸でつなぎ、作業の前後の関係を表す 作業の数が多く、どの作業が遅れると全体が遅れるかを知りたいとき

いくつかの工程表をご紹介しましたが、工程表の中で特にポピュラーなものは、バーチャート工程表とガントチャート工程表です。これらの工程表は、視覚的に分かりやすく、比較的簡単に作成できるため、様々な業界で広く利用されています。 出典: hitachi-solutions-east.co.jp

初めて工程表を作る場合は、バーチャートかガントチャートから始めるのが現実的です。どちらも、表計算のソフトで作れます。ネットワーク工程表は、作業同士のつながりを正確に表せる一方で、描き方の決まりを覚える必要があり、作業の数が多い大きな工事や開発で使われることが多い方法です。どの作業が遅れると全体の期日が遅れるのかを知りたい場合には役立ちますが、最初の1枚としては、横棒で期間を並べる形のほうが、関係者にも伝わりやすくなります。

バーチャートとガントチャートの違い

バーチャートとガントチャートは、見た目がよく似ています。違いは、バーチャートが「いつからいつまで」という期間だけを表すのに対して、ガントチャートは、それぞれの作業の進み具合や担当者、作業同士のつながりも表すことです。予定を見せるだけならバーチャート、予定と実際の進み具合を比べながら管理したいならガントチャート、と考えると使い分けやすくなります。

工程管理曲線

工程管理曲線は、工事などの全体の進み具合を、量や金額の累計で表す方法です。

工程管理曲線は、縦軸に累積出来高(金額や数量)、横軸に時間をとり、プロジェクトの進捗状況を曲線で表す管理表です。計画段階で作成された計画曲線と、実際の進捗状況を示す実績曲線が描かれ、両者を比較してプロジェクトの進捗状況を把握します。 出典: hitachi-solutions-east.co.jp

出来高とは、ある時点までに終わった仕事の量や金額のことです。計画の曲線より実績の曲線が下にあれば、予定より遅れていると分かります。全体の傾向を見るのに向いている一方、どの作業が遅れているのかまでは分からないため、バーチャートやガントチャートと組み合わせて使われることが多い方法です。

工程表を作る前に決めること

工程表を作り始める前に、次の4つを決めておきます。ここが曖昧なまま作ると、作業の数や細かさがばらばらになり、使いにくい表になります。

最終的な期日とゴール

まず、仕事のゴールと、その期日を決めます。「11月30日にWebサイトを公開する」「12月20日に店舗の内装工事を終えて引き渡す」のように、何がどうなれば終わりなのかを1文で書けるようにします。

工程表を誰が見るか

工程表を見る人によって、必要な細かさが変わります。発注者に見せる工程表は、大きな区切り(設計、制作、確認、公開など)が分かれば十分です。作業の担当者が使う工程表は、日ごとの作業まで細かく書く必要があります。1つの工程表ですべての人の目的を満たそうとせず、全体の工程表と、担当者向けの細かい工程表を分けて作る方法もあります。

時間の単位

横軸の日付を、1日単位にするか、1週間単位にするか、1か月単位にするかを決めます。数週間で終わる仕事なら1日単位、数か月かかる仕事なら1週間単位が使いやすくなります。土日や祝日、休業日を作業日に含めるかどうかも、ここで決めておきます。

誰が更新するか

工程表は、進み具合に合わせて更新しないと役に立ちません。誰が、いつ、どのように更新するのかを最初に決めておきます。「毎週金曜日の夕方に、各担当者が自分の作業の進み具合を書き込み、進行管理の担当がまとめる」のように、具体的に決めると更新が止まりにくくなります。

工程表の作り方の手順

ここからは、工程表を作る手順を7つに分けて説明します。

  1. 仕事に必要な作業をすべて書き出す。
  2. 作業を大きな区切りと小さな作業に整理する。
  3. 作業の順番と、前後のつながりを決める。
  4. それぞれの作業にかかる期間を見積もる。
  5. 担当者を決める。
  6. 期日から逆算して、作業の開始日と終了日を決める。
  7. 余裕の期間と、確認の時点(マイルストーン)を入れる。

手順1 作業をすべて書き出す

最初に、ゴールまでに必要な作業を、思いつくかぎり書き出します。この段階では順番や細かさを気にせず、付箋やメモに1つずつ書いていきます。過去に似た仕事をしたことがあれば、そのときの記録や請求書、メールの履歴を見返すと、忘れがちな作業(打ち合わせ、確認、修正、手続き、片付けなど)を拾えます。

手順2 作業を整理する

書き出した作業を、大きな区切りごとにまとめます。Webサイトの制作なら「企画」「設計」「デザイン」「制作」「確認」「公開」、内装工事なら「準備」「解体」「下地」「仕上げ」「設備」「検査」のように分けます。1つの作業の大きさは、担当者が「何をすれば終わりか」を迷わない程度にそろえます。目安として、1つの作業が1日から1週間ほどで終わる大きさにすると、進み具合を管理しやすくなります。

手順3 順番とつながりを決める

作業の中には、前の作業が終わらないと始められないものがあります。たとえば、デザインが決まらないと制作は始められず、下地の工事が終わらないと仕上げの工事は始められません。こうした前後のつながりを、作業ごとに確かめます。反対に、同時に進められる作業は並べて進めることで、全体の期間を短くできます。

手順4 期間を見積もる

それぞれの作業に何日かかるかを見積もります。見積もりは、実際に作業する担当者に確かめるのが確実です。過去の似た仕事の記録があれば、それを目安にします。見積もりは楽観的になりがちなので、相手の確認を待つ時間、修正の時間、移動の時間など、作業そのもの以外の時間も含めて考えます。

手順5 担当者を決める

作業ごとに担当者を1人決めます。複数の人で行う作業でも、責任を持つ人を1人決めておくと、進み具合を確かめるときに誰に聞けばよいかがはっきりします。同じ担当者に作業が同じ時期に重なっていないかも、ここで確かめます。

手順6 期日から逆算する

最終的な期日から逆算して、それぞれの作業の開始日と終了日を決めます。最後の作業の終了日を期日に合わせ、その前の作業、さらにその前の作業と、さかのぼって日付を入れていきます。逆算した結果、最初の作業の開始日が今日より前になってしまう場合は、作業の進め方を見直すか、期日を相談する必要があります。

手順7 余裕と確認の時点を入れる

最後に、予定どおりに進まなかったときのための余裕の期間を入れます。すべての作業をぎりぎりの日程で並べると、1つの作業が遅れただけで期日に間に合わなくなります。あわせて、「デザインの確定」「中間の検査」のような、区切りとなる確認の時点を決めて、工程表に印を付けておきます。この確認の時点をマイルストーンと呼びます。

Excelやスプレッドシートで作る方法

工程表は、無料で使えるExcelやGoogleスプレッドシートで作れます。特別なソフトを買わなくても、すでに使い慣れた道具で始められるのが利点です。ここでは、ガントチャート形式の工程表を作る手順を紹介します。

  1. A列に大きな区切り、B列に作業の名前、C列に担当者、D列に開始日、E列に終了日、F列に日数、G列に進み具合を入れる見出しを作る。
  2. H列から右に、日付を1日ずつ並べる。日付の下の行に曜日を表示すると、休日が分かりやすくなる。
  3. 作業を1行に1つずつ書き込み、開始日と終了日を入れる。F列には、終了日から開始日を引いて1を加える式を入れておくと、日数が自動で計算される。
  4. 条件付き書式を使い、日付の列が開始日から終了日の間に入る場合にセルに色を塗る設定をする。これで、作業の期間が横棒で表示される。
  5. 土日や祝日の列に別の色を付ける。
  6. 今日の日付の列に色を付ける設定をすると、今日の位置が一目で分かる。

表計算のソフトで作るときは、行の高さと列の幅をそろえ、作業の名前の列を左側に固定して表示する設定にしておくと、日付を右に送っても作業の名前が見えたままになり、横に長い工程表でも読みやすくなります。表計算のソフトで作る工程表は、1人で作って印刷して配る場合や、更新する人が1人か2人の場合に向いています。作業の数が数十行に収まる程度なら、十分に使えます。

例1 Webサイトの制作の工程表

区切り 作業 担当 開始日 終了日 日数
企画 打ち合わせと要件の整理 進行管理 11月4日 11月6日 3日
設計 ページの構成と画面の設計図 デザイナー 11月7日 11月13日 7日
デザイン トップページのデザイン デザイナー 11月14日 11月20日 7日
デザイン 発注者の確認と修正 進行管理 11月21日 11月25日 5日
制作 ページの組み立て エンジニア 11月26日 12月9日 14日
確認 表示と動作の確認、修正 エンジニア 12月10日 12月15日 6日
公開 公開と公開後の確認 進行管理 12月16日 12月16日 1日

この例では、デザインの確定(11月25日)と制作の完了(12月9日)が、区切りの確認の時点になります。発注者の確認と修正に5日間を取っているのは、相手の返事を待つ時間を含めているためです。

例2 店舗の内装工事の工程表

区切り 作業 担当 開始日 終了日
準備 現地の調査と図面の確定 現場の責任者 1月8日 1月14日
解体 既存の内装の撤去 解体の協力会社 1月15日 1月17日
設備 電気と給排水の配管 設備の協力会社 1月19日 1月23日
下地 壁と天井の下地 内装の協力会社 1月26日 1月30日
仕上げ クロスと床の仕上げ 内装の協力会社 2月2日 2月6日
検査 完了の検査と手直し 現場の責任者 2月9日 2月10日

内装工事では、協力会社ごとに作業の日が分かれるため、前の作業が1日遅れると、次の協力会社の予定がすべてずれます。協力会社に工程表を事前に共有し、遅れが出たときにすぐ連絡が回るようにしておくことが大切です。例に入れた会社名や日付は、書き方を示すためのものです。

期間の見積もりを外さないコツ

工程表が遅れる原因の多くは、作業そのものより、最初の期間の見積もりにあります。見積もりの精度を上げるコツを整理します。

1つ目は、作業を担当する人に見積もってもらうことです。工程表を作る人が自分の感覚で日数を決めると、実際に作業する人の状況(ほかの仕事との掛け持ち、得意不得意)が反映されません。担当者に「この作業は何日あれば終わるか」を聞き、その理由もあわせて聞いておくと、見積もりの根拠が残ります。

2つ目は、最も早く終わる場合と、最も遅くなる場合の両方を聞くことです。「順調なら3日、相手の返事が遅れたら6日」のように幅で聞くと、どの作業に不確かさがあるのかが分かります。不確かさが大きい作業の後ろには、余裕の期間を多めに取っておきます。

3つ目は、過去の記録と比べることです。前に似た仕事をしたときの工程表や作業の記録があれば、予定と実際にかかった日数を比べてみてください。いつも同じ作業で遅れているなら、その作業の見積もりを最初から長めにします。作業の記録を残す習慣は、次の工程表の見積もりの精度を上げる一番の材料になります。

4つ目は、1日の作業時間をそのまま8時間で数えないことです。会議、メール、ほかの仕事への対応などで、1日のうち1つの作業に集中できる時間は限られます。担当者が1日に何時間その作業に使えるのかを確かめてから、日数に直します。

業種や場面ごとの工程表のポイント

工程表の作り方の基本は同じですが、業種や場面によって、特に気をつけたい点が変わります。

イベントの準備

セミナーや展示会などのイベントでは、開催日が動かせない期日になります。会場の予約、登壇者や出展者との調整、告知の開始、申込の締め切り、資料の印刷、当日の運営の準備といった作業を、開催日から逆算して並べます。告知の開始日と申込の締め切りは、集客の結果に直結するため、余裕を持って早めに設定します。

新しい仕組みや道具の導入

社内に新しい仕組みや道具を入れる場合は、契約、初期の設定、社内への説明、試しの運用、本格的な切り替えといった作業が並びます。導入の作業そのものより、社内の説明や操作に慣れる期間が長くかかることが多いため、試しの運用の期間を十分に取ります。古い仕組みと新しい仕組みを並べて使う期間をどれくらい取るかも、工程表に書き込んでおきます。

撮影や制作の仕事

写真や動画の撮影、商品のページの制作のような仕事では、撮影の日程、素材の受け取り、編集、発注者の確認、修正、納品の順に作業が並びます。発注者の確認と修正は、1回で終わらないこともあるため、修正の回数をあらかじめ決めておき、その回数分の期間を工程表に入れておきます。

引っ越しや移転

事務所の引っ越しや店舗の移転では、物件の契約、内装の工事、電気や通信の手続き、引っ越しの業者の手配、取引先へのお知らせ、住所の変更の届け出といった、性格の違う作業が並びます。役所や通信会社の手続きは、申し込んでから完了するまでに日数がかかることがあるため、早めに確かめて工程表に入れておきます。

工程表を関係者に共有するときの伝え方

工程表は、作っただけでは関係者に使ってもらえません。共有するときは、表を送るだけでなく、何を見てほしいのかを短い文章で添えると、相手が自分に関係する部分をすぐに見つけられます。

共有のメールには、次の3つを書いておきます。

  1. 全体の期日と、大きな区切りの日付
  2. 相手にお願いしたいことと、その期日
  3. 工程表を更新する日と、遅れが出たときの連絡の方法

文例を紹介します。会社名や日付は、自分の仕事に合わせて書き換えてください。

〇〇株式会社 △△様

いつもお世話になっております。Webサイトのリニューアルの工程表をお送りします。公開日は12月16日を予定しています。

△△様にご確認をお願いしたいのは、11月21日にお送りするトップページのデザインです。11月25日までにご意見をいただけますと、予定どおりに制作へ進めます。

工程表は毎週金曜日に更新し、変更がある場合はこのメールの宛先に改めてお知らせします。ご不明な点がありましたら、お気軽にご連絡ください。

このように、相手にお願いしたいことを先に書いておくと、確認の待ち時間が短くなります。工程表の中で、相手の確認が必要な作業に印を付けておくのも、伝わりやすくする工夫の1つです。

工程表のひな形を使い回す

似た仕事を繰り返す場合は、一度作った工程表をひな形として保存しておくと、次の仕事の工程表を短い時間で作れます。ひな形には、作業の一覧、作業の順番、標準の日数、担当の役割(デザイナー、エンジニア、進行管理など)を残しておき、日付と担当者の名前だけを毎回入れ替えます。

ひな形は、仕事が終わるたびに見直します。予定より時間がかかった作業は標準の日数を長くし、毎回追加している作業はひな形の一覧に加えます。こうして少しずつ直していくと、ひな形そのものが、自分やチームの仕事の進め方の記録になります。

建設工事の工程表で確かめておきたいこと

建設工事の請負契約では、工程表とあわせて、法律の決まりを知っておく必要があります。建設業法の第19条では、建設工事の請負契約を結ぶときは、工事の内容、請負代金の額に加えて、工事に着手する時期と工事を完成する時期などを書面に記載し、互いに交付しなければならないと定めています。

また、同じ法律の第19条の5では、注文者は、工事を行うために通常必要と認められる期間に比べて著しく短い期間を工期とする請負契約を結んではならないと定めています。建設業者の側も、著しく短い工期で契約してはならないとされています(条文はe-Gov法令検索で確かめられます)。

工程表を作るときに、期日から逆算した結果、どうしても無理のある日程になる場合は、作業を詰め込むのではなく、期日そのものを発注者と相談することが大切です。どの工期が「著しく短い」に当たるかは工事の内容によって変わるため、判断に迷う場合は、所管の役所や専門家に確かめてください。

遅れに気づくための更新の仕方

工程表は、作ったときが一番正確で、その日から少しずつ実際とずれていきます。ずれに早く気づくためには、決まった間隔で更新する仕組みが欠かせません。

予定と実績を並べて書く

工程表に、予定の横棒とは別に、実際に作業した期間の横棒を書き込みます。予定の棒と実績の棒が並んでいると、どの作業がどれだけずれているのかが一目で分かります。進み具合を「何%終わったか」で書く場合は、担当者によって感覚が違わないよう、「設計図10ページのうち6ページ完了」のように、数で書く決まりにしておくと正確になります。

遅れが見つかったら、影響を確かめる

遅れている作業を見つけたら、その作業のあとに続く作業に影響が出るかを確かめます。後ろの作業に余裕があれば、そのままでも期日に間に合うことがあります。余裕がない場合は、担当者を増やす、作業の進め方を変える、ほかの作業と並べて進める、といった手を打ちます。それでも間に合わない場合は、早めに関係者に知らせ、期日や範囲を相談します。

変更は記録に残す

日程を変えたときは、いつ、なぜ変えたのかを記録に残しておきます。何度も変更を重ねると、最初の予定がどうだったのか分からなくなります。最初に作った工程表を「当初の計画」として保存しておき、更新した工程表と比べられるようにしておくと、次の仕事の見積もりにも役立ちます。

工程表を見直す打ち合わせの進め方

工程表の更新を、担当者が個別に書き込むだけで済ませていると、遅れの理由や次の手が共有されません。週に1回、15分から30分ほどの短い打ち合わせで工程表を一緒に見直すと、問題が小さいうちに手を打てます。

打ち合わせは、次の順番で進めると短い時間で終わります。

  1. 先週の予定と実績を比べ、予定どおりに終わった作業を確かめる。
  2. 遅れている作業を挙げ、担当者から遅れの理由を聞く。
  3. 遅れが後ろの作業に影響するかを確かめ、手の打ち方を決める。
  4. 今週と来週に始まる作業を確かめ、準備が整っているかを聞く。
  5. 決まったことと、工程表の変更を記録する。

打ち合わせでは、遅れた担当者を責めないことが大切です。遅れを正直に報告できない雰囲気になると、工程表が実際より進んでいるように書かれ、遅れに気づくのが遅くなります。遅れは早く分かるほど打てる手が多い、という考え方を、チームの全員で共有しておきます。

打ち合わせに出られない人がいる場合は、決まったことを短くまとめて共有します。工程表を更新した日付を表の上に書いておくと、見る人がいつの情報なのかを確かめられます。

よくある失敗と直し方

作業を細かくしすぎる

作業を細かく分けすぎると、工程表の行数が増え、更新する手間が大きくなります。結果として、誰も更新しなくなります。担当者が管理する細かい作業は担当者のメモに任せ、工程表には1日から1週間ほどの大きさの作業を並べる、と決めておくと、更新が続きやすくなります。

確認や手続きの時間を入れていない

作業そのものの時間だけを並べ、発注者の確認、役所の手続き、材料の納品を待つ時間を入れていない工程表は、必ず遅れます。待つ時間も1つの作業として工程表に書き込みます。待つ時間を書いておけば、相手に確認を頼む日も自然と決まります。

1人の担当者に作業が重なっている

工程表を作業ごとに見ていると、同じ担当者に同じ時期の作業が重なっていることに気づかないことがあります。担当者ごとに作業を並べ直して、重なりがないかを確かめます。

作ったまま更新しない

最も多い失敗が、最初に作ったまま更新しないことです。更新されない工程表は、実際の進み具合と合わなくなり、誰も見なくなります。更新の担当と日を決め、短い時間でも定期的に見直します。更新が負担になっている場合は、工程表の行数を減らすか、更新の間隔を見直すことも考えてください。

複数人で工程表を共有する道具の選び方

工程表を1人で作って印刷して配るだけなら、Excelやスプレッドシートで十分です。けれども、複数の担当者がそれぞれ自分の作業の進み具合を書き込み、全員が最新の工程表を見られるようにしたい場合は、表計算のファイルでは手間がかかります。ファイルを複数の人が同時に書き換えると、誰がどこを変えたのか分からなくなったり、古い版のファイルを見て作業したりすることが起きます。

こうした場面の選択肢の1つが、ボードで仕事を管理するプロジェクト管理ツールのPinateca(ピナテカ)です。公式サイトによると、Pinatecaのガントチャートでは、カードの期間がそのまま横棒で並び、締め切りの重なりを一目で確かめられます。横棒をドラッグすれば、開始日も締め切りもその場で変わり、今日の位置を示す線で遅れている作業が分かります。担当者やラベルで絞り込めるので、ある人の作業だけを表示することもできます。月の予定を見渡したいときはカレンダーのボード、人ごとの作業の偏りを見たいときはリソースのボードを使えます。作業についてのやり取りは、ワークスペースのチャットとカードごとのコメントで、その作業のすぐ隣に残せます。料金は、5人までのチームならボード10個まで無料で、ガントチャートを含む8種類すべてのボードを使えます。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜、年払いなら1人あたり月額400円)になります。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

道具を選ぶときは、工程表を見る人、書き込む人の人数と、社外の人(発注者や協力会社)にも見せる必要があるかを先に確かめます。どの道具を使っても、作業の洗い出しと期間の見積もり、更新の決まりづくりは人が行う部分です。道具を入れる前に、この記事で説明した手順で一度工程表を作ってみると、道具に求めることがはっきりします。

工程表を作る力が生きる仕事

工程表を作り、進み具合を管理する力は、どの業界でも求められています。Webサイトやアプリの制作では、進行管理の担当者が工程表を作り、デザイナーやエンジニアの作業の日程を調整します。こうした制作の仕事の内容は、アプリケーション開発のお仕事で紹介しています。また、制作の工程の中で、デザインの作業にどれくらいの期間と報酬が見込まれるのかは、デザイナーの年収・単価相場で傾向を確かめられます。

フリーランスと発注者を20年以上つないできた運営者として見てきた限りでは、継続して依頼を受けている人ほど、仕事を受けた最初の段階で簡単な工程表を発注者に示しています。「いつ、何を確認してほしいのか」が最初に分かると、発注者は社内の予定を組みやすくなり、確認の待ち時間が短くなります。仲介の手数料が乗らない直接の取引では、こうした段取りの良さがそのまま信頼になり、受ける側の手取りが厚いまま、次の依頼につながっていきます。

会社の業務の進め方を見直し、計画と管理の仕組みづくりを支援する国家資格としては中小企業診断士があります。工程表の作り方は、どの仕事にも使える段取りの基本です。まずは今かかえている仕事を1つ選び、作業を書き出すところから工程表を作ってみてください。

よくある質問

Q. 工程表とガントチャートは何が違いますか?

工程表は、作業と期日を時間の流れに沿って並べた表の総称で、バーチャート、ガントチャート、工程管理曲線、ネットワーク工程表などの種類があります。ガントチャートはその1つで、作業の期間を横棒で表すバーチャートに、作業の進み具合や担当者、作業同士のつながりを加えた形です。予定と実際の進み具合を比べながら管理したいときに向いています。

Q. 工程表はどのくらい細かく作ればよいですか?

1つの作業が1日から1週間ほどで終わる大きさにそろえると、進み具合を管理しやすくなります。細かくしすぎると行数が増えて更新の手間が大きくなり、誰も更新しなくなります。発注者に見せる工程表は大きな区切りが分かれば十分で、担当者が使う細かい作業は担当者のメモに任せる方法もあります。

Q. 工程表はExcelで作れますか?

作れます。作業、担当者、開始日、終了日、日数、進み具合の列を作り、右側に日付を並べて、条件付き書式で作業の期間のセルに色を塗る設定をすれば、ガントチャート形式の工程表になります。土日や今日の日付に色を付けると、さらに見やすくなります。1人で作って配る場合や、更新する人が少ない場合に向いています。

Q. 工程表が実際の進み具合と合わなくなるのを防ぐにはどうすればよいですか?

誰が、いつ、どのように更新するのかを最初に決め、決まった間隔で予定と実績を比べることです。進み具合は「何%」という感覚ではなく、終わった数で書く決まりにすると正確になります。遅れが見つかったら、後ろの作業への影響を確かめて早めに手を打ち、日程を変えたときは理由を記録に残します。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月12日最終更新:2026年10月23日
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