人事の仕事を持つ人が採用代行を副業にするとき最初に見る就業規則


この記事のポイント
- ✓採用・労務代行を本業と両立させたい人事担当者向けに
- ✓競業避止義務との線引き
- ✓案件の選び方までを実務目線で解説します
「人事の仕事をしているなら、採用代行の副業は経験を活かせるのでは」と考えたことはありませんか。実際、本業で人事・採用に携わっている人が、スカウト代行や求人票の作成、面接日程の調整といった業務を副業として受けている例は珍しくありません。ただし人事の仕事は、他の職種以上に「本業とどう線を引くか」がシビアに問われます。この記事では、採用・労務代行を副業として始める前に確認すべき就業規則のチェックポイントと、本業と衝突させずに両立させる具体的な進め方を解説します。
採用・労務代行の副業が増えている背景
中小企業の採用活動は、ここ数年で「自社に専任の採用担当を置かず、必要な業務だけを外部に切り出す」方向にシフトしています。背景にあるのは人材の採用難と、社内に採用ノウハウを持つ人材が不足している現実です。従来、採用代行(RPO)は大手の専業会社が月額20万円〜60万円規模の契約で請け負うのが主流でした。しかし採用数がそれほど多くない中小企業にとって、この価格帯は現実的な選択肢になりにくく、結果として「スカウト送信だけ」「求人票の添削だけ」といった業務単位での外注ニーズが伸びています。
この流れを受け皿にしているのが、個人のフリーランスや副業人材です。人事の実務経験がある人にとって、スカウト文面の作成、応募者対応の一次窓口、面接日程調整、入社手続き書類のチェックといった業務は、特別な資格がなくても即戦力になれる領域です。実際に人事部門で働いている人であれば、母集団形成の考え方や求人票の書き方の勘所をすでに持っているため、副業としての参入障壁は低いといえます。
一方で見落とされがちなのが「本業の人事担当者が、副業として採用・労務の代行を受ける」ケースに特有のリスクです。営業や制作系の副業と違い、採用・労務は会社の機密情報や個人情報に直結する業務です。だからこそ、始める前に就業規則と契約上の制約を丁寧に確認しておく必要があります。
採用代行・労務代行の副業で任される業務範囲
一口に「採用・労務代行」といっても、副業として個人が受けられる業務にはいくつかの種類があります。まずは全体像を把握しておきましょう。
採用代行で任される業務
個人の副業として発注されやすいのは、採用フローの中でも「作業として切り出しやすい」部分です。具体的には、求人票の作成・添削、スカウト媒体でのスカウト文面作成と送信、応募者への一次返信、面接日程の調整、面接後のフォローメール送付などが中心になります。これらは特定のツールの操作方法さえ覚えれば、未経験者でも数日で戦力化できる業務です。一方で、最終的な合否判断や条件交渉、内定者への正式なオファーといった意思決定を伴う業務は、企業の担当者が行うのが一般的で、外部の副業人材に丸ごと委ねられることはほとんどありません。
労務代行で任される業務
労務側は、給与計算の補助、勤怠データの集計、社会保険の手続き書類の作成補助、入退社手続きの事務作業などが代表的です。ただし労務は「労働・社会保険諸法令に基づく申請書等の作成」や「これらの手続きの代行」を業として行う場合、社会保険労務士の資格が必要になる領域を含みます。副業として受ける際は、自分が担当できるのは「事務作業の補助」までなのか、それとも独占業務に踏み込んでいないかを、依頼者側と事前にすり合わせておくことが欠かせません。線引きに不安がある場合は、採用・労務・人事代行のお仕事のページで、業務範囲ごとにどこまでが個人に発注されやすいかを確認してから案件を選ぶと安心です。
本業と両立するために最初に確認すべき就業規則のポイント
ここからが本題です。人事の仕事を持つ人が採用代行を副業にする場合、真っ先に確認すべきは自社の就業規則です。人事部門に所属している人であれば規則そのものへのアクセスは容易なはずですが、「知っているつもり」で読み飛ばしているケースが少なくありません。実務目線で確認すべきポイントを整理します。
副業・兼業の許可規定を確認する
まず見るべきは、副業・兼業に関する条文そのものです。厚生労働省が公表しているモデル就業規則では、労働者は勤務時間外において、原則として他の会社等の業務に従事することができるとした上で、会社への事前届出制を採用する例が示されています。
労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。 出典: 厚生労働省
自社の規則が「許可制」なのか「届出制」なのか、あるいは特定の業種・職種を明示的に禁止しているのかは会社によって差があります。人事部門であれば、規則の条文だけでなく、実際に過去の副業申請がどう運用されてきたかという社内の実例も併せて確認しておくと、申請時の判断がぶれません。特に人事という職種は、他部署の社員よりも「利益相反」への感度が求められる立場にあるため、形式的な届出だけでなく、上長や人事部長との事前の口頭確認をワンクッション挟んでおくと後々のトラブルを避けやすくなります。
競業避止義務と守秘義務の範囲
次に確認すべきは、競業避止義務と守秘義務の条文です。採用・労務代行を副業として受ける場合、依頼元は「同業他社」ではなくても、業務内容自体が自社の採用ノウハウや労務管理の方法と近接しているため、就業規則上の「会社の利益を害する行為」に該当しないかを慎重に見極める必要があります。特に注意したいのは次の3点です。
1つ目は、自社の採用選考基準や給与テーブル、評価制度といった内部情報を、副業先の業務に流用しないことです。人事の実務経験を活かす副業であっても、活かしてよいのは「一般化されたノウハウ」であり、自社固有の非公開情報ではありません。2つ目は、副業先が自社と競合する業界・業種でないかの確認です。同業種の採用支援を請け負うと、意図せず自社の採用競争力に影響を与えてしまう可能性があります。3つ目は、副業で得た情報(依頼元企業の給与水準や組織課題など)を自社に持ち帰らないことです。逆方向の情報漏えいも、守秘義務違反として問題になり得ます。
就業時間・健康管理に関する規定
副業・兼業のガイドラインでは、労働時間管理と健康確保の観点も重視されています。厚生労働省のガイドラインでは、副業・兼業を行う労働者本人にも、就業時間や健康状態を管理し、業務に支障を来さないようにする責務があるとされています。
副業・兼業を行う労働者は、就業時間が長時間にならないよう、自ら就業時間を管理する必要がある。 出典: 厚生労働省
人事の仕事は繁忙期(採用シーズン、評価制度の運用時期、社会保険の算定基礎届の時期など)に業務量が跳ね上がる職種です。副業の採用代行案件を受ける際は、本業の繁忙期と重ならないよう案件の稼働期間を調整すること、そして体調管理の観点から、平日夜間や休日にどれだけの時間を副業に充てられるかを事前に見積もっておくことが重要です。
採用・労務代行の副業の相場と料金体系
副業として案件を受ける際、自分のスキルと時間に見合った単価で受注できているかを判断するには、企業側が採用代行にどれくらいの費用を払っているかという相場感を知っておくことが役立ちます。
企業向けの採用代行サービスの費用相場は、業務範囲やプランによって大きく幅があります。専任担当を置かずスポットで業務を切り出したい中小企業向けには、月額数万円台からのチケット制プランが提供されているケースもあります。
月額3.8万円〜のチケット制で、最短5日・マニュアル不要で稼働開始できるため、採用専任担当がいない中小企業でもすぐに始められます。 出典: go.taxita.com
一方で、採用数が多い中堅〜大企業向けの専業RPOでは、月額20万円〜60万円規模の契約になることも珍しくなく、少人数採用の中小企業にはコストが見合わないケースもあります。
月額20〜60万円の専業RPOは採用数が多い中堅〜大企業向けのプランが多く、少人数採用の中小企業にはコストが合わないケースもあります。 出典: go.taxita.com
個人が受注する場合の単価相場
個人の副業として受ける場合は、企業向けの月額契約とは異なり、業務単位・時間単位での単価設定になることが一般的です。スカウト送信の代行であれば1通あたりの単価、求人票の作成・添削であれば1件あたりの単価、面接日程調整であれば稼働時間あたりの単価といった形で組まれる案件が多く見られます。人事の実務経験があり、依頼元の業界知識も持っている場合は、未経験者向けの相場より高い単価での受注も可能です。ただし単価だけを見て案件を選ぶと、実際にかかる時間に対して割に合わないケースもあるため、1件あたり・1時間あたりに換算して比較する習慣をつけておくとよいでしょう。単価の考え方は採用・労務・人事代行のお仕事でも解説しているので、案件を選ぶ前に目を通しておくと判断がしやすくなります。
他の専門職の副業相場と比較する視点
採用・労務代行の単価が妥当かどうかを判断する材料として、他の専門職の単価相場と比較してみるのも有効です。例えばソフトウェア作成者の年収・単価相場や著述家、記者、編集者の年収・単価相場といった職種別のデータベースを見ると、専門スキルを要する業務ほど時間単価が高くなる傾向がわかります。人事・採用の実務経験は、こうした専門職と同じように「経験年数と実績に応じて単価が上がっていく」性質を持つスキルです。単発の作業を安値でこなし続けるのではなく、経験を積みながら段階的に単価交渉できる関係を作っていく発想が長く続けるコツになります。
副業で受けるメリット・デメリット
メリット
人事の仕事を持つ人が採用代行を副業にする最大のメリットは、本業で培ったスキルをそのまま活かせる点です。求人票の書き方、スカウトの返信率を上げる文面のコツ、面接調整で候補者を待たせない段取りなど、日々の業務で身につけたノウハウは、そのまま副業先でも価値を発揮します。また、複数の企業の採用現場を見ることで、自社だけでは得られない業界横断的な視点が身につくのも見逃せない利点です。異なる業種・規模の企業の採用課題に触れることで、本業における採用改善のヒントを得られることもあります。
デメリット
一方でデメリットもあります。まず、本業と業務内容が近い分、情報管理の負荷が高くなります。自社の情報と副業先の情報を頭の中で明確に切り分け続ける必要があり、単純な作業系の副業に比べて精神的な負荷は大きくなりがちです。また、繁忙期が本業と重なりやすいという特性もあります。多くの企業で採用活動が活発化する時期は似通っているため、副業の稼働時期を分散させにくい点は事前に理解しておく必要があります。さらに、社会保険や税務上の扱いも副業ならではの注意点です。副業収入が一定額を超えると確定申告が必要になる場合があるため、詳しい要件は国税庁の案内や税務署への確認を通じて、自分のケースに当てはめて判断することをおすすめします。
副業・兼業を行う労働者は、就業時間が長時間にならないよう、自ら就業時間を管理する必要がある。 出典: 厚生労働省
本業と衝突しないための案件の選び方
案件選びの段階で意識しておきたいのは「業種の重複を避ける」「情報の扱いが明確な依頼元を選ぶ」「稼働時間の見積もりを甘くしない」の3点です。
まず業種の重複については、本業の勤務先と同業種・競合関係にある企業の案件は避けるのが基本です。判断に迷う場合は、契約前に依頼元の事業内容を確認し、少しでも競合の可能性があるなら本業の上長に相談してから受けるかどうかを決めるのが安全です。次に情報の扱いについては、契約書や業務委託の条件に守秘義務条項が明記されているかを確認しましょう。口頭だけのやり取りで進む案件は、後々「言った・言わない」のトラブルになりやすく、フリーランスとして自分の身を守る意味でも書面での取り決めを優先すべきです。この点はフリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストで、発注書・契約書に最低限入れておくべき項目を確認できます。
最後に稼働時間の見積もりです。本業が人事という職種である以上、月末月初や評価シーズンなど、繁忙期が予測できる部分は多いはずです。副業案件を受ける前に、自分のカレンダーに本業の繁忙期をあらかじめ書き込んでおき、その期間は新規の副業案件を増やさない、あるいは既存案件の稼働量を減らす調整をしておくと、両立の破綻を防ぎやすくなります。
案件の初期は「スカウト送信のみ」「求人票の添削のみ」など、業務範囲が明確で時間の見積もりがしやすいものから始めるのがおすすめです。慣れてきたら、面接日程調整や応募者対応まで含めた案件に広げていくことで、単価と稼働時間のバランスを取りながら経験を積めます。似たように専門知識を切り出して副業にしている例として、税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】や商標登録の代行費用相場|弁理士に依頼するメリットと自分で行う手間を比較も参考になります。どちらも「本業の専門性を、業務範囲を区切って副業として切り出す」という考え方は共通しています。
求人票の書き方は文章スキルの延長でもある
採用代行の中核業務のひとつである求人票の作成は、突き詰めると「読み手に伝わる文章を書く」というライティングスキルの応用です。求人票は、応募者が最初に接する会社の顔であり、業務内容や条件を正確かつ魅力的に伝える文章力が問われます。文章表現の基礎を体系的に学びたい場合は、ビジネス文書検定のような資格で、伝わる文章の型を学び直すのも一つの手です。
またIT関連の知識を副業の幅として広げたい人事担当者もいるでしょう。採用管理システム(ATS)やスカウトツールの操作に慣れていくと、より専門性の高い案件を任されやすくなります。ネットワークやITインフラの基礎知識まで学びを広げたい場合は、CCNA(シスコ技術者認定)のような資格に触れておくと、社内システムとの連携が絡む労務代行案件でも視野が広がります。
採用代行以外の在宅ワークとの組み合わせも視野に入れる
人事の実務経験を軸にしつつ、収入源を1つに絞らないという考え方も、本業と副業を長く両立させる上では有効です。例えば、採用活動で培ったデータ分析の視点やSNSでの母集団形成の経験は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のような、隣接領域の在宅ワークにも応用できる場面があります。また、企業のブランディングに関わる中で、音や映像といったクリエイティブ領域の外注ニーズに触れることもあるかもしれません。作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のように、採用活動の広報動画などで発生する周辺業務の存在を知っておくと、自分のネットワークの中で紹介し合える関係が作りやすくなります。無理に手を広げる必要はありませんが、採用・労務という軸を持ちながら周辺領域の在宅ワークの相場観も知っておくことで、案件選びの視野が広がります。
副業を始める前の確認ステップ
実際に一歩を踏み出す前に、次の手順で確認を進めておくと後戻りが少なくなります。
1つ目は、就業規則の副業条項を条文レベルで読み込むことです。「原則禁止だが届出により許可する」なのか「原則自由だが会社の利益を害する場合は禁止する」なのかで、必要な手続きの重さが変わります。人事部門にいる場合は、規則の改定履歴や過去の運用実績を確認できる立場にあるため、この工程を省略せずに行いましょう。
2つ目は、想定している副業案件が自社の事業と競合しないかを言語化することです。業種が近くても、対象とする企業規模や採用ポジションの層が明確に異なる場合は、競業避止義務に抵触しないと判断できることもあります。判断に迷う要素は書き出しておき、相談時にそのまま使えるようにしておくと、上長への説明もスムーズです。
3つ目は、稼働時間の上限をあらかじめ決めておくことです。「平日は1日1時間まで」「繁忙期の3ヶ月間は新規案件を受けない」といった具体的なルールを自分の中で先に決めておくと、案件を打診されたときに即座に判断できます。時間の上限を決めずに走り出すと、本業への影響が出てから気づくケースが多いため、この工程は特に重要です。
4つ目は、契約書または業務委託契約の条件を書面で残すことです。守秘義務条項、業務範囲、報酬の支払いサイト、契約解除の条件は最低限確認しておきたい項目です。口頭だけでの合意は、後になって「聞いていた話と違う」というトラブルの火種になりやすいため、副業であっても契約書は必ず取り交わすようにしましょう。
副業収入と確定申告の考え方
採用・労務代行の副業で得た収入が一定額を超える場合、確定申告が必要になることがあります。ここで注意したいのは、給与所得者が副業を行う場合の申告要件は、雇用契約に基づく副業か、業務委託契約に基づく副業かによっても扱いが変わる点です。採用代行の副業は多くの場合、業務委託契約(フリーランスとしての受注)の形を取るため、報酬から必要経費を差し引いた所得が申告対象になります。
自分のケースで申告が必要かどうか、必要経費として何を計上できるかといった具体的な判断は、国税庁の案内を確認するか、最寄りの税務署に相談するのが確実です。人事の仕事をしている人は、税務や社会保険の基礎知識に強い傾向がありますが、自分自身の副業収入の扱いについては、思い込みで判断せず一次情報にあたる姿勢を持っておきたいところです。
私自身、複数の業務委託案件を並行して受けていた時期に、契約ごとに支払いのタイミングや源泉徴収の有無がばらばらで、年末になって収支の整理に苦労した経験があります。案件を受けるたびに、報酬額・支払月・源泉徴収の有無を簡単な表にまとめておくだけで、確定申告の時期の作業量は大きく減ります。小さな習慣ですが、副業を複数抱えるようになったら早めに身につけておくと後が楽になります。
採用代行と労務代行、両方を受けるべきか
副業として採用代行と労務代行の両方に手を広げるべきか迷う人もいるでしょう。結論から言えば、最初は片方に絞ることをおすすめします。採用代行はスカウト送信や求人票作成のように、比較的短いサイクルで成果が見える業務が多い一方、労務代行は給与計算や手続き書類の作成のように、正確性が最優先され、ミスが許されにくい業務です。両方を同時に副業として抱えると、繁忙期が重なったときに対応しきれなくなるリスクが高まります。
本業での得意分野がどちらに寄っているかを踏まえて、まずは片方の業務範囲を絞った案件で経験を積み、慣れてきたらもう一方に広げていくという進め方が、本業との両立という観点では現実的です。
独自データから見る、本業人事×副業採用代行の実態
在宅ワーク・業務委託の求人を継続的に見てきた立場から言えば、採用・労務代行の副業で長く続いている人には共通点があります。それは、単発の作業をこなすことよりも「この人にお願いすると安心」という信頼関係の構築に時間を使っている点です。スカウト送信や求人票作成といった作業自体は代替が利きやすい業務です。だからこそ、依頼元の採用課題を理解した上で、言われた作業だけでなく一歩踏み込んだ提案ができる人が、単価交渉でも有利な立場に立ちやすくなります。
もう一つの一次的な観察として、仲介手数料の構造が受注者の手取りに与える影響があります。業務委託の仲介では、仲介会社が受注者の報酬から手数料を差し引く形態が一般的ですが、依頼者と受注者が直接契約を結ぶ形態であれば、同じ予算でも受注者の手取りはより厚くなります。仲介手数料0%で直接契約が成立する仕組みは、依頼者側にとっては同じ予算でより多くの業務を依頼できるというメリットになり、受注者側にとっては同じ稼働時間でより多くの手取りが残るというメリットになります。この「双方が得をする」構造は、金額の大小以前に、報酬の質そのものを変える要素として、長く在宅ワークの現場を見てきた実感として確かにあるものです。
本業で人事の実務に携わっている人にとって、採用・労務代行の副業は決して遠い世界の話ではありません。ただしその近さゆえに、就業規則の確認、競業避止義務との線引き、稼働時間の管理という3つのハードルを、他の職種よりも丁寧にクリアする必要があります。焦らず自社の規則を確認し、業務範囲が明確な案件から始めることが、無理のない両立への一番の近道です。
よくある質問
Q. 人事の仕事をしながら採用代行の副業をするのは違法ではない?
就業規則で副業が禁止されていない限り、副業自体は労働者の権利として認められています。ただし届出制・許可制の規定がある会社が多いため、自社の規則を確認し、必要な手続きを踏んでから始めることが前提です。
Q. 副業先が本業の勤務先と同業種の場合はどうすればいい?
競合の可能性がある案件は、就業規則の競業避止義務に抵触するリスクがあります。少しでも判断に迷う場合は契約前に本業の上長や人事部門に相談し、受けるかどうかを慎重に決めることをおすすめします。
Q. 労務代行の副業で社会保険労務士の資格は必要?
労働・社会保険諸法令に基づく申請書等の作成やその代行を業として行う場合は資格が必要になる領域があります。事務作業の補助にとどまるのか、独占業務に踏み込むのかを依頼者と事前にすり合わせておきましょう。
Q. 副業の採用代行は月にどれくらいの時間がかかる?
スカウト送信のみ、求人票添削のみといった業務範囲が明確な案件であれば、週数時間からでも始められます。本業の繁忙期を避けて稼働量を調整できるよう、契約前に業務範囲と想定時間を依頼者とすり合わせておくことが大切です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
丸山 桃子@SOHO編集部
アパレルEC運営支援・SNSコンサル
アパレル企業でMD・ECバイヤーとして勤務後、フリーランスに独立。アパレルブランドのEC運営支援・SNS運用を手がけ、ファッション・EC系の記事を執筆しています。
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