フリーランスが案件管理ツールを無料で選ぶときの比べ方

@SOHO編集部
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フリーランスが案件管理ツールを無料で選ぶときの比べ方

この記事のポイント

  • ✓フリーランスが案件管理ツールを無料で選ぶときに比べるべき点を
  • ✓有料への切り替え条件に分けて解説します
  • ✓Jooto の無料プランを公式の記載で整理し

フリーランスとして複数の取引先から仕事を受けるようになると、「どの案件が、いつまでに、どこまで進んでいるか」を頭の中だけで管理するのが難しくなります。そこで案件管理のツールを無料で使えないかと探し始める人は多いのですが、ツールごとに無料の範囲がまったく違うため、比べ方が分からないまま何となく選んでしまいがちです。

この記事では、フリーランスが案件管理のツールを無料で選ぶときに比べるべき点を、人数とボードの上限、使える表示、取引先との共有、ファイル容量、有料に切り替える条件の5つに分けて整理します。Trello、Asana、Backlog、Notion、Jooto の無料プランについては、2026年10月時点で各社の公式ページに書かれている内容をもとに紹介します。先に結論を書くと、1人で使うのか、取引先や外注先と共有するのかで、選ぶべきツールは変わります。料金の安さより、「自分の案件の数と関わる人数が、無料の上限の中に収まり続けるか」を先に確かめることが大切です。

フリーランスの案件管理で起きやすい困りごと

ツールの話に入る前に、フリーランスが案件管理でつまずきやすい場面を整理しておきます。ここを押さえておくと、どの機能が自分に必要かを判断しやすくなります。

締め切りの見落とし

いちばん多いのは、締め切りの見落としです。会社員のときは、上司やチームの誰かが進み具合を見てくれていました。フリーランスになると、取引先は自分の案件のことしか見ていないため、複数の案件の締め切りが重なっても誰も教えてくれません。特に、初稿の提出、修正の締め切り、最終の納品といった途中の締め切りは、メールの中に埋もれやすく、気づいたときには前日ということが起こります。

取引条件があいまいなまま進む

次に多いのが、報酬や修正の回数といった取引条件が、メールやチャットのあちこちに散らばってしまうことです。2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)では、フリーランスに仕事を頼む事業者に、取引条件をはっきり示すことなどが義務付けられました。

個人で働くフリーランスに業務委託を行う発注事業者に対し、業務委託をした際の取引条件の明示、給付を受領した日から原則60日以内での報酬支払、ハラスメント対策のための体制整備等が義務付けられます。 出典: 厚生労働省 フリーランス・事業者間取引適正化等法

法律で発注する側の義務が定められても、受ける側が条件を手元で整理していなければ、食い違いがあったときに確かめようがありません。案件ごとに、報酬、納期、修正の回数、支払いの時期を1か所に記録しておくことは、自分を守ることにもつながります。

請求と入金の確認漏れ

3つ目は、請求と入金の確認漏れです。納品して安心してしまい、請求書を出し忘れる、あるいは入金の予定日を過ぎても気づかない、ということが起こります。案件が月に2〜3件なら記憶で追えますが、10件を超えると、どの案件の入金が済んでいないのかが分からなくなります。

たとえば採用の支援を請け負うフリーランスは、同じ時期に複数の会社の面接日程と選考の進み具合を追うことになります。面接の日程は手帳、候補者の評価は表計算ソフト、取引先とのやり取りはメール、とばらばらに管理していると、ある会社の選考の締め切りを1日勘違いする、といった失敗が起こります。こうした失敗を防ぐ近道は、案件ごとに情報を1か所に集めることです。

案件管理のツールでできること

案件管理のツールと呼ばれるものには、プロジェクト管理ツール、タスク管理ツール、カンバン形式のツールなど、いくつかの種類があります。呼び方は違っても、フリーランスの案件管理で使う機能はおおむね共通しています。

案件をカードにして状態を動かす

多くのツールでは、1つの案件や作業を1枚の「カード」として作り、「依頼前」「作業中」「確認待ち」「納品済み」「入金済み」といった列の間を動かして管理します。この形式をカンバンと呼びます。カンバンとは、仕事の状態ごとに列を分け、カードを左から右へ動かして進み具合を見える形にする管理の方法のことです。どの案件がどこで止まっているかが一目で分かるため、フリーランスの案件管理と相性のよい形です。

締め切りを日付で並べる

カードに締め切りを設定すると、カレンダーの形で並べて表示できるツールが多くあります。さらに、作業の開始日と終了日を横向きの棒で示すガントチャートが使えるツールもあります。ガントチャートとは、縦に作業を、横に日付を並べ、作業の期間を棒の長さで表した表のことです。複数の案件の期間の重なりを確かめたいときに役立ちます。

情報を案件ごとに集める

カードには、説明文、チェックリスト、添付ファイル、コメントを付けられるのが一般的です。報酬や納期といった取引条件、取引先から届いた資料、修正の指示を、案件ごとのカードに集めておけば、メールを探し回る時間が減ります。ツールによっては、「報酬額」「請求日」「入金日」といった自分で決めた項目を追加できる機能(カスタムフィールド)もあります。

取引先や外注先と共有する

フリーランスでも、取引先と進み具合を共有したり、デザイナーやライターといった外注先と作業を分担したりする場面があります。こうした人をツールに招待できるか、招待した人が人数の上限に数えられるかは、無料プランを選ぶうえで大きな分かれ目になります。

ツールを選ぶ前に、今の案件を棚卸しする

ツールの比較に入る前に、自分の案件の状況を書き出しておくと、比べるべき点がはっきりします。必要なのは紙1枚と15分ほどの時間です。

書き出す項目

書き出すのは次の5つです。

・今抱えている案件の数と、1か月に新しく受ける案件のおおよその数
・取引先の数と、取引先ごとに案件を分けて見たいかどうか
・一緒に作業する人(外注先やアシスタント)の人数
・取引先に進み具合を見てもらいたいかどうか、見てもらうなら何人か
・ふだん扱うファイルの種類と、1つあたりのおおよその大きさ

たとえば「案件は常に8件前後、取引先は5社、外注先のライターが2人、取引先には見せない、扱うのは文書と画像で1つ数MB」という状況なら、人数は3人、ボードは取引先ごとに分けても5つで足ります。この場合、2人までの無料プランでは足りませんが、ボードの上限が10個前後のプランなら収まります。

半年後の姿も書いておく

もう1つ書いておきたいのが、半年後の見込みです。外注先を増やす予定がある、新しい取引先と継続の契約を結ぶ予定がある、といった見込みがあれば、今は無料の範囲に収まっていても、半年後には上限を超えるかもしれません。途中でツールを乗り換えると、カードやコメントを移す手間がかかります。最初から少し余裕のある無料プランを選んでおくと、乗り換えの手間を減らせます。

無料で選ぶときに比べる5つの観点

ここからが本題です。案件管理のツールを無料で選ぶときに比べたい観点を5つに分けて説明します。ツールの公式ページを見るときは、この5つの順に確かめていくと迷いにくくなります。

観点1 人数の上限

最初に確かめるのは、無料で使える人数です。1人だけで使うなら、ほとんどのツールの無料プランで足ります。一方、取引先や外注先を招待したい場合は、無料で何人まで使えるかが決定的に効いてきます。無料の上限が2人のツールもあれば、10人まで使えるツールもあります。また、閲覧だけの人やゲストを人数に数えるかどうかも、ツールによって扱いが違います。

観点2 ボードやプロジェクトの数

次に、作れるボードやプロジェクトの数の上限です。フリーランスの案件管理では、取引先ごとにボードを分ける使い方と、1つのボードに全部の案件を並べる使い方があります。取引先ごとに分けたい人は、ボードの上限が取引先の数に足りるかを確かめます。上限に達したとき、古いボードをアーカイブ(保管して一覧から外すこと)すれば数から外れるかどうかも、長く使ううえでは大切な点です。

観点3 使える表示の種類

3つ目は、無料プランで使える表示の種類です。カンバン、リスト、カレンダーは無料で使えても、ガントチャートやタイムラインは有料プランだけ、というツールが少なくありません。締め切りの重なりを日付の流れで確かめたい人は、無料の範囲でどの表示が使えるかを必ず確かめます。

観点4 ファイル容量と1ファイルの上限

4つ目は、ファイルの容量です。デザインや動画の仕事では、1つのファイルが数十MBを超えることもあります。全体の容量の上限に加えて、1ファイルあたりの上限が決まっているツールもあるため、自分が扱うファイルの大きさと照らし合わせます。容量が足りない場合は、ファイル自体はクラウドのストレージに保存し、ツールにはリンクだけを貼る運用もできます。

観点5 有料に切り替える条件と料金

最後に、無料の範囲を超えたときに何が起こり、いくらかかるかです。人数が増えたら有料になるのか、ボードが増えたら有料になるのか、機能を使いたくなったら有料になるのかで、将来の費用は大きく変わります。料金は1人あたりの月額で示されることが多く、年払いにすると割安になるツールもあります。料金は改定されることがあるため、契約する前に必ず公式の料金ページを開いて、その日の記載を確かめてください。

主な案件管理ツールの無料プランを比べる

ここでは、フリーランスの案件管理によく使われる5つのツールについて、2026年10月時点で公式の料金ページに書かれている無料プランの内容を整理します。料金は改定されることがあるため、使い始める前に公式ページで最新の記載を確かめてください。

ツール 無料で使える人数 主な上限 無料で使える主な表示
Trello ワークスペースあたり10人まで ボードはワークスペースあたり10枚まで ボード
Asana 2人まで タスクとプロジェクトは無制限 リスト、ボード、カレンダー
Backlog 10人まで(2027年1月から5人まで) 2027年1月にプランを改定 公式の料金ページで確認
Notion 人数の表示なし 複数人で使うとブロック数に制限 データベースの各表示
Jooto 1人 データは1組織あたり100MB カンバンほか

Trello

Trelloの無料プランは、ワークスペースあたり10人までのコラボレーター(共同で作業する人)で使え、ボードはワークスペースあたり最大10枚、カードは無制限です。1ファイルあたり10MBまでのファイルを添付できます。カレンダー、タイムライン、テーブル、ダッシュボードといった表示は、Premiumプラン(年払いで1人あたり月額10ドル)の機能として案内されています。ボードの数を増やしたいときは、Standardプラン(年払いで1人あたり月額5ドル)で無制限になります。カンバンで案件を動かすだけなら無料で十分ですが、締め切りを日付の流れで見たい人には物足りない場面があります。

Asana

Asanaの無料のPersonalプランは、2人までのユーザーで使え、タスクとプロジェクトは無制限、リスト、ボード、カレンダーの表示が使えます。1ファイルあたりの上限は100MBです。タイムラインとガントの表示は、Starterプラン(年払いで1人あたり月額1,200円、月払いで1,475円)からの機能です。1人で使う、あるいは外注先が1人だけという場合には向いていますが、関わる人が3人以上になると有料に切り替える必要があります。

Backlog

Backlogは、開発や制作の現場で使われることの多い国産のツールです。公式ブログによると、2027年1月1日からプランが新しくなり、現行のプランの新規契約は2026年12月31日で終わります。

2027年1月1日に、新しいフリープランへ自動的に切り替わります。新しいフリープランではユーザー上限が10名から5名に変更されます。既存の6〜10名のメンバーは引き続きご利用いただけますが、新しくユーザーの追加はできなくなります。 出典: Backlogブログ 2027年1月1日からBacklogのプランが新しくなります

新しい有料プランは、エコノミー(月払いで月額21,000円・税抜、ユーザー15人まで)、ビジネス、プロフェッショナルの3つで構成されると告知されています。現行のスタータープランは月払いで月額2,700円です。これからBacklogの無料プランを使い始める人は、2027年1月以降は5人までになることを前提に考えておく必要があります。

Notion

Notionは、文書とデータベースを組み合わせて自分で管理の仕組みを作れるツールです。無料のフリープランでは、サブタスク、依存関係、独自の項目を含むデータベースが使えます。ただし、ワークスペースを複数のメンバーで使う場合はブロック(ページに追加する文章や画像などの1つ1つの要素)の数に制限があり、上限に達すると新しいブロックを追加できなくなります。アップロードできるファイルは1つあたり5MBまで、招待できる外部のゲストは10人までです。自分1人で使う場合は、ページやブロックを好きなだけ追加できると案内されています。有料のプラスプランは1人あたり月額1,650円と表示されています。

Jooto

Jootoは、カンバン形式の国産のタスク管理ツールです。無料プランは1人で使うためのもので、データの上限は1組織あたり100MB、1ファイルの上限は10MBです。複数人で使う場合はスタータープラン(年間契約で1人あたり月額417円、月額契約で500円、10人まで)になります。1人で案件を管理したい人には分かりやすい選択肢です。

有料に切り替えたときの費用を試算する

無料プランを選ぶときは、上限を超えたときの費用も一緒に試算しておくと、後で慌てずに済みます。ここでは、自分と外注先2人の合計3人で、ガントチャートやタイムラインの表示を使いたくなった場合を例に、公式の料金ページの記載から1か月あたりの費用を計算してみます。

Asanaの場合、タイムラインとガントの表示はStarterプランからの機能で、年払いなら1人あたり月額1,200円なので、3人で1か月あたり3,600円です。月払いなら1人あたり1,475円なので、3人で4,425円になります。Trelloの場合、タイムラインの表示はPremiumプランの機能で、年払いなら1人あたり月額10ドルなので、3人で30ドルです。ドル建ての料金は、為替の動きによって円での支払額が変わる点にも注意が必要です。

一方、ボードの数だけが上限を超えた場合は、もっと安いプランで足りることもあります。Trelloなら、ボードを無制限にするだけであればStandardプラン(年払いで1人あたり月額5ドル)で済みます。どの機能のために有料にするのかをはっきりさせておくと、必要以上に高いプランを選ばずに済みます。

年間で見ると、1か月あたり数千円の差でも数万円の差になります。フリーランスにとっては経費になる支出ですが、案件1件分の報酬に近い金額になることもあります。無料の範囲で工夫できることがないか(ボードを取引先ごとではなく1つにまとめる、ガントチャートの代わりにカレンダーの表示で済ませるなど)を考えてから、切り替えを決めるのがおすすめです。

働き方別の選び方

5つのツールの無料プランを見ると、それぞれ得意な場面が違うことが分かります。ここでは、フリーランスの働き方ごとに、どの観点を重視すればよいかを整理します。

1人で完結する仕事が中心の人

ライターや翻訳者、デザイナーのように、自分1人で作業を進めて納品する仕事が中心の人は、人数の上限はあまり気にしなくて構いません。大切なのは、案件の数が増えてもボードやデータの上限に収まるか、締め切りを日付で並べて見られるかです。1人で使う限りブロック数の制限がかからないNotionや、1人用の無料プランがあるJootoのように、1人で使う前提の無料の範囲が広いツールが向いています。

文章を書く仕事の相場は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。案件の単価と件数を把握しておくと、管理にかけられる時間とツールの費用の釣り合いも考えやすくなります。

外注先と作業を分担する人

ディレクターのように、自分が仕事を受けて、その一部をライターやデザイナーに頼む働き方の人は、人数の上限が最も重要です。外注先が2〜3人いるだけで、2人までの無料プランでは足りなくなります。人数の上限が大きいTrelloや、2026年中に始めるならBacklog(2027年からは5人まで)のように、複数人で使える無料プランから選ぶことになります。外注先ごとに見せる範囲を分けたい場合は、権限の設定が無料プランで使えるかも確かめます。

取引先と進み具合を共有したい人

取引先に進み具合を見てもらいたい人は、閲覧だけの人やゲストが人数に数えられるかどうかを確かめます。取引先の担当者が複数いる場合、全員を人数に数えるツールだと、すぐに無料の上限を超えます。また、取引先ごとに別のボードを作り、他の取引先の案件が見えないようにできるかも大切です。

開発の仕事を受ける人

システム開発やアプリ開発の仕事を受ける人は、課題の管理とソースコードの管理を一緒に扱えるツールが便利です。開発の仕事の単価の目安は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。開発の現場で使われているツールに慣れておくと、取引先のチームに加わるときにも戸惑いません。

無料で始める案件管理の手順

ツールを決めたら、最初の設定に時間をかけすぎないことが大切です。ここでは、どのツールでも使える案件管理の始め方を、手順に分けて紹介します。

手順1 列を5つだけ作る

最初に作る列は、「依頼前」「作業中」「確認待ち」「納品済み」「入金済み」の5つで十分です。「確認待ち」は、取引先に提出して返事を待っている状態のことで、ここに長く止まっているカードがあれば、催促のタイミングだと分かります。「入金済み」の列を作っておくと、請求と入金の確認漏れも防げます。

手順2 カードに書く項目を決める

カードには、取引先名、案件名、報酬額、納期、修正の回数、支払いの予定日を必ず書くと決めます。カスタムフィールドが使えるツールならそれぞれを項目にし、使えないツールなら説明文の最初の数行にこの順で書きます。項目を毎回同じ順番で書いておくと、後から一覧で見比べるときに迷いません。

カードの書き方の例

項目の書き方を具体的に示すと、次のようになります。取引先の社名や金額は例です。

・取引先 … 株式会社〇〇(担当:△△様)
・案件 … 採用ページの文章作成(3ページ)
・報酬 … 1ページあたりの単価と合計額、税込か税抜か
・納期 … 初稿の提出日、修正の締め切り、最終の納品日
・修正 … 2回まで無料、3回目以降は別途見積もり
・支払い … 月末締め、翌月末払い
・やり取りの記録 … 条件を確認したメールの日付

最後の「やり取りの記録」は、取引条件をどのメールで確認したかを残しておくための項目です。条件の食い違いがあったときに、すぐに元のメールにたどり着けます。

手順3 途中の締め切りもカードにする

最終の納品日だけでなく、初稿の提出日や、取引先が確認を返す予定日もカードにしておきます。途中の締め切りを見える形にしておくと、最終の納品日の直前になって慌てることが減ります。

手順4 週に1回だけ見直す

最後に、週に1回、すべての列を見直す時間を決めます。止まっているカードはないか、入金の予定日を過ぎていないか、来週の締め切りが重なっていないかを確かめます。毎日細かく更新するより、週1回の見直しを確実に続けるほうが、案件管理は長続きします。

無料プランで気をつけたいこと

無料プランは費用がかからない反面、気をつけておきたい点もあります。

上限が変わることがある

無料プランの範囲は、サービスの都合で変わることがあります。Backlogの無料プランの人数の上限が、2027年1月に10人から5人に変わるのはその一例です。使っているツールの公式ブログやお知らせは、ときどき確かめておきましょう。上限が下がった場合に、データをほかのツールに移せるかどうか(書き出しの機能があるか)も、使い始める前に確かめておくと安心です。

取引先の情報の扱い

案件管理のツールには、取引先の社名、担当者の名前、報酬額、場合によっては公開前の企画の内容まで記録されます。取引先と秘密保持の契約を結んでいる場合は、外部のサービスにどこまで情報を記録してよいかを確かめておきます。ボードを誤って公開の設定にしないことも大切です。

外注先を招待する場合は、見せてよい情報と見せてはいけない情報を分けておきます。たとえば、取引先から受け取る報酬額と、外注先に支払う報酬額を同じカードに書いていると、外注先にそのまま見えてしまいます。金額のように見せたくない情報は、外注先が入れない別のボードに分けるか、権限の設定で見える範囲を絞れるツールを選びます。招待した人が仕事を終えたら、ボードから外すことも忘れないようにしましょう。

乗り換えに備えておく

使い始めたツールが合わなかったり、無料の上限を超えたりして、別のツールに乗り換えることもあります。乗り換えるときに困るのは、カードの説明文やコメント、添付ファイルを新しいツールに移す作業です。多くのツールにはデータを書き出す機能がありますが、無料プランでは書き出しの形式が限られている場合もあります。Jootoの料金表でも、無料プランとスタータープランでは書き出しの機能の扱いが分けて書かれています。

乗り換えの手間を小さくするには、取引条件のように大事な情報は、カードの説明文の決まった位置に文章で書いておくことです。ツール独自の項目にだけ記録していると、書き出したときに情報が崩れることがあります。また、乗り換え先のツールが、元のツールからの取り込みに対応しているかも確かめておくとよいでしょう。

ツールの費用を見直す

有料プランに切り替えた後は、使っていない機能や人数に料金を払い続けていないかを定期的に見直します。小さな会社の例ですが、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法では、月額で払っているサービスの費用を洗い出して見直す手順を紹介しています。フリーランスの経費の見直しにも同じ考え方が使えます。

無料から試せるもう1つの選択肢

ここまで紹介したツールのほかに、無料プランの範囲で人数とボードの上限を確かめておきたい候補として、国産のプロジェクト管理ツールのPinatecaがあります。公式の料金ページによると、フリープランは5人まで・ボード10個までで、期限はなく、クレジットカードの登録も不要です。カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストを含む8種類のボード、チャットとコメント、カスタムフィールド、権限の設定がフリープランから使え、ファイル容量は1GBです。6人目か11個目のボードから、1人あたり月額500円(税抜、年払いなら月額400円)のスタンダードプランになり、機能はフリープランと同じと案内されています。アーカイブしたボードは数に含めないとされています。業務委託の稼働時間を記録して請求の根拠にする「稼働タイムシート」は、1人あたり月額980円(税抜)の追加のオプションです。詳しい内容はPinatecaの料金と機能で確かめられます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

どのツールを選ぶ場合でも、無料プランで1か月ほど実際の案件を管理してみて、上限に余裕があるか、見直しの時間が短くなったかを確かめてから、有料への切り替えを決めると無駄がありません。

運営者の視点から見た、案件管理が続く人

フリーランスと在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言えば、継続して仕事を任される人は、ツールの種類より「取引先が確かめる手間を減らしているか」で差がついています。締め切りの前に進み具合を一言伝える、提出物と一緒に取引条件の確認を添える、入金の予定日を把握している。こうした管理が行き届いている人ほど、同じ取引先から次の仕事を頼まれています。

案件管理のツールは、この気配りを仕組みにするための道具です。高機能なツールを使っていても、週に1回の見直しが続かなければ意味がありません。逆に、無料のツールでも、列とカードの書き方を決めて続けている人は、締め切りの見落としや請求漏れをほとんど起こしません。

また、仕事を仲介する事業者が手数料を取る仕組みでは、同じ予算でも受ける側の手取りは薄くなります。依頼する人と直接やり取りできる形なら、依頼する側は同じ予算でより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。直接取引では、取引条件の記録や請求の管理を自分で行う必要がある分、案件管理の仕組みがそのまま信頼につながります。

案件管理の次に考えたいこと

案件管理の仕組みが回り始めたら、次は繰り返しの作業を減らすことを考えます。たとえば、カードが「納品済み」に移ったら請求書の作成を思い出させる通知を出す、取引先からのメールを自動でカードにする、といった自動化です。こうした自動化の考え方は、会社の業務の効率化の仕事とも共通しています。RPA・業務自動化ツールのお仕事では、決まった作業を自動化するツールの仕事の内容と、求められるスキルを紹介しています。自分の案件管理を自動化した経験は、そのまま取引先に提案できる強みにもなります。

また、案件の数が増えて、事業としての計画を立てる段階になったら、経営の考え方を学ぶのも一つの方法です。中小企業診断士では、経営の課題を整理して改善を提案する国家資格の内容と、学ぶ範囲を確かめられます。まずは無料プランで列を5つ作り、今抱えている案件を全部カードにするところから始めてみてください。

よくある質問

Q. フリーランス1人なら、案件管理のツールは無料プランで足りますか?

1人で使う場合は、多くのツールの無料プランで足ります。確かめたいのは、案件が増えたときにボードやデータの上限に収まるかと、締め切りをカレンダーやガントチャートで見られるかです。ガントチャートやタイムラインは有料プランだけというツールもあるため、必要な表示が無料で使えるかを公式ページで確かめてください。

Q. 取引先を招待すると無料プランの人数に数えられますか?

ツールによって扱いが違います。招待した人を全員人数に数えるツールもあれば、閲覧だけの人やゲストを数えないツールもあります。取引先の担当者が複数いる場合は、すぐに無料の上限を超えることがあるので、ゲストの扱いを料金ページで確かめてから招待しましょう。

Q. 表計算ソフトで案件を管理するのと何が違いますか?

表計算ソフトでも案件の一覧は作れますが、カードを列の間で動かして状態を見る、締め切りをカレンダーで並べる、案件ごとにファイルやコメントを集める、といった操作は案件管理のツールのほうが手間がかかりません。案件が少ないうちは表計算ソフトで始め、10件を超えたらツールに移す人もいます。

Q. 無料プランの上限が変わったらどうなりますか?

上限が変わると、新しい人の追加やボードの作成ができなくなることがあります。たとえばBacklogは2027年1月から無料プランの人数の上限を10人から5人に変えると告知しています。使っているツールのお知らせを定期的に確かめ、データを書き出せるかどうかも事前に確かめておくと安心です。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年6月26日最終更新:2026年10月6日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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