フリーランス向けプロジェクト管理ツール比較8選|無料で使えるおすすめも紹介

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
フリーランス向けプロジェクト管理ツール比較8選|無料で使えるおすすめも紹介

この記事のポイント

  • フリーランスにおすすめのプロジェクト管理ツール8つを徹底比較
  • Backlogなど無料プランの有無や機能を比較し
  • 案件管理に最適なツールを紹介します

フリーランスのシステムエンジニアとして独立して5年。一番苦労したのは、技術力ではなくタスク管理でした。会社員時代は上司やPMが進捗を管理してくれていたけど、フリーランスになると全部自分。案件が3つ重なったときに納期を1日遅延させてしまい、あのときは本当に焦りました。

それ以来、プロジェクト管理ツールを本気で選ぶようになりました。これまで試したツールは10以上。その中から、フリーランスに本当に使えるツール8つを厳選して比較します。

フリーランスがプロジェクト管理ツールを選ぶ基準

企業向けのツール比較記事は多いですが、フリーランス目線の比較はあまり見かけません。フリーランスに必要なのは「チーム管理」ではなく「自分の案件管理」。評価軸が根本的に違います。

フリーランスに必要な機能

機能 理由
タスク管理 複数案件のタスクを横断的に管理
カレンダー連携 納期を見える化して遅延を防止
時間記録 工数を正確に把握して見積もり精度を向上
無料プランの充実 個人利用なのでコストは抑えたい
モバイル対応 移動中にもタスクを確認・更新

プロジェクト管理ツール8選 比較表

ツール 無料プラン 有料プラン タスク管理 時間記録 カレンダー
Notion あり 月$10〜
Trello あり 月$5〜 ×
Asana あり 月$10.99〜
Todoist あり 月$4〜 ×
ClickUp あり 月$7〜
Backlog × 月2,970円〜 ×
Linear あり 月$8〜 ×
Jira あり 月$7.75〜

各ツールの詳細レビュー

1. Notion — 万能オールインワン

おすすめ度: ★★★★★

ドキュメント管理、タスク管理、データベース、ウィキ…全部これ1つで完結する万能ツール。自分のメインツールでもあります。

フリーランスにとってのメリット:

  • 案件ごとにページを作って、契約内容・タスク・議事録・請求情報を一箇所に集約できる
  • データベース機能で案件一覧表を作ると、全案件の進捗が一目でわかる
  • テンプレート機能で、新規案件のセットアップが5分で終わる

デメリット:

  • 機能が多すぎて、使いこなすまでに時間がかかる
  • オフライン対応が弱い
  • 時間記録機能がネイティブではない(Toggl等の外部連携が必要)

自分の場合、案件管理用のデータベースを作って「案件名」「クライアント」「納期」「ステータス」「報酬」を一覧管理しています。これだけで案件の取りこぼしがゼロになりました。

2. Trello — シンプルイズベスト

おすすめ度: ★★★★☆

カンバンボード形式のタスク管理ツール。「やること」「やっている」「完了」のシンプルな3列構成で直感的に使えます。

フリーランスにとってのメリット:

  • とにかくシンプル。学習コストがほぼゼロ
  • 無料プランで10ボードまで作成可能
  • Power-Upで機能拡張できる

デメリット:

  • 複雑なプロジェクトには不向き
  • ガントチャートは有料プランのみ
  • 時間記録機能なし

タスク数が少なめのライターやデザイナーにはTrelloで十分。自分もサブツールとして、ちょっとしたタスクの管理に使っています。

3. Asana — バランス型の定番

おすすめ度: ★★★★☆

リスト表示、ボード表示、タイムライン表示を切り替えられる柔軟なツール。無料プランでも基本機能が充実しています。

フリーランスにとってのメリット:

  • 無料プランで最大15人まで共有可能(クライアントとの共有に便利)
  • タスクの依存関係を設定できる
  • Googleカレンダーとの連携が優秀

デメリット:

  • 無料プランではタイムラインが使えない
  • UIがやや重い

4. Todoist — タスク管理特化

おすすめ度: ★★★☆☆

シンプルなTo-Do管理に特化したツール。自然言語でタスクを入力できるのが特徴で、「明日15時 企画書提出」と書くだけで日時が自動設定されます。

フリーランスにとってのメリット:

  • 起動が速く、思いついたらすぐメモできる
  • 有料プランが月$4と安い
  • モバイルアプリの完成度が高い

デメリット:

  • プロジェクト管理としては機能不足
  • ファイル添付やドキュメント管理は弱い

5. ClickUp — 機能全部入り

おすすめ度: ★★★★☆

「All-in-One」を掲げるだけあって、タスク管理、時間記録、ドキュメント、ホワイトボード、チャット…とにかく全部入り。無料プランでも時間記録機能が使えるのが大きい。

フリーランスにとってのメリット:

  • 無料プランで時間記録ができる唯一のツール
  • ビュー(リスト、ボード、ガント、カレンダー)が豊富
  • タスクにかかった時間を正確に把握できる

デメリット:

  • 機能が多すぎて設定に時間がかかる
  • たまに動作が重い
  • UIの変更が頻繁で慣れるまで大変

工数管理を重視するエンジニアやコンサルタントには特におすすめ。時間記録を元に、次の見積もりの精度を上げられます。

6. Backlog — 日本企業との案件に最適

おすすめ度: ★★★☆☆

日本のヌーラボ社が開発する国産プロジェクト管理ツール。日本企業のクライアントとの共同作業で指定されることが多いです。

フリーランスにとってのメリット:

  • 日本語UIが自然で使いやすい
  • Gitリポジトリ管理も統合されている
  • クライアント企業が導入済みの場合、そのまま使える

デメリット:

  • 無料プランがない(月2,970円〜)
  • 個人利用にはオーバースペック
  • UIがやや古い

7. Linear — エンジニア向けの新定番

おすすめ度: ★★★★☆

2024年頃からエンジニア界隈で人気が急上昇しているツール。Jiraの複雑さを嫌うエンジニアたちが流れてきている印象です。

フリーランスにとってのメリット:

  • 動作が非常に高速
  • キーボードショートカットが充実
  • GitHub/GitLab連携が優秀

デメリット:

  • エンジニア以外には機能が特化しすぎ
  • 日本語対応が不完全

8. Jira — 大規模プロジェクト向け

おすすめ度: ★★★☆☆

言わずと知れたプロジェクト管理の老舗。大規模プロジェクトに参加する場合、クライアント指定でJiraを使うことがあります。

フリーランスにとってのメリット:

  • 無料プランで10ユーザーまで対応
  • アジャイル開発のツールが充実
  • プラグインが豊富

デメリット:

  • 設定が複雑すぎる
  • 動作が重い
  • 個人利用には完全にオーバースペック

タイプ別おすすめ

ライター・デザイナー → Notion or Trello

案件数が少なめで、ドキュメント管理も一緒にしたいならNotion。とにかくシンプルに使いたいならTrello。

エンジニア → ClickUp or Linear

工数管理が重要なエンジニアにはClickUp。GitHub連携を重視するならLinear。

複数クライアントと並行作業 → Asana

クライアントとの共有機能が充実しているAsanaが、複数案件の並行管理には最適です。

フリーランスの案件管理で本当に大切なこと

ツール選びも大切ですが、もっと大切なのは「案件を安定して獲得し続けること」です。ツールで管理する案件がなければ意味がありません。

@SOHOのお仕事ガイドでは、システムエンジニアWebデザイナーなど各職種の具体的な業務内容や必要スキルを詳しく解説しています。自分のスキルセットを客観的に把握することで、適切な案件を見つけやすくなります。

まとめ

フリーランスのプロジェクト管理ツール選びは、「自分の案件スタイルに合っているか」が最重要基準です。機能の多さやブランドの有名さではなく、毎日ストレスなく使えるかどうかで選んでください。

迷ったらまずNotionの無料プランから始めてみてください。万能型なので、自分に必要な機能が何かを把握してから他のツールに乗り換える…という使い方もアリです。

ツール導入で失敗しないための3つのチェックポイント

ツール比較記事を読んで「よし、これに決めた!」と意気込んで導入しても、3ヶ月後には使わなくなっている。フリーランス界隈でよく聞く話です。自分も過去にAsana、Wrike、Monday.comと乗り換えを繰り返し、結局Notionに落ち着くまで2年かかりました。

失敗の原因はほぼ共通しています。ツール側ではなく、導入の仕方に問題があるパターンが大半です。

チェック1: データ移行コストを事前に試算する

新しいツールに乗り換えるとき、最大の障壁が既存データの移行です。タスク数が100を超えると、手作業での移行は現実的ではありません。

CSV書き出し機能の有無、APIの公開状況、他ツールからのインポート機能を必ず確認してください。たとえばTrelloからAsanaへの移行は公式インポーターがあるためスムーズですが、Notionから他ツールへの移行は構造化データの再設計が必要で、丸2日かかったこともあります。

チェック2: 30日間の試用期間を設ける

有料プランに加入する前に、必ず30日間は無料プランで運用してください。最初の1週間は機能を試すフェーズ、2〜3週目は日常業務に組み込むフェーズ、4週目は「このツールなしで仕事できないか」を判断するフェーズと分けると、判断ミスが減ります。

特に注意すべきは「最初の3日間は楽しくて使うけど、1週間後には使わなくなる」パターン。これは機能が自分の業務フローに合っていない証拠です。

チェック3: スマホアプリの完成度を確認する

フリーランスは移動中・打ち合わせ中・カフェでの作業など、PCを開けない場面が意外と多いです。Apple Storeのレビュー数と平均評価、最終アップデート日を必ず確認してください。

更新が6ヶ月以上止まっているアプリは、モバイル対応への投資が縮小されているサインです。自分の場合、移動中にタスクを追加できないツールは即座に候補から外しています。

個人事業主のITツール導入と経費計上のリアル

プロジェクト管理ツールの月額費用は、事業に必要な経費として全額計上できます。フリーランスにとって、ツール選びは「機能比較」だけでなく「コスト管理」の側面も重要です。

通信費か消耗品費か、勘定科目の判断

クラウド型のプロジェクト管理ツールの利用料は、一般的に「通信費」または「支払手数料」として処理します。年間契約で前払いした場合、決算をまたぐ部分は「前払費用」として翌期に繰り延べる処理が必要です。

国税庁は確定申告について、以下のように案内しています。

個人事業を営んでいる方や不動産の貸付けによる所得がある方などで、青色申告の承認を受けている方は、所定の帳簿書類を備え付け、これに日々の取引を記録し、保存する必要があります。 出典: www.nta.go.jp

帳簿への記録は日々の取引が原則。月額課金のツールも毎月発生する取引として、領収書(クレジットカード明細でも可)を月単位で整理しておくのが安全です。

インボイス制度への対応状況を確認

2023年10月から始まったインボイス制度では、課税事業者として仕入税額控除を受けるために適格請求書の保存が必要です。海外のSaaSツールは、適格請求書を発行しないケースが大半。NotionやAsanaなど海外勢のツール費用は、課税事業者の場合は仕入税額控除の対象外となります。

国内ツールであるBacklog(ヌーラボ社)は適格請求書発行事業者として登録済みなので、課税事業者の場合はこちらを優先する選択肢もあります。年間売上が1,000万円を超える、もしくは超える見込みのフリーランスは、ツール選定にもこの観点を加えてください。

年間トータルコストで比較する習慣

月額料金だけで判断すると、年間契約割引や複数ツール併用時のトータルコストを見落としがちです。

たとえばNotion(月$10)+ Toggl Track(月$9)の組み合わせと、ClickUp(月$7、時間記録込み)を比較すると、年間で約27,000円の差が出ます。5年使えば13万円超。この差はフリーランスにとって決して小さくありません。

ツールに頼りすぎないための「アナログ併用術」

ここまでデジタルツールの比較をしてきましたが、自分が5年フリーランスを続けて気づいたのは「デジタル一辺倒は危険」ということです。重要な意思決定や全体像の把握には、アナログツールの方が向いている場面が確実にあります。

朝15分の手書きタスク整理

毎朝、A5サイズの方眼ノートに「今日やる3つ」を手書きしています。デジタルツールには細かなサブタスクまで100件以上登録されていますが、その中から本当に重要な3つを選び出す作業は、手書きの方が圧倒的に集中できます。

中小企業庁の調査でも、生産性向上には作業の優先順位付けが重要であることが示されています。

業務の効率化を進める上では、まず現状の業務内容を可視化し、優先順位を明確にすることが重要である。デジタルツールの導入は手段であって目的ではなく、自社の業務プロセスに適した形で活用することが求められる。 出典: www.chusho.meti.go.jp

ツールを増やせば生産性が上がるわけではありません。むしろツール疲れで集中力が削がれることもあります。

月次レビューはホワイトボードで

月末に1時間、ホワイトボードの前で「今月の振り返り」を実施しています。デジタルツール上の数字を眺めるだけでは見えてこない、案件全体の構造や次月の戦略が、手で書きながら考えると明確になります。

特に効果的なのが「クライアント別の売上・工数・満足度」を3軸で可視化する作業。Notionのデータベースで見ているときは気づかなかった「時給換算で割に合わない案件」が、ホワイトボード上では一目瞭然になります。

紙の手帳とデジタルの使い分け基準

自分の使い分けルールは明快です。「未来のこと」はデジタル、「今日のこと」はアナログ。

3ヶ月先のミーティング予定や、半年後の納期管理はGoogleカレンダーとNotionで管理。一方、今日のタスクリストや打ち合わせメモは紙の手帳に書きます。デジタルツールへの依存度が下がると、停電やシステム障害時にも仕事が止まらないという副次的なメリットも生まれました。

フリーランスは自分自身が事業継続計画の責任者。ツールに依存しすぎない仕組み作りも、長く続けるための重要な投資です。

よくある質問

Q. フリーランス向けのセキュリティ対策として最低限必要なツールは何ですか?

最新のOSとアンチウイルスソフトに加え、通信を暗号化するVPN、そして安全なパスワード管理を行うためのパスワードマネージャーの導入が推奨されます。これらはリモートワークにおける必須のインフラと言えます。

Q. フリーランスデザイナーに必要なツールは?

ツール 用途 月額費用
Figma(Professional) UI/UXデザイン 約2,200円
Adobe Creative Cloud 画像編集、印刷物 約7,780円
Notion プロジェクト管理 無料〜
Slack クライアント連絡 無料〜
freee / マネーフォワード 会計・請求書 約1,300円〜

税金の計算方法や経費にできるものについてはフリーランスの税金完全ガイドフリーランスの経費一覧も参考にしてください。

Q. 未経験からフリーランスになったばかりでもバリューベースの価格設定は可能ですか?

未経験の場合、過去の実績で価値を証明するのが難しいため、最初は相場に合わせた時間単価や固定報酬で案件を獲得し、信頼と実績を積むことが優先です。しかし、小さくても「クライアントの売上に貢献した」という実績ができれば、次の案件から徐々にバリューベースでの提案に移行していくことが可能です。

Q. フリーランスだと、チームの評価や育成に責任を持つのは難しいのでは?

確かに、正社員のように人事評価をすることはありません。しかし、「技術的なメンター」としての責任は持てます。クライアントも、フリーランスのリードには「評価」ではなく「実力向上」を求めています。

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朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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